撮像装置
【課題】比較的数の少ない光源であっても撮像視野領域の全域を均一に照明する。
【解決手段】照明ユニットはレンズ本体22、リフレクタ本体24、6つの赤外線LED26を搭載した基板10cで構成されている。レンズ本体22の基板10c側の第1の面22aに6つのフレネル面領域28が形成されている。第1の面22aとは反対側の第2の面22bには6つのフライアイレンズ領域34が形成されている。6つのフライアイレンズ領域34は矩形のレンズエレメントのレンズアレイで構成され、レンズエレメントの縦横の境界線は、撮像装置の矩形の撮像視野を規定する縦横線と平行である。
【解決手段】照明ユニットはレンズ本体22、リフレクタ本体24、6つの赤外線LED26を搭載した基板10cで構成されている。レンズ本体22の基板10c側の第1の面22aに6つのフレネル面領域28が形成されている。第1の面22aとは反対側の第2の面22bには6つのフライアイレンズ領域34が形成されている。6つのフライアイレンズ領域34は矩形のレンズエレメントのレンズアレイで構成され、レンズエレメントの縦横の境界線は、撮像装置の矩形の撮像視野を規定する縦横線と平行である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明用の光源を備えた撮像装置が知られている。特許文献1は、視覚センサに関し、それまで別体であったCCDカメラとLED照明器具を一体化することを提案している。特許文献2は、カメラのレンズホルダの前端にLED基板を配置し、このLED基板に数多くのLEDを配置した撮像装置を開示している。この種の撮像装置は例えば工場設備のFAセンサとして用いられている。例えばベルトコンベアで次々と流れてくる検査対象物(ワーク)を検査するのに撮像装置が用いられる。
【0003】
撮像装置は、撮像視野内でパターンサーチ等によってワークの検出を行うのが一般的であり、そして、このワークの検出位置は時々刻々と変化することから、撮像視野領域をムラ無く照明することが求められる。
【0004】
上記の特許文献2の図8、図17、図18から最も良く分かるように、撮像装置に設置したLED基板には数多くのLEDが設置されている。この数多くのLEDの各々の光が撮像視野領域で互いにオーバーラップすることで撮像視野領域の全域を均一に照明することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−320538号公報
【特許文献2】特開2007−214682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
LEDを数多く設置すれば、それだけコストアップ要因になるのは言うまでもない。このことから、少ない数のLEDで撮像視野領域を均一に照明することが技術的課題として浮上する。これに対して、個々のLEDの前方に拡散板を配置することが考えられるが、拡散板は光透過率が低いため、撮像視野領域での光量が減少するという問題が発生する。
【0007】
ところで、LEDは歴史的に当初は電極が光学素子の中心に設置されていたが、近時は、光学素子の周辺に電極を設置したものが普及している。しかし、赤外線LEDは、これを製造しているメーカーが限定されることもあって電極を光学素子の中心に設置したものが普及している。このように、光学チップの中心付近(略中央)に電極が設置されたLEDも、以前から広く普及している。
【0008】
この光学チップの中心付近に電極が設置されたLEDを組み込んだ撮像装置では、各LEDが発する光の中心部分が相対的に暗いため、複数のLEDで照明しても照明ムラが発生し易いことから、少ない数のLEDで撮像視野領域を均一に照明することが一層難しくなる。
【0009】
本発明の目的は、比較的数の少ない光源であっても撮像視野領域を均一に照明しながら撮像できる撮像装置を提供することにある。
【0010】
本発明の更なる目的は、照明用の光源として、光学チップの中心付近に電極が設置されたLEDを組み込んだ撮像装置において、LED光源が比較的少ない数であっても撮像視野領域を均一に照明しながら撮像できる撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の技術的課題は、本発明によれば、
カメラを含む撮像部の周囲に照明用の光源を備えた撮像装置であって、
該光源の前方に当該光源に対応して設置された照明用レンズを有し、
該照明用レンズが前記光源側の第1の面と、該第1の面とは反対側の第2の面とを有するレンズ本体で構成され、
該レンズ本体の前記第1の面に、前記光源からの光を該光源の光軸に対して略平行な光にする機能を備えた面領域を有し、
前記レンズ本体の前記第2の面に、前記光源からの光を略平行な光にする面領域に対応して、複数のレンズエレメントを配列したレンズアレイで構成された面領域を有していることを特徴とする撮像装置を提供することにより達成される。
【0012】
本発明によれば、レンズ本体の第1の面に、光源の光軸に対して略平行な光にする機能を備えた面領域を形成し、他方、レンズ本体の第2の面に、複数のレンズエレメントを配列したレンズアレイで構成された面領域を形成することにより、レンズ本体を通過した光を散乱光にすることができ、これによりレンズ本体の肉厚の増大を招くことなく撮像視野領域の全域を均一に照明することができる。
【0013】
本発明の他の目的及び作用効果は後の実施例の詳しい説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例の撮像装置の分解斜視図であって斜め後方から見た図である。
【図2】実施例の撮像装置の分解斜視図であって斜め前方から見た図である。
【図3】実施例の撮像装置に含まれる照明ユニットの分解斜視図であって斜め前方から見た図である。
【図4】図3の照明ユニットの部分断面図である。
【図5】レンズ本体の正面図である。
【図6】有効ワーキングディスタンスを念頭に置いた照明ユニットの設計を説明するための図である。
【図7】図6の波線で囲んだ部分の拡大図である。
【図8】照明ユニットを直径に沿って切断した断面図である。
【図9】(a)は各レンズエレメントから出た矩形の光の束が互いにオーバーラップした明るい領域が形成されることを説明する図であり、そして(b)は複数のレンズ本体から出た矩形の光の束が互いにオーバーラップして撮像視野領域を均一に照明することを説明するための図である。
【図10】照明ユニットの組み立て手順を説明する図であって、レンズ本体とリフレクタ本体との組み立てを説明するための図であって、レンズ本体側から見た図である。
【図11】図10に対応する図であって、リフレクタ本体側から見た図である。
【図12】照明ユニットの組み立て手順を説明する図であって、レンズ本体及びリフレクタ本体の組立体をLED基板と合体させる工程を説明するための図であり、レンズ本体及びリフレクタ本体の組立体側から見た図である。
【図13】図12に対応する図であって、LED基板側から見た図である。
【図14】照明ユニットをケース内に固定する工程を説明するための図である。
【図15】図14に対応して照明ユニットをネジでケースに固定する方法を説明するための図である。
【図16】実施例のレンズ本体の側面図である。
【図17】比較例のレンズ本体の側面図である。
【図18】実施例の撮像装置で取得した画像である。
【図19】光学チップの中心付近に電極が設置された赤外線LEDを備えた従来の撮像装置で取得した画像である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0015】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0016】
図1、図2は実施例の撮像装置の分解斜視図である。図1は撮像装置を斜め後方から見た図であり、図2は撮像装置を斜め前方から見た図である。図1、図2を参照して、実施例の撮像装置100は、エンド部材2を含むCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6と、照明ユニット8と、複数の基板10と、前端止めリング12とを有する。複数の基板10のうち、電源基板10a(図2)と制御基板10bはCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6の2つの側面にL字状に配置されている。電源基板10aの前端縁部には、レンズユニット6から前方を臨む位置に第1コネクタ14(図2)が固設されており、この第1コネクタ14はレンズユニット6の前端面の前方且つこれに隣接して位置している。
【0017】
図1において、参照符号10cはLED基板を示す。このLED基板10cは照明ユニット8の後端面を構成しており、このLED基板10cの後ろ側(レンズユニット6側)の面に第2コネクタ18が固設されている。この第2コネクタ18は前述した第1コネクタ14に対応した位置に位置決めされている。
【0018】
撮像装置100のケース16は、その後側でCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6を包囲するケースを構成している。ケース16は、また、その前端部に照明ユニット6を収容する照明ユニット6のためのケースを構成している。
【0019】
撮像装置100は次のようにして組み立てることができる。ケース16を中心に説明すると、ユニット16の後端側にCMOSカメラユニット4及びこれに隣接して且つ前方に位置するレンズユニット6を挿入し、また、ケース16の前端に照明ユニット8を装着してエンド部材2及び前端止めリング12をケース16にネジ止めすることで撮像装置100を組み立てることができる。図1、図2において、参照符号20は、ケース16に設けられたネジ挿入穴であり、このネジ挿入穴20にネジ(図示せず)を差し込むことで上述したエンド部材2及び前端止めリング12の相対的な位置決めを行いつつこれらがケース16にネジ止めされる。また、この組み立て作業に伴って上記の第1、第2のコネクタ14、18がコネクタ連結され、これにより照明ユニット8のLED基板10cが電源基板10aと電気的に接続され、また、電源基板10aを介して制御基板10bと接続される。
【0020】
上述した図1、図2の撮像装置100は、照明ユニット8を動作させて撮像視野領域を照明しながら検査対象物を撮像し、そして撮像データの画像処理を実行して、その結果を出力する。つまり、本実施例に係る撮像装置100は、筐体内に、検査対象物を撮像する撮像部(CMOSカメラユニット4等)と、撮像部により撮像される撮像領域を照明するための照明手段(照明ユニット8等)と、撮像部を用いて照明手段により照らされた検査対象物を撮像し、得られた画像データを用いて画像処理を実行する画像処理実行部(図示しないCPU等)とを有し、画像処理実行部の実行結果に基づいて、検査対象物の良否を判定する画像処理センサ(画像処理装置)と言い換えることもできる。
【0021】
図3は照明ユニット8を斜め前方から見た分解斜視図である。照明ユニット8は正面視円形の輪郭を有し、照明用のレンズ本体22とリフレクタ本体24とそして前述したLED基板10cの3つの構成要素で作られており、前方から後方に向けてレンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cの順に位置決めされている。
【0022】
円形のリング状の形状のLED基板10cには、CMOSカメラユニット4に含まれるCMOSカメラを阻害しない状態で周方向に略等間隔に6つのLED26が位置決めされている。実施例では、LED26は、中心電極26a(図3)を備えた赤外線LEDで構成されている。赤外線LED26は、従来と同様に、電流供給を受けて光を発する光源チップと、この光源チップに電流を供給するための導電性部材と、この光源チップの前面側に配置された接続電極とを有し、接続電極を介して導電性部材が光源チップに電気的に接続されている。この赤外線LED26は光軸を横断する方向に広がりを有する平面視矩形の面光源ということができる(図3)。なお、本実施例では赤外線LEDを用いているが、本発明は赤外線LED以外のLEDにも適用が可能である。すなわち、赤外線LED以外にも、LED26内で発光源となる光源チップに対して大電流を供給するため、或いは、効率よく電流供給をするために、光源チップの前面側(中央付近前方)に接続電極が配置されたLEDが存在する。このようなLEDは、接続電極の存在に起因して、照明領域の中央付近が少し暗くなって、照明ムラが生じやすい。しかし、詳細は後述する照明ユニット8の機能によって、この照明ムラを低減することができる。要するに、電流供給を受けて光を発する光源チップ、光源チップに電流を供給するための導電性部材(ワイヤボンディング)、導電性部材を光源チップに電気的に接続するための接続電極を有する光源に対しても、本発明は適用可能である。
【0023】
図3並びに照明ユニット8の部分断面図である図4を参照してレンズ本体22について説明すると、照明用のレンズ本体22は、LED26側の第1の面22aと、これとは反対側つまり検査対象側の第2の面22bとを有しており、この第1の面22aと第2の面22bは異なる機能を有している。これについて具体的に説明すると、LED26つまり光源側の第1の面22aには、6つのLED26の各々のLED26に対応した位置にフレネル面領域28が形成されており、各フレネル面領域28は円形輪郭で囲まれた領域で構成されている。
【0024】
図5はレンズ本体22の正面図である。この図5を含めて参照すると、第1の面22aとは反対側つまり検査対象側の第2の面22bには、第1の面22aの各フレネル面領域28に対応した位置に、数多くのレンズエレメント30のレンズアレイ32で構成されたフライアイレンズ領域34が形成されており、各フライアイレンズ領域34は直径約10mmの円形輪郭で囲まれた領域で構成されている。そして、各レンズエレメント30は平面視矩形の形状を有している。
【0025】
レンズ本体22とLED基板10cとの間に前述したリフレクタ本体24が配設されている。リフレクタ本体24は、各LED26に対応した位置に開口36が形成されており、各開口36はリフレクタ本体24の厚み方向に貫通し、開口36の後端がLED26側に開放し、他方、開口36の前端がレンズ本体22側に開放している(図4)。この開口36は、LED26からレンズ本体22に向けて徐々に拡開したすり鉢状の形状を有し、開口36の周囲壁36aが反射面で構成されている。
【0026】
図6、図7の矢印はLED26が発した光が進行する光路を示す。図7は図6の破線で囲んだ部分を抽出した図である。この図7及び図8を参照して、リフレクタ本体24の開口36の軸線と、レンズ本体22のフレネル面領域28及びフライアイレンズ領域34の軸線は、LED基板10cの鉛直線に対して角度θだけ撮像領域に向けて傾斜して設計されており、この実施例では角度θは2°である。
【0027】
図7から最もよく分かるように、LED26が発した光は、レンズ本体22の第1の面22aを構成するフレネル面領域28によって略平行光となってレンズ本体22を通過し、そして第2の面22bを構成するフライアイレンズ領域34で散乱される。上述したようにフレネル面領域28及びフライアイレンズ領域34が上述したように傾斜して位置決めされていることから、フライアイレンズ領域34の矩形の各レンズエレメント30から矩形の光の束が撮像視野領域に向けて照射される。そして、隣接するレンズエレメント30の矩形の光の束同士が互いに重複した状態で撮像視野領域を照射することから、撮像視野領域ではその全域に亘って均一な光量となる。また、実施例では、複数のフライアイレンズ領域34を通過した光が撮像視野領域でオーバーラップすることから撮像視野領域での均一照明が確実なものとなる。したがって中心電極26aを備えた赤外線LED26を使用しても撮像視野領域での均一照明を確保することができる。
【0028】
フライアイレンズ領域34の各々を通過した矩形の光が互いにオーバーラップすることにより撮像視野領域での照明ムラが改善され、撮像視野領域の均一照明が実現さされることを図9を参照して説明する。図9(a)において、破線で示す矩形の枠は、個々のレンズエレメント30による光の照射領域を示している。この照射領域は、前記図5を用いて説明したように個々のレンズエレメントが平面視略長方形であることから、略矩形状になる。本来、破線の矩形枠の数はレンズエレメント30の数と一致するが、図9(a)では説明の便宜上、一部省略している。また、図9(a)の斜線を付加した実線枠は、複数のレンズエレメント30によって構成される1個のレンズ本体22によって比較的明るくなる領域を示している。つまり、個々のレンズエレメント30による光の照射領域を合成した結果、実線枠(斜線部)付近が周囲と比べて相対的に明るくなる。なお、実線枠(斜線部)が略矩形状になるように、レンズエレエレメント30の大きさ、位置、数を調整すればよい。
【0029】
次に、本実施例ではレンズ本体22を円環状に6個設けているため(図5参照)、撮像視野領域では、図9(b)に示すように図9(a)の実線枠が6個重なった状態になる。そして、この重なった領域(斜線部)が均一な照明領域となる。本実施例では、図7及び図8を用いて上述したように、6個のレンズ本体22の光軸(フライアイレンズ領域34の軸線)の各々を、LED26の光軸(図7の上下方向)に対して傾けた状態で設置して、6個のレンズ本体22の各々がCMOSカメラユニット4前方に位置する撮像視野領域を照明するようにしている。また、上述したように、レンズ本体22の第2の面22bによって、レンズ本体22の中央付近を通過する光(赤外線LEDを使用した場合には接続電極の影になってやや暗くなる)と、レンズ本体22の端付近を通過する光(赤外線LEDを使用した場合でも明るい)とを、撮像視野領域では重ねあわせるようにしている。これにより、例えば赤外線LEDを使用した場合であっても、撮像視野領域における照明ムラを効果的に低減することができる。
【0030】
さらに、撮像視野領域を照明する際に、図9(b)に示すように、略矩形状の照明領域(実線枠)を重ね合わせるようにしている。一般に、撮像視野領域は略矩形状であるため、略円形状の照明領域を重ね合わせる場合に比べて、撮像視野領域の外に漏れる光が少なくて済む。したがって、外観検査に使用されない無駄な光を省き、撮像視野領域を効率的に照明することができる。
【0031】
前述した図6の斜線で示す領域は撮像装置100の有効ワーキングディスタンスWDを示す。実施例の撮像装置100の有効ワーキングディスタンスWDは撮像装置100から数百mmから数千mmである。図5に戻って、レンズ本体22の6つのフライアイレンズ領域34に形成された各レンズエレメント30は、その全てが互いに平行な縦横の境界線で区画された矩形の形状を有していることに注目されたい。矩形のレンズエレメント30を規定する縦横の境界線は、撮像装置100の矩形の撮像領域を規定する縦横線と平行である。
【0032】
レンズ本体22の各フライアイレンズ領域34に属する各レンズエレメント30は矩形の光を照射し、そして各フライアイレンズ領域34はこれに属する複数のレンズエレメント30から出る矩形の光の束が照射される。上述したように撮像装置100の有効ワーキングディスタンスWDは数百mmから数千mmである。各フライアイレンズ領域34は、有効ワーキングディスタンスWDが数百mmである近位(near)の撮像視野領域S1と有効ワーキングディスタンスWDが数千mmである遠位(far)の撮像視野領域S2とを念頭に入れて設計されている。この点について図6を参照して説明すると、図6の左側に位置するフライアイレンズ領域34Lは、その照射範囲が近位(near)の撮像視野領域S1の右端と遠位(far)の撮像視野領域S2の左端で規定されるように設計されている。他方図6の右側のフライアイレンズ領域34Rは、その照射範囲が近位(near)の撮像視野領域S1の左端と遠位(far)の撮像視野領域S2の右端で規定されるように設計されている。この規則はレンズ本体22の他のフライアイレンズ領域34についても同じである。
【0033】
したがって、レンズ本体22の全てのフライアイレンズ領域34から出る矩形の光の束は、数百mmから数千mmの有効ワーキングディスタンスWDでの矩形の撮像視野領域で互いにオーバーラップするだけでなく、撮像視野領域以外の周辺領域を照射する無駄を合理的に無くすることができる。したがって、LED26が発する光を無駄なく撮像視野領域の照明に使うことができるだけでなく、撮像視野領域で光量のムラ無く均一に照明することができる。したがって中心電極を備えた赤外線LEDを採用しても光量の減少を招くことなく均一な照明を確保することができる。
【0034】
図10〜図15は照明ユニット8の組み立て工程を説明するための図である。図10はレンズ本体22とリフレクタ本体24をレンズ本体22側から見た分解斜視図であり、図11はリフレクタ本体24側から見た図10に対応する分解斜視図である。これら図10、図11を参照して、レンズ本体22は円形のリング形状を有し、その外周縁部に直径方向に離間した2つの第1貫通孔40を有している。また、レンズ本体22の後側の面つまり第1の面22aには後方に向けて起立した位置決めピン44が形成されている。
【0035】
リフレクタ本体24には、レンズ本体22の第1貫通孔40に対応した位置にネジ穴50が形成されている。また、レンズ本体22の位置決めピン44を受け入れる位置決め孔54が形成されている(図10)。
【0036】
レンズ本体22とリフレクタ本体24とを組み立てる際に、位置決めピン44とこれを受け入れる位置決め孔54によってレンズ本体22とリフレクタ本体24との相対的な回転位置が規定される。次いで、レンズ本体22とリフレクタ本体24は、レンズ本体22の第1貫通孔40とリフレクタ本体24のネジ穴50に挿入したネジ46(図10)によって固定され、レンズ本体22とリフレクタ本体24が一体化される。
【0037】
レンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離は次の手段により容易に確保することができる。すなわち、レンズ本体22は、その第1挿入孔40のリフレクタ本体24側の開口端の周囲に円周突起48(図11)を有し、この高さを規定することによってレンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離を確保してもよい。あるいはリフレクタ本体24のネジ穴50の開口端の周囲に円周凹所54(図10)又は円周突起を設け、これらの高さ寸法を規定することによってレンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離を確保してもよい。もちろん、第1挿入孔40のリフレクタ本体24側の開口端の円周突起48とリフレクタ本体24のネジ穴50の開口端の円周凹所54又は円周突起との組み合わせによってレンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離を確保してもよい。
【0038】
次に、図12と図13は、レンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体と、LED基板10cとの組み付けを説明するための図である。図12はレンズ本体22側から見た分解斜視図であり、図13はリフレクタ本体24側から見た図12に対応する分解斜視図である。図13を参照して、LED基板10cは、その外周縁に第1の切欠き60を有し、また、その外周部分に円周方向に離間した3つのネジ挿入孔62を有する。
【0039】
引き続き図13を参照して、リフレクタ本体24のLED基板10cと対抗する面つまり後面には、LED基板10cの上記の第1の切欠き60に対応して第2の位置決めピン56が形成されている。また、リフレクタ本体24のLED基板10cと対抗する面つまり後面には、LED基板10cの上記3つのネジ挿入孔62に対応した位置にネジ孔58が形成されている。
【0040】
図10、図11を参照して説明したレンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体に対してLED基板10cの上記第1の切欠き60に第2の位置決めピン56を受け入れさせることにより、レンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体に対してLED基板10cの相対的な回転位置を位置決めすることができる。そして、この位置決めによって、LED基板10の3つのネジ挿入孔62とリフレクタ本体24のネジ穴58が整合され、LED基板10c側からネジ挿入孔62にネジ64を挿入してこのネジ64をリフレクタ本体24のネジ穴58にねじ込むことにより、レンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体に対してLED基板10cが固定され、これにより照明ユニット8ができあがる(図13)。
【0041】
照明ユニット8は、図14から最も良くわかるように、円周方向に延びる側面に2つの位置決め溝70が形成され、この2つの位置決め溝70は、レンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cに亘って真っ直ぐに延びている。更に図14を参照して、ケース16の前端には、前方に向けて開放した周方向にリング状に延びる凹所72が形成されており、この凹所72に照明ユニット8が収容される。凹所72には、照明ユニット8の上記位置決め溝70に受け入れられる突起74が形成されている。照明ユニット8をケース16の凹所72に挿入し且つ凹所72の突起74(図1)と照明ユニット8の溝70を係合させることにより照明ユニット8をケース16の凹所72に位置決めすることができる。
【0042】
ここに図14等に見られる参照符号38は鏡筒を示す。鏡筒38はケース16の前端部分の中央に形成され、この鏡筒38を通じて撮像視野領域の反射光がレンズユニット6、CMOSカメラユニット4に導かれる。上記の凹所72はこの鏡筒38の周囲に形成されている。照明ユニット8は中央開口8aを有し、この中央開口8aを鏡筒38が貫通した状態で照明ユニット8が位置決めされ る。
【0043】
引き続き図14を参照して、照明ユニット8には、周方向に離間して位置する3つの追加の縦溝76が形成され、これに対応してケース16には台座75が形成されている。この追加の縦溝76はレンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cに亘って延びているが、この追加の縦溝76に対応するLED基板10cの切欠き78は相対的に幅狭であり(図15)、このLED基板10cの切欠き78の幅方向の対向する2つの縁部78a(図15には作図上の理由で一つの縁部しか現れていない)がネジヘッドの受け部を構成している。すなわち、ケース16の凹所72内に照明ユニット8を位置決めした後に、照明ユニット8の追加の縦溝76に沿って3本のネジ80を挿入して 、このネジ80を台座75の頂面のネジ穴75aにネジ止めしたときに、ネジ80のヘッドがLED基板10cの切欠き78の縁部に着座することにより照明ユニット8が台座75によってケース16の底面から離間した状態で固定される。なお、図12及び図14では、レンズ本体22とリフレクタ本体24とを連結するネジ46の図示が省略されている。
【0044】
図16はフレネル面領域28及びフライアイレンズ領域34を備えた実施例のレンズ本体22の側面図であり、次の図17は比較例としてフレネル面領域の代わりに非球面レンズ90を採用したレンズ本体92の側面図である。図16と図17を対比すると分かるように、実施例のレンズ本体22がフレネル面領域28及びフライアイレンズ領域34を備えることによりレンズ本体22の肉厚Dpを薄くすることができる。
【0045】
以上、本発明の実施例を説明したが、実施例の撮像装置100が均一照明を確保できることを明確にするために図18に実施例の撮像装置100で撮像した画像を添付すると共に、比較例として赤外線LEDを備えた従来の撮像装置で撮像した画像を図19に添付した。
【符号の説明】
【0046】
100 実施例の撮像装置
4 CMOSカメラユニット
6 レンズユニット
8 照明ユニット
10c LED基板
22 レンズ本体
24 リフレクタ本体
26 赤外線LED
28 フレネル面領域
30 レンズエレメント
32 レンズアレイ
34 フライアイレンズ領域
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明用の光源を備えた撮像装置が知られている。特許文献1は、視覚センサに関し、それまで別体であったCCDカメラとLED照明器具を一体化することを提案している。特許文献2は、カメラのレンズホルダの前端にLED基板を配置し、このLED基板に数多くのLEDを配置した撮像装置を開示している。この種の撮像装置は例えば工場設備のFAセンサとして用いられている。例えばベルトコンベアで次々と流れてくる検査対象物(ワーク)を検査するのに撮像装置が用いられる。
【0003】
撮像装置は、撮像視野内でパターンサーチ等によってワークの検出を行うのが一般的であり、そして、このワークの検出位置は時々刻々と変化することから、撮像視野領域をムラ無く照明することが求められる。
【0004】
上記の特許文献2の図8、図17、図18から最も良く分かるように、撮像装置に設置したLED基板には数多くのLEDが設置されている。この数多くのLEDの各々の光が撮像視野領域で互いにオーバーラップすることで撮像視野領域の全域を均一に照明することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−320538号公報
【特許文献2】特開2007−214682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
LEDを数多く設置すれば、それだけコストアップ要因になるのは言うまでもない。このことから、少ない数のLEDで撮像視野領域を均一に照明することが技術的課題として浮上する。これに対して、個々のLEDの前方に拡散板を配置することが考えられるが、拡散板は光透過率が低いため、撮像視野領域での光量が減少するという問題が発生する。
【0007】
ところで、LEDは歴史的に当初は電極が光学素子の中心に設置されていたが、近時は、光学素子の周辺に電極を設置したものが普及している。しかし、赤外線LEDは、これを製造しているメーカーが限定されることもあって電極を光学素子の中心に設置したものが普及している。このように、光学チップの中心付近(略中央)に電極が設置されたLEDも、以前から広く普及している。
【0008】
この光学チップの中心付近に電極が設置されたLEDを組み込んだ撮像装置では、各LEDが発する光の中心部分が相対的に暗いため、複数のLEDで照明しても照明ムラが発生し易いことから、少ない数のLEDで撮像視野領域を均一に照明することが一層難しくなる。
【0009】
本発明の目的は、比較的数の少ない光源であっても撮像視野領域を均一に照明しながら撮像できる撮像装置を提供することにある。
【0010】
本発明の更なる目的は、照明用の光源として、光学チップの中心付近に電極が設置されたLEDを組み込んだ撮像装置において、LED光源が比較的少ない数であっても撮像視野領域を均一に照明しながら撮像できる撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の技術的課題は、本発明によれば、
カメラを含む撮像部の周囲に照明用の光源を備えた撮像装置であって、
該光源の前方に当該光源に対応して設置された照明用レンズを有し、
該照明用レンズが前記光源側の第1の面と、該第1の面とは反対側の第2の面とを有するレンズ本体で構成され、
該レンズ本体の前記第1の面に、前記光源からの光を該光源の光軸に対して略平行な光にする機能を備えた面領域を有し、
前記レンズ本体の前記第2の面に、前記光源からの光を略平行な光にする面領域に対応して、複数のレンズエレメントを配列したレンズアレイで構成された面領域を有していることを特徴とする撮像装置を提供することにより達成される。
【0012】
本発明によれば、レンズ本体の第1の面に、光源の光軸に対して略平行な光にする機能を備えた面領域を形成し、他方、レンズ本体の第2の面に、複数のレンズエレメントを配列したレンズアレイで構成された面領域を形成することにより、レンズ本体を通過した光を散乱光にすることができ、これによりレンズ本体の肉厚の増大を招くことなく撮像視野領域の全域を均一に照明することができる。
【0013】
本発明の他の目的及び作用効果は後の実施例の詳しい説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例の撮像装置の分解斜視図であって斜め後方から見た図である。
【図2】実施例の撮像装置の分解斜視図であって斜め前方から見た図である。
【図3】実施例の撮像装置に含まれる照明ユニットの分解斜視図であって斜め前方から見た図である。
【図4】図3の照明ユニットの部分断面図である。
【図5】レンズ本体の正面図である。
【図6】有効ワーキングディスタンスを念頭に置いた照明ユニットの設計を説明するための図である。
【図7】図6の波線で囲んだ部分の拡大図である。
【図8】照明ユニットを直径に沿って切断した断面図である。
【図9】(a)は各レンズエレメントから出た矩形の光の束が互いにオーバーラップした明るい領域が形成されることを説明する図であり、そして(b)は複数のレンズ本体から出た矩形の光の束が互いにオーバーラップして撮像視野領域を均一に照明することを説明するための図である。
【図10】照明ユニットの組み立て手順を説明する図であって、レンズ本体とリフレクタ本体との組み立てを説明するための図であって、レンズ本体側から見た図である。
【図11】図10に対応する図であって、リフレクタ本体側から見た図である。
【図12】照明ユニットの組み立て手順を説明する図であって、レンズ本体及びリフレクタ本体の組立体をLED基板と合体させる工程を説明するための図であり、レンズ本体及びリフレクタ本体の組立体側から見た図である。
【図13】図12に対応する図であって、LED基板側から見た図である。
【図14】照明ユニットをケース内に固定する工程を説明するための図である。
【図15】図14に対応して照明ユニットをネジでケースに固定する方法を説明するための図である。
【図16】実施例のレンズ本体の側面図である。
【図17】比較例のレンズ本体の側面図である。
【図18】実施例の撮像装置で取得した画像である。
【図19】光学チップの中心付近に電極が設置された赤外線LEDを備えた従来の撮像装置で取得した画像である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0015】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0016】
図1、図2は実施例の撮像装置の分解斜視図である。図1は撮像装置を斜め後方から見た図であり、図2は撮像装置を斜め前方から見た図である。図1、図2を参照して、実施例の撮像装置100は、エンド部材2を含むCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6と、照明ユニット8と、複数の基板10と、前端止めリング12とを有する。複数の基板10のうち、電源基板10a(図2)と制御基板10bはCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6の2つの側面にL字状に配置されている。電源基板10aの前端縁部には、レンズユニット6から前方を臨む位置に第1コネクタ14(図2)が固設されており、この第1コネクタ14はレンズユニット6の前端面の前方且つこれに隣接して位置している。
【0017】
図1において、参照符号10cはLED基板を示す。このLED基板10cは照明ユニット8の後端面を構成しており、このLED基板10cの後ろ側(レンズユニット6側)の面に第2コネクタ18が固設されている。この第2コネクタ18は前述した第1コネクタ14に対応した位置に位置決めされている。
【0018】
撮像装置100のケース16は、その後側でCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6を包囲するケースを構成している。ケース16は、また、その前端部に照明ユニット6を収容する照明ユニット6のためのケースを構成している。
【0019】
撮像装置100は次のようにして組み立てることができる。ケース16を中心に説明すると、ユニット16の後端側にCMOSカメラユニット4及びこれに隣接して且つ前方に位置するレンズユニット6を挿入し、また、ケース16の前端に照明ユニット8を装着してエンド部材2及び前端止めリング12をケース16にネジ止めすることで撮像装置100を組み立てることができる。図1、図2において、参照符号20は、ケース16に設けられたネジ挿入穴であり、このネジ挿入穴20にネジ(図示せず)を差し込むことで上述したエンド部材2及び前端止めリング12の相対的な位置決めを行いつつこれらがケース16にネジ止めされる。また、この組み立て作業に伴って上記の第1、第2のコネクタ14、18がコネクタ連結され、これにより照明ユニット8のLED基板10cが電源基板10aと電気的に接続され、また、電源基板10aを介して制御基板10bと接続される。
【0020】
上述した図1、図2の撮像装置100は、照明ユニット8を動作させて撮像視野領域を照明しながら検査対象物を撮像し、そして撮像データの画像処理を実行して、その結果を出力する。つまり、本実施例に係る撮像装置100は、筐体内に、検査対象物を撮像する撮像部(CMOSカメラユニット4等)と、撮像部により撮像される撮像領域を照明するための照明手段(照明ユニット8等)と、撮像部を用いて照明手段により照らされた検査対象物を撮像し、得られた画像データを用いて画像処理を実行する画像処理実行部(図示しないCPU等)とを有し、画像処理実行部の実行結果に基づいて、検査対象物の良否を判定する画像処理センサ(画像処理装置)と言い換えることもできる。
【0021】
図3は照明ユニット8を斜め前方から見た分解斜視図である。照明ユニット8は正面視円形の輪郭を有し、照明用のレンズ本体22とリフレクタ本体24とそして前述したLED基板10cの3つの構成要素で作られており、前方から後方に向けてレンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cの順に位置決めされている。
【0022】
円形のリング状の形状のLED基板10cには、CMOSカメラユニット4に含まれるCMOSカメラを阻害しない状態で周方向に略等間隔に6つのLED26が位置決めされている。実施例では、LED26は、中心電極26a(図3)を備えた赤外線LEDで構成されている。赤外線LED26は、従来と同様に、電流供給を受けて光を発する光源チップと、この光源チップに電流を供給するための導電性部材と、この光源チップの前面側に配置された接続電極とを有し、接続電極を介して導電性部材が光源チップに電気的に接続されている。この赤外線LED26は光軸を横断する方向に広がりを有する平面視矩形の面光源ということができる(図3)。なお、本実施例では赤外線LEDを用いているが、本発明は赤外線LED以外のLEDにも適用が可能である。すなわち、赤外線LED以外にも、LED26内で発光源となる光源チップに対して大電流を供給するため、或いは、効率よく電流供給をするために、光源チップの前面側(中央付近前方)に接続電極が配置されたLEDが存在する。このようなLEDは、接続電極の存在に起因して、照明領域の中央付近が少し暗くなって、照明ムラが生じやすい。しかし、詳細は後述する照明ユニット8の機能によって、この照明ムラを低減することができる。要するに、電流供給を受けて光を発する光源チップ、光源チップに電流を供給するための導電性部材(ワイヤボンディング)、導電性部材を光源チップに電気的に接続するための接続電極を有する光源に対しても、本発明は適用可能である。
【0023】
図3並びに照明ユニット8の部分断面図である図4を参照してレンズ本体22について説明すると、照明用のレンズ本体22は、LED26側の第1の面22aと、これとは反対側つまり検査対象側の第2の面22bとを有しており、この第1の面22aと第2の面22bは異なる機能を有している。これについて具体的に説明すると、LED26つまり光源側の第1の面22aには、6つのLED26の各々のLED26に対応した位置にフレネル面領域28が形成されており、各フレネル面領域28は円形輪郭で囲まれた領域で構成されている。
【0024】
図5はレンズ本体22の正面図である。この図5を含めて参照すると、第1の面22aとは反対側つまり検査対象側の第2の面22bには、第1の面22aの各フレネル面領域28に対応した位置に、数多くのレンズエレメント30のレンズアレイ32で構成されたフライアイレンズ領域34が形成されており、各フライアイレンズ領域34は直径約10mmの円形輪郭で囲まれた領域で構成されている。そして、各レンズエレメント30は平面視矩形の形状を有している。
【0025】
レンズ本体22とLED基板10cとの間に前述したリフレクタ本体24が配設されている。リフレクタ本体24は、各LED26に対応した位置に開口36が形成されており、各開口36はリフレクタ本体24の厚み方向に貫通し、開口36の後端がLED26側に開放し、他方、開口36の前端がレンズ本体22側に開放している(図4)。この開口36は、LED26からレンズ本体22に向けて徐々に拡開したすり鉢状の形状を有し、開口36の周囲壁36aが反射面で構成されている。
【0026】
図6、図7の矢印はLED26が発した光が進行する光路を示す。図7は図6の破線で囲んだ部分を抽出した図である。この図7及び図8を参照して、リフレクタ本体24の開口36の軸線と、レンズ本体22のフレネル面領域28及びフライアイレンズ領域34の軸線は、LED基板10cの鉛直線に対して角度θだけ撮像領域に向けて傾斜して設計されており、この実施例では角度θは2°である。
【0027】
図7から最もよく分かるように、LED26が発した光は、レンズ本体22の第1の面22aを構成するフレネル面領域28によって略平行光となってレンズ本体22を通過し、そして第2の面22bを構成するフライアイレンズ領域34で散乱される。上述したようにフレネル面領域28及びフライアイレンズ領域34が上述したように傾斜して位置決めされていることから、フライアイレンズ領域34の矩形の各レンズエレメント30から矩形の光の束が撮像視野領域に向けて照射される。そして、隣接するレンズエレメント30の矩形の光の束同士が互いに重複した状態で撮像視野領域を照射することから、撮像視野領域ではその全域に亘って均一な光量となる。また、実施例では、複数のフライアイレンズ領域34を通過した光が撮像視野領域でオーバーラップすることから撮像視野領域での均一照明が確実なものとなる。したがって中心電極26aを備えた赤外線LED26を使用しても撮像視野領域での均一照明を確保することができる。
【0028】
フライアイレンズ領域34の各々を通過した矩形の光が互いにオーバーラップすることにより撮像視野領域での照明ムラが改善され、撮像視野領域の均一照明が実現さされることを図9を参照して説明する。図9(a)において、破線で示す矩形の枠は、個々のレンズエレメント30による光の照射領域を示している。この照射領域は、前記図5を用いて説明したように個々のレンズエレメントが平面視略長方形であることから、略矩形状になる。本来、破線の矩形枠の数はレンズエレメント30の数と一致するが、図9(a)では説明の便宜上、一部省略している。また、図9(a)の斜線を付加した実線枠は、複数のレンズエレメント30によって構成される1個のレンズ本体22によって比較的明るくなる領域を示している。つまり、個々のレンズエレメント30による光の照射領域を合成した結果、実線枠(斜線部)付近が周囲と比べて相対的に明るくなる。なお、実線枠(斜線部)が略矩形状になるように、レンズエレエレメント30の大きさ、位置、数を調整すればよい。
【0029】
次に、本実施例ではレンズ本体22を円環状に6個設けているため(図5参照)、撮像視野領域では、図9(b)に示すように図9(a)の実線枠が6個重なった状態になる。そして、この重なった領域(斜線部)が均一な照明領域となる。本実施例では、図7及び図8を用いて上述したように、6個のレンズ本体22の光軸(フライアイレンズ領域34の軸線)の各々を、LED26の光軸(図7の上下方向)に対して傾けた状態で設置して、6個のレンズ本体22の各々がCMOSカメラユニット4前方に位置する撮像視野領域を照明するようにしている。また、上述したように、レンズ本体22の第2の面22bによって、レンズ本体22の中央付近を通過する光(赤外線LEDを使用した場合には接続電極の影になってやや暗くなる)と、レンズ本体22の端付近を通過する光(赤外線LEDを使用した場合でも明るい)とを、撮像視野領域では重ねあわせるようにしている。これにより、例えば赤外線LEDを使用した場合であっても、撮像視野領域における照明ムラを効果的に低減することができる。
【0030】
さらに、撮像視野領域を照明する際に、図9(b)に示すように、略矩形状の照明領域(実線枠)を重ね合わせるようにしている。一般に、撮像視野領域は略矩形状であるため、略円形状の照明領域を重ね合わせる場合に比べて、撮像視野領域の外に漏れる光が少なくて済む。したがって、外観検査に使用されない無駄な光を省き、撮像視野領域を効率的に照明することができる。
【0031】
前述した図6の斜線で示す領域は撮像装置100の有効ワーキングディスタンスWDを示す。実施例の撮像装置100の有効ワーキングディスタンスWDは撮像装置100から数百mmから数千mmである。図5に戻って、レンズ本体22の6つのフライアイレンズ領域34に形成された各レンズエレメント30は、その全てが互いに平行な縦横の境界線で区画された矩形の形状を有していることに注目されたい。矩形のレンズエレメント30を規定する縦横の境界線は、撮像装置100の矩形の撮像領域を規定する縦横線と平行である。
【0032】
レンズ本体22の各フライアイレンズ領域34に属する各レンズエレメント30は矩形の光を照射し、そして各フライアイレンズ領域34はこれに属する複数のレンズエレメント30から出る矩形の光の束が照射される。上述したように撮像装置100の有効ワーキングディスタンスWDは数百mmから数千mmである。各フライアイレンズ領域34は、有効ワーキングディスタンスWDが数百mmである近位(near)の撮像視野領域S1と有効ワーキングディスタンスWDが数千mmである遠位(far)の撮像視野領域S2とを念頭に入れて設計されている。この点について図6を参照して説明すると、図6の左側に位置するフライアイレンズ領域34Lは、その照射範囲が近位(near)の撮像視野領域S1の右端と遠位(far)の撮像視野領域S2の左端で規定されるように設計されている。他方図6の右側のフライアイレンズ領域34Rは、その照射範囲が近位(near)の撮像視野領域S1の左端と遠位(far)の撮像視野領域S2の右端で規定されるように設計されている。この規則はレンズ本体22の他のフライアイレンズ領域34についても同じである。
【0033】
したがって、レンズ本体22の全てのフライアイレンズ領域34から出る矩形の光の束は、数百mmから数千mmの有効ワーキングディスタンスWDでの矩形の撮像視野領域で互いにオーバーラップするだけでなく、撮像視野領域以外の周辺領域を照射する無駄を合理的に無くすることができる。したがって、LED26が発する光を無駄なく撮像視野領域の照明に使うことができるだけでなく、撮像視野領域で光量のムラ無く均一に照明することができる。したがって中心電極を備えた赤外線LEDを採用しても光量の減少を招くことなく均一な照明を確保することができる。
【0034】
図10〜図15は照明ユニット8の組み立て工程を説明するための図である。図10はレンズ本体22とリフレクタ本体24をレンズ本体22側から見た分解斜視図であり、図11はリフレクタ本体24側から見た図10に対応する分解斜視図である。これら図10、図11を参照して、レンズ本体22は円形のリング形状を有し、その外周縁部に直径方向に離間した2つの第1貫通孔40を有している。また、レンズ本体22の後側の面つまり第1の面22aには後方に向けて起立した位置決めピン44が形成されている。
【0035】
リフレクタ本体24には、レンズ本体22の第1貫通孔40に対応した位置にネジ穴50が形成されている。また、レンズ本体22の位置決めピン44を受け入れる位置決め孔54が形成されている(図10)。
【0036】
レンズ本体22とリフレクタ本体24とを組み立てる際に、位置決めピン44とこれを受け入れる位置決め孔54によってレンズ本体22とリフレクタ本体24との相対的な回転位置が規定される。次いで、レンズ本体22とリフレクタ本体24は、レンズ本体22の第1貫通孔40とリフレクタ本体24のネジ穴50に挿入したネジ46(図10)によって固定され、レンズ本体22とリフレクタ本体24が一体化される。
【0037】
レンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離は次の手段により容易に確保することができる。すなわち、レンズ本体22は、その第1挿入孔40のリフレクタ本体24側の開口端の周囲に円周突起48(図11)を有し、この高さを規定することによってレンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離を確保してもよい。あるいはリフレクタ本体24のネジ穴50の開口端の周囲に円周凹所54(図10)又は円周突起を設け、これらの高さ寸法を規定することによってレンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離を確保してもよい。もちろん、第1挿入孔40のリフレクタ本体24側の開口端の円周突起48とリフレクタ本体24のネジ穴50の開口端の円周凹所54又は円周突起との組み合わせによってレンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離を確保してもよい。
【0038】
次に、図12と図13は、レンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体と、LED基板10cとの組み付けを説明するための図である。図12はレンズ本体22側から見た分解斜視図であり、図13はリフレクタ本体24側から見た図12に対応する分解斜視図である。図13を参照して、LED基板10cは、その外周縁に第1の切欠き60を有し、また、その外周部分に円周方向に離間した3つのネジ挿入孔62を有する。
【0039】
引き続き図13を参照して、リフレクタ本体24のLED基板10cと対抗する面つまり後面には、LED基板10cの上記の第1の切欠き60に対応して第2の位置決めピン56が形成されている。また、リフレクタ本体24のLED基板10cと対抗する面つまり後面には、LED基板10cの上記3つのネジ挿入孔62に対応した位置にネジ孔58が形成されている。
【0040】
図10、図11を参照して説明したレンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体に対してLED基板10cの上記第1の切欠き60に第2の位置決めピン56を受け入れさせることにより、レンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体に対してLED基板10cの相対的な回転位置を位置決めすることができる。そして、この位置決めによって、LED基板10の3つのネジ挿入孔62とリフレクタ本体24のネジ穴58が整合され、LED基板10c側からネジ挿入孔62にネジ64を挿入してこのネジ64をリフレクタ本体24のネジ穴58にねじ込むことにより、レンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体に対してLED基板10cが固定され、これにより照明ユニット8ができあがる(図13)。
【0041】
照明ユニット8は、図14から最も良くわかるように、円周方向に延びる側面に2つの位置決め溝70が形成され、この2つの位置決め溝70は、レンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cに亘って真っ直ぐに延びている。更に図14を参照して、ケース16の前端には、前方に向けて開放した周方向にリング状に延びる凹所72が形成されており、この凹所72に照明ユニット8が収容される。凹所72には、照明ユニット8の上記位置決め溝70に受け入れられる突起74が形成されている。照明ユニット8をケース16の凹所72に挿入し且つ凹所72の突起74(図1)と照明ユニット8の溝70を係合させることにより照明ユニット8をケース16の凹所72に位置決めすることができる。
【0042】
ここに図14等に見られる参照符号38は鏡筒を示す。鏡筒38はケース16の前端部分の中央に形成され、この鏡筒38を通じて撮像視野領域の反射光がレンズユニット6、CMOSカメラユニット4に導かれる。上記の凹所72はこの鏡筒38の周囲に形成されている。照明ユニット8は中央開口8aを有し、この中央開口8aを鏡筒38が貫通した状態で照明ユニット8が位置決めされ る。
【0043】
引き続き図14を参照して、照明ユニット8には、周方向に離間して位置する3つの追加の縦溝76が形成され、これに対応してケース16には台座75が形成されている。この追加の縦溝76はレンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cに亘って延びているが、この追加の縦溝76に対応するLED基板10cの切欠き78は相対的に幅狭であり(図15)、このLED基板10cの切欠き78の幅方向の対向する2つの縁部78a(図15には作図上の理由で一つの縁部しか現れていない)がネジヘッドの受け部を構成している。すなわち、ケース16の凹所72内に照明ユニット8を位置決めした後に、照明ユニット8の追加の縦溝76に沿って3本のネジ80を挿入して 、このネジ80を台座75の頂面のネジ穴75aにネジ止めしたときに、ネジ80のヘッドがLED基板10cの切欠き78の縁部に着座することにより照明ユニット8が台座75によってケース16の底面から離間した状態で固定される。なお、図12及び図14では、レンズ本体22とリフレクタ本体24とを連結するネジ46の図示が省略されている。
【0044】
図16はフレネル面領域28及びフライアイレンズ領域34を備えた実施例のレンズ本体22の側面図であり、次の図17は比較例としてフレネル面領域の代わりに非球面レンズ90を採用したレンズ本体92の側面図である。図16と図17を対比すると分かるように、実施例のレンズ本体22がフレネル面領域28及びフライアイレンズ領域34を備えることによりレンズ本体22の肉厚Dpを薄くすることができる。
【0045】
以上、本発明の実施例を説明したが、実施例の撮像装置100が均一照明を確保できることを明確にするために図18に実施例の撮像装置100で撮像した画像を添付すると共に、比較例として赤外線LEDを備えた従来の撮像装置で撮像した画像を図19に添付した。
【符号の説明】
【0046】
100 実施例の撮像装置
4 CMOSカメラユニット
6 レンズユニット
8 照明ユニット
10c LED基板
22 レンズ本体
24 リフレクタ本体
26 赤外線LED
28 フレネル面領域
30 レンズエレメント
32 レンズアレイ
34 フライアイレンズ領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラを含む撮像部の周囲に照明用の光源を備えた撮像装置であって、
該光源の前方に当該光源に対応して設置された照明用レンズを有し、
該照明用レンズが前記光源側の第1の面と、該第1の面とは反対側の第2の面とを有するレンズ本体で構成され、
該レンズ本体の前記第1の面に、前記光源からの光を該光源の光軸に対して略平行な光にする機能を備えた面領域を有し、
前記レンズ本体の前記第2の面に、前記光源からの光を略平行な光にする面領域に対応して、複数のレンズエレメントを配列したレンズアレイで構成された面領域を有していることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記光源は、電流供給を受けて光を発する光源チップと、該光源チップに電流を供給するための導電性部材と、該光源チップの前面側に配置され且つ前記導電性部材を該光源チップに電気的に接続するための接続電極とを有する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記光源が、赤外光を発するLEDである、請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記照明用レンズは、前記撮像部の前方で前記照明用レンズの光軸が前記撮像部の光軸と略交差するように、前記照明用レンズの光軸を前記光源の光軸に対して傾けた状態で設置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記複数の光源が配置された光源用基板と、
前記光源用基板に配置された各々の光源の前方に位置決めされた前記照明用レンズ及びリフレクタからなる組立体と、を備えている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記照明用レンズ本体及びリフレクタからなる組立体が貫通した中心孔を有し、
前記撮像装置は、前記照明用レンズ本体及びリフレクタからなる組立体を収容するケースを有し、
該ケースは、その中心に延びる鏡筒の周囲に前方に向けて開放したリング状の凹所を備え、該凹所に前記照明用レンズ本体及びリフレクタからなる組立体が収容され、
前記鏡筒を通じて前記撮像部に撮像視野領域の反射光が導かれる、請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記光源からの光を略平行な光にする面領域と、複数のレンズエレメントを配列したレンズアレイで構成された面領域が、前記レンズ本体の周方向に離間して複数形成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記光源からの光を略平行な光にする面領域がフレネル面で構成されている、請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記レンズアレイで構成された面領域がフライアイレンズで構成されている、請求項8又は9に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記レンズエレメントが平面視矩形である、請求項9に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記フライアイレンズ領域が、該フライアイレンズ領域を縦横に延びる境界線によってレンズアレイが形成され、該レンズアレイに含まれる矩形の各レンズエレメントの境界線が、前記撮像装置の矩形の撮像視野を規定する縦横線と平行である、請求項10に記載の撮像装置。
【請求項1】
カメラを含む撮像部の周囲に照明用の光源を備えた撮像装置であって、
該光源の前方に当該光源に対応して設置された照明用レンズを有し、
該照明用レンズが前記光源側の第1の面と、該第1の面とは反対側の第2の面とを有するレンズ本体で構成され、
該レンズ本体の前記第1の面に、前記光源からの光を該光源の光軸に対して略平行な光にする機能を備えた面領域を有し、
前記レンズ本体の前記第2の面に、前記光源からの光を略平行な光にする面領域に対応して、複数のレンズエレメントを配列したレンズアレイで構成された面領域を有していることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記光源は、電流供給を受けて光を発する光源チップと、該光源チップに電流を供給するための導電性部材と、該光源チップの前面側に配置され且つ前記導電性部材を該光源チップに電気的に接続するための接続電極とを有する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記光源が、赤外光を発するLEDである、請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記照明用レンズは、前記撮像部の前方で前記照明用レンズの光軸が前記撮像部の光軸と略交差するように、前記照明用レンズの光軸を前記光源の光軸に対して傾けた状態で設置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記複数の光源が配置された光源用基板と、
前記光源用基板に配置された各々の光源の前方に位置決めされた前記照明用レンズ及びリフレクタからなる組立体と、を備えている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記照明用レンズ本体及びリフレクタからなる組立体が貫通した中心孔を有し、
前記撮像装置は、前記照明用レンズ本体及びリフレクタからなる組立体を収容するケースを有し、
該ケースは、その中心に延びる鏡筒の周囲に前方に向けて開放したリング状の凹所を備え、該凹所に前記照明用レンズ本体及びリフレクタからなる組立体が収容され、
前記鏡筒を通じて前記撮像部に撮像視野領域の反射光が導かれる、請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記光源からの光を略平行な光にする面領域と、複数のレンズエレメントを配列したレンズアレイで構成された面領域が、前記レンズ本体の周方向に離間して複数形成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記光源からの光を略平行な光にする面領域がフレネル面で構成されている、請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記レンズアレイで構成された面領域がフライアイレンズで構成されている、請求項8又は9に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記レンズエレメントが平面視矩形である、請求項9に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記フライアイレンズ領域が、該フライアイレンズ領域を縦横に延びる境界線によってレンズアレイが形成され、該レンズアレイに含まれる矩形の各レンズエレメントの境界線が、前記撮像装置の矩形の撮像視野を規定する縦横線と平行である、請求項10に記載の撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−109101(P2013−109101A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253041(P2011−253041)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】
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