説明

情報処理装置およびロック解除方法

【課題】 本発明においては、第三者に知られにくいロック解除のための操作を行う。
【解決手段】 操作面である表面タッチパネル101の背面に配置されている裏面タッチパネル102に対して所定の操作(ロック解除操作)が行われるとともに、表面タッチパネル101からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック制御部107は、情報処理装置100におけるロック状態に対するロック解除処理を行うことができる。よって、第三者からロック解除のための操作を隠すことで、セキュリティを向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを背面に備えた情報処理装置およびそのロック解除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンを中心に大画面のタッチパネルを備えている端末が増えている。また、例えば、特開2009−223426号公報(以下、特許文献1)に記載されているように、端末の表面、およびその背面にそれぞれタッチパネルを備えることも考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−223426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなタッチパネルを備えたスマートフォンに限らず、携帯電話等の情報処理装置は、ユーザによる操作、または所定時間経過すると、自動的にロック状態、すなわちユーザからの操作を受け付けない状態となる。そのロック状態を解除するために、パスワードを入力したり、またはタッチパネルの画面上で所定の軌跡を描いたりしている。
【0005】
しかしながら、パスワード入力や、所定の軌跡を描いてロック解除を行う方法は、一般的に、簡易な操作によるものが多いため、第三者がその操作をみると、どのようなパスワードか、またはどのような軌跡かを容易に知ることができ、セキュリティ上問題がある。例えば、知人の前では、不用意にロック解除の操作をしてしまうが、その知人には、パスワードや、軌跡は知られてしまっている場合が多い。
【0006】
そこで、本発明においては、第三者に知られにくいロック解除のための操作を要求することができる情報処理装置およびロック解除方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、所定の操作若しくは所定のタイミングに基づいて、ユーザによる操作を受け付けないロック状態になる情報処理装置において、ロック解除のための解除情報の入力を受け付ける操作手段と、前記操作手段が配置されている操作面に対して背面に配置されるタッチパネルと、前記タッチパネルに対して所定の操作が行われるとともに、前記操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理を行うロック解除手段と、を備えている。
【0008】
本発明のロック解除方法は、所定の操作若しくは所定のタイミングに基づいて、ユーザによる操作を受け付けないロック状態とするロック解除手段、ロック解除のための解除情報の入力を受け付ける操作手段と、前記操作手段が配置されている操作面に対して背面に配置されるタッチパネルと、を有する情報処理装置のロック解除方法において、前記タッチパネルに対して所定の操作が行われるとともに、前記操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理を行う解除ステップと、を備えている。
【0009】
この発明によれば、操作面の背面に配置されているタッチパネルに対して所定の操作が行われるとともに、操作面からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理を行うことができる。よって、第三者からロック解除のための操作を隠すことで、セキュリティを向上させることができる。特に、一般的に操作面におけるロック解除の操作は、簡易な操作でなおかつ第三者から見ることができたものであり、セキュリティ上万全とはいいがたいものではあったが、本発明によれば、装置背面に備えられているタッチパネルを利用することで、第三者からロック解除のための操作を隠すことができる。
【0010】
また、本発明の情報処理装置において、前記ロック解除手段は、前記タッチパネルから所定の操作を行った後、所定時間内に、前記操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理を行うことが好ましい。
【0011】
この発明によれば、タッチパネルから所定の操作を行った後、所定時間内に、操作面からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理を行うことで、背面に配置されているタッチパネルをロック解除に利用していること自体を隠すことができ、第三者を欺くことができる。すなわち、第三者にとっては、操作面に対するロック解除の操作のみを見ることができるため、操作面を操作することによりロック解除を行うことができるといった、正確ではないロック解除方法を第三者に認識させることができる。よって、悪意ある第三者に、ロック解除をさせることを防止することができる。
【0012】
また、本発明の情報処理装置は、前記タッチパネルに対して所定の操作が行われることなく、前記操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、前記ロック解除手段によるロック解除処理は行われることなく、予め定められたダミー画面を表示する表示手段を備えている。
【0013】
この発明によれば、タッチパネルに対して所定の操作が行われることなく、操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理は行われることなく、予め定められたダミー画面を表示することで、悪意ある第三者にはロック解除ができたとの誤った認識を与えることができる。
【0014】
また、本発明の情報処理装置において、前記タッチパネルは、数字若しくは文字の入力を受け付け、所定の数字、文字、記号若しくは図形が入力されるとともに、操作手段は、ロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除手段は、ロック解除処理を行うことが好ましい。
【0015】
この発明によれば、タッチパネルを利用することで、数字、記号、若しくは図形などをロック解除のための情報として用いることができ、そのセキュリティを向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、第三者からロック解除のための操作を隠すことで、セキュリティを向上させることができる。特に、一般的に操作面におけるロック解除の操作は、簡易な操作でなおかつ第三者から見ることができたものであり、セキュリティ上万全とはいいがたいものではあったが、本発明によれば、装置背面に備えられているタッチパネルを利用することで、第三者からロック解除のための操作を隠すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態の情報処理装置100の外観図である。
【図2】情報処理装置100の機能を示すブロック図である。
【図3】情報処理装置100のハードウェア構成図である。
【図4】情報処理装置100のロック解除方法の処理を示すフローチャートである。
【図5】変形例を示す情報処理装置100の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施形態の情報処理装置100の外観図である。図1(a)は、大型の表面タッチパネル101を備える情報処理装置100の表面側の外観図であり、図1(b)は、小型の裏面タッチパネル102を備える情報処理装置100の裏面側の外観図である。図1に示されるとおり、一方の面には、表面タッチパネル101が配置され、表面タッチパネル101の上下に、スピーカ108およびマイク110が備えられている。一方、その背面には、裏面タッチパネル102が配置されており、表面においてスピーカ108が備えられている部分に対応した背面の位置に配置されている。なお、本実施形態においては、裏面タッチパネル102は、装置の背面における半分程度の大きさで形成されているが、これに限るものではなく、表面タッチパネル101と同程度の大きさでもよい。
【0020】
図2は、この情報処理装置100の機能を示すブロック図である。図2に示されるとおり、情報処理装置100は、表面タッチパネル101(操作手段、表示手段)、裏面タッチパネル102(タッチパネル)、総括制御部103、およびメモリ部106を含んで構成されている。さらに、総括制御部103は、操作情報解析部104、認証部105、およびロック制御部107(ロック解除手段)、を含んで構成されている。
【0021】
この情報処理装置100は、図3に示されるハードウェア構成により実現される。図3は、情報処理装置100のハードウェア構成図である。図1に示される情報処理装置100は、物理的には、図3に示すように、CPU11、主記憶装置であるRAM12及びROM13、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール16、半導体メモリ等の補助記憶装置17、表面タッチパネル101、裏面タッチパネル102などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図2において説明した各機能は、図3に示すCPU11、RAM12等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU11の制御のもとで表面タッチパネル101、裏面タッチパネル102、通信モジュール16を動作させるとともに、RAM12や補助記憶装置17におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。以下、図2に示す機能ブロックに基づいて、各機能ブロックを説明する。
【0022】
表面タッチパネル101は、操作者の操作(タッチ状況)を検出して、その操作をパネル上で受け付け、また受け付け可能な状態で各種情報を表示する部分である。本実施形態においては、表面タッチパネル101は、装置がロック状態である場合に、ロック解除のための解除情報の入力の受付のためのロック解除画面の表示およびその受付を行う部分である。
【0023】
裏面タッチパネル102は、表面タッチパネル101の背面に配置されるタッチパネルである。その配置位置は、おおむね、スピーカ108の配置面に対して裏側が好ましく、さらに、スピーカ108の配置位置の真裏若しくはその近傍が好ましい。この裏面タッチパネル102は、少なくとも、ユーザにタッチ操作により入力された文字や数字の軌跡に基づいて、その操作情報を検出することができる。本実施形態においては、裏面タッチパネル102は、ロック解除のための解除情報の入力の受付を行う。
【0024】
操作情報解析部104は、表面タッチパネル101および裏面タッチパネル102に操作された操作情報を解析する部分である。例えば、表面タッチパネル101において、アイコンが表示されている位置にユーザがタッチすると、その位置およびアイコンに基づいて所定の動作、例えばアイコンに示されるアプリケーションが起動する操作がなされたと解析する。
【0025】
また、操作情報解析部104は、ロック解除のための解除情報である、パスワード若しくは所定の軌跡が表面タッチパネル101および裏面タッチパネル102において入力されると、その入力された解除情報を解析して、認識する部分である。
【0026】
認証部105は、操作情報解析部104において認識された解除情報と、メモリ部106に記憶されている認証情報とを比較することにより、解除情報の認証を行う部分である。認証部105は、認証結果が正当であると判断した場合には、ロック制御部107にその旨を通知する。
【0027】
より詳細には、認証部105は、表面タッチパネル101において入力された解除情報が操作情報解析部104において認識され、その認識された解除情報の認証ができたか否か、また裏面タッチパネル102において入力された解除情報が操作情報解析部104において認識され、その認識された解除情報の認証ができたか否かを判断する。
【0028】
なお、認証部105は、裏面タッチパネル102において先に解除情報が受け付けられ、認証部105において認証され、その後に表面タッチパネル101において解除情報が受け付けられ、認証部105において認証され場合にのみ、ロック制御部107にロック解除を行うよう指示することが好ましい。これにより、第三者からみると、表面タッチパネル101のみを操作してロック解除をしているように見えるため、ロック解除の操作を第三者に隠すことができる。その順番を逆にした場合には、表面タッチパネル101を操作した後に、裏面タッチパネル102を操作するための間が空いてしまい、その操作をみた第三者に、裏面タッチパネル102を操作しているとの推測を与えてしまう。
【0029】
しかし、本発明においては、その順番に限定されるものではなく、当然に、表面タッチパネル101および裏面タッチパネル102のそれぞれにおいて、ほぼ同時に検出され認識された解除情報について、認証部105は、正当な解除情報であると認証できた場合には、ロック解除処理を行うように指示してもよい。また、表面タッチパネル101において解除情報が入力され、正当なものと認証され、その後、裏面タッチパネル102において解除情報が入力され、正当なものと認証された場合に、ロック解除を行うようにしてもよい。この処理では、上述したとおり、第三者に裏面タッチパネル102に対するロック解除操作を推測させてしまうが、セキュリティの観点からは裏面タッチパネル102に対する操作を隠すことができるため、セキュリティ上はそれほど問題はない。
【0030】
メモリ部106は、認証情報を記憶する部分である。認証情報は、例えばパスワード(文字、数字)であったり、図形の軌跡を示す情報である。
【0031】
ロック制御部107は、表面タッチパネル101または裏面タッチパネル102におけるユーザ操作または所定のタイミングに従って、情報処理装置100に対するユーザからの操作を受け付けない状態であるロック状態に移行させ、またその解除を行う部分である。ロック解除を行う際は、ロック制御部107は、認証部105において認証された結果に基づいてロック解除を行う。
【0032】
すなわち、ロック制御部107は、認証部105において、裏面タッチパネル102において先に解除情報が入力され、認証され、その後に、表面タッチパネル101において解除情報が入力され、認証された場合、ロック解除を行う。
【0033】
一方で、裏面タッチパネル102において解除情報が入力されることなく(または、裏面タッチパネル102における認証がNGである場合に)、表面タッチパネル101において解除情報が入力されて認証された場合には、ロック解除は行うことなく、ダミー画面が表面タッチパネル101に表示される。
【0034】
また、表面タッチパネル101において認証エラーとなった場合には、ロック解除は行うことなく、エラー画面が表面タッチパネル101に表示される。
【0035】
このようにして、裏面タッチパネル102を用いてロック解除を行うことで、セキュリティを向上させることができる。
【0036】
つぎに、本実施形態の情報処理装置100のロック解除方法の処理について説明する。図4は、情報処理装置100のロック解除方法の処理を示すフローチャートである。ロック制御部107により、情報処理装置100は、ロック状態に移行され、若しくは画面オフにすることによりロック状態に移行される(S101)。そして、表面タッチパネル101をユーザがタッチして、画面オン操作することにより(S102)、表面タッチパネル101の画面がオン状態となり、表面タッチパネル101に、ロック解除のためのロック解除画面が表示される。また、それと同時に裏面タッチパネル102が活性化されて、ユーザによる操作受付可能な状態となる(S103)。
【0037】
そして、ユーザにより裏面タッチパネル102において、解除情報(例えば認証数字)が手書き入力されたか否かが判断される(S104)。そして、ユーザにより認証数字が入力され、認証部105において認証処理がOKであると判断されると、認証部105において、所定時間以内(例えば10秒以内)に表面タッチパネル101に対して解除情報の入力の有無が判断される(S105)。
【0038】
そして、解除情報が所定時間内に入力されたと、認証部105において判断され、そして、その解除情報が正当なものであるか否かが判断される(S106)。ここで、解除情報が正当なものであり、認証OKであると認証部105により判断されると、ロック制御部107にロック解除指示が出力される。ロック制御部107では、ロック状態の解除処理が行われ、表面タッチパネル101には、メニュー画面などのメイン画面が表示され、ユーザにより操作可能となる(S107)。
【0039】
一方、S105において、所定時間内に表面タッチパネル101に解除情報の入力がなされなかったと、認証部105において判断されると、表面タッチパネル101における画面はオフとなり、装置はロック状態のままとなる(S108)。
【0040】
また、S106において、認証部105により、表面タッチパネル101に対して入力された解除情報の認証がNGであると判断されると、表面タッチパネル101には、エラー画面が表示される(S109)。
【0041】
また、S104において、裏面タッチパネル102に対する解除情報の入力の認証がNG若しくは、入力がなかった場合には、表面タッチパネル101に対して入力された解除情報の認証が判断される(S110)。そして、認証OKであると、認証部105により判断されると、ロック制御部107によるロック解除はなされることなく、表面タッチパネル101にはダミー画面が表示される(S111)。このダミー画面は、画面構成等はメイン画面と同じであるが、ロック状態は解除されていないため、ユーザによる操作は受け付けない画面となる。すなわち、悪意ある第三者を欺くための画面である。
【0042】
また、S110において、認証がNGであると判断されると、表面タッチパネル101にエラー画面が表示される(S112)。
【0043】
このようにして、表面タッチパネル101に対して入力された解除情報の認証、および裏面タッチパネル102に対して入力された解除情報の認証、のいずれかがNGであった場合には、ロック状態を解除しないようにすることができる。
【0044】
なお、上述の処理では、表面タッチパネル101に対する解除情報の入力およびその認証処理をした後に、裏面タッチパネル102に対する解除情報の入力およびその認証処理を行い、ロック解除の可否や、画面表示の切り替えを行っているが、これに限るものではなく、それぞれ表面タッチパネル101および裏面タッチパネル102に対する解除情報の入力を受け付けておき、入力後、それぞれの解除情報の入力順を判断して、認証処理を行うようにしてもよい。
【0045】
つぎに変形例について説明する。上述の情報処理装置100は、主に、操作面に表面タッチパネル101を配置したものであって、所謂スマートフォンとよばれる形態をとるものである。しかしながら、このように操作面に表面タッチパネル101を必ずしも配置する必要はなく、従来からの携帯電話と同じ形状をとるものであっても、所定の操作若しくは、所定のタイミングで装置への操作を受け付けないロック状態に遷移することができる装置であれば、その形状には限定されるものではない。
【0046】
図5は、その変形例を示す情報処理装置100の概略図である。図5(a)が、折りたたみ式の携帯電話を情報処理装置100とした場合の概略構成図であり、図5(b)が、スライド式の携帯電話を情報処理装置100とした場合の概略構成図である。
【0047】
図5(a)に示される概略構成図においては、操作部101bを表面(操作面)とした場合、その背面に裏面タッチパネル102が配置されている。通常、図5(a)に示される折りたたみ式形状とよばれている形態においては、ディスプレイ101aとは別の部分であるマイク110を備える筐体部分を装置操作時における持ち手とする場合が多いと思われるため、その背面側の上部に裏面タッチパネル102を設置すると、操作性を向上させることができる。特に人差し指での操作性が向上するため、文字、数字等の入力が容易となる。
【0048】
また、図5(b)示される概略構成図においても、同様に、操作部101bを表面とした場合、その背面に裏面タッチパネル102が配置されている。通常、図5(a)に示されるスライド式形状とよばれている形態においては、ディスプレイ101a(タッチパネル式ではなくてもよい)は、表示面を上とした場合に、その下層側に操作部101bは配置される。その場合も、通話時における持ち手となる部分は、マイク110を備える下層側の筐体部分であることが多いと思われるため、下層側の筐体の背面側の上部に裏面タッチパネル102を設置すると、操作性を向上させることができる。また、スライド式形状の場合には、操作部101bを閉じた場合でも、裏面タッチパネル102は装置の背面に露出しているため、操作可能にすることができる。
【0049】
つぎに、本実施形態および変形例における情報処理装置100の作用効果について説明する。
【0050】
本実施形態および変形例における情報処理装置100によれば、操作面である表面タッチパネル101の背面に配置されている裏面タッチパネル102に対して所定の操作(ロック解除操作)が行われるとともに、表面タッチパネル101からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック制御部107は、情報処理装置100におけるロック状態に対するロック解除処理を行うことができる。よって、第三者からロック解除のための操作を隠すことで、セキュリティを向上させることができる。特に、一般的に操作面におけるロック解除の操作は、簡易な操作でなおかつ第三者から見ることができたものであり、セキュリティ上万全とはいいがたいものではあったが、本実施形態によれば、装置背面に備えられているタッチパネルを利用することで、第三者からロック解除のための操作を隠すことができる。
【0051】
また、この情報処理装置100によれば、裏面タッチパネル102から所定の操作(ロック解除操作)を行った後、所定時間内に、表面タッチパネル101からロック解除のための解除情報が入力されると、認証部105において判断されると、ロック制御部107は、ロック解除処理を行うことで、装置の背面に配置されている裏面タッチパネル102をロック解除に利用していること自体を第三者に隠すことができ、第三者を欺くことができる。すなわち、第三者にとっては、操作面である表面タッチパネル101に対するロック解除の操作のみを見ることができるため、表面タッチパネル101を操作することによりロック解除を行うことができるといった、正確ではないロック解除方法を第三者に認識させることができる。よって、悪意ある第三者に、ロック解除をさせることを防止することができる。
【0052】
この情報処理装置100によれば、裏面タッチパネル102に対して所定のロック解除操作が行われることなく、表面タッチパネル101にロック解除のための解除情報が入力されると、ロック制御部107は、ロック解除処理を行うことなく、表面タッチパネル101は、予め定められたダミー画面を表示することで、悪意ある第三者にはロック解除ができたとの誤った認識を与えることができる。
【0053】
この情報処理装置100によれば、裏面タッチパネル102を利用することで、数字、記号、若しくは図形などをロック解除のための情報として用いることができ、そのセキュリティを向上させることができる。
【符号の説明】
【0054】
100…情報処理装置、101…表面タッチパネル、101a…ディスプレイ、101b…操作部、102…裏面タッチパネル、103…総括制御部、104…操作情報解析部、105…認証部、106…メモリ部、107…ロック制御部、108…スピーカ、110…マイク。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の操作若しくは所定のタイミングに基づいて、ユーザによる操作を受け付けないロック状態になる情報処理装置において、
ロック解除のための解除情報の入力を受け付ける操作手段と、
前記操作手段が配置されている操作面に対して背面に配置されるタッチパネルと、
前記タッチパネルに対して所定の操作が行われるとともに、前記操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理を行うロック解除手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記ロック解除手段は、
前記タッチパネルから所定の操作を行った後、所定時間内に、前記操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記タッチパネルに対して所定の操作が行われることなく、前記操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、前記ロック解除手段によるロック解除処理は行われることなく、予め定められたダミー画面を表示する表示手段を備える請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記タッチパネルは、数字若しくは文字の入力を受け付け、所定の数字、文字、記号若しくは図形が入力されるとともに、操作手段は、ロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除手段は、ロック解除処理を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
所定の操作若しくは所定のタイミングに基づいて、ユーザによる操作を受け付けないロック状態とするロック手段、ロック解除のための解除情報の入力を受け付ける操作手段と、前記操作手段が配置されている操作面に対して背面に配置されるタッチパネルと、を有する情報処理装置のロック解除方法において、
前記タッチパネルに対して所定の操作が行われるとともに、前記操作手段からロック解除のための解除情報が入力されると、ロック解除処理を行う解除ステップと、
を備えるロック解除方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−208634(P2012−208634A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72681(P2011−72681)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】