説明

打たせ湯装置

【課題】熱源機5の給湯用熱交換器51で加熱された温水を浴槽に落下させる打たせ湯ノズル41を備える打たせ湯装置において、給湯温度を誤って高温に設定したときの高温水の落下を防止する。
【解決手段】打たせ湯ノズル41に温水を供給する打たせ湯水路42に介設した打たせ湯電磁弁46と、打たせ湯電磁弁46より上流側の打たせ湯水路42の部分から分岐させた排水路47と、排水路47に介設した排水電磁弁48と、排水路47の分岐個所より上流側の打たせ湯水路42の部分で温水の温度を検出する温度センサ45とを備える。温度センサ45の検出温度が所定の上限温度以上になったときに、打たせ湯電磁弁46を閉弁させると共に、排水を指示する手動操作が行われたところで排水電磁弁48を開弁させる打たせ湯中止処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱源機の給湯用熱交換器で加熱された温水を浴槽に落下させる打たせ湯ノズルを備える打たせ湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の打たせ湯装置は、浴槽内の湯を熱源機との間に循環させる風呂追い焚き回路から分岐させた打たせ湯水路を介して打たせ湯ノズルに浴槽内の湯を供給するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
然し、浴槽内の湯を打たせ湯ノズルから落下させることは衛生上好ましくない。そのため、熱源機の給湯用熱交換器で加熱された温水を打たせ湯ノズルから落下させることが望まれている。
【0004】
ここで、給湯温度は給湯リモコンで最高60℃まで可変設定できるようになっている。そして、給湯用熱交換器で加熱された温水を打たせ湯ノズルに供給する場合には、給湯温度を誤って高温に設定した場合、高温の温水が入浴者に落下してしまう可能性があり、安全対策を講ずることが必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−41474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、熱源機の給湯用熱交換器で加熱された温水を打たせ湯ノズルに供給するものにおける高温の温水の落下を防止できるようにした打たせ湯装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、熱源機の給湯用熱交換器で加熱された温水を浴槽に落下させる打たせ湯ノズルを備える打たせ湯装置であって、打たせ湯ノズルに給湯用熱交換器からの温水を供給する打たせ湯水路に介設した打たせ湯電磁弁と、打たせ湯電磁弁より上流側の打たせ湯水路の部分から分岐させた排水路と、排水路に介設した排水電磁弁と、排水路の分岐個所より上流側の打たせ湯水路の部分で温水の温度を検出する打たせ湯温度センサと、打たせ湯電磁弁及び排水電磁弁を開閉制御する制御手段とを備え、制御手段は、打たせ湯電磁弁を開弁させて打たせ湯ノズルから温水を落下させる打たせ湯運転時に、打たせ湯温度センサの検出温度が所定の上限温度以上になったときに、打たせ湯電磁弁を閉弁させると共に排水電磁弁を開弁させる打たせ湯中止処理を実行し、打たせ湯温度センサの検出温度が上限温度を下回ったときに、排水電磁弁を閉弁させるように構成されることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、給湯用熱交換器からの温水の温度が上限温度以上になると、打たせ湯電磁弁が閉弁して、打たせ湯ノズルへの温水の供給が遮断される。従って、給湯温度を誤って高温に設定しても、打たせ湯ノズルから高温の温水が落下することはない。但し、打たせ湯電磁弁を閉弁するだけでは、打たせ湯が中止された後、使用者が給湯温度を低く設定し直して、打たせ湯運転を再開したときに、打たせ湯水路内に残留する高温の温水が打たせ湯ノズルから落下する可能性がある。これに対し、本発明では、給湯用熱交換器からの温水の温度が上限温度以上になると、打たせ湯電磁弁が閉弁するだけでなく、打たせ湯温度センサの検出温度が上限温度を下回るまで排水電磁弁が開弁するため、打たせ湯水路内の高温の残留水は排水路を介して排水される。従って、打たせ湯運転の再開時に高温の残留水が打たせ湯ノズルから落下することも防止でき、安全である。
【0009】
ところで、集合住宅では、排水路から屋外に排水することができないため、浴室の洗い場の片隅に排水路からの水を排水するようにしている。この場合、排水路から不用意に高温水が排水されると、入浴者に熱い思いをさせてしまう恐れがある。
【0010】
かかる不具合を解消するため、本発明において、制御手段は、打たせ湯中止処理に際し、排水を指示する手動操作が行われたところで排水電磁弁を開弁させるように構成されることが望ましい。これによれば、入浴者が手動操作を行わない限り排水されず、排水路から不用意に高温水が排水されて、熱い思いをすることを防止できる。更に、排水電磁弁の開弁時に、排水が行われることを報知する報知手段を作動させるようにすれば、入浴者に一層注意を促すことができ、有利である。
【0011】
また、本発明において、制御手段は、打たせ湯温度センサの検出温度が上限温度以上になったときに所定の待ち時間が経過したところで打たせ湯中止処理を実行するように構成され、この待ち時間は打たせ湯温度センサの検出温度が高くなるほど短く設定されることが望ましい。これによれば、給湯用熱交換器からの温水の温度が適温から一時的に変動した場合における打たせ湯の無用の中断防止と、高温での安全性確保との両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態の打たせ湯装置を具備する浴室暖房機の設置状態を示す説明図。
【図2】図1の浴室暖房機の切断側面図。
【図3】図1の浴室暖房機の配管構造を示す回路図。
【図4】実施形態の打たせ湯制御の内容を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照して、BRは浴室を示している。浴室BRには、洗い場BRaの横方向一方(右方)に位置させて浴槽BTが設置されている。また、浴室BRの天井部には、浴槽BTの上方に位置させて浴室暖房機1が設置されている。
【0014】
図2、図3を参照して、浴室暖房機1は、暖房装置2と、ミスト装置3と、打たせ湯装置4とを備えている。また、これら各装置2,3,4には、図3に示す如く、給湯暖房用の熱源機5から温水や熱媒体(水や不凍液等)が供給される。尚、熱源機5は、給湯バーナ51aで加熱される給湯用熱交換器51と、暖房用バーナ52aで加熱される暖房用熱交換器52とを備える。
【0015】
暖房装置2は、浴室暖房機1の暖房機本体1a内に、暖房機本体1aの下面カバー1bに形成した固定ルーバ21a付きの吸込み口21と可変ルーバ22a付きの吹出し口22とを連通するように画成した通風路23と、通風路23を介して浴室BRの空気を循環させる循環ファン24と、通風路23に流れる空気を加熱する放熱器25とを備えている。放熱器25には、熱源機5の暖房用熱交換器52に連なる主熱媒循環路26が接続されている。主熱媒循環路26には、循環ポンプ26aと、暖房用熱媒弁26bと、シスターン26cとが介設されており、循環ポンプ26aの作動及び暖房用熱媒弁26bの開弁で暖房用熱交換器52と放熱器25との間に熱媒体が循環する。熱媒体は暖房用熱交換器52で加熱され、放熱器25で放熱する。そして、循環ファン24の作動により吸込み口21から通風路23に吸込まれた浴室BRの空気が放熱器25で加熱され、温風となって吹出し口22から浴室BR内に送風される。
【0016】
尚、吸込み口21の上側にはフィルタ27が装着されている。そして、下面カバー1bの吸込み口21と吹出し口22との間の部分に、フィルタ27の側端の把手部27aが収まる出入れ口27bを形成し、フィルタ27を出入れ口27bを通して抜き差し自在としている。
【0017】
ミスト装置3は、下面カバー1bの吹出し口22の横方向他方に隣接する部分に配置したミストノズル31と、水道水をミストノズル31に供給するミスト水路32とを備えている。ミスト水路32には、上流側から順に、水フィルタ33、給水元電磁弁34、逆止弁35、液々熱交換器36、ミスト温度センサ37及びミスト電磁弁38が介設されている。液々熱交換器36には、主熱媒循環路26から分岐した副熱媒循環路36aが接続されている。副熱媒循環路36aには流量調節弁36bが介設されている。そして、流量調節弁36bの開弁で熱媒体が液々熱交換器36に供給され、ミスト水路32に流れる水が熱媒体の熱で加熱され、温水となってミストノズル31に供給される。ミストノズル31から噴霧された温水ミストは吹出し口22から送風される温風に乗って浴室BR内に供給される。また、ミスト温度センサ37の検出温度が所定の設定温度になるように、流量調節弁36bにより液々熱交換器36への熱媒体の供給流量が制御される。
【0018】
打たせ湯装置4は、吸込み口21の一部を閉塞する閉塞板部21bに形成される透孔21cに臨ませて配置した打たせ湯ノズル41と、熱源機5の給湯用熱交換器51で加熱された温水を打たせ湯ノズル41に供給する、給湯用熱交換器51の出口に連なる出湯路51bから分岐させた打たせ湯水路42とを備えている。そして、温水が打たせ湯ノズル41から図1に示す如く浴槽BTに落下するようにしている。尚、打たせ湯ノズル41には、透孔21cを通して暖房機本体1aの内部が見えることを防止するための目隠し板41aが連結されている。また、出湯路51bの下流端には、家庭内に配置される図示省略した出湯栓が接続される。
【0019】
打たせ湯水路42には、上流側から順に、水フィルタ43、水量調節弁44、打たせ湯温度センサ45及び打たせ湯電磁弁46が介設されている。打たせ湯装置4は、更に、打たせ湯温度センサ45と打たせ湯電磁弁46との間の打たせ湯水路42の部分から分岐させた排水路47を備えており、この排水路47に排水電磁弁48が介設されている。尚、排水路47からの水は、浴室BRの洗い場BRaの片隅に排水されるようになっている。
【0020】
また、打たせ湯水路42の排水路47の分岐個所には、ミスト温度センサ37とミスト電磁弁38との間のミスト水路32の部分が連通路39を介して接続されている。そして、ミストノズル31から温水を噴霧するミスト運転の停止時に、排水電磁弁48を開弁させて、ミスト水路32内の残留水を排水路47を介して排水するようにしている。
【0021】
上記した循環ファン24、暖房用熱媒弁26b、給水元電磁弁34、流量調節弁36b、ミスト電磁弁38、水量調節弁44、打たせ湯電磁弁46及び排水電磁弁48は、図2に示す如く浴室暖房機1に設けた制御手段たるコントローラ6で制御される。コントローラ6には、浴室暖房機用のリモコン7が接続されている。リモコン7は、暖房スイッチ71、ミストスイッチ72、打たせ湯スイッチ73、停止スイッチ74、暖房温度や打たせ湯の水量等を可変設定するアップダウンスイッチ75、高温排水スイッチ76、排水表示77a等の各種表示と、時刻、暖房設定温度、打たせ湯設定水量等を選択表示する液晶表示部77bとを有する表示器77及びスピーカ78を備えている。
【0022】
暖房スイッチ71をオンすると、コントローラ6から熱源機5に作動指令が送られて、循環ポンプ26aと暖房用バーナ52aとが作動され、更に、暖房用熱媒弁26bが開弁されて、放熱器25に暖房用熱交換器25で加熱された熱媒体が供給されると共に、循環ファン24が作動されて、浴室BR内に温風を送風する暖房運転が行われる。
【0023】
ミストスイッチ72をオンすると、上述した暖房運転と同様の制御が行われると共に流量調節弁36bが開弁されて、液々熱交換器36に暖房用熱交換器25で加熱された熱媒体が供給され、更に、給水元電磁弁34及びミスト電磁弁38が開弁されて、液々熱交換器36で加熱された温水をミストノズル31から噴霧するミスト運転が行われる。
【0024】
打たせ湯スイッチ73をオンすると、打たせ湯電磁弁46が開弁され、給湯用熱交換器51で加熱された温水を打たせ湯ノズル41から落下させる打たせ湯運転が行われる。ここで、給湯温度は図外の給湯リモコンで最高60℃まで可変設定できるようになっている。そして、給湯温度を誤って高温に設定した場合、高温の温水が入浴者に落下してしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、コントローラ6により図4に示す打たせ湯制御を行うようにしている。
【0025】
打たせ湯制御では、先ず、STEP1で打たせ湯スイッチ73がオンされたか否かを判別し、オンされたときは、STEP2で排水電磁弁48を開弁させて、冷水が落下することを防止するための初期排水を行う。そして、STEP3で打たせ湯温度センサ45の検出温度Tが所定の下限温度(例えば、30℃)YTL以下であるか否かを判別し、T≦YTLであれば、STEP4でこの状態が所定時間(例えば、3分)継続したか否かを判別する。T≦YTLの状態が所定時間継続したときは、熱源機5に異常有りと判断し、STEP5で排水電磁弁48を閉弁させると共に、スピーカ77でその旨を報知する。
【0026】
所定時間以内にT>YTLになったときは、STEP6に進み、打たせ湯温度センサ45の検出温度Tが所定の上限温度YTH(例えば、47℃)未満であるか否かを判別する。そして、T<YTHであるときは、STEP7でスピーカ77により打たせ湯の開始を報知した後、STEP8で打たせ湯電磁弁46を開弁させると共に、排水電磁弁48を閉弁させる。これにより、給湯用熱交換器51で加熱された適温の温水が水量調節弁44により設定水量に調節された状態で打たせ湯ノズル41から落下する。
【0027】
次に、STEP9で停止スイッチ74がオンされたか否かを判別し、オンされるまでは、STEP6に戻って上述の処理を繰り返す。尚、図示しないが、この場合にはSTEP7での報知は行われない。停止スイッチ74がオンされたときは、STEP10で打たせ湯電磁弁46を閉弁させて打たせ湯運転を終了した後、STEP1に戻る。
【0028】
STEP6でT≧YTHと判別されたときは、STEP11に進み、打たせ湯温度センサ45の検出温度Tが上限温度YTHよりも高く設定した所定の危険温度YTK(例えば、52℃)未満であるか否かを判別する。YTH≦T<YTKであるときは、STEP12でこの状態が所定の第1待ち時間tm1(例えば、10秒)継続したか否かを判別し、また、T≧YHKであるときはSTEP13に進み、この状態が第1待ち時間tm1よりも短く設定した所定の第2待ち時間tm2(例えば、2秒)継続したか否かを判別する。
【0029】
YTH≦T<YTKの状態が第1待ち時間tm1継続したとき、或いはT≧YTKの状態が第2待ち時間tm2継続したときは、STEP14で打たせ湯電磁弁46を閉弁させて、打たせ湯運転を中止する。次に、STEP15で表示器77の排水表示77aを点滅させ、入浴者に高温排水スイッチ76の操作を促す。そして、STEP16で高温排水スイッチ76がオンされたか否かを判別し、オンされたとき、STEP17でスピーカ78により高温の排水が行われることを報知する警告音を発生すると共に、排水電磁弁48を開弁させる。これにより、打たせ湯水路42内の高温の残留水が排水路47を介して排水される。
【0030】
次に、STEP18でYTL≦T<YTHになったか否かを判別し、YTL≦T<YTHになったときは、STEP19でこの状態が所定時間(例えば、5秒)継続したか否かを判別する。そして、YTL≦T<YTHの状態が所定時間継続したときに、STEP20で排水電磁弁48を閉弁させると共に、警告音の発生を停止し、その後、STEP1に戻る。
【0031】
本実施形態の打たせ湯制御によれば、給湯用熱交換器51からの温水の温度が上限温度YTH以上になると、打たせ湯電磁弁46が閉弁して、打たせ湯ノズル41への温水の供給が遮断される。従って、給湯温度を誤って高温に設定しても、打たせ湯ノズル41から高温の温水が落下することはない。但し、打たせ湯電磁弁41を閉弁するだけでは、打たせ湯が中止された後、使用者が給湯温度を低く設定し直して、打たせ湯運転を再開したときに、打たせ湯水路42内に残留する高温の温水が打たせ湯ノズル41から落下する可能性がある。これに対し、本実施形態では、給湯用熱交換器41からの温水の温度が上限温度YTH以上になると、STEP14からSTEP20までの打たせ湯中止処理において、打たせ湯電磁弁46を閉弁させるだけでなく、打たせ湯温度センサ45の検出温度が上限温度YTHを下回るまで排水電磁弁48を開弁させるため、打たせ湯水路42内の高温の残留水は排水路47を介して排水される。従って、打たせ湯運転の再開時に高温の残留水が打たせ湯ノズル41から落下することも防止でき、安全である。尚、STEP20に進んで排水が完了するまでは、STEP1に戻らないため、排水中に打たせ湯スイッチ73をオン操作しても、打たせ湯運転が再開されることはない。
【0032】
ところで、浴室BRの洗い場BRaに排水路47からの水を排水すると、排水路47から不用意に高温水が排水された場合、入浴者に熱い思いをさせてしまう恐れがある。一方、本実施形態では、入浴者が排水を指示する手動操作、即ち、高温排水スイッチ76のオン操作を行わない限り、排水電磁弁48は開弁されない。そのため、排水路47から不用意に高温水が排水されて、熱い思いをすることを防止できる。更に、排水電磁弁48の開弁時に、報知手段たるスピーカ78により高温の排水が行われることを報知する警告音を発生させるため、入浴者に一層注意を促すことができる。
【0033】
また、本実施形態では、打たせ湯温度センサ45の検出温度Tが上限温度YTH以上になったときに所定の待ち時間が経過したところでSTEP14以下の打たせ湯中止処理を実行している。そして、この待ち時間は、検出温度Tが上限温度YTH以上で危険温度YTK未満のときは、比較的長い第1待ち時間tm1に設定され、検出温度Tが危険温度YTK以上になったときは、比較的短い第2待ち時間tm2に設定される。このように、待ち時間を検出温度Tが高くなるほど短く設定するため、給湯用熱交換器51からの温水の温度が適温から一時的に変動した場合における打たせ湯の無用の中断を防止でき、且つ、温水温度が大幅に高くなった場合には速やかに打たせ湯を中止して安全性を確保できる。
【0034】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、打たせ湯温度センサ45の検出温度Tが上限温度YTH以上になったときの打たせ湯中止処理までの待ち時間を第1待ち時間tm1と第2待ち時間tm2との2段階に可変設定するようにしたが、待ち時間を検出温度Tの上昇に応じて3段階以上の多段に可変設定し、或いは、検出温度Tの上昇に反比例して短くなるように無段階に可変設定してもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、打たせ湯中止処理が完了してSTEP20で排水電磁弁48を閉弁させた後、STEP1に戻り、打たせ湯スイッチ73を再度オンしたときに打たせ湯運転を再開するようにしているが、STEP20からSTEP7に戻って、打たせ湯運転を自動的に再開するようにしてもよい。また、上記実施形態は、浴室暖房機1に付設した打たせ湯装置4に本発明を適用したものであるが、浴室暖房機1とは分離独立して設ける打たせ湯装置にも同様に本発明を適用できる。
【符号の説明】
【0036】
BT…浴槽、4…打たせ湯装置、41…打たせ湯ノズル、42…打たせ湯水路、45…打たせ湯温度センサ、46…打たせ湯電磁弁、47…排水路、48…排水電磁弁、5…熱源機、51…給湯用熱交換器、6…コントローラ(制御手段)、7…浴室暖房機用リモコン、73…打たせ湯スイッチ、76…高温排水スイッチ、78…スピーカ(報知手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱源機の給湯用熱交換器で加熱された温水を浴槽に落下させる打たせ湯ノズルを備える打たせ湯装置であって、
打たせ湯ノズルに給湯用熱交換器からの温水を供給する打たせ湯水路に介設した打たせ湯電磁弁と、
打たせ湯電磁弁より上流側の打たせ湯水路の部分から分岐させた排水路と、
排水路に介設した排水電磁弁と、
排水路の分岐個所より上流側の打たせ湯水路の部分で温水の温度を検出する打たせ湯温度センサと、
打たせ湯電磁弁及び排水電磁弁を開閉制御する制御手段とを備え、
制御手段は、打たせ湯電磁弁を開弁させて打たせ湯ノズルから温水を落下させる打たせ湯運転時に、打たせ湯温度センサの検出温度が所定の上限温度以上になったときに、打たせ湯電磁弁を閉弁させると共に排水電磁弁を開弁させる打たせ湯中止処理を実行し、打たせ湯温度センサの検出温度が上限温度を下回ったときに、排水電磁弁を閉弁させるように構成され、
更に、制御手段は、打たせ湯中止処理に際し、排水を指示する手動操作が行われたところで排水電磁弁を開弁させるように構成されることを特徴とする打たせ湯装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記排水電磁弁の開弁時に、排水が行われることを報知する報知手段を作動させるように構成されることを特徴とする請求項1記載の打たせ湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−68412(P2013−68412A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−260536(P2012−260536)
【出願日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【分割の表示】特願2008−311744(P2008−311744)の分割
【原出願日】平成20年12月8日(2008.12.8)
【出願人】(000115854)リンナイ株式会社 (1,534)
【出願人】(000221834)東邦瓦斯株式会社 (440)
【Fターム(参考)】