説明

映像再生装置及び映像再生方法

【課題】映像再生中にユーザが所望のシーンを検索する特殊再生操作に要する時間を短縮できるようにする。
【解決手段】操作入力手段からのユーザ操作に応じて、映像の再生制御を行う再生制御手段と、記録済みの映像コンテンツから前記ユーザ操作によって指定された映像コンテンツを映像デコード手段へ出力する映像管理手段と、入力された映像コンテンツをデコードして映像表示手段へ出力する映像デコード手段と、入力された映像を出力する映像表示手段と、前記映像コンテンツに応じたユーザの操作履歴を管理する操作履歴管理手段と、前記操作履歴から映像の再生時間軸上の重要度を算出する重要度算出手段とを設け、前記再生制御手段は、前記操作入力手段を介して特殊再生操作を受け取った場合に、前記重要度算出手段から映像の再生時間の再生時間軸上の重要度を取得し、前記映像の重要度と映像の現在の再生位置とに基づいて再生制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は映像再生装置及び映像再生方法に関し、特に、テレビ放送、ストリーミングなど映像を効率的に特殊再生するために用いて好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、映像の視聴形態は従来のテレビ放送をリアルタイムに視聴する形態だけでなくなってきている。例えば、ハードディスクやフラッシュメモリに録画した映像を視聴する形態や、ネットワークを介してストリーミング配信される映像を視聴する形態などに代表されるように、多様化が進んでいる。
【0003】
一方、ユーザが映像を視聴するための時間は限られており、ユーザがより効率的に映像を視聴するための映像再生技術が求められている。従来、映像を効率的に再生する技術として、複数のユーザの視聴履歴からユーザ間の嗜好の関連度を算出し、視聴者と嗜好が類似する他のユーザの視聴履歴に基づき要約再生する技術が開示されている(特許文献1参照)。
また、現在再生中の映像を過去に再生した時の操作履歴情報を管理する方法に関しては、例えば特許文献2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−333451号公報
【特許文献2】特開2006−024259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した従来技術では、要約再生中にユーザが早送り、スキップ送りなどの特殊操作によって所望のシーンを検索する場合には、そのシーンまでの長さに応じて確認に要する時間が長くなるという問題点があった。
本発明は前述の問題点に鑑み、映像再生中にユーザが所望のシーンを検索する特殊再生操作に要する時間を短縮できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の映像再生装置は、ユーザ操作を受け付ける操作入力手段と、ユーザ操作に応じて、映像の再生制御を行う再生制御手段と、記録済みの映像コンテンツから前記ユーザ操作によって指定された映像コンテンツを映像デコード手段へ出力する映像管理手段と、入力された映像コンテンツをデコードして映像表示手段へ出力する映像デコード手段と、入力された映像を出力する映像表示手段と、前記映像コンテンツに応じたユーザの操作履歴を管理する操作履歴管理手段と、前記操作履歴から映像の再生時間軸上の重要度を算出する重要度算出手段とを備え、前記再生制御手段は、前記操作入力手段を介して特殊再生操作を受け取った場合に、前記重要度算出手段から映像の再生時間の再生時間軸上の重要度を取得し、前記映像の重要度と映像の現在の再生位置とに基づいて再生制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザが視聴している映像の再生位置に応じて、早送りや巻き戻し操作時の再生速度の制御やスキップ操作後の再生位置の制御を行うことができるので、映像から所望のシーンを短時間で検索することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明における映像再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】映像を通常再生する場合の再生制御の流れを説明するフローチャートである。
【図3】操作履歴情報を説明する概念図である。
【図4】リモコン操作時の処理の流れを説明するフローチャートである。
【図5】スキップ操作時の再生位置決定処理を示すフローチャートである。
【図6】スキップ操作時の再生位置決定処理を示すフローチャートである。
【図7】スキップ操作時の再生位置決定処理を示すフローチャートである。
【図8】スキップ操作時の再生位置決定処理を示すフローチャートである。
【図9】タイムラインの表示結果を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における映像再生装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の映像再生装置101は、操作入力部102、再生制御部103、操作履歴管理部104、重要度算出部105、映像管理部106、映像デコード部107、映像表示部108から構成される。
【0010】
操作入力部102は、ユーザのリモコン操作を受け付け、再生制御部103に対して再生制御指示を行う。ここで受け付けるリモコン操作は、3種類の操作に分けられる。1つ目は、映像を指定して通常再生する再生操作である。2つ目は、再生中の映像に対するスキップ送り、スキップ戻し、早送り、巻き戻しなど、映像を通常再生とは異なる速度で再生する特殊再生操作である。3つ目は、現在の再生位置を示すタイムライン表示操作である。各操作に応じて再生制御部103に対して行う再生制御指示は異なる。
【0011】
再生制御部103は、操作入力部102からの再生制御指示に応じて重要度算出部105、映像管理部106、映像デコード部107、映像表示部108を制御し、映像の再生制御を行う。再生制御部103が各再生制御指示に応じて実行する処理に関しての詳細は後述する。
【0012】
操作履歴管理部104は、現在再生中の映像を、過去に再生した時の操作履歴情報を管理する。操作履歴情報に関しての詳細は後述する。
重要度算出部105は、操作履歴管理部104から操作履歴を取得し、その操作履歴に基づいて映像の再生時間軸上での重要度を算出する。重要度の算出方法に関しての詳細は後述する。
映像管理部106は、記録済みの映像コンテンツを管理し、再生制御部103からの指示に応じて指定された映像コンテンツを映像デコード部107へと出力する。
【0013】
ここで、映像管理部106が管理する映像コンテンツは、過去にテレビ放送局から放送された番組映像を録画したものでもよいし、インターネット経由でストリーミング再生したものでもよい。映像デコード部107は、映像コンテンツをデコードして映像表示部108へと出力する。映像表示部108は、デコード済みの映像をユーザに表示する。
【0014】
次に、本実施形態における処理の流れを説明する。
図2は、本実施形態において、映像を通常再生する場合の再生制御の流れを説明するフローチャートである。
S201では、操作入力部102はユーザからの再生操作を受け付け、再生制御部103へと再生指示を行う。ここで、再生操作および再生指示には再生対象の映像を特定するための映像IDが含まれる。
S202では、再生制御部103は重要度算出部105に対して、重要度の算出指示を行う。重要度算出部105は、操作履歴管理部104から映像IDに関連付いた操作履歴情報を取得する。
【0015】
S203では、重要度算出部105は、S202で取得した操作履歴情報を元に再生時間軸上の重要度を算出し、算出した重要度を再生制御部103へと通知する。
S204では、再生制御部103は、通知された重要度を保持すると共に、映像の再生制御を行う。具体的には、映像管理部106を介して、映像IDに該当する映像コンテンツを読み出し、読み出した映像コンテンツを映像デコード部107を介してデコードし、デコードした映像コンテンツを映像表示部108に供給し、映像表示部108にて表示する。
【0016】
次に、図3(a)を用いて操作履歴情報の詳細に関して説明する。
図3(a)は、操作履歴情報の例を示す概念図である。各操作履歴は映像を特定するための映像ID、映像IDに対して行った操作を示す操作履歴、および映像の先頭の時間を基準とした相対的な操作の開始時間、および操作の終了時間から構成される。
【0017】
図3(a)において、301は、映像開始00:00:00後から00:15:00の15分間を早送り再生したことを示す。302は、映像開始00:45:00後から01:15:00の30分間をスキップ送り再生したことを示す。303は、映像開始01:15:00後から01:00:00の15分間を巻き戻し再生したことを示す。304は、映像開始01:45:00後に再生を停止したことを示す。
【0018】
次に、図3(b)および図3(c)を用いて映像の再生時間軸上の重要度の算出方法に関して詳細に説明する。
図3(b)は、横軸を再生時間として、図3(a)で説明した操作履歴情報の操作をマッピングしたものである。図3(c)は、図3(b)に示した操作履歴情報を元に重要度を算出した例である。ここでは、通常再生された区間を「3」、早送り、巻き戻りなど可変倍速再生された区間を「2」、スキップ、停止など再生されなかった区間を「1」として各再生時間に重みを付加することで重要度を決定している。
【0019】
307、309は、通常速度で再生された区間であり重要度は3となる。306は早送り再生された区間であり重要度は2となる。308はスキップ送りされた区間、310は再生が停止された区間でそれぞれ履歴では再生されていない区間なので重要度は1となる。ここでは、1回の操作履歴に対して重要度を算出する例を説明したが、過去の複数回の操作履歴から各履歴の重要度を算出し、それらの和によって重要度を算出するようにしてもよい。
【0020】
次に、映像の通常再生中にユーザからのリモコン操作を受け取った場合の処理について説明する。
図4は、本実施形態において、映像の通常再生中にユーザがリモコン操作を行った場合の処理の流れを説明するフローチャートである。
【0021】
S401では、操作入力部102は、ユーザからのリモコン操作を受け付ける。
S402では、操作入力部102は、受け付けたリモコン操作がスキップ操作であるかを判断する。スキップ操作である場合は、再生制御部103にスキップ指示を送り、S403へと進む。リモコン操作がスキップ操作ではない場合には、S406へと進む。ここで、スキップ操作は現在の再生位置から所定時間再生位置を進ませるスキップ送り操作と、現在の再生位置から所定時間再生位置を戻すスキップ戻し操作のいずれかを示す。
【0022】
S403では、再生制御部103は、現在の映像の再生位置から当該再生位置の重要度を取得する。
S404では、再生制御部103は、S403で取得した重要度からスキップ後の再生位置を算出し、S405へと進む。スキップ後の再生位置の算出方法については後述する。
S405では、再生制御部103は、映像管理部106を介して、映像コンテンツをスキップ後の再生位置から読み出し、再生を継続する。
【0023】
S406では、リモコン操作が早送り操作、巻き戻し操作、及び早送り、巻き戻しのキャンセル操作のいずかであるかを判断し、早送り操作、巻き戻し操作、及び早送り、巻き戻しのキャンセル操作のいずれかの場合にはS407へと進む。リモコン操作が早送り操作、巻き戻し操作、及び早送り、巻き戻しのキャンセル操作のいずれでもない場合にはS409へと進む。
【0024】
S407では、再生制御部103は、現在の再生位置の重要度から再生速度を算出し、S408へと進む。再生速度は予め重要度毎に定義したテーブルを作成しておくことで算出可能である。図3(c)で説明した重要度の例で説明すると、通常再生された区間の重要度は「3」、早送り再生された区間の重要度は「2」、再生されなかった区間の重要度は「1」である。この時、重要度が低い区間ほど高速再生しても問題ないと判断し、重要度「1」の区間は10倍速再生、重要度「2」の区間は5倍速再生、重要度「3」の区間では1.5倍速再生というように予めテーブルを作成する。
【0025】
S408では、再生制御部103は、S407で算出した再生速度に応じて映像を再生する。この時、リモコン操作が早送り操作だった場合には時間軸に対して正方向に、巻き戻し操作だった場合には時間軸に対して負方向に再生制御を行う。以降、ユーザから早送り、巻き戻しのキャンセル操作を受け付ける、または、再生位置が映像の始端または終端のいずれかに至るまでS407、S408の処理を繰り返す。
【0026】
S409では、S406におけるリモコン操作が早送り操作、巻き戻し操作、及び早送り、巻き戻しのキャンセル操作のいずれでもない場合には、リモコン操作が映像のタイムライン表示操作かを判断する。リモコン操作がタイムライン表示操作の場合には、S410へと進む。リモコン操作がタイムライン表示操作ではない場合には処理を終了する。
S410では、再生制御部103は、映像のタイムライン情報を生成し、映像表示部108を制御してタイムライン表示を行う。タイムライン表示についての詳細は後述する。
【0027】
次に、S404で説明した、スキップ後の再生位置の決定方法に関して図5、図6、図7および図8を用いて四つの例を説明する。
図5は、S404のスキップ操作時の再生位置決定処理の第一例を説明するフローチャートである。
まず、S501では、重要度が変化する次の再生位置を検索する。この時、S401で受け取ったリモコン操作がスキップ送り操作の場合は現在の再生位置から再生時間軸に対して正の方向に検索する。スキップ戻し操作の場合は、現在の再生位置から再生時間軸に対して負の方向に検索する。
【0028】
S502では、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達したかを判断する。検索位置が映像の始端、もしくは終端に達していない場合にはS503へ進む。検索位置が映像の始端、もしくは終端に達した場合にはS504へ進む。
【0029】
S503では、現在の再生位置をS501で検索した位置まで再生位置を移動する。
S504では、現在の再生位置を映像の始端もしくは終端へ移動する。ここで、S502での検索位置が映像の始端へ達した場合には、現在の再生位置を映像の始端へと移動する。S502での検索位置が映像の終端へ達した場合には、現在の再生位置を映像の終端へと移動する。
【0030】
図6は、S404のスキップ操作時の再生位置決定処理の第二例を説明するフローチャートである。図5と同様の処理には同じ符号を付加する。
S501で、重要度が変化する次の再生位置を検索する。
S502において、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達したかを判断する。検索位置が映像の始端、もしくは終端に達していない場合にはS601へ進む。検索位置が映像の始端、もしくは終端に達した場合にはS504へ進む。
【0031】
S601では、S501で検索した再生位置の重要度とS403で取得した現在の再生位置の重要度を比較する。検索した位置の重要度が現在の再生位置の重要度より小さい場合には、S501へと戻り、次に重要度が変化する位置を検索する。一方、現在の再生位置の重要度以上の位置が検索できた場合にはS503へと進む。
S503では、現在の再生位置をS501で検索した位置まで再生位置を移動する。
また、S504では、現在の再生位置を映像の始端もしくは終端へ移動する。
【0032】
図7は、S404のスキップ操作時の再生位置決定処理の第三例を説明するフローチャートである。図5と同様の処理には同じ符号を付加し、詳細な説明は省略する。
まず、S701において、現在の再生位置の重要度が閾値以下かを判断し、重要度が閾値以下の場合はS702へと進み、重要度が閾値より大きい場合はS705へと進む。ここで、閾値は映像再生装置内で予め規定した値でもよいし、ユーザ操作によって設定された値でもよい。
【0033】
S702では、重要度が変化する次の再生位置を検索する。この時、S401で受け取ったリモコン操作がスキップ送り操作の場合は現在の再生位置から再生時間軸に対して正の方向に検索する。また、スキップ戻し操作の場合は、現在の再生位置から再生時間軸に対して負の方向に検索する。
【0034】
次に、S502では、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達したかを判断し、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達していない場合にはS703へ進み、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達した場合にはS504へ進む。
【0035】
S703では、検索した再生位置の重要度が閾値以下かを判断し、閾値以下であればS702へと戻り、さらに次に重要度が変化する再生位置を検索する。また、重要度が閾値より大きい場合は、S704へと進む。この時、重要度は検索結果の再生位置を境とし映像の時間軸正方向のものを用いる。
S704では、現在の再生位置を検索した再生位置に移動する。
【0036】
S705では、S701の判断の結果、重要度が閾値より大きい場合は、再生位置を予め規定した時間分再生位置を移動する。この時、S401で受け取ったリモコン操作がスキップ送り操作の場合は現在の再生位置から再生時間軸に対して正の方向に移動する。スキップ戻し操作の場合は、現在の再生位置から再生時間軸に対して負の方向に移動する。予め規定した時間とは、例えば10秒など映像再生装置内で規定したものでもよいし、ユーザ指定によって設定された時間でもよい。
S504では、S502の判断の結果、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達した場合は、現在の再生位置を映像の始端もしくは終端へ移動する。
【0037】
図8は、S404のスキップ操作時の再生位置決定処理の第四例を示すフローチャートである。
まず、S801では、現在の再生位置から予め規定したスキップ時間Tsの範囲で重要度が変化するかを判断する。この時、S401で受け取ったリモコン操作がスキップ送り操作の場合は現在の再生位置から再生時間軸に対して正の方向にスキップ時間Tsを加算した範囲で重要度が変化するかを判断する。一方、スキップ戻し操作の場合は、現在の再生位置から再生時間軸に対して負の方向にスキップ時間Tsを減算した範囲で重要度が変化するかを判断する。現在の再生位置からスキップ時間Tsの範囲内で重要度が変化する場合はS802へと進む。現在の再生位置からスキップ時間Tsの範囲内で重要度が変化しない場合はS808へと進む。
【0038】
S802では、変化後の重要度が閾値以下かを判断し、閾値以下の場合はS803へと進み、変化後の重要度が閾値より大きい場合はS808へと進む。ここで、閾値は、映像再生装置内で予め規定した値でもよいし、ユーザ操作によって設定された値でもよい。
【0039】
S803では、重要度が閾値以下の再生時間Tvを0に設定する。
S804では、変化後の重要度での再生時間を取得し、重要度が閾値以下の再生時間Tvに加算する。
S805では、S801で取得した位置の次に重要度が変化する位置を検索する。
【0040】
S502では、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達したかを判断し、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達していない場合にはS806へ進み、検索位置が映像の始端、もしくは終端に達した場合にはS504へ進む。S504では、現在の再生位置を映像の始端もしくは終端へ移動する。
【0041】
S806では、変化後の重要度が閾値以下かを判断し、閾値以下の場合はS804へと戻り、重要度が閾値より大きくなる再生位置が見つかるまで検索を継続し、重要度が閾値以下の再生時間Tvを加算していく。変化後の重要度が閾値より大きい場合はS807へと進む。
【0042】
S807では、現在の再生位置をTs+Tvに移動した位置に移動する。この時、S401で受け取ったリモコン操作がスキップ送り操作の場合は現在の再生位置から再生時間軸に対して正の方向に移動する。一方、スキップ戻し操作の場合は、現在の再生位置から再生時間軸に対して負の方向に移動する。
【0043】
S808では、予め規定したスキップ時間Ts分、現在の再生位置を移動する。この時、S401で受け取ったリモコン操作がスキップ送り操作の場合は現在の再生位置から再生時間軸に対して正の方向に移動する。スキップ戻し操作の場合は、現在の再生位置から再生時間軸に対して負の方向に移動する。
【0044】
次に、S410で説明したタイムライン表示について説明する。
図9は、タイムラインの表示結果を示す概念図である。
901は、映像表示部108が映像を表示する表示領域である。
902から906は再生制御部103が生成するタイムライン情報の表示結果を示す。
902から906は再生時間軸に対して重要度別に色分けされて表示する。
【0045】
902は、重要度が「2」である区間を示す。903、905の区間は重要度が「3」である区間を示す。904、906の区間は重要度が「1」である区間を示す。907は、現在の映像の再生位置を示す。908は、ユーザがスキップ送り操作を行った場合に、操作後に移動する再生位置を示す。この例では、図7を用いて前述した処理時のスキップ位置を示している。909は、映像全体の再生時間に対する、再生位置の映像の先頭からの相対時間を示している。
【0046】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0047】
101 映像再生装置、102 操作入力部、103 再生制御部、104 操作履歴管理部、105 重要度算出部、106 映像管理部、107 映像デコード部、108 映像表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作を受け付ける操作入力手段と、ユーザ操作に応じて、映像の再生制御を行う再生制御手段と、記録済みの映像コンテンツから前記ユーザ操作によって指定された映像コンテンツを映像デコード手段へ出力する映像管理手段と、入力された映像コンテンツをデコードして映像表示手段へ出力する映像デコード手段と、入力された映像を出力する映像表示手段と、前記映像コンテンツに応じたユーザの操作履歴を管理する操作履歴管理手段と、前記操作履歴から映像の再生時間軸上の重要度を算出する重要度算出手段とを備え、
前記再生制御手段は、前記操作入力手段を介して特殊再生操作を受け取った場合に、前記重要度算出手段から映像の再生時間の再生時間軸上の重要度を取得し、前記映像の重要度と映像の現在の再生位置とに基づいて再生制御することを特徴とする映像再生装置。
【請求項2】
前記再生制御手段は、ユーザからのスキップ操作を受け取った場合に、映像の現在の再生位置の重要度から重要度が変化する位置まで再生位置を移動するように再生制御することを特徴とする請求項1に記載の映像再生装置。
【請求項3】
前記再生制御手段は、ユーザからのスキップ操作を受け取った場合に、映像の現在の再生位置の重要度以上の位置まで再生位置を移動するように再生制御することを特徴とする請求項1に記載の映像再生装置。
【請求項4】
前記再生制御手段は、ユーザからのスキップ操作を受け取った場合に、映像の現在の再生位置の重要度が閾値以下の場合は、重要度が閾値より大きい位置まで再生位置を移動するように再生制御することを特徴とする請求項1に記載の映像再生装置。
【請求項5】
前記再生制御手段は、ユーザからのスキップ操作を受け取った場合に、映像の現在の再生位置から予め規定するスキップ時間の範囲に重要度が閾値より低い区間が含まれる場合には、スキップ時間に前記重要度が閾値より低い区間の再生時間を加えて再生位置を移動するように再生制御することを特徴とする請求項1に記載の映像再生装置。
【請求項6】
前記再生制御手段は、ユーザからの早送り操作または巻き戻し操作を受け取った場合に、映像の再生位置の重要度に応じて再生速度を制御することを特徴とする請求項1に記載の映像再生装置。
【請求項7】
ユーザ操作を受け付ける操作入力工程と、ユーザ操作に応じて、映像の再生制御を行う再生制御工程と、記録済みの映像コンテンツから前記ユーザ操作によって指定された映像コンテンツを映像デコード工程へ出力する映像管理工程と、入力された映像コンテンツをデコードして映像表示工程へ出力する映像デコード工程と、入力された映像を出力する映像表示工程と、前記映像コンテンツに応じたユーザの操作履歴を管理する操作履歴管理工程と、前記操作履歴から映像の再生時間軸上の重要度を算出する重要度算出工程とを備え、
前記再生制御工程においては、前記操作入力工程において特殊再生操作を受け取った場合に、前記重要度算出工程から映像の再生時間の再生時間軸上の重要度を取得し、前記映像の重要度と映像の現在の再生位置とに基づいて再生制御することを特徴とする映像再生方法。
【請求項8】
前記再生制御工程においては、ユーザからのスキップ操作を受け取った場合に、映像の現在の再生位置の重要度から重要度が変化する位置まで再生位置を移動するように再生制御することを特徴とする請求項7に記載の映像再生方法。
【請求項9】
前記再生制御工程においては、ユーザからのスキップ操作を受け取った場合に、映像の現在の再生位置の重要度以上の位置まで再生位置を移動するように再生制御することを特徴とする請求項7に記載の映像再生方法。
【請求項10】
前記再生制御工程においては、ユーザからのスキップ操作を受け取った場合に、映像の現在の再生位置の重要度が閾値以下の場合は、重要度が閾値より大きい位置まで再生位置を移動するように再生制御することを特徴とする請求項7に記載の映像再生方法。
【請求項11】
前記再生制御工程においては、ユーザからのスキップ操作を受け取った場合に、映像の現在の再生位置から予め規定するスキップ時間の範囲に重要度が閾値より低い区間が含まれる場合には、スキップ時間に前記重要度が閾値より低い区間の再生時間を加えて再生位置を移動するように再生制御することを特徴とする請求項7に記載の映像再生方法。
【請求項12】
前記再生制御工程においては、ユーザからの早送り操作または巻き戻し操作を受け取った場合に、映像の再生位置の重要度に応じて再生速度を制御することを特徴とする請求項7に記載の映像再生方法。
【請求項13】
ユーザ操作を受け付ける操作入力工程と、ユーザ操作に応じて、映像の再生制御を行う再生制御工程と、記録済みの映像コンテンツから前記ユーザ操作によって指定された映像コンテンツを映像デコード工程へ出力する映像管理工程と、入力された映像コンテンツをデコードして映像表示工程へ出力する映像デコード工程と、入力された映像を出力する映像表示工程と、前記映像コンテンツに応じたユーザの操作履歴を管理する操作履歴管理工程と、前記操作履歴から映像の再生時間軸上の重要度を算出する重要度算出工程とをコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記再生制御工程においては、前記操作入力工程において特殊再生操作を受け取った場合に、前記重要度算出工程から映像の再生時間の再生時間軸上の重要度を取得し、前記映像の重要度と映像の現在の再生位置とに基づいて再生制御するようにコンピュータを制御することを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−102262(P2013−102262A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243419(P2011−243419)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】