説明

撮影装置、撮影方法、及び撮影プログラム

【課題】本発明は、顧客Mを識別できるJPEG画像か否かを判別して、顧客Mを識別できるJPEG画像のみを記憶することができるATM1、撮影方法、及び撮影プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】顧客Mを撮影して静止画像を出力する撮影部22と、各種情報を記憶する記憶部14と、各部を制御する制御部11とを備えたATM1であって、制御部11に、撮影部22で取得した顧客Mの静止画像からJPEG画像を作成する圧縮画像作成処理と、JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ以上であるか否かを比較判定し、JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ以上であれば、JPEG画像を記憶部14に記憶し、JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満であれば、JPEG画像を記憶部14に記憶しないことを示す非取得情報を出力する圧縮画像判定処理を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばATMなどの自動取引装置に内蔵するとともに、自動取引装置を用いて取引を行う利用者を撮影して記憶するような撮影装置、撮影方法、及び撮影プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ATMなどの自動取引装置は、金融機関との取引を行う利用者を撮影する撮影装置を内蔵し、様々なタイミングで利用者を撮影して撮影画像として記憶している。このような撮影装置は、利用者が取引を行った証拠としての役割だけでなく、防犯カメラの役割も果たしている。このため、撮影画像は、少なくとも利用者が識別できる、つまり利用者の顔が識別できることが求められる。
【0003】
ところが、自動取引装置は、金融機関や小売店など様々な場所に設置されるため、撮影環境が一定でなく、所望する撮影画像が記憶されないことがある。とりわけ、室内であってもガラス面の占める割合の高い外壁のそばに設置される場合、西日など強い外光が入射することによって露出オーバーとなり白飛びするなどして、利用者の顔が識別できない撮影画像が記憶されるという問題があった。
【0004】
そこで、外光の入射による影響を抑えて撮影する技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の技術は、利用者の虹彩を撮影して利用者を識別する虹彩認識装置を内蔵したATMを、偏光ガラスで構成したATMボックス内に設置するとされている。これにより、外光の影響を抑えて利用者の虹彩を撮影することができ、所望する画像が得られるとされている。
【0005】
しかし、特許文献1に記載の技術では、ATMをATMボックス内に設置するため、ATMを設置に必要な面積が大きくなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−21392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑み、利用者を識別できる画像か否かを判別して、利用者を識別できる画像のみを記憶することができる撮影装置、撮影方法、及び撮影プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、利用者を撮影して静止画像を出力する少なくとも1つの撮影部と、各種情報を記憶する記憶部と、各部を制御する制御部とを備えた撮影装置であって、前記制御部に、前記撮影部で取得した前記利用者の前記静止画像を所定の圧縮形式で圧縮して圧縮画像を作成する圧縮画像作成処理と、前記圧縮画像のファイルサイズが所定のファイルサイズ以上であるか否かを比較判定し、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ以上であれば、前記圧縮画像を前記記憶部に記憶し、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ未満であれば、前記圧縮画像を前記記憶部に記憶しないことを示す非取得情報を出力する圧縮画像判定処理を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、利用者を識別できる画像か否かを判別して、利用者を識別できる画像のみを記憶できる撮影装置、撮影方法、及び撮影プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ATMの外観を正面側から示す外観斜視図。
【図2】ATMの内部構成を示すブロック図。
【図3】撮影部の内部構成を示すブロック図。
【図4】JPEG画像を説明する説明図。
【図5】ATMの動作を示すフローチャート。
【図6】撮影処理の動作を示すフローチャート。
【図7】故障診断処理の動作を示すフローチャート。
【図8】実施例2における撮影部の内部構成を示すブロック図。
【図9】実施例2におけるATMの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【実施例1】
【0012】
なお、図1はATM1(撮影装置)の正面側からの外観斜視図を示し、図2はATM1における内部構成のブロック図を示し、図3は撮影部22(撮影部)における内部構成のブロック図を示し、図4はJPEG画像(圧縮画像)を説明する説明図を示している。
【0013】
また、図4(a)は、顧客(利用者)の顔を識別できる正常画像31を示し、図4(b)は顧客の顔の一部が白飛びした白飛び画像32を示し、図4(c)は第1カメラ部23、あるいは第2カメラ部24が遮蔽された状態で撮影した遮蔽画像33を示している。
【0014】
ATM1は、図1に示すように、銀行などに設置されて顧客操作によって現金の入出金等の取引を行うことができる自動取引装置であって、側面視略L字状の筐体2における中ほどの高さにある水平操作面に紙幣入出金機構部18、硬貨入出金機構部19、及び操作・表示部20(出力部)を配置している。また、水平操作面の前端で利用者と対向する位置には顧客検出センサ21を配置している。
【0015】
さらに、水平操作面から上方に略垂直な垂直操作面に通帳機構部16、カード機構部・明細票機構部17を配置している。加えて、垂直操作面の上部にはハーフミラー3を配置するとともに、筐体2の内部における水平方向両端に第1カメラ部23、及び第2カメラ部24を、ハーフミラー3を介して顧客の顔を撮影可能に配置している。なお、ハーフミラー3は、顧客と対向する面を鏡面状に形成し、筐体2の内部から外部が見える構成とする。
【0016】
具体的には、ATM1は、図2に示すように、電源部15、通帳機構部16、カード機構部・明細票機構部17、紙幣入出金機構部18、硬貨入出金機構部19、操作・表示部20、顧客検出センサ21、撮影部22、及び制御部11(制御部)で構成している。
【0017】
制御部11は、CPU12、メモリ13、及び各種情報を記憶する記憶部14(記憶部)等のハード構成と、記憶部14に記憶したプログラム、及びデータ等のソフト構成とで構成し、顧客がATM1を操作して取引を行う取引操作等の各種処理機能や、所定のバスを介して接続された各部の動作を制御する制御機能を有している。
【0018】
また、記憶部14は、顧客の顔を識別できるJPEG画像の最低のファイルサイズを示す基準ファイルサイズ(所定のファイルサイズ)を記憶している。なお、基準ファイルサイズについては後ほど詳しく説明する。
【0019】
電源部15は、ATM1内部の各部に電力を供給する機能を有している。
通帳機構部16は、顧客の通帳の挿入・排出する機能と、通帳の情報を読取る機能と、通帳に取引内容を印字する印字機能とを有している。
【0020】
カード機構部・明細票機構部17は、顧客のキャッシュカードの挿入・排出する機能と、キャッシュカード情報の読取り書込み機能とを有するカード機構部、及び取引内容を明細票に印字する機能と、印字した明細票を排出する機能とを有する明細票機構部を一体で構成している。
【0021】
紙幣入出金機構部18は、紙幣の入出金機能、識別機能、及び収納機能などを有している。
硬貨入出金機構部19は、硬貨の入出金機能、識別機能、及び収納機能などを有している。
操作・表示部20は、顧客の操作を受付ける機能と、各種操作案内を表示する機能とを兼ね備えたタッチパネルで構成している。
顧客検出センサ21は、ATM1の前に位置した顧客を検出する機能を有している。
【0022】
撮影部22は、図3に示すように、第1カメラ部23、第2カメラ部24、カメラ切換え部25、及びキャプチャー部26で構成している。
第1カメラ部23は、図1に示すように、ATM1に対して向かって左端近傍に配置するとともに、ATM1の前に位置する顧客の顔を撮影して、映像信号として出力する機能を有している。さらに、第1カメラ部23には、回転駆動部23a(駆動部)を備えている。
【0023】
回転駆動部23aは、所定の角度範囲内において、第1カメラ部23を上下左右方向(所定の方向)に回転して顧客に対する撮影方向を変更する機能を有している。
第2カメラ部24は、図1、及び図3に示すように、ATM1に対して向かって右端近傍に配置している点以外は第1カメラ部23と同一の構成のため、詳細な説明を省略する。
【0024】
カメラ切換え部25は、第1カメラ部23、あるいは第2カメラ部24から出力される映像信号を切り換えてキャプチャー部26に入力する機能を有している。
キャプチャー部26は、第1カメラ部23、あるいは第2カメラ部24が出力した映像信号から静止画像を作成して出力する機能を有している。
【0025】
ここで、上述した基準ファイルサイズについて、図4を用いて詳述する。
撮影部22で撮影して出力された静止画像を、後述するJPEG形式(所定の圧縮形式)で圧縮して作成したJPEG画像の例として、図4(a)から(c)に示すように、正常画像31、白飛び画像32、あるいは遮蔽画像33が得られたとする。
【0026】
正常画像31は、顧客Mの顔を識別できるJPEG画像である。
白飛び画像32は、顧客Mの背後などから入射した外光により白飛びした白飛び領域Wが生じて、顧客Mの顔の一部を識別できないJPEG画像である。
遮蔽画像33は、第1カメラ部23、あるいは第2カメラ部24を遮蔽したため、顧客Mの顔を全く識別できないJPEG画像である。
【0027】
静止画像をJPEG形式でJPEG画像に圧縮変換すると、色変化が少ない静止画像ほど、静止画像のファイルサイズに対するJPEG画像のファイルサイズの比率、つまり圧縮率が高くなる。すなわち、正常画像31、飛び画像32、遮蔽画像33の順にファイルサイズが小さくなる。
【0028】
例えば、正常画像31のファイルサイズが20kbyte程度とすると、白飛び画像32のファイルサイズは15kbyte程度、遮蔽画像33のファイルサイズは6kbyte程度となる。
【0029】
このように静止画像における色変化の違いなどによってJPEG画像のファイルサイズに相違が生じることを用いて、基準ファイルサイズを設定している。
具体的には、静止画像をJPEG形式で圧縮したJPEG画像において、顧客Mの顔を識別できるJPEG画像の最低ファイルサイズを基準ファイルサイズとして記憶部14に設定記憶している。例えば、上述した正常画像31が顧客Mの顔を識別できる最低ファイルサイズであれば、基準ファイルサイズを20kbyteとする。
【0030】
以上のような構成のATM1において、顧客が取引に来た際のATM1の動作を、図5、及び図6を用いて説明する。
なお、図5はATM1における動作のフローチャートを示し、図6は撮影処理の動作のフローチャートを示している。
【0031】
まず、ATM1の制御部11は、図5に示すように、顧客検出センサ21が顧客を検出したか否かを判定する(ステップS101)。顧客検出センサ21が顧客を検出していなければ(ステップS101:No)、制御部11は、待機状態と判断するとともに、撮影部22の故障の有無を診断する故障診断処理を実行する(ステップS102)。なお、故障診断処理については、後ほど詳しく説明する。
【0032】
一方、顧客検出センサ21が顧客を検出すると(ステップS101:Yes)、制御部11の指示により、操作・表示部20は、操作案内を表示する(ステップS103)。その後、制御部11は、顧客の顔を撮影する撮影処理を実行する(ステップS104)。
【0033】
撮影処理を実行すると、制御部11は、図6に示すように、撮影回数Nを「0」にセットする(ステップS201)。そして、制御部11の指示により、撮影部22の第1カメラ部23は、顧客の顔の撮影を開始する(ステップS202)。
【0034】
この際、制御部11の指示により、キャプチャー部26は、所定のタイミング、例えば、毎秒3枚のペースで、第1カメラ部23が出力した映像信号から静止画像(静止画像)を作成して出力する。そして、制御部11は、取得した静止画像をJPEG形式で圧縮してJPEG画像として出力し(ステップS203)、記憶部14に一時記憶する(ステップS204)。
【0035】
その後、制御部11は、撮影回数Nに「1」を加算したのち(ステップS205)、JPEG画像のファイルサイズと基準ファイルサイズとを比較判定する(ステップS206)。
【0036】
JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ以上であれば(ステップS206:Yes)、制御部11は、例えば図4(a)に示した正常画像31のように顧客の顔を識別できるJPEG画像であると判定し、JPEG画像を記憶部14に記憶する(ステップS207)。その後、制御部11は、撮影処理を終了して処理を図5のステップS104に戻す。
【0037】
一方、JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満であれば(ステップS206:No)、制御部11は、例えば図4に示した白飛び画像32や遮蔽画像33のように、顧客の顔を識別できるJPEG画像でないと判定し、記憶部14に一時記憶しているJPEG画像を削除する(ステップS208)。
【0038】
そして、制御部11は、撮影回数Nが2回(所定の回数)より大きいか否かを判定する(ステップS209)。撮影回数Nが2回以下であれば(ステップS209:No)、制御部11は、処理をステップS202に戻して、もう一度、顧客の顔を撮影してJPEG画像を出力し、記憶部14に一時記憶する。
【0039】
ステップS209において、撮影回数Nが2回より大きければ(ステップS209:Yes)、制御部11は、顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶部14に記憶していないことを示す非取得情報(非取得情報)をメモリ13に一時記憶する(ステップS210)。その後、制御部11は、撮影処理を終了して処理を図5のステップS104に戻す。
【0040】
撮影処理を終了して図5のステップS104に戻ると、制御部11は、メモリ13に非取得情報を一時記憶しているか否かを判定する(ステップS105)。非取得情報を一時記憶していれば(ステップS105:Yes)、制御部11は、キャプチャー部26に入力している映像信号が第2カメラ部24の映像信号か否かを判定する(ステップS106)。
【0041】
第2カメラ部24の映像信号でなければ(ステップS106:No)、制御部11の指示により、カメラ切換え部25は、キャプチャー部26に入力する映像信号を第1カメラ部23から第2カメラ部24の映像信号に切り換える(ステップS107)。その後、制御部11は、メモリ13に一時記憶している非取得情報を削除し、処理をステップS104に戻して撮影処理を実行する。
【0042】
一方、第2カメラ部24の映像信号であれば(ステップS106:Yes)、制御部11は、第1カメラ部23、及び第2カメラ部24のどちらで撮影しても、顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶できないと判定し、メモリ13に一時記憶している非取得情報を保持したまま、顧客との取引を終了したか否かを判定する(ステップS108)。
なお、ステップS105において、非取得情報を一時記憶していなければ(ステップS105:No)、制御部は、処理をステップS108に進める。
【0043】
ステップS108において、取引を終了していなければ(ステップS108:No)、制御部11は、処理をステップS103に戻し、次の操作案内が操作・表示部20に表示されると撮影処理を実行する。
【0044】
一方、取引を終了していれば(ステップS108:Yes)、制御部11は、メモリ13に非取得情報を一時記憶している否かを判定する(ステップS109)。非取得情報を一時記憶していなければ(ステップS109:No)、制御部11は、顧客の取引操作毎に顧客の顔を識別できるJPEG画像が記憶できたと判定して処理を終了する。
【0045】
ステップ109において、非取得情報を一時記憶していれば(ステップS109:Yes)、制御部11は、撮影部22に故障が生じている可能性があると判定し、撮影部22の故障有無を自己診断する故障診断モードをONにして(ステップS110)、処理を終了する。
【0046】
次に、図5のステップS102における故障診断処理について、図7を用いて詳しく説明する。
なお、故障診断処理は、第1カメラ部23、及び第2カメラ部24に対して実行するが、ここでは第1カメラ部23に対して実行した場合について説明する。
また、図7は故障診断処理の動作のフローチャートを示している。
【0047】
図5のステップS102において故障診断処理を開始すると、制御部11は、図7に示すように、故障診断モードがONになっているか否かを判定する(ステップS301)。故障診断モードがONでなければ(ステップS301:No)、制御部11は、故障等の可能性がないと判定して故障診断処理を終了する。
【0048】
一方、故障診断モードがONであれば(ステップS301:Yes)、制御部11は、診断回数Nを「0」にセットする(ステップS302)。そして、制御部11の指示により、撮影部22の第1カメラ部23は、顧客不在の前方空間(撮影方向の空間)を撮影する(ステップS303)。
【0049】
この際、制御部11の指示により、キャプチャー部26は、第1カメラ部23が出力した映像信号から静止画像(空間画像)を取得して出力する。そして、制御部11は、取得した静止画像をJPEG形式(所定の診断圧縮形式)で圧縮して診断用JPEG画像(診断圧縮画像)として出力し、記憶部14に一時記憶する(ステップS304)。
【0050】
その後、制御部11は、診断回数Nに「1」を加算したのち(ステップS305)、現在の診断回数Nが2回より大きいか否かを判定する(ステップS306)。診断回数Nが2回以下であれば(ステップS306:No)、制御部11は、処理をステップS303に戻して前方空間をもう一度撮影する。
【0051】
一方、診断回数Nが2回より大きければ(ステップS306:Yes)、制御部11は、前方空間を撮影した3枚の診断用JPEG画像のファイルサイズと基準ファイルサイズ(所定の診断ファイルサイズ)とを比較判定する(ステップS307)。
【0052】
全ての診断用JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満であれば(ステップS307:No)、制御部11は、撮影部22に故障が生じていることを示す故障情報(故障情報)を操作・表示部20に出力する(ステップS308)。そして、制御部11の指示により、操作・表示部20は、故障情報に基づいて、撮影部22の点検を促す画面を表示する。その後、制御部11は、故障診断モードをOFFにして(ステップS309)、以降の取引の受付けを中止して故障診断処理を終了する。
【0053】
ステップS307において、全ての診断用JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ以上であれば(ステップS307:Yes)、制御部11は、撮影部22の故障ではないと判定し、故障診断モードをOFFにして(ステップS309)、故障診断処理を終了する。
【0054】
以上のような動作を実現するATM1、撮影方法、及び撮影プログラムは、顧客の顔を識別できるJPEG画像か否かを判別して、顧客の顔を識別できるJPEG画像のみを記憶することができる。
【0055】
具体的には、撮影部22で顧客の顔を撮影して作成出力したJPEG画像は、強い外光の入射により撮影部22の輝度調整の範囲を超えて白飛びした白飛び画像32、あるいは撮影部22が遮蔽されて外光が入らない状態で撮影した真っ黒な遮蔽画像33など、必ずしも正常画像31のように顧客の顔を識別できるJPEG画像であるとは限らない。
【0056】
そこで、一時記憶したJPEG画像のファイルサイズと基準ファイルサイズとを比較判定することにより、一時記憶したJPEG画像が顧客の顔を識別できるJPEG画像であるか否かを判別することができる。
【0057】
すなわち、一時記憶したJPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ以上であれば、顧客の顔を識別できるJPEG画像であると判別することができる。一方、一時記憶したJPEG画像が基準ファイルサイズ未満であれば、白飛び画像32、あるいは遮蔽画像33のように顧客の顔を識別できないJPEG画像であると判別することができる。
【0058】
これにより、顧客の顔を識別できるJPEG画像だけを記憶部14に記憶することができる。さらに、顧客の顔を識別できないJPEG画像まで記憶部14に記憶して、記憶部14の限られた記憶容量を圧迫するおそれがない。
【0059】
従って、ATM1、撮影方法、及び撮影プログラムは、顧客の顔を識別できるJPEG画像か否かを判別して、顧客の顔を識別できるJPEG画像のみを記憶することができる。
【0060】
また、一時記憶したJPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満の場合、一時記憶したJPEG画像を削除するとともに、再度、顧客の顔を撮影することにより、撮影タイミングによって、正常画像31のような顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶できないことを防止できる。
【0061】
具体的には、ATM1は、顧客検出センサ21で顧客を検出すると顧客の顔の撮影を開始するが、必ずしも撮影部22と対向して静止している顧客を撮影できるとは限らない。このため、撮影タイミングによっては、顧客の動きにより、顧客の後方や側方から強い外光が入射して白飛び画像32となることがある。
【0062】
あるいは、撮影タイミングによっては、顧客が撮影部22を遮蔽したところを撮影する、あるいは顧客が撮影可能な範囲外に出たところを撮影するおそれがある。このため、出力したJPEG画像が白飛び画像32や遮蔽画像33のような画像となり、ATM1は、正常画像31のように顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶することができない。
【0063】
そこで、一時記憶したJPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満の場合、顧客を再度撮影することで、確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶部14に記憶することができる。また、一時記憶したJPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満の場合、一時記憶したJPEG画像を削除するため、ATM1は、正常画像31のように顧客の顔を識別できるJPEG画像のみを記憶部14に記憶することができる。
【0064】
従って、ATM1は、顧客の顔を識別できるJPEG画像か否かを判別して、JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満であれば、再度顧客の顔を撮影することで、確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶することができる。
【0065】
また、メモリ13に非取得情報を記憶していれば、キャプチャー部26に入力する映像信号を第2カメラ部24の映像信号に切り換えることにより、顧客が手などで故意に第1カメラ部23を遮蔽しても、第2カメラ部24で顧客を確実に撮影することができる。これにより、より確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶部14に記憶することができる。
【0066】
また、第2カメラ部24の映像信号に切り換えることにより、撮影方向が変わり外光などの影響を受け難くなるため、より確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶部14に記憶することができる。
【0067】
さらに、万一、第1カメラ部23が故障したことで非取得情報が出力されても、ATM1は、第2カメラ部24の映像信号に切り換えて顧客の顔を撮影することができる。
【0068】
従って、ATM1は、メモリ13に非取得情報を記憶していれば、第2カメラ部24の映像信号に切り換えることで、より確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶することができる。
【0069】
また、故障診断処理により、ATM1は、顧客不在の前方空間の診断用JPEG画像から撮影部22の故障の有無を自己診断することができる。
具体的には、3枚の診断用JPEG画像のファイルサイズが全て基準ファイルサイズ以上であれば、正常に撮影できているため、顧客の動きや外光の入射などの外的要因により、非取得情報が出力されたと判定することができる。つまり、ATM1は、撮影部22に問題はないと自己診断することができる。
【0070】
一方、診断用JPEG画像のファイルサイズが全て基準ファイルサイズ未満であれば、顧客の動きや外光の入射などの外的要因ではなく撮影部22の故障により、非取得情報が出力されたと判定することができる。つまり、ATM1は、撮影部22に故障が生じていると自己診断することができる。
【0071】
さらに、例えば、第1カメラ部23で撮影した診断用JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満であって、第2カメラ部24で撮影した診断用JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ以上であれば、第1カメラ部23に故障が生じていると自己診断することができる。
【0072】
あるいは、第1カメラ部23、及び第2カメラ部24ともに診断用JPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ未満であれば、撮影部22、特にカメラ切換え部25やキャプチャー部26に故障が生じていると自己診断することができる。つまり、ATM1は、撮影部22の故障有無だけでなく、故障箇所も特定することができる。
【0073】
これにより、撮影部22の故障の有無だけでなく、故障箇所も故障情報として操作・表示部20に出力することができる。そして、係員は、操作・表示部20を確認して迅速に修理を行うことができる。
【0074】
さらに、診断用JPEG画像を3回出力することにより、撮影タイミング等により偶発的に出力される白飛び画像32や遮蔽画像33で故障の有無を診断することを防止できる。これにより、より精度良く撮影部22における故障の有無を自己診断することができる。
従って、ATM1は、顧客の顔を識別できるJPEG画像を常時撮影できない状態で放置されることを防止できる。
【0075】
また、取引操作ごとに顧客の顔を撮影することにより、キャッシュカードや紙幣などの抜き取り動作をJPEG画像として記憶することができる。これにより、紙幣を抜き取り忘れた顧客からの問合せがあっても、本人確認と抜き取り動作の確認を容易に行うことができる。
【0076】
また、ハーフミラー3を介して顧客の顔を撮影するため、第1カメラ部23、及び第2カメラ部24は、顧客からは見え難くなる。これにより、顧客は、第1カメラ部23、及び第2カメラ部24の存在を意識することがない。さらに、故意に第1カメラ部23、及び第2カメラ部24を遮蔽されることを防止できる。
【0077】
なお、上述の実施例1では、第1カメラ部23、第2カメラ部24の順で切換えたが、これに限定せず、第2カメラ部24、第1カメラ部23の順で切換えてもよい。
【0078】
また、故障診断処理において、前方空間を撮影した診断用JPEG画像のファイルサイズと基準ファイルサイズとを比較したが、予め故障診断用の基準ファイルサイズを設定してもよい。これにより、顧客の有無によって生じるJPEG画像のファイルサイズの差異によって、制御部11が撮影部22の故障と誤診断するおそれを防止できる。
【0079】
また、非取得情報を少なくとも1つのメモリ13に一時記憶していれば、故障診断モードをONにしたが、これに限定せず、顧客との取引が終了するまでの非取得情報を全て一時記憶するとともに、非取得情報の数が一時記憶した全てのJPEG画像の数と一致する場合、すなわち顧客の顔を識別できるJPEG画像が常時記憶できない場合に、故障診断モードをONにするようにしてもよい。
【実施例2】
【0080】
次に、別の実施例として、撮影部22の構成が異なるATM1について、図8を用いて詳しく説明する。
なお、図8は実施例2における撮影部22の内部構成のブロック図を示している。
また、上述の実施例1に対して、撮影部22の内部構成が異なる以外は同一の構成のため、同一の構成には同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0081】
撮影部22は、図8に示すように、カメラ部27、及びキャプチャー部26で構成している。
カメラ部27は、上述の実施例1における第1カメラ部23の位置に配置するとともに、第1カメラ部23と同一の機能を有しているため、詳細な説明を省略する。さらに、カメラ部27には、回転駆動部27a(駆動部)、及びスライド駆動部27b(駆動部)を備えている。
【0082】
回転駆動部27aは、上述の実施例1における回転駆動部23aと同一の機能を有しているため、詳細な説明を省略する。
スライド駆動部27bは、所定の移動範囲内において、カメラ部27を左右方向(所定の方向)にスライド移動して顧客に対して撮影方向を変更する機能を有している。
【0083】
このような構成のATM1において、顧客が取引に来た際のATM1の動作を、図9を用いて説明する。
なお、図9は実施例2におけるATM1の動作のフローチャートを示している。
【0084】
まず、ATM1の制御部11は、図9に示すように、顧客検出センサ21が顧客を検出したか否かを判定する(ステップS401)。顧客検出センサ21が顧客を検出していなければ(ステップS401:No)、制御部11は、顧客を待つ待機状態と判断し、顧客検出センサ21が顧客を検出するまで待機する。
【0085】
一方、顧客検出センサ21が顧客を検出すると(ステップS401:Yes)、制御部11の指示により、操作・表示部20は、操作案内を表示する(ステップS402)。その後、制御部11は、顧客の顔を撮影する撮影処理を実行する(ステップS403)。
なお、撮影処理は、上述した実施例1における図6に示した撮影処理と同一のため詳しい説明を省略する。
【0086】
撮影処理を終了すると、制御部11は、メモリ13に非取得情報を一時記憶しているか否かを判定する(ステップS404)。非取得情報を一時記憶していれば(ステップS404:Yes)、制御部11は、カメラ部27をスライド移動したか否かを判定する(ステップS405)。
【0087】
カメラ部27をスライド移動していなければ(ステップS405:No)、制御部11の指示により、スライド駆動部27bは、カメラ部27を現在の位置から左右方向他端側にスライド移動する(ステップS406)。その後、制御部11は、メモリ13に一時記憶している非取得情報を削除し、処理をステップS403に戻して撮影処理を実行する。
【0088】
一方、カメラ部27をスライド移動していれば(ステップS405:Yes)、制御部11は、カメラ部27をスライド移動しても正常画像31のように顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶できないと判定し、メモリ13に一時記憶している非取得情報を保持したまま、顧客との取引を終了したか、あるいは顧客操作により取引を中止して終了したか否かを判定する(ステップS407)。
【0089】
なお、ステップS404において、非取得情報を一時記憶していなければ(ステップS404:No)、制御部は、処理をステップS407に進める。
【0090】
ステップS407において、取引を終了していなければ(ステップS407:No)、制御部11は、処理をステップS402に戻し、次の操作案内が操作・表示部20に表示されると撮影処理を実行する。
【0091】
ステップS407において取引を終了していれば(ステップS407:Yes)、制御部11は、メモリ13に非取得情報を一時記憶している否かを判定する(ステップS408)。非取得情報を一時記憶していなければ(ステップS408:No)、制御部11は、顧客の取引操作毎に顧客の顔を識別できるJPEG画像が記憶されたとして処理を終了する。
【0092】
一方、非取得情報を一時記憶していれば(ステップS408:Yes)、制御部11は、撮影部22に故障が生じていることを示す故障情報を操作・表示部20に出力する(ステップS409)。そして、制御部11の指示により、操作・表示部20は、故障情報に基づいて、撮影部22の点検を促す画面を表示する。その後、制御部11は、以降の取引の受付けを中止して処理を終了する。
【0093】
以上のような動作を実現するATM1、撮影方法、撮影プログラムは、顧客の顔を識別できるJPEG画像か否かを判別して、顧客の顔を識別できるJPEG画像のみを記憶することができる。
【0094】
また、カメラ部27にスライド駆動部27bを備えたことにより、故意にカメラ部27を遮蔽される、あるいは強い外光が入射して白飛びし易い撮影環境であっても、1台のカメラ部27でより確実に顧客の顔を撮影することができる。これにより、より確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶部14に記憶することができる。
【0095】
具体的には、スライド駆動部27bにより、カメラ部27は、左右方向にスライド移動することで、顧客に対する撮影方向を変更することができる。すなわち、強い外光が入射して白飛びし易い撮影環境であっても、撮影方向を変更することで、外光などの影響を受け難くすることができる。
【0096】
さらに、故意にカメラ部27を遮蔽しても、カメラ部27を移動することで、顧客の顔を確実に撮影することができる。
従って、ATM1は、顧客に対する撮影方向を変更して撮影することで、より確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶部14に記憶することができる。
【0097】
なお、上述の実施例2において、カメラ部27をスライド移動後、顧客の顔を撮影したが、これに限定せず、カメラ部27をスライド移動させながら、顧客の顔を複数枚撮影してもよい。さらに、スライド移動しながら撮影したJPEG画像のうち、最もファイルサイズの大きいJPEG画像を取得できたスライド位置にカメラ部27を移動させてもよい。
【0098】
これにより、カメラ部27は、外光などの影響が最も少ないスライド位置で、顧客の顔を撮影することができる。よって、より確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像を記憶部14に記憶することができる。
また、スライド駆動部27bは、カメラ部27を左右方向に移動する構成としたが、これに限定せず、カメラ部27を上下方向に移動する構成としてもよい。
【0099】
また、図9のステップS408において、非取得情報をメモリ13に一時記憶していれば、故障情報を出力するとしたが、これに限定せず、実施例1と同様に故障診断モードをONにするとともに、ATM1が待機状態において故障診断処理を実行してもよい。
【0100】
また、上述の実施例1、及び実施例2において、ATM1を用いて説明したが、これに限定せず、両替機やキャッシュディスペンサーなどの自動取引装置、あるいは操作をする利用者の顔や動作を記憶しておくことが望ましい装置であってもよい。さらに、自動取引装置などの外部に設置するとともに、自動取引装置と連動して、あるいは独立して稼動するようにしてもよい。
【0101】
また、顧客の顔を撮影したが、これに限定せず、顧客の取引動作を撮影することを目的としてもよい。
また、筐体2の上部にハーフミラー3を備えたが、これに限定せず、筐体2の内部にある第1カメラ部23、第2カメラ部24、あるいはカメラ部27を顧客が視認し難いスモーク板などとしてもよい。
【0102】
また、ATM1の制御部11で撮影部22を制御したが、これに限定せず、第1カメラ部23やキャプチャー部26を制御する制御部を撮影部22と一体で構成し、自動取引装置などに組み込んでもよい。
また、顧客検出センサ21で顧客を検出したが、これに限定せず、顧客が操作・表示部20を操作することで顧客の有無を検出してもよい。
【0103】
また、顧客検出センサ21で顧客を検出すると、顧客の顔をテスト撮影し、テスト撮影したJPEG画像のファイルサイズ、及び基準ファイルサイズを比較判定してもよい。そして、判定結果に基づいて、取引開始前に第1カメラ部23、第2カメラ部24、あるいはカメラ部27を、顧客の顔を識別できるJPEG画像を取得できる位置に制御して撮影方向を変更してもよい。
【0104】
また、JPEG形式で圧縮したJPEG画像で説明したが、これに限定せず、その他の圧縮形式、例えば、JPEG画像のような非可逆圧縮形式、あるいはPNG画像のような可逆圧縮形式で静止画像を圧縮してもよい。ただし、色変化が少ないほど圧縮率が高い圧縮形式が好ましい。
【0105】
また、出力したJPEG画像を記憶部14に一時記憶したが、これに限定せず、メモリ13に一時記憶してもよい。
また、撮影回数N、及び診断回数Nの上限を3回としたが、これに限定せず、それぞれ任意に設定してもよい。
また、基準ファイルサイズは、ATM1の設置状態、第1カメラ部23、第2カメラ部24、あるいはカメラ部27の撮影画素数など撮影部22の性能、及び圧縮形式などを考慮して適宜に設定してもよい。
【0106】
また、複数のJPEG画像を作成出力し、最もファイルサイズの大きいJPEG画像のみを記憶部14に記憶してもよい。これは、ファイルサイズの大きいJPEG画像ほど顧客の顔をより確実に識別できる可能性が高くなる。このため、より確実に顧客の顔を識別できるJPEG画像のみを記憶部14に記憶することができる。
【0107】
また、一時記憶したJPEG画像のファイルサイズが基準ファイルサイズ以下であれば、回転駆動部23a,24a,27aを制御して、第1カメラ部23、第2カメラ部24、あるいはカメラ部27を回転可能な範囲で上下左右方向に回転してもよい。これにより、顧客の顔を識別できるJPEG画像を確実に撮影することができる。この際、一時記憶したJPEG画像から顧客の顔を認識して、適切な回転角度を導きだしてもよい。
【0108】
また、故障情報を操作・表示部20に出力したが、これに限定せず、操作・表示部20とは別に設けたメンテナンス用モニターであってもよい。さらに、故障情報を記憶部14に記憶して、係員の操作により、故障情報を操作・表示部20、あるいはメンテナンス用モニターに表示してもよい。
【符号の説明】
【0109】
1…ATM
11…制御部
14…記憶部
20…操作・表示部
22…撮影部
23a…回転駆動部
24a…回転駆動部
27a…回転駆動部
27b…スライド駆動部
31…正常画像
32…白飛び画像
34…遮蔽画像
M…顧客


【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を撮影して静止画像を出力する少なくとも1つの撮影部と、
各種情報を記憶する記憶部と、
各部を制御する制御部とを備えた撮影装置であって、
前記制御部に、
前記撮影部で取得した前記利用者の前記静止画像を所定の圧縮形式で圧縮して圧縮画像を作成する圧縮画像作成処理と、
前記圧縮画像のファイルサイズが所定のファイルサイズ以上であるか否かを比較判定し、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ以上であれば、前記圧縮画像を前記記憶部に記憶し、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ未満であれば、前記圧縮画像を前記記憶部に記憶しないことを示す非取得情報を出力する圧縮画像判定処理を備えた
撮影装置。
【請求項2】
前記制御部に、
前記圧縮画像判定処理において、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ未満の場合、前記圧縮画像を削除するとともに、前記圧縮画像作成処理、及び前記圧縮画像判定処理を実行する繰返し処理を備え、
前記圧縮画像判定処理を、
所定の回数、前記繰返し処理を実行すると、前記非取得情報を出力する構成とした
請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記撮影部を複数備え、
前記制御部に、
前記非取得情報を取得すると、別の撮影部に切り換えて前記圧縮画像作成処理、及び前記圧縮画像判定処理を実行する撮影部切換え処理を備えた
請求項1または2に記載の撮影装置。
【請求項4】
記撮影部を所定の方向に駆動して前記利用者に対する撮影方向を変更する駆動部を備え、
前記制御部に、
前記非取得情報を取得すると、前記撮影部を前記所定の方向に駆動して前記圧縮画像作成処理、及び前記圧縮画像判定処理を実行する撮影部駆動処理を備えた
請求項1または2に記載の撮影装置。
【請求項5】
各種情報を出力許容する出力部を備え、
前記制御部に、
前記撮影部で撮影方向の空間を撮影した空間画像を取得するとともに、前記空間画像を所定の診断圧縮形式で圧縮して診断圧縮画像を作成して、前記診断圧縮画像のファイルサイズが所定の診断ファイルサイズ以上であるか否かを比較判定し、前記診断圧縮画像のファイルサイズが前記診断ファイルサイズ未満であれば、前記撮影部の故障を示す故障情報を前記出力部に出力する故障診断処理を備えた
請求項1から4のいずれか1つに記載の撮影装置。
【請求項6】
利用者を撮影して静止画像を出力する少なくとも1つの撮影部と、各種情報を記憶する記憶部と、各部を制御する制御部とを備えた撮影装置を用いた撮影方法であって、
前記制御部の圧縮画像作成処理により、前記撮影部で取得した前記利用者の前記静止画像を所定の圧縮形式で圧縮して圧縮画像を作成し、
圧縮画像判定処理により、前記圧縮画像のファイルサイズが所定のファイルサイズ以上であるか否かを比較判定し、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ以上であれば、前記圧縮画像を前記記憶部に記憶し、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ未満であれば、前記圧縮画像を前記記憶部に記憶しないことを示す非取得情報を出力する
撮影方法。
【請求項7】
利用者を撮影して静止画像を出力する少なくとも1つの撮影部と、各種情報を記憶する記憶部と、各部を制御する制御部とを備えた撮影装置を用いた撮影プログラムであって、
前記制御部に、
前記撮影部で取得した前記利用者の前記静止画像を所定の圧縮形式で圧縮して圧縮画像を作成するステップと、
前記圧縮画像のファイルサイズが所定のファイルサイズ以上であるか否かを比較判定し、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ以上であれば、前記圧縮画像を前記記憶部に記憶し、前記圧縮画像のファイルサイズが前記所定のファイルサイズ未満であれば、前記圧縮画像を前記記憶部に記憶しないことを示す非取得情報を出力するステップとを実行させる
撮影プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−109727(P2013−109727A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256536(P2011−256536)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】