説明

有害生物防除剤

【課題】新規な有害生物防除剤を提供する。
【解決手段】下式(I)で示される化合物又はその塩。


〔式中、Qは置換されていてもよいフェニル基又はピリジル基を表し、Wは酸素原子又はS(O)mを表し、A〜AはCH基、窒素原子等を表し、B〜Bは、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子等を表し、R及びRはそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基等を表し、Rはアルキル基又はハロアルキル基を表す。〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後記する新規な式(I)で表される化合物又はその塩即ち、フェニルスルフィド誘導体又その塩を有効成分として含有する殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、殺虫、殺ダニ剤として有用な3-アリールフェニルスルフィド誘導体が記載されているが、本発明化合物は記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開公報 WO 99/55668
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
長年にわたり、多数の有害生物防除剤が使用されているが、効力が不十分、害虫等が抵抗性を獲得しその使用が制限される等、種々の課題を有するものが少なくない。従って、かかる欠点の少ない新規な有害生物防除剤の開発が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、より優れた有害生物防除剤を見出すべく、フェニルスルフィド誘導体につき種々検討した。その結果、新規なフェニルスルフィド誘導体が、低薬量で有害生物に対して極めて高い防除効果を有し、且つ、作物に対する安全性を併せ持つことを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち本発明は、式(I):
【0007】
【化1】

〔式中、QはRで置換されていてもよいフェニル又はRで置換されていてもよいピリジルであり;Wは酸素原子又はS(O)mであり;A〜Aは-C(R)=又は窒素原子であり、A〜Aが窒素原子となり得る数は0〜2個であり;B〜Bはそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル又はハロアルキルであり;R及びRはそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ又はシアノであり;Rはアルキル又はハロアルキルであり;Rはハロゲン原子、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、COR、CO2、N(R)COR、N(R)CO2、NR、CONR、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル又はハロアルキルスルホニルであり;Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、COR、CO2、N(R)COR、N(R)CO2、NR、CONR、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル又はハロアルキルスルホニルであり;Rは水素原子、アルキル又はハロアルキルであり;Rは水素原子又はアルキルであり;R及びRはそれぞれ、水素原子又はアルキルであり;R及びRがアルキルである場合、R及びRが結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよく;nは0又は1の整数であり;mは0、1又は2の整数であり;xは0又は1の整数であり;yは0又は1の整数であり、但し、xとyの合計が2になることはない〕で表される化合物又はその塩に関する。
また、本発明は、式(I)の化合物又はその塩を有効成分とする有害生物防除剤、それらを施用して有害生物を防除する方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
前記式(I)の化合物又はその塩を有効成分とする有害生物防除剤は、低薬量で有害生物に対して極めて高い防除効果を有し、且つ、作物に対する安全性を併せ持つ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
式(I)中のハロゲン原子又は置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素の各原子が挙げられる。置換基としてのハロゲン原子の数は1又は2以上であってよく、2以上の場合、各ハロゲン原子は同一でも相異なってもよい。また、ハロゲン原子の置換位置はいずれの位置でもよい。
【0010】
式(I)中のアルキル又はアルキル部分としては、直鎖状又は分枝状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルのようなC1−6のものなどが挙げられる。
【0011】
式(I)中のQで表されるピリジルとしては、例えば、2−ピリジル、3−ピリジル又は4−ピリジルが挙げられる。ピリジルが置換基Rで置換される場合、その置換数は1〜4である。また、複数のRで置換される場合、Rは同一であっても相異なってもよい。
【0012】
式(I)中のQで表されるフェニルがRで置換される場合、その置換数は1〜5である。また、複数のRで置換される場合、Rは同一であっても相異なってもよい。
【0013】
前記式(I)の化合物の塩としては、当該技術分野で許容されるものであればあらゆるものが含まれるが、例えば、ジメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩;塩酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、硝酸塩のような無機酸塩;酢酸塩、メタンスルホン酸塩のような有機酸塩などが挙げられる。
【0014】
前記式(I)の化合物には、光学異性体のような異性体が存在する場合があるが、本発明には各異性体及び異性体混合物の双方が含まれる。本願明細書においては、特に言及しない限り、異性体は混合物として記載する。尚、本発明には、当該技術分野における技術常識の範囲内において、前記したもの以外の各種異性体も含まれる。また、異性体の種類によっては、前記式(I)とは異なる化学構造となる場合があるが、当業者であればそれらが異性体の関係にあることが十分認識できる為、本発明の範囲内であることは明らかである。
【0015】
前記式(I)の化合物又はその塩(以下、本発明化合物と略す)並びにその原料化合物は、以下の製法〔1〕〜〔7〕、〔中間体製法1〕〜〔中間体製法4〕並びに、通常の塩の製造方法に従って製造することができるが、これらの方法に限定されるものではない。
製法〔1〕
【0016】
【化2】

【0017】
製法〔1〕において、Q、W、A、A、A、A、A、B、B、B、B、R、R、R、n、x及びyは前述の通りである。T′は−B(OH)又はピナコラートボラニルであり、T′′は臭素原子を表す。
製法〔1〕のルートAは、式(II)の化合物と式(III)の化合物とを塩基及び遷移金属触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
製法〔1〕のルートBは、式(IV)の化合物と式(V)の化合物とを塩基及び遷移金属触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
式(III)及び式(V)の化合物は新規化合物を含み、WO2007/034755に記載の既知の方法により製造することができる。
式(IV)の化合物は、公知物であるか、あるいは、対応するマグネシウム試薬又はリチウム試薬とホウ酸トリメチルとを反応させることにより製造することができる。
遷移金属触媒としては、例えばパラジウム−活性炭素、酢酸パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンザルアセトン)パラジウムなどのパラジウム化合物類;ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケルなどのニッケル化合物類などから適宜選択することができる。遷移金属触媒は、式(II)又は式(V)の化合物に対して0.001〜1倍モル、望ましくは0.01〜0.1倍モル使用することができる。
塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩類;水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの金属水素化物類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどのアルコール金属塩類;トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンなどの有機塩基類;などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。塩基は、式(II)又は式(V)の化合物に対して1〜5倍モル、望ましくは1.5〜3倍モル使用することができる。
溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えばジエチルエーテル、ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの非プロトン性極性溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類;酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;水、メタノール、エタノールなどのプロトン性溶媒;などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。
反応温度は、通常−50〜200℃、望ましくは20〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、望ましくは1〜24時間である。
製法〔2〕
【0018】
【化3】

【0019】
製法〔2〕において、Q、W、A、A、A、A、A、B、B、B、B、R、R、R、x及びyは前述の通りである。
本反応は、式(I−a)の化合物を、酸化剤の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
酸化剤としては、例えば過酸化水素水、m−クロロ過安息香酸、過安息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム、オキソン(OXONE、イー・アイ・デュポン社商品名;ペルオキソ硫酸水素カリウム含有物)、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、次亜塩素酸tert−ブチル、次亜塩素酸ナトリウムなどから適宜選択することができる。酸化剤は、式(I−a)の化合物に対して1〜5倍モル、望ましくは1〜2倍モル使用することができる。
本反応は、必要に応じ、触媒の存在下で行うことができる。触媒としては、例えばタングステン酸ナトリウム、フラビンなどから選択できる。触媒は、式(I−a)の化合物に対して0.0001〜1倍モル、望ましくは0.001〜0.05倍モル使用することができる。
溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化アルカン類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;酢酸などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。
反応温度は、通常−50〜150℃、望ましくは0〜50℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、望ましくは1〜30時間である。
製法〔3〕
【0020】
【化4】

【0021】
製法〔3〕において、Q、W、A、A、A、A、A、B、B、B、B、x、y及びT′′は前述の通りである。Jは脱離基を表す。脱離基としては、反応が進行する限り特に限定はなく、例えばハロゲン原子などが挙げられる。
製法〔3〕のルートAは、式(VI)の化合物を、式(VII)の化合物と塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
製法〔3〕のルートBは、式(VIII)の化合物を、式(IX)の化合物と塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
塩基としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。塩基は、式(VI)又は式(VIII)の化合物に対して1〜10倍モル、望ましくは1〜5倍モル使用することができる。
本反応は、必要に応じ、ラジカル開始剤の存在下で行うことができる。ラジカル開始剤としては、例えば亜硫酸、亜硫酸塩、ロンガリット(関東化学社商品名、ナトリウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレ−ト)などの亜硫酸付加物などから適宜選択することができる。ラジカル開始剤を用いる場合は、式(VI)又は式(VIII)の化合物に対して0.1〜5倍モル、望ましくは0.5〜2倍モル使用することができる。
溶媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
反応温度は、通常−50〜200℃、望ましくは0〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、望ましくは1〜24時間である。
製法〔4〕
【0022】
【化5】

【0023】
製法〔4〕において、Q、W、A、A、A、A、A、B、B、B、B、R、R、R、n、x、y及びJは前述の通りである。
製法〔4〕は、式(X)の化合物を、式(IX)の化合物と塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
塩基としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。塩基は、式(X)の化合物に対して1〜5倍モル、望ましくは1.5〜3倍モル使用することができる。
本反応は、必要に応じ、ラジカル開始剤の存在下で行うことができる。ラジカル開始剤としては、例えば前記製法〔3〕と同様のものなどが挙げられる。ラジカル開始剤を用いる場合は、式(X)の化合物に対して0.5〜5倍モル、望ましくは0.5〜2倍モル使用することができる。
溶媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
反応温度は、通常−50〜200℃、望ましくは0〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、望ましくは1〜24時間である。
製法〔5〕
【0024】
【化6】

【0025】
製法〔5〕において、A、A、A、A、A、B、B、R、R、R、n、y、T′、T′′及びJは前述の通りである。
製法〔5〕のルートAは、式(VIII)の化合物を、式(III)の化合物と塩基及び遷移金属触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
製法〔5〕のルートBは、式(XI)の化合物を、式(V)の化合物と塩基及び遷移金属触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
式(XI)の化合物は、公知物であるか、あるいは、対応するマグネシウム試薬又はリチウム試薬をホウ酸トリメチルと反応させることにより製造することができる。
遷移金属触媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。遷移金属触媒は、式(VIII)又は式(V)の化合物に対して0.001〜1倍モル、望ましくは0.01〜0.1倍モル使用することができる。
塩基としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。塩基は、式(VIII)又は式(V)の化合物に対して1〜5倍モル、望ましくは1.5〜3倍モル使用することができる。
溶媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
反応温度は、通常−50〜200℃、望ましくは20〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、望ましくは1〜24時間である。
製法〔6〕
【0026】
【化7】

【0027】
製法〔6〕において、Q、W、A、A、A、A、A、B、B、B、B、R、R、R、n、x、y及びJは前述の通りである。
製法〔6〕は、式(XII)の化合物を、式(VII)の化合物と塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
塩基としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。塩基は、式(XII)の化合物に対して1〜5倍モル、望ましくは1.5〜3倍モル使用することができる。
本反応は、必要に応じ、ラジカル開始剤の存在下で行うことができる。ラジカル開始剤としては、例えば前記製法〔3〕と同様のものなどが挙げられる。ラジカル開始剤を用いる場合は、式(XII)の化合物に対して0.1〜5倍モル、望ましくは0.5〜2倍モル使用することができる。
溶媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
反応温度は、通常−50〜200℃、望ましくは0〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、望ましくは1〜24時間である。
製法〔7〕
【0028】
【化8】

【0029】
製法〔7〕において、W、A、A、A、A、A、B、B、R、R、R、n、y、T′及びT′′は前述の通りである。
製法〔7〕は、式(VI)の化合物を、式(III)の化合物と塩基及び遷移金属触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
遷移金属触媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。遷移金属触媒は、式(VI)の化合物に対して0.001〜1倍モル、望ましくは0.01〜0.1倍モル使用することができる。
塩基としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。塩基は、式(VI)の化合物に対して1〜5倍モル、望ましくは1.5〜3倍モル使用することができる。
溶媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
反応温度は、通常−50〜200℃、望ましくは20〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、望ましくは1〜24時間である。
【0030】
〔中間体製法1〕
製法〔1〕の出発物質である式(V)に含まれる化合物のうち、式(V−1)の化合物は、例えば次の(1)〜(4)からなる反応により製造することができる。
(1)式(XIII)の化合物をハロスルホニル化して、式(XIV)の化合物を得る第一段階
(2)式(XIV)の化合物を還元して、式(XV)の化合物を得る第二段階
(3)式(XV)の化合物を加水分解して、式(XVI)又は式(XVII)の化合物を得る第三段階
(4)式(XVI)又は式(XVII)の化合物と式(XVIII)の化合物を反応させて、式(V−1)の化合物を得る第四段階
(1)〜(4)について以下に詳述する。下記式中、T′′、R、R及びRは前述の通りであり、Gはハロゲン原子、Lはハロゲン原子、メシル基又はトシル基を表す。
【0031】
【化9】

(1)第一段階は、ハロスルホニル化剤の存在下で行うことができる。ハロスルホニル化剤としては、例えばクロロスルホン酸、ブロモスルホン酸等のハロスルホン酸化合物などから適宜選択することができる。ハロスルホニル化剤は、式(XIII)の化合物に対して1〜100倍モル、望ましくは1〜10倍モル使用することができる。
本反応は、所望により溶媒の存在下で行うことができる。溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えばジエチルエーテル、ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化アルカン類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;酢酸、プロピオン酸等の有機酸;などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。
反応温度は、通常−10℃〜200℃、望ましくは10℃〜150℃である。
反応時間は、通常0.2〜48時間程度、望ましくは0.5〜24時間である。
(2)第二段階は、還元剤の存在下、酢酸中で反応させることにより行うことができる。還元剤としては、例えば、赤リン、トリフェニルホスフィンなどのリン化合物;ヨウ化カリウム、ヨウ素などのハロゲン化合物;などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。還元剤は、式(XIV)の化合物に対して1〜100倍モル、望ましくは1〜10倍モル使用することができる。
反応温度は、通常0℃から200℃、望ましくは0℃〜150℃である。
反応時間は、通常1〜48時間程度、望ましくは1〜24時間である。
(3)第三段階は、水及び塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
塩基としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。塩基は、式(XV)の化合物に対して1〜10倍モル、望ましくは1〜5倍モル使用することができる。
溶媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
反応温度は、通常−20℃から150℃、望ましくは0℃〜100℃である。
反応時間は、通常1〜48時間程度、望ましくは1〜24時間である。
(4)第四段階は、式(XVI)又は式(XVII)の化合物を通常、式(XVIII)の化合物と塩基の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
塩基としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。塩基は、式(XVI)又は式(XVII)の化合物に対して1〜10倍モル、望ましくは1〜5倍モル使用することができる。
本反応は、必要に応じ、ラジカル開始剤の存在下で行うことができる。ラジカル開始剤としては、例えば亜硫酸、亜硫酸塩、ロンガリット(関東化学社商品名、ナトリウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレ−ト)などの亜硫酸付加物などから適宜選択することができる。ラジカル開始剤は、式(XVI)又は式(XVII)の化合物に対して0〜5倍モル、望ましくは0.1〜2倍モル使用することができる。
溶媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
反応温度は、通常−50〜200℃、望ましくは0〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜72時間程度、望ましくは1〜48時間である。
〔中間体製法2〕
製法〔1〕の出発物質である式(V)に含まれる化合物のうち、式(V−2)の化合物は、例えば以下の反応により製造することができる。下記式中、T′′、R、R及びRは前述の通りである。
【0032】
【化10】

本反応は、式(V−1)の化合物を、酸化剤の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
酸化剤としては、例えば前記製法〔2〕と同様のものなどが挙げられる。酸化剤は、式(V−1)の化合物に対して1〜5倍モル、望ましくは1〜2倍モル使用することができる。
本反応は、必要に応じ、触媒の存在下で行うことができる。触媒としては、例えばタングステン酸ナトリウム、フラビンなどから選択できる。触媒は、式(V−1)の化合物に対して0.0001〜1倍モル、望ましくは0.001〜0.05倍モル使用することができる。
溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化アルカン類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;酢酸などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。
反応温度は、通常−50〜150℃、望ましくは0〜50℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、望ましくは1〜30時間である。
〔中間体製法3〕
製法〔1〕の出発物質である式(III)に含まれる化合物のうち、式(III−1)の化合物は、例えば、次の反応により製造することができる。下記式中、T′′、R、R、R及びnは前述の通りである。
【0033】
【化11】

本反応は、式(V)の化合物を金属試薬と反応させた後に、トリアルキルボランと反応させ、最後に酸で加水分解することにより行うことができる。
金属試薬としては、マグネシウム、イソプロピルマグネシウムクロリドなどのマグネシウム化合物;リチウムクロリド、ノルマルブチルリチウムなどのリチウム化合物などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。金属試薬は、式(V)の化合物に対して0.3〜5倍モル、望ましくは0.5〜3倍モル使用することができる。
トリアルキルボランとしては、トリメチルボラン、トリエチルボラン、トリイソプロピルボランなどから1種又は2種以上を適宜選択することができる。トリアルキルボランは、式(V)の化合物に対して0.3〜5倍モル、望ましくは0.5〜2倍モル使用することができる。
酸としては、酢酸、塩酸、硫酸などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。酸は、式(V)の化合物に対して0.3〜5倍モル、望ましくは0.5〜3倍モル使用することができる。
溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類などから1種又は2種以上を適宜選択することができる。
本反応は、通常、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行われる。
反応温度は、通常−150℃から150℃、望ましくは−100℃〜100℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間程度、望ましくは1〜24時間である。
〔中間体製法4〕
製法〔1〕の出発物質である式(III)に含まれる化合物のうち、式(III−2)の化合物は、例えば、次の反応により製造することができる。下記式中、T′′、R、R、R及びnは前述の通りである。
【0034】
【化12】

本反応は、式(V)の化合物と式(XIX)の化合物とを塩基及び遷移金属触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより行うことができる。
遷移金属触媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。遷移金属触媒は、式(V)の化合物に対して0.001〜1倍モル、望ましくは0.01〜0.1倍モル使用することができる。
塩基としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
溶媒としては、例えば前記製法〔1〕と同様のものなどが挙げられる。
反応は、通常、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行われる。
反応温度は、通常−20℃から150℃、望ましくは0℃〜100℃である。
反応時間は、通常1〜48時間程度、望ましくは1〜24時間である。
【0035】
本発明化合物を含有する有害生物防除剤の望ましい態様について以下に記述する。本発明化合物を含有する有害生物防除剤は、例えば農園芸分野で問題となる害虫、ダニ、線虫又は土壌害虫の防除剤、即ち農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤や、動物寄生性の害虫又はダニの防除剤、即ち動物寄生虫防除剤として有用である。
【0036】
本発明化合物は、農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤として有用であるが、具体的には、モモアカアブラムシ、ワタアブラムシ等のようなアブラムシ類;コナガ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、コドリンガ、ボールワーム、タバコバッドワーム、マイマイガ、コブノメイガ、チャノコカクモンハマキ、コロラドハムシ、ウリハムシ、ボールウィービル、ウンカ類、ヨコバイ類、カイガラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、バッタ類、ハナバエ類、コガネムシ類、タマナヤガ、カブラヤガ、アリ類等のような農業害虫類;ナメクジ、マイマイ等のような腹足類;イエダニ、ゴキブリ類、イエバエ、アカイエカ等のような衛生害虫類;バクガ、アズキゾウムシ、コクヌストモドキ、ゴミムシダマシ類等のような貯穀害虫類;イガ、ヒメカツオブシムシ、シロアリ類等のような衣類、家屋害虫類;等の害虫、ナミハダニ、ニセナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ、チャノホコリダニ、ミカンサビダニ、ネダニ等のような植物寄生性ダニ類;ケナガコナダニ、コナヒョウダニ、ミナミツメダニ等のような屋内塵性ダニ類;等のダニ、ネコブセンチュウ類、シストセンチュウ類、ネグサレセンチュウ類、イネシンガレセンチュウ、イチゴメセンチュウ、マツノザイセンチュウ等のような植物寄生性線虫類;等の線虫、ダンゴムシ、ワラジムシのような等脚類;等の土壌害虫の防除に有効である。本発明化合物を含有する農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤は、植物寄生性ダニ類、農業害虫類、植物寄生性線虫類等の防除に特に有効である。その中でも、植物寄生性ダニ類、農業害虫類の防除にさらに優れた効果を示すため、殺虫剤又は殺ダニ剤として非常に有用である。また、本発明化合物を含有する農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤は、有機リン剤、カーバメート剤、合成ピレスロイド剤、ネオニコチノイド剤等の薬剤に対する各種抵抗性害虫の防除にも有効である。さらに本発明化合物は、優れた浸透移行性を有していることから、本発明化合物を含有する農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤を土壌に処理することによって土壌有害昆虫類、ダニ類、線虫類、腹脚類、等脚類の防除と同時に茎葉部の害虫類をも防除することができる。
【0037】
本発明化合物を含有する有害生物防除剤の別の望ましい態様としては、前記した植物寄生性ダニ類、農業害虫類、植物寄生性線虫類、腹足類、土壌害虫類等を総合的に防除する農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤が挙げられる。
【0038】
本発明化合物を含有する農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤は、通常、該化合物と各種農業上の補助剤とを混合して粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁剤、顆粒水溶剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤、エアゾール剤、微量散布剤等の種々の形態に製剤して使用されるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。製剤に使用する補助剤としては、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、カオリナイト、セリサイト、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉等の固型担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、アセトン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコール等の溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物のような陰イオン系の界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィン等の植物油や鉱物油;等が挙げられる。これら補助剤の各成分は、本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。また、前記した補助剤以外にも当該分野で知られたものの中から適宜選んで使用することもでき、例えば、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤、等通常使用される各種補助剤も使用することができる。本発明化合物と各種補助剤との配合割合(重量比)は0.001:99.999〜95:5、望ましくは0.005:99.995〜90:10である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油等)を添加して使用することができる。
【0039】
本発明化合物を含有する農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤の施用は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用場所、病害虫の種類や発生状況等の相違により一概に規定できないが、一般に0.05〜800,000ppm、望ましくは0.5〜500,000ppmの有効成分濃度で行ない、その単位面積あたりの施用量は、1ヘクタール当り本発明化合物が0.05〜50,000g、望ましくは1〜30,000gである。また、本発明には、このような施用方法による害虫、ダニ、線虫又は土壌害虫の防除方法、特に植物寄生性ダニ類、農業害虫類、植物寄生性線虫類の防除方法も含まれる。
【0040】
本発明化合物を含有する農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤の種々の製剤、又はその希釈物の施用は、通常、一般に行なわれている施用方法すなわち、散布(例えば、噴霧、ミスティング、アトマイジング、散粒、水面施用等)、土壌施用(混入、灌注等)、表面施用(塗布、粉衣、被覆等)、浸漬毒餌等により行うことができる。また、家畜に対して前記有効成分を飼料に混合して与え、その排泄物での有害虫、特に有害昆虫の発生及び生育を阻害することも可能である。また、いわゆる超高濃度少量散布法(ultra low volume application method)により施用することもできる。この方法においては、活性成分を100%含有することが可能である。
【0041】
また、本発明化合物を含有する農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤は、他の農薬、肥料、薬害軽減剤等と混用或は併用することができ、この場合に一層優れた効果、作用性を示すことがある。他の農薬としては、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤、殺菌剤、抗ウィルス剤、誘引剤、抗生物質、植物ホルモン、植物成長調整剤、等が挙げられる。特に、本発明化合物と他の農薬の有効成分化合物の1種又は2種以上とを混用或は併用した殺虫用組成物、殺ダニ用組成物、殺線虫用組成物又は殺土壌害虫用組成物は、適用範囲、薬剤処理の時期、防除活性等を好ましい方向へ改良することが可能である。尚、本発明化合物と他の農薬の有効成分化合物は各々別々に製剤したものを散布時に混合して使用しても、両者を一緒に製剤して使用してもよい。本発明には、このような殺虫用組成物、殺ダニ用組成物、殺線虫用組成物又は殺土壌害虫用組成物も含まれる。
【0042】
本発明化合物と他の農薬の有効成分化合物との混合比(重量比)は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用場所、病害虫の種類や発生状況等の相違により一概に規定できないが、一般に1:300〜300:1、望ましくは1:100〜100:1である。また、施用適量は1ヘクタール当りの総有効成分化合物量として0.1〜50,000g、望ましくは1〜30,000gである。本発明には、このような殺虫用組成物、殺ダニ用組成物、殺線虫用組成物又は殺土壌害虫用組成物の施用方法による害虫、ダニ、線虫又は土壌害虫の防除方法も含まれる。
【0043】
上記他の農薬中の、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤或いは殺土壌害虫剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む、又は日本植物防疫協会試験コード)としては、例えばプロフェノホス(profenofos)、ジクロルボス(dichlorvos)、フェナミホス(fenamiphos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、EPN、ダイアジノン(diazinon)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos‐methyl)、アセフェート(acephate)、プロチオホス(prothiofos)、ホスチアゼート(fosthiazate)、カズサホス(cadusafos)、ジスルホトン(dislufoton)、イソキサチオン(isoxathion)、イソフェンホス(isofenphos)、エチオン(ethion)、エトリムホス(etrimfos)、キナルホス(quinalphos)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジメトエート(dimethoate)、スルプロホス(sulprofos)、チオメトン(thiometon)、バミドチオン(vamidothion)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、プロパホス(propaphos)、ホサロン(phosalone)、ホルモチオン(formothion)、マラチオン(malathion)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、シアノホス(cyanophos)、トリクロルホン(trichlorfon)、メチダチオン(methidathion)、フェントエート(phenthoate)、ESP、アジンホスメチル(azinphos-methyl)、フェンチオン(fenthion)、ヘプテノホス(heptenophos)、メトキシクロル(methoxychlor)、パラチオン(parathion)、ホスホカルブ(phosphocarb)、デメトン-S-メチル(demeton-S-methyl)、モノクロトホス(monocrotophos)、メタミドホス(methamidophos)、イミシアホス(imicyafos)、パラチオン-メチル(parathion-methyl)、テルブホス(terbufos)、ホスファミドン(phosphamidon)、ホスメット(phosmet)、ホレート(phorate)、ホキシム(phoxim)、トリアゾホス(triazophos)のような有機リン酸エステル系化合物;
カルバリル(carbaryl)、プロポキスル(propoxur)、アルジカルブ(aldicarb)、カルボフラン(carbofuran)、チオジカルブ(thiodicarb)、メソミル(methomyl)、オキサミル(oxamyl)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、ピリミカルブ(pirimicarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、カルボスルファン(carbosulfan)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、メトルカルブ(metolcarb)、キシリルカルブ(xylylcarb)、XMC、フェノチオカルブ(fenothiocarb)のようなカーバメート系化合物;
カルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、ベンスルタップ(bensultap)、チオスルタップナトリウム(thiosultap-sodium)、チオスルタップジナトリウム(thiosultap-disodium)、モノスルタップ(monosultap)、ビスルタップ(bisultap)、シュウ酸水素チオシクラム(thiocyclam hydrogen oxalate)のようなネライストキシン誘導体;
ジコホル(dicofol)、テトラジホン(tetradifon)、エンドスルファン(endosulfan)、ジエノクロル(dienochlor)、ディルドリン(dieldrin)のような有機塩素系化合物;
酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、シヘキサチン(cyhexatin)のような有機金属系化合物;
フェンバレレート(fenvalerate)、ペルメトリン(permethrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、テフルトリン(tefluthrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フルフェンプロックス(flufenprox)、シフルトリン(cyfluthrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルバリネート(fluvalinate)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、ピレスリン(pyrethrins)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、テトラメスリン(tetramethrin)、レスメスリン(resmethrin)、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ビフェントリン(bifenthrin)、ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)、アクリナトリン(acrinathrin)、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、アレスリン(allethrin)、ガンマシハロトリン(gamma-cyhalothrin)、シータシペルメトリン(theta-cypermethrin)、タウフルバリネート(tau-fluvalinate)、トラロメスリン(tralomethrin)、プロフルスリン(profluthrin)、ベータシペルメトリン(beta-cypermethrin)、ベータシフルトリン(beta-cyfluthrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、フェノトリン(phenothrin)、フルメトリン(flumethrin)、デカメトリン(decamethrin)のようなピレスロイド系化合物;
ジフルベンズロン(diflubenzuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、トリフルムロン(triflumuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、フルアズロン(fluazuron)のようなベンゾイルウレア系化合物;
メトプレン(methoprene)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ジオフェノラン(diofenolan)のような幼若ホルモン様化合物;
ピリダベン(pyridaben)のようなピリダジノン系化合物;
フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フィプロニル(fipronil)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、エチプロール(ethiprole)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、アセトプロール(acetoprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)のようなピラゾール系化合物;
イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、クロチアニジン(clothianidin)、ニジノテフラン(nidinotefuran)、ジノテフラン(dinotefuran)、ニチアジン(nithiazine)のようなネオニコチノイド系化合物;
テブフェノジド(tebufenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)のようなヒドラジン系化合物;
ピリダリル(pyridalyl)、フロニカミド(flonicamid)のようなピリジン系化合物;
スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマト(spirotetramat)のような環状ケトエノール系化合物;
フルアクリピリム(fluacrypyrim)のようなストロビルリン系化合物;
フルフェネリム(flufenerim)のようなピリジナミン系化合物;
ジニトロ系化合物、有機硫黄化合物、尿素系化合物、トリアジン系化合物、ヒドラゾン系化合物、また、その他の化合物として、フルピラジフロン(flupyradifurone)、NNI-0711(ピフルブミド(pyflubumide))、フロメトキン(flometoquin)、ブプロフェジン(buprofezin)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、アミトラズ(amitraz)、クロルジメホルム(chlordimeform)、シラフルオフェン(silafluofen)、トリアザメイト(triazamate)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、インドキサカルブ(indoxacarb)、アセキノシル(acequinocyl)、エトキサゾール(etoxazole)、シロマジン(cyromazine)、1,3−ジクロロプロペン(1,3-dichloropropene)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ビフェナゼート(bifenazate)、プロパルギット(propargite)、クロフェンテジン(clofentezine)、メタフルミゾン(metaflumizone)、フルベンジアミド(flubendiamide)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、シアントラニリプロール(cyantraniliprole)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)、フェナザキン(fenazaquin)、アミドフルメット(amidoflumet)、スルフルアミド(sulfluramid)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、メタアルデヒド(metaldehyde)、HGW-86、リアノジン(ryanodine)、ベルブチン(verbutin)、AKD‐1022、クロロベンゾエート(chlorobenzoate)、チアゾリルシナノニトリル(thiazolylcinnanonitrile)、スルホキサフロル(sulfoxaflor)、フルエンスルホン(fluensulfone)、3−ブロモ−N−(2−ブロモ−4−クロロ−6−(1−シクロプロピルエチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(4−クロロ−2−(1−シクロプロピルエチルカルバモイル)−6−メチルフェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(2−ブロモ−4−クロロ−6−(シクロプロピルメチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(4−クロロ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−(4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドのような化合物;等が挙げられる。更に、Bacillus thuringiensis aizawai、Bacillus thuringiensis kurstaki、Bacillus thuringiensis israelensis、Bacillus thuringiensis japonensis、Bacillus thuringiensis tenebrionis、Bacillus thuringiensisが生成する結晶タンパク毒素、昆虫病原ウイルス剤、昆虫病原糸状菌剤、線虫病原糸状菌剤等のような微生物農薬、アベルメクチン(avermectin)、エマメクチンベンゾエート(emamectin benzoate)、ミルベメクチン(milbemectin)、ミルベマイシン(milbemycin)、スピノサド(spinosad)、イベルメクチン(ivermectin)、レピメクチン(lepimectin)、DE−175、アバメクチン(abamectin)、エマメクチン(emamectin)、スピネトラム(spinetoram)のような抗生物質及び半合成抗生物質;アザディラクチン(azadirachtin)、ロテノン(rotenone)のような天然物;ディート(deet)のような忌避剤;等と、混用、併用することもできる。
【0044】
上記他の農薬中の、殺菌剤の有効成分化合物(一般名;一部申請中を含む、又は日本植物防疫協会試験コード)としては、例えば、メパニピリム(mepanipyrim)、ピリメサニル(pyrimethanil)、シプロジニル(cyprodinil)、フェリムゾン(ferimzone)のようなアニリノピリミジン系化合物;
5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンのようなトリアゾロピリミジン系化合物;
フルアジナム(fluazinam)のようなピリジナミン系化合物;
トリアジメホン(triadimefon)、ビテルタノール(bitertanol)、トリフルミゾール(triflumizole)、エタコナゾール(etaconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、ペンコナゾール(penconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、マイクロブタニル(myclobutanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ファーコナゾールシス(furconazole‐cis)、プロクロラズ(prochloraz)、メトコナゾール(metconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)、シプコナゾール(sipconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、トリアジメノール(triadimenol)、フルトリアホール(flutriafol)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、トリシクラゾール(tricyclazole)、プロベナゾール(probenazole)、シメコナゾール(simeconazole)、ペフラゾエート(pefurazoate)、イプコナゾール(ipconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)のようなアゾール系化合物;
キノメチオネート(quinomethionate)のようなキノキサリン系化合物;
マンネブ(maneb)、ジネブ(zineb)、マンゼブ(mancozeb)、ポリカーバメート(polycarbamate)、メチラム(metiram)、プロピネブ(propineb)、チラム(thiram)のようなジチオカーバメート系化合物;
フサライド(fthalide)、クロロタロニル(chlorothalonil)、キントゼン(quintozene)のような有機塩素系化合物;
ベノミル(benomyl)、シアゾファミド(cyazofamid)、チオファネートメチル(thiophanate‐methyl)、カーベンダジム(carbendazim)、チアベンダゾール(thiabendazole)、フベリアゾール(fuberiazole)のようなイミダゾール系化合物;
シモキサニル(cymoxanil)のようなシアノアセトアミド系化合物;
メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル−M(metalaxyl-M)、メフェノキサム(mefenoxam)、オキサジキシル(oxadixyl)、オフレース(ofurace)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル−M(benalaxyl-M、別名キララキシル(kiralaxyl、chiralaxyl))、フララキシル(furalaxyl)、シプロフラム(cyprofuram)、カルボキシン(carboxin)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、チフルザミド(thifluzamide)、ボスカリド(boscalid)、ビキサフェン(bixafen)、イソチアニル(isothianil)、チアジニル(tiadinil)、セダキサン(sedaxane)のようなアニリド系化合物;
ジクロフルアニド(dichlofluanid)のようなスルファミド系化合物;
水酸化第二銅(cupric hydroxide)、有機銅(oxine copper)のような銅系化合物;
ヒメキサゾール(hymexazol)のようなイソキサゾール系化合物;
ホセチルアルミニウム(fosetyl‐Al)、トルクロホスメチル(tolclofos‐Methyl)、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネート、エジフェンホス(edifenphos)、イプロベンホス(iprobenfos)のような有機リン系化合物;
キャプタン(captan)、キャプタホル(captafol)、フォルペット(folpet)のようなフタルイミド系化合物;
プロシミドン(procymidone)、イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinclozolin)のようなジカルボキシイミド系化合物;
フルトラニル(flutolanil)、メプロニル(mepronil)のようなベンズアニリド系化合物;
ペンチオピラド(penthiopyrad)、3-(ジフロロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドと3-(ジフロロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの混合物(イソピラザム(isopyrazam))、シルチオファム(silthiopham)、フェノキサニル(fenoxanil)、フラメトピル(furametpyr)のようなアミド系化合物;
フルオピラム(fluopyram)、ゾキサミド(zoxamide)のようなベンズアミド系化合物;
トリホリン(triforine)のようなピペラジン系化合物;
ピリフェノックス(pyrifenox)のようなピリジン系化合物;
フェナリモル(fenarimol)のようなカルビノール系化合物;
フェンプロピジン(fenpropidin)のようなピペリジン系化合物;
フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、トリデモルフ(tridemorph)のようなモルフォリン系化合物;
フェンチンヒドロキシド(fentin hydroxide)、フェンチンアセテート(fentin acetate)のような有機スズ系化合物;
ペンシキュロン(pencycuron)のような尿素系化合物;
ジメトモルフ(dimethomorph)、フルモルフ(flumorph)のようなシンナミック酸系化合物;
ジエトフェンカルブ(diethofencarb)のようなフェニルカーバメート系化合物;
フルジオキソニル(fludioxonil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)のようなシアノピロール系化合物;
アゾキシストロビン(azoxystrobin)、クレソキシムメチル(kresoxim‐methyl)、メトミノストロビン(metominostrobin)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、オリザストロビン(oryzastrobin)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)のようなストロビルリン系化合物;
ファモキサドン(famoxadone)のようなオキサゾリジノン系化合物;
エタボキサム(ethaboxam)のようなチアゾールカルボキサミド系化合物;
イプロバリカルブ(iprovalicarb)、ベンチアバリカルブ−イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)のようなバリンアミド系化合物;
メチル N-(イソプロポキシカルボニル)-L-バリル-(3RS)-3-(4-クロロフェニル)-β-アラニナート(valiphenalate)のようなアシルアミノアシッド系化合物;
フェナミドン(fenamidone)のようなイミダゾリノン系化合物;
フェンヘキサミド(fenhexamid)のようなハイドロキシアニリド系化合物;
フルスルファミド(flusulfamide)のようなベンゼンスルホンアミド系化合物;
シフルフェナミド(cyflufenamid)のようなオキシムエーテル系化合物;
アトラキノン系化合物;
クロトン酸系化合物;
バリダマイシン(validamycin)、カスガマイシン(kasugamycin)、ポリオキシン(polyoxins)のような抗生物質;
イミノクタジン(iminoctadine)、ドディン(dodine)のようなグアニジン系化合物;
6-ターシャリーブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イル アセテート(テブフロキン(tebufloquin))のようなキノリン系化合物;
(Z)-2-(2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニルチオ)-2-(3-(2-メトキシフェニル)チアゾリジン-2-イリデン)アセトニトリル(フルチアニル(flutianil))のようなチアゾリジン系化合物;
その他の化合物として、ピリベンカルブ(pyribencarb)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、ピロキロン(pyroquilon)、ジクロメジン(diclomezine)、キノキシフェン(quinoxyfen)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)クロルピクリン(chloropicrin)、ダゾメット(dazomet)、メタムナトリウム塩(metam‐sodium)、ニコビフェン(nicobifen)、メトラフェノン(metrafenone)、UBF-307、ジクロシメット(diclocymet)、プロキンアジド(proquinazid)、アミスルブロム(amisulbrom;別名アミブロドール(amibromdole))、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジン、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,5-ジクロロ-3-トリフルオロメチルピリジン、ピリオフェノン(pyriofenone)、マンジプロパミド(mandipropamid)、フルオピコリド(fluopicolide)、カルプロパミド(carpropamid)、メプチルジノキャップ(meptyldinocap)、N-[(3', 4'-ジクロロ-1,1-ジメチル)フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、N-[(3', 4'-ジクロロ-1,1-ジメチル)フェナシル]-3-メチル-2-チオフェンカルボキサミド、N-[(3', 4'-ジクロロ-1,1-ジメチル)フェナシル]−1-メチル-3-トリフルオロメチル-4-ピラゾールカルボキサミド、N-[[2'-メチル-4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、N-[[2'-メチル-4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-メチル-2-チオフェンカルボキサミド、N-[[2'-メチル-4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-1-メチル-3-トリフルオロメチル-4-ピラゾールカルボキサミド、N-[[4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、N-[[4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-メチル-2-チオフェンカルボキサミド、N-[[4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]−1-メチル-3-トリフルオロメチル-4-ピラゾールカルボキサミド、N-[[2'-メチル−4'-(2-ペンチルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、N-[[4'-(2-ペンチルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、スピロキサミン(spiroxamine)、S-2188(fenpyrazamine)、S-2200、ZF-9646、BCF-051、BCM-061、BCM-062等が挙げられる。
【0045】
その他、本発明化合物と混用或いは併用することが可能な農薬としては、例えは、The Pesticide Manual(第15版)に記載されているような除草剤の有効成分化合物、特に土壌処理型のもの等がある。
【0046】
動物寄生虫防除剤としては、具体的には、宿主動物の体表(背、腋下、下腹部、内股部等)に寄生する有害な外部寄生虫や、宿主動物の体内(胃、腸管、肺、心臓、肝臓、血管、皮下、リンパ組織など)に寄生する有害な内部寄生虫の防除に有効であるが、中でも、外部寄生虫の防除に有効である。
【0047】
外部寄生虫としては、例えば、動物寄生性のダニやノミ等が挙げられる。これらの種類は非常に多く、全てを列記することが困難であるので、その一例を挙げる。
【0048】
動物寄生性のダニとしては、例えばオウシマダニ(Boophilus microplus)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、キチマダニ(Haemaphysalis flava)、ツリガネチマダニ(Haemaphysalis campanulata)、イスカチマダニ(Haemaphysalis concinna)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis japonica)、ヒゲナガチマダニ(Haemaphysalis kitaokai)、イヤスチマダニ(Haemaphysalis ias)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis)、シュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)、タカサゴキララマダニ(Amblyomma testudinarium)、オオトゲチマダニ(Haemaphysalis megaspinosa)、アミノカクマダニ(Dermacentor reticulatus)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanesis)のようなマダニ類;ワクモ(Dermanyssus gallinae);トリサシダニ(Ornithonyssus sylviarum)、ミナミトリサシダニ(Ornithonyssus bursa)のようなトリサシダニ類;ナンヨウツツガムシ(Eutrombicula wichmanni)、アカツツガムシ(Leptotrombidium akamushi)、フトゲツツガムシ(Leptotrombidium pallidum)、フジツツガムシ(Leptotrombidium fuji)、トサツツガムシ(Leptotrombidium tosa)、ヨーロッパアキダニ(Neotrombicula autumnalis)、アメリカツツガムシ(Eutrombicula alfreddugesi)、ミヤガワタマツツガムシ(Helenicula miyagawai)のようなツツガムシ類;イヌツメダニ(Cheyletiella yasguri)、ウサギツメダニ(Cheyletiella parasitivorax)、ネコツメダニ(Cheyletiella blakei)のようなツメダニ類;ウサギキュウセンダニ(Psoroptes cuniculi)、ウシショクヒダニ(Chorioptes bovis)、イヌミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、ネコショウセンコウヒゼンダニ(Notoedres cati)のようなヒゼンダニ類;イヌニキビダニ(Demodex canis)のようなニキビダニ類等が挙げられる。中でも、本発明化合物を含有する動物寄生虫防除剤は、マダニ類等の防除に特に有効である。
【0049】
動物寄生性のノミとしては、例えば、ノミ目(Siphonaptera)に属する外部寄生性無翅昆虫、より具体的には、ヒトノミ科(Pulicidae)、ナガノミ科(Ceratephyllus)等に属するノミ類が挙げられる。ヒトノミ科に属するノミ類としては、例えば、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ニワトリフトノミ(Echidnophaga gallinacea)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、メクラネズミノミ(Leptopsylla segnis)、ヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)、ヤマトネズミノミ(Monopsyllus anisus);等が挙げられる。中でも、本発明化合物を含有する動物寄生虫防除剤は、ヒトノミ科に属するノミ類、特にイヌノミ、ネコノミ等の防除に有効である。
【0050】
その他の外部寄生虫としては、例えば、ウシジラミ、ウマジラミ、ヒツジジラミ、ウシホソジラミ、アタマジラミのようなシラミ類;イヌハジラミのようなハジラミ類;ウシアブ、ウアイヌカカ、ツメトゲブユのような吸血性双翅目害虫等が挙げられる。また、内部寄生虫としては、例えば、肺虫、ベンチュウ、結節状ウオーム、胃内寄生虫、回虫、糸状虫類のような線虫類;マンソン裂頭条虫、広節裂頭条虫、瓜実条虫、多頭条虫、単包条虫、多包条虫のような条虫類;日本住血吸虫、肝蛭のような吸虫類;コクシジウム、マラリア原虫、腸内肉胞子虫、トキソプラズマ、クリプトスポリジウムのような原生動物など;が挙げられる。
【0051】
宿主動物としては、種々の愛玩動物、家畜、家禽等が挙げられ、より具体的には、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、リス、ウサギ、フェレット、鳥(例えば、ハト、オウム、九官鳥、文鳥、インコ、ジュウシマツ、カナリアなど)、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、アヒル、ニワトリ、などが挙げられる。中でも、本発明化合物を含有する動物寄生虫防除剤は、愛玩動物又は家畜に外部寄生する害虫又はダニの防除に有効である。愛玩動物又は家畜の中ではイヌ、ネコ、ウシ又はウマに特に有効である。
【0052】
本発明化合物を動物寄生虫防除剤として使用する際、そのまま使用してもよく、また、適当な補助剤と共に粉剤、粒剤、錠剤、散剤、カプセル剤、液状剤、乳剤、水性懸濁剤、油性懸濁剤等の種々の形態に製剤して使用することもできる。尚、前記製剤形態以外にも、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。製剤に使用する補助剤としては、前記した農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤の製剤用補助剤として例示した陰イオン系の界面活性剤や非イオン系の界面活性剤;セチルトリメチルアンモニウムブロミドのような陽イオン系の界面活性剤;水、アセトン、アセトニトリル、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、ケロシン、トリアセチン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体ポリオキシエチレングリコール、ブチルジグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールノルマルブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールノルマルブチルエーテルのような溶剤;ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、メタ亜硫酸水素ナトリウム、プロピル没食子酸塩、チオ硫酸ナトリウムのような酸化防止剤;ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとビニルピロリドンのコポリマーのような被膜形成剤;前記した農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤の製剤用補助剤として例示した植物油や鉱物油;乳糖、蔗糖、ブドウ糖、澱粉、麦粉、コーン粉、大豆油粕、脱脂米糠、炭酸カルシウム、その他市販の飼料原料のような担体;等が挙げられる。これら補助剤の各成分は、本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。また、前記した補助剤以外にも当該分野で知られたものの中から適宜選択して使用することもでき、更には、前記した農園芸分野で使用される各種補助剤等から適宜選択して使用することもできる。
【0053】
本発明化合物と各種補助剤との配合割合(重量比)は、通常、0.1:99.9〜90:10程度である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油等)を添加して使用することができる。
【0054】
宿主動物への本発明化合物の投与は、経口又は非経口によって行われる。経口投与法としては、例えば本発明化合物を含有する錠剤、液状剤、カプセル剤、ウエハース、ビスケット、ミンチ肉、その他の飼料等を投与する方法等が挙げられる。非経口投与方法としては、例えば本発明化合物を適当な製剤に調製した上で、静注投与、筋肉内投与、皮内投与、皮下投与等により体内に取り込ませる方法;スポットオン(spot-on)処理、ポワオン(pour-on)処理、スプレー処理等により体表面に投与する方法;宿主動物の皮下に本発明化合物を含有する樹脂片等を埋め込む方法等が挙げられる。
【0055】
宿主動物への本発明化合物の投与量は、投与方法、投与目的、疾病症状等によって異なるが、通常、宿主動物の体重1Kgに対して0.01mg〜100g、望ましくは0.1mg〜10gの割合で投与するのが適当である。
【0056】
本発明には、前記したような投与方法又は投与量による動物寄生虫の防除方法、特に外部寄生虫又は内部寄生虫の防除方法も含まれる。
【0057】
また、本発明においては、前述のようにして有害な動物寄生虫を防除することにより、それらに起因する宿主動物の各種疾患を予防又は治療できる場合がある。このように、本発明には、本発明化合物を有効成分として含有する寄生虫起因動物疾患の予防剤又は治療剤並びに、寄生虫起因動物疾患を予防又は治療する方法も含まれる。
【0058】
本発明化合物を動物寄生虫防除剤として使用する際、補助剤と共に各種ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、栄養剤、酵素製剤、解熱剤、鎮静剤、消炎剤、殺菌剤、着色剤、芳香剤、保存剤等と混用又は併用することができる。また、必要に応じて他の各種動物薬や農薬、例えば駆虫剤、抗コクシジウム剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺ノミ剤、殺線虫剤、殺菌剤、抗菌剤等と混用又は併用することができ、この場合に一層優れた効果を示すこともある。本発明には、前記したような各種成分を混用又は併用した動物寄生虫防除用組成物が含まれ、また、それを使用した動物寄生虫の防除方法、特に外部寄生虫又は内部寄生虫の防除方法も含まれる。
【0059】
前記式(I)の化合物の望ましい態様は以下の通りである。但し、本発明は、これらに限定されるものではない。
(1)前記式(I)の化合物又はその塩。
(2)Wが酸素原子であり;xが0であり;yが1である前記(1)に記載の化合物又はその塩。
(3)前記(2)に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する有害生物防除剤。
(4)前記(3)に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する有害生物防除剤が、農園芸用である殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤。
(5)前記(4)に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する農園芸用殺虫剤又は殺ダニ剤。
【実施例】
【0060】
次に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。まず、本発明化合物の合成例を記載する。
【0061】
合成例1
(3’−(ベンジルオキシ)−6−フルオロ−4−メチル−〔1,1’−ビフェニル〕−3−イル)(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファン(化合物No.2−1)の合成
(1) 3−ブロモフェノール1.0gと炭酸カリウム1.6gとN,N−ジメチルホルムアミド5mLの混合溶液にベンジルクロリド0.77gを滴下した。滴下終了後、60℃で2時間反応させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、油状の1−(ベンジルオキシ)−3−ブロモベンゼン1.6gを得た。
(2) 1−(ベンジルオキシ)−3−ブロモベンゼン0.13gと(2−フルオロ−4−メチル−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)フェニル)ボロン酸0.13gとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.030gと炭酸ナトリウム0.11gとテトラヒドロフラン3mLと水3mLの混合溶液を15時間加熱還流させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘプタン/酢酸エチル=9/1)で精製して、油状の目的物0.11gを得た。
【0062】
合成例2
3’−(ベンジルオキシ)−2−フルオロ−4−メチル−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)スルフィニル)−1,1’−ビフェニル(化合物No.2−2)の合成
(3’−(ベンジルオキシ)−6−フルオロ−4−メチル−〔1,1’−ビフェニル〕−3−イル)(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファン0.11gとクロロホルム3mLの混合溶液にm−クロロ過安息香酸0.072gを加え、室温で2時間反応させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を重曹水、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、目的物(融点84−86℃)0.13gを得た。
【0063】
合成例3
ベンジル(2’−フルオロ−4’−メチル−5’−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)−〔1,1’−ビフェニル〕−3−イル)スルファン(化合物No.2−557)の合成
(1) 3−ブロモチオフェノール2.0gと炭酸カリウム2.9gとロンガリット1.63gとN,N−ジメチルホルムアミド20mLの混合溶液にベンジルクロリド1.5gを滴下した。滴下終了後、室温で5時間反応させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、油状のベンジル(3−ブロモフェニル)スルファン3.2gを得た。
(2) ベンジル(3−ブロモフェニル)スルファン0.14gと(2−フルオロ−4−メチル−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)フェニル)ボロン酸0.13gとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.030gと炭酸ナトリウム0.11gとテトラヒドロフラン4mLと水4mLの混合溶液を15時間加熱還流させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘプタン/酢酸エチル=95/5)で精製して、油状の目的物0.13gを得た。
【0064】
合成例4
(6−フルオロ−4−メチル−3’−(フェノキシメチル)−〔1,1’−ビフェニル〕−3−イル)(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファン(化合物No.5−1)の合成
(1) 3−ブロモベンジルブロミド0.56gとフェノール0.21gと炭酸カリウム0.62gとN,N−ジメチルホルムアミド1mLの混合溶液を室温で45時間反応させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘプタン/酢酸エチル=10/1)で精製して、油状の1−ブロモ−3−(フェノキシメチル)ベンゼン0.59gを得た。
(2) 1−ブロモ−3−(フェノキシメチル)ベンゼン0.40gと(2−フルオロ−4−メチル−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)フェニル)ボロン酸0.41gとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.090gと炭酸カリウム0.42gと1,4−ジオキサン3mLと水3mLの混合溶液を6時間加熱還流させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘプタン/酢酸エチル=20/1)で精製して、油状の目的物0.53gを得た。
【0065】
合成例5
2−フルオロ−4−メチル−3’−(フェノキシメチル)−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)スルフィニル)−1,1’−ビフェニル(化合物No.5−2)の合成
(6−フルオロ−4−メチル−3’−(フェノキシメチル)−〔1,1’−ビフェニル〕−3−イル)(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファン0.38gとクロロホルム3mLの混合溶液にm−クロロ過安息香酸0.25gを加え、室温で29時間反応させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を重曹水、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘプタン/酢酸エチル=5/1)で精製して、目的物(融点88−89℃)0.36gを得た。
【0066】
合成例6
2−(ベンジルオキシ)−4−(2−フルオロ−4−メチル−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)フェニル)ピリジン(化合物No.10−1)の合成
(1) ベンジルアルコール1.1gとテトラヒドロフラン3mLの混合溶液に水素化ナトリウム0.37gを氷浴下で加え、室温で10分間撹拌した。反応液に4−ブロモ−2−クロロピリジン0.60gとテトラヒドロフラン1mLの混合溶液を加え、3時間加熱還流させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘプタン/酢酸エチル=10/1)で精製して、油状の2−(ベンジルオキシ)−4−ブロモピリジン0.71gを得た。
(2) 2−(ベンジルオキシ)−4−ブロモピリジン0.28gと(2−フルオロ−4−メチル−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)フェニル)ボロン酸0.28gとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.060gと炭酸カリウム0.29gと1,4−ジオキサン2mLと水2mLの混合溶液を6時間加熱還流させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘプタン/酢酸エチル=15/1)で精製して、油状の目的物0.30gを得た。
【0067】
合成例7
2−(ベンジルオキシ)−4−(2−フルオロ−4−メチル−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)スルフィニル)フェニル)ピリジン(化合物No.10−2)の合成
2−(ベンジルオキシ)−4−(2−フルオロ−4−メチル−5−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)フェニル)ピリジン0.19gとクロロホルム3mLの混合溶液にm−クロロ過安息香酸0.12gを加え、室温で3時間反応させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を重曹水、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘプタン/酢酸エチル=4/1)で精製して、油状の目的物0.20gを得た。
【0068】
前記式(I)の化合物の代表例を第1〜23表に挙げる。これら化合物は、前記合成例或は前記した本発明化合物の種々の製造方法に基づいて製造することができる。第1〜23表中、No.は化合物No.を示し、Meはメチル、Etはエチルを、n‐Prはノルマルプロピルを、i-Prはイソプロピルを、n‐Buはノルマルブチルを、i-Buはイソブチルを、s-Buはセカンダリーブチルを、t‐Buはターシャリーブチルを、Phはフェニルを、Pyはピリジルを各々示す。2-F-Phは2位にFが置換したフェニルを示し、3-CF3-2-Pyは3位にCF3が置換した2-ピリジルを示す。Qの欄において、「2−」などの置換位置を表す表記は、Phに関しては遊離炭素原子価の出ている炭素原子の番号を1位とし、Pyに関しては窒素原子を1位とする。例えば、「2-F-Ph」「4-CF3-2-Py」は、それぞれ、
【0069】
【化13】

【0070】
を表す。
また、Rの欄においては、表中の化学構造式に付与した番号に対応する位置にRが置換することを表す。「−」と表示した化合物は、Rが水素原子であることを表す。Rが水素原子以外である場合は、例えば、「4-F」と記載された化合物については、4位がフッ素原子にて置換されていることを表す。物性として示した数値は融点(℃)である。また、前記式(I)の化合物のいくつかにつき、1H-NMRのデータ〔1H-核磁気共鳴分光法にて測定。δは化学シフト値である〕を第24表及び第25表に示す。
【0071】
【表1】

【0072】
【表2】

【0073】
【表3】

【0074】
【表4】

【0075】
【表5】

【0076】
【表6】

【0077】
【表7】

【0078】
【表8】

【0079】
【表9】

【0080】
【表10】

【0081】
【表11】

【0082】
【表12】

【0083】
【表13】

【0084】
【表14】

【0085】
【表15】

【0086】
【表16】

【0087】
【表17】

【0088】
【表18】

【0089】
【表19】

【0090】
【表20】

【0091】
【表21】

【0092】
【表22】

【0093】
【表23】

【0094】
【表24】

【0095】
【表25】

【0096】
【表26】

【0097】
【表27】

【0098】
【表28】

【0099】
【表29】

【0100】
【表30】

【0101】
【表31】

【0102】
【表32】

【0103】
【表33】

【0104】
【表34】

【0105】
【表35】

【0106】
【表36】

【0107】
【表37】

【0108】
【表38】

【0109】
【表39】

【0110】
【表40】

【0111】
【表41】

【0112】
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【0113】
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【0116】
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【0120】
【表50】

【0121】
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【0125】
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【0126】
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【0128】
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【0130】
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【表75】

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【0149】
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【0150】
【表80】

【0151】
【表81】

【0152】
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【0153】
【表83】

【0154】
【表84】

【0155】
【表85】

【0156】
【表86】

【0157】
【表87】

【0158】
【表88】

【0159】
【表89】

【0160】
【表90】

【0161】
【表91】

【0162】
【表92】

【0163】
次に試験例を記載する。
試験例1 ナミハダニ殺成虫試験
本発明化合物の濃度が50ppmとなるよう調整した薬液を準備した。インゲンマメの初生葉1枚のみを残してポット(直径8cm、高さ7cm)に移植し、これにナミハダニの成虫約20頭を放虫した。このものをインゲン葉とともに前記薬液に約5秒間浸漬し、風乾後25℃の照明付恒温室内に放置した。処理2日又は3日後に生死を判定し、下記計算式により殺成虫率を求めた。尚、離脱した成虫及び異常虫は死亡とみなした。前記化合物No.1-1、1-5、1-6、1-7、1-15、1-43、2-1、2-2、2-3、2-4、2-5、2-7、2-8、2-9、2-10、2-11、2-12、2-19、2-20、2-21、2-22、2-35、2-36、2-53、2-54、2-61、2-62、2-65、2-66、2-153、2-154、2-155、2-156、2-157、2-158、2-159、2-160、2-161、2-162、2-163、2-164、2-165、2-166、2-167、2-168、2-169、2-170、2-173、2-174、2-175、2-176、2-177、2-178、2-179、2-180、2-183、2-184、2-185、2-186、2-193、2-194、2-195、2-196、2-197、2-198、2-199、2-200、2-201、2-202、2-203、2-204、2-257、2-258、2-259、2-260、2-263、2-264、2-265、2-266、2-267、2-268、2-269、2-270、2-299、2-300、2-301、2-302、2-303、2-304、2-305、2-306、2-307、2-308、2-309、2-310、2-313、2-314、2-315、2-316、2-337、2-338、2-341、2-342、2-347、2-348、2-353、2-354、2-379、2-380、2-381、2-382、2-383、2-384、2-385、2-386、2-387、2-413、2-414、2-415、2-416、2-417、2-418、2-419、2-420、2-479、2-480、2-521、2-522、2-533、2-557、2-585、2-589、2-590、2-591、2-592、2-593、2-594、2-595、2-596、2-597、2-603、2-604、3-1、3-3、3-4、3-5、3-7、3-8、3-9、3-10、3-11、3-12、3-13、3-17、3-25、3-26、3-31、3-32、3-35、3-57、3-59、3-60、3-125、3-127、3-129、3-131、3-135、3-136、3-137、3-139、5-1、5-2、5-3、5-4、5-5、5-6、5-7、5-8、5-10、5-15、5-16、5-19、5-20、5-21、5-22、5-25、5-26、5-35、5-36、5-53、5-54、5-113、5-114、5-129、5-133、5-134、5-137、5-138、5-157、5-158、5-159、5-161、5-162、5-163、5-164、5-165、5-166、5-167、5-168、5-169、5-170、5-171、5-172、5-173、5-174、5-175、5-176、5-177、5-178、5-179、5-180、5-181、5-183、5-184、5-201、5-202、5-257、5-258、5-259、5-260、5-267、5-268、5-277、5-283、5-284、5-329、5-330、5-337、5-338、5-375、5-383、5-413、5-473、5-510、5-557、5-561、5-569、5-573、5-575、5-577、5-579、5-585、5-587、5-593、5-595、5-596、5-597、5-598、5-599、5-600、5-601、5-602、5-603、5-604、5-605、5-606、5-607、5-608、5-609、5-610、5-611、5-612、5-613、5-614、5-615、5-616、5-617、5-618、5-619、5-620、5-621、5-622、5-623、5-624、5-625、5-626、5-627、5-628、5-629、5-631、5-632、6-1、6-2、6-5、6-6、6-35、6-36、6-57、6-63、6-69、6-70、7-33、8-17、8-18、8-29、8-30、8-33、8-34、8-37、8-38、8-39、8-40、8-45、8-46、8-57、8-58、8-59、8-60、8-61、8-62、8-63、8-64、8-69、8-70、8-71、8-72、9-17、9-33、10-1、10-2、11-1、11-2、12-1、12-2、13-1、14-1、15-1、15-2、20-1、20-2、21-1、21-2、21-3、21-4、21-29、21-30、21-31、21-32、21-33、21-34、21-35、21-36、21-37、21-38、21-39、21-40、21-41、21-43、21-44、21-45、21-46、21-47、21-48、21-49、21-50、22-1、23-1を供試したところ、これら全ての化合物が90%以上の殺成虫率を示した。
殺成虫率(%)=(死亡したナミハダニ数/処理したナミハダニ数)×100
【0164】
試験例2 トビイロウンカに対する効果試験
本発明化合物の濃度が200ppmとなるよう調整した薬液に、イネ幼苗を約10秒間浸漬処理した。薬液が風乾した後に、湿った脱脂綿で根部を包んで試験管に入れた。この中へトビイロウンカ2〜3齢幼虫を約20頭放ち、管口をガーゼでふたをして25℃の照明付恒温室内に放置した。放虫5日後にトビイロウンカの生死を判定し、下記の計算式により死虫率を求めた。前記化合物No.2-174、2-178、2-195、2-268、5-2、5-5、5-6、5-163、5-166、5-168、5-174、5-178、5-267、5-338、5-607、5-609、5-611、5-612、5-619、5-629、8-17、8-33、8-38、8-63、8-64、10-2を供試したところ、これら全ての化合物が90%以上の死虫率を示した。
死虫率(%)=(死虫数/放虫数)×100
【0165】
次に製剤例を記載する。
製剤例1
(1)本発明化合物 20重量部
(2)クレー 70重量部
(3)ホワイトカーボン 5重量部
(4)ポリカルボン酸ナトリウム 3重量部
(5)アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム 2重量部
以上のものを均一に混合して水和剤とする。
【0166】
製剤例2
(1)本発明化合物 5重量部
(2)タルク 60重量部
(3)炭酸カルシウム 34.5重量部
(4)流動パラフィン 0.5重量部
以上のものを均一に混合して粉剤とする。
【0167】
製剤例3
(1)本発明化合物 20重量部
(2)N,N−ジメチルアセトアミド 20重量部
(3)ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル 10重量部
(4)ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2重量部
(5)キシレン 48重量部
以上のものを均一に混合、溶解して乳剤とする。
【0168】
製剤例4
(1)クレー 68重量部
(2)リグニンスルホン酸ナトリウム 2重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート 5重量部
(4)ホワイトカーボン 25重量部
以上の各成分の混合物と、本発明化合物とを4:1の重量割合で混合し、水和剤とする。
【0169】
製剤例5
(1)本発明化合物 50重量部
(2)アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物 2重量部
(3)シリコーンオイル 0.2重量部
(4)水 47.8重量部
以上のものを均一に混合、粉砕した原液に更に
(5)ポリカルボン酸ナトリウム 5重量部
(6)無水硫酸ナトリウム 42.8重量部
を加え均一に混合、造粒、乾燥して顆粒水和剤とする。
【0170】
製剤例6
(1)本発明化合物 5重量部
(2)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 1重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル 0.1重量部
(4)粒状炭酸カルシウム 93.9重量部
(1)〜(3)を予め均一に混合し、適量のアセトンで希釈した後、(4)に吹付け、アセトンを除去して粒剤とする。
【0171】
製剤例7
(1)本発明化合物 2.5重量部
(2)N,N−ジメチルアセトアミド 2.5重量部
(3)大豆油 95.0重量部
以上のものを均一に混合、溶解して微量散布剤(ultra low volume formulation)とする。
【0172】
製剤例8
(1)本発明化合物 10重量部
(2)ジエチレングリコールモノエチルエーテル 80重量部
(3)ポリオキシエチレンアルキルエーテル 10重量部
以上の成分を均一に混合し、液剤とする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


〔式中、QはRで置換されていてもよいフェニル又はRで置換されていてもよいピリジルであり;Wは酸素原子又はS(O)であり;A〜Aは-C(R)=又は窒素原子であり、A〜Aが窒素原子となり得る数は0〜2個であり;B〜Bはそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル又はハロアルキルであり;R及びRはそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ又はシアノであり;Rはアルキル又はハロアルキルであり;Rはハロゲン原子、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、COR、CO2、N(R)COR、N(R)CO2、NR、CONR、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル又はハロアルキルスルホニルであり;Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、COR、CO2、N(R)COR、N(R)CO2、NR、CONR、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル又はハロアルキルスルホニルであり;Rは水素原子、アルキル又はハロアルキルであり;Rは水素原子又はアルキルであり;R及びRはそれぞれ、水素原子又はアルキルであり;R及びRがアルキルである場合、R及びRが結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよく;nは0又は1の整数であり;mは0、1又は2の整数であり;xは0又は1の整数であり;yは0又は1の整数であり、但し、xとyの合計が2になることはない〕で表される化合物又はその塩。
【請求項2】
請求項1の化合物又はその塩を有効成分として含有する有害生物防除剤。
【請求項3】
請求項1の化合物又はその塩を有効成分として含有する殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺土壌害虫剤。
【請求項4】
請求項1の化合物又はその塩を有効成分として含有する殺虫剤又は殺ダニ剤。
【請求項5】
請求項1の化合物又はその塩の有効量を施用して有害生物を防除する方法。
【請求項6】
請求項1の化合物又はその塩の有効量を施用して害虫、ダニ、線虫又は土壌害虫を防除する方法。
【請求項7】
請求項1の化合物又はその塩の有効量を施用して害虫又はダニを防除する方法。

【公開番号】特開2013−60420(P2013−60420A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−176705(P2012−176705)
【出願日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【出願人】(000000354)石原産業株式会社 (289)
【Fターム(参考)】