説明

情報表示装置

【課題】表示画面に表示される表示画像に関連する情報の検索を、見易く、簡単な操作で、効率良く行うことができる情報表示装置を提供する。
【解決手段】表示画像に重畳表示するマーカーを、表示画像上において移動させる操作手段と、表示画像の各画像位置に対応して検索用情報を記憶する検索用情報記憶手段と、検索用情報記憶手段から取得した、マーカーの表示画像上の画像位置に対応する検索用情報を用いて所定のサーバから、各画像位置に関連する検索結果の情報を取得する検索手段とを備える。取得した検索結果の情報を、表示画像に重畳して表示する。操作手段によりマーカーが移動させられているときに、検索手段は、マーカーが通過した各画像位置に関連して記憶されている検索用情報を用いてサーバから検索結果の情報を順次に取得する。その検索結果により、表示画像に重畳して表示する情報を変更表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば表示画面に表示された地図上の位置の住所などのように、表示画面に表示された表示画像の内容に関連した情報を検索して表示する情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばパーソナルコンピュータ(以下パソコンと略称する)において、検索用のエンジン(ソフトウエア)を用いて希望する情報を検索して表示画面に表示させるようにする場合、検索用キーワードを入力して検索する方法が一般的である。しかし、この方法は、例えば地図上において指示した位置の住所やその指示位置の近傍の施設情報を検索したい場合等には不向きである。
【0003】
そこで、例えば特許文献1(特開平9−330330号公報)に記載されるような検索方法が従来から提案されている。すなわち、特許文献1には、検索用キーワードのみではなく、例えば地図上にデパートマークなどの施設マークを表示しておき、マウスでその施設マークをカーソルで指示してクリックすることにより、当該施設マークのデパートの住所や関連情報を検索結果として取得して、表示画面を切り替えて、その検索結果を表示することができるようにすることが記載されている。
【0004】
この特許文献1の検索方法によれば、施設マークをクリックするだけで、当該施設に関連する情報の検索結果をえることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−330330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では、地図画面から検索結果の画面に切り替えるようにするため、元の地図画像を表示しながら検索結果を見ることができない。また、カーソルが指示している位置をマウスでクリックしたときにのみ、検索結果を表示するようにするので、地図上で所定の住所地を見つけ出そうとするときには、マウスでカーソルを移動しクリックする操作を繰り返すような操作となり、厄介な操作となってしまう。
【0007】
この発明は、以上の問題点を改善することができる情報表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、この発明は、
表示画面に表示される表示画像の各画像位置に対応して検索用情報を記憶する検索用情報記憶手段と、
前記表示画像に重畳表示するマーカーを、前記表示画像上において移動させるための操作手段と、
前記マーカーの表示画像上の画像位置に対応する検索用情報を前記検索用情報記憶手段から取得し、取得した検索用情報を用いて所定のサーバから前記各画像位置に関連する検索結果の情報を取得する検索手段と、
前記検索手段で前記所定のサーバから取得した前記検索結果の情報を、前記表示画像に重畳して表示する表示制御手段と、
を備え、
前記操作手段により前記マーカーが移動させられているときに、前記検索手段が、前記マーカーが通過した前記表示画像の各画像位置に関連して記憶されている検索用情報を順次に用いて前記サーバから前記検索結果の情報を順次に取得し、前記表示制御手段は、前記検索手段が順次に取得した前記検索結果により、前記表示画像に重畳して表示する情報を変更表示する
ことを特徴とする情報表示装置を提供する。
【0009】
この構成のこの発明によれば、表示画面上でのマーカーが位置する画像位置に関連する検索結果の情報が、表示画像に重畳して表示される。そして、マーカーが操作手段により移動させられると、検索手段は、マーカーが通過した各画像位置に関連して記憶されている検索用情報を順次に用いて、サーバから各画像位置に関連する検索結果の情報を取得し、その取得した検索結果の情報により、表示画面に重畳して表示する情報を順次に変更する。つまり、マーカーの表示画像上での移動につれて、表示画面に重畳して表示される情報は、当該マーカーが通過している各画像位置に関連した検索結果の情報に変更される。
【0010】
したがって、使用者は、マーカーを移動させながら、移動途中の画像位置に関連する検索結果の情報を確認することができる。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の情報表示装置において、
前記マーカーの移動に応じて前記検索手段で順次に取得した検索結果の情報を、対応する画像位置を特定するための情報と対応付けて記憶する履歴記憶手段を備えると共に、前記履歴記憶手段に記憶された前記検索結果の情報をリスト形式で表示する手段を備える
ことを特徴とする。
【0012】
この請求項2の発明によれば、マーカーの移動途中の検索結果の情報が、対応する画像位置を特定するための情報と対応付けられて履歴記憶手段に記憶される。そして、その記憶された検索結果の情報はリスト形式で表示される。したがって、使用者は、マーカーを移動させた途中の各画像位置に対応する検索結果の情報も、確認することができる。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、移動中も含めて、マーカーが位置する各画像位置に関連する検索結果の情報を確認することができ、使用者は、マーカーを移動させるという簡単な操作を行うのみで、効率のよい検索を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明による情報表示装置の第1の実施形態を含む通信システムの例の構成の概要を説明するための図である。
【図2】この発明による情報表示装置の第1の実施形態のハードウエア構成例を示すブロック図である。
【図3】この発明による情報表示装置の第1の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【図4】この発明による情報表示装置の第1の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図5】この発明による情報表示装置の第1の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図6】この発明による情報表示装置の第1の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図7】この発明による情報表示装置の第1の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図8】この発明による情報表示装置の第1の実施形態の変形例を説明するための図である。
【図9】この発明による情報表示装置の第1の実施形態の変形例を説明するための図である。
【図10】この発明による情報表示装置の第2の実施形態を説明するための図である。
【図11】この発明による情報表示装置の第3の実施形態を含む通信システムの例の構成の概要を説明するための図である。
【図12】この発明による情報表示装置の第3の実施形態のハードウエア構成例を示すブロック図である。
【図13】この発明による情報表示装置の第3の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【図14】この発明による情報表示装置の第3の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【図15】この発明による情報表示装置の第3の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【図16】この発明による情報表示装置の第3の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図17】この発明による情報表示装置の第3の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図18】この発明による情報表示装置の第3の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図19】この発明による情報表示装置の第3の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図20】この発明による情報表示装置の第3の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図21】この発明による情報表示装置の第3の実施形態の処理動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図22】この発明による情報表示装置の第3の実施形態の変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、この発明による情報表示装置の第1の実施形態を含む通信システムの一例の概要を示す図である。表示画面の表示画像は、地図画像などの画像のみからなる場合と、テキストのみからなる場合と、地図画像などとテキストとが混合される場合とがある。この図1の例は、表示画像が地図画像とテキストとが混合される場合であって、地図上の各位置(画像位置)に関連する検索結果の情報として住所を検索する場合である。そして、この例では、地図上の各位置(画像位置)に対応する検索用情報としては、当該地図上の位置の緯度、経度の情報とされる。
【0016】
[情報表示装置の実施形態を含む通信システムの概要]
図1に示すように、この例の通信システムにおいては、地図サイト(Webサイト)1と、パソコン2や携帯電話端末3などが通信ネットワーク(インターネットを含む)4を通じて接続されて構成されている。
【0017】
地図サイト1は、この例では、地図データ提供部(サーバ)11と、住所データ提供部12(サーバ)とを備える。
【0018】
パソコン2は、情報表示装置の一実施形態を構成するもので、パソコン本体21と、表示装置22と、操作入力手段としてのマウス23とを備える。携帯電話端末3も、情報表示装置の一実施形態を構成するもので、この例では、いわゆるスマートフォンと呼ばれる端末の例であり、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなる表示画面31には、操作入力手段としてのタッチパネル32が貼り付けられて設けられている。
【0019】
パソコン2や携帯電話端末3は、地図サイト1にネットワーク4を通じてアクセスして地図情報サービスの要求をすることにより、当該地図情報サービスの提供を支援するプログラムを受信して、このプログラムの支援の下、地図情報サービスの提供を受けるができるように構成される。
【0020】
パソコン2や携帯電話端末3は、地図サイト1の地図データ提供部11から地図データを取得する。また、パソコン2や携帯電話端末3は、地図上の位置の緯度および経度を検索用情報として、地図サイト1の住所データ提供部12に要求することにより、この住所データ提供部12から住所データを取得する。住所データ提供部12から提供される住所データには、郵便番号も含む。
【0021】
[情報表示装置の実施形態のハードウエア構成例]
以下、パソコン2の場合を例にとって、情報表示装置の実施形態の構成について説明する。図2は、パソコン2が地図サイト1にアクセスした状態における前記プログラムの機能をも含む構成を示すブロック図である。
【0022】
この例では、パソコン2は、システムバス200に対してCPU(Central Processing Unit)201と、プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)202と、ワークエリアとして働くRAM(Random Access Memory)203とが接続されている。
【0023】
また、この例では、システムバス200には、さらに、表示制御部204、ディスプレイ22、ポインティングデバイスインターフェース205、通信インターフェース206、受信信号処理部207、送信信号生成部208、表示画像対応検索用情報記憶部209、検索部210、移動履歴記憶部211、が接続されている。
【0024】
CPU201は、このパソコン2の全体の動作を制御するものである。ROM202には、パソコン2における各種制御処理を実行するためのプログラムが記憶されている。CPU201は、RAM203をワークエリア用のメモリとして用いて、このROM202のプログラムにしたがった制御処理を実行する。
【0025】
表示制御部204は、ディスプレイ22に接続され、このディスプレイ22の表示画面に表示する表示画像を生成して、表示制御を行う。この実施形態では、表示制御部204は、後述するように、地図画像上に、所定の大きさ、所定の形状のアイコンからなる住所マーカーを重畳表示するようにする。地図画像上の住所マーカーの位置は、マウス23にドラッグされて移動することが可能に構成されており、表示制御部204は、マウス23によるドラッグ操作に応じた地図上位置に住所マーカーを表示するようにする。
【0026】
そして、この実施形態では、表示制御部204は、住所マーカーに対応して表示する住所データを格納する住所レジスタ(図示は省略)を備え、この住所レジスタに、検索部210から送られてくる住所マーカーにより指し示される地図上の位置の住所データを書き込む。そして、表示制御部204は、この住所レジスタの住所データを、後述するように、住所マーカーと共に、地図画像上に重畳表示する。
【0027】
ポインティングデバイス205には、この例では、マウス23が接続されており、このマウス23によるカーソルの移動操作、クリック操作、ドラッグ操作などの操作情報をシステムバス200を通じてCPU201に伝達する。
【0028】
通信インターフェース206は、通信ネットワーク4を通じて地図サイト1などにアクセスするためのインターフェースである。受信信号処理部207は、CPU201の制御の下、通信インターフェース206を通じて受信した受信信号を解析して表示制御部204に供給したり、検索部210に供給したりする機能処理部である。
【0029】
送信信号生成部208は、CPU201の制御の下、通信インターフェース206を通じて送信する送信信号を生成する機能処理部である。
【0030】
表示画像対応検索用情報記憶部209は、後述するように、地図サイト1から取得した情報に含まれる、表示画像の各画像位置に対応する検索用情報を記憶保持する。この例では、表示画像対応検索用情報記憶部209には、ディスプレイ22の表示画面に表示されている地図画像上の各位置に対応する緯度、経度の情報が検索用情報として記憶保持される。この例では、この表示画像対応検索用情報記憶部209に記憶される情報は、ディスプレイ22の表示画面に表示される地図画像が変更されると、その変更に応じて変更される。
【0031】
なお、表示画像である地図情報にも、各地図上の位置に対応した緯度、経度の情報が含まれているので、この緯度、経度の情報により、表示画面上の当該地図上位置の表示位置との対応が取れるものである。
【0032】
検索部210は、地図サイト1から取得したプログラムに対応するものであり、表示画像対応検索用情報記憶部209から取得した検索用情報、この例では緯度、経度の情報を用いて地図サイト1から、対応する検索結果を取得する機能処理部である。この例では、検索部210は、表示制御部204から住所マーカーが置かれている地図画像上の位置の情報を受け取り、その位置の情報を用いて、表示画像対応検索用情報記憶部209から、住所マーカーが置かれた地図上の位置の緯度、経度の情報を取得して、それを検索用情報として地図サイト1の住所データ提供部12に送って検索要求を行い、検索結果としての住所データを住所データ提供部12から取得するようにする。そして、取得した住所データを、表示制御部204および移動履歴記憶部211に渡すようにする。なお、検索部210は、住所データ提供部12のURL(Uniform Resource Locator)を記憶している。
【0033】
表示制御部204は、検索部210から受け取った住所データが、住所レジスタに保持されていた前の住所と異なる場合に、当該受け取った住所データに、住所レジスタの内容を書き換える。なお、表示制御部204は、検索部210から受け取った住所データを、住所レジスタに上書きするようにしても良い。
【0034】
移動履歴記憶部211は、検索部210が住所データ提供部12から取得した住所データが、前記住所レジスタに保持されていた前の住所と異なる場合に、その住所データを追加記憶する。この場合に、移動履歴記憶部211は、各住所データを、対応する地図上の位置を特定するための情報、この例では、その住所地の緯度、経度の情報と対応付けて移動履歴記憶部211に追加記憶する。なお、緯度、経度の情報の他に、メッシュの情報も対応付けて記憶するようにしても良い。
【0035】
この移動履歴記憶部211に記憶されている住所データは、表示制御部204を介してディスプレイ22の表示画面にリスト形式で表示される。
【0036】
なお、図2のパソコン2の構成において、表示制御部204、受信信号処理部207、送信信号生成部208、検索部210のそれぞれの処理機能は、CPU101が、ソフトウエアプログラムにしたがって実行するソフトウエア機能として構成することができるものであるが、便宜上、機能ブロックとして記載したものである。
【0037】
[実施形態における住所検索の処理動作の概要]
次に、この実施形態の情報表示装置の例としてのパソコン2における住所検索の処理動作の概要を、ディスプレイ22の表示画面における表示例である図3を参照しながら説明する。すなわち、図3は、パソコン2が地図サイト1にアクセスして、住所検索機能付きのサービスの提供を要求したときに、地図サイト1から送られてくる表示画像をウィンドウ画像として表示した例を示すものである。
【0038】
この表示画像は、地図画像の表示欄51と、使用説明および移動履歴表示欄52とからなる。地図画像の表示欄51には、地図画像53が表示されると共に、この地図画像53上に、住所マーカー54と吹き出し表示部55とが重畳表示される。
【0039】
住所マーカー54は、所定の大きさおよび所定の形状のアイコンからなるもので、マウス23によりこの住所マーカー54の大きさ範囲内にカーソルを合わせてドラッグ操作することで住所マーカー54をドラッグすることができ、ドラッグしたままカーソルを移動させることにより、住所マーカー54を地図画像上で移動させることができる。したがって、住所マーカー54をドラッグする操作は、住所マーカーを移動させるための操作指示である。
【0040】
この例では、住所マーカー54は、三角形状の突出部54aを備える形状を備え、その三角形状の突出部54aの頂点が、当該住所マーカー54が置かれた地図上の位置を指し示すものとなっている。吹き出し表示部55には、住所マーカー54が指し示している地図上の位置の住所が、郵便番号と共に表示される。
【0041】
そして、この例では、使用者が、住所マーカー54をドラッグして移動させたときには、吹き出し表示部55も住所マーカーと一体的に移動する。この住所マーカー54の移動時、吹き出し表示部55に表示される住所は、住所マーカー54が指し示す地図上の位置が変更されるのに応じて変更される。この場合、住所マーカー54が表示画面上、所定距離だけ動く毎に、検索部210は、移動後の住所マーカー54が指し示す位置に対応する緯度、経度を、表示画像対応検索用情報記憶部209から取得し、その緯度、経度を検索用情報として、地図サイト1の住所データ提供部12に検索要求をする。そして、住所データ提供部12から検索結果として取得した住所データが、前回の位置での住所データと異なる場合には、吹き出し表示部55に表示される住所を、その取得した新住所に変更する。さらに、取得した新住所データを、この例では、その住所の緯度、経度の情報と対応付けて移動履歴記憶部211に追加記憶する。
【0042】
そして、使用者がドラックを解除すると、住所マーカー54は、その地図上位置で固定される。吹き出し表示部55の住所も、そのときに住所マーカー54により指し示されている地図上位置の住所が表示される状態で固定される。
【0043】
以上のように、住所マーカー54をドラッグして移動させると、吹き出し表示部55の住所は、移動につれて住所が変わる毎に、変更されて表示される。したがって、この吹き出し表示部55の住所を見ながら、目的とする住所地に住所マーカー54を近づけるように移動させるなどという操作が容易にできる。
【0044】
また、この例では、住所マーカー54以外の地図画像の任意の位置をドラッグして任意の方向に移動させるようにしたときには、地図画像53の全体を、その移動方向に移動させることができる。つまり、表示欄51に表示する地図画像53を、ドラッグ移動した方向に変更することができる。このとき、住所マーカー54および吹き出し表示部55は、地図画像53と共に、移動することになる。この地図画像の移動に際して、移動後の地図データの全てをパソコン2が既に地図データ提供部11から取得している場合にはその取得している地図データを用いて地図画像を表示する。しかし、移動後の地図データを未だ取得していないときには、パソコン2は、地図サイト1の地図データ提供部11に対して移動後の地図データを取得する要求を行って、その地図データを取得し、地図画像53を表示する。
【0045】
なお、地図画像の移動により、住所マーカー54が置かれている位置が、地図画像の表示欄51の範囲外となると、住所マーカー54および吹き出し表示部55は、表示欄51の欄外になる。
【0046】
次に、使用説明および移動履歴表示欄52には、住所マーカー54の使い方の説明の記述56が表示されると共に、中心移動アイコンボタン57が表示される。使用者が、マウス23により、中心移動アイコンボタン57をクリック操作すると、住所マーカー54は、表示欄51に表示中の地図画像53の中心に移動するように構成されている。これにより、住所マーカー54および吹き出し表示部55の地図上位置が、表示欄51の欄外になっていたとしても、住所マーカー54を、そのときに表示中の地図画像上の中心位置に戻すことができる。このとき、住所マーカー54に付随する吹き出し表示部55には、移動後の中心位置の住所が表示される。そして、移動履歴記憶部211に、最新の住所データとして、移動後の中心位置の住所データが、その緯度、経度の情報と対応付けて追加記憶される。
【0047】
使用説明および移動履歴表示欄52には、さらに、移動履歴記憶部211に記憶されている、住所マーカー54が移動した経路の各位置の住所が、住所マーカーの移動履歴として、移動履歴表示部58にリスト形式で表示される。この場合、住所のリストは、住所マーカー54の最新の位置の住所がリストの一番上に表示され、以下、その下に2番目に新しい住所、さらにその下に3番目に新しい住所、というように新しい住所順に表示されている。
【0048】
なお、移動履歴表示部58のリストは、スライドバー59を操作することにより、リストをスクロールして見ることが可能とされている。
【0049】
そして、使用者が、この移動履歴表示部58のリストの中の一つの住所を選択(例えばクリック)すると、その選択された住所の位置が中心位置になるようにした地図画像53を、表示欄52に表示すると共に、住所マーカー54を、当該地図画像53の中心位置である、その選択された住所の位置に移動させる。そして、吹き出し表示部55には、選択された住所が表示されると共に、移動履歴表示部58のリストの一番上に、当該選択された住所が表示される。この処理は、移動履歴記憶部211に、選択された住所データに対応して記憶されている緯度、経度の情報に基づいて行われる。つまり、選択された住所データに対応する緯度、経度が、表示欄51の地図画像53の中心位置となるように、地図画像53が表示欄51に表示される。この場合に、新たに表示する地図画像53の地図データを未だ取得していないときには、パソコン2は、地図サイト1の地図データ提供部11に対してその地図データを取得する要求を行って、その地図データを取得するようにするのは、前述の場合と同様である。
【0050】
以上のように、吹き出し表示部55の住所は、移動につれて変化してしまうが、移動履歴表示部58に、移動に伴って変化する住所の一覧が順次にリスト表示されるので、そのリスト表示を参照することで、希望する住所地を、当該移動履歴表示部58の移動履歴のリストから見つけ出すことも可能である。そして、希望する住所地が見つかったら、その住所の表示をクリックして選択すると、その住所地を中心にした地図表示に地図画像53を変更することができて、非常に便利である。
【0051】
[パソコン2における住所検索処理動作例]
次に、以上説明したような住所検索を実行する際のパソコンの処理動作の流れを、図4〜図7のフローチャートを参照して説明する。以下に説明する各ステップの処理は、CPU201が、地図サイト1から取得したプログラムにしたがって、RAM203をワークエリアとして用いて実行することにより行われる。すなわち、以下のフローチャートの処理例は、CPU201が、表示制御部204、受信信号処理部207、送信信号生成部208および検索部210の処理機能をソフトウエア機能として実行するようにした場合である。
【0052】
先ず、CPU201は、使用者により地図サイト1へのアクセスが操作指示されたか否か判別する(ステップS101)。このステップS101で、地図サイト1へのアクセス操作指示がなされていないと判別したときには、CPU201は、他の処理ルーチンに移行し(ステップS102)、その処理ルーチンが終了すると、ステップS101に戻る。
【0053】
ステップS101で、地図サイト1へのアクセス操作指示がなされたと判別したときには、CPU201は、地図サイト1から送られてくるサービス一覧を表示する(ステップS103)。次に、CPU201は、そのサービス一覧のうちの住所検索付きの地図サービスが選択されたか否か判別し(ステップS104)、住所検索付きの地図サービス以外が選択されたときには、その選択されたサービスについての処理ルーチンに移行する(ステップS105)。この実施形態では、住所検索付きの地図サービスについて説明するので、このステップS105の詳細説明は、割愛する。
【0054】
ステップS104で、住所検索付きの地図サービスが選択されたと判別したときには、CPU201は、当該住所検索付きの地図サービスの要求を地図サイト1に送る(ステップS106)。すると、地図サイト1からは、住所マーカー54および吹き出し表示部55が重畳されている地図画像情報が送られてくるので、CPU201は、その地図画像53をディスプレイ22の表示画面に表示されるウィンドウの表示欄51に表示する(ステップS107)。このとき、吹き出し表示部55には、住所マーカー54が指し示す位置の住所が表示されると共に、移動履歴表示部58に、その住所がリスト表示される。
【0055】
次に、CPU201は、地図画像53上で、使用者によりマウス23のドラッグ操作がなされたか否か判別し(ステップS108)、ドラッグ操作がなされたと判別したときには、ドラッグ操作は住所マーカー54に対してなされたか否か判別する(ステップS109)。
【0056】
ドラッグ操作されたのは、住所マーカー54に対してではないと判別したときには、CPU201は、ドラッグのまま移動されたか否か判別し(ステップS110)、ドラッグのまま移動されたと判別したときには、表示欄51の地図画像53を、移動された方向に移動する(ステップS111)。このとき、前述したように、新たに表示する地図画像53の地図データを未だ取得していないときには、CPU201は、地図サイト1の地図データ提供部11に対してその地図データを取得する要求を行って、その地図データを取得するようにする。
【0057】
そして、CPU201は、ドラッグが解除されたか否か判別し(ステップS112)、ドラッグが解除されたと判別したときには、処理をステップS108に戻し、このステップS108以降の処理を繰り返す。また、ステップS110で、ドラッグが解除されてはいないと判別したときには、CPU201は、処理をステップS110に戻し、このステップS110以降の処理を繰り返す。
【0058】
また、ステップS110で、ドラッグのまま移動されてはいないと判別したときには、CPU201は、処理をステップS112に進め、ドラッグが解除されたか否か判別する。そして、このステップS112以降の処理を繰り返す。
【0059】
次に、ステップS109で、ドラッグ操作は住所マーカー54に対してなされたと判別したときには、CPU201は、ドラッグが解除されたか否か判別し(図5のステップS121)、ドラッグが解除されたと判別したときには、処理をステップS108に戻し、このステップS108以降の処理を繰り返す。
【0060】
ステップS121で、ドラッグが解除されてはいないと判別したときには、CPU201は、住所マーカー54の表示画面上での移動(ドラッグのままの移動)を監視する(ステップS122)。そして、ドラッグされた住所マーカー54の位置が、表示画面上で所定長さ以上変化したか否かにより判別する(ステップS123)。
【0061】
このステップS123で、住所マーカー54の位置が、表示画面上で所定長さ以上変化してはいないと判別したときには、CPU201は、処理ステップS121に戻し、このステップS121以降の処理を繰り返す。ステップS121〜ステップS123の処理は、例えば1秒毎に繰り返される。
【0062】
ステップS123で、住所マーカー54の位置が、表示画面上で所定長さ以上変化したと判別したときには、CPU201は、検索部210の機能により、住所マーカー54の移動後の位置に対応する緯度、経度を、表示画像対応検索用情報記憶部209から取得する。そして、取得した緯度、経度を検索用情報として住所データ提供部12(サーバ)に、住所データの取得要求を送る(ステップS124)。
【0063】
そして、CPU201は、住所データ提供部12から送られてくる住所データを取得する(ステップS125)。そして、CPU201は、取得した住所データと、吹き出し表示部55に現在表示されている移動前の住所(住所レジスタの住所データ)とが異なるか否か判別し(ステップS126)、異なっていないと判別したときには、処理をステップS121に戻し、このステップS121以降の処理を繰り返す。
【0064】
また、ステップS126で、取得した住所データと、吹き出し表示部55に現在表示されている移動前の住所とが異なると判別したときには、CPU201は、住所レジスタの住所データを書き換えて、吹き出し表示部55の住所を、取得した新住所データに変更する(ステップS127)。また、CPU201は、移動後の住所マーカー位置に対応する緯度、経度と、取得した新住所データ(郵便番号を含む)を移動履歴記憶部211に追加記憶する(ステップS128)。そして、制御部201は、移動後の新住所を、移動履歴表示部58の一番上に表示する(ステップS129)。そして、CPU201は、処理をステップS121に戻し、このステップS121以降の処理を繰り返す。
【0065】
図4のステップS108で、使用者によりマウス23のドラッグ操作がなされてはいないと判別したときには、CPU201は、中心移動アイコンボタン57がクリックされたか否か判別する(図6のステップS131)。
【0066】
このステップS131で、中心移動アイコンボタン57がクリックされたと判別したときには、CPU201は、地図画像53は移動させることなく、住所マーカー54を地図画像53の中心に移動させる(ステップS132)。そして、CPU201は、検索部210の機能により、住所マーカー54の移動後の位置に対応する緯度、経度を、表示画像対応検索用情報記憶部209から取得する。そして、取得した緯度、経度を検索用情報として住所データ提供部12(サーバ)に、住所データの取得要求を送る(ステップS133)。
【0067】
そして、CPU201は、住所データ提供部12から送られてくる住所データを取得する(ステップS134)。そして、CPU201は、取得した住所データと、吹き出し表示部55に現在表示されている移動前の住所(住所レジスタの住所データ)とが異なるか否か判別し(ステップS135)、異なっていないと判別したときには、吹き出し表示部55の住所は元のままとして(ステップS139)、処理をステップS108に戻し、このステップS108以降の処理を繰り返す。
【0068】
また、ステップS135で、取得した住所データと、吹き出し表示部55に現在表示されている移動前の住所とが異なると判別したときには、CPU201は、住所レジスタの住所データを書き換えて、吹き出し表示部55の住所を取得した新住所データに変更する(ステップS136)。次に、CPU201は、移動後の住所マーカー位置に対応する緯度、経度と、取得した新住所データ(郵便番号を含む)を移動履歴記憶部211に追加記憶する(ステップS137)。そして、制御部201は、移動後の新住所を、移動履歴表示部58の一番上に表示する(ステップS138)。そして、CPU201は、処理をステップS108に戻し、このステップS108以降の処理を繰り返す。
【0069】
また、ステップS131で、中心移動アイコンボタン57はクリックされていないと判別したときには、CPU201は、移動履歴表示部58のリスト表示の住所のうちの一つが選択されてクリックされたか否か判別する(図7のステップS141)。
【0070】
このステップS141で、移動履歴表示部58のリスト表示の住所のうちの一つが選択されたと判別したときには、選択された住所の位置が中心位置となるように、地図画像53を変更する(ステップS142)。このときも、新たに表示する地図画像53の地図データを未だ取得していないときには、CPU201は、地図データ提供部11に対してその地図データを取得する要求を行って、その地図データを取得するようにする。
【0071】
次に、CPU201は、新たな地図画像53上において、選択された住所位置、つまり、中心位置に住所マーカー54を移動させ、住所レジスタには選択された住所位置の住所データを書き込んで、吹き出し表示部55に選択された住所を表示するようにする(ステップS143)。その後、CPU201は、処理をステップS108に戻し、このステップS108以降の処理を繰り返す。
【0072】
ステップS141で、移動履歴表示部58のリスト表示の住所のうちの一つを選択する操作はなされていないと判別したときには、CPU201は、他の処理の開始操作がなされたか否か判別し(ステップS144)、当該他の処理の開始操作がなされたと判別したときには、当該他の処理を実行する(ステップS145)。そして、CPU201は、前記他の処理の終了後、処理をステップS108に戻し、このステップS108以降の処理を繰り返す。
【0073】
また、ステップS144で、他の処理の開始操作はなされていないと判別したときには、CPU201は終了操作がなされたか否か判別し(ステップS146)、終了操作がなされていないと判別したときには、処理をステップS108に戻し、このステップS108以降の処理を繰り返す。また、ステップS146で、終了操作がなされたと判別したときには、CPU201は、この処理ルーチンの終了処理を行なう(ステップS147)。
【0074】
[第1の実施形態の効果]
以上説明したように、この実施形態の情報表示装置によれば、地図画像上に住所マーカーを重畳表示するだけで、その住所マーカーが置かれた位置の住所を、地図画像を重畳表示するので、マウスで、位置をクリックするなどの操作が不要となる。そして、住所マーカーを移動させたとき、その移動中の住所を、併せて表示しながら移動させることができるので、目的の住所の検索の際に非常に便利である。
【0075】
また、住所マーカーを移動させたときに、当該住所マーカーが通過した位置は、履歴として住所のリストとして表示するようにしたので、そのリストも目的の住所の検索などをする際に役立つものである。
【0076】
また、上述の実施形態では、移動履歴の住所リストのうちの一つの住所を選択すると、その住所地を中心とした地図画像を表示することができるので、効率的な検索が可能となる。
【0077】
また、上述の実施形態では、中心移動アイコンボタンを操作することにより、住所マーカーを地図画像上の中心位置に容易に移動することができるので便利である。
【0078】
[第1の実施形態の変形例]
なお、上述の実施形態では、ドラッグされた住所マーカー54が画面上で所定距離だけ動いたときに、住所マーカー54が移動したとして、その移動後の位置について、住所データを取得するようにしたが、住所マーカー54がドラッグされたら、ドラッグが解除されるまで、一定時間毎に、住所データを取得するようにしても良い。
【0079】
以上の第1の実施形態の説明は、情報表示装置がパソコンの場合であったので、操作手段は、マウスの場合であった。しかし、図1に示した携帯電話端末3が情報表示装置である場合には、表示画面31に表示された住所マーカーを指で指示して、そのまま移動させるようにする操作を、タッチパネル32でドラッグ操作とすることで、上述の実施形態の説明と同様の処理動作を実現することができる。
【0080】
また、以上の第1の実施形態の説明では、住所マーカーは、一つのみを用いるようにしたが、複数個の住所マーカーを同時に、一つの地図画像上に重畳表示するようにしても良い。その場合には、移動履歴86は、複数個に分割して、各住所マーカーに対応して表示するようにする。
【0081】
また、上述の実施形態では、位置に関連する検索結果の情報は、住所である場合であるが、位置に関連する検索結果の情報は、住所に限られるものではない。例えば、マーカーが置かれた位置の周辺のレストランや観光スポットなどを、位置に関連する検索結果の情報とするようにしても良い。
【0082】
また、上述の実施形態では、マーカーは、予め定めた1個の、位置に関連する検索結果の情報に対応するものとした。しかし、前述したように、位置に関連する検索結果の情報は種々の情報を割り当て設定することができるので、マーカーを使用して、どのような情報を検索するかを選択することができるようにしても良い。
【0083】
例えば、図8に示すように、地図サイト1から最初に取得する画像に、住所検索用のマーカー61、レストラン検索用のマーカー62および観光地検索用のマーカー63を表示して、いずれかのマーカーを選択させるようにしてもよい。この場合、使用者が、例えば住所検索用のマーカー61を選択して、スタートアイコンボタン64をクリックすると、前述した図2の表示画面に移行して、上述の検索動作をスタートさせることができる。なお、いずれかのマーカーをドラッグして、地図画像上に移動させて、ドラッグを解除し、マーカーを地図画像上に置くことにより、上述の検索動作をスタートさせるようにしても良い。
【0084】
また、図9に示すように、地図サイト1から最初に取得する画像に重畳表示するマーカー71に付随する吹き出し表示部72には、選択可能な検索項目の一覧リストを表示するようにしても良い。この図9の例の場合には、当該一覧リストから、例えば住所検索を選択すると、前述した図2の表示画面に移行して、上述の検索動作をスタートさせることができる。この場合、一覧リストの吹き出し表示部72は、住所を表示する吹き出し表示部73に変更するようにする。
【0085】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、表示画像が地図画像であり、地図上の位置に対応する緯度、経度を検索用情報として検索を行うようにした。しかし、この発明は、表示画像が地図画像である場合に限られるものではない。
【0086】
例えば、所定の用語の意味や内容を検索結果の対象として検索した場合、その検索結果の文章中の語句のうちの所定の語句には、リンクタグが結合されており、その語句を選択することで、当該リンクタグが用いられて、当該語句の意味などを検索することができるものがある。この発明は、このような文章中の語句の検索をする場合に適用することができる。
【0087】
従来のこの種の語句検索においては、リンクタグが結合されている語句をクリックすると、リンクタグに含まれるURLにより指定されたサーバにアクセスされ、当該語句の検索結果がそのサーバから送られてくる。このとき、表示画面は、語句のクリックに応じて、サーバから新たに送られてくる検索結果を表示する画面に切り替えられて、元の表示画像は消去される。
【0088】
これに対して、この第2の実施形態では、語句マーカーを用いることにより、元の用語検索結果の表示画像を確保しながら、語句マーカーが位置している語句の意味などを表示することができる。また、この第2の実施形態では、語句マーカーを移動させて通過した語句の意味を移動履歴にリスト表示することで、その内容を一覧表示することができる。
【0089】
例えば、図10は、パソコンが用語検索サイトにアクセスして、その用語の検索結果を取得したときの表示画像(ウィンドウ画像)の例を示すものである。この図10の例の表示画像は、検索結果の文章表示欄81と使用説明および移動履歴表示欄82とからなる。検索結果の文章表示欄81には、この例では、用語「国立公園」を検索した結果の文章の画像83が表示されている。そして、この例では、この検索結果の文章表示欄81には、複数個の語句マーカー84aおよび84bと、その語句マーカー84aおよび84bのそれぞれに付随する吹き出し表示部85aおよび85bとが重畳表示される。
【0090】
語句マーカー84a、84bは、住所マーカー54と同様に、所定の形状のアイコンからなるもので、マウスによりこの語句マーカー84a、84bの位置にカーソルを合わせてドラッグして移動させることができる。吹き出し表示部85a、85bのそれぞれには、語句マーカー84a、84bのそれぞれにより指示されていて、リンクタグが結合されている語句についての意味や説明が表示されている。
【0091】
この第2の実施形態では、リンクタグが、表示画像の画像位置に対応して用意されている検索用情報であり、前述の第1の実施形態の表示画像対応検索用情報記憶部に格納される情報である。
【0092】
この第2の実施形態では、語句マーカー84aまたは84bがドラッグされて移動するときに、リンクタグが結合されている語句の部分を通過する毎に、当該通過した語句に結合されているリンクタグが表示画像対応検索用情報記憶部から取得される。そして、この取得されたリンクタグが用いられてサーバにアクセスされて、その語句の意味や説明が取得され、その取得された語句の意味や説明が吹き出し表示部85aまたは85bに表示される。また、その取得された語句の意味や説明は、この例では、それぞれの語句に対応して移動履歴記憶部に順次に記憶される。そして、この移動履歴記憶部の記憶内容が、移動履歴表示部87として、図10に示すようにリスト表示される。
【0093】
この例では、リスト表示されている移動履歴表示部87の一つを、マウスで選択してクリックすると、語句マーカー84aまたは84bが、その語句の位置に移動し、その意味や説明が吹き出し表示部85aまたは85bに表示される。
【0094】
なお、吹き出し表示部85aまたは85bに、語句の意味や説明の全てが表示できない場合には、この吹き出し表示部85aまたは85bにカーソルを位置させてスクロール操作をすることで、語句の意味や説明文をスクロールすることができて、その全てを読むことができるようにされている。
【0095】
[第3の実施形態]
上述した第1の実施形態では、マーカーをドラッグして移動するときには、常に、移動履歴記憶部に、マーカーが移動した位置の住所など位置に関連する情報をサーバから取得すると共に、移動履歴表示部に表示するようにした。
【0096】
しかし、使用者がマーカーをドラッグして移動させ、所定の移動後位置でドラッグ解除(ドロップ)するまでの移動速度が比較的速いときには、使用者の意図は、ドラッグしてからドロップするまでの途中の移動経路上の情報に興味はなく、ドロップ位置の検索結果にのみ興味がある場合が多いと考えられる。逆に、使用者がマーカーをドラッグして比較的ゆっくりと移動させる場合(移動速度ゼロを含む)には、移動経路上の情報を探りながら、ドラッグ解除位置まで移動する意図があると考えられる。
【0097】
そこで、この第3の実施形態では、この点を考慮して、使用者がマーカーをドラッグしてマーカーを移動させるための操作指示をマーカーに与えているときの移動速度を検出し、検出した移動速度が、所定速度Vth(Vth≧0)以下のときには、上述の実施形態と同様に、移動中における検索結果を表示すると共に、移動履歴を記憶するようにする。なお、マーカーの移動速度に対する比較基準の所定速度Vthは、Vth=0を含むが、これは、マーカーをドラッグした状態でマーカーの移動を停止させた状態を意味していることになる。
【0098】
一方、使用者がマーカーをドラッグしてマーカーを移動させるための操作指示をマーカーに与えているときの移動速度が所定速度Vthよりも高速のときには、第3の実施形態では、情報表示装置は、移動中での検索は行わず、このため、移動中の検索結果は表示されず、また、移動中の移動履歴情報は記憶されない。
【0099】
そして、この第3の実施形態では、検索対象はマーカーが存在する位置の住所ではなく、マーカーが置かれた位置の周辺のレストランなどの飲食店の店舗の情報とする。そこで、以下の第3の実施形態の説明においては、マーカーは店舗マーカーと呼ぶこととする。
【0100】
[第3の実施形態の概要]
図11は、この発明の情報表示装置の第3の実施形態を含む通信システムの一例の概要を示す図であり、この第3の実施形態の情報表示装置は、第1の実施形態の場合と同様の構成とされる。すなわち、この第3の実施形態の情報表示装置は、図11に示すように、第1の実施形態と同様に、地図サイト1と通信ネットワーク4を通じて接続されるパソコン2や携帯電話端末3などにより構成される。ただし、地図サイト1は、この第3の実施形態では、住所データ提供部12の代わりに、店舗データ提供部13を備える。
【0101】
店舗データ提供部13は、種々のジャンルの店舗のそれぞれについての店舗情報を、それぞれの店舗ID(識別情報)に対応付けて記憶するデータベースを備えている。店舗情報は、各店舗の存在位置(緯度、経度)、店舗名のほか、住所、提供商品や提供サービスの内容などの詳細情報からなる。店舗データ提供部13は、この実施形態では、情報表示装置から後述するような検索用情報(検索条件)を含む店舗検索要求を受け取ると、その検索用情報に合致する店舗を検索して、その店舗名の一覧を情報表示装置に、検索結果の情報として送るようにする。
【0102】
第3の実施形態の情報表示装置は、地図上の各位置(画像位置)に対応する検索用情報として、店舗マーカーが表示されている地図上の位置の緯度、経度の情報に加えて、当該地図上の位置を中心とした領域範囲情報と、店舗のジャンル情報とを用意して、地図サイト1の店舗データ提供部13に店舗検索要求を送るようにする。この実施形態では、領域範囲情報やジャンル情報は、情報表示装置において、使用者により設定されるように構成されている。店舗のジャンル情報は、例えば、ラーメン店、すし店、カレー屋、コンビニエンスストアなどのように、予め定められている店舗についてのジャンルの中から選択される。
【0103】
地図サイト1の店舗データ提供部13は、この第3の実施形態の情報表示装置からの店舗検索要求を受けると、緯度、経度の情報で特定される位置を中心として、領域範囲情報で指定された範囲内に存在する、ジャンル情報で特定されるジャンルの店舗を検索し、検索用情報に合致する店舗の店舗名の一覧を、その検索結果の情報として、情報表示装置に返すようにする。また、この実施形態では、店舗データ提供部13は、各店舗が領域範囲の中心からどの程度離れているかの距離情報も、店舗名の一覧と共に、検索結果の情報として情報表示装置に送信する。
【0104】
そして、この第3の実施形態では、店舗データ提供部13は、後述するように、店舗マーカーの移動履歴を検索できるようにするため、店舗マーカーが指し示す位置の住所のデータも、店舗名の一覧と共に、検索結果の情報として情報表示装置に提供する機能を備えている。したがって、店舗データ提供部13は、第1の実施形態の住所データ提供部12の機能をも備えている。
【0105】
さらに、店舗データ提供部13は、店舗一覧のうちの一つの店舗の情報の検索要求を情報表示装置から受けたときには、当該店舗の詳細情報を提供する機能も備えている。第3の実施形態の情報表示装置は、店舗データ提供部13からの検索結果の情報を受け取り、そのディスプレイの表示画面の表示画像を、その検索結果を反映したものとする。
【0106】
上述したように、この第3の実施形態の情報表示装置では、使用者による店舗マーカーの移動速度Vsが所定速度Vth以下の場合には、店舗データ提供部13へ店舗検索要求を送る処理を実行し、一方、店舗マーカーの移動速度が所定の速度よりも高速であるときには、情報表示装置は、移動途中における店舗検索要求の店舗データ提供部13への送信は行わない。
【0107】
このため、この第3の実施形態では、店舗マーカーがドラッグされると、例えば一定時間T毎の店舗マーカーの移動距離Dを検出することにより、店舗マーカーの移動速度Vs=D/Tを常時検出して監視するようにする。
【0108】
また、第1の実施形態の場合と同様に、地図サイト1に検索要求をした位置から店舗マーカーが移動していない場合には、同じ位置から再度の検索要求を地図サイト1に送ることになり無駄であるので、この実施形態では、有意な距離以上移動した位置においてのみ、検索要求を地図サイト1に送るようにしている。このため、この第3の実施形態の情報表示装置では、店舗マーカーが、前記の有意な距離に対応する予め定められた所定の距離以上移動する毎に、別途監視している店舗マーカーの移動速度を参照する。
【0109】
そして、使用者の移動操作による店舗マーカーの移動速度Vsが所定速度Vth以下の場合には、店舗検索要求を地図サイト1の店舗データ提供部13に送る。そして、情報表示装置は、後述するように、店舗データ提供部13から受け取った店舗検索結果の情報に基づく店舗一覧情報を、ディスプレイの表示画面に表示する。したがって、ディスプレイの表示画面の店舗一覧情報の表示内容は、移動している店舗マーカーが停止毎に、あるいは、ゆっくり移動している店舗マーカーが所定の距離移動する毎に、変更される。そして、ドラッグされて移動されていた店舗マーカーのドラッグが解除されて、ドロップされると、当該ドロップ位置における店舗一覧情報が、ディスプレイの表示画面に継続して表示される状態となる。
【0110】
そして、このとき、情報表示装置は、各移動途中の位置で店舗データ提供部13から取得した店舗検索結果の情報を、当該位置の情報と対応付けて、履歴情報として保持するようにする。この第3の実施形態では、この移動途中の店舗検索結果の情報は、後述するように、使用者の移動履歴表示操作に基づいて、後で、使用者が知得することができるように構成されている。
【0111】
一方、使用者による店舗マーカーの移動速度が所定速度Vthよりも高速であるときには、情報表示装置は、移動途中における店舗検索要求の店舗データ提供部13への送信は行わない。このため、情報表示装置は、移動中の履歴情報の記憶保持もしない。
【0112】
そして、情報表示装置は、ドラッグされた店舗マーカーが高速移動を停止して、ドロップされたとき、そのドロップ位置において、店舗検索要求を店舗データ提供部13に送り、当該ドロップ位置の店舗検索結果の情報を受信する。したがって、このときには、情報表示装置のディスプレイの表示画面の店舗一覧情報は、店舗マーカーがドラッグされた位置のものから、ドロップ位置のものに変更されることになる。
【0113】
なお、店舗マーカーの移動速度が、移動途中に所定速度Vthよりも高速の状態から、所定速度Vth以下に変更されたときには、移動速度が所定速度以下になった位置から、上述した履歴情報を保持する際の処理動作に移ることになるのは勿論である。
【0114】
次に、この第3の実施形態の情報表示装置のハードウエア構成例および処理動作について、情報表示装置がパソコン2である場合を例にとって以下に説明する。
【0115】
[第3の実施形態の情報表示装置のハードウエア構成例について]
この第3の実施形態の情報表示装置の例としてのパソコン2のハードウエア構成例を、図12に示す。この第3の実施形態の情報表示装置の例としてのパソコン2は、図2に示した第1の実施形態の場合のパソコン2とほぼ同様の構成であるが、以下の点が、第1の実施形態とは異なる。
【0116】
この第3の実施形態では、表示制御部204は、CPU201の制御の下に、後述するように、地図画像上に、所定の大きさ、所定の形状のアイコンからなる店舗マーカーを重畳表示するようにする。地図画像上の店舗マーカーの位置は、マウス23にドラッグされて移動することが可能に構成されており、表示制御部204は、マウス23によるドラッグ操作に応じた地図上位置に店舗マーカーを表示するようにする。
【0117】
そして、この第3の実施形態では、表示制御部204は、店舗マーカーに対応して表示する店舗データの一部を格納する店舗データレジスタ(図示は省略)を備え、この店舗データレジスタに、検索部210から送られてくる店舗データの一部(1店舗)を書き込む。そして、表示制御部204は、この店舗データレジスタの店舗データに基づく店舗データを、後述するように、店舗マーカーに付随する吹き出し部において、ディスプレイ22の表示画面に表示する。
【0118】
表示画像対応検索用情報保持部209は、この第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、ディスプレイ22の表示画面に表示されている地図画像上の各位置に対応する緯度、経度の情報が検索用情報として記憶保持すると共に、前述したように、領域範囲情報およびジャンル情報も、検索用情報として記憶保持する。
【0119】
また、検索部210は、この第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、地図サイト1から取得したプログラムによる機能処理部であるが、地図サイト1に要求する検索対象が、前述したように、住所データではなく店舗データである点と、図12に示すように、検索動作起動判定部2101を備える点が第1の実施形態とは異なる。
【0120】
検索動作起動判定部2101は、CPU201によるソフトウエア機能処理手段として構成されるものであり、ポインティングデバイスインターフェース205を通じたマウス23の振る舞いを監視し、マウス23により店舗マーカーがドラッグされたときに、店舗マーカーの移動速度Vsを監視する。すなわち、検索動作起動判定部2101は、店舗マーカーがドラッグされると、一定時間T毎の店舗マーカーの移動距離Dを検出し、店舗マーカーの移動速度Vsを、Vs=D/Tとして常時検出して監視する。
【0121】
そして、検索動作起動判定部2101は、店舗マーカーが、有意な距離に対応する予め定められた所定の距離以上移動する毎に、監視している店舗マーカーの移動速度Vsを参照して、検索部210を起動させるか否かを決定する。すなわち、ドラッグされた店舗マーカーの移動速度Vsが、予め定められた所定速度Vthよりも高速であるときには、検索部210を起動させない。また、検索動作起動判定部2101は、ドラッグされた店舗マーカーの移動速度Vsが、予め定められた所定速度Vth以下であるときには、検索部210を起動させる。さらに、検索動作起動判定部2101は、ドラッグされた店舗マーカーがドロップされたときにも、検索部210を起動させる。
【0122】
検索部210は、この第3の実施形態では、起動されると、表示画像対応検索用情報記憶部209から取得した検索用情報としての店舗マーカーの位置の緯度、経度と、領域範囲と、ジャンル情報とを含む店舗検索要求を地図サイト1に送り、当該地図サイト1から、前記緯度、経度で示される位置を中心として指定された領域範囲内に存在する、指定されたジャンルの店舗の情報を、検索結果の情報として取得するようにする。そして、取得した店舗データを、表示制御部204および移動履歴記憶部211に渡すようにする。また、検索部210は、店舗検索要求を送出したときの店舗マーカーの位置の緯度、経度に対応する住所データを店舗データ提供部13から取得し、その住所データを移動履歴記憶部211に渡すようにする。なお、検索部210は、店舗データ提供部13のURLを記憶している。
【0123】
移動履歴記憶部211は、この実施形態では、図12に示すように、店舗マーカー移動履歴記憶部2111と、店舗一覧データ記憶部2112とからなる。店舗マーカー移動履歴記憶部2111は、検索部210が店舗検索要求に応じて店舗データ提供部13から取得した店舗マーカーの位置(領域範囲の中心位置)の緯度、経度に対応する住所データを、当該店舗検索要求を発したときの店舗マーカーの位置(緯度、経度の情報)に対応付けて記憶する。したがって、店舗マーカー移動履歴記憶部2111には、店舗マーカーの移動経路において、情報表示装置から店舗データ提供部13に店舗検索要求が送出されてその検索結果を取得した各位置の住所が、移動経路にしたがって順次に記憶される。
【0124】
店舗一覧データ記憶部212は、店舗検索要求に応じて店舗データ提供部13から取得した店舗データを、前記店舗検索要求を発したときの店舗マーカーの位置(緯度、経度の情報)に対応付けて記憶する。したがって、店舗一覧データ記憶部212には、店舗マーカーの移動経路において、情報表示装置から店舗データ提供部13に店舗検索要求が送出されてその検索結果を取得した各位置の店舗情報が、移動経路にしたがって順次に記憶される。
【0125】
パソコン2のその他の処理ブロックの構成および動作は、上述した第1の実施形態とほぼ同様である。
【0126】
[第3の実施形態の情報表示装置の例としてのパソコン2の店舗検索処理動作]
図13は、パソコン2が地図サイト1にアクセスして、店舗検索機能付きのサービスの提供を要求したときに、地図サイト1から送られてくる表示画像をウィンドウ画像として表示した例を示すものである。この図13を参照しながら、第3の実施形態の情報表示装置の例としてのパソコン2の店舗検索処理動作の概要を説明する。
【0127】
この表示画像は、図13に示すように、地図画像の表示欄501と、検索条件および検索結果表示欄502とからなる。地図画像の表示欄501には、地図画像503が表示されると共に、この地図画像503上に、店舗マーカー504と吹き出し表示部505とが重畳表示される。
【0128】
この例では、店舗マーカー504は、三角形状の突出部504aを備える形状を備え、その三角形状の突出部504aの頂点位置が、当該店舗マーカー504が指し示す地図上の位置となっている。そして、店舗マーカー504が指し示している地図上の位置を中心とした、例えば円形領域が、検索対象の領域範囲とされる。この例では、当該領域範囲は、地図画像503上において、半透明の所定の色の領域範囲表示部506により表示されて、使用者に報知される。
【0129】
なお、この領域範囲表示部506は、この例のように半透明の所定の色で表示される場合に限らず、領域範囲を特定できる態様であればどのような表示態様で表示されていても良い。例えば、領域範囲の枠のみを表示するようにしても勿論良い。
【0130】
また、この第3の実施形態においては、吹き出し表示部505には、店舗マーカー504が指し示している位置において、パソコン2が店舗データ提供部13から取得した店舗情報のうちの一部の店舗情報を表示する。また、店舗マーカー504がドラッグされた状態での移動速度Vsが、所定速度Vth以下のときには、吹き出し表示部505には、その移動途中における位置で店舗データ提供部13から取得した店舗情報のうちの一店舗の店舗情報が表示される。図13の例では、店舗データ提供部13から取得した店舗情報のうちの1店舗の店舗名が、吹き出し表示部505に表示される。
【0131】
検索条件および検索結果表示欄502には、領域範囲の入力欄507と、ジャンルの入力欄508と、店舗一覧表示欄509と、履歴表示アイコンボタン510とが表示される。
【0132】
領域範囲の入力欄507は、この例では、検索用情報の一つである、店舗マーカー504を中心とした円形領域範囲の半径を入力ための入力欄であり、使用者は、マウスでクリックすることにより、選択可能な半径の一覧をプルダウン表示することができる。そして、使用者は、そのプルダウン表示された半径の一覧から希望する半径の値を選択して、円形領域範囲を設定することができる。
【0133】
ジャンルの入力欄508は、この例では、検索用情報の一つである、検索対象の店舗のジャンルの入力欄であり、使用者は、ジャンル一覧から希望するジャンルを選択することができる。
【0134】
また、店舗一覧表示欄509には、店舗マーカー504がドラッグされずに停止しているときに指し示している位置において、店舗データ提供部13から取得した店舗情報の一覧を表示する。また、店舗マーカー504がドラッグされた状態での移動速度Vsが、所定速度Vth以下のときにも、その移動途中における位置で店舗データ提供部13から取得した店舗情報の一覧を表示する。すなわち、前述したように、パソコン2は、店舗マーカー504が表示画面上、所定速度Vth以下の低速で、所定距離だけ動く毎に、店舗検索要求を地図サイト1の店舗データ提供部13に送出し、その検索結果の店舗情報を店舗データ提供部13から取得して、店舗データの一覧情報を店舗一覧表示欄509に表示する。つまり、店舗マーカー504の移動速度が所定速度Vth以下の低速である場合には、店舗一覧表示欄509には、店舗マーカー504が表示画面上、所定距離だけ動く毎に、移動後の位置における店舗一覧情報が順次に表示されることになる。
【0135】
また、所定速度VthがVth=0である場合には、前述したように、ドラッグされた店舗マーカー504の移動が停止する毎に、店舗一覧表示欄509には、その停止位置における店舗一覧情報が表示されることになる。
【0136】
なお、前述したように、この実施形態では、店舗データ提供部13は、検索結果として得られた各店舗の位置が、領域範囲の中心からどの程度離れているかの距離情報も、店舗名の一覧情報と共に、検索結果の情報として情報表示装置に送信されてくる。そこで、この実施形態では、図13に示すように、店舗一覧情報の店舗情報のそれぞれには、店舗マーカー504が指し示している中心位置からの距離が、店舗名と共に表示される。
【0137】
さらに、履歴表示アイコンボタン510は、ドラッグして店舗マーカー504を移動されたときの各位置おいて取得して記憶保持している店舗一覧情報を表示させる際に用いる操作ボタンである。この履歴表示アイコンボタン510が使用者によりクリックされたことを検知すると、CPU201は、履歴記憶部211のマーカー移動履歴記憶部2111に格納されている店舗マーカーの移動位置のそれぞれに対応する住所データを読み出す。そして、CPU201は、図14に示すように、店舗一覧表示欄509に代えて、履歴一覧表示欄511を表示して、読み出した住所の一覧を表示する。ここで、この例では、この住所の一覧は、直近の位置の住所を先頭にして、以下、順次に過去に遡って各移動位置の住所を表示する。
【0138】
そして、使用者が、この履歴一覧表示欄511の住所一覧の中の一つの住所をクリックすると、CPU201は、その住所に対応する店舗マーカーの位置情報を検索子として、店舗一覧データ記憶部212から、対応する店舗一覧情報を読み出す。そして、CPU201は、履歴一覧表示欄511に代えて、図13と同様にして、店舗一覧表示欄509を表示して、それに、読み出した店舗一覧情報を表示する。つまり、移動履歴中の選択された住所位置で検索された店舗の一覧が、店舗一覧表示欄509として表示される。これにより、使用者は、店舗マーカー504をゆっくりと移動させたり、停止させたりしたときの移動途中位置における店舗検索結果を表示させて観視することができる。
【0139】
次に、前述したように、店舗マーカー504がドラッグされて移動された後、ドロップ(ドラッグ解除)されて、店舗マーカー504が停止している状態では、その停止位置を中心とした領域範囲の店舗一覧情報が、店舗データ提供部13から取得されて表示される。この実施形態では、この状態において、領域範囲を変更したり、ジャンルの変更をしたりすることができる。
【0140】
すなわち、例えば、領域範囲の半径が、図13のときの「100メートル」から図15に示すように「200メートル」に変更されたときには、この図15に示すように、パソコン2の検索部210は、変更された領域範囲と、そのときの指定ジャンル、および店舗マーカー504の指示位置の情報とを含む店舗検索要求を店舗データ提供部13に送る。店舗データ提供部13は、この検索要求を受けて、領域範囲を広げて検索を行い、その検索結果をパソコン2に送る。パソコン2の検索部210は、この検索結果の情報を受信して表示制御部204および移動履歴記憶部211に転送する。表示制御部204および移動履歴記憶部211は、前述と同様にして、受信した検索結果の情報を処理する。
【0141】
そして、パソコン2のディスプレイ22の表示画面においては、地図画像の表示欄501において、店舗マーカー504の指示位置を中心にして表示されている領域範囲表示部506の大きさが2倍にされると共に、店舗一覧表示欄509の内容が変更されるようにされる。
【0142】
なお、図15に示すように、領域範囲表示部506内には、検索された店舗の位置を示す拠点マーク512を表示し、当該拠点マーク512の一つをクリックすると、店舗一覧表示欄509の店舗一覧における対応する店舗名の欄が反転表示するようにしても良い。
【0143】
なお、使用者が、ジャンルの入力欄508において、店舗のジャンルを変更した場合も、同様にして、パソコン2は、当該変更されたジャンルを用いた店舗検索要求を店舗データ取得部13に対して送り、検索要求を行う。そして、パソコン2は、その検索結果を受信して、表示制御部204および移動履歴記憶部211において、上述のような処理動作を実行する。
【0144】
[パソコン2における店舗検索処理動作例]
次に、以上説明した第3の実施形態における店舗検索を実行する際のパソコンの処理動作の流れを、図16〜図20のフローチャートを参照して説明する。以下に説明する各ステップの処理は、CPU201が、地図サイト1から取得したプログラムにしたがって、RAM203をワークエリアとして用いて実行することにより行われる。すなわち、以下のフローチャートの処理例は、CPU201が、表示制御部204、受信信号処理部207、送信信号生成部208および検索部210の処理機能をソフトウエア機能として実行するようにした場合である。
【0145】
先ず、CPU201は、使用者により地図サイト1へのアクセスが操作指示されたか否か判別する(ステップS201)。このステップS201で、地図サイト1へのアクセス操作指示がなされていないと判別したときには、CPU201は、他の処理ルーチンに移行し(ステップS202)、その処理ルーチンが終了すると、ステップS201に戻る。
【0146】
ステップS201で、地図サイト1へのアクセス操作指示がなされたと判別したときには、CPU201は、地図サイト1から送られてくるサービス一覧を表示する(ステップS203)。次に、CPU201は、そのサービス一覧のうちの店舗検索付きの地図サービスが選択されたか否か判別し(ステップS204)、店舗検索付きの地図サービス以外が選択されたときには、その選択されたサービスについての処理ルーチンに移行する(ステップS205)。この実施形態では、店舗検索付きの地図サービスについて説明するので、このステップS205の詳細説明は、割愛する。
【0147】
ステップS204で、店舗検索付きの地図サービスが選択されたと判別したときには、CPU201は、当該店舗検索付きの地図サービスの要求を地図サイト1に送る(ステップS206)。すると、地図サイト1からは、店舗マーカー504および吹き出し表示505が重畳されている地図画像情報が送られてくるので、CPU201は、その地図画像503をディスプレイ22の表示画面に表示されるウィンドウの表示欄501に表示する(ステップS207)。このとき、領域範囲の入力欄507およびジャンルの入力欄508には、デフォルトの半径およびジャンルが表示されていると共に、店舗一覧表示欄509には、店舗マーカー504が指し示す位置を中心としたデフォルトの領域範囲およびジャンルで検索された店舗名の一覧が表示されている。そして、吹き出し表示部505には、店舗一覧表示欄509の一番上にリストされている店舗名が表示される。
【0148】
次に、CPU201は、地図画像503上で、使用者によりマウス23のドラッグ操作がなされたか否か判別し(ステップS208)、ドラッグ操作がなされたと判別したときには、ドラッグ操作は店舗マーカー504に対してなされたか否か判別する(ステップS209)。
【0149】
ドラッグ操作されたのは、店舗マーカー504に対してではないと判別したときには、CPU201は、ドラッグのまま移動されたか否か判別し(ステップS210)、ドラッグのまま移動されたと判別したときには、表示欄501の地図画像503を、移動された方向に移動する(ステップS211)。このとき、前述したように、新たに表示する地図画像503の地図データを未だ取得していないときには、CPU201は、地図サイト1の地図データ提供部11に対してその地図データを取得する要求を行って、その地図データを取得するようにする。
【0150】
そして、CPU201は、ドラッグが解除されたか否か判別し(ステップS212)、ドラッグが解除されたと判別したときには、処理をステップS208に戻し、このステップS208以降の処理を繰り返す。また、ステップS210で、ドラッグが解除されてはいないと判別したときには、CPU201は、処理をステップS210に戻し、このステップS210以降の処理を繰り返す。
【0151】
また、ステップS210で、ドラッグのまま移動されてはいないと判別したときには、CPU201は、処理をステップS212に進め、ドラッグが解除されたか否か判別する。そして、このステップS212以降の処理を繰り返す。
【0152】
次に、ステップS209で、ドラッグ操作は店舗マーカー504に対してなされたと判別したときには、CPU201は、ドラッグが解除されたか否か判別する(図17のステップS221)。このステップS221で、ドラッグが解除されていないと判別したときには、CPU201は、表示画面上でのドラッグされた店舗マーカー504の移動速度Vsの検出および監視を開始する(ステップS222)。そして、ドラッグされた店舗マーカー504の位置が、所定距離以上(表示画面上で所定長さ以上)変化したか否かにより判別する(ステップS223)。
【0153】
このステップS223で、店舗マーカー504の位置が、表示画面上で所定長さ以上変化してはいないと判別したときには、CPU201は、処理ステップS221に戻し、このステップS221以降の処理を繰り返す。
【0154】
ステップS223で、店舗マーカー504の位置が、表示画面上で所定長さ以上変化したと判別したときには、CPU201は、店舗マーカー504の移動速度Vsが予め定められた所定速度Vth以下であるか否か判別する(ステップS224)。このステップS224で、店舗マーカー504の移動速度Vsが予め定められた所定速度Vth以下ではなく、所定速度Vthよりも高速であると判別したときには、CPU201は、処理をステップS221に戻す。
【0155】
また、ステップS224で、店舗マーカー504の移動速度Vsが予め定められた所定速度Vth以下であると判別したときには、CPU201は、検索部210の機能により、店舗マーカー504の移動後の位置に対応する緯度、経度の情報と、領域範囲の情報(半径の値)と、店舗のジャンルの情報とを、表示画像対応検索用情報記憶部209から取得する。そして、取得した緯度、経度、領域範囲およびジャンルの情報を検索用情報として店舗データ提供部13(サーバ)に、店舗検索要求を送る(ステップS225)。
【0156】
そして、CPU201は、店舗データ提供部13から送られてくる検索結果としての店舗データおよび住所データを取得する(ステップS226)。そして、CPU201は、店舗マーカー504の位置に対応する緯度、経度に対応付けて、取得した住所データを、移動履歴記憶部211のマーカー移動履歴記憶部2111に追加記憶すると共に、取得した店舗データを、移動履歴記憶部211の店舗一覧データ記憶部2112に追加記憶する(ステップS227)。
【0157】
そして、受信した店舗情報に基づく店舗一覧情報を、ディスプレイ22の表示画面の店舗一覧表示欄509に表示すると共に、この例では、その店舗一覧の先頭の店舗名を、店舗マーカー504に付随する吹き出し表示部505に表示する(ステップS228)。そして、CPU201は、処理をステップS221に戻し、このステップS221以降の処理を繰り返す。
【0158】
そして、ステップS221で、ドラッグが解除されたと判別したときには、CPU201は、店舗マーカー504が、ドラッグされた位置から移動しているか否か判別し(図18のステップS231)、移動していないと判別したときには、処理をステップS208に戻し、このステップS208以降の処理を繰り返す。
【0159】
また、ステップS231で、店舗マーカー504がドラッグされた位置から移動していると判別したときには、CPU201は、店舗マーカー504の移動後の位置に対応する緯度、経度の情報と、領域範囲の情報(半径の値)と、店舗のジャンルの情報とを、表示画像対応検索用情報記憶部209から取得し、それらの情報を検索用情報として店舗データ提供部13に、店舗検索要求を送る(ステップS232)。
【0160】
そして、CPU201は、店舗データ提供部13から送られてくる検索結果としての店舗データおよび住所データを取得する(ステップS233)。そして、CPU201は、店舗マーカー504の位置に対応する緯度、経度に対応付けて、取得した住所データを、移動履歴記憶部211のマーカー移動履歴記憶部2111に追加記憶すると共に、取得した店舗データを、移動履歴記憶部211の店舗一覧データ記憶部2112に追加記憶する(ステップS234)。
【0161】
そして、受信した店舗情報に基づく店舗一覧情報を、ディスプレイ22の表示画面の店舗一覧表示欄509に表示すると共に、その店舗一覧の先頭の店舗名を、店舗マーカー504に付随する吹き出し表示部505に表示する(ステップS235)。次に、CPU201は、処理をステップS208に戻し、このステップS208以降の処理を繰り返す。
【0162】
次に、図16のステップS208で、使用者によりマウス23のドラッグ操作がなされてはいないと判別したときには、CPU201は、領域範囲の入力欄507の半径値が変更されたか否か判別する(ステップS241)。このステップS241で、領域範囲の入力欄507の半径値が変更されたと判別したときには、CPU201は、表示画像対応検索用情報保持部209に保持している領域範囲の半径値を、領域範囲の入力欄507で指定された半径値に変更する(ステップS242)。
【0163】
そして、CPU201は、処理をステップS232に戻し、このステップS232以降の処理を実行する。すなわち、CPU201は、検索用情報のうち、領域範囲を変更した半径値とした店舗検索要求を店舗データ提供部13に送って検索を依頼する。そして、その検索の結果を店舗データ提供部13から受信して、その受信した検索結果の情報を、移動履歴記憶部211の店舗一覧データ記憶部2112に記憶すると共に、ディスプレイ22の表示を、受信した検索結果を反映したものにする。
【0164】
また、ステップS241で、領域範囲の入力欄507の半径値が変更されてはいないと判別したときには、CPU201は、ジャンルの入力欄508のジャンルが変更されたか否か判別する(ステップS243)。このステップS243で、ジャンルが変更されたと判別したときには、CPU201は、表示画像対応検索用情報保持部209に保持しているジャンルの情報を、ジャンルの入力欄508で指定されたものに変更する(ステップS244)。
【0165】
そして、CPU201は、処理をステップS232に戻し、このステップS232以降の処理を実行する。すなわち、CPU201は、検索用情報のうち、ジャンルを変更した店舗検索要求を店舗データ提供部13に送って検索を依頼する。そして、その検索の結果を店舗データ提供部13から受信して、その受信した検索結果の情報を、移動履歴記憶部211の店舗一覧データ記憶部2112に記憶すると共に、ディスプレイ22の表示を、受信した検索結果を反映したものにする。
【0166】
また、ステップS243で、ジャンルの入力欄508のジャンルが変更されてはいないと判別したときには、CPU201は、店舗一覧表示欄509の店舗一覧のうちの一つの店舗名が使用者によりクリックされて選択されたか否か判別する(ステップS245)。このステップS245で、店舗一覧のうちの一つの店舗名が選択されたと判別したときには、CPU201は、選択された店舗名の店舗IDなどを含めた検索要求を店舗データ提供部13に送り、当該選択された店舗名の店舗の詳細情報を要求する(ステップS246)。
【0167】
店舗データ提供部13は、この検索要求を受けると、当該店舗IDに対応して記憶している詳細情報(住所、提供商品や提供サービスの内容など)を検索結果として、パソコン2に送ってくるので、CPU201は、この詳細情報を受信して、それに基づく表示画像を生成して、ディスプレイ22の表示画面に表示する(ステップS247)。この詳細情報の表示画像は、例えば、地図画像の表示欄501に、地図画像に代えて表示するようにする。詳細情報には、当該店舗の周辺地図を含めるようにしても、勿論良い。
【0168】
次に、CPU201は、ディスプレイ22の表示画面に表示されている「戻るアイコン」がクリック操作されたか否か判別し(ステップS248)、「戻るアイコン」がクリック操作されたと判別したときには、処理をステップS235に戻す。すなわち、ディスプレイ22の表示画像を、地図画像の表示欄501に店舗マーカー504が重畳表示されている地図画像を表示する状態に戻す。
【0169】
また、「戻るアイコン」がクリック操作されてはいないと判別したときには、CPU201は、終了操作がなされたか否か判別し(ステップS249)、終了操作がなされていないと判別したときには、処理をステップS248に戻す。また、ステップS248で、終了操作がなされたと判別したときには、CPU201は、地図サイト1との接続を切断して終了処理を施し(ステップS250)、この処理ルーチンを終了する。
【0170】
また、ステップS245で、店舗一覧のうちの一つの店舗名の選択がなされていないと判別したときには、CPU201は、履歴表示アイコンボタン510がクリックされたか否か判別する(ステップS251)。
【0171】
ステップS251で、履歴表示アイコンボタン510がクリックされたと判別したときには、CPU201は、移動履歴記憶部211のマーカー移動履歴記憶部2111から、店舗検索要求を店舗データ提供部13に送ったときの店舗マーカー504の位置の住所データを読み出す。そして、CPU201は、店舗一覧表示欄509に代えて、図14に示したように、読み出した住所の一覧からなる履歴一覧表示欄511を表示する(ステップS252)。
【0172】
次に、CPU201は、履歴一覧表示欄511の履歴一覧中の一つの履歴(住所)が選択操作されたか否か判別し(図20のステップS261)、一つの履歴(住所)が選択操作されたと判別したときには、選択された住所値を指し示すように店舗マーカー504を移動すると共に、その住所地で店舗データ提供部13から取得した店舗一覧データを、店舗一覧データ記憶部2112から読み出して、店舗一覧表示欄509に表示する(ステップS262)。その後、CPU201は、処理をステップS208に戻し、このステップS208以降の処理を繰り返す。
【0173】
ステップS261で、履歴一覧中の一つの履歴(住所)が選択操作されていないと判別したときには、CPU201は、処理をステップS248に戻し、「戻るアイコン」がクリック操作されたか否か判別し、「戻るアイコン」がクリック操作されたときには、ステップS235に戻って、ディスプレイ22の表示画像を、店舗マーカー504が重畳表示されている地図画像を表示する状態に戻す。
【0174】
また、ステップS251で、履歴アイコンボタン510がクリックされていないと判別したときには、CPU201は、他の処理を開始する操作がなされたか否か判別し(図21のステップS271)、他の処理を開始する操作がなされたと判別したときには、当該開始操作された処理を実行する(ステップS272)。その後、CPU201は、処理をステップS208に戻し、このステップS208以降の処理を繰り返す。
【0175】
また、ステップS271で、他の処理を開始する操作がなされていないと判別したときには、CPU201は、終了操作がなされたか否か判別し(ステップS273)、終了操作がなされていないと判別したときには、処理をステップS208に戻し、このステップS208以降の処理を繰り返す。また、ステップS273で、終了操作がなされたと判別したときには、CPU201は、地図サイト1との接続を切断して終了処理を施し(ステップS274)、この処理ルーチンを終了する。
【0176】
[第3の実施形態の効果]
以上説明したように、この第3の実施形態の情報表示装置によれば、地図画像上に店舗マーカーを重畳表示するだけで、その店舗マーカーが置かれた位置を中心とした所定の領域範囲内に存在する指定されたジャンルの店舗の一覧をディスプレイに表示するので、マウスで、位置をクリックするなどの操作が不要となる。そして、店舗マーカーを移動させたとき、その移動中の各領域範囲の店舗の一覧を、併せて表示しながら移動させることができるので、店舗の検索の際に非常に便利である。
【0177】
また、店舗マーカーを移動させたときに、当該店舗マーカーが通過した位置は、履歴として住所のリストとして表示し、そのリストのうちの一つの住所を選択することで、店舗マーカーを移動しながら地図サイトから取得した当該住所地を中心とした領域範囲における店舗一覧を容易に得ることができ、便利である。
【0178】
また、上述した第3の実施形態においては、ドラッグされた店舗マーカーの移動速度を監視し、その移動速度に応じて移動中の検索を実行するか否かを制御するようにしたので、使用者の意図に応じた検索を効率良く実行することができる。すなわち、使用者は、マーカーをドラッグして移動させ、ドロップ位置での検索結果のみを希望する場合には、マーカーの移動速度を所定速度以上とすれば良い。逆に、マーカーをドラッグして比較的ゆっくりと移動させたり、停止させたりすることで、使用者は、移動経路上の情報を探りながら、ドラッグ解除位置までマーカーを移動させることができる。このドラッグされたマーカーの移動速度に応じて移動中の検索を実行するか否か判定する機能は、この第3の実施形態に限らず、上述した第1の実施形態および第2の実施形態にも適用可能である。
【0179】
[第3の実施形態の変形例]
なお、上述の第3の実施形態においては、ドラッグされた店舗マーカーの移動時に、店舗データ提供部13に店舗検索要求を送ったときの店舗マーカー504が指し示す位置に対応する住所を、マーカー移動履歴情報として保持するようにした。しかしながら、店舗マーカー504が指し示す位置に対応する住所の取得は必須ではなく、各移動位置に移動順の番号を付して、その番号を、店舗一覧データ記憶部2112に記憶しておき、例えば履歴表示アイコンボタン510を操作する毎に、各移動位置の店舗一覧を一つずつ表示するようにしても良い。その場合には、店舗マーカー504は、吹き出し表示部505および領域表示部506と共に、店舗一覧が表示されている移動位置を指し示す地図上位置に表示される。なお、この場合には、マーカー移動履歴記憶部2111は、設ける必要はない。
【0180】
また、上述の第3の実施形態においても、ドラッグされた店舗マーカー504が画面上で所定距離だけ動いたときに、店舗マーカー504が移動したとして、その移動後の位置について、店舗データを取得するようにした。しかし、上述の第1の実施形態と同様に、店舗マーカー504がドラッグされたら、ドラッグが解除されるまで、一定時間毎に、店舗データを取得するようにしても良い。そして、その場合には、上述の第1の実施形態の場合と同様に、移動履歴記憶部では、その時点で新たに取得した検索結果と、それより以前に取得した検索結果(移動履歴記憶部に最後に書き込まれた検索結果)とを比較して、両者が異なる場合に、当該時点の検索結果を記憶するようにするものである。
【0181】
また、上述の第3の実施形態の説明では、ドラッグされたマーカーの移動速度を常時検出して監視するようにしたが、ドラッグされたマーカーが所定距離移動する毎に、あるいは、一定時間毎に、検索を実行するか否かを判定する際に、そのときのマーカーの速度を検出して、当該判定のために使用するようにしても良い。
【0182】
また、この第3の実施形態においても、携帯電話端末3が情報表示装置である場合には、表示画面31に表示された店舗マーカーを指で指示して、そのまま移動させるようにする操作を、タッチパネル32でドラッグ操作とすることで、上述の実施形態の説明と同様の処理動作を実現することができる。
【0183】
また、以上の第3の実施形態の説明では、店舗マーカーは、一つのみを用いるようにしたが、複数個の店舗マーカーを同時に、一つの地図画像上に重畳表示するようにしても良い。その場合には、店舗一覧は、複数個に分割して、各店舗マーカーに対応して表示するようにするとよい。また、それら複数個の店舗マーカーで検索する領域範囲やジャンルは、それぞれ個別に選定することができるようにしても良い。さらに、予め特定のジャンルのそれぞれを割り当てた複数個の店舗マーカーを用意するようにしても良い。
【0184】
また、上述の実施形態では、店舗マーカー504に付随する吹き出し表示部505には、移動中において、店舗検索要求を地図サイトに送ったときの位置の住所を表示するようにしても良い。
【0185】
また、上述の第3の実施形態においては、領域範囲内に存在する店舗を検索対象としたが、領域範囲で検索する検索対象は店舗に限られるものではない。例えば領域範囲内にある図書館や役所、公民館などの公共施設、観光スポット、などを検索対象とすることもできる。
【0186】
また、検索対象は、マーカー位置を中心とした領域範囲内に存在する事物に限られるものではなく、当該領域範囲に関連するもの、例えば、その場所の市区町村が発している情報であってもよい。これは、住所マーカーのように、一つの地点のみを指し示す場合も同様であり、その場所や領域範囲から富士山やスカイツリーが見える場合には、地図サイトは、そのことを検索結果として情報表示装置に返すようにしても良い。
【0187】
なお、上述の第3の実施形態では、マーカー504が指し示す位置を中心とした領域範囲は円形形状としたが、円形形状の領域に限られるものではない。例えば、図22に示すように、領域範囲を規定する方法として、マーカー504が指し示す位置を基準点とした徒歩の時間を用いることができるが、その場合、徒歩の経路によって基準位置からの直線距離が異なることになる。このため、図22の例のように、領域範囲を規定する方法として、徒歩の時間を用いた場合には、マーカー504が指し示す位置を中心とした領域範囲は、地図上の徒歩経路で徒歩時間を距離に換算した地点を結ぶ線分領域で表わされることになるので、その形状は、図22に示すように、地図上の徒歩経路に応じて形状となる。
【0188】
また、マーカー504が指し示す位置を中心とした領域範囲は、市町村境界などの行政界を用いるようにしても良い。その他、マーカー504が指し示す位置を中心とした領域範囲は、種々の形状とすることができる。
【0189】
また、上述の第3の実施形態では、領域範囲は使用者が設定した大きさに固定するようにしたが、マーカーをドラッグして移動中は、比較的狭い領域範囲とし、マーカーの移動を停止してドロップ(ドラッグを解除)したときに、領域範囲を自動的に広げるようにしても良い。
【0190】
また、上述の第3の実施形態の説明では、所定距離以上移動する毎に、移動履歴記憶部211に移動後の位置で取得した検索結果の住所データや店舗データを書き込むように説明した。しかし、移動後の位置で取得した検索結果の住所データや店舗データが、それより以前に取得した検索結果の住所データや店舗データと同一である場合には、上述した第1の実施形態の場合と同様にして、移動履歴記憶部211では、取得したデータの書き込みをしないようにしても良いことは言うまでもない。
【0191】
また、上述の第3の実施形態では、履歴一覧表示欄511に表示する住所データは、店舗検索要求をしたときに、店舗情報に加えて、店舗データ提供部13から取得するようにした。しかし、マーカー移動履歴記憶部2111には、店舗マーカー504の位置(緯度、経度)の情報のみを記憶するようにしておき、履歴表示アイコンボタン510がクリックされたときに、それらの店舗マーカー504の位置情報を検索用情報とした住所データの検索要求を店舗データ提供部13に送って、対応する住所データを取得するようにしても良い。
【0192】
[その他の実施形態あるいは変形例]
上述の実施形態の情報表示装置は、サーバにアクセスすることにより、検索を実行するようにした例である。しかしながら、サーバのデータベース機能および検索用情報に基づいて検索を実行する機能を情報表示装置自身が有するようにする場合には、情報表示装置のみで、上述のシステムと同様の構成を実現することもできる。
【0193】
なお、上述の実施形態の説明では、マーカーに吹き出し表示部を付随させて、両者を一体的に移動させるようにしたが、マーカーのみを移動させ、対応する住所や店舗名などは、地図画面内の特定の位置に固定的に表示させるようにしても良い。また、吹き出し表示部は、省略するようにしても良い。
【符号の説明】
【0194】
1…地図サイト、2…パソコン、3…携帯電話端末、11…地図データ提供部、12…住所データ提供部、54…住所マーカー、84aまたは84b…語句マーカー、55,85aまたは85b…吹き出し表示部、58,87…移動履歴表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面に表示される表示画像の各画像位置に対応して検索用情報を記憶する検索用情報記憶手段と、
前記表示画像に重畳表示するマーカーに対して、前記表示画像上において前記マーカーを移動させるための操作指示をするための操作手段と、
前記マーカーの表示画像上の画像位置に対応する検索用情報を前記検索用情報記憶手段から取得し、取得した検索用情報を用いて所定の情報提供部から前記各画像位置に関連する検索結果の情報を取得する検索手段と、
前記検索手段で前記所定の情報提供部から取得した前記検索結果の情報を、前記表示画像に重畳して表示する表示制御手段と、
を備え、
前記操作手段により前記マーカーに対して当該マーカーを移動させるための操作指示が与えられているときに、前記検索手段が、前記マーカーが通過した前記表示画像の画像位置に関連して記憶されている検索用情報を用いて前記情報提供部から前記検索結果の情報を取得し、前記表示制御手段は、前記検索手段が取得した前記検索結果により、前記表示画像に重畳して表示する情報を変更する
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記マーカーの移動に応じて前記検索手段が取得した検索結果の情報を、対応する画像位置を特定するための情報と対応付けて記憶する履歴記憶手段を備えると共に、前記履歴記憶手段に記憶された前記検索結果の情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記表示画像は地図画像であり、
前記検索用情報記憶手段に記憶される検索用情報は、地図上の各位置を特定するための情報であり、
前記検索結果の情報は、前記地図上の各位置に関連する情報である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記検索結果の情報は、前記マーカーの近傍位置に表示する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記操作手段により前記マーカーを移動させるための操作指示が与えられているときに、前記マーカーの移動速度を判定し、判定した前記移動速度が所定の速度以下であるときには、前記表示制御手段は、前記検索手段が取得した前記検索結果により、前記表示画像に重畳して情報を変更表示し、前記移動速度が所定の速度よりも速いときには、前記検索手段による前記検索結果の取得および前記表示制御手段による前記検索結果の情報の重畳表示をしない
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記マーカーの移動速度が所定の速度よりも速いときには、前記マーカーに対して移動させるための操作指示がなくなったときに、前記検索手段が、前記マーカーの前記表示画像の各画像位置に関連して記憶されている検索用情報を用いて前記情報提供部から前記検索結果の情報を取得し、前記表示制御手段は、前記検索手段が取得した前記検索結果を、前記表示画像に表示する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報表示装置。
【請求項7】
前記検索手段は、前記マーカーの表示画像上の画像位置を中心とした所定の範囲において所定の条件に合致する情報を検索して、その検索結果の情報を取得する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の情報表示装置。
【請求項8】
前記マーカーの表示画像上の画像位置を中心とした所定の範囲を変更指定する手段を備える
ことを特徴とする請求項7に記載の情報表示装置。
【請求項9】
前記所定の条件を、変更指定する手段を備える
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−146276(P2012−146276A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71277(P2011−71277)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
【Fターム(参考)】