説明

情報処理装置、その制御方法、及びプログラム

【課題】近隣の駅に変更して経路検索を行う場合に、再度駅名の入力を受け付けることなく、経路検索を行うことの可能な仕組みを提供する。
【解決手段】経路検索を行うためにユーザから入力された出発地または目的地において、ユーザから「右」キーや「左」キーの入力を受け付けると、入力された出発地または目的地の次の駅または前の駅に変更して、経路検索を行う。また、「上」キーや「下」キーの入力がなされると、入力された出発地または目的地の路線を変更して経路検索を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電車等の経路検索に関し、特に容易に検索対象となる駅を変更して経路を検索することの可能な情報処理装置、その制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電車やバス等の出発地(出発駅)と目的地(目的駅)を指定して、どのような経路で乗り換えればよいのかを検索するための経路検索システムが存在する。この経路検索システムでは、出発地と目的地をユーザが指定するだけで、効率的な乗り換えを考慮して、検索結果を表示してくれるものである。
【0003】
この経路検索システムは、パーソナルコンピュータ(PC)だけでなく、携帯端末においても使用可能となっている。PCではキーボードを通じて出発地と目的地の入力を受け付けることができるが、タッチパネルを備えるスマートフォンでは文字の入力がしにくいため、入力補助のための様々な仕組みが公開されている。
【0004】
例えば、下記の特許文献1には、駅名入力の際にユーザから入力された子音に基づいて駅名の入力候補を表示する仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−258902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、出発地や目的地の候補が複数存在する場合がある。ちょうど駅と駅の間に位置する待ち合わせ場所に向かう場合や、1駅進むと乗車運賃が高くなってしまう場合などである。この場合には、どちらの駅で降車するのが効率的なのかを調べるために、経路検索システムで2回検索して、それぞれを比較する必要があった。
【0007】
また、一つ前や先の駅名を検索するためには、その駅名をユーザが知っている必要がある。知らない場合は路線図等を見て入力する必要があり、非常に手間である。
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、近隣の駅に変更して経路検索を行う場合に、再度駅名の入力を受け付けることなく、経路検索を行うことの可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、出発地から目的地までの経路を検索するための情報処理装置であって、出発地または目的地の駅と、複数の駅をつなぐ路線とを記憶する記憶手段と、前記出発地と前記目的地の入力を受け付ける入力受付手段と、前記入力受付手段によって入力された出発地または目的地を、当該入力された出発地または目的地とは異なる駅に変更するための駅名変更指示を受け付ける駅名変更指示受付手段と、前記駅名変更指示受付手段によって駅名変更指示を受け付けると、変更指示がなされた出発地または目的地を、前記記憶手段に記憶された路線に基づいて変更する駅名変更手段と、前記駅名変更手段によって変更された駅名に基づいて、経路検索を行う経路検索手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザによって駅名が入力された場合に、駅名変更のための所定の動作を受け付けたか否かを判定し、所定の動作を受け付けたと判定されると、入力された駅名を変更することができるので、再度ユーザから駅名の入力を受け付けることなく、経路検索を行うことができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態における経路検索システム100の一例を示す構成図である。
【図2】情報処理装置101及びサーバ102のハードウェア構成の一例を示す構成図である。
【図3】情報処理装置101及びサーバ102のモジュール構成の一例を示す構成図である。
【図4】本発明の実施形態における経路検索処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における駅変更処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態における路線変更処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態における経路記憶処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態における経路切替処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態における経路削除処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】各種テーブル構成の一例を示す構成図である。
【図11】各種リスト構成の一例を示す構成図である。
【図12】本実施例における経路検索画面1200の一例を示す構成図である。
【図13】本実施例における検索結果画面1300の一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の経路検索システム100のシステム構成の一例を示す図である。本発明の経路検索システム100は、情報処理装置101、サーバ102が設置されており、それら装置はLAN(Local Area Network)等のネットワーク103を介して相互にデータ通信可能に接続されている。図1のネットワーク103上に接続される各種端末あるいはサーバの構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0014】
情報処理装置101は、経路検索アプリケーションを実行する装置である。経路検索アプリケーションは後述する図1のROM202または外部メモリ211に記憶されており、操作者(以下、ユーザ)からの指示に応じて、CPU201がRAM203に読み出して各種動作を行う。
【0015】
業務支援アプリケーションは、ユーザからの操作に応じて、電車やバス等の経路検索を行う。本実施例においては電車の経路検索を基に説明するが、これに限らない。
【0016】
サーバ102は、情報処理装置101から指示された経路検索要求に従い、経路の検索を行うための装置である。
【0017】
尚、情報処理装置101が、サーバ102の構成を含んでもよいし、サーバ102が情報処理装置101の構成を含んでもよい。
【0018】
図2は、本発明の実施形態における各種端末のハードウェア構成を示す図である。
【0019】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0020】
また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / OutputSystem)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0021】
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0022】
また、入力コントローラ(入力C)205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。
【0023】
ビデオコントローラ(VC)206は、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器への表示を制御する。表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイでも構わない。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0024】
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュメモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0025】
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0026】
尚、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0027】
本発明の情報処理装置101及びサーバ102が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等は外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ211に格納されている。
【0028】
次に、情報処理装置101及びサーバ102のモジュール構成を示す機能構成図について、図3を用いて説明する。尚、図3の各種端末あるいはサーバのモジュール構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0029】
情報処理装置101は、記憶モジュール301、画面表示モジュール302、入力受付モジュール303、及び送受信モジュール304を備える。
【0030】
記憶モジュール301は、後述する各種リストを記憶するためのモジュールである(記憶手段)。送受信モジュール304でサーバ102から受信した経路の結果等を記憶する。
【0031】
画面表示モジュール302は、各種情報に基づいて画面を生成し、CRT210に表示するためのモジュールである。
【0032】
入力受付モジュール303は、画面表示モジュール302によって表示された各種画面においてユーザからの入力を受け付けるためのモジュールである。入力はキーボードから文字入力受付や、マウスなどのボタン押下受け付けを行う。
【0033】
送受信モジュール304は、サーバ102と各種情報を送受信するためのモジュールである。
【0034】
サーバ102は、記憶モジュール305、経路検索モジュール306、及び送受信モジュール307を備える。
【0035】
記憶モジュール305は、後述する各種テーブルを記憶するためのモジュールである(記憶手段)。経路検索モジュール306は、情報処理装置101において入力された出発地と目的地等に基づいて、経路の検索を行うためのモジュールである。送受信モジュール307は、情報処理装置101と各種情報を送受信するためのモジュールである。
【0036】
次に、本発明の実施例における経路検索処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。尚、S1010、S1020、S1090、及びS1100の各ステップは情報処理装置101におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。また、S1030乃至S1080の各ステップはサーバ102におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。
【0037】
ステップS1010では、情報処理装置101でユーザが検索したい経路を入力するために、経路入力画面1200(図12参照)で、項目1201と項目1202への入力を受け付ける(入力受付手段)。
【0038】
ステップS1020では、情報処理装置101に入力された経路の検索を実行するために、経路入力画面1200の検索ボタン1203の押下を検出すると、サーバ102に受け付けた内容を渡す。
【0039】
ステップS1030では、情報処理装置101から渡された内容を受け取り、ツールにより経路検索を行い、経路を取得する。ここでいうツールとは、従来から存在する経路検索のためのアプリケーションを指す。本実施例ではサーバ102に経路検索のためのアプリケーションがインストールされており、これが動作する形態として説明をするが、Webアプリケーション等で提供されている経路検索サービスを利用してもよい。
【0040】
ステップS1040では、ツールから得られた経路をもとに、路線テーブル1000(図10参照)の路線名1002を取得した経路の出発地の路線名で検索し、路線No1001を取得し、その路線No1001で、駅名テーブル1010(図10参照)の路線No1011を検索し、駅No1012および、駅名1013を取得し、出発地用駅名リスト1100(図11参照)を作成する。
【0041】
路線テーブル1000は、路線を登録するテーブルで、事前に路線の登録が必要となる。
【0042】
駅名テーブル1010は、路線と駅の組み合わせを登録するテーブルで路線No1011が同じデータを取得すれば、その路線に含まれる駅が取得でき、駅No1012の順番に並べることで駅の並びを表現することができる。また、路線テーブル1000と同様に、事前の登録が必要となる。
【0043】
出発地用駅名リスト1100は、出発地の路線に含まれる駅を格納するためのリストである。
【0044】
ステップS1050では、ツールから得られた経路をもとに、駅名テーブル1010の駅名1013を取得した経路の出発地の駅名で検索し、路線No1001を取得する。このとき路線No1001に異なる内容があれば、それぞれの路線Noに対して、出発地用路線リスト1110(図11参照)を作成する。
【0045】
出発地用路線リスト1110は、出発地に複数の路線が乗り入れている場合に、それぞれの路線を格納するためのリストである。
【0046】
ステップS1060では、ツールから得られた経路をもとに、路線テーブル1000の路線名1002を取得した経路の目的地の路線名で検索し、路線No1001を取得し、その路線No1001で、駅名テーブル1010の路線No1011を検索し、駅No1012および、駅名1013を取得し、目的地用駅名リスト1120(図11参照)を作成する。
【0047】
目的地用駅名リスト1120は、目的地の路線に含まれる駅を格納するためのリストである。
【0048】
ステップS1070では、ツールから得られた経路をもとに、駅名テーブル1010の駅名1013を取得した経路の目的地の駅名で検索し、路線No1001を取得する。このとき路線No1001に異なる内容があれば、それぞれの路線Noに対して、目的地用路線リスト1130を作成する。
【0049】
目的地用路線リスト1130(図11参照)は、目的地に複数の路線が乗り入れている場合に、それぞれの路線を格納するためのリストである。
【0050】
ステップS1080では、検索結果である経路、出発地用駅名リスト1100、出発地用路線リスト1110、目的地用駅名リスト1120、目的地用路線リスト1130を情報処理装置101に送信する。
【0051】
ステップS1090では、情報処理装置101は、サーバ102から受け取った、出発地用駅名リスト1100、出発地用路線リスト1110、目的地用駅名リスト1120、目的地用路線リスト1130を記憶する。
【0052】
ステップS1010では、情報処理装置101は、サーバ102から受け取った、経路を経路表示画面1300(図13参照)に表示する。
【0053】
次に、本発明の実施例における駅変更処理について、図5に示すフローチャートを用いて説明する。尚、S2010乃至S2050、S2100及びS2110の各ステップは情報処理装置101におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。また、S2060乃至S2090の各ステップはサーバ102におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。
【0054】
このとき、情報処理装置101では、出発地、または、目的地のいずれかの変更指示を受け付け、出発地を変更した場合は、変更された出発地で経路が検索され、目的地を変更した場合は、変更された目的地で経路が検索され、画面に表示される。例えば、出発地が「三田」で、キーボードの「右」を押下すると、「大門」に、キーボードの「左」を押下すると、「泉岳寺」となり、そこから目的地までの経路が検索される。以下、出発地の変更指示をする場合を例にとって説明を行う。
【0055】
ステップS2010では、情報処理装置101は、ユーザが、出発地または、目的地を変更するための操作として、項目1301、項目1302に対する、「左」キーまたは、「右」キーの押下を検出する(駅名変更指示受付手段)。
【0056】
ステップS2020では、ステップS2010において受け付けたキーを判定する。「左」キーの押下を受け付けた場合には、ステップS2030に処理を進め、「右」キーの押下を受け付けた場合には、ステップS2021に処理を進める。
【0057】
ステップS2021は、受け付けたキーが「右」の場合に実行され、出発地用駅名リスト1100に、現在の駅No1101より大きい駅No1101が無いかを判定し、存在しなかった場合は、ステップS2022で終着駅と判定し、処理を終了し、存在した場合は、現在の駅No1101の次に大きい現在の駅No1101で出発地用駅名リスト1100を選択する。
【0058】
ステップS2030は、受け付けたキーが「左」の場合に実行され、出発地用駅名リスト1100に、現在の駅No1101より小さい駅No1101が存在しないかを判定し、存在しなかった場合は、ステップS2031で終着駅と判定し、処理を終了し、存在した場合は、現在の*駅No1101の次に小さい駅No1101で出発地用駅名リスト1100を選択する。
【0059】
ステップS2040では、選択された出発地用駅名リスト1100の内容を項目1301に表示する(駅名変更手段)。
【0060】
ステップS2050では、情報処理装置101は、変更された駅に基づく経路を取得するために、項目1301、項目1302の内容をサーバ102へ送信する。
【0061】
ステップS2060では、サーバ102は、情報処理装置101から受け取った出発地と目的地を基に、ツールで経路検索を行う(経路検索手段)。
【0062】
ステップS2070では、ツールから得られた経路が複数の路線かどうかを判定する。複数の路線の場合にはステップS2071に処理を進め、1つの路線の場合にはステップS2070に処理を進める。
【0063】
ステップS2071では、ツールから得られた経路が複数の場合に実行され、項目1301と項目1302に表示されている路線名と同じ路線の経路のみを残す。
【0064】
ステップS2080では、得られた経路の出発地の路線名を基に、路線テーブル1000の路線名1002で検索し、路線No1001を取得し、路線No1001が2種類以上あれば、異なる路線No1001毎に、出発地用路線リスト1110を作成する。
【0065】
ステップS2090では、経路および、出発地用路線リスト1110を情報処理装置101に送信。
【0066】
ステップS2100では、情報処理装置101は、サーバ102から受け取った、出発地用路線リスト1110を記憶する。
【0067】
ステップS2110では、サーバ102から受け取った、経路を領域1303に表示する。
【0068】
次に、本発明の実施例における路線変更処理について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。尚、S3010乃至S3060、S3110及びS3120の各ステップは情報処理装置101におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。また、S3070乃至S3100の各ステップはサーバ102におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。
【0069】
このとき、情報処理装置101では、出発地、または、目的地のいずれかの路線の変更指示を受け付け、路線を変更した場合は、変更された路線で経路が検索される。
【0070】
ステップS3010では、情報処理装置101は、項目1301、項目1302に対する、「上」キーまたは、「下」キーの押下を検出する(路線変更指示受付手段)。
【0071】
ステップS3020では、出発地用路線リスト1110が空かどうかを判定する。出発地用路線リスト1110があると判定した場合には、ステップS3030に処理を進め、出発地用路線リスト1110がないと判定した場合には、ステップS3021に処理を進める。
【0072】
ステップS3021は、出発地用路線リスト1110が空の場合に実行され、切り替える路線がないため、処理を終了する。
【0073】
ステップS3030では、ステップS3010において受け付けたキーを判定する。「上」キーが入力されたと判定した場合には、ステップS3040に処理を進め、「下」キーが入力されたと判定した場合には、ステップS3031に処理を進める。
【0074】
ステップS3031は、「下」キーを受け付けた場合に実行され、路線リストから次の路線を取得する。具体的には、出発地用路線リスト1110に、現在の路線No1111より大きい路線No1111が存在する場合は、現在の路線Noの次に大きい路線No1111を選択する。
【0075】
ステップS3032は、「下」キーを受け付け、かつ、現在の路線No1111より大きい路線がなかった場合に実行され、出発地用路線リスト1110から、一番小さい路線No1111を選択する。
【0076】
ステップS3040は、「上」キーを受け付けた場合に実行され、路線リストから前の路線を取得する。具体的には、出発地用路線リスト1110に、現在の路線No1111より小さい路線No1111が存在する場合は、現在の路線Noの次に小さい路線No1111を選択する。
【0077】
ステップS3041は、「上」キーを受け付け、かつ、現在の路線No1111より小さい路線がなかった場合に実行され、出発地用路線リスト1110から、一番大きい路線No1111を選択する。
【0078】
ステップS3050では、出発地用路線リスト1110で選択されている内容を項目1301に表示する。
【0079】
ステップS3060では、情報処理装置101は、項目1301、項目1302の内容をサーバ102へ送信。
【0080】
ステップS3070では、サーバ102は、情報処理装置101から受け取った出発地と目的地を基に、ツールで経路検索を行う。
【0081】
ステップS3080では、ツールから得られた経路から、出発地用路線リスト1110と、目的地用路線リスト1130で選択されている路線名1112と、路線名1131が一致する経路を取得する。
【0082】
ステップS3090では、路線名1112を基に、路線テーブル1000の路線名1002で検索し、路線No1001を取得する。駅名テーブル1010の路線No1011を取得した路線No1001で検索し、出発地用駅名リスト1100を作成する。
【0083】
ステップS3100では、経路および、出発地用駅名リスト1100を情報処理装置101に送信する。
【0084】
ステップS3110では、情報処理装置101は、サーバ102から受け取った出発地用駅名リスト1100を記憶する。
【0085】
ステップS3120では、サーバ102から受け取った、経路を領域1303に表示する。
【0086】
次に、本発明の実施例における経路記憶処理について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。尚、S4010乃至S4040の各ステップは情報処理装置101におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。
【0087】
ステップS4010では、情報処理装置101は、経路記憶ボタン1304の押下を受け付ける。
【0088】
ステップS4020では、経路記憶ボタン1304の押下を検出すると、領域1303の経路と同じ経路が、経路リスト1140内に存在しないかを判定する。同じ経路が経路リスト1140内に存在する場合には、ステップS4021に処理を進め、同じ経路が経路リスト1140内に存在しない場合には、ステップS4030に処理を進める。
【0089】
ステップS4021は、領域1303と同じ経路が経路リスト1140に存在した場合に実行され、既に経路が登録済みのため、処理を終了する。
【0090】
ステップS4030では、領域1303の経路を経路リスト1140の最後尾に追加する。
【0091】
ステップS4040では、領域1303の経路を領域1305に表示する。
【0092】
次に、本発明の実施例における経路切替処理について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。尚、S5010乃至S5030の各ステップは情報処理装置101におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。
【0093】
ステップS5010では、情報処理装置101は、項目1306のうちいずれかの経路に対する押下を受け付ける。項目1306に表示されている項目は、前述した経路記憶処理で記憶された経路である。
【0094】
ステップS5020では、経路リスト1140から、押下された項目1306のNoと経路No1141が同じものを取得する。
【0095】
ステップS5030では、取得した経路リスト1140の内容を領域1305に表示する。
【0096】
次に、本発明の実施例における経路削除処理について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。尚、S6010乃至S6080の各ステップは情報処理装置101におけるCPU201の制御の下、処理が行われる。
【0097】
ステップS6010では、情報処理装置101は、削除ボタン1307の押下を受け付ける。
【0098】
ステップS6020では、経路リスト1140から、領域1305で選択されている項目1306と経路No1141が同じものを削除する。
【0099】
ステップS6030では、経路リスト1140に経路が存在するかを判定する。経路リスト1140に経路が存在すると判定された場合には、ステップS6040に処理を進め、経路リスト1140に経路が存在しないと判定された場合には、ステップS6031に処理を進める。
【0100】
ステップS6031は、経路リスト1140に経路が残っていないので、領域1305を空白で表示する。
【0101】
ステップS6040は、経路リスト1140に経路が残っている場合に実行され、削除された経路Noより大きい経路No1141を「−1」減算した値で振り直す。例えば、1から5の5件がリストに存在する状態で、3を削除した場合は、4を3にし、5を4にする。
【0102】
ステップS6050では、削除した経路No1141が経路リスト1140で最大のNoだったか否かを判定する。削除した経路No1141が経路リスト1140で最大のNoであると判定された場合には、ステップS6051に処理を進め、削除した経路No1141が経路リスト1140で最大のNoでないと判定された場合には、ステップS6060に処理を進める。
【0103】
ステップS6051は、削除した経路No1141が経路リスト1140で最大のNoであると判定された場合に実行され、経路リスト1140から一番大きい経路No1141の経路を取得する。
【0104】
ステップS6060は、削除した経路No1141が経路リスト1140で最大のNoでないと判定された場合に実行され、経路リスト1140から削除した経路No1141と同じ経路を取得する。
【0105】
ステップS6070では、経路リスト1140から取得した経路を領域1305に表示する。つまり、ステップS6050乃至ステップS6060の処理は、領域1305に表示する項目1306の制御である。ステップS6051では、経路No1141が最大のものが削除されてしまったので、領域1305に表示する項目1306を現時点で経路No1141が最大のものを表示させる。一方、ステップS6060では、経路No1141が詰められるので、当該詰めた経路No1141に該当する経路を表示する。
【0106】
ステップS6080では、項目1306で最大のものを削除する。つまり、経路2の削除指示がなされた場合には、経路3に表示する経路はなくなるので、経路3の項目1306を削除する。
【0107】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザによって駅名が入力された場合に、駅名変更のための所定の動作を受け付けたか否かを判定し、所定の動作を受け付けたと判定されると、入力された駅名を変更することができるので、再度ユーザから駅名の入力を受け付けることなく、経路検索を行うことができる。
【0108】
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0109】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0110】
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0111】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0112】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
【0113】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0114】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0115】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0116】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0117】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0118】
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0119】
101 情報処理装置
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 ビデオコントローラ
207 メモリコントローラ
208 通信I/F(インターフェース)コントローラ
209 入力装置
210 ディスプレイ装置
211 外部メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地から目的地までの経路を検索するための情報処理装置であって、
出発地または目的地の駅と、複数の駅をつなぐ路線とを記憶する記憶手段と、
前記出発地と前記目的地の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段によって入力された出発地または目的地を、当該入力された出発地または目的地とは異なる駅に変更するための駅名変更指示を受け付ける駅名変更指示受付手段と、
前記駅名変更指示受付手段によって駅名変更指示を受け付けると、変更指示がなされた出発地または目的地を、前記記憶手段に記憶された路線に基づいて変更する駅名変更手段と、
前記駅名変更手段によって変更された駅名に基づいて、経路検索を行う経路検索手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、
前記経路検索手段によって検索された場合に、当該検索された経路の路線を当該路線とは異なる路線に変更するための路線変更指示を受け付ける路線変更指示受付手段を更に備え、
前記経路検索手段は、前記路線変更指示手段によって路線変更指示を受け付けると、変更指示がなされた路線に基づいて、経路検索を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理装置は、
前記経路検索手段によって検索された経路を前記記憶手段に記憶し、ユーザからの指示に従って表示する経路記憶手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記駅名変更指示は、右または左を示す情報であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記路線変更指示は、上または下を示す情報であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
出発地または目的地の駅と、複数の駅をつなぐ路線とを記憶する記憶手段を備え、出発地から目的地までの経路を検索するための情報処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置の入力受付手段が、前記出発地と前記目的地の入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記情報処理装置の駅名変更指示受付手段が、前記入力受付ステップによって入力された出発地または目的地を、当該入力された出発地または目的地とは異なる駅に変更するための駅名変更指示を受け付ける駅名変更指示受付ステップと、
前記情報処理装置の駅名変更手段が、前記駅名変更指示受付ステップによって駅名変更指示を受け付けると、変更指示がなされた出発地または目的地を、前記記憶手段に記憶された路線に基づいて変更する駅名変更ステップと、
前記情報処理装置の経路検索手段が、前記駅名変更ステップによって変更された駅名に基づいて、経路検索を行う経路検索ステップと
を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項7】
出発地または目的地の駅と、複数の駅をつなぐ路線とを記憶する記憶手段を備え、出発地から目的地までの経路を検索するための情報処理装置をコンピュータに実行させるためのコンピュータに読み取り実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
前記出発地と前記目的地の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段によって入力された出発地または目的地を、当該入力された出発地または目的地とは異なる駅に変更するための駅名変更指示を受け付ける駅名変更指示受付手段と、
前記駅名変更指示受付手段によって駅名変更指示を受け付けると、変更指示がなされた出発地または目的地を、前記記憶手段に記憶された路線に基づいて変更する駅名変更手段と、
前記駅名変更手段によって変更された駅名に基づいて、経路検索を行う経路検索手段
として機能させることを特徴とするコンピュータに読み取り実行可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−109649(P2013−109649A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255273(P2011−255273)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(396024082)スーパーストリーム株式会社 (5)
【Fターム(参考)】