説明

情報処理システムおよびサーバ装置

【課題】情報処理システムにおいて、共有ファイルについての権限情報の設定のために必要とされる操作を容易にすることである。
【解決手段】クライアント端末のタッチパネルにおいて、作業トレイ801に表示されたアイコンを発注トレイ810に移動する操作がなされ、さらに、当該アイコンに対応するファイルの権限情報および当該ファイルに関する作業の発注先を特定する情報が入力されると、それらのは、作業を発注するための情報としてサーバに送信される。権限情報を特定する情報を入力する操作は、たとえば、当該タッチパネルに対して、2点をタッチし、当該2点のタッチ位置を距離が広がるように変化させた後、当該2点のタッチを解除する操作である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報処理システムに関し、特に、システムにおいて共有情報として管理するファイルについてのアクセス等に関する権限情報の設定が可能な情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、情報処理システムに関し、ファイルサーバに保存されたファイルを複数のユーザで共有する技術が実用化され、そして、種々の技術が開示されている。
【0003】
たとえば、特許文献1(特開2010−181972号公報)には、共有されるファイルが保存されるフォルダごとに、アクセス権情報を管理する技術が開示されている。これにより、ファイルごとにアクセス権情報の設定を行なう必要がなく、ユーザに面倒な操作を要することを回避できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−181972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、ファイルに設定しようとするアクセス権情報の設定内容ごとにフォルダを設ける必要があり、この点で、ユーザが煩雑な操作を必要とされることが考えられる。
【0006】
なお、このような観点から、ファイルを共有せず、閲覧等を許可されるユーザに、電子メール等の手段によってファイルを送信することも考えられる。しかしながら、このような技術によれば、ユーザは、アクセス権情報ごとにフォルダに対する情報を設定するという煩雑な操作は必要とされないものの、送信先を指定するという煩雑な操作を必要とされることが考えられる。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、情報処理システムにおいて、共有ファイルについての権限情報の設定のために必要とされる操作を容易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に従った情報処理システムは、タッチパネルを含む情報端末と、情報端末に接続されたサーバ装置とを備えた情報処理システムであって、サーバ装置は、記憶装置に記憶される1以上のファイルの各々についての、限定的に許可する利用形態を示す権限情報を記憶するための記憶手段と、記憶手段に、権限情報を記憶させるための制御手段とを備え、制御手段は、タッチパネルに1以上のファイルのアイコンを表示させる表示制御手段と、タッチパネル上の第1の操作に基づいた、タッチパネルに表示されたアイコンで表されるファイルの中から処理対象のファイルを特定するするため情報を取得し、かつ、タッチパネル上の第2の操作に基づいた、処理対象のファイルについての権限情報を取得するための、取得手段とを含み、第1の操作は、タッチパネル上で2点がタッチされた後に連続して当該2点のタッチ位置がその間隔が短くなる方向に移動し、その後、当該移動後の2点のタッチを解除する操作であり、取得手段は、第1の操作における2点のタッチ位置について、移動前と移動後の少なくとも一方のタッチ位置で定義される範囲に表示されたアイコンで表わされるファイルを、処理対象のファイルとして特定し、第2の操作は、タッチパネル上で2点がタッチされた後に連続して当該2点のタッチ位置がその間隔が長くなる方向に移動し、その後、当該移動後の2点のタッチを解除する操作であり、取得手段は、第2の操作における2点のタッチ位置について、移動前と移動後の少なくとも一方のタッチ位置に基づいた、処理対象のファイルについて限定的に許可する利用形態を示す権限情報を取得する。
【0009】
好ましくは、取得手段は、第2の操作における、2点のタッチ位置がその間隔が長くなる方向に移動するときの、当該方向と移動後のタッチ位置とに基づいて、権限情報を取得する。
【0010】
好ましくは、記憶手段は、1以上のユーザに対して1以上のグループを設定するための情報をさらに記憶し、取得手段は、方向と移動後のタッチ位置に基づいて、処理対象のファイルのアイコンの視認、当該ファイルの閲覧、または、当該ファイルの編集を許可するグループを特定する情報を取得する。
【0011】
好ましくは、制御手段は、第1のユーザから第2のユーザに特定のファイルについての作業を依頼する情報の入力を受け付け、当該情報が入力されたことに応じて、記憶手段に、特定のファイルについて、第1のユーザから第2のユーザに作業が依頼されたことを示す情報である依頼情報をさらに記憶し、表示制御手段は、第2のユーザがログインした情報端末のタッチパネルに、特定のファイルのアイコンを表示させ、制御手段は、第2のユーザがログインした情報端末のタッチパネル上で、特定のファイルのアイコンを特定のファイルについての作業を受諾したことを示す第1の領域までドラッグする、第3の操作がなされたことに基づいて、第1のユーザに、第2のユーザの作業の受諾を報知し、第2のユーザがログインした情報端末のタッチパネル上で、特定のファイルのアイコンを特定のファイルについての作業が完了したことを示す第2の領域までドラッグする、第4の操作がなされたことに基づいて、第1のユーザに、第2のユーザの作業の完了を報知する。
【0012】
好ましくは、制御手段は、記憶手段に、特定のファイルについて、第3の操作がなされたか否かを示す第1の情報と、第4の操作がなされたか否かを示す第2の情報をさらに記憶させ、表示制御手段は、第1のユーザがログインした情報端末のタッチパネルに、第1の情報および第2の情報を表示させる。
【0013】
好ましくは、記憶手段は、各ファイルについて、予め定められた権限情報を記憶し、制御手段は、所定のファイルについて、取得手段が取得した権限情報が所定のファイルについて予め定められた権限情報によって許可されない利用形態を含む場合には、取得手段が取得した権限情報から当該予め定められた権限情報によって許可されない利用形態を削除して、記憶手段に記憶させる。
【0014】
本発明に従ったサーバ装置は、タッチパネルを含む情報端末に接続されたサーバ装置であって、記憶装置に記憶される1以上のファイルの各々についての、限定的に許可する利用形態を示す権限情報を記憶するための記憶手段と、記憶手段に、権限情報を記憶させるための制御手段とを備え、制御手段は、タッチパネルに1以上のファイルのアイコンを表示させる表示制御手段と、タッチパネル上の第1の操作に基づいた、タッチパネルに表示されたアイコンで表されるファイルの中から処理対象のファイルを特定するするため情報を取得し、かつ、タッチパネル上の第2の操作に基づいた、処理対象のファイルについての権限情報を取得するための、取得手段とを含み、第1の操作は、タッチパネル上で2点がタッチされた後に連続して当該2点のタッチ位置がその間隔が短くなる方向に移動し、その後、当該移動後の2点のタッチを解除する操作であり、取得手段は、第1の操作における2点のタッチ位置について、移動前と移動後の少なくとも一方のタッチ位置で定義される範囲に表示されたアイコンで表わされるファイルを、処理対象のファイルとして特定し、第2の操作は、タッチパネル上で2点がタッチされた後に連続して当該2点のタッチ位置がその間隔が長くなる方向に移動し、その後、当該移動後の2点のタッチを解除する操作であり、取得手段は、第2の操作における2点のタッチ位置について、移動前と移動後の少なくとも一方のタッチ位置に基づいた、処理対象のファイルについて限定的に許可する利用形態を示す権限情報を取得する。
【発明の効果】
【0015】
この発明によると、ファイルに対する権限情報の設定に際し、第1の操作により設定の対象となるファイルを選択でき、そして、第2の操作により、当該ファイルに対する権限情報を設定できる。
【0016】
つまり、ユーザは、ファイルに対応するアイコンに対する操作により、ファイルに対する権限情報の設定ができる。
【0017】
これにより、ユーザは、共有ファイルについての権限情報を容易に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態にかかる情報処理システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】MFP(Multi Function Peripheral)のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図3】携帯端末のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図4】サーバのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図5】PC(パーソナルコンピュータ9のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図6】本実施の形態における、タッチパネルに対する特徴的な操作の内容を説明するための図である。
【図7】本実施の形態における、タッチパネルに対する特徴的な操作の内容を説明するための図である。
【図8】「つまむ」操作を説明するための図である。
【図9】「離す」操作を説明するための図である。
【図10】つまむ操作によって指定されるアイコンを特定する方法の具体例を説明するための図である。
【図11】つまむ操作によって指定されるアイコンを特定する方法の具体例を説明するための図である。
【図12】つまむ操作によって指定されるアイコンを特定する方法の具体例を説明するための図である。
【図13】つまむ操作によって指定されるアイコンを特定する方法の具体例を説明するための図である。
【図14】つまむ操作によって指定されるアイコンを特定する方法の具体例を説明するための図である。
【図15】離す操作によって指定される権限情報を特定する方法の具体例を説明するための図である。
【図16】情報処理システムのクライアント端末のタッチパネルまたは表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図17】サーバの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図18】携帯端末の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図19】MFPの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図20】PCの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図21】本実施の形態の情報処理システムにおけるワークフローを説明するための図である。
【図22】本実施の形態の情報処理システムにおいて、ワークフローの管理のためにクライアント端末においてなされる操作に応じて実行される処理の内容を説明するためのフローチャートである。
【図23】クライアント端末のタッチパネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図24】クライアント端末のタッチパネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図25】クライアント端末のタッチパネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図26】クライアント端末のタッチパネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図27】クライアント端末のタッチパネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図28】サーバのCPUが実行する、ワークフローの管理のための処理のフローチャートである。
【図29】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図30】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図31】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図32】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図33】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図34】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図35】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図36】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図37】本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明するための図である。
【図38】本実施の形態において扱われる管理情報の一例を示す図である。
【図39】図38の管理情報に対応してクライアントにおいて表示される画面の一例を示す図である。
【図40】本実施の形態の変形例を説明するための図である。
【図41】本実施の形態において指定される権限情報を特定する処理内容を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0020】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる情報処理システムの構成の具体例を示す図である。
【0021】
図1を参照して、本実施の形態にかかる情報処理システムは、MFP100と、携帯端末300と、サーバ500と、PC(パーソナルコンピュータ)900とを含み、これらがLAN(Local Area Network)などのネットワークで接続されている。本実施の形態では、MFP100または携帯端末300によって、情報端末が構成される。
【0022】
ネットワークは有線であっても無線であってもよい。一例として、図1に示されるように、MFP100とサーバ500とPC900とが有線LANに接続され、該有線LANにさらに無線LANアクセスポイント700が含まれ、携帯端末300が無線LANアクセスポイント700と無線LANで接続されている例が挙げられる。
【0023】
本実施の形態の情報処理システムでは、サーバ500は、ファイルサーバおよびワークフロー管理サーバとして機能し、また、MFP100、携帯端末300、および、PC900は、当該システムにおけるクライアントとして機能する。本明細書では、MFP100、携帯端末300、および、PC900を総称して、適宜、クライアント端末と呼ぶ。なお、これらの中で、タッチパネルを備えたもののみを対象とする場合には、MFP100と携帯端末300を総称して、クライアント端末と呼ぶ。
【0024】
本実施の形態における情報処理システムにおいて、共有ファイルは、サーバ500に記憶されているものとして説明されるが、サーバ500では、少なくとも共有ファイルを管理するための情報(たとえば、後述する権限内容情報および従業員情報)が記憶されていればよく、ファイルデータを記憶するための記憶装置は別途設けられていても良い。この場合、サーバ500(または、各クライアント)が、当該記憶装置と通信することにより、当該記憶装置に記憶された共有ファイルにアクセスする。
【0025】
<MFPの構成>
図2は、MFP100のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0026】
図2を参照して、MFP100は、MFP100全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)11と、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、図示しない原稿台に載置された原稿を光学的に読取って画像データを得るためのスキャナ13と、画像データを印刷用紙上に固定するためのプリンタ14と、情報を表示したり当該MFP100に対する操作入力を受付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル15と、画像データ等を保存するためのメモリ16と、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体にアクセスしてそこからファイルを読み出したり書き込んだりするための記録媒体への通信を制御するためのメディアコントローラ17と、上記ネットワークを介した通信の制御のためのネットワークコントローラ18とを含む。
【0027】
操作パネル15は、図示しないタッチパネルと操作キー群とを含む。タッチパネルは、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチセンサや静電容量タッチセンサなどの位置指示装置とが重ねられて構成され、操作画面を表示して、その操作画面上の指示位置を特定する。
【0028】
タッチパネル上での指示位置(タッチされた位置)や、押下されたキーを示す操作信号は、CPU10に入力される。CPU10は、押下されたキー、または表示している操作画面および指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0029】
<携帯端末の構成>
図3は、携帯端末300のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0030】
図3を参照して、携帯端末300は、全体を制御するための演算装置であるCPU30と、CPU30で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM31と、CPU30でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM32と、画像データ等を記憶するためのメモリ33と、情報を表示したり当該携帯端末300に対する操作入力を受付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル34と、図示しない基地局と通信することによる電話回線を介した通信を制御するための通信コントローラ35と、上記ネットワークを介した通信の制御のためのネットワークコントローラ36とを含む。
【0031】
操作パネル34は、MFP100の操作パネル15と同様の構成であってよい。すなわち、一例として、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチセンサや静電容量タッチセンサなどの位置指示装置とが重なって構成されたタッチパネルを含む。当該タッチパネルでは、操作画面上の指示位置が特定され、その位置を示す操作信号がCPU30に入力される。CPU30は、表示している操作画面と指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0032】
<サーバの構成>
図4は、サーバ500のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0033】
図4を参照して、サーバ500は上述のように一般的なコンピュータ等によって構成されるものであり、一例として、全体を制御するための演算装置であるCPU50と、CPU50で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM51と、CPU50でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM52と、ファイルなどを記憶するためのHD(Hard Disk)53と、上記ネットワークを介した通信の制御のためのネットワークコントローラ54とを含む。
【0034】
本実施の形態では、HD53には、後述する権限内容情報および従業員情報等の、ネットワークを制御するための種々の情報が記憶されている。
【0035】
<PCの構成>
図5は、PC900のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0036】
図5を参照して、PC900は、全体を制御するための演算装置であるCPU90と、CPU90で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM91と、CPU90でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM92と、画像データをファイルとして記憶したり他の情報を記憶したりするためのメモリ93と、液晶表示装置などの表示装置によって構成される表示パネル94と、マウスやキーボード等の入力装置によって構成される入力装置97と、上記ネットワークを介した通信の制御のためのネットワークコントローラ96とを含む。
【0037】
CPU90は、入力装置97に対する操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0038】
<動作概要>
図16は、情報処理システムのクライアント端末のタッチパネルまたは表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【0039】
まず、図16を参照して、画面800は、作業トレイ801、受信トレイ802、報告トレイ803、および、発注トレイ810を含む。
【0040】
作業トレイ801、受信トレイ802、報告トレイ803、および、発注トレイ810には、それぞれ、サーバ500に記憶されたファイルに対応したアイコンが表示され得る。各トレイに、アイコンが表示されるか否か、また、表示される場合にどのファイルに対応したアイコンが表示されるかについては、当該クライアント端末において、どのユーザがシステムにログインしたかによって異なる。つまり、各トレイには、クライアント端末にログインしたユーザごとに、異なるアイコンが表示される。
【0041】
受信トレイ802には、当該ログインユーザに対して作業を依頼されたファイルのアイコン(図16では、Doc_A1〜Doc_A3)が表示される。クライアント端末において、各アイコンを作業トレイ801に移動する操作がなされると、当該アイコンの表示場所が受信トレイ802から作業トレイ801に変更されるとともに、当該操作がなされたことがサーバ500へ通知される。本実施の形態では、この通知は、たとえばクライアント端末からサーバ500へ、後述する受諾情報が送信されることにより実現される。この通知に応じて、サーバ500は、当該ログインユーザが作業の依頼が受諾された旨を報知する。当該報知としては、たとえば、サーバ500がモニタ等の表示装置を有する場合、当該表示装置にその旨が表示されても良い。また、サーバ500が、当該作業を依頼したユーザに対してその旨のメッセージを送信しても良い。
【0042】
作業トレイ801に表示されたアイコンを、当該アイコンに対する作業が終了する等により、報告トレイ803に移動する操作がなされると、当該アイコンの表示場所が作業トレイ801から報告トレイ803に変更されるとともに、当該操作がなされたことがサーバ500へ送信される。本実施の形態では、このことは、クライアント端末からサーバ500へ、後述する完了情報が送信されることにより実現される。これに応じて、サーバ500は、当該ログインユーザが、作業を完了した旨を報知する。当該報知としては、たとえば、サーバ500がモニタ等の表示装置を有する場合、当該表示装置にその旨が表示されても良い。また、サーバ500が、当該作業を依頼したユーザに対してその旨のメッセージを送信しても良い。
【0043】
作業トレイ801に表示されたアイコンを発注トレイ810に移動する操作がなされると、クライアント端末は、さらに、当該アイコンに対応するファイルの権限情報の入力および当該ファイルに関する作業の発注先の入力を待つ状態となる。権限情報とは、当該ファイルに対して限定的に許可される利用形態を示す情報であり、より具体的には、どのユーザにどの処理(閲覧、編集、アイコンの視認等)を許可するかを特定するための情報である。なお、権限情報に関するこれらの処理は、一例であって、情報処理システムでは、権限情報によって許可/不許可を設定される処理内容については、適宜設定することができる。
【0044】
ここで、アイコンの視認の許可/不許可について、説明する。ユーザがクライアント端末からサーバ500にアクセスした場合、当該クライアント端末にログインしたユーザによっては、サーバ500にファイルが記憶されていること自体を知らせたくない場合がある。このような場合のために、サーバ500にアクセスした場合でも、当該クライアント端末の表示装置に当該ファイルのアイコンを表示させないように設定することができる。このような場合、当該ファイルについての権限情報では、当該ユーザについては、アイコンの視認が不許可とされる。なお、アイコンの視認が許可されているユーザでも、当該ファイルについて、閲覧を許可されていなければ、当該ファイルを開いて中身を確認することはできない。また、当該ファイルについて、アイコンの視認と閲覧が許可されているユーザであっても、当該ファイルの編集が許可されていなければ、当該ファイルの中身を確認することはできても、当該ファイルの上書き保存をすることはできない。
【0045】
本実施の形態では、権限情報において、アイコンの視認とファイルの閲覧の許可/不許可は、同様に設定される。そこで、本明細書では、ファイルについて、閲覧の許可/不許可とアイコンの視認の許可/不許可をまとめて、適宜、閲覧等の許可/不許可という。
【0046】
また、本明細書では、上記操作がなされたことに応じてクライアント端末からサーバに入力される、作業の発注を依頼する旨の情報を、発注情報という。発注情報は、上記のように権限情報を含む場合がある。上記のように、アイコンを発注トレイ810に移動する操作がなされた後、少なくとも発注先の入力がなされると、当該クライアント端末からサーバ500へ、発注情報が送信される。これに応じて、サーバ500では、依頼された作業の対象となったファイルを特定する情報が、後述するファイル管理用情報において、発注先とされたユーザに関連付けられて記憶される。
【0047】
そして、発注先とされたユーザがクライアント端末においてログインすると、当該クライアント端末の受信トレイ802には、上記のように発注(作業)の対象とされたファイルのアイコンが表示される。
【0048】
<タッチパネルにおける操作>
本実施の形態の情報処理システムは、上記の発注情報の送信のためにクライアント端末になされる操作を、特徴の一つとする。より具体的には、クライアント端末がタッチパネルを有する場合に、当該タッチパネルにおける、作業対象のファイルの選択および当該ファイルに対する権限情報の設定のための操作が、特徴の一つとされる。以下、これらの操作について、説明する。
【0049】
図6および図7は、MFP100または携帯端末300のタッチパネルに対する、本実施の形態における特徴的な操作の内容を説明するための図である。
【0050】
図6では、操作パネル15に複数のファイルのアイコンが表示された例が示されている。そして、操作パネル15に対して、図6に表わされたような「つまむ」操作を行なうことで、当該操作がなされた位置に対応したアイコンに対応したファイルが、作業の対象として特定される。
【0051】
その後、当該操作パネル15に対して、図7に表されたような「離す」操作が行なわれると、上記のように特定されたファイルに対して、当該操作がなされた位置に対応した権限情報が指定される。
【0052】
図8は、「つまむ」操作を説明するための図である。
図8を参照して、「つまむ」操作とは、たとえば2本の指などを用いて操作パネル15上の2点P1、P2を指定し、続いて、その位置から直線状または略直線状に指を近づけ、近づいた位置である2点P’1、P’2で2本の指を操作パネル15から離す操作を指す。
【0053】
CPU10は、操作パネル15上の2点P1、P2が同時に指示され、さらに、それぞれの位置から連続して直線状または略直線状に位置が変化し、元の2点間の間隔よりも短い間隔である2点P’1、P’2で両指定がほぼ同時に解除されたことが検出されると、「つまむ」操作がなされたと検出する。
【0054】
図9は、「離す」操作を説明するための図である。図9を参照して、「離す」操作とは、たとえば2本の指などを用いて操作パネル15上の2点Q1、Q2を指定し、続いて、その位置から直線状または略直線状に互いの指を遠ざけ、ある程度離れた位置である2点Q’1、Q’2で2本の指を操作パネル34から離す操作を指す。
【0055】
CPU30は、操作パネル34上の2点Q1、Q2が同時に指示され、さらに、それぞれの位置から連続して直線状または略直線状に位置が変化し、元の2点間の間隔よりも長い間隔である2点Q’1、Q’2で両指定がほぼ同時に解除されたことが検出されると、「離す」操作がなされたと検出する。
【0056】
<つまむ操作によるアイコンの指定>
クライアント端末では、つまむ操作の最初に指定された2点(図8の2点P1、P2)と最後に指定された2点(図8の2点P’1、P’2)との少なくとも一方に基づいて定義される範囲に表示されるアイコンが、つまむ操作によって指定されたアイコンとして特定される。
【0057】
なお、つまむ操作によって指定されるアイコンを特定する方法は、特定の方法に限定されない。図10〜図14は、つまむ操作によって指定されるアイコンを特定する方法の具体例を説明するための図である。
【0058】
まず、図10を参照して、クライアント端末においてつまむ操作が検出されると、最初に指定(タッチ)された2点P1、P2を対角とする矩形をつまむ操作で定義される範囲が特定される。そして、特定された矩形の中に、少なくとも一部を含まれるアイコンが、指定されるアイコンとして特定される。または、図11に示されるように、最初に指定(タッチ)された2点P1、P2を対角とする矩形をつまむ操作で定義される範囲が特定される。そして、当該矩形内に完全に含まれるアイコンが、指定されるアイコンとして特定される。このように特定されることで、ユーザは移動対象とするファイルを表わしたアイコンを挟むように2本の指を操作パネル15にタッチさせ、その状態からつまむ操作のための動作を行なうことで、意図するファイルを指定することができる。そのため、直感的に移動対象とするファイルを指定することができる。また、アイコン画像が小さい場合であっても、正確に指定することが可能となる。
【0059】
または、図12に示されるように、最後に指定(タッチ)された2点P’1、P’2を対角とする矩形が、つまむ操作で定義される範囲として特定される。当該矩形の中に少なくとも一部が含まれるアイコンが、指定されるアイコンとして特定される。または、図13に示されるように、上記2点P’1、P’2を対角とする矩形内に完全に含まれるアイコンが、指定されるアイコンとして特定される。このように特定されることで、ユーザは移動対象とするファイルを表わしたアイコンが最後に2本の指の間に挟まれるように、それよりも広く離して2本の指を操作パネル15にタッチさせた後に近づけることで、意図するファイルを指定することができる。そのため、直感的に移動対象とするファイルを指定することができる。また、アイコン画像が小さい場合であっても、正確に指定することが可能となる。
【0060】
または、図14に示されるように、最初に指定された2点P1、P2から最後に指定された2点P’1、P’2までを結ぶ2本の線が、つまむ操作で定義される範囲と特定される。そして、いずれかの線と重なるアイコンが、指定されるアイコンとして特定される。このように特定されることで、ユーザは移動対象とするファイルを表わしたアイコンをつまむように2本の指を移動させることで、意図するファイルを指定することができる。そのため、直感的に移動対象とするファイルを指定することができる。また、アイコン画像が小さい場合であっても、正確に指定することが可能となる。
【0061】
<離す操作による権限情報の指定>
クライアント端末では、離す操作の最初に指定された2点(図9の2点Q1、Q2)と最後に指定された2点(図9の2点Q’1、Q’2)の少なくとも一方に基づいて、指定されたファイルに対して指定される権限情報が特定される。
【0062】
なお、離す操作によって権限情報を特定する方法は、特定の方法に限定されない。図15は、離す操作によって指定される権限情報を特定する方法の具体例を説明するための図である。
【0063】
図15には、図16の発注トレイ81に示された円811,812,813が示されている。円811,812,813は、同心である。権限情報を指定する際、ユーザは、最も内側にある円811より内側から、2点のタッチを開始する。そして、離す操作において、最後に指定された2点(図9の2点Q’1、Q’2)の位置に応じて、権限情報を決定する。
【0064】
なお、この方法では、最初に指定された2点Q1、Q2から最後に指定された2点Q’1、Q’2までを結ぶ2本の線の向きによって、離す操作で定義される権限情報の種類を指定する情報が特定される。詳しくは、当該種類が、閲覧等であるか、編集であるか、が特定される。
【0065】
上記2本の線の向きの検出のためには、たとえば、図41に示されるように、タッチパネルの画面に対して互いに直行する軸AX1と軸AX2が定義され、そして、これらを交わることによって生成される4つの領域として領域AR1〜AR4が定義される。そして、図15に示されるように、点Q1から点Q’1を結ぶ線をLQ1とし、点Q2から点Q’2を結ぶ線をLQ2とした場合の、線LQ1と線LQ2の向きによって、指定される権限情報の種類が特定される。線LQ1と線LQ2のいずれかの向きが、軸AX1と軸AX2が交わる点を始点としたときに終点が領域AR1に位置する向きであり、かつ、軸AX1と軸AX2が交わる点を始点としたときに終点が領域AR3に位置する向きである場合には、種類「閲覧等」が特定される。一方、線LQ1と線LQ2のいずれかの向きが、軸AX1と軸AX2が交わる点を始点としたときに終点が領域AR2に位置する向きであり、かつ、軸AX1と軸AX2が交わる点を始点としたときに終点が領域AR4に位置する向きである場合には、種類「閲覧等」が特定される。
【0066】
さらに、この方法では、最後に指定された2点のいずれかの位置によって、上記のように特定された種類の権限情報において閲覧等を許可するユーザの範囲が特定される。具体的には、上記のように、権限情報の指定の際、ユーザは円811より内側から2点のタッチを開始する。そして、最後に指定された2点のうち円811の中心から遠い方の点が、円811の内側に位置する場合には、第1のユーザ範囲が特定される。また、最後に指定された2点のうち円811の中心から遠い方の点が、円811の外縁またはその外側であって円812の内側に位置する場合には、第2のユーザ範囲が特定される。また、最後に指定された2点のうち円811の中心から遠い方の点が、円812の外縁またはその外側であって円813の内側に位置する場合には、第3のユーザ範囲が特定される。
【0067】
なお、本実施の形態では、権限情報において指定されるユーザの範囲を具体的に特定する情報が、サーバ500のHD53に記憶されている。記憶態様の一例を、表1に示す。
【0068】
【表1】

【0069】
表1は、権限内容情報を示す。権限内容情報は、ファイルの閲覧等を許可する範囲を特定する「Read(1)」「Read(2)」「Read(3)」、ならびに、ファイルの編集を許可する範囲を特定する「Write(1)」「Write(2)」「Write(3)」を含む。「Read」はファイルの閲覧に対応し、「Write」はファイルの編集に対応する。
【0070】
表1では、上記範囲が、ユーザについてのカテゴリ(「GL(グループリーダ)」「メンバ」「協力者」)に従って定義されている。ここで、ユーザのカテゴリについて説明する。
【0071】
本実施の形態では、システムを利用するユーザは、従業員として、「部長」「GL」「メンバ」「協力者」の4つのカテゴリに分類される。これらのカテゴリは、この順で階層構造をなし、「部長」が最も高い階層と定義される。本実施の形態では、カテゴリが「部長」であるユーザは、すべてのファイルのアイコンの視認、ならびに、ファイルの閲覧および編集を許可される。
【0072】
Read(1)は、ファイルの閲覧等をGLにのみ許可し、ファイルの編集については、GL、メンバ、協力者のすべてに対して禁止する、権限情報である。
【0073】
Read(2)は、ファイルの閲覧等をGLとメンバに許可し、ファイルの編集については、GL、メンバ、協力者のすべてに対して禁止する、権限情報である。
【0074】
Read(3)は、ファイルの閲覧等をすべてのユーザに許可し、ファイルの編集については、GL、メンバ、協力者のすべてに対して禁止する、権限情報である。
【0075】
Write(1)は、ファイルの閲覧等をGLにのみ許可し、ファイルの編集もGLにのみ許可する、権限情報である。
【0076】
Write(2)は、ファイルの閲覧等をGLとメンバに許可し、ファイルの編集もGLとメンバに許可する、権限情報である。
【0077】
Write(3)は、GL、メンバ、協力者のすべてに、ファイルの閲覧等および編集を許可する、権限情報である。
【0078】
つまり、Read(1)〜(3)は、閲覧等を許可するユーザの範囲を指定する情報である。そして、Write(1)〜(3)は、編集を許可するユーザの範囲を指定する情報である。
【0079】
そして、本実施の形態では、表2に示される態様で、離す操作によって特定される権限情報の種類とユーザの範囲に基づいて、権限情報が特定される。
【0080】
【表2】

【0081】
表2から理解されるように、権限情報の種類とユーザの範囲との組合せに基づいて、指定される権限情報が「Read(1)」「Read(2)」「Read(3)」「Write(1)」「Write(2)」「Write(3)」の中から特定される。たとえば、離す操作から、特定された種類が「閲覧等」であり、特定されたユーザの範囲が「第2のユーザ範囲」であれば、特定される権限情報は、「Read(2)」である。
【0082】
表2に示される情報は、HD53に記憶されていても良いし、CPU50が実行するプログラムによって表2に従った判別ができるように構成されていても良い。
【0083】
<ユーザの分類>
本実施の形態では、各ユーザが、たとえば表3に示される態様で、カテゴリに分類されている。
【0084】
【表3】

【0085】
表3は、従業員情報を示す。従業員情報は、従業員(ユーザ)ごとに設定された従業員コードと、カテゴリと、サブカテゴリとを、関連付けている。
【0086】
本実施の形態では、各ファイルについて、上記した離す操作により、権限情報が特定される。これにより、各ユーザは、各ファイルについて設定されている権限情報と、当該ユーザの表3中のカテゴリとによって、当該ユーザに対して、当該ファイルのアイコンの視認、または、ファイルの閲覧もしくは編集のいずれが許可されているかを判断される。
【0087】
<サーバの機能構成>
本実施の形態にかかる情報処理システムにおいて動作概要に説明されたような動作を実現するための、サーバ500の機能構成を説明する。
【0088】
図17は、サーバ500の機能構成の具体例を示すブロック図である。図17に示される各機能は、CPU50がROM51に記憶されるプログラムを読み出してRAM52上で実行することで、主にCPU50に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図4に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0089】
図17を参照して、上記動作を実現するための機能としてサーバ500は、ネットワークコントローラ54を介してサーバ500が受信する情報の入力を受付けるための入力部501と、入力された情報に基づいて上記した権限情報等を特定する情報を取得するための取得部502と、取得部502が取得した情報に基づいて各クライアント端末への情報送信等の処理を実行する中央制御部505と、中央制御部505の処理に基づいて各クライアント端末の表示装置(タッチパネル)に表示させるための情報の生成や送信を実行する表示制御部504とを含む。中央制御部505は、機能の実現のために、HD53に記憶されている情報に、適宜アクセスする。
【0090】
なお、一般的傾向として、コンピュータのオペレーティングシステムの一部として様々なプログラムモジュールを用意しておき、アプリケーションプログラムはこれらモジュールを所定の配列で必要なときに呼び出して処理を進める方式が一般的である。そうした場合、当該本実施の形態のサーバ500の機能を実現するためのソフトウェア自体にはそうしたモジュールは含まれず、当該コンピュータでオペレーティングシステムと協働してはじめて本実施の形態のサーバ500の機能が実現することになる。しかし、一般的なプラットフォームを使用する限り、そうしたモジュールを含ませたソフトウェアを流通させる必要はなく、それらモジュールを含まないソフトウェア自体およびそれらソフトウェアを記録した記録媒体(およびそれらソフトウェアがネットワーク上を流通する場合のデータ信号)が実施の形態を構成すると考えることができる。
【0091】
<クライアントの機能構成>
図18は、携帯端末300の機能構成の具体例を示すブロック図である。図18に示される各機能は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行することで、主にCPU30に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図3に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0092】
図18を参照して、上記動作を実現するための機能として携帯端末300は、操作パネル34での指示を示す操作信号の入力を受付けるための入力部301と、操作信号に基づいてタッチパネルにおける操作位置を検出するための検出部302と、検出された操作位置に基づいて操作内容を特定するための特定部303と、特定された操作内容に基づいて操作パネル34における表示内容を制御する処理を実行する表示処理部305とを含む。特定部303は、特定した操作内容を、ネットワークコントローラ36を介してサーバ500へ送信する。また、表示処理部305は、ネットワークコントローラ36を介して受信したサーバ500からの表示情報に基づいて、操作パネル34における表示内容を制御する。
【0093】
図19は、MFP100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図19に示される各機能は、CPU10がROM11に記憶されるプログラムを読み出してRAM12上で実行することで、主にCPU10に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図2に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0094】
MFP100は、入力部101、検出部102、特定部103、および、表示処理部105を含む。これらは、それぞれ、携帯端末300の、入力部301、検出部302、特定部303、および、表示処理部305に相当する。
【0095】
図20は、PC900の機能構成の具体例を示すブロック図である。図19に示される各機能は、CPU90がROM91に記憶されるプログラムを読み出してRAM92上で実行することで、主にCPU90に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図5に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0096】
PC900は、入力部901、検出部902、特定部903、および、表示処理部905を含む。これらは、それぞれ、携帯端末300の、入力部301、検出部302、特定部303、および、表示処理部305に相当する。
【0097】
なお、入力部901は、入力装置97での指示を示す操作信号の入力を受け付ける。また、表示処理部905は、表示パネル94の表示内容を制御する。
【0098】
<ワークフロー>
本実施の形態の情報処理システムでは、サーバ500は、ファイルサーバとして機能するとともに、ワークフローサーバとしても機能する。本実施の形態のシステムにおいて管理されるワークフローの概要を、説明する。図21は、ワークフローを説明するための図である。なお、図21の(A)〜(C)の各図では、ワークフローは、上記した従業員(ユーザ)についてのカテゴリを利用して説明される。また、以下の説明には、クライアント端末における操作内容が適宜含められる。
【0099】
図21(A)には、部長からGLへ業務の依頼がなされ、当該業務が、GLによって遂行されるワークフローが示されている。
【0100】
カテゴリが部長であるユーザがログインしたクライアント端末において、ファイルを指定して業務を依頼する操作がなされると(ST11)、当該業務を依頼されたユーザ(カテゴリGLのユーザ)がログインしたクライアント端末では、表示装置の受信トレイ(図16の受信トレイ802)に、業務の対象とされたファイルのアイコンが表示される。そして、当該端末において、当該アイコンを受信トレイ802から作業トレイ801に移動させる操作がなされることにより、サーバ500から、上記部長に対して、当該部長が業務を依頼した者が、当該業務の依頼を受諾したことを示す情報が報知される(ST12)。本明細書では、業務を依頼した者に対して、依頼先から受諾されたことを報知する情報を、「受諾応答」という。報知は、メッセージの送信によって実現されても良いし、サーバ500本体におけるランプの点灯等の動作によって実現されても良い。
【0101】
さらに、上記GLが、上記依頼された業務を遂行した後、当該業務に関するファイルのアイコンを、作業トレイ801から報告トレイ803へ移動させる操作を行なうと、サーバ500は、上記部長に対して、当該部長が依頼した業務が完了したことが報知される(ST13)。本明細書では、ある者が依頼した業務が、依頼先において完了したことを報知することを、「完了報告」という。
【0102】
図21(B)は、部長からGLへ業務が依頼され、さらに、当該GLが当該業務を、カテゴリがメンバであるユーザに依頼し、当該メンバは、当該業務を遂行するワークフローが示されている。
【0103】
図21(B)を参照して、上記のようにST11で、部長からGLへ業務の依頼がなされると、当該GLがログインしたクライアント端末の表示装置には、当該依頼された業務に関するファイルのアイコンが、受信トレイ802に表示される。そして、当該GLがログインしたクライアント端末において、受信トレイ802に表示された当該ファイルのアイコンが、作業トレイ801へ移動する操作がなされると、当該業務の発注元である部長に対して受諾応答がなされる(ST12)。さらに、当該アイコンを発注トレイ810へ移動する操作がなされると、さらなる発注先へ、業務が発注される。ここでの、GLからの業務の発注先は、上記アイコンが作業トレイ801から発注トレイ810へ移動する操作がなされた際に指定された発注先である。図21(B)では、カテゴリがメンバであるユーザに対して、GLから、業務の発注がなされたことが示されている(ST21)。
【0104】
これに応じて、上記のように発注先として指定されたメンバがログインしたクライアント端末では、上記ファイルのアイコンが、受信トレイ802へ表示されることになる。そして、当該端末において、当該アイコンを受信トレイ802から作業トレイ801へ移動する操作がなされると、サーバ500は、当該メンバが、発注された業務を受諾したことを、当該メンバへの業務の発注元であるGLへ報知する(ステップST22)。
【0105】
そして、当該メンバは当該業務を遂行し、そして、当該メンバがログインしているクライアント端末において、作業トレイ801に表示された上記アイコンを報告トレイ803へ移動させる操作がなされると、サーバ500は、当該メンバへの業務の発注元であるGLに、業務の完了を報告する(ST23)。これにより、当該GLがログインしているクライアント端末の表示装置の作業トレイ801には、上記ファイルのアイコンが表示されるようになる。そして、当該クライアント装置において、上記ファイルのアイコンを、作業トレイ801から報告トレイ803へ移動させる操作がなされると、サーバ500は、当該GLへの当該作業の発注元である部長に対して、業務が完了したことが報知される(ST13)。
【0106】
図21(C)では、部長からGLへ業務が発注され、GLが当該業務をさらにメンバに発注し、当該メンバが当該業務をさらに協力者に発注し、当該業務が当該協力者によって遂行される際のワークフローが示されている。
【0107】
図21(C)を参照して、ST11で、部長からGLへ業務の依頼がなされ、ST21で、GLからメンバへ業務の依頼がなされると、当該メンバがログインしたクライアント端末の表示装置の受信トレイ802には、当該依頼された業務に関するファイルのアイコンが表示される。そして、当該クライアント端末において、受信トレイ802に表示された当該ファイルのアイコンが、作業トレイ801へ移動する操作がなされると、当該業務の発注元である部長に対して受諾応答がなされる(ST22)。さらに、当該アイコンを発注トレイ810へ移動する操作がなされると、さらなる発注先へ、業務が発注される。ここでの、メンバからの業務の発注先は、上記アイコンが作業トレイ801から発注トレイ810へ移動する操作がなされた際に指定された発注先である。図21(C)では、カテゴリが協力者であるユーザに対して、メンバから、業務の発注がなされたことが示されている(ST31)。
【0108】
これに応じて、上記のように発注先として指定された協力者がログインしたクライアント端末では、上記ファイルのアイコンが、受信トレイ802へ表示されることになる。そして、当該端末において、当該アイコンを受信トレイ802から作業トレイ801へ移動する操作がなされると、サーバ500は、当該協力者が、発注された業務を受諾したことを、当該協力者への業務の発注元であるメンバへ報知する(ステップST32)。
【0109】
当該協力者が当該業務を遂行し、そして、当該協力者がログインしているクライアント端末において、作業トレイ801に表示された上記アイコンを報告トレイ803へ移動させる操作がなされると、サーバ500は、当該協力者への業務の発注元であるメンバに、業務の完了を報告する(ST33)。
【0110】
これにより、当該メンバがログインしているクライアント端末の表示装置の作業トレイ801には、上記ファイルのアイコンが表示されるようになる。そして、当該クライアント装置において、上記ファイルのアイコンを、作業トレイ801から報告トレイ803へ移動させる操作がなされると、サーバ500は、当該メンバへの当該作業の発注元であるGLに対して、業務が完了したことが報知される(ST23)。
【0111】
これにより、当該GLがログインしているクライアント端末の表示装置の作業トレイ801には、上記ファイルのアイコンが表示されるようになる。そして、当該クライアント装置において、上記ファイルのアイコンを、作業トレイ801から報告トレイ803へ移動させる操作がなされると、サーバ500は、当該GLへの当該作業の発注元である部長に対して、業務が完了したことが報知される(ST13)。
【0112】
<クライアント端末における処理>
図22は、本実施の形態の情報処理システムにおいて、ワークフローの管理のためにクライアント端末においてなされる操作に応じて実行される処理の内容を説明するためのフローチャートである。
【0113】
以下、図22を参照して、クライアント端末において実行される処理の内容について説明する。なお、図22に示される処理は、各クライアント端末のCPU(CPU30,10,90)が、各クライアント端末に搭載されているメモリ(33,16,93)に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。以下の説明では、CPU30,10,90を総称して、単に「CPU」という。
【0114】
図22を参照して、クライアント端末では、まずステップS10において、当該クライアント端末を操作しようとするユーザのログイン処理を実行して、ステップS20へ処理を進める。ログイン処理とは、たとえば、ユーザに対し、ユーザ名とパスワードの入力を促し、入力されたログイン名とパスワードの組合せを、サーバ500に問合せ、当該組合せで登録されているユーザを、当該クライアント端末を操作しているユーザとして特定する処理が挙げられる。
【0115】
ステップS20では、CPUは、図16を参照して説明したような、ワークフローを管理するための情報を入力するための画面を表示させて、ステップS30へ処理を進める。なお、ステップS20では、当該ログインユーザに対して依頼されている業務に関するファイルのアイコンを、受信トレイ802に表示する。なお、当該業務を依頼されているファイルのアイコンの中で、当該ユーザによって、既に受信トレイ802から作業トレイ801へ移動する操作がなされたアイコンについては、作業トレイ801に表示される。
【0116】
たとえば、「Doc_B」「Doc_C」「Doc_D」という3のファイルのそれぞれに関連した業務の依頼を受けており、まだそれらについて受諾応答が送信されるための操作を行っていないログインユーザが操作する、クライアント端末の表示装置には、ステップS20によって、図23に示されるような画面800が表示される。画面800では、受信トレイ802には、「Doc_B」「Doc_C」「Doc_D」のそれぞれのファイルに対応するアイコンが、表示されている。
【0117】
図22に戻って、ステップS30では、CPUは、可視の入力装置(操作パネル34,15または入力装置97)に対して操作がなされたか否かを判断し、なされたと判断するとステップS40へ処理を進める。
【0118】
ステップS40では、CPUは、ステップS30で実行されたと判断した操作が、ワークフローの管理に関するものであるか否かを判断し、そうであると判断するとステップS60へ処理を進め、そうではないと判断するとステップS50へ処理を進める。
【0119】
ステップS50では、CPUは、なされた操作に応じた処理を実行して、ステップS30へ処理を戻す。
【0120】
一方、ステップS60では、CPUは、実行された操作の内容を判別し、内容に応じて処理を進める。
【0121】
ステップS30で実行したと判断した操作内容が、受信トレイ802から作業トレイ801へアイコンを移動する操作であると判断するとステップS70へ処理を進める。また、CPUは、作業トレイ801内に表示されたアイコンについて、業務を発注するための操作であると判断するとステップS110へ処理を進める。また、CPUは、作業トレイ801に表示されているアイコンを報告トレイ803に移動する操作であると判断すると、ステップS90へ処理を進める。
【0122】
つまり、ステップS40における、ワークフローに関する操作であるか否かは、ステップS60において判断対象となった3種類の操作内容(受信トレイから作業トレイへのアイコンの移動、業務発注、作業トレイから報告トレイへのアイコンの移動)のいずれかであるか、またはそれ以外であるかが判断される。そして、それ以外である場合には、ステップS50へ処理が進められる。
【0123】
また、上記した業務を発注する操作とは、クライアント端末がMFP100や携帯端末300のように、タッチパネルを有する端末では、図6〜図9等を参照して説明したような、作業トレイ801内のアイコンを「つまむ」操作が挙げられる。一方、図22に示される処理が実行されるクライアント端末が、PC900である場合には、上記した業務発注のための操作とは、たとえば、作業トレイ801に表示されたアイコンを発注トレイ810へ移動するための、ドラック操作を挙げることができる。
【0124】
ステップS70では、CPUは、表示装置に対してなされた操作位置を特定する等して、操作対象となったアイコンを特定し、これに基づいて、操作対象となったファイルを特定して、ステップS80へ処理を進める。
【0125】
ステップS80では、CPUは、サーバ500に対して、受諾情報を送信して、ステップS82へ処理を進める。ここで、受諾情報とは、受信トレイ802から作業トレイ801へ移動されたアイコンに対応するファイルを特定する情報、および、ステップS70で特定したアイコンが受信トレイ802から作業トレイ801へ移動されたことを示す情報を含む。
【0126】
ステップS82では、CPUは、表示装置における表示を、上記のようにアイコンを移動されたことに応じて更新して、ステップS30へ処理を戻す。
【0127】
ステップS82の処理によれば、図23に示された画面800は、たとえば、図24に示される画面800へと更新される。
【0128】
図24で示された画面800では、図23の画面800において受信トレイ802に表示されていたDoc_Dに対応するアイコンが、作業トレイ801へと移動されている。このような表示の更新は、Doc_Dのファイルに対応するアイコンが、受信トレイ802から作業トレイ801へ移動する操作に対応したものである。
【0129】
図22に戻って、ステップS90では、CPUは、ステップS70と同様に、操作の対象となったアイコンを特定して、ステップS100へ処理を進める。
【0130】
ステップS100では、CPUは、サーバ500に完了情報を送信して、ステップS102へ処理を進める。
【0131】
ここで、完了情報は、ステップS90で処理対象とされたアイコンを特定する情報と、当該アイコンが作業トレイ801から報告トレイ803へ移動する操作がなされたこととを含む。
【0132】
ステップS102では、CPUは、表示装置における表示内容を更新して、ステップS30へ処理を進める。
【0133】
なお、ステップS102では、CPUは、作業トレイ801から報告トレイ803へアイコンが移動する操作がなされたことに応じて、当該アイコンの表示位置を、作業トレイ801から報告トレイ803に移動させるように、表示内容を更新する。たとえば、図24に表示されていた画面800は、ステップS102の処理により、図25に示される画面800のように更新される。図25の画面800では、図24の画面800で作業トレイ801に表示されていた、「Doc_D」というファイルに対応するアイコンの表示位置が、報告トレイ803へと移動されている。
【0134】
ステップS110では、CPUは、業務の発注のための操作の対象となったアイコンを特定して、ステップS112へ処理を進める。
【0135】
なお、図22に示された処理が実行されているクライアント端末が、MFP100や携帯端末300のように、タッチパネルを備えるものである場合には、図10〜図14を参照して説明したような操作内容によって選択されたアイコンが、ステップS110において業務発注の操作の対象となったアイコンである特定される。
【0136】
ステップS112では、CPUは、クライアント端末の表示装置における表示内容を更新して、ステップS120へ処理を進める。
【0137】
なお、ステップS112では、CPUは、たとえば、業務の発注のための操作の対象となったアイコンの表示場所を、発注トレイ810内に移動させるように、表示内容を更新する。これにより、たとえば、図24に示された画面800は、図26に示される画面800に、更新される。図26の画面800では、図24の画面800において、作業トレイ801内に表示されていたDoc_Dのファイルに対応するアイコンの表示位置が、発注トレイ810内に変更されている。
【0138】
ステップS120では、CPUは、権限情報を取得して、ステップS122へ処理を進める。
【0139】
なお、ステップS120では、ステップS60における判断対象となった操作に続けてなされた、権限情報を指定する操作の内容に基づいて、権限情報が取得される。たとえば、タッチパネルを備える端末において、図15を参照して説明したような操作がなされた場合、当該操作内容から権限情報の種類とユーザの範囲が取得され、これにより、権限情報が特定される。
【0140】
ステップS122では、CPUは、クライアント端末の表示装置の表示内容を更新して、ステップS130へ処理を進める。
【0141】
なお、ステップS122では、たとえば、発注先の指定を受付けるための表示内容を、表示装置に表示させるように、表示内容を更新する。これにより、図24に示された画面800は、たとえば、図27の画面800へと更新される。図27の画面800では、図26の画面800における表示内容に、さらに、メニュー画面820が追加されている。メニュー画面820では、従業員情報に記憶された各ユーザの従業員コードが表示されている。クライアント端末では、メニュー画面820内の、従業員コードをタッチ操作することにより、たとえば、発注先を指定することができる。
【0142】
図22に戻って、ステップS130では、CPUは、業務の発注先を特定する情報を取得して、ステップS140へ処理を進める。
【0143】
なお、ステップS130では、CPUは、図27を参照して説明したメニュー画面820に対してなされた、発注先を特定する操作内容に基づいて、発注先を特定する情報を取得する。
【0144】
ステップS140では、CPUは、サーバ500に対して発注情報を送信して、ステップS30へ処理を戻す。
【0145】
ここで、発注情報とは、業務を発注する旨を示す情報と、発注の対象となるファイルのアイコンを特定する情報と、発注先を特定する情報とを含む。また、ステップS120においてCPUが権限情報を取得した場合には、発注情報は、権限情報を含む。
【0146】
なお、クライアント端末を操作するユーザが、発注する業務の対象となるファイルのアイコンを「つまむ」操作をした後、特定の操作をすることにより、権限情報を指定する操作を行なうことなく、図27を参照して説明したような発注先を特定する情報を指定する操作を行なうことができる。この場合には、ステップS120では権限情報は取得されず、そして、ステップS140でサーバ500へ送信される発注情報には権限情報が含まれない。
【0147】
<サーバ側の処理>
次に、ワークフローの管理に関する、サーバ500において実行される処理について説明する。図28は、サーバ500のCPU90が実行する、ワークフローの管理のための処理のフローチャートである。
【0148】
図28を参照して、CPU90は、ステップSA10で、ワークフロー情報を受信したか否かを判断し、受信したと判断するとステップSA20へ処理を進める。なお、ワークフロー情報とは、図22を参照して説明した、受諾情報、完了情報、および、発注情報である。
【0149】
ステップSA20では、CPU90は、受信したワークフロー情報が発注情報であるか否かを判断し、そうであると判断するとステップSA30へ処理を進める。一方、そうではないと判断するとステップSA40へ処理を進める。
【0150】
ステップSA30では、CPUは、管理情報を更新して、ステップSA10へ処理を戻す。
【0151】
ここで、管理情報とは、業務の発注に関する、ファイル毎の管理情報である。管理情報の内容については、後述する。
【0152】
ステップSA40では、CPU90は、ステップSA10で受信したと判断したワークフロー情報が、受諾情報であるか否かを判断し、そうであると判断するとステップSA50処理を進め、そうではないと判断するとステップSA70へ処理を進める。
【0153】
ステップSA50では、CPU90は、受諾応答を送信して、ステップSA60処理を進める。
【0154】
ここで、受諾応答とは、図21を参照して説明した、業務の発注先が業務の発注を受諾したことを示す情報であり、ステップSA40で受信した受諾情報が対応する業務の発注先に対して送信される情報である。CPU90は、ステップSA40で受信したと判断した受諾情報に対応するファイルの管理情報を参照することにより、ステップSA50における受諾応答の送信先を決定する。受諾応答の送信先の決定については、後述する。
【0155】
ステップSA60では、CPU90は、管理情報を更新して、ステップSA10へ処理を戻す。ステップSA60における管理情報の更新については、後述する。
【0156】
ステップSA70では、CPU90は、ステップSA10で受信したと判断したワークフロー情報が、管理情報であるか否かを判断し、そうであると判断するとステップSA80へ処理を進め、そうではないと判断するとステップSA10へ処理を戻す。
【0157】
ステップSA80では、CPU90は、完了報告を送信して、ステップSA90へ処理を進める。
【0158】
ここで、完了報告とは、図21を参照して説明した、業務の発注先において業務が完了したことを示す情報であって、当該業務の発注元へと送信される情報である。CPU90は、ステップSA70で受信したと判断した完了情報に対応するファイルの管理情報を参照することにより、ステップSA80における完了報告の送信先を決定する。完了報告の送信先の決定については、後述する。
【0159】
ステップSA90では、CPU90は、管理情報を更新して、ステップSA10へ処理を戻す。ステップSA90における管理情報の更新については、後述する。
【0160】
以上、図28を参照して説明した処理により、サーバ500は、受諾情報を受信すると、当該受諾情報に対応する業務の発注先に、受諾応答を送信する。また、サーバ500は、完了情報を受信すると、当該完了情報に対応する業務の発注先に対して、完了報告を送信する。
【0161】
また、図28を参照して説明した処理によれば、サーバ500のCPU50は、クライアント端末から発注情報、受諾情報、または、完了情報を受信すると、対応する業務のファイルの管理情報を更新する。
【0162】
<管理情報>
本実施の形態において、ファイルの管理情報とは、業務の発注の対象となったファイルについての、権限情報、および、各発注先から受諾情報および完了情報が送信されたか否かを示す情報を含む。
【0163】
以下、図29〜図37を参照して、本実施の形態において扱われる管理情報およびその更新について説明する。
【0164】
本実施の形態の情報処理システムにおいて、あるファイルについて初めて業務の発注がなされると、当該業務の発注のための操作が行なわれたクライアント端末からサーバ500に対して、発注情報が送信される(ステップS140)。これに応じて、CPU50は、当該ファイルの管理情報を作成する(ステップSA60)。
【0165】
ここで、作成される管理情報の一例を、図29に示す。
図29を参照して、管理情報は、(A)の権限情報と、発注先毎の受諾情報および完了情報の受信の有無を示す情報である受信情報とを含む。
【0166】
なお、受信情報は、後述するように、発注元毎に、作成される。
図29(A)では、権限情報の一例として、「Write(2)」が設定されている状態が示されている。また、図29(B)は、従業員コード「00001」(部長)が発注元として示されている。また、図29(B)では、発注先として、従業員コード「00002」が示されている。
【0167】
図29(B)では、発注先毎に、「受諾受信」と「完了受信」という欄が設けられている。「受諾受信」は、当該発注先から受諾情報がサーバ500へ送信されたか否かを示す情報である。「−」は、まだ受諾情報が送信されていない状態を示し、「○」は、受諾情報が送信された状態を示す。
【0168】
「完了受信」は、対応する発注先から完了情報が送信されたか否かを示す情報である。「−」は、完了情報がまだ送信されていない状態を示し、「○」は、既に完了情報が送信された状態を示す。
【0169】
図29(B)は、従業員コード00001のユーザから、発注先として従業員コード00002のユーザが指定され、そして、権限情報としてWrite(2)が指定されたファイルについての、管理情報が示されている。そして、当該業務について、発注先のユーザが操作する端末から、まだ、受諾情報および完了情報の双方ともが、送信されていない状態が示されている。
【0170】
従業員コード00002のユーザがログインした端末から、サーバ500へ、受諾情報が送信されると(ステップS80)、サーバ500は、当該受諾情報が対応するファイルの管理情報を選択する。当該受諾情報が対応するファイルは、当該受諾情報に含まれるアイコンを特定する情報に基づいて、特定される。
【0171】
そして、サーバ500のCPU50は、受諾情報を受信すると、対象となるファイルの管理情報から、受諾情報を受信したユーザに業務を発注した発注元のユーザを特定する。なお、受諾情報を送信したユーザを特定する情報は、ステップS10でのログインユーザを特定することにより、特定できる。そして、当該ユーザを発注先とした発注元のユーザは、管理情報の受信情報において、受諾情報の送信元であるユーザを発注先として有するユーザを取得することにより、特定できる。つまり、受諾情報を受信した際、CPU50は、当該受諾情報を受信したユーザの従業員コードとして「00002」の取得した場合、当該従業員コードを発注先として受信情報を有する従業員コード(図29(B)の従業員コード「00001」)を、当該業務の発注元のユーザとして特定する。そして、CPU50は、ステップSA50において、このように特定した発注元のユーザに、受諾応答を送信する。
【0172】
そして、ステップSA60では、CPU50は、受信情報において、当該発注先の「受諾受信」を「○」に更新する。このように更新された管理情報を、図30に示す。
【0173】
さらに、当該発注先のユーザがログインするクライアント端末から完了情報が送信されると(ステップS100」)、ステップSA80では、CPU50は、当該完了情報を送信したクライアント端末にログインしているユーザの従業員コードを取得することにより当該完了情報の送信元のユーザを特定し、当該ユーザに、完了報告を送信する(ステップSA80)。さらに、CPU50は、完了情報の送信元のユーザが発注先となっている完了情報を「○」に更新する(ステップSA90)。図30に示された管理情報が、ステップSA90の処理によって更新された後の状態を図31に示す。
【0174】
クライアント端末では、ログインユーザは発注元となっている業務について、各発注先についての受諾応答および完了報告の受信状況を確認することができる。業務の発注先であるユーザは、これにより、自らが発注した業務について、各発注先についての受諾応答および完了報告の受信の有無を確認することができ、つまり、すべての発注先について受諾応答および完了報告を受信したことを認識することができる。このような場合、当該発注元のユーザは、さらに、自らに業務を発注したユーザに、完了報告を送信することができる。
【0175】
たとえば、図21(B)に示したように、部長からGLへ業務が発注され、さらに、当該業務がGLからメンバへ発注された場合、GLは、発注先としたすべてのメンバについて受諾応答および完了情報を受信した場合、当該業務を当該GLへ発注した部長に対して、完了報告が送られるように、サーバ500に対して、完了情報を送信する。これに応じて、部長には、完了報告が送信される。
【0176】
この場合、部長からGLに業務が依頼されると、図29に示すような管理情報が生成される。そして、GLから、従業員コード00005〜00019のメンバに対して業務が発注されると、管理情報は、図32に示すように更新される。
【0177】
図32では、図29に対して、図32(C)の部分が追加されている。図32(C)は、発注元をGLとする受信情報である。図32(C)の受信情報では、GLから業務が発注された、従業員コード00005〜00019のそれぞれのユーザについて、「受諾受信」と「完了受信」を記録できるようになっている。
【0178】
なお、GLは、従業員コード00005〜00019のメンバに業務を発注する前に、部長からの業務の発注を受諾することを示す操作を行なっている。これに基づき、図32(B)の発注先00002の「受諾受信」は「○」とされている。
【0179】
このようにGLから業務を発注された各メンバにおいて当該GLからの業務の発注を受諾する操作がなされると、サーバ500にその旨の情報が送信され、これに応じて、管理情報が更新される。図33には、図32に示された状態から、従業員コード00005と従業員コード00006のユーザが、業務の発注を受諾するための操作を実行した状態が示されている。つまり、図33(C)では、これらのユーザについての「受諾受信」が「○」とされている。
【0180】
また、図21(C)を参照して説明したように、メンバであるユーザが、さらに、協力者であるユーザに業務を発注した際には、管理情報では、当該メンバを発注元とする受信情報を追加するように、更新される。
【0181】
図34の管理情報は、図33の管理情報に対して、図34(D)の受信情報が追加されている。図34(D)の受信情報は、発注元を、従業員コード00005とするメンバとし、そして、発注先を、従業員コード00020とする受信情報である。
【0182】
そして、従業員コード00020が、従業員コード00005のメンバから発注された業務を受諾する操作を行なうと、サーバ500には、当該受諾に対応する受諾情報が送信され、これに応じて、CPU50は、当該受諾情報の受信に基づいて、管理情報を更新する。
【0183】
このように更新された管理情報の一例を、図35に示す。
図35では、図35(D)の、発注先を従業員コード00020とする受信情報の「受諾受信」が「○」とされている。
【0184】
部長が、複数のGLに業務を発注した場合には、図29に示した管理情報の代わりに、図36に示される管理情報が生成される。図36の管理情報では、図36の(B)として示されるように、従業員コード00001の部長を発注元とする受信情報の発注先として、従業員コード00002と従業員コード00003が挙げられている。
【0185】
また、従業員コード00002のユーザと従業員コード00003のユーザのそれぞれが、複数のメンバのユーザに業務を発注した場合には、発注元毎に、受信情報が作成される。
【0186】
図37には、従業員コード00002のユーザが従業員コード00005〜00009のユーザに業務を発注し、そして、従業員コード00003のユーザが従業員コード00010〜00014のユーザに業務を発注した場合の、管理情報が示されている。
【0187】
図37の(C)には、発注元が従業員コード00002のユーザとされる受信情報と、発注元を従業員コード00003とする受信情報とが、生成されている。
【0188】
<進捗状況の表示>
本実施の形態では、ログインユーザが発注元となっている業務について、管理情報に基づいて、その進捗情報を表示することができる。
【0189】
クライアント端末において、進捗状況の確認を要求する操作がなされると、当該クライアント端末のCPUは、サーバ500に対して、当該ログインユーザが送信元となっている管理情報を要求する。
【0190】
たとえば、従業員コード00002のユーザがログインしたクライアント端末において、進捗状況の表示要求がなされた際に、サーバ500から送信されてきた管理情報の一例を、図38に示す。
【0191】
図38の管理情報では、(C)が、当該ログインユーザ(従業員コード00002)を発注元とする受信情報となっている。図38(C)の受信情報では、発注先として、従業員コード00005〜00019の15のユーザが含まれている。
【0192】
このとき、クライアント端末に表示される、進捗情報を表わす画面の一例を、図39に示す。
【0193】
図39の画面850では、表示欄860では、円グラフで、進捗状況が表示されている。
【0194】
当該円グラフは、領域861,862,863,864,865,866の6に分類されている。そして、各領域は、表示欄870に示される態様で、ハッチングが付されている。表示欄870は、領域871〜873を含む。領域871は、完了情報を既に送信したユーザ(発注先)に対応するハッチングを示す。領域872は、受諾情報のみを送信し、完了情報をまだ送信していないユーザ(発注先)に対応するハッチングを示す。領域873は、受諾情報と完了情報のいずれもが送信されていないユーザ(発注先)に対応するハッチングを示す。
【0195】
領域861は、図38(C)の発注先00005と00006に対応している。これらの発注先からは、完了情報が既に送信されている。これにより、領域861には、領域871と同じハッチングが付されている。
【0196】
領域862は、図38(C)の発注先00007と00008に対応している。これらの発注先からは、受諾情報のみが送信されて、完了情報はまだ送信されていない。これにより、領域862には、領域872と同じハッチングが付されている。
【0197】
領域863は、図38(C)の発注先00009に対応している。当該発注先からは、受諾情報と完了情報のいずれもが送信されていない。これに基づき、領域863には、領域873と同じハッチングが付されている。
【0198】
領域864は、図38(C)の発注先00010〜00013に対応している。これらの発注先からは、受諾情報のみが送信されて、完了情報はまだ送信されていない。これにより、領域864には、領域872と同じハッチングが付されている。
【0199】
領域865は、図38(C)の発注先00014〜00016に対応している。これらの発注先からは、完了情報が既に送信されている。これにより、領域861には、領域871と同じハッチングが付されている。
【0200】
領域866は、図38(C)の発注先00017〜00019に対応している。これらの発注先からは、受諾情報のみが送信されて、完了情報はまだ送信されていない。これにより、領域866には、領域872と同じハッチングが付されている。
【0201】
領域861、領域862、領域863、領域864、領域865、領域866の、円弧の中心角の比率は、各領域のユーザの人数に対応した比率、つまり、2:2:1:4:3:3となっている。
【0202】
以上、図39を参照して説明した表示画面850の表示では、表示欄860の円グラフでは、発注先の従業員コードの順列、および、その人数に対応した位置および大きさで、各ユーザからの受諾情報および完了情報の送信の有無が、視覚的に、認識できるような表示がなされている。
【0203】
<処理対象のファイルを特定するための情報>
以上説明した本実施の形態では、クライアント端末の表示装置には、当該クライアント端末にログインしているユーザが属するカテゴリと、各ファイルに対して設定された権限情報とに基づいて、表示されるアイコンが決定される。具体的には、クライアント端末にログインしたユーザのカテゴリがメンバである場合には、当該クライアント端末においてアイコンを表示できるファイルは、その権限情報において、メンバに対して可視が許可されている者に限られる。
【0204】
たとえば、メンバである、従業員コード00005のユーザがログインしているクライアント端末から、サーバ500に対して、HD53のあるフォルダについて、閲覧要求がなされた場合、CPU50は、当該フォルダ内の各ファイルについて、権限情報を取得し、当該ユーザが、可視を許可されているか否かを判断する。そして、当該フォルダ内のファイルの中で、当該ユーザに対し、可視が許可されているファイルのみについて、対応するアイコンを表示するように、クライアント端末に返答する。
【0205】
これに応じて、クライアント端末では、CPU50から表示することを指示されたアイコンのみが、当該フォルダ内に記憶されているファイルに対応するアイコンとして、表示される。
【0206】
<変形例等>
以上説明した本実施の形態では、図16等を参照して説明したクライアント端末におけるアイコンの表示に関し、サーバ500からクライアント端末には、当該サーバ500のHD53に記憶された各ファイルに対応するアイコンを指定する情報が送信された。これに応じて、クライアント端末は、指定されたアイコンを、表示装置に表示する。そして、当該アイコンに対する操作がなされたことを検出すると、クライアント端末は、操作の対象となったアイコンと、当該アイコンに対する操作内容を、サーバ500に対して送信していた。
【0207】
なお、サーバ500において、クライアント端末の表示装置に表示される表示内容を、ビットマップ画像として生成し、クライアント端末に送信されてもよい。この場合には、クライアント端末からサーバ500へは、操作対象となったアイコンと当該アイコンに対する操作内容が送信される代わりに、タッチパネルにおける操作位置を特定する情報が送信される。これに応じて、サーバ500では、クライアント端末のタッチパネルに表示させたアイコンのうち、どのアイコンに対して、どのような操作がなされたかを判別し、これに基づいて、上記した「つまむ」操作がなされたことや、「離す」操作がなされたことなどを検出する。
【0208】
また、以上説明した本実施の形態では、図15を参照して説明した離す操作により、権限情報が指定され、また、図27を参照して説明した操作により、業務の発注先が指定されていた。なお、権限情報の指定および業務の発注先の指定の双方が、離す操作によって指定されても良い。
【0209】
このような場合、発注トレイ810では、図40に示されるように、円811の内側に、ユーザの範囲を指定するための画像(画像821,822,823)が表示される。画像821は、メンバGr1を指定するための画像であり、画像822は、メンバGr2を指定するための画像であり、画像823は、メンバGr3を指定するための画像である。なお、メンバGr1とは、表3に示されるように、カテゴリがメンバであるユーザの中の従業員コードが00005〜00009のメンバを意味する。メンバGr2とは、表3に示されるように、カテゴリがメンバであるユーザの中の従業員コードが00010〜00014のメンバを意味する。メンバGr3とは、表3に示されるように、カテゴリがメンバであるユーザの中の従業員コードが00015〜00019のメンバを意味する。
【0210】
本変形例では、離す操作において、最初に指定された2点(図の2点Q1、Q2)に基づいて、業務の発注先が特定される。つまり、ステップS130では、画像821,822,823の中で、当該2点の少なくとも一点の位置を含む画像に対応するユーザが、業務の発注先として、特定される。そして、ステップS120では、離す操作において最後に指定された2点(図9の2点Q’1、Q’2)に基づいて、図15を参照したように、発注される業務のファイルに対して指定される権限情報が特定される。
【0211】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0212】
10,30,50,90 CPU、15,34 操作パネル、100 MFP、300 携帯端末、500 サーバ、900PC。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルを含む情報端末と、前記情報端末に接続されたサーバ装置とを備えた情報処理システムであって、
前記サーバ装置は、
記憶装置に記憶される1以上のファイルの各々についての、限定的に許可する利用形態を示す権限情報を記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段に、前記権限情報を記憶させるための制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記タッチパネルに1以上の前記ファイルのアイコンを表示させる表示制御手段と、
前記タッチパネル上の第1の操作に基づいた、前記タッチパネルに表示されたアイコンで表されるファイルの中から処理対象のファイルを特定するするため情報を取得し、かつ、前記タッチパネル上の第2の操作に基づいた、前記処理対象のファイルについての前記権限情報を取得するための、取得手段とを含み、
前記第1の操作は、前記タッチパネル上で2点がタッチされた後に連続して当該2点のタッチ位置がその間隔が短くなる方向に移動し、その後、当該移動後の2点のタッチを解除する操作であり、
前記取得手段は、前記第1の操作における2点のタッチ位置について、移動前と移動後の少なくとも一方のタッチ位置で定義される範囲に表示されたアイコンで表わされるファイルを、前記処理対象のファイルとして特定し、
前記第2の操作は、前記タッチパネル上で2点がタッチされた後に連続して当該2点のタッチ位置がその間隔が長くなる方向に移動し、その後、当該移動後の2点のタッチを解除する操作であり、
前記取得手段は、前記第2の操作における2点のタッチ位置について、移動前と移動後の少なくとも一方のタッチ位置に基づいた、前記処理対象のファイルについて限定的に許可する利用形態を示す権限情報を取得する、情報処理システム。
【請求項2】
前記取得手段は、前記第2の操作における、前記2点のタッチ位置がその間隔が長くなる方向に移動するときの、当該方向と移動後のタッチ位置とに基づいて、前記権限情報を取得する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記記憶手段は、1以上のユーザに対して1以上のグループを設定するための情報をさらに記憶し、
前記取得手段は、前記方向と移動後のタッチ位置に基づいて、前記処理対象のファイルのアイコンの視認、当該ファイルの閲覧、または、当該ファイルの編集を許可する前記グループを特定する情報を取得する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記制御手段は、第1のユーザから第2のユーザに特定のファイルについての作業を依頼する情報の入力を受け付け、当該情報が入力されたことに応じて、前記記憶手段に、前記特定のファイルについて、前記第1のユーザから前記第2のユーザに作業が依頼されたことを示す情報である依頼情報をさらに記憶し、
前記表示制御手段は、前記第2のユーザがログインした前記情報端末のタッチパネルに、前記特定のファイルのアイコンを表示させ、
前記制御手段は、
前記第2のユーザがログインした前記情報端末のタッチパネル上で、前記特定のファイルのアイコンを前記特定のファイルについての作業を受諾したことを示す第1の領域までドラッグする、第3の操作がなされたことに基づいて、前記第1のユーザに、前記第2のユーザの前記作業の受諾を報知し、
前記第2のユーザがログインした前記情報端末のタッチパネル上で、前記特定のファイルのアイコンを前記特定のファイルについての作業が完了したことを示す第2の領域までドラッグする、第4の操作がなされたことに基づいて、前記第1のユーザに、前記第2のユーザの前記作業の完了を報知する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記記憶手段に、前記特定のファイルについて、前記第3の操作がなされたか否かを示す第1の情報と、前記第4の操作がなされたか否かを示す第2の情報をさらに記憶させ、
前記表示制御手段は、前記第1のユーザがログインした前記情報端末のタッチパネルに、前記第1の情報および前記第2の情報を表示させる、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記記憶手段は、各前記ファイルについて、予め定められた権限情報を記憶し、
前記制御手段は、所定のファイルについて、前記取得手段が取得した権限情報が前記所定のファイルについて前記予め定められた権限情報によって許可されない利用形態を含む場合には、前記取得手段が取得した権限情報から当該予め定められた権限情報によって許可されない利用形態を削除して、前記記憶手段に記憶させる、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の、情報処理システム。
【請求項7】
タッチパネルを含む情報端末に接続されたサーバ装置であって、
記憶装置に記憶される1以上のファイルの各々についての、限定的に許可する利用形態を示す権限情報を記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段に、前記権限情報を記憶させるための制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記タッチパネルに1以上の前記ファイルのアイコンを表示させる表示制御手段と、
前記タッチパネル上の第1の操作に基づいた、前記タッチパネルに表示されたアイコンで表されるファイルの中から処理対象のファイルを特定するするため情報を取得し、かつ、前記タッチパネル上の第2の操作に基づいた、前記処理対象のファイルについての前記権限情報を取得するための、取得手段とを含み、
前記第1の操作は、前記タッチパネル上で2点がタッチされた後に連続して当該2点のタッチ位置がその間隔が短くなる方向に移動し、その後、当該移動後の2点のタッチを解除する操作であり、
前記取得手段は、前記第1の操作における2点のタッチ位置について、移動前と移動後の少なくとも一方のタッチ位置で定義される範囲に表示されたアイコンで表わされるファイルを、前記処理対象のファイルとして特定し、
前記第2の操作は、前記タッチパネル上で2点がタッチされた後に連続して当該2点のタッチ位置がその間隔が長くなる方向に移動し、その後、当該移動後の2点のタッチを解除する操作であり、
前記取得手段は、前記第2の操作における2点のタッチ位置について、移動前と移動後の少なくとも一方のタッチ位置に基づいた、前記処理対象のファイルについて限定的に許可する利用形態を示す権限情報を取得する、サーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2012−221287(P2012−221287A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87200(P2011−87200)
【出願日】平成23年4月11日(2011.4.11)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】