説明

材料の取扱いおよび処理

材料をその固体成分と液体成分とに分離するように処理するベルトフィルター装置(10)である。本装置(10)は、エンドレスベルト構造(11)であって、エンドレスベルト構造(11)が周りを通過するガイドローラ構造(13)が組み込まれた経路に沿って循環するように構成されたエンドレスベルト構造(11)を備えている。エンドレスベルト構造(11)は、水浸透性材料から形成された細長ベルト部(15)を備えている。ベルト部(15)は、2つの互いに対向する長手方向縁(17,18)を有している。エンドレスベルト構造(11)は、柔軟な側壁(22)を有する管状構造(21)を形成するために、2つの長手方向縁(17,18)を離脱可能に互いに接続するジッパ(19)をさらに備えている。循環経路(12)は、組立区域(33)および分解区域(35)を備えている。組立区域(35)では、管状構造(21)を形成するために、ベルト部(15)の長手方向縁(17,18)が、互いに接触され、ジッパ(19)によって相互接続されるようになっている。分解区域(35)では、ジッパ(19)が解除され、長手方向縁(17,18)を分離させ、次いで、管状構造(21)が拡げられるようになっている。管状構造(21)内に収容されている材料から液体を絞り出すために、管状構造(21)をその一部に沿って圧縮する手段(90,110)が、設けられている。このようにして放出された液体は、水浸透性ベルト部(15)を通して、管状構造(21)から排出されることになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料に作業を施す装置、および材料に作業を施す方法に関する。
【0002】
この作業は、例えば、材料を1つの箇所から他の箇所に移送する運搬作業、粉砕作業、材料を液体成分と固体成分に分離する濾過作業、またはこのような作業の2つ以上の組合せを含む、どのような適切な種類の取扱いおよび/または処理作業であってもよい。
【0003】
本装置は、制限されないが、水を含むスラッジ、例えば、汚水、採掘濃縮物、採掘廃棄物、鉱石、石炭微粉、尾鉱、木材パルプ、紙パルプ、農産品、ワイン用ブドウ汁/果肉などの粉砕および濾過(脱水)と共に、レンガ製造用の粘土の分離、水濾過(例えば、水の脱塩)、および水産養殖用の濾過に適するように、特に工夫されている。
【0004】
運搬作業を行う輸送手段を提供するのに加えて、本装置は、材料を粉砕し、その粉砕物を収容し、その結果、スラリーを生成する、制御された手段をもたらすことが可能である。加えて、本装置は、スラッジまたは他の材料を1つの処理浴から他の処理浴に移送する容器をもたらすことが可能である。
【背景技術】
【0005】
ベルトフィルタープレスを用いて、固体懸濁液から液体を分離する方法が、知られている。汚水を脱水目的で処理するのに、このようなフィルターを用いることができる。典型的には、ベルトフィルターは、ガイドローラの周りを循環する2つの張力付与エンドレスベルトを備え、圧力区域が、これらの2つのベルト間に画定されている。圧力区域に加えて、ベルトフィルターは、処理を受ける材料から水を排出させる重力区域、および固体がその固体を加圧して水を抽出させる圧力区域への進入に備える楔区域を有している。ベルトの少なくとも1つは、抽出された水の除去を容易にするために、水浸透性材料から形成されている。
【0006】
スラッジを脱水する現存の平ベルトプレスでは、ベルトからスラッジの流出が生じることから、一般的に、スラッジは、ベルトの横方向に10〜20mmの幅の領域にしか置かれていない。このスラッジ流出を避ける試みとして、いくつかの平ベルトフィルタープレスは、スラッジを収容するために、ベルトの両側に沿って板を有している。しかし、このようにしても、作動中、スラッジの拡がりは、ベルトの横方向に均一ではなく、殆どの場合、ベルトの全体が用いられていない。また、ベルトへのスラッジの拡がりに関連して、ある程度のスラッジ飛散が生じることによって、プロセスがいくらか厄介になる場合もある。
【0007】
このようなベルトフィルタープレスに特有の問題は、特に、ベルトが協働して被処理材料を加圧する圧力区域の領域において、ベルトがガイドローラの周りを正確な軌道で走行することを確実にすることが困難である点にある。
【0008】
ベルトフィルタープレスに関連する最近の発展形態が、国際特許公開第99/07457号パンフレット(Day)に開示され、「V」フィルターとして知られている。この発展形態は、スラッジをより良好に拡げ、より均一に分布させる点において、2つのベルトからなる基本フィルタープレスを進展させている。加えて、Vフィルターは、2つ以上のベルトからなる構造が有する追従走行性の問題を解消している。しかし、Vフィルターは、保持/圧縮ローラ間で垂れ、その結果、過負荷の場合にベルトが無理に引き伸ばされることになるので、その用途が小容量のものに制限されている。さらに、Vフィルターは、液体がVベルトの頂部までしか満たされないので、高静水圧ヘッドをもたらすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が開発されたのは、この背景技術と、それに関連する問題および困難さに対処するためである。
【0010】
本明細書におけるいかなる先行技術への言及も、その先行技術がオーストラリアにおける共通の一般的知識の一部をなすことの承認またはいかなる形の示唆でもなく、またそのように見なされるべきではない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、材料に作業を施す装置において、経路に沿って移動可能な1つまたは複数の細長シートであって、作業の少なくとも一部が内部で行われることになる移動可能な管状構造を組み立てるために、細長シートの長手方向縁に沿って離脱可能に繋ぎ合わされるように構成された、1つまたは複数の細長シートを備えることを特徴とする装置が提供されている。
【0012】
好ましくは、本装置は、前記1つまたは複数の細長シートを画定するベルト構造を備え、管状構造は、前記または各ベルト構造が移動している間に、管状構造の一端において連続的に組み立てられることが可能であり、管状構造の他端において連続的に分解されることが可能である。
【0013】
好ましくは、ベルト構造は、エンドレスベルト構造を含み、該エンドレスベルト構造は、そのエンドレスベルト構造が周りを通過するガイドローラ構造が組み込まれた経路の周りを循環するように構成されている。
【0014】
好ましくは、1つまたは複数の細長シートは、ジッパのような摺動可能なコネクタ手段によって、細長シートの長手方向縁に沿って離脱可能に繋ぎ合わされるように構成されている。特に適しているスライダーコネクタ手段は、Neil Deryck Bray Grahamの名義で刊行されている米国特許第6,467,136号明細書に開示されている形式のものである。この開示内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。
【0015】
好ましくは、本装置は、作業が行われることになる材料を管状構造内に導入する手段をさらに備えている。
【0016】
好ましくは、本装置は、管状構造をその一部に沿って圧縮する手段をさらに備えている。この手段は、材料の圧縮、管状構造に沿った材料のポンピング、または圧縮作用およびポンピング作用の組合せを行うためのものである。圧縮は、管状構造内に含まれている材料から液体を絞り出すために行われるものである。
【0017】
管状構造を圧縮する手段は、管状構造を機械的に圧縮するプレスを備えていてもよい。プレスは、管状構造に線状加圧作用を加えるように構成されていてもよい。プレスは、管状構造が通過して圧縮を受けることになる加圧区域の片側に内側ランを有する周期的に移動可能な構造を備えていてもよい。また、プレスは、加圧区域の反対側に内側ランを有するさらに他の周期的に移動可能な構造も備えていてもよい。これらの2つの周期的に移動可能な構造の内側ランは、協働して加圧区域を画定することになる。各周期的に移動可能な構造は、並列関係で互いに離間して配置された2つのエンドレスバンドを備えていてもよい。2つのエンドレスバンドは、複数の互いに離間したカムを保持し、これらの複数のカムは、協働して管状構造に圧縮作用をもたらし、収縮および膨張(回復)の交互区域を生じさせるように構成されていてもよい。カムは、エンドレスベルト構造の移動の方向を横切る方向に延在するように、2つのエンドレスバンド間に支持された細長ローラを備えていてもよい。細長ローラは、管状構造の輪郭に部分的に順応するために、柔軟性を有していてもよい。
【0018】
管状構造は、1つまたは複数のローラ構造の周りを通過中に撓みを受けるときに圧縮さるようになっていてもよい。さらに、管状構造は、ベルト部の軸方向張力および管状構造内に含まれている材料によって加えられる負荷から生じる張力によって管状構造に加えられる張力の結果として、圧縮を受けるようになっていてもよい。このような圧縮は、管状構造内に収容されている材料の処理を促進することが可能となる。処理が材料の脱水を含む場合、この圧縮は、材料から水を絞るのを促進することが可能である。
【0019】
好ましくは、本装置は、管状構造内に含まれている物質を排出させるために、管状構造を長手方向に分割する分離手段をさらに備えている。このような長手方向の分割は、管状構造の分解を含んでいてもよい。
【0020】
典型的には、管状構造の長手方向の分割の後、物質が、重力の影響を受けてベルト部から落下することによって、ベルト部から排出されることになる。
【0021】
管状構造の分割の後、前記または各細長シートから残っている物質を除去する除去手段が設けられていてもよい。除去手段は、ベルト部に清浄作用をもたらすことが可能である。清浄作用の例として、掻取り、水洗、圧力下での洗浄流体(液体またはガス)の散布、吸引、またはこれらの作用の組合せが挙げられる。
【0022】
好ましくは、管状構造は、作業が行われることになる材料を受けるために、管状構造の一端で開かれている。
【0023】
エンドレスベルト構造は、細長ベルト部を備えていてもよい。
【0024】
一構成例では、エンドレスベルト構造は、1つのみのベルト部を備え、管状構造を形成するために、そのベルト部の長手方向縁が離脱可能に互いに接続されるようになっていてもよい。他の構成例では、エンドレスベルト構造は、2つ以上のベルト部を備え、各ベルト部の1つの長手方向縁が隣接するベルト部の隣接する長手方向縁に離脱可能に接続されるようになっていてもよい。
【0025】
細長ベルト部の少なくとも一部は、水浸透性材料から形成されている。典型的には、ベルト部の全体が、この水浸透性材料から形成されている。
【0026】
ベルト部は、2つの相互接続された長手方向区分を備え、1つの長手方向区分が、2つの長手方向縁をもたらすように分割されるようになっていてもよい。処理が材料の脱水を含む場合、ベルト部の浸透性によって、水を管状構造から排出させることが可能となっている。
【0027】
エンドレスベルトは、ベルト部に接続された2つのエンドレス索要素をさらに備え、索要素は、それらの間にベルト部を支持するように構成されていてもよい。索要素は、どのような適切な形態、例えば、ボルトロープ、ケーブル、または駆動伝達チェーンであってもよい。
【0028】
各ローラ構造は、2つのホイールを備えていてもよく、2つのホイールの各々は、索要素の各1つを案内可能に受けるように構成された外周を有していてもよい。索要素がロープまたはケーブルからなる場合、各ホイールの外周は、索要素の各1つを受ける周方向溝を有するリムとして構成されていてもよい。索要素が駆動伝達ケーブルからなる場合、ホイールは、チェーンと係合する歯を外周に有するスプロケットから構成されていてもよい。
【0029】
好ましくは、管状構造が圧縮を受ける段階において、索要素を互いに離れるように付勢する手段が設けられている。これは、圧縮された管状構造が、折目、襞、または皺のない緊張状態を維持することを確実にするためである。折目、襞、または皺の存在は、閉じ込められている材料の均一な圧縮に関して、問題になることがある。
【0030】
本発明の第2の態様によれば、材料をその固体成分と液体成分とを分離するように処理する装置において、1つまたは複数の細長シートであって、液体浸透性側壁を有する管状構造を組み立てるために、細長シートの長手方向縁に沿って密封可能および離脱可能に繋ぎ合わされるように構成された、1つまたは複数の細長シートと、処理される材料を管状構造内に導入する手段と、管状構造内に収容されている材料から液体を絞り出すために、管状構造をその長さに沿って圧縮する手段と、を備える装置が提供されている。
【0031】
本発明の第3の態様によれば、材料をその固体成分と液体成分とを分離するように処理する装置において、柔軟な液体浸透性側壁を有する管状構造を備え、管状構造は、チャンバ部を画定し、チャンバ部の一端は、処理される材料を受けるために開かれ、管状構造は、チャンバ部の他端において、その他端を通る液体流れを阻止するために、閉じ込められ、管状構造の閉じ込めは、柔軟な側壁を横方向内方に収縮させ、側壁によって画定される断面積を減少させ、もって、収縮している側壁間に収容されている材料を加圧し、管状構造を成形することによりもたらされる装置が提供されている。
【0032】
本発明の第4の態様によれば、材料を2つの箇所間に運搬する装置において、経路の周りに移動可能なエンドレスベルト構造を備え、エンドレスベルト構造は、2つの箇所間に延在する管状構造に組み立てられるように構成されたエンドレスベルト部を備え、運搬される材料は、管状構造の一端に導入され、管状構造に沿って運搬され、運搬された材料は、管状構造の他端から排出される装置が提供されている。
【0033】
本発明の第5の態様によれば、経路の周りに移動可能なエンドレスベルト構造を備える装置において、エンドレスベルト構造は、移動可能な管状構造を組み立てるために、離脱可能に接続されるように構成された長手方向縁を有するエンドレスベルト部を備え、管状構造は、エンドレスベルト構造の移動中に、管状構造の一端で連続的に組み立てられることが可能であり、管状構造の他端で連続的に分解されることが可能である装置が提供されている。
【0034】
本発明の第6の態様によれば、少なくとも1つのローラ構造が組み込まれた経路の周りに移動可能なエンドレスベルト構造を備える装置において、エンドレスベルト構造は、移動可能な管状構造に組み立てられるように構成されたエンドレスベルト部を備え、管状構造は、エンドレスベルト構造の移動中に、管状構造の一端で連続的に組み立てられることが可能であり、管状構造の他端で連続的に分解されることが可能であり、エンドレスベルト構造は、ベルト部に接続された2つのエンドレス索要素をさらに備え、索要素は、それらの間に前記ベルト部を支持するように構成され、ローラ構造は、2つのホイールを備え、ホイールの各々は、索要素の各1つを案内可能に受けるように構成された外周を有している装置が提供されている。
【0035】
本発明の第7の態様によれば、前述した本発明の態様のいずれか1つに記載の装置を利用する、材料を処理する方法が提供されている。
【0036】
本発明の第8の態様によれば、材料をその固体成分と液体成分とを分離するように処理する方法において、1つまたは複数の柔軟なベルトであって、各々がエンドレス経路の周りを移動可能である、1つまたは複数の柔軟ベルトを設けるステップと、1つまたは複数のベルトをその長手方向縁に沿って離脱可能に繋ぎ合わせ、液体浸透性側壁を有する管状構造を形成するステップと、管状構造の下部を収縮させ、管状構造内の物質を圧縮し、物質から液体を絞り出すステップと、1つまたは複数のエンドレスベルトの長手方向縁間の接続を解除し、管状構造内に閉じ込められている固体物質を除去するために露出させるステップと、を含む方法が提供されている。
【0037】
本発明の第9の態様によれば、本発明の第4、第5、または第6の態様による装置を用いる、材料を運搬する方法が提供されている。
【0038】
本発明は、添付の図面に示される本発明のいくつかの具体的な実施形態の以下の説明を参照することによって、さらによく理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1の実施形態による装置の略正面図である。
【図2】図1の装置の一部をなすエンドレスベルト構造であって、開状態のベルト部を有するエンドレスベルト構造の略断面図である。
【図3】ベルト部が管状構造を形成する閉状態にあること以外は、図2と同様の図である。
【図4】図1の線4−4に沿った略断面図である。
【図5】図1の線5−5に沿った略断面図である。
【図6】図1の線6−6に沿った略断面図である。
【図7】図1の線7−7に沿った略断面図である。
【図8】図1の線8−8に沿った略断面図である。
【図9】エンドレスベルト構造および第1のガイド要素の略断面図である。
【図10】エンドレスベルト構造および第2のガイド要素の略断面図である。
【図11】エンドレスベルト構造およびそれに関連する洗浄ステーションの略断面図である。
【図12】第2の実施形態による装置の略正面図である。
【図13】図12の装置の一部をなす加圧構造の略側面図である。
【図14】第3の実施形態による装置の略正面図である。
【図15】図4の装置の一部をなす加圧構造の略側面図である。
【図16】第4の実施形態による装置の略正面図である。
【図17】図16の装置の部分正面図である。
【図18】図16の装置の一部をなすエンドレスベルト構造であって、開状態のベルト部を有するエンドレスベルト構造の略断面図である。
【図19】ベルト部が管状構造を形成する閉状態にあること以外は、図18と同様の図である。
【図20】管状構造が横方向圧縮を受けるその長さに沿った他の箇所から、管状構造を見ていること以外は、図19と同様の図である。
【図21】管状構造がさらなる横方向圧縮を受けるその長さに沿ったさらに他の箇所から、管状構造を見ていること以外は、図20と同様の図である。
【図22】第5の実施形態による装置の略正面図である。
【図23】図22の装置内の管状構造の断面図である。
【図24】図23の装置の一部をなすエンドレスベルト部の一区分の略断面図である。
【図25】図23の装置の一部をなすエンドレスベルト部の他の区分の略断面図である。
【図26】第6の実施形態による装置の部分正面図である。
【図27】図26の装置の一部をなすプレスの概略図である。
【図28】第7の実施形態による装置の部分正面図である。
【図29】図28の装置の一部をなすプレスの略正面図である。
【図30】第8の実施形態による装置の略正面図である。
【図31】図30の線31−31に沿った断面図である。
【図32】図30の線32−32に沿った断面図である。
【図33】第9の実施形態による装置の略正面図である。
【図34】図33の線34−34に沿った断面図である。
【図35】図33の線35−35に沿った断面図である。
【図36】第10の実施形態による装置の略正面図である。
【図37】第11の実施形態による装置の略正面図である。
【図38】図37の端面図である。
【図39】一連の処理区域を含む第12の実施形態による装置の略正面図である。
【図40】第1の処理段階を示す図39の一部の断面図である。
【図41】第2の処理段階を示す図39の一部の断面図である。
【図42】第2の処理段階の断面図である。
【図43】第13の実施形態による装置の略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1〜図11に示される第1の実施形態は、材料をその固体成分と液体成分とに分離するように処理するベルトフィルター装置10に向けられている。この実施形態による装置10は、後続の処理のための固体物質の回収を容易にするために、汚水のようなスラッジ材料を脱水目的で処理するように、特に考案されている。勿論、ベルトフィルター装置10は、種々の他の用途に用いられてもよい。
【0041】
装置10は、エンドレスベルト構造11を備えている。エンドレスベルト構造11は、そのベルト構造が周りを通過するガイドローラ構造13が組み込まれている経路12の周囲を循環するように構成されている。
【0042】
エンドレスベルト構造11は、シート材料、具体的には、水浸透性シート材料、例えば、ポリプロピレン織物のような柔軟なフィルターパッド材料から形成された細長ベルト部15から構成されている。ベルト部15は、2つの互いに対向する長手方向縁17,18を備えている。ベルト部15は、2つの相互接続された長手方向区分16a,16bをさらに備え、長手方向区分16bは、分割されて2つの長手方向縁17,18をもたらしている。ベルト部15は、互いに向き合っている長手方向区分16a,16bによって画定される内面15aを有している。
【0043】
エンドレスベルト構造11は、接続手段19をさらに備えている。接続手段19は、柔軟な側壁22を有する管状構造21を形成するために、ベルト部15の2つの長手方向縁17,18を離脱可能に互いに接続するためのものである。管状構造21によって閉鎖された細長の空洞は、ベルト部15の内面15aによって囲まれている。
【0044】
接続手段19は、ジッパの形態にあるスライダーコネクタ手段から構成されている。特に適しているスライダーコネクタ手段は、Neil Deryck Bray Grahamの名義で刊行されている米国特許第6,467,136号明細書に開示されている形式のものである。この開示内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。図示される構成では、スライダーコネクタ手段19は、長手方向縁17に沿って設けられた雄コネクタ23、および長手方向縁18に沿って設けられた相補的な雌コネクタ25を備えている。
【0045】
エンドレスベルト構造11は、ベルト部15に接続された2つのエンドレス索要素31,32をさらに備えている。索要素31,32は、それらの間にベルト部15を支持するように構成されている。索要素31,32は、どのような適切な形態、例えば、ボルトロープ、ケーブル、または駆動伝達チェーンであってもよい。
【0046】
索要素31,32は、以下に述べるように、ローラ構造13に係合している。
【0047】
ベルト部15は、接続部分27によって、2つの索要素31,32にそれらの間に支持されるように接続されている。図示される構成では、各接続部分27は、ベルト部15と各索要素との間に横方向に延在すると共に、それらに対して長手方向にも延在する柔軟な接続帯片28から構成されている。接続帯片28は、長手方向区分16a,16b間の隣接接合部29において、ベルト部15に接続されている。各接続部分27は、勿論、どのような他の適切な形態を取ってもよい。この一例として、各接続部分27は、ベルト部15と各索要素31,32との間の縁領域に沿って互いに離間して配置された複数の接続要素から構成されていてもよい。このような構成では、接続要素間の間隔によって、ローラ構造13の周りの接続部分の運動が吸収されることになる。
【0048】
ローラ構造13は、ローラ構造13の周りのエンドレスベルト11の適切な追従を確実にするために、浮遊懸垂系の形態で支持されているとよい。
【0049】
各ローラ構造13は、シャフト16に支持された2つのホイール14を備えている。各ホイール14は、索要素31,32の各々を案内可能に受けるように構成された外周14aを有している。索要素31,32がロープまたはケーブルからなる構成では、外周14aは、索要素が嵌め込まれる周方向溝を有するリムとして構成されているとよい。索要素31,32が駆動伝達チェーンからなる構成では、ホイール14は、外周14aにチェーンと係合する歯を有するスプロケットを備えているとよい。
【0050】
循環経路12は、組立区域33および分解区域35を備えている。組立区域33では、ベルト部15の長手方向縁17,18が互いに接触し、接続手段19によって相互接続され、管状構造21を形成するようになっている。分解区域35では、接続手段19が解除され、長手方向縁17,18を互いに分離させ、次いで、管状構造21が拡げられるようになっている。
【0051】
組立区域33は、第1のスライダー34を備えている。第1のスライダー34は、エンドレスベルト11が経路12の周りを循環している間に、雄コネクタ要素23および雌コネクタ要素25と関連して作動し、これらのコネクタ要素23,25を一緒に移動させ、ジッパ係合させるようになっている。分解区域35は、第2のスライダー36を備えている。第2のスライダー36も、エンドレスベルト11が経路12の周りを循環している間に、雄コネクタ要素23および雌コネクタ要素25と関連して作動し、これらのコネクタ要素23,25を漸次的に引き離し、ジッパ解除させるようになっている。この構成によって、エンドレスベルト11が経路12の周りを循環している間に、ベルト部15の長手方向縁17,18は、組立区域33において、連続的に互いに接続され、これらの相互接続された長手方向縁17,18は、分解区域35において、連続的に分離され、管状構造21を分割することになる。
【0052】
組立区域33は、略平坦な開状態から、弧状状態を経て、最終的に長手方向縁17,8が管状構造21を形成するように(第1のスライダー34の作用下で)、接続手段19によって互いに接続される閉状態が得られるまで、ベルト部15を漸次的に移動させる補助ガイドローラ(図示せず)を備えている。補助ガイドローラは、ベルト部15を引っ張って、ベルト部15がジッパ係合によって閉じられるとき、ベルト部15への略均一な張力を維持するための「V」ローラ(図示せず)から構成されているとよい。
【0053】
分解区域35は、管状構造21を形成する閉状態から開状態が得られるまで、ベルト部15を漸次的に移動させるガイド機構40を備えている。
【0054】
エンドレスベルト構造11が循環する経路12は、下方に傾斜した作動ラン41、上方に傾斜した作動ラン42、下向きの略垂直ラン43、略水平排出ラン44、および上向きの戻りラン45を備えている。
【0055】
経路12内に組み込まれているローラ構造13は、第1の上側ターンローラ51および第2の上側ターンローラ52と、第1の下側ターンローラ53および第2の下側ターンローラ54と、中間ターンローラ55を備えている。中間ターンローラ55は、第1の上側ターンローラ55から延在する下方に傾斜した作動ラン41および第2の上側ターンローラ52に延在する上側に傾斜した作動ラン42を確立するために、2つの上側ターンローラ間の低レベルの位置に配置されている。また、ローラ構造13は、2つの張力ローラ56,57も含み、この内、1つのローラは、ターンローラ53と関連して作動し、他のローラは、ターンローラ54と関連して作動するようになっている。
【0056】
ローラ構造13の少なくとも1つは、ベルト構造を経路12の周りを移動させるように駆動されるように構成されている。
【0057】
ベルト部15は、図3に概略的に示されるように、長手方向縁17,18が管状構造を形成するように相互接続されている閉状態を有している。これ以外の場合、ベルト部15は、図2に概略的に示されるように、内面15aが露出している開状態にある。
【0058】
ベルト構造11が第1の上側ターンローラ51の周りを通過するとき、ベルト部15は、開状態にある。すなわち、この段階では、管状構造21の組立は、まだ開始されていない。ベルト部15は、組立区域33内に進入すると、管状構造21の形状に組み立てられることになる。2つの長手方向縁17,18が第1のスライダー34によるジッパ係合によって相互接続された時点で、組立が完了する。この段階では、ベルト部15は閉じられ、管状構造21を形成している。ベルト部15は、開状態から閉状態まで漸次的に移動するので、管状構造21が形成されるまで、徐々に閉じられていく開通路部を形成することになる。従って、ベルト構造11の経路12の下方に傾斜したラン41におけるベルト部15は、ベルト部が開状態にある上側区分61、ベルト部が閉じて管状構造21を画定する下側区分63、およびベルト部が通路形状を有する中間区分65を備えている。中間区分65は、管状構造21の開いた上端67に隣接している。
【0059】
スラッジ材料を管状構造21内に導くための送達手段70が設けられている。送達手段70は、出口端73を有する送達パイプ71を備えている。出口端73は、管状構造21の開いた上端67を通って、管状構造21内に延在している。送達パイプ71は、通路形状を有する中間部分65を経由して、管状構造21の開いた上端67にアクセスすることになる。送達パイプ71の出口端73は、管状構造内に収容されているスラッジ材料の上側レベル、典型的には、図1において参照番号75で示されるレベルの下方に延在するように、管状構造21内に配置されるようになっている。この構成によって、出口73は、スラッジ材料内に浸漬され、これによって、管状構造21内に送達される材料の過剰な飛沫を回避することが可能となる。稼働中に、管状構造21内へのスラッジ材料の送達を調節するために、フロート弁(図示せず)が、送達手段70に付随して設けられている。
【0060】
下方に傾斜した作動ラン41では、スラッジ材料内の液体が、管状構造21内に収容されているスラッジの重力および静水圧の影響を受けて、管状構造21からその浸透性側壁を通って排出されることになる。同様に、上方に傾斜した作動ラン42では、液体が、重力および静水圧の影響を受けて、管状構造21からその浸透性側壁を通って排出されることになる。
【0061】
作動ラン41,42から排出された液体を収集するために、収集構造80が、これらの作動ラン41,42の下方に配置されている。収集構造80には、排出経路81が組み込まれ、この排出経路81から、収集された液体が除去され、必要に応じて、さらなる処理または取扱いを行うための他の箇所に送達されてもよい。
【0062】
下方に傾斜した作動ラン41に沿って進んだ後、管状構造21は、中間ローラ55の周りを回転し、上向きの垂直ラン42に沿って移動し始める。
【0063】
上方に傾斜した作動ラン42は、加圧ステーション90を備えている。加圧ステーション90では、管状構造21は、圧縮を受け、管状構造21内に収容されているスラッジ材料からさらなる液体を抽出することになる。このようにして抽出された液体は、管状構造21からその浸透性側壁を通って収集構造80内に排出されるようになっている。
【0064】
加圧ステーション90は、管状構造を圧搾することによってスラッジ材料からさらなる液体を抽出すべく、その加圧ステーション90を通る管状構造21の部分に対して線状加圧作用を加えるように、構成されている。加圧ステーション90は、2つの周期的に移動可能な構造91を備えるプレスを有している。これらの移動可能な構造91は、各々、内側ラン97および外側ラン99を有している。2つの周期的に移動可能な構造91は、2つの内側ラン97が協働し、管状構造21が通過するときに圧縮を受ける加圧区域98を画定するように、配置されている。周期的に移動可能な構造91は、各々、エンドローラ94の周りを通る2つのエンドレスバンド93を備えている。これらの2つのバンド93は、並列関係で離間され、複数の互いに離間したカム101を支持している。図示される構成では、カム101は、2つのエンドレスバンド93間に支持された細長ローラ102から構成されている。この場合、ローラ102は、エンドレスベルト構造11の移動の方向を横切る方向に延在している。内側ラン97のカム101は、協働して管状構造21に圧縮作用を加え、収縮および拡張(回復)の交互区域を生じさせることになる。加圧構造91は、内側ラン97間の間隔が管状構造21の移動の方向において漸次的に減少し、これによって、加圧区域98を漸次的に狭くし、管状構造への圧縮効果を漸次的に増大させるように、配置されている。
【0065】
圧縮力を管状構造21に作用させるのに加えて、カム101は、管状構造内に収容されているスラッジ材料を、重力の影響を受けて管状構造内において下方に移動して脱水プロセスを阻害させる代わりに、移動している管状構造と共に上方に向かって前進させるべく付勢するようになっている。
【0066】
一構成例では、構造91に対して、周期的な運動を構造91にもたらすように駆動力を構造91に加えるという意味において、動力が外部から供給されてもよい。これは、例えば、エンドローラ94の片方または両方を駆動することによって、達成される。このような構成は、経路12の周りのエンドレスベルト構造13の運動を促進するので、有利である。加えて、もし内側ラン97の移動速度が内側ラン97の間を通過する管状構造21の移動速度と異なる場合、内側ラン97は、管状構造21に蠕動作用をもたらし、圧縮および回復が交互に繰り返される波動を生じさせることが可能となる。
【0067】
他の構成例では、構造91は、他の駆動力を受けずに、移動している管状構造21との相互作用によってのみ周期的な運動を受けるという意味において、惰性で移動するように構成されてもよい。
【0068】
上方に傾斜した作動ラン42に沿って進んだ後、管状構造21は、第2の上側ローラ52の周りを回転し、下向きの略垂直ラン43に沿って移動し始める。
【0069】
下向きの作動ラン43は、加圧ステーション110を備えている。加圧ステーション110では、管状構造21は、残っているどのような有効な液体をも抽出するように、圧縮されることになる。このようにして抽出された液体は、管状構造21からその浸透性側壁を通して収集構造111内に排出されるようになっている。収集構造111には、排出経路112が組み込まれ、この排出経路112から、収集された液体が除去され、必要に応じて、さらなる処理または取扱いを行うための他の箇所に送達されてもよい。
【0070】
加圧ステーション110は、管状構造を圧搾することによって管状構造内に収容されているスラッジ材料から残っているどのような有効な液体をも抽出するために、その加圧ステーション110を通る管状構造21の部分に対して線状加圧作用を加えるように、構成されている。
【0071】
加圧ステーション110は、2つの周期的な移動可能な構造113を備えるプレスを有している。これらの移動可能な構造113は、各々、内側ラン119および外側ラン121を有している。2つの周期的に移動可能な構造113は、2つの内側ラン119が協働し、管状構造21が通過するときに圧縮を受ける加圧区域118を画定するように、配置されている。
【0072】
周期的に移動可能な構造113は、各々、2つのエンドレスバンド115を備えている。これらのエンドレスバンド115は、並列関係で離間され、複数の互いに離間したカム123を支持している。図示される構成では、カム123は、2つのエンドレスバンド115間に支持された細長ローラ124から構成されている。この場合、ローラ124は、エンドレスベルト構造11の移動の方向を横切る方向に延在している。内側ラン119のカム123は、協働して管状構造21に圧縮作用を加え、収縮および拡張(回復)の交互区域を生じさせることになる。ローラ124の少なくともいくつかは、それらのローラ124に接触する管状構造21の部分の輪郭に順応するために、柔軟であるとよい。
【0073】
加圧ステーション90の2つの周期的に移動可能な構造91と同じように、2つの周期的に移動可能な構造113は、移動している管状構造とは無関係に周期的な移動を受けるように駆動されてもよいし、または管状構造21の移動の影響を受けて周期的に移動するように構成されてもよい。一構成例では、2つの周期的に移動可能な構造113は、内側ローラ119が移動している管状構造21と同一の方向に移動する方向に、移動するとよい。さらに、内側ラン119は、移動している管状構造と同一の速度あるいは異なる速度で移動してもよい。内側ラン119が管状構造21の速度と異なる速度で移動する場合、管状構造内に含まれている材料を圧縮するための圧縮作用を高めることができる。管状構造21に対する移動に関して、内側ラン119は、管状構造21と比較して、より高速度で移動してもよいし、またはより低速度で移動してもよい。他の構成例では、2つの周期的に移動可能な構造113は、内側ラン119が管状構造21の移動の方向と逆の方向に移動するような方向に、駆動されてもよい。この構成によって、より強い圧縮作用を管状構造21内に収容されている材料に加えることが可能となる。
【0074】
加圧ステーション90,110によって得られる圧縮に加えて、管状構造21は、中間ローラ構造55および第2の上側ローラ構造52の周りを通過するときに撓みを受けることによって、ある程度の圧縮を受けることが可能となる。さらに、管状構造21は、ベルト部15への軸方向張力によって管状構造21に加えられる張力、および管状構造21内に含まれているスラッジ材料の負荷によって生じる張力の結果として、圧縮を受けることが可能となる。
【0075】
略垂直作動ラン43に沿って進んだ後、管状構造21は、第1の下側ターンローラ53の周りを回転し、ベルト部15の長手方向区分16bを下側に向けて、水平排出ラン44に沿って移動し始める。張力ローラ56がターンローラ53と協働し、循環しているベルト構造11への張力を維持している。
【0076】
排出ラン44は、分解区域35を備えている。分解区域35では、接続手段19が解除され、管状構造21の長手方向縁17,18を分離させ、次いで、管状構造21が拡がっていく。エンドレスベルト11が経路12の周りを循環している間に、管状構造21を分割するために、相互接続された長手方向縁17,18は、分解区域35において、連続的に分離され、ベルト部15の内面15aを露出させていく。具体的には、分解区域35は、第2のスライダー36を備えている。第2のスライダー36は、エンドレスベルト構造11が経路12の周りを循環している間に、雄コネクタ要素23および雌コネクタ要素25と関連して作動し、これらのコネクタ要素23,25を漸次的に引き離し、ジッパ解除するようになっている。さらに、分解区域35は、ガイド機構40を備えている。ガイド機構40は、管状構造21を形成している閉状態から、ベルト部15の内面15aが露出するように管状構造21が拡げられる状態まで、ベルト部15を漸次的に移動させるためのものである。
【0077】
この段階では、2つの長手方向縁17,18を含むベルト部15の長手方向区分16bは、下側にある。ベルト部15が拡がるにつれて、脱水されたスラッジ材料は、循環しているベルト構造11から落下することになる。
【0078】
ベルト部15が管状構造21から拡げられるにつれてベルト部15から落下する脱水されたスラッジ材料を受けるために、収集区域130が設けられている。図示される構成では、収集区域130は、収集されたスラッジ材料を後続の処理を行うための他の箇所に移送するベルトコンベヤ131を備えている。図1では、収集されたスラッジ材料が参照番号132によって示され、コンベヤ131の一端から排出されているこの収集されたスラッジの状態が、概略的に描かれている。
【0079】
ガイド機構40は、管状構造21を形成している閉状態から管状構造21が開く状態まで、ベルト部15を漸次的に拡げるように、作用するものである。ガイド機構40は、一連の賦形されたガイド要素140を備え、これらのガイド要素140の上方を、ベルト部15が通過するようになっている。図示される構造では、ガイド要素140は、3つのガイド要素141,142,143から構成されている。各ガイド要素140は、ベルト部15の内面15aとすべり接触する表面145を有している。ガイド機構40は、ベルト部15を閉状態から開状態に拡がったときに緊張した状態で維持し、これによって、拡がっているベルト部に折目または皺が生じるのを回避するためのものである。
【0080】
第1のガイド要素141および第2のガイド要素142は、ベルト部15の内面15aを擦って、残っているスラッジ物質の除去を補助するスクレーパ147として機能している。
【0081】
排出ラン44は、第3のガイド要素143と関連する洗浄ステーション149も備えている。洗浄ステーション149は、水のような洗浄流体をベルト部15にその外側から噴霧する噴霧システム150を備えている。噴霧システム150は、頭上噴霧バー151および2つの側噴霧バー153を備えている。これらの噴霧バーの各々は、洗浄流体をベルト部15に噴霧するように、配置されている。噴霧剤は、ベルト部15の浸透性側壁に浸透し、この内面15aを洗浄することができる。使用した噴霧剤および除去されたスラッジ物質がベルト部15から排出されるときに、それらを収集するための収集構造155が、設けられている。収集された洗浄流体および付随するスラッジ材料は、さらなる処理のために、ベルト構造11に戻されてもよい。この目的のために、収集構造111は、噴霧システム150の下方の捕獲部157と、捕獲部157と連通する吸入端161およびラン41における管状構造21の開いた上部に連通する排出端163を有する再循環ライン159を備えている。再循環ポンプ165が、再循環ライン159内に組み込まれている。
【0082】
排出ラン44に沿って進んだ後、ベルト部15が開状態になっているベルト構造11は、第2の下側ターンローラ54の周りを回転し、戻りラン45に沿って移動し始める。張力ローラ57がターンローラ54と協働し、循環しているベルト構造11への張力を維持している。
【0083】
図面には示されていないが、管状構造21が圧縮を受ける段階において、索要素31,32を互いに離れるように付勢する手段が設けられている。これは、圧縮された管状構造21が、折目、襞、または皺のない緊張状態を維持することを確実にするためである。折目、襞、または皺の存在は、管状構造内に閉じ込められている材料の均一な圧縮に関して、問題になることがある。
【0084】
管状構造31が圧縮を受ける段階における策要素31,32の外方に向かう運動は、図4および図5と比較して、図6を見れば、明らかである。図6では、加圧ステーション9内を移動している管状構造21が示されている。圧縮の結果として、管状構造21は、横方向に撓んでいるので、索要素31,32を互いに外方に移動させ、管状構造21の横方向の拡がりに順応する必要がある。もし索要素31,32が、管状構造21の横方向の拡がりに順応するように互いに外方に移動しない場合、管状構造21の側壁22は、折目、襞、および/または皺を生じる傾向にある。
【0085】
策要素31,32を互いに離れるように付勢する手段は、管状構造が圧縮を受ける段階おいて、そのランにおける索要素と係合するように構成されたバネ装置または張力装置から構成されているとよい。
【0086】
前述の説明から、第1の実施形態は、処理される汚水のような材料の固体成分と液体成分とを分離する、簡単ではあるが、極めて高効率なベルトフィルター装置10をもたらすことが明らかである。この分離プロセスは、第1のラン41における第1の濾過段階を含んでいる。この段階では、液体(水)が、重力および静水圧の影響を受けて、管状構造21を画定するように閉じられているベルト部15の下側区分63から排水されている。下側区分63への軸方向張力によって生じる下側区分63の圧縮が、スラッジ材料を圧搾し、液体を放出するのを促進している。下側区分63内の液体は、管状構造の周囲に一様に拡がっている液体浸透性側壁を通って、排出されている。これは、管状構造の浸透性側壁を通って移動する液柱による静水圧によって生じ、かつ高められ、その液柱と共に、スラッジを側壁に引き寄せることになる。スラッジ材料は、側壁に均一に拡がっていく。何故なら、液体は、低密度/低抵抗の点に流れ、高密度/高抵抗の点を回避するからである。このようにして、スラッジの均一な層が、第1のラン41に沿ってベルト部15の下側区分63によって画定された管状構造の部分の側壁の周囲に堆積されていく。いったん堆積されると、スラッジ材料は、その背後の液体の静水圧によって均一に圧縮され、管状構造21の側壁に押し付けられることになる。また、分離プロセスは、第2のラン42における第2の濾過段階を含んでいる。この段階でも、液体(水)は、重力および静水圧の影響を受けて、管状構造21から排出されている。管状構造の軸方向張力は、管状構造のいくらかの横方向圧縮をもたらし、液体を排出するように働く。また、第2のラン42は、管状構造21内に収容されているスラッジ材料からさらなる液体を抽出するように作用する加圧ステーション90における管状構造の圧縮を含んでいる。分離プロセスは、第3のラン43における第3の濾過段階をさらに含んでいる。この段階は、管状構造21内に含まれているスラッジ材料からどのような回収可能な残留液体をも抽出するように作用する加圧ステーション110における管状構造21の圧縮を含んでいる。次いで、脱水されたスラッジ材料は、第4のラン44に沿って排出され、収集されることになる。収集された材料は、必要に応じて、さらなる処理を受けてもよい。
【0087】
ベルト構造11の循環経路12における種々のランの構成によって、ベルト構造11が第1のラン41および第3のラン43において下方に移動するときにスラッジ材料に作用する重力の影響は、ベルト構造11が第2のラン42において上方に移動するときにスラッジ材料を持ち上げるのに必要なエネルギーを補うことができる。
【0088】
周期的に移動可能な構造91,113は、管状構造21を収縮および拡張(回復)の交互区域を生じさせるように圧縮している。前述したように、これは、管状構造内に閉じ込められている材料を圧縮するためである。付加的または代替的に、収縮および拡張(回復)の交互区域は、閉じ込められている材料にポンピング作用を加え、その材料を管状構造が移動する速度と異なる速度で、管状構造21内において前進させることが可能である。場合によっては、管状構造の移動は、間欠的であってもよく、この場合、ポンピング作用によって、閉じ込められている材料は、管状構造が静止しているにも関わらず、管状構造内において継続的に前進することが可能となる。
【0089】
図12,13を参照すると、第2の実施形態によるベルトフィルター装置200が示されている。この実施形態は、前述の実施形態といくつかの点で類似し、対応する部品を示すのに、同様の参照番号が用いられている。
【0090】
この実施形態では、管状構造21は、第1のラン41と第2のラン42との間を移動しているときに、2つのターンローラ201の周りを回転している。2つのローラ201は、互いに離間し、それらの間に管状構造21の一部203が垂れている。
【0091】
ベルトフィルター装置200は、前述の実施形態と同じように、2つの加圧ステーション90,110を備えている。しかし、この実施形態では、第2の加圧ステーション110は、垂直ランではなく、ベルト構造11の水平ラン205に沿って配置されている。さらに、加圧ステーション110では、管状構造21の両側のカム123は、互い違いに配置され、図13に最もよく示されるように、管状構造21に蠕動性の加圧作用を加えている。加圧ステーション110は、水平ラン205の両側に2つの周期的に移動可能な構造113を備えている。2つの内側ラン119のカム123は、1つの内側ラン119の1つのカムが、他の内側ラン119の互いに隣接するカム間の間隙と一直線に並ぶような位置ずれした関係にある。この構成によって、管状構造21は、相互作用するカム123の間において蠕動性の加圧作用を受けることになる。
【0092】
水平ラン205およびそれと関連する第2の加圧ステーション110の下方に、装置200の排出ラン44が配置されている。
【0093】
図14および図15を参照すると、第3の実施形態によるベルトフィルター装置250が示されている。この実施形態は、いくつかの点で第1の実施形態と類似し、対応する部品を示すのに、同様の参照番号が用いられている。
【0094】
この実施形態では、管状構造21は、第1のラン41と第2のラン42との間を移動しているときに、2つのターンローラ251の周りを回転している。2つのローラ251は、互いに離間し、それらの間に管状構造21の一部253が垂れている。
【0095】
ベルトフィルター装置250は、第1の実施形態と同じように、2つの加圧ステーション90,110を備えている。しかし、第1の加圧ステーション90は、第2のラン42に沿って配置されずに、第2の傾斜ラン42に続く第1の垂直ラン261に配置されている。さらに、第2の加圧ステーション110は、第1の垂直ラン261に続く第2の垂直ラン262に配置されている。ベルト構造11は、第1の垂直ラン261に沿って下方に移動し、第2の垂直ラン262に沿って上方に移動するようになっている。
【0096】
2つの加圧ステーション90,110において、管状構造21の両側のカムは、互い違いに配置され、管状構造に蠕動性の加圧作用を加えている。これは、第1の垂直ラン261に沿った加圧ステーション90を示す図15に、最もよく示されている。加圧ステーション90は、垂直ラン261の両側に2つの周期的に移動可能な構造91を備えている。2つの内側ラン97のカム101は、1つの内側ランの1つのカムが、他の内側ランの2つのカムの間の間隙と一直線上に並ぶような位置ずれした関係にある。この構成によって、管状構造21は、相互作用するカム101の間において蠕動性の加圧作用を受けることになる。
【0097】
管状構造21に圧縮力を作用させるのに加えて、2つの加圧ステーション90,110のカム101,123は、ベルト構造が第1の垂直ラム261および第2の垂直ラム261を通って移動する間、スラッジ材料が前進する速度を制御するように機能している。特に、第1の加圧ステーション90のカム101は、(重力の影響を受けて)、下方に移動する第1のラン261よりも早くなるスラッジ材料の下方への移動を遅らさせるように、相互作用している。さらに、第2の加圧ステーション110のカム123は、上方に移動する第2の垂直ラン262に含まれているスラッジ材料を重力の影響に対抗して持ち上げるように、相互作用している。
【0098】
この実施形態では、第1のラン41および第2のラン42は、2つの略垂直柱270をもたらし、装置250の排出ラン44は、最上端に配置されている。これは、いくつかの用途において、有利である。
【0099】
図16〜図21を参照すると、材料を固相と液相とに分離するように処理する第4の実施形態によるベルトフィルター装置300が示されている。装置300は、後続の処理のために固体物質の回収を容易にするために、汚水を脱水目的で処理するように、特に工夫されている。勿論、このベルトフィルター装置は、種々の他の用途に用いられてもよい。
【0100】
装置300は、ガイドローラ313の周りを通過するエンドレスベルト構造311を備えている。
【0101】
エンドレスベルト構造311は、水浸透性材料、例えば、柔軟なフィルターパッド材料から形成される細長ベルト部315から構成されている。ベルト部315は、2つの互いに対向する長手方向縁317,318を有している。エンドレスベルト構造311は、接続手段319をさらに備えている。接続手段319は、柔軟な側壁322を有する管状構造321を形成するために、2つの長手方向縁317,318を離脱可能に互いに接続するためのものである。接続手段319は、ジッパの形態にあるスライダーコネクタ手段から構成されている。スライダーコネクタ手段319は、長手方向縁317に沿って設けられた雄コネクタ323、および長手方向縁318に沿って設けられた相補的な雌コネクタ325を備えている。エンドレスベルト構造311は、ベルト部315に接続された2つのエンドレスボルトロープ331,332をさらに備えている。ボルトロープ331,332は、ローラ313の周りのエンドレスベルト311の適切な追従を確実なものとするために、バネまたはアーム上に自立して浮遊しているローラ313の溝に案内可能に嵌入されている。
【0102】
装置300は、ベルト部315の長手方向縁317,318が管状構造321を形成するように接続手段319によって互いに接続される組立区域333、および接続手段319が解除されて長手方向縁317,318を分離する分解区域335を備えている。組立区域333は、第1のスライダー334を備えている。第1のスライダー334は、雄コネクタ要素323および雌コネクタ要素325と関連して作動し、これらのコネクタ要素323,325を一緒に移動させ、ジッパ係合させるためのものである。分解区域335は、第2のスライダー336を備えている。第2のスライダー336も、雄コネクタ要素323および雌コネクタ要素325と関連して作動し、これらのコネクタ要素323,325を漸次的に引き離し、ジッパ解除するためのものである。この構成によって、エンドレスベルト構造311がガイドローラ313の周りを循環している間に、ベルト部315の長手方向縁317,318は、組立ステーション333において連続的に互いに接続され、これらの相互接続された長手方向縁317,318は、分解区域335において連続的に分離され、管状構造321を分割することになる。
【0103】
略平坦な開状態から、孤状状態を介して、最終的に長手方向縁317,318が第1のスライダー334の作用下で接続手段319によって互いに接続される閉状態まで、ベルト部315を漸次的に移動させるために、補助ガイドローラが、ガイドローラ313aと組立区域333との間に設けられている。補助ガイドローラは、「V]ローラから構成されている。Vローラは、ベルト部がジッパによって開閉されるとき、ベルト部315を十分に伸張させ、ベルト部への略均一な張力を維持するためのものである。同様に、閉状態から略平坦な開状態まで、ベルト部315を漸次的に移動させるために、補助ガイドローラが、分解区域335とローラ313bとの間に設けられている。ベルト部315は、ローラ313d,313cの周りを通過するとき、およびローラ対313a間、313b間、313c間、および313d間を通過するとき、略平坦な開状態にある。
【0104】
エンドレスベルト構造311の循環経路は、ローラ313aとローラ313fとの間に延在する垂直ラン341を備えている。管状構造321は、組立区域333から下方に延在するチャンバ部343を備えている。換言すれば、チャンバ部343は、ベルト部315の長手方向縁317,318が接続手段319によって互いに接続されるときに、形成されることになる。この構成では、チャンバ部343の上端345は、(波線によって描かれ、参照番号346によって示される)処理される汚水材料を受けるために、開いている。汚水材料346をチャンバ部343内に導入する送達手段347が、設けられている。送達手段347は、出口端351を有する送達パイプ349を備えている。出口端351は、チャンバ部345に含まれている汚水物質内に、その汚水物質内に浸漬されるように、延在している。これによって、チャンバ343内に送達される汚水材料の過剰な飛散を避けることが可能となる。送達手段347と関連するフロート弁352によって、稼働中、チャンバ部343内への汚水材料の送達が調節されるようになっている。
【0105】
チャンバ部343の底端353は、その底端を通る液体流れを阻止するために、管状構造321の閉じ込めによって、閉じられている。管状構造321の閉じ込めは、柔軟な側壁322を横方向内方に収縮させ、側壁によって画定される断面積を低減させることによって、達成される。柔軟な側壁322は、管状構造321が挿通する2つのプレスローラ358,359を備えるガイド手段357の影響を受けて内方に付勢され、収縮状態になる。プレスローラ358,359は、それぞれ、支持ローラ361上に載せられ、その上で自在に回転可能である。この空気タイヤの利点は、膨張圧が大きいほど、タイヤは、所定の位置に強く固定され、スラッジから最大限の流体を抽出することにある。これは、タイヤ内の圧力が最大限に達するまで継続し、この後、この圧力が強制的に放出され、タイヤを変形させることになる。代替的に、ローラ358,359は、バネ支持アームによって支持されてもよい。
【0106】
チャンバ部343から排出される液体流出物(主に水)を収集するために、収集構造363が、チャンバ部343の周りおよびチャンバ部343の下方に配置されている。排出される液体流出物は、図16において点線で描かれ、参照番号365によって示されている。チャンバ部343が水浸透性ベルト部315から組み立てられていることによって、このチャンバ部343の水浸透性側壁322を通して、液体流出物365をチャンバ部343から排出させることができる。このようにして、濾過プロセスの第1の段階が行われ、液体流出物は、重力の影響を受けてチャンバ部343から排出され、収集構造363内に収集されることになる。収集構造363には、排出経路369が組み込まれている。この排出経路369を介して、収集された液体流出物が収集構造363から除去され、必要に応じて、さらなる処理または取扱いを行うための他の箇所に送達されてもよい。
【0107】
チャンバ部343内に保持されている固体物質は、チャンバ部343の底353の方に沈降する傾向にある。管状構造321がプレスローラ358,359間を通過すると、第1の加圧行程によって、固体物質が圧搾され、その固体物質から液体が絞り出されることになる。絞り出された液体は、液体浸透性側壁322を通って、収集構造363内に排出されるようになっている。管状構造321の側壁322が内方に収縮する種々の段階が、図19、図20および図21に示されている。具体的に、図19は、閉じ込めが行われる前の円形状態にある管状構造の断面図である。この状態では、管状構造321は、そこに含まれている汚水材料346によって有効に膨張している。図20は、管状構造が2つのプレスローラ358,359間の間隙に進入している位置において、内方に収縮している最中の管状構造321を示す断面図である。図21は、管状構造321が2つのプレスローラ358,359間で十分に加圧されている位置において、完全に収縮した状態にある管状構造321を示す断面図である。
【0108】
収縮した管状構造321は、段階373でさらなる加圧作用を受けることになる。加圧段階373は、2つの二次プレスローラ375,377を備えている。これらの二次プレスローラ375,377間を、収縮した管状構造が通過し、管状構造内に収容されている固体物質をさらに加圧し、その固体物質からさらなる液体が絞り出されることになる。二次プレスローラ377,379は、各々、クレードルローラ381に回転可能に支持されている。二次的な加圧行程において抽出された水を収集するために、二次収集構造383が設けられている。
【0109】
二次的な加圧行程に続いて、収縮した管状構造321は、一連のプレスローラ313h,313g,313f,313eの周りを循環し、管状構造321内に閉じ込められている固体物質から残っている液体流出物をさらに絞り出すようになっている。液体流出物は、一連のローラの下方に配置されたトレイ387の形態にある収集構造385によって、収集されることになる。一連のローラを出た後、管状構造321は、接続手段319が第2のスライダー336に係合する分解区域335に到達する。第2のスライダー336が、雄コネクタ要素323および雌コネクタ要素325をジッパ解除によって分離させるように、作用する。これによって、(第1のスライダー334に到達する移動といくらか逆の移動によって)、管状構造321の長手方向分割がなされ、ベルト部315を閉状態から平坦な状態に拡げることが可能となる。次いで、ベルト部315は、略平坦な開状態で、ローラ313d,313c,313b,313aの周りを通過し、組立区域333に到達することになる。
【0110】
管状構造21から拡げられるベルト部315から落下する固体物質を受けるための収集区域395が、設けられている。この実施形態における収集区域395は、収集した固体物質を後続の処理を行うための他の箇所に移送するベルトコンベヤ397の形態にある。
【0111】
管状構造321の前述した画定された内側となるベルト部315の側から残っているどのような固体物質をも除去するために、そのベルト部315の内側を擦るスクレーパ機構399が設けられている。残っている固体物質の除去をさらに促進させるために、真空システム401も設けられている。
【0112】
この実施形態によるベルトフィルター装置300に特有の特徴は、ガイドローラ313の周りのベルト構造311の循環運動を促進かつ補助するのに、重力が用いられている点にある。これに関連して、チャンバ部343の垂直方位が、管状構造321をラン341に沿って下向き方向に付勢し、これによって、ベルト構造の循環運動を補助している。また、ベルトの運動は、1つまたは複数のガイドローラ313に適宜加えられる駆動装置によっても促進させることが可能である。
【0113】
前述の説明から、装置300が、処理される汚水のような材料の固体成分と液体成分とを分離する、簡単であるが、極めて効果的な構成をもたらすことが明らかである。この分離プロセスは、重力の影響によってチャンバ部343から水を排出させる第1の濾過段階を含んでいる。管状構造321のチャンバ部343内の液体は、チャンバ部の周辺に均一に拡がっている液体浸透性側壁322を通って、チャンバ部343から排出されることになる。これは、チャンバ部の浸透性側壁を通って移動する液柱による静水圧によって生じ、かつ高められ、その液柱と共にスラッジを引き込むことになる。材料は、チャンバ部343の側壁322に均一に拡がっていく。何故なら、液体は、低密度/低抵抗の点に向かって流れ、高密度/高抵抗の点を避けるからである。このようにして、スラッジの均一な層が、チャンバ部の側壁の周囲に堆積されていく。いったん堆積されると、スラッジは、その背後の液体の静水圧によって均一に圧縮され、チャンバ部の側壁に対して押し付けられることになる。この段階において、重力の影響を受けて、固体物質もチャンバ部343の底に向かって移動するようになる。固体物質の質量は、管状構造321をプレスローラ358,359間を通過するように付勢し、この最中に、固体物質は、加圧され、そこから液体流出物を抽出し、抽出された流体流出物は、管状構造の液体浸透性側壁を通過することになる。次いで、さらなる加圧段階が行われ、固体物質がベルトフィルターから除去されることになる。
【0114】
図22〜図25を参照すると、第5の実施形態によるベルトフィルター装置400が示されている。ベルトフィルター装置400は、ベルト部415が2つのベルト区分411,412を備える以外、第4の実施形態によるベルトフィルター装置といくらか類似している。各ベルト区分411,412は、例えば、柔軟なフィルターパッド材料のような液体浸透性材料から構成されている。各ベルト区分411,412は、互いに対向する2つの長手方向縁417,418、およびベルト区分の一端に隣接する箇所に接続されたボルトロープ430も有している。図23に最もよく示されているように、管状構造321を形成するために、各ベルト区分の1つの長手方向縁部分を他のベルト区分の隣接する長手方向縁部分に離脱可能に接続するための接続手段419,420が、設けられている。
【0115】
図26および図27を参照すると、第6の実施形態によるベルトフィルター装置450が示されている。ベルトフィルター装置450は、ガイド手段357を構成する2つのプレスローラ358,359が、これらの2つのローラ358,359間に厚いネック部344を有するチャンバ部343をもたらすために、さらに離間されている点を除くと、第4の実施形態によるベルトフィルター装置にいくらか類似している。スラッジの柱431が、ネック部344に形成され、ローラ358,359を超えて移動するようになっている。このスラッジの柱431を加圧するために、2つのプレスローラ358,359によって画定されたガイド手段357とプレスローラ375,377によって画定された加圧段373との間に、エンドレスベルトプレス432が設けられている。
【0116】
図27に最もよく示されるように、エンドレスベルトプレス432は、スラッジ柱431への加圧作業を行うために、スラッジ柱431を収容されている収縮した管状構造321の両端に配置された2つのエンドレスベルト433,435を備えている。各エンドレスベルト構造433,435は、互いに離間されたローラ439の周りを通過するメッシュ材料から形成されたエンドレスベルト437を備えている。各エンドレスベルト437は、収縮した管状構造321と加圧係合する内側ラン441を有している。2つのエンドレスベルト437の内側ラン441は、協働して収縮した管状構造321に加圧力を加え、これによって、管状構造321に収容されているスラッジ柱431から残っている液体流出物を絞り出すのを促進させることが可能となる。液体流出物は、エンドレスベルト437の孔構造を通過することができる。
【0117】
厚いネック部344は、ガイドローラ358,359の影響によってチャンバ部の主部内に戻るチャンバ部343の底端のスラッジの還流を停止する働きがある。
【0118】
図28および図29を参照すると、第7の実施形態によるベルトフィルター装置500が示されている。ベルトフィルター装置500は、各エンドレスベルト437が、その長さに沿って互いに離間した位置に横方向楔451を備えている点を除けば、第6の実施形態によるベルトフィルター装置450にいくらか類似している。2つのエンドレスベルト437の楔451は、協働して収縮した管状構造321を加圧し、管状構造321内に含まれているスラッジ柱431を多数の区分またはバッチ453に分割するようになっている。バッチ453の各々は、互いに隣接する楔間の間隙に対応する大きさを有している。楔451は、一緒になって、閉鎖チャンバを形成している。これらの閉鎖チャンバの各々は、スラッジ柱の区域またはバッチ453の1つを含んでいる。閉鎖チャンバは、スラッジがエンドレスベルトによって生じる圧縮効果の結果としてチャンバ部343に戻るのを停止するように作用するものである。
【0119】
本発明の範囲は、前述した実施形態の範囲に制限されないことを理解されたい。特に、本発明によるベルトフィルター装置は、汚水の処理に制限されず、液体成分および固体成分を有する材料を濾過する種々の分野に用途を有していることを理解されたい。
【0120】
加えて、本発明による装置は、どのような適切な種類の取扱いおよび/または処理作業(典型的な例は、以下の実施形態において述べる)に用いられてもよいことを理解されたい。
【0121】
図30、図31および図32を参照すると、第8の実施形態による装置550が示されている。装置550は、材料に処理作業を施すために、設けられている。この実施形態では、材料は、浸出プロセス用の酸のような処理液体が施される微粉砕物または粗粉砕物のような粒状材料である。
【0122】
装置550は、ある量の処理液体を収容する浴552を画定するタンク551を備えている。処理される材料は、管状構造553内に入れられて、浴552を通って搬送されるようになっている。前述の実施形態と同じように、管状構造553は、ガイドローラが組み込まれている経路の周りを循環するように構成されたエンドレスベルト構造559のエンドレスベルト部557から組み立てられている。
【0123】
処理される材料を管状構造553内にその開端555を通して送達するための送達手段563が設けられている。
【0124】
エンドレスベルト構造が循環する経路は、浴552を通過している。浴552内にある管状構造553の区分565は、管状構造553が浴552内のローラ567の周りを通過する循環経路に沿って移動するようになっている。
【0125】
管状構造553は、エンドレスベルト部557から組み立てられるが、このエンドレスベルト部557は、浴552内に含まれている処理液に対して浸透性を有する材料から構成されている。従って、管状区分が浴を通過すると、管状区分内に閉じ込められている材料は、処理液に晒されることになる。
【0126】
管状構造553は、完全な円形状態から略平坦な状態の間のどのような適切な断面輪郭であってもよい。管状構造553が処理される材料で満たされている場合、この管状構造553は、膨張し、完全な円形状態になる傾向がある。しかし、これ以外の場合、管状構造553は、処理される材料によって完全には満たされず、いくらか平坦な状態になる傾向がある。
【0127】
図示される構成では、装置550は、処理される材料と処理液との間に密な接触をもたらすのを確実にするために、処理液を管状構造553に注入するための注入システム570を備えている。注入システム570は、注入チャンバ部573を備えている。管状部553は、浴552内を移動するとき、この注入チャンバ部573を通過するようになっている。注入チャンバ573は、注入カラー構造574内に画定されている。注入カラー構造574は、入口575および出口577を有し、これらの入口575および出口577を通って、管状部は、チャンバ573に密封可能に出入りすることになる。チャンバ573は、図32に示されるように、カラー構造574の範囲内において、管状部553を包囲している。処理液を注入チャンバ573内に注入する入口579が設けられている。この構成によって、注入された処理液は、チャンバ内に閉じ込められ、チャンバ内を通過する管状構造553の部分に晒されることになる。チャンバ573内に閉じ込められている処理液は、管状構造553の浸透性側壁を介して、管状構造553内の処理される材料と接触することができる。
【0128】
実際には、2つの注入システム570が設けられている。1つは、ローラ567の入側の第1の注入システム571であり、他の1つは、ローラ567の出側の第2の注入システム572である。
【0129】
装置550は、材料が浴552内の処理液から外に出た後、管状構造553内に閉じ込められている処理液を抽出するための抽出システム580をさらに備えているとよい。抽出システム580は、抽出カラー構造583内に画定された抽出チャンバ581を備えている。抽出カラー構造583は、入口585および出口587を有し、これらの入口585および出口587を通って、管状構造553は、抽出チャンバに密封可能に出入りするようになっている。管状構造内に閉じ込められている材料から残っている処理液を排除すべく、圧縮空気のような抽出流体を抽出チャンバ581内に導入するための入口591が、設けられている。図示される構成では、抽出流体は、抽出チャンバ581内にその上側から導入されている。この構成によって、抽出された液体は、抽出チャンバ581の下部内に排出され、ここから収集され、さらに可能であれば、再循環されてもよい。抽出チャンバ581の底面は、穿孔されている。従って、抽出された液体は、抽出チャンバからトレイ595内に排出され、トレイ595から浴552内に排出されることになる。
【0130】
管状構造553の断面輪郭は、(前述したように、略円形状態からいくらか平坦な状態の間で)変更可能になっているので、注入カラー構造574の入口575および出口577と、抽出カラー構造583の入口585および出口587は、種々の取り得る断面輪郭に適合するように構成される必要がある。
【0131】
図33、図34および図35を参照すると、第9の実施形態による装置600が示されている。装置600は、多くの点で前述の実施形態による装置500と類似しているので、対応する部品を示すのに、対応する参照番号が用いられている。この実施形態では、タンク551は、浴ではなく、収集領域601を画定し、この収集領域601から、管状構造553内に導入された処理液が排出されるようになっている。2つの注入システム570が設けられている。1つは、ローラ567の入側の第1の注入システム571であり、他の1つは、ローラ567の出側の第2の注入システム572である。いずれの場合も、注入された処理液は、管状構造553の浸透性側壁から排出され、収集領域601内に収集されることになる。
【0132】
図36を参照すると、第10の実施形態による装置650が示されている。装置650は、処理される材料を一連の処理段階に晒すために、設けられている。典型的な構成では、処理段階は、第1の酸処理、第2の酸処理、および酸処理を中性化するアルカリ処理を備えているとよい。従って、本装置は、一連の処理液、この実施形態では、3つのこのような処理液を供給することになる。具体的に、装置650は、第1の処理タンク651、第2の処理タンク652、および第3の処理タンク653を備えている。処理される材料は、前述の実施形態と同じように、ガイドローラ構造659が組み込まれている経路の周りを循環するように構成されたエンドレスベルト構造657から形成されている管状構造655に入れられて、3つの処理タンク内に連続的に搬送されるようになっている。
【0133】
エンドレスベルト構造657は、組立区域661において管状構造655に組み立てられ、分解区域663において分割され、この分割区域663において、処理された材料が収集区域665に排出されるようになっている。エンドレスベルト構造が第3の処理タンク653と分解区域663との間を通る経路に、第1の加圧ステーション667および第2の加圧ステーション669が設けられている。
【0134】
エンドレスベルト構造657が循環する経路は、図36では、3つのタンク651,652,653の下方を通過するように概略的に描かれているが、実際の用途では、経路は、3つの容器の側方を通過する傾向にあることを理解されたい。
【0135】
図37および図38を参照すると、第11の実施形態による装置700が示されている。装置700は、目標材料に粉砕作業を施すように構成されている。図示される構成では、粉砕作業は、3つの粉砕段階、すなわち、第1の粉砕段階701、第2の粉砕段階702、および第3の粉砕段階703を含んでいる。目標材料は、前述の実施形態と同じように、エンドレスベルト構造707から組み立てられた管状構造705に入れられて、3つの粉砕段階を通って搬送されるようになっている。前述の実施形態と同じように、管状構造705は、どのような適切な断面輪郭、例えば、略円形輪郭またはいくらか平坦な輪郭であってもよい。管状構造705は、組立区域711において組み立てられ、分解区域713において分割され、この分解区域713から、粉砕された目標材料が収集領域715に排出されるようになっている。
【0136】
各粉砕段階701,702,703は、2つのローラ721,722を備え、これらのローラの間に管状構造705が通過して、(図37に示されるように)、圧縮を受け、これによって、粉砕作用を目標材料に加えるようになっている。粉砕作用によって目標材料から絞り出された液体は、管状構造705の浸透性側壁を通って排出されることになる。管状構造から排出される液体を収集するための収集手段725が、各粉砕ステーションに設けられている。
【0137】
図38は、第3の粉砕区域703と収集領域715との間のエンドレスベルト構造707のランを示している。この図から、エンドレスベルト構造707の戻りランは、管状構造705のランおよび3つの粉砕段階の片側に位置していることが分かるだろう。
【0138】
図39〜図42を参照すると、第12の実施形態による装置750が示されている。装置750は、目標材料に一連の処理を施すために、設けられている。装置750の典型的な用途は、目標材料に一連の処理段階を施すことが必要とされる鉱物処理の分野である。
【0139】
装置750において、目標材料は、前述の実施形態と同じように、経路に沿って循環するエンドレスベルト構造753から組み立てられた管状構造751に入れられて、一連の処理段階を通って搬送されるようになっている。管状構造751は、組立区域755で組み立てられ、分解区域757で分解されることになる。
【0140】
図示される構成では、目標材料は、4つの処理区域を通して搬送され、これらの処理区域の各々が1つの処理段階に対応している。第1の処理区域761は、目標材料への処理液の注入を含んでいる。第2の処理区域762は、目標材料からの処理液の抽出を含んでいる。第3の処理区域763は、目標材料内へのさらなる処理液の注入を含んでいる。第4の処理区域764は、目標材料からのさらなる処理液の抽出を含んでいる。
【0141】
第1の処理区域761には、管状構造751が挿通する注入チャンバ773を備える注入システム771が設けられている。注入システム771は、処理液を注入チャンバ773内に導入する入口775を備えている。この注入チャンバ773から、処理液は、管状構造751の浸透性壁を通って、管状構造751内に閉じ込められている目標材料と接触することになる。注入チャンバ773の底面は、穿孔されている。従って、余分の処理液は、注入チャンバ773から排出され、収集チャンバ777内に収集されることになる。
【0142】
第2の処理段階762は、目標材料から余分の処理流体を排出させるために、管状構造751内に圧縮空気のような抽出流体を通過させる抽出システム780を備えている。抽出システム780は、管状構造751の上方に位置するフード781および管状構造の下方に位置する孔付き基部783を備えている。この構成によれば、フード781は、圧縮空気を管状構造751の上側に送達し、ここから、圧縮空気は、余分の処理液を伴って、加圧下で目標材料内を横方向に流れ、その下側に排出されることになる。図示される構成では、孔付きの支持体783は、エンドレスベルト784から構成され、このエンドレスベルト784のベルト部は、メッシュまたは他の孔付き材料から形成されている。抽出された材料を収集するための収集区域789が、支持体783の下側に設けられている。
【0143】
第3の処理区域763は、第1の処理区域761と同様の構造を有している。
【0144】
同様に、第4の処理区域764は、第2の処理区域762と同様の構造を有している。
【0145】
本発明による装置は、必ずしも目標材料を処理プロセスに晒す必要がなく、材料、特に、スラッジ材料を運搬するのに用いられてもよい。
【0146】
図43を参照すると、第13の実施形態による装置800が示されている。装置800は、材料を第1の箇所801から第2の箇所802に運搬するために設けられている。図示の構成では、第2の箇所802は、第1の箇所801よりも持ち上げられている。しかし、これらの2つの箇所は、互いに対して適切な配置、例えば、略同一のレベルの箇所であってもよい。
【0147】
搬送される目標材料は、前述の実施形態と同じように、経路の周りを循環するエンドレスベルト構造805から組み立てられた管状構造803に入れられて、第1の箇所801から第2の箇所802に運搬されるようになっている。管状構造803は、第1の箇所の組立区域807において組み立てられ、第2の箇所802の分解区域809において分解されている。第2の箇所802において、材料は、分割された管状構造803から収集手段811に排出されることになる。
【0148】
前述の実施形態と同じように、材料は、管状構造803の開端815と連通する送達ライン813を備える送達手段811を通して、管状構造803内に導入されるようになっている。
【0149】
この実施形態では、管状構造803の側壁は、運搬される材料に対する浸透性を有していない。
【0150】
2つの箇所の間で管状構造803のランを支持するために、エンドレスベルトコンベヤ819のような支持構造817が設けられている。
【0151】
前述の説明から、種々の実施形態による本装置は、広い範囲の取扱いおよび処理作業を行うことができることが明らかである。
【0152】
本発明の範囲は、ここに記載された実施形態に制限されないことを理解されたい。
【0153】
本発明の範囲から逸脱することなく、修正および改良がなされてもよい。
【0154】
明細書の全体を通して、文脈が別の規定を要求しない限り、「備える(comprise)」という用語またはその変形、例えば、「備える(comprises)」または「備えている(comprising)」という用語は、記述された完全体(integer)または完全体の群を含むが、他のどのような完全体または完全体の群も排除するものではないことを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料に作業を施す装置において、経路に沿って移動可能な1つまたは複数の細長シートであって、前記作業の少なくとも一部が内部で行われることになる移動可能な管状構造を組み立てるために、前記細長シートの長手方向縁に沿って離脱可能に繋ぎ合わされるように構成された、1つまたは複数の細長シートを備えていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記1つまたは複数の細長シートを画定するベルト構造をさらに備え、前記管状構造は、前記または各ベルト構造が移動している間に、前記管状構造の一端において連続的に組み立てられることが可能であり、前記管状構造の他端において連続的に分解されることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ベルト構造は、エンドレスベルト構造を含み、前記エンドレスベルト構造は、前記エンドレスベルト構造が周りを通過するガイドローラ構造が組み込まれた経路の周りを循環するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つまたは複数の細長シートは、ジッパのような摺動可能なコネクタ手段によって、前記細長シートの長手方向縁に沿って離脱可能に繋ぎ合わされるように構成されていることを特徴とする請求項1,2,または3に記載の装置。
【請求項5】
前記作業が行われることになる材料を前記管状構造内に導入する手段をさらに備えていることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記管状構造内に含まれている固相物質から液体を絞り出すために、前記管状構造をその一部に沿って圧縮する手段をさらに備えていることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記管状構造を圧縮する前記手段は、前記管状構造を機械的に圧縮するプレスを備えていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記プレスは、前記管状構造に線状加圧作用を加えるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記プレスは、前記管状構造が通過して圧縮を受けることになる加圧区域の片側に内側ランを有する周期的に移動可能な構造を備えていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記プレスは、加圧区域の反対側に内側ランを有するさらに他の周期的に移動可能な構造を備え、前記2つの周期的に移動可能な構造の前記内側ランが協働して、前記加圧区域を画定していることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記または各周期的に移動可能な構造は、並列関係で互いに離間して配置された2つのエンドレスバンドを備え、前記2つのエンドレスバンドは、複数の互いに離間したカムを保持し、前記複数のカムは、協働して前記管状構造に圧縮作用をもたらし、収縮および膨張の交互区域を生じさせるように構成されていることを特徴とする請求項9あるいは10に記載の装置。
【請求項12】
前記カムは、前記エンドレスベルト構造の移動の方向を横切る方向に延在するように、前記2つのエンドレスバンド間に支持された細長ローラを備えていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記管状構造は、1つまたは複数の前記ローラ構造の周りを通過中に撓みを受けるときに圧縮されるようになっていることを特徴とする請求項3〜12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記管状構造は、前記ベルト部の軸方向張力および前記管状構造内に収容されている材料にて加えられる負荷から生じる張力によって前記管状構造に加えられる張力の結果として、圧縮を受けることを特徴とする請求項2〜13のいずれか一項の装置。
【請求項15】
前記管状構造内に収容されている物質を排出させるために、前記管状構造を長手方向に分割する分離手段をさらに備えていることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記長手方向の分割は、前記管状構造の分解を含んでいることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記管状構造の長手方向の分割の後、物質が、重力の影響を受けて前記ベルト部から落下することによって、前記ベルト部から排出されていることを特徴とする請求項15あるいは16に記載の装置。
【請求項18】
前記管状構造の分割の後、前記または各細長シートから残っている物質を除去する除去手段をさらに備えていることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記管状構造は、前記作業が行われることになる材料を受けるために、前記管状構造の前記一端で開かれていることを特徴とする請求項2〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記ベルト構造は、ベルト部を備え、前記ベルト部の前記長手方向側縁は、前記管状構造を形成するために、離脱可能に互いに接続されるように構成されていることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記ベルト構造は、2つ以上のベルト区分を備え、各ベルト区分の1つの長手方向縁は、隣接するベルト部の隣接する長手方向縁に離脱可能に接続されるようになっていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記ベルト部の少なくとも一部は、水浸透性材料から形成されていることを特徴とする請求項20または21に記載の装置。
【請求項23】
前記ベルト部の全体が、前記水浸透性材料から形成されていることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記ベルト部は、2つの相互接続された長手方向区分を備え、1つの長手方向区分が、2つの長手方向縁をもたらすように分割されていることを特徴とする請求項20〜23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記エンドレスベルトは、前記ベルト部に接続された2つのエンドレス索要素をさらに備え、前記索要素は、それらの間に前記ベルト部を支持するように構成されていることを特徴とする請求項20〜24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
各ローラ構造は、2つのホイールを備え、前記2つのホイールの各々は、前記索要素の各1つを案内可能に受けるように構成された外周を有していることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
材料は、固体成分および液体成分を有する物質を含み、前記装置によって行われる前記作業は、前記物質内の前記固体成分と前記液体成分とを分離することを含んでいることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
材料をその固体成分と液体成分とに分離するように処理する装置において、1つまたは複数の細長シートであって、液体浸透性側壁を有する管状構造を組み立てるために、前記細長シートの長手方向縁に沿って密封可能および離脱可能に繋ぎ合わされるように構成された、1つまたは複数の細長シートと、処理される材料を前記管状構造内に導入する手段と、前記管状構造内に収容されている材料から液体を絞り出すために、前記管状構造をその長さに沿って圧縮する手段と、を備えていることを特徴とする装置。
【請求項29】
材料をその固体成分と液体成分とに分離するように処理する装置において、柔軟な液体浸透性側壁を有する管状構造を備え、前記管状構造は、チャンバ部を画定し、前記チャンバ部の一端は、処理される材料を受けるために開かれ、前記管状構造は、前記チャンバ部の他端において、前記他端を通る液体流れを阻止するために閉じ込められ、前記管状構造の前記閉じ込めは、前記柔軟な側壁を横方向内方に収縮させ、前記側壁によって画定される断面積を減少させ、これによって、前記収縮している側壁間に収容されている材料を加圧し、前記管状構造を成形することによって、もたらされていることを特徴とする装置。
【請求項30】
材料を2つの箇所間に運搬する装置において、経路の周りに移動可能なエンドレスベルト構造を備え、前記エンドレスベルト構造は、前記2つの箇所間に延在する管状構造に組み立てられるように構成されたエンドレスベルト部を備え、運搬される材料は、前記管状構造の一端に導入され、前記管状構造に沿って運搬され、前記運搬された材料は、前記管状構造の他端から排出されるようになっていることを特徴とする装置。
【請求項31】
経路の周りに移動可能なエンドレスベルト構造を備える装置において、前記エンドレスベルト構造は、移動可能な管状構造を組み立てるために、離脱可能に接続されるように構成された長手方向縁を有するエンドレスベルト部を備え、前記管状構造は、前記エンドレスベルト構造の移動中に、前記管状構造の一端で連続的に組み立てられることが可能であり、前記管状構造の他端で連続的に分解されることが可能であることを特徴とする装置。
【請求項32】
少なくとも1つのローラ構造が組み込まれた経路の周りに移動可能なエンドレスベルト構造を備える装置において、前記エンドレスベルト構造は、移動可能な管状構造に組み立てられるように構成されたエンドレスベルト部を備え、前記管状構造は、前記エンドレスベルト構造の移動中に、前記管状構造の一端で連続的に組み立てられることが可能であり、前記管状構造の他端で連続的に分解されることが可能であり、前記エンドレスベルト構造は、前記ベルト部に接続された2つのエンドレス索要素をさらに備え、前記索要素は、それらの間に前記ベルト部を支持するように構成され、前記ローラ構造は、2つのホイールを備え、前記ホイールの各々は、前記索要素の各1つを案内可能に受けるように構成された外周を有していることを特徴とする装置。
【請求項33】
先行する請求項のいずれか一項に記載の装置を利用する、材料を処理する方法。
【請求項34】
材料をその固体成分と液体成分とに分離するように処理する方法において、1つまたは複数の柔軟なベルトであって、各々がエンドレス経路の周りを移動可能である、1つまたは複数の柔軟なベルトを設けるステップと、前記1つまたは複数のベルトをその長手方向縁に沿って離脱可能に繋ぎ合わせ、液体浸透性側壁を有する管状構造を形成するステップと、前記管状構造の一部を収縮させ、前記管状構造内の物質を圧縮し、前記物質から液体を絞り出すステップと、前記1つまたは複数のエンドレスベルトの前記長手方向縁間の接続を解除し、前記管状構造内に閉じ込められている固体物質を除去するために露出させるステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項35】
添付の図面を参照して、実質的に明細書に記載されているような装置。
【請求項36】
実質的に明細書に記載されているような、材料を処理する方法。
【請求項37】
実質的に明細書に記載されているような、材料をその固体成分と液体成分とに分離するように処理する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26−27】
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【図28−29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公表番号】特表2009−539586(P2009−539586A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514593(P2009−514593)
【出願日】平成19年6月13日(2007.6.13)
【国際出願番号】PCT/AU2007/000820
【国際公開番号】WO2007/143780
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(508368459)ゼット‐フィルター・プロプライエタリー・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】