説明

情報処理装置、方法及びプログラム

【課題】省エネルギーを推進する。
【解決手段】エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1人数と、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2人数とを管理しておく。そして、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合、当該複数のエリアの各々について、第1人数から部門別の第1占有率を算出する。そして、部門毎にCO2排出量等の割当残高を管理しておき、上記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、割当残高の減少割合等が最も少ない部門を特定し、特定された部門についての第1占有率が最も高いエリアを特定する。上記複数のエリアについての部門別の第2人数を、特定されたエリアについての部門別の第1人数に加算した上で、エリア毎に部門別の第2占有率を算出し、この第2占有率に基づき、CO2排出量等を部門に按分する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、省エネルギー促進技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、オフィス等の電気料金については、予め定められたエリアに対して一定額を支払う定額制が採用されることが多かった。しかし、環境問題への取り組み(例えば、CO2排出量の削減など)が重視される中、定額制では、消費電力削減の意識向上につながらない。そこで、近年では、使用した電力量に対して課金する変額制を導入する企業が多くなってきた。例えば、変額制では、照明等の電気機器と当該電気機器を使用する社員の所属部門(以下、単に部門と呼ぶ場合もある)とを予め対応付けておき、電気機器の消費電力量に応じた金額を、その電気機器に対応付けられている部門に課金する。
【0003】
一方で、近年、社員の座る席を固定せず、出社した人が自由に席を確保するデスクフリー制を導入する企業が増えている。デスクフリー制の場合に、上で述べたような方式で電力課金を行うと、電気機器を使用した部門に課金されず、電気機器を使用していない部門に課金されてしまう場合が生ずる。また、例えば、休日出勤時など人が少ない時間帯において、ある社員が自部門に課金されるのを嫌って他部門の席に座って作業するというような行為があった場合には不適切な課金が行われてしまう。
【0004】
そこで、ユーザの所属部門毎に電力課金を行う場合における課金処理技術が存在している。この技術では、所定のタイミングにて、ユーザの位置情報を取得し、特定のエリアに所在するユーザの数を所属部門毎に計数し、所属部門毎の占有率を計算する。そして、占有率が専用エリア判断閾値以上となっている所属部門である専用部門が存在するか判断する。専用部門が存在すると判断された場合、エリア毎に消費電力量又は当該消費電力量に応じた金額を格納する電気設備データベースに格納され且つ特定のエリアに対応する消費電力量又は上記金額から課金データを生成し、専用部門に対応付けて課金データ格納部に登録する。一方、専用部門が存在しないと判断された場合、占有率が共用エリア判断閾値以上となっている所属部門である共用部門が存在するか判断する。共用部門が存在すると判断された場合、共用部門の数と電気設備データベースに格納され且つ特定のエリアに対応する消費電力量又は上記金額とに基づき1部門当たりの課金金額を計算し、当該1部門当たりの課金金額を課金データとして共用部門の各々に対応付けて課金データ格納部に登録する。この技術では、ユーザは1つのエリアでのみ検出されることを前提としており、ユーザの位置情報を取得するアンテナの電波検出範囲が重複する部分が存在して、複数のエリアで同一人が検出されるような事態は想定外となっている。また、特別に省エネルギーを推進するような仕組みも開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−218205
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本技術の目的は、一側面において、省エネルギーを推進するための新たな技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本情報処理方法は、(A)エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1の人数を格納すると共に、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2の人数を格納する第1データ格納部から、複数のエリアで存在が検出された人員が存在すると判断された場合、当該複数のエリアの各々について、第1の人数から部門別の第1の人員占有率を算出し、第2データ格納部に格納するステップと、(B)部門毎に二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を格納する第3データ格納部から、上記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、割当残高の減少量又は減少割合が最も少ない部門を特定し、第2データ格納部から、特定された部門についての第1の人員占有率が最も高いエリアを特定するステップと、(C)上記複数のエリアについての部門別の第2の人数を、特定されたエリアについての部門別の第1の人数に加算した上で、エリア毎に、部門別の第2の人員占有率を算出し、第2のデータ格納部に格納する第2占有率算出部と、(D)第2のデータ格納部にエリア毎に格納されている部門別の第2の人員占有率と、エリア毎に今回のエネルギー使用量又は当該今回のエネルギー使用量に対応する今回の二酸化炭素排出量を格納する第4のデータ格納部に格納されているデータとから、部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量を算出し、第2のデータ格納部に格納するステップとを含む。
【発明の効果】
【0008】
省エネルギーを推進することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本技術の一実施の形態に係るシステムのシステム概要図である。
【図2】図2は、消費電力量DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図3】図3は、人員管理DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図4】図4は、排出量DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図5】図5は、排出量管理サーバの機能ブロック図である。
【図6】図6は、排出量管理サーバの処理フローを示す図である。
【図7】図7は、処理を説明するための模式図である。
【図8】図8は、処理を説明するための模式図である。
【図9】図9は、処理を説明するための模式図である。
【図10】図10は、排出量管理サーバの処理フローを示す図である。
【図11】図11は、処理フローを検証するためのパターン1を説明するための図である。
【図12】図12は、処理フローを検証するためのパターン2を説明するための図である。
【図13】図13は、処理フローを検証するためのパターン3を説明するための図である。
【図14】図14は、処理フローを検証するためのパターン4を説明するための図である。
【図15】図15は、処理フローを検証するためのパターン5を説明するための図である。
【図16】図16は、処理フローを検証するためのパターン6を説明するための図である。
【図17】図17は、処理フローを検証するためのパターン7を説明するための図である。
【図18】図18は、処理フローを検証するためのパターン8を説明するための図である。
【図19】図19は、処理フローを検証するためのパターン9を説明するための図である。
【図20】図20は、処理フローを検証するためのパターン10を説明するための図である。
【図21】図21は、処理フローを検証するためのパターン11を説明するための図である。
【図22】図22は、処理フローを検証するためのパターン12を説明するための図である。
【図23】図23は、処理フローを検証するためのパターン13を説明するための図である。
【図24】図24は、処理フローを検証するためのパターン14を説明するための図である。
【図25】図25は、処理フローを検証するためのパターン15を説明するための図である。
【図26】図26は、処理フローを検証するためのパターン16を説明するための図である。
【図27】図27は、処理フローを検証するためのパターン17を説明するための図である。
【図28】図28は、処理フローを検証するためのパターン18を説明するための図である。
【図29】図29は、処理フローを検証するためのパターン19を説明するための図である。
【図30】図30は、処理フローを検証するためのパターン20を説明するための図である。
【図31】図31は、コンピュータの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に、本技術の一実施の形態に係るシステム概要図を示す。本実施の形態に係るシステムは、消費電力量管理サーバ1と、排出量管理サーバ3と、位置管理サーバ5とを含み、これらのサーバはネットワーク7で接続されている。
【0011】
消費電力量サーバ1は、各エリアの消費電力量を測定するメータから測定結果を取得して、消費電力量データベース(DB)11に格納する。図1の例では、エリアAにはメータAが設けられ、メータAは、エリアAに設置されている空調設備、照明設備及びOA機器のそれぞれについて消費電力量を測定し、測定結果を無線又は有線の通信網を介して消費電力量管理サーバ1に送信する。また、エリアBにはメータBが設けられており、メータBは、メータAと同様に、エリアBに設置されている空調設備、照明設備及びOA機器のそれぞれについて消費電力量を測定し、測定結果を無線又は有線の通信網を介して消費電力量管理サーバ1に送信する。
【0012】
消費電力量DB11には、例えば図2に示すようなデータが格納される。図2では、4月1日を一例として、1時間毎に、消費電力量の測定結果(空調、照明、OA機器及びそれらの合計)が登録されるようになっている。1時間毎ではなく、例えば30分ごとなど他の時間単位毎に測定結果を登録するようにしても良い。これは、人員管理DB51及び排出量DB31についても同様である。消費電力量管理サーバ1は、排出量管理サーバ3などからの要求に応じて、該当測定結果を送信する。
【0013】
位置管理サーバ5は、各エリアに存在するユーザが所持するRFID(Radio Frequency IDentification)タグを検出するための受信アンテナから、検出されたRFIDを取得し、当該RFIDで特定されるユーザの所属部門毎に人数をカウントして、人員管理データベース(DB)51に登録する。図1の例では、エリアAには、受信アンテナAが設置されており、受信アンテナAは、ユーザが所持するRFIDタグのRFIDを、その電波検出範囲(点線楕円A)において検出し、無線又は有線の通信網を介して位置管理サーバ5に出力する。同様に、エリアBには、受信アンテナBが設置されており、受信アンテナBは、ユーザが所持するRFIDタグのRFIDを、その電波検出範囲(点線楕円B)において検出し、無線又は有線の通信網を介して位置管理サーバ5に出力する。
【0014】
なお、図1で模式的に示すように、おおよそエリアと受信アンテナとは対応しているが、エリアの範囲を漏れなく検出するために電波検出範囲(点線楕円)を重複させている。そのため、エリア境界付近では複数のエリアで同一人のRFIDが検出される場合がある。このような場合には、同一人のRFIDが検出された複数のエリアの組み合わせ毎に、部門毎の人数をカウントして、人員管理DB51に登録する。
【0015】
人員管理DB51には、例えば図3に示すようなデータが格納される。図3では、受信アンテナ毎に、部門別の検出人数が、1時間毎に登録されるようになっている。本実施の形態では、説明を分かりやすくするためにエリアA及びBしかない状態を想定するため、エリアAとエリアBとの両方で検出されたユーザの部門別人数も、1時間毎に登録されるようになっている。なお、図3は、エリアA及びBで重複して検出されたユーザはいない状態を示している。人員管理DB51には、図示しないが、各RFIDに対応付けて部門の識別子(図3の例では部門A又は部門B)も格納されている。位置管理サーバ5は、排出量管理サーバ3等からの要求に応じて、該当データを送信する。
【0016】
また、排出量管理サーバ3は、本実施の形態における主要な処理を実施するサーバであり、排出量データベース(DB)31を管理している。排出量DB31には、例えば図4に示すようなデータが格納される。図4の例では、部門毎に、二酸化炭素の排出量と、二酸化炭素の排出量残高とを、1時間毎に登録するようになっている。本実施の形態では、各部門に対して所定期間(例えば1年)分の二酸化炭素の排出量の総量が予め割り当てられているものとする。本実施の形態では、例えば部門A及び部門Bに、13320(Kg)が割り当てられているものとする。例えば、ユーザ一人あたり年間1200kWh割り当てられており、1kWhあたり二酸化炭素が0.555Kg排出されるとすると、ユーザ一人あたり年間の二酸化炭素排出量は666Kgとなる。従って、部門に20人のユーザが所属していれば、その部門の年間の二酸化炭素の排出量は13320Kgとなる。
【0017】
なお、部門に割り当てられる排出量は、部門に所属するユーザの人数や使用設備に応じて設定されるため、必ずしも全ての部門で同じというわけではない。本実施の形態では、消費電力量を二酸化炭素排出量に換算して排出量DB31に登録するようになっているが、消費電力量などのエネルギー量の割り当てを登録するようにしても良い。
【0018】
例えば排出量管理サーバ3は、図5に示すような構成を有する。排出量管理サーバ3は、占有率算出部301と、エリア特定部302と、データ格納部303と、排出量算出部304とを有する。占有率算出部301は、人員管理DB51に格納されているデータを用いて処理を実施し、処理結果をデータ格納部303に格納する。また、占有率算出部301は、第1占有率算出部311と、第2占有率算出部313とを有し、エリア特定部302とも連携する。エリア特定部302は、排出量DB31に格納されているデータと占有率算出部301から出力データとデータ格納部303に格納されるデータとを用いて処理を実施し、処理結果を占有率算出部301に出力する。排出量算出部304は、消費電力量DB11に格納されているデータとデータ格納部303に格納されているデータとを用いて処理を実施し、排出量DB31を更新する。なお、排出量算出部304は、処理途中のデータをデータ格納部303に格納する。
【0019】
次に、図6乃至図10を用いて、排出量管理サーバ3による処理を説明する。図6及び図10の処理フローは、例えば1時間毎に実行される。まず、排出量算出部304は、今回の処理タイミングにおけるエリア毎の消費電力量のデータを、消費電力量DB11から取得し、例えばメインメモリなどの記憶装置に格納する(図6:ステップS1)。例えば、エリアAでは100kWh消費しており、エリアBでは100kWh消費しているものとする。
【0020】
また、占有率算出部301は、今回の処理タイミングにおける、エリア毎の部門別検出人数のデータを人員管理DB51から取得し、例えばメインメモリなどの記憶装置に格納する(ステップS3)。この際、複数のエリアで同一人のRFIDが検出された場合には、当該複数のエリアの識別子と共に部門別の検出人数のデータについても取得する。例えば、図7に模式的に示すように、エリアAにおいては、部門Aが2人、部門Bが2人検出されている。また、エリアBにおいては、部門Aが1人、部門Bが2人検出されている。また、図7の例では、エリアAとエリアBとの両方で重複して検出されたユーザが存在しており、部門Aについては2人、部門Bについては1人検出されている。
【0021】
そして、占有率算出部301は、ステップS3で読み出したデータから、複数エリアで重複して検出されたユーザが存在しているか否かを判断する(ステップS7)。複数エリアで重複して検出されたユーザが存在していない場合には、通常の消費電力量の按分を行うので端子Aを介して図10の処理に移行する。一方、複数エリアで重複して検出されたユーザが存在している場合には、第1占有率算出部311は、エリア毎に、エリア毎の部門別検出人数のデータ(複数のエリアで重複して検出されたユーザについてのデータを除外する)から、エリア毎に部門別の占有率を算出し、例えばデータ格納部303に格納する(ステップS9)。図7の例の場合には、例えば図8に模式的に示すような状態を想定する。すなわち、エリアAとエリアBとで重複して検出されたユーザについてのデータ(部門Aの2人及び部門Bの1人)を除外した上で、部門別の占有率をエリア毎に算出する。図8の場合には、エリアAについては、部門Aが50%で、部門Bが50%である。エリアBについては、部門Aが33.3%で、部門Bは66.7%である。そして、第1占有率算出部311は、エリア特定部302に、同一ユーザが検出された複数のエリアの識別子を出力する。
【0022】
エリア特定部302は、第1占有率算出部311から同一ユーザが検出された複数のエリアの識別子を受け取ると、排出量DB31から、今回の処理タイミングにおける、部門毎の排出量残高を読み出し、同一ユーザが検出された複数のエリアのうち、排出量残高が最大の部門を特定する(ステップS11)。同一ユーザが検出された複数のエリアの組み合わせが複数ある場合には、組み合わせ毎に実施する。なお、部門に対して初期的に割り当てられた排出量が同一であれば、排出量残高が最大で良いが、異なる場合には、(初期的に割り当てられた排出量−排出量残高)/(初期的に割り当てられた排出量)といった式によって減少率を算出し、最も減少率が小さい部門を特定する。さらに、初期的に割り当てられた排出量が同一であれば、(初期的に割り当てられた排出量−排出量残高)を減少量として算出し、減少量が最少の部門を特定するようにしても良い。初期的に割り当てられた排出量についても、排出量DB31に登録しておき、そのデータを用いる。例えば、初期的に割り当てられた排出量が同じで、部門Aの現在の排出量残高が500Kgで、部門Bの現在の排出量残高が600Kgであれば、部門Bが特定される。
【0023】
その後、エリア特定部302は、データ格納部303に格納されている占有率のデータから、ステップS11で特定された排出量残高が最大の部門の占有率が最も高いエリアを特定する(ステップS13)。上で述べた例では、部門Bの占有率が最大となるエリアは、エリアB(66.6%)である。従って、ステップS13では、エリアBが特定される。エリア特定部302は、特定された部門の識別情報を、占有率算出部301に出力する。
【0024】
占有率算出部301の第2占有率算出部313は、エリア特定部302から部門の識別情報を受け取ると、複数のエリアで重複して検出されたユーザの部門別人数を、エリア特定部302によって特定されたエリアに割り付ける(ステップS15)。すなわち、複数エリアで重複して検出されたユーザは、エリア特定部302により特定されたエリアに存在するものとして、エリア毎の部門別検出人数を更新する。すなわち、図9に示すような状況を想定する。エリアAとエリアBとで重複して検出されたユーザは、部門Aの2人と部門Bの1人である。よって、エリアAにおいては部門Aは2人、部門Bは2人となる。また、エリアBにおいては部門Aは3人、部門Bは3人となる。このようにすると、省エネルギーのための努力を行っている部門Bの占有率が高いエリアBにおける部門Bの1人あたりの消費電力量が削減されることになる。すなわち、部門Bに有利な形でユーザの配置が決定されたことになる。処理は、端子Aを介して図10の処理に移行する。
【0025】
そして、第2占有率算出部313は、エリア毎に、部門別の占有率を再計算し、データ格納部303に格納する(ステップS17)。上で述べた例では、エリアAでは、部門Aは50%、部門Bは50%のままである。一方、エリアBでは、部門Aは50%、部門Bは50%となる。
【0026】
さらに、排出量算出部304は、エリア毎に、再計算されデータ格納部303に格納されている占有率に応じて、ステップS1で読み出した消費電力量に応じた部門別の二酸化炭素排出量を算出し、データ格納部303に格納する(ステップS19)。上で述べたように、エリアA及びエリアBの消費電力量は100kWhである。従って、エリアAについては、部門Aの消費電力量は50kWhであり、部門Bの消費電力量は50kWhである。同様に、エリアBについては、部門Aの消費電力量は50kWhであり、部門Bの消費電力量は50kWhである。上でも述べたように、1kWhあたりの二酸化炭素排出量が0.555Kgであれば、合計で、部門Aも部門Bも55.5Kg(=(50+50)×0.555)の二酸化炭素が新たに排出されたことになる。二酸化炭素排出量ではなく、消費電力量をデータ格納部303に格納するようにしても良い。例えば、消費電力量で課金する場合には、このデータを用いることで課金を行うことができる。また、本実施の形態では、データ格納部303だけではなく、排出量DB31に、算出した排出量をも登録する。
【0027】
その後、排出量算出部304は、算出した排出量だけ、排出量DB31に登録されている排出量残高を減らすように排出量DB31を更新する(ステップS21)。上で述べた例では、部門Aの排出量残高は500Kgであるから、新たな排出量残高は444.5Kgとなる。さらに、部門Bの排出量残高は600Kgであるから、新たな排出量残高は544.5Kgとなる。
【0028】
以上のような処理を実施することで、省エネルギーのための努力を行っているため排出量残高が最大(排出量残高の減少度合いが最も少ない)部門が有利な形で、複数のエリアで重複して検出されたユーザの割り付けを設定することで、より省エネルギーのための努力を推進させることができるようになる。
【0029】
以下、具体的な事例をもって、省エネルギーのための努力を行う方が有利なことを説明する。
【0030】
図11は、エリアAのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが0人である場合(パターン1)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。ここで比較を行うのは、先取り優先という手法と後取り優先と呼ばれる手法と本実施の形態の手法である。先取り優先は、複数のエリアで重複して検出されたユーザが存在する場合には先に検出されたエリアに割り付ける手法である。逆に、後取り優先は、複数のエリアで重複して検出されたユーザが存在する場合には後に検出されたエリアに割り付ける手法である。
【0031】
このパターン1で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが0人、エリアBでは部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに100%割り当てられ、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。ここでは説明を分かりやすくするため、排出量も消費電力量で示すものとする。そうすると、部門Aの消費電力量も100Whであり、部門Bの消費電力量も100Whである。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが0人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の100%とエリアBの消費電力量の33.3%とが割り当てられるので、消費電力量は133.3Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の0%とエリアBの消費電力量の66.7%とが割り当てられるので、消費電力量は66.7Whとなる。
【0032】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが0人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに100%割り当てられ、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量も100Whであり、部門Bの消費電力量も100Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0033】
図12は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが1人である場合(パターン2)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0034】
このパターン2で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに66.7%割り当てられ、部門Bに33.3%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は66.7Whであり、部門Bの消費電力量は133.3Whである。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが0人、エリアBでは部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが3人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の100%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。部門Bについても、エリアBの消費電力量の100%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。
【0035】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに66.7%割り当てられ、部門Bに33.3%割り当てられる。一方、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は66.7Whであり、部門Bの消費電力量は133.3Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0036】
図13は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人である場合(パターン3)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0037】
このパターン3で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが4人で部門Bのユーザが0人、エリアBでは部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに100%割り当てられ、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は100Whであり、部門Bの消費電力量は100Whである。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが0人、エリアBでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の100%が割り当てられ、エリアBの消費電力量の50%が割り当てられるので、消費電力量は150Whとなる。部門Bについては、エリアBの消費電力量の50%のみが割り当てられるので、消費電力量は50Whとなる。
【0038】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが4人で部門Bのユーザが0人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに100%割り当てられる。一方、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は100Whであり、部門Bの消費電力量は100Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0039】
図14は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人である場合(パターン4)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0040】
このパターン4で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は50Whであり、部門Bの消費電力量は150Wh(=100+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが0人、エリアBでは部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが4人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の100%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。部門Bについては、エリアBの消費電力量の100%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。
【0041】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。一方、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は50Whであり、部門Bの消費電力量は150Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0042】
図15は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人である場合(パターン5)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0043】
このパターン5で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに75%割り当てられ、部門Bに25%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は75Whであり、部門Bの消費電力量は125Wh(=25+100)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが0人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが3人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の100%と、エリアBの消費電力量の25%が割り当てられるので、消費電力量は125Whとなる。部門Bについては、エリアBの消費電力量の75%が割り当てられるので、消費電力量は75Whとなる。
【0044】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが0人で部門Bのユーザが2人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに75%割り当てられ、部門Bに25%割り当てられる。一方、エリアBの消費電力量は部門Bに100%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は75Whであり、部門Bの消費電力量は125Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0045】
図16は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが0人である場合(パターン6)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0046】
このパターン6で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに66.7%割り当てられ、部門Bに33.3%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は116.7Wh(=66.7+50)であり、部門Bの消費電力量は83.3Wh(=33.3+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の66.7%が割り当てられるので、消費電力量は116.7Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の33.3%が割り当てられるので、消費電力量は83.3Whとなる。
【0047】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先及び後取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに66.7%割り当てられ、部門Bに33.3%割り当てられる。一方、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は116.7Whであり、部門Bの消費電力量は83.3Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。ここでは全ての場合同じ結果が得られる。
【0048】
図17は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが1人である場合(パターン7)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0049】
このパターン7で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに33.3%割り当てられ、部門Bに66.7%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は83.3Wh(=33.3+50)であり、部門Bの消費電力量は116.7Wh(=66.7+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の33.3%が割り当てられるので、消費電力量は83.3Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の66.7%が割り当てられるので、消費電力量は116.7Whとなる。
【0050】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先及び後取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに33.3%割り当てられ、部門Bに66.7%割り当てられる。一方、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は83.3Whであり、部門Bの消費電力量は116.7Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。ここでは全ての場合同じ結果が得られる。
【0051】
図18は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人である場合(パターン8)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0052】
このパターン8で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに75%割り当てられ、部門Bに25%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は125Wh(=75+50)であり、部門Bの消費電力量は75Wh(=25+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の75%が割り当てられるので、消費電力量は125Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の25%が割り当てられるので、消費電力量は75Whとなる。
【0053】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに75%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。一方、エリアBの消費電力量は部門Aに25%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は125Whであり、部門Bの消費電力量は75Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。ここでは全ての場合同じ結果が得られる。
【0054】
図19は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人である場合(パターン9)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0055】
このパターン9で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが3人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに25%割り当てられ、部門Bに75%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は75Wh(=25+50)であり、部門Bの消費電力量は125Wh(=75+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが3人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の25%が割り当てられるので、消費電力量は75Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の75%が割り当てられるので、消費電力量は125Whとなる。
【0056】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは100%)が高いエリアAを特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが3人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに25%割り当てられ、部門Bに75%割り当てられる。一方、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は75Whであり、部門Bの消費電力量は125Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。ここでは全ての場合同じ結果が得られる。
【0057】
図20は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人である場合(パターン10)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0058】
このパターン10で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は100Wh(=50+50)であり、部門Bの消費電力量は100Wh(=50+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の50%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の50%と、エリアBの消費電力量の50%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。
【0059】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは50%)が高いエリアはエリアA及びBであるが、ここではエリアAを優先的に特定し、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は100Whであり、部門Bの消費電力量は100Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。ここでは全ての場合同じ結果が得られる。
【0060】
図21は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが0人である場合(パターン11)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0061】
このパターン11で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに75%割り当てられ、部門Bに25%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は125Wh(=75+50)であり、部門Bの消費電力量は75Wh(=25+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の66.7%が割り当てられるので、消費電力量は133.3Wh(小数点以下は調整済み)となる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の33.3%が割り当てられるので、消費電力量は66.7Wh(小数点以下は調整済み)となる。
【0062】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは66.7%)が高いエリアAが特定され、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに75%割り当てられ、部門Bに25%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は125Whであり、部門Bの消費電力量は75Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0063】
図22は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが1人である場合(パターン12)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0064】
このパターン12で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は100Wh(=50+50)であり、部門Bの消費電力量は100Wh(=50+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の33.3%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の66.7%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。
【0065】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは66.7%)が高いエリアAが特定され、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は100Whであり、部門Bの消費電力量は100Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0066】
図23は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人である場合(パターン13)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0067】
このパターン13で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが4人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに80%割り当てられ、部門Bに20%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は130Wh(=80+50)であり、部門Bの消費電力量は70Wh(=20+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の75%が割り当てられるので、消費電力量は141.7Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の25%が割り当てられるので、消費電力量は58.3Whとなる。
【0068】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは66.7%)が高いエリアAが特定され、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが4人で部門Bのユーザが1人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに80%割り当てられ、部門Bに20%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は130Whであり、部門Bの消費電力量は70Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0069】
図24は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人である場合(パターン14)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0070】
このパターン14で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが3人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに40%割り当てられ、部門Bに60%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は90Wh(=40+50)であり、部門Bの消費電力量は110Wh(=60+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが3人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の25%が割り当てられるので、消費電力量は91.7Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の75%が割り当てられるので、消費電力量は108.3Whとなる。
【0071】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは66.7%)が高いエリアAが特定され、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが3人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに40%割り当てられ、部門Bに60%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は90Whであり、部門Bの消費電力量は110Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0072】
図25は、Aのみで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが1人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人である場合(パターン15)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0073】
このパターン15で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに60%割り当てられ、部門Bに40%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は110Wh(=60+50)であり、部門Bの消費電力量は90Wh(=40+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人、エリアBでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の50%が割り当てられるので、消費電力量は116.7Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の50%が割り当てられるので、消費電力量は83.3Whとなる。
【0074】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは66.7%)が高いエリアAが特定され、このエリアAに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、先取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに60%割り当てられ、部門Bに40%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は110Whであり、部門Bの消費電力量は90Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0075】
図26は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが2人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが0人である場合(パターン16)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0076】
このパターン16で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は100Wh(=50+50)であり、部門Bの消費電力量は100Wh(=50+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の66.7%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の33.3%が割り当てられるので、消費電力量は100Whとなる。
【0077】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは50%)が高いエリアBが特定され、このエリアBに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、後取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに33.3%割り当てられ、部門Bに66.7%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに66.7%、部門Bに33.3%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は100Whであり、部門Bの消費電力量は100Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0078】
図27は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが2人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが1人である場合(パターン17)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0079】
このパターン17で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが3人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに25%割り当てられ、部門Bに75%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は75Wh(=25+50)であり、部門Bの消費電力量は125Wh(=75+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の33.3%が割り当てられるので、消費電力量は66.7Wh(小数点以下調整済み)となる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の66.7%が割り当てられるので、消費電力量は133.3Wh(小数点以下調整済み)となる。
【0080】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは50%)が高いエリアBが特定され、このエリアBに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人となる。このようにすれば、後取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに33.3%割り当てられ、部門Bに66.7%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに33.3%、部門Bに66.7%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は66.7Wh(小数点以下調整済み)であり、部門Bの消費電力量は133.3Wh(小数点以下調整済み)である。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0081】
図28は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが2人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが2人、部門Bのユーザが0人である場合(パターン18)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0082】
このパターン18で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに60%割り当てられ、部門Bに40%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は110Wh(=60+50)であり、部門Bの消費電力量は90Wh(=40+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の75%が割り当てられるので、消費電力量は108.3Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の25%が割り当てられるので、消費電力量は91.7Whとなる。
【0083】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは50%)が高いエリアBが特定され、このエリアBに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが3人で部門Bのユーザが1人となる。このようにすれば、後取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに33.3%割り当てられ、部門Bに66.7%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに75%、部門Bに25%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は108.3Whであり、部門Bの消費電力量は91.7Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0084】
図29は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが2人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが0人、部門Bのユーザが2人である場合(パターン19)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0085】
このパターン19で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが4人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに20%割り当てられ、部門Bに80%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は70Wh(=20+50)であり、部門Bの消費電力量は130Wh(=80+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが3人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の25%が割り当てられるので、消費電力量は58.3Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の75%が割り当てられるので、消費電力量は141.7Whとなる。
【0086】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは50%)が高いエリアBが特定され、このエリアBに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが3人となる。このようにすれば、後取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに33.3%割り当てられ、部門Bに66.7%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに25%、部門Bに75%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は58.3Whであり、部門Bの消費電力量は141.7Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0087】
図30は、Aのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが2人であり、エリアBのみで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人であり、エリアA及びエリアBで検出された部門Aのユーザが1人、部門Bのユーザが1人である場合(パターン20)を想定している。そして、消費電力量がエリアA及びエリアB共に100Whであり、部門Aの排出量残高が1000で部門Bの排出量残高が800であり、省エネルギーのための努力を行っている部門は部門Aである。
【0088】
このパターン20で、先取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが3人、エリアBでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが1人である。この場合には、エリアAの消費電力量は部門Aに40%割り当てられ、部門Bに60%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%割り当てられ、部門Bに50%割り当てられる。そうすると、部門Aの消費電力量は90Wh(=40+50)であり、部門Bの消費電力量は110Wh(=60+50)である。一方、後取り優先にすると、エリアAでは部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人、エリアBでは部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人である。この場合には、部門Aについては、エリアAの消費電力量の33.3%と、エリアBの消費電力量の50%が割り当てられるので、消費電力量は83.3Whとなる。部門Bについては、エリアAの消費電力量の66.7%と、エリアBの消費電力量の50%が割り当てられるので、消費電力量は116.7Whとなる。
【0089】
一方、本実施の形態の手法を採用すれば、重複検出されたユーザを除いた状態で、省エネルギーのための努力を行っている部門Aが最も占有率(ここでは50%)が高いエリアBが特定され、このエリアBに、重複検出されたユーザを割り付ける。従って、エリアAにおいて部門Aのユーザが1人で部門Bのユーザが2人となり、エリアBにおいて部門Aのユーザが2人で部門Bのユーザが2人となる。このようにすれば、後取り優先と同じように、エリアAの消費電力量は部門Aに33.3%割り当てられ、部門Bに66.7%割り当てられる。また、エリアBの消費電力量は部門Aに50%、部門Bに50%割り当てられる。従って、部門Aの消費電力量は83.3Whであり、部門Bの消費電力量は116.7Whである。このように、本実施の形態を採用すれば、省エネルギーのための努力を行っている部門Aは、先取り優先と後取り優先とのうち最も有利な方が適用になる。
【0090】
このように様々な場合においても、本実施の形態を採用すれば、後取り優先及び先取り優先のうち最も有利な方が常に適用されるため、省エネルギーのための努力を行っている部門が優遇されることになる。すなわち、省エネルギーのための努力に対してインセンティブが働くことになる。
【0091】
以上本技術の実施の形態を説明したが、本技術はこれに限定されるものではない。例えば、図5に示した排出量管理サーバ3の機能ブロック図は一例であって、必ずしも実際のプログラムモジュール構成と一致しない場合もある。また、図1は、システムが3台のサーバで構成される例を示しているが、1台のサーバで構成しても良いし、より多くのサーバで構成するようにしても良い。
【0092】
処理フローについても処理結果が変わらない限り、処理順番を入れ替えたり、並列実行するようにしても良い。
【0093】
さらに、上ではエリアが2つで部門も2つの例を一例として説明したが、部門数もエリア数も2つに限定されるものではない。通常RFIDタグの受信アンテナをうまく配置すれば、3つ以上の受信アンテナの電波検出範囲が重なるような状況は回避できるため、上で述べたようなアルゴリズムで対処可能である。すなわち、エリアAとエリアBとエリアCとが存在する場合においても、エリアAとエリアBの電波検出範囲が重なっても、その重なっている検出可能範囲にエリアCの電波検出範囲を重ならないように調整する。そうすれば、例えば、エリアAとエリアBの重複、エリアBとエリアCの重複、エリアCとエリアAとの重複だけを取り扱うようになり、上で述べたようなアルゴリズムで処理可能となる。また、同一人が重複して検出されるエリアの数が増加した場合においても、上で述べたようなアルゴリズムをベースに適用が可能である。
【0094】
さらに、上でも述べたように、二酸化炭素排出量を管理するのではなく消費電力量又は電力量等のエネルギー使用量などを管理して処理を行うようにしても良い。
【0095】
なお、消費電力量管理サーバ1と、排出量管理サーバ3と、位置管理サーバ5とは、図31に示すように、メモリ2501(記憶部)とCPU2503(処理部)とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。OS及びWebブラウザを含むアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。このようなコンピュータは、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
【0096】
以上本実施の形態をまとめると以下のようになる。
【0097】
本実施の形態に係る情報処理方法は、(A)エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1の人数を格納すると共に、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2の人数を格納する第1データ格納部から、複数のエリアで存在が検出された人員が存在すると判断された場合、当該複数のエリアの各々について、第1の人数から部門別の第1の人員占有率を算出し、第2データ格納部に格納するステップと、(B)部門毎に二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を格納する第3データ格納部から、上記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、割当残高の減少量又は減少割合が最も少ない部門を特定し、第2データ格納部から、特定された部門についての第1の人員占有率が最も高いエリアを特定するステップと、(C)複数のエリアについての部門別の第2の人数を、特定されたエリアについての部門別の第1の人数に加算した上で、エリア毎に、部門別の第2の人員占有率を算出し、第2のデータ格納部に格納する第2占有率算出部と、(D)第2のデータ格納部にエリア毎に格納されている部門別の第2の人員占有率と、エリア毎に今回のエネルギー使用量又は当該今回のエネルギー使用量に対応する今回の二酸化炭素排出量を格納する第4のデータ格納部に格納されているデータとから、部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量を算出し、第2のデータ格納部に格納する排出量算出ステップとを有する。
【0098】
このようにすれば、省エネルギーのための努力を行っている部門は不利な取り扱いを受けることがなくなる。すなわち、部門間で競うように省エネルギーを推進することができるようになる。なお、このような二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量に基づいて、課金を行うようにすることも可能である。また、部門は、人的なグループを意味するだけであり、会社、大学などの教育機関を問わない。
【0099】
なお、上で述べた排出量算出ステップにおいて、第2のデータ格納部に格納されている部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量分だけ、第3データ格納部に部門毎に格納されている二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を削減して登録するようにしてもよい。このようにすれば、次の単位時間後の基準値が得られるようになる。
【0100】
なお、上で述べた処理を実施するためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納される。尚、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
【0101】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0102】
(付記1)
エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1の人数を格納すると共に、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2の人数を格納する第1データ格納部から、複数のエリアで存在が検出された人員が存在すると判断された場合、当該複数のエリアの各々について、前記第1の人数から部門別の第1の人員占有率を算出し、第2データ格納部に格納する第1占有率算出部と、
部門毎に二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を格納する第3データ格納部から、前記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、前記割当残高の減少量又は減少割合が最も少ない部門を特定し、前記第2データ格納部から、特定された前記部門についての第1の人員占有率が最も高いエリアを特定するエリア特定部と、
前記複数のエリアについての部門別の第2の人数を、特定された前記エリアについての部門別の第1の人数に加算した上で、前記エリア毎に、部門別の第2の人員占有率を算出し、前記第2のデータ格納部に格納する第2占有率算出部と、
前記第2のデータ格納部に前記エリア毎に格納されている前記部門別の第2の人員占有率と、前記エリア毎に今回のエネルギー使用量又は当該今回のエネルギー使用量に対応する今回の二酸化炭素排出量を格納する第4のデータ格納部に格納されているデータとから、部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量を算出し、前記第2のデータ格納部に格納する排出量算出部と、
を有する情報処理装置。
【0103】
(付記2)
前記排出量算出部が、
前記第2のデータ格納部に格納されている前記部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量分だけ、前記第3データ格納部に前記部門毎に格納されている前記二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を削減して登録する
付記1記載の情報処理装置。
【0104】
(付記3)
エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1の人数を格納すると共に、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2の人数を格納する第1データ格納部から、複数のエリアで存在が検出された人員が存在すると判断された場合、当該複数のエリアの各々について、前記第1の人数から部門別の第1の人員占有率を算出し、第2データ格納部に格納するステップと、
部門毎に二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を格納する第3データ格納部から、前記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、前記割当残高の減少量又は減少割合が最も少ない部門を特定し、前記第2データ格納部から、特定された前記部門についての第1の人員占有率が最も高いエリアを特定するステップと、
前記複数のエリアについての部門別の第2の人数を、特定された前記エリアについての部門別の第1の人数に加算した上で、前記エリア毎に、部門別の第2の人員占有率を算出し、前記第2のデータ格納部に格納するステップと、
前記第2のデータ格納部に前記エリア毎に格納されている前記部門別の第2の人員占有率と、前記エリア毎に今回のエネルギー使用量又は当該今回のエネルギー使用量に対応する今回の二酸化炭素排出量を格納する第4のデータ格納部に格納されているデータとから、部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量を算出し、前記第2のデータ格納部に格納する算出ステップと、
を含み、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【0105】
(付記4)
前記算出ステップにおいて、
前記第2のデータ格納部に格納されている前記部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量分だけ、前記第3データ格納部に前記部門毎に格納されている前記二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を削減して登録する
付記3記載の情報処理方法。
【0106】
(付記5)
エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1の人数を格納すると共に、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2の人数を格納する第1データ格納部から、複数のエリアで存在が検出された人員が存在すると判断された場合、当該複数のエリアの各々について、前記第1の人数から部門別の第1の人員占有率を算出し、第2データ格納部に格納するステップと、
部門毎に二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を格納する第3データ格納部から、前記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、前記割当残高の減少量又は減少割合が最も少ない部門を特定し、前記第2データ格納部から、特定された前記部門についての第1の人員占有率が最も高いエリアを特定するステップと、
前記複数のエリアについての部門別の第2の人数を、特定された前記エリアについての部門別の第1の人数に加算した上で、前記エリア毎に、部門別の第2の人員占有率を算出し、前記第2のデータ格納部に格納するステップと、
前記第2のデータ格納部に前記エリア毎に格納されている前記部門別の第2の人員占有率と、前記エリア毎に今回のエネルギー使用量又は当該今回のエネルギー使用量に対応する今回の二酸化炭素排出量を格納する第4のデータ格納部に格納されているデータとから、部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量を算出し、前記第2のデータ格納部に格納する算出ステップと、
を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【0107】
(付記6)
前記算出ステップにおいて、
前記第2のデータ格納部に格納されている前記部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量分だけ、前記第3データ格納部に前記部門毎に格納されている前記二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を削減して登録する
付記5記載のプログラム。
【符号の説明】
【0108】
1 消費電力量管理サーバ
3 排出量管理サーバ
5 位置管理サーバ
7 ネットワーク
301 占有率算出部
302 エリア特定部
303 データ格納部
304 排出量算出部
31 排出量DB
51 人員管理DB
11 消費電力量DB
311 第1占有率算出部
313 第2占有率算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1の人数を格納すると共に、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2の人数を格納する第1データ格納部から、複数のエリアで存在が検出された人員が存在すると判断された場合、当該複数のエリアの各々について、前記第1の人数から部門別の第1の人員占有率を算出し、第2データ格納部に格納する第1占有率算出部と、
部門毎に二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を格納する第3データ格納部から、前記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、前記割当残高の減少量又は減少割合が最も少ない部門を特定し、前記第2データ格納部から、特定された前記部門についての第1の人員占有率が最も高いエリアを特定するエリア特定部と、
前記複数のエリアについての部門別の第2の人数を、特定された前記エリアについての部門別の第1の人数に加算した上で、前記エリア毎に、部門別の第2の人員占有率を算出し、前記第2のデータ格納部に格納する第2占有率算出部と、
前記第2のデータ格納部に前記エリア毎に格納されている前記部門別の第2の人員占有率と、前記エリア毎に今回のエネルギー使用量又は当該今回のエネルギー使用量に対応する今回の二酸化炭素排出量を格納する第4のデータ格納部に格納されているデータとから、部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量を算出し、前記第2のデータ格納部に格納する排出量算出部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記排出量算出部が、
前記第2のデータ格納部に格納されている前記部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量分だけ、前記第3データ格納部に前記部門毎に格納されている前記二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を削減して登録する
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1の人数を格納すると共に、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2の人数を格納する第1データ格納部から、複数のエリアで存在が検出された人員が存在すると判断された場合、当該複数のエリアの各々について、前記第1の人数から部門別の第1の人員占有率を算出し、第2データ格納部に格納するステップと、
部門毎に二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を格納する第3データ格納部から、前記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、前記割当残高の減少量又は減少割合が最も少ない部門を特定し、前記第2データ格納部から、特定された前記部門についての第1の人員占有率が最も高いエリアを特定するステップと、
前記複数のエリアについての部門別の第2の人数を、特定された前記エリアについての部門別の第1の人数に加算した上で、前記エリア毎に、部門別の第2の人員占有率を算出し、前記第2のデータ格納部に格納するステップと、
前記第2のデータ格納部に前記エリア毎に格納されている前記部門別の第2の人員占有率と、前記エリア毎に今回のエネルギー使用量又は当該今回のエネルギー使用量に対応する今回の二酸化炭素排出量を格納する第4のデータ格納部に格納されているデータとから、部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量を算出し、前記第2のデータ格納部に格納する算出ステップと、
を含み、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項4】
エリア毎に、当該エリアでのみ存在が検出された、部門別の第1の人数を格納すると共に、複数のエリアで存在が検出された人員が存在する場合には当該複数のエリアの組み合わせ毎に部門別の第2の人数を格納する第1データ格納部から、複数のエリアで存在が検出された人員が存在すると判断された場合、当該複数のエリアの各々について、前記第1の人数から部門別の第1の人員占有率を算出し、第2データ格納部に格納するステップと、
部門毎に二酸化炭素排出量又はエネルギー量の割当残高を格納する第3データ格納部から、前記複数のエリアで存在が検出された人員が所属する部門のうち、前記割当残高の減少量又は減少割合が最も少ない部門を特定し、前記第2データ格納部から、特定された前記部門についての第1の人員占有率が最も高いエリアを特定するステップと、
前記複数のエリアについての部門別の第2の人数を、特定された前記エリアについての部門別の第1の人数に加算した上で、前記エリア毎に、部門別の第2の人員占有率を算出し、前記第2のデータ格納部に格納するステップと、
前記第2のデータ格納部に前記エリア毎に格納されている前記部門別の第2の人員占有率と、前記エリア毎に今回のエネルギー使用量又は当該今回のエネルギー使用量に対応する今回の二酸化炭素排出量を格納する第4のデータ格納部に格納されているデータとから、部門別の二酸化炭素排出量又はエネルギー使用量を算出し、前記第2のデータ格納部に格納する算出ステップと、
を、コンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2012−141689(P2012−141689A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292679(P2010−292679)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)