説明

少なくとも1つのシステム絞りを備えた光学結像装置

本発明は、少なくとも1つのシステム絞り(1,1’)を備えた光学結像装置(PL)、特に半導体リソグラフィ用のレンズを開示する。該システム絞り(1,1’)は、回転可能に装着された複数の可動薄板(4,4’)を備える。薄板(4,4’)は、球状に湾曲している。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのシステム絞りを備えた光学結像装置、特に半導体リソグラフィ用のレンズに関する。該システム絞りは、複数の可動薄板から構成されている。
光学結像装置において様々なタイプの絞りがシステム絞りとして使用されていることは広く知られている。絞りによる光束の画定は、光学的結像を行うのに非常に重要である。絞りは光束の直径を左右するあるいは変化させることができるため、光学結像装置の光学結像品質にかなり影響し、光学結像品質を改善することができる。
【0002】
半導体リソグラフィ光学システムにおいては、平らな絞り面を備えたアイリス絞りを使用することが知られている。しかしながら、光路の画定は開口幅ごとに光軸に沿っていろいろな位置で行う必要がある。これは以下に説明するように、すでに既存の絞りによって行われている。
【0003】
例えばドイツ特許公開公報DE19955984A1は、一定の開口幅を超えて、追加の平らな薄板アセンブリが第2の位置において光路を画定する絞りを開示している。その絞りは互いに軸方向に離れて配置された少なくとも2つの絞りから構成されている。システム絞りの開口直径に応じて、異なる絞りが光学的に活性である。
【0004】
ドイツ特許公開公報DE19955984A1はさらに、薄板アセンブリを光軸に沿って移動できる絞りを開示している。薄板は互いに連動して回転可能な2つのリング間に配置されていて、2つのリングのうち少なくとも1つは回転移動が可能である。薄板アセンブリは軸方向に平行に転置または移動する。
【0005】
ドイツ特許公開公報DE19955984A1はまた、薄板が円錐形に配置された絞りを開示している。この場合、絞りの光学的に有効なエッジを、例えば円錐体の円周面上あるいは球状キャップの円周面上で移動させることができる。したがって、システム絞りの光軸について対称的に回転するように配置された薄板は、開口直径と結像装置の光路における軸方向位置との間を線形的あるいは半円形的な従属性により移動する。このような配置の欠点は、円錐角が大幅に制限されるため、光路が最適な形である球形上を移動しないことである。さらに、弾性を有する薄板を曲げることにより生ずる摩擦が大きいという問題がある。
【0006】
国際公開公報WO02/31870は、複数の開口絞りを備えた投影システムを開示しており、開口絞りは瞳面付近に配置されている。開口絞りの少なくとも1つは開口直径を変更可能で軸方向に移動可能である。
【0007】
リソグラフィレンズにおけるこのような絞りが、転がり軸受または滑り軸受を備えることは先に開示された解決法、例えばドイツ特許公開公報DE19955984A1からもわかる。例えば、薄板の回転軸受中心軸が滑るまたは転がるように取り付けられていたり、及び/または、薄板を移動させる駆動要素が滑るまたは転がるように取り付けられていたり、及び/または薄板の力駆動点に滑り軸受または転がり軸受けが存在したりする。リソグラフィレンズ内部のこのような軸受それぞれが問題である。滑り摩擦または転がり摩擦はレンズを汚す粒子を生成し、その結果、結像品質をかなり落としてしまう。さらに、レンズ内部の潤滑もまた大いに問題となる。潤滑されない軸受であっても動作信頼性に関する危険性が高い。
【0008】
したがって、本発明の目的は、光学結像装置において光路を画定するためのシステム絞りを提供することである。このシステム絞りは従来技術の欠点を克服すると共に狭い設置領域で使用可能であり、また光学面を汚さないように、薄板同士の摩擦を事実上起こさない。
【0009】
本発明によると請求項1の特徴により本目的が達成される。
本発明の光学結像装置のシステム絞りは、回転可能に装着される球状に湾曲した薄板を備える。薄板の回転軸受中心軸は好ましくは球の湾曲の中心に向けられており、球は球状湾曲部あるいは薄板の形状を規定する。これにより、開閉時にシステム絞りの光規定エッジを球面に沿って移動させることが可能になる。この結果、開口幅ごとに例えば投影レンズのような光学結像装置の光軸に沿っていろいろな位置で、球に対応する湾曲上を移動し、設置領域から球状キャップへの進入または挿入が可能なシステム絞りを形成することが可能になる。したがって、設置領域が狭い場合でも、本発明のシステム絞りをミラーの凹面、レンズ、あるいは2つのレンズの間の非常に狭い中間領域に導入することができる。
【0010】
特に好ましい構成において、薄板は2つの球面上で部分的に重なって移動できるように配置される。球面の湾曲の中心は同一であり、2つの球面は好ましくは非常に狭い相互間隔Aを備える。
【0011】
システム絞りは、従来技術から知られている絞りのように、その表面が直接互いを支持しない薄板を備えるが、それらは2つの球上で交互に数ミリメートルの間隔A(好ましくはA<1ミリメートル)をあけて配置されている。開閉時に薄板同士が互いに接触しないということは、例えば結果として生じる粒子で投影レンズを汚してしまう可能性がある摩擦が2つの「隣接する」薄板間で起きない点で非常に有利である。さらに、システム絞りに使用される薄板は摩耗しない。したがって、個々に取り付けられた薄板を使用することにより、例えばSISIC(反応焼結Si含浸SiC)のようなセラミックから薄板を製造することが可能になる。これはシステム絞りに関しては非常に有利な特徴である。これにより、薄板を軽量かつ非常に堅く、また所望の形に製造することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態において、薄板はさらに、ソリッドステート関節手段を用いて回転軸受中心軸上にそれぞれ回転可能に取り付けられる。薄板は駆動リングにより移動可能であり、駆動リングはソリッドステート関節手段を介して光軸周りに回転可能に装着される。
【0013】
本発明では回転時に移動する部分は、従来技術から既知であるような滑り軸受または転がり軸受によらず、代わりにソリッドステート関節手段により実装されている。ソリッドステート関節手段を使用することで、弾性的な要素の弾性変形によって偏心距離を小さくすることができる。このことは、滑り摩擦または転がり摩擦が起こらないという点で非常に有利である。したがって、滑り軸受または転がり軸受が使用された場合のように、光学結像装置の光学表面上に粒子が堆積することはなく、結像品質を著しく損なうこともない。別の利点はソリッドステート関節手段を非常に正確にコンピュータにより制御できることである。したがって、表面を覆って光学素子を損なうかもしれない潤滑油は不要である。
【0014】
以下に、本発明の実施例をより詳細に、付属の図面を参照しながら説明する。
図1は、概略的かつ部分的に示された光学結像装置PL、例えば半導体リソグラフィ用のレンズにおいて、空間を節約して開口幅ごとに光軸3に沿っていろいろな位置で光路を画定するために、本発明のシステム絞り1(ここでは単に点線により表示されている)がどのように光学素子2の凹面に導入されることができるかを示している。光学結像装置PLは半導体リソグラフィに使用されるレンズとして設計されている。RBは、例えばシステム絞り1が完全に閉じている場合のシステム絞り1の半径を表す。REは、システム絞り1の表面に対応する光学素子2の表面の半径である。
【0015】
図2は、本発明のシステム絞り1の詳細を概略的に表したもので、1つの薄板4のみを断面図で示している。薄板4は、その湾曲にあわせて球状に設計されており、回転軸受として構成される軸受5が薄板4上に設けられている。回転軸受5は回転軸受中心軸6を有していて、回転軸受中心軸6は、薄板4の薄板形状により生成される球7の湾曲部の中心Cに非常に正確に向けられている。薄板4が球状に構成されていることと回転軸受中心軸6が湾曲部の中心Cに心合わせされることにより、薄板4は円周面を移動可能である。したがって、球7の湾曲部の中心Cは光学絞り面の中心に対応している。
【0016】
図3は3つの薄板4を備えたシステム絞り1の詳細を概略的に表す。1つの薄板4だけでは環状に光路を画定できない。このためには、通常、薄板4が一定数必要であり、薄板4はその光規定エッジによりほぼ円を描く。環状光路の画定のために、ここでは好ましくは8ないし10の薄板4を使用する。もちろんその数はより多くてもより少なくてもよい。従来技術の薄板においては、絞りが使用されている際には薄板は完全に部分的に重なる。このことはもちろん本発明のシステム絞りにおいても保証されなければならない。
【0017】
個々に装着され、1つの面に全ての薄板4が装着されているわけではない薄板4を使用することで、薄板4を例えばセラミック、好ましくはSISIC(反応焼結Si含浸SiC)のような非常に堅い材料から製造することが可能である。これにより、薄板4を軽量かつ非常に堅く、また所望の形に製造することが可能になり、非常に有利である。薄板4の剛性により薄板4が自身の重量により垂れ下がらず、また個々の薄板4が互いに接触することもない。したがって、薄板4が2つの円周面7及び7’にある場合にのみ個々の薄板4は部分的に重なることができる。円周面7及び7’はここでは点線により表されており、非常に狭い間隔Aにより互いに隔てられている。薄板4の回転軸受中心軸6が湾曲部の中心Cに向けられ、また球7及び7’がCに湾曲の中心を持つよう注意が必要である。
【0018】
光路の画定を一意なものとするために、薄板4を同時に動かし、すでに述べた回転軸あるいは回転軸受5の回転軸受中心軸6を非常に正確に湾曲部の中心Cに心合わせする必要がある。システム絞り1を開閉時に薄板4同士が接触しないようにする一方で、2つの球7及び7’間の空間Aはできる限り狭く、例えばほんの数ミリメートル、好ましくはA<1ミリメートルに保つべきである。これは、図3に明確に示されているように、回転軸受中心軸6を湾曲部の中心Cの方向において交互に向かい合うように回転軸受5を配置することにより有利に達成される。
【0019】
図4は本発明のシステム絞り1を斜視的に表している。本発明のシステム絞り1はソリッドステート関節手段8を使用して薄板4の回転あるいは移動を可能にし、また転がりあるいは滑り軸受を使用せずに絞り開口9の調整を可能にする。
【0020】
図5は図4のシステム絞り1をより詳細に表したものである。薄板4がソリッドステート関節手段8を用いて回転軸受中心軸6上で回転するように装着されていることは図4から明らかである。例えば、この目的でクロススプリングをソリッドステート関節手段8として使用してもよい。ソリッドステート関節手段8はコンピュータにより非常に正確に制御可能である。ソリッドステート関節手段8にかかる負荷が材料の長期強度を越えなければ、ソリッドステート関節手段8が機能しなくなる危険性は非常に低い。金属材料をソリッドステート関節手段8に使用してもよいが、その材料がUVに耐性を有するよう注意が必要である。外側に延びる密閉レバーにより駆動リングないし同期リング10を矢印の方向に光軸3周りに数度(°)にわたり回転させることができる。駆動リング10それ自身は半径方向に堅く回転方向に柔軟なソリッドステート関節手段11を使って取り付けられている。駆動要素12は駆動リング10と一体型である。駆動要素12は薄板4の回転軸受中心軸6上で薄板4に接続されている。駆動リング10を光軸3周りに動かすと駆動要素12は薄板4と共に薄板軸または回転軸受中心軸6周りを回転する。ソリッドステート関節手段11が弾力的に変形することにより駆動トルクが増加する。
【0021】
駆動リング10が駆動要素12と一体であり、薄板4の開閉のために光軸3周りに回転しなければならないために、駆動要素12と駆動リング10との間にもソリッドステート関節手段11’が設けられている。ソリッドステート関節手段11’を単一のリーフスプリングとして形成してもよい。これはもちろんソリッドステート関節手段を1つのタイプに制限するものではない。駆動リング10は故障の危険性を小さくするために交互に負荷が与えられても高い安定性を有する材料から製造されなければならない。
【0022】
駆動装置10’は駆動リング10を詳細には図示されない方法で駆動する。駆動装置10’は、例えば、カム歯車、偏心モータ、リニアモータ、圧電モータであってもよいが、このリストにより限定されるものではない。薄板4を動かすための駆動装置10’はガス空間Gの外側に配置される。ガス空間Gを、例えば、ヘリウムや窒素など様々なガスで満たしてもよい。摩擦にさらされておらず、ソリッドステート関節手段8,11,11’だけを介して装着されたシステムが光学ガス空間Gに配置されている間、摩擦にさらされやすい移動部分を備えた駆動装置10’を取り外すことができる。光学面上に汚染物質を堆積させないためには、駆動装置10’をガス空間Gの外側に配置すると非常に有利である。
【0023】
ソリッドステート関節手段8,11,11’を使用した薄板4の装着は、もちろん平面上を移動する絞りシステムに使用してもよく、単純に光規定エッジが円周面上を移動する絞りに制限するものではない。
【0024】
回転軸受中心軸6を湾曲部の中心Cに心合わせする方法の1つは、図6に断面図として示すように絞り13に回転軸受5を固定することである。固定装置は下方軸受要素14と上方軸受要素14’から構成され、回転軸受中心軸6は、軸受要素14及び14’間に延びている。絞り13は軸受要素14、14’と薄板4との間に設けられる。回転軸受中心軸6を湾曲部の中心Cに心合わせするために、下方軸受要素14を調整ネジ15によりセットしてもよい。この結果、絞り13はボール結合として使用される。例えば、この設定のために互いに120°に配置された3つの調整ネジ15を使用してもよい。調整ネジ15を下方軸受要素14上にセットすることにより、回転軸受中心軸6を湾曲部の中心Cに正確に心合わせすることが可能である。
【0025】
回転軸受中心軸6を湾曲部の中心Cに心合わせする別の方法は、運動幾何学系を利用することである。これを図7に概略的に示す。ここでは、回転軸受中心軸6を備えた回転軸受5がソリッドステート関節手段16上に固定される。ソリッドステート関節手段16を四重関節手段として設計してもよい。ソリッドステート関節手段16を保持するための保持要素17をソリッドステート関節手段16の上部に設ける。四重関節を有利に使用することで、回転軸受5の旋回運動を利用して回転軸受中心軸6を調整できる。このような運動幾何学は、保持要素17上の製作交差により、軸の一方向、実施例においてはx軸が自由に動く場合に特に適している。これによりy方向への移動で十分になる。運動幾何学あるいは回転軸受5をz軸周りに回転可能にする場合には、運動幾何学は別の選択肢を提示する。これは締め具により容易に達成される。
【0026】
図8及び図9は、薄板4の回転軸受中心軸6が湾曲部の中心Cに心合わせされている場合の測定法を概略的に示す。第1の選択肢は図8に示す触覚測定法である。ここでは、球形に設計された薄板4が非常に精密に製造されることが重要である。これにより、球体を例えば2ミリトロンスキャナ18で分析してもよい。薄板4の球面の正確な半径を決定できる。薄板4を空間に正しく配置することで湾曲部の中心Cを直接決定することができる。球形であることにより、工具を基準面及び回転軸に心合わせすることができる。薄板4と同様に、工具も球形である。薄板4はこの組立構造体にもたれかかるように配置され、別の固定法により吸引または保持される。その後、この組立構造体を基準面及び回転軸受中心軸6に心合わせする。心合わせ後、薄板4を工具または組立構造体により計測して正しい場所に配置できる。触覚測定の利点は、機械工具により容易に実装できること、また機械工具が再利用できることである。さらに他の測定法に比べ比較的経済的である。
【0027】
図9は薄板4の回転軸受中心軸6を心合わせするための光学測定法の別の概略図を示す。ここでも、薄板4は同様に組立構造体または工具により保持されるため、薄板4を傾斜させたり移動させたりできる。この場合に直接湾曲部の中心Cを測定できるようにするために、薄板4または軸受5に穴の形状の小凹部Hを形成する。小凹部Hを通過するレーザビーム19を用いることで、スクリーン20上に点を結像できる。湾曲部の中心Cを定義するためには、スクリーン20上に結像点を得られるようにレーザビーム19が全ての薄板4または回転軸受5を通過する必要がある。結像点は、可能な限り、湾曲部の中心C近くに存在する小さな点の集まりでなければならない。全ての結像点がそのような小さな点の集まりを形成するのであれば、湾曲部の中心Cは光学測定法を利用して決定される。光学測定法は触覚測定法よりかなり正確である。
【0028】
個々に装着されて空間に固定される堅くて比較的分厚い薄板4を、図10に概略して示すように、非常に薄い薄板4’に置き換えてもよい。しかしながら、ここでは、薄板4’が積層されていることが重要である。本発明のシステム絞り1’を構成するにあたっては、薄板4’はその湾曲部において球状に設計され、ここで再び回転軸受5’の回転軸受中心軸6’を球の湾曲部の中心Cに心合わせする必要がある。薄板4’のガイド用に、固定軸を備えた内部リングと溝付きリング及びピンを備えた外部リングとを有する従来技術の絞りシステムを設けてもよい。薄板4’をガイドするために、固定リングと移動溝付きリングの両方を円周面に設ける。システム絞り1’のこの実施例の利点は、光規定エッジがより正確であることである。
【0029】
システム絞り1及び1’を設計するための両方の変形例または選択肢において、薄板4及び4’の円周面を非常に正確にメンテナンスする必要がある、さもなければ、特に図10の薄い積層薄板4’の例では、過度の摩擦効果に対処する必要がある。具体的には、このような薄板4及び4’を製造する方法としては、成形品上で「電解析出」を行うのが適当である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】光学素子の凹面における本発明のシステム絞りの配置の概略図を示す。
【図2】本発明のシステム絞りの薄板の具体的な配置の概略図を示す。
【図3】システム絞りの複数の薄板の配置の概略図を示す。
【図4】本発明のシステム絞りの斜視図を示しており、薄板はソリッドステート関節手段を介して装着されている。
【図5】薄板駆動装置を備えたシステム絞りの概略図を示す。
【図6】薄板の回転軸受中心軸を心合わせする一方法の概略図を示す。
【図7】薄板の回転軸受中心軸を心合わせする別の方法の概略図を示す。
【図8】薄板の回転軸受中心軸を心合わせする際の測定の一方法の概略図を示す。
【図9】薄板の回転軸受中心軸を心合わせする際の測定の別の方法の概略図を示す。
【図10】本発明のシステム絞りの別の実施例の概略図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能に装着された複数の可動薄板(4,4’)を備えた少なくとも1つのシステム絞り(1)を有する光学結像装置、特に半導体リソグラフィ用のレンズであって、薄板(4,4’)が球状に湾曲していることを特徴とする光学結像装置。
【請求項2】
薄板(4,4’)の回転軸受中心軸(6,6’)が球(7)の湾曲の中心(C)に心合わせされていて、球(7)が、薄板(4,4’)が互いに連動して移動できる面を規定することを特徴とする、請求項1に記載の光学結像装置。
【請求項3】
薄板(4,4’)が、湾曲の中心(C)が同一である2つの球面(7,7’)上を部分的に重なって移動できるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の光学結像装置。
【請求項4】
2つの球面(7,7’)間には数ミリメータの間隔Aがあり、好ましくはA<1mmであることを特徴とする、請求項3に記載の光学結像装置。
【請求項5】
薄板(4)が高い剛性を有することを特徴とする、請求項1に記載の光学結像装置。
【請求項6】
薄板(4)を回転させるために、各薄板(4)が、ソリッドステート関節手段(8)を用いて、回転するように回転軸受中心軸(6)に装着されることを特徴とする、請求項2に記載の光学結像装置。
【請求項7】
薄板(4)が駆動リング(10)を使って移動可能であり、駆動リング(10)がソリッドステート関節手段(11,11’)を介して光軸(3)周りを回転可能に装着されることを特徴とする、請求項1に記載の光学結像装置。
【請求項8】
ソリッドステート関節手段(11,11’)が半径方向において堅く、回転方向において柔軟なソリッドステート関節手段(11,11’)であることを特徴とする、請求項7に記載の光学結像装置。
【請求項9】
駆動リング(10)が駆動要素(12)を介して薄板(4)にそれぞれ接続されることを特徴とする、請求項7に記載の光学結像装置。
【請求項10】
駆動要素(12)がソリッドステート関節手段(11’)を介して駆動リング(10)に接続されることを特徴とする、請求項9に記載の光学結像装置。
【請求項11】
駆動リング(10)が駆動要素(12)と一体であることを特徴とする、請求項7に記載の光学結像装置。
【請求項12】
駆動リング(10)が、交互に与える負荷下で高い安定性を有する材料により形成されることを特徴とする、請求項7,9,10,11のいずれかに記載の光学結像装置。
【請求項13】
薄板(4,4’)を移動させるための駆動装置(10’)が、ガス空間(G)の外側に配置されることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の光学結像装置。
【請求項14】
薄板(4,4’)の回転軸受中心軸(6,6’)を備えた回転軸受(5,5’)がそれぞれ絞り(13)に固定されていて、薄板(4,4’)の回転軸受中心軸(6,6’)を湾曲部の中心(C)に心合わせできることを特徴とする、請求項2又は6に記載の光学結像装置。
【請求項15】
回転軸受中心軸(6,6’)を心合わせするために制御部材(15)が設けられることを特徴とする、請求項14に記載の光学結像装置。
【請求項16】
薄板(4,4’)の回転軸受中心軸(6,6’)を備えた回転軸受(5,5’)がそれぞれソリッドステート関節手段(16)に固定されていて、薄板(4,4’)の回転軸受中心軸(6,6’)を湾曲部の中心(C)に心合わせできることを特徴とする、請求項2又は6に記載の光学結像装置。
【請求項17】
ソリッドステート関節手段(16)が四重関節手段として設計されることを特徴とする、請求項16に記載の光学結像装置。
【請求項18】
薄板(4,4’)の回転軸受中心軸(6,6’)を心合わせする際の計測に、触覚または光学測定法を用いることを特徴とする、請求項14又は16に記載の光学結像装置。
【請求項19】
複数の可動薄板を備え、該薄板(4,4’)が球状に湾曲すると共に回転するように装着され、薄板(4,4’)の回転軸受中心軸(6,6’)が球(7)の湾曲部の中心(C)に心合わせされていて、球(7)が、薄板(4,4’)が互いに連動して移動できる面を規定することを特徴とする、絞り。
【請求項20】
薄板(4,4’)が、湾曲の中心(C)が同一である2つの球面(7,7’)上を部分的に重なって移動できるように配置されることを特徴とする、請求項19に記載の絞り。
【請求項21】
2つの球面(7,7’)間には数ミリメータの間隔Aがあり、好ましくはA<1mmであることを特徴とする、請求項20に記載の絞り。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−500869(P2007−500869A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522245(P2006−522245)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007186
【国際公開番号】WO2005/019878
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(503263355)カール・ツァイス・エスエムティー・アーゲー (435)
【Fターム(参考)】