説明

染色装置

【課題】多様な染色を迅速に効率良く行うことができる染色装置を提供する。
【解決手段】被染物および染液が収容された容器を回転させて被染物を染色する装置1であって、上部に開口を有する容器2を回転可能に支持する回転台10と、容器2に対して上方から蓋体27を押圧することにより容器2を回転可能に密閉する押圧手段20と、密閉された容器2を傾倒させる傾倒手段30と、容器2を傾倒状態で回転させる駆動手段40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、染色装置に関する。
【背景技術】
【0002】
染液を貯留したポット内に生地を収容して、このポットを回転させることにより生地を染色するポット式の染色機が従来から知られている。例えば、特許文献1には、図7に示すように、被染物及び染液を収容する染色容器50と、染色容器50を回転させる回転軸52とを備え、回転軸52に固定された駆動用プーリ54を介して回転軸52に回転力を伝達するように構成されたユニット60を複数配置してなる染色機が開示されている。各ユニット60において、染色容器50の開口は上蓋56により閉じられ、上蓋56は取付部材58を介して回転軸52に取り付けられており、回転軸52の回転により染色容器50が回転し、生地を染色することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−309476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の染色機は、染色容器50に生地および染液を収容した後、取付部材58を介して回転軸52に取り付ける作業が必要になり、染色後は取付部材58から染色容器50を取り外し、上蓋56を開けて生地を取り出す作業が必要になるため、このような作業を複数のユニット60のそれぞれに対して行うことは煩雑で長時間を要するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、多様な染色を迅速に効率良く行うことができる染色装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の前記目的は、被染物および染液が収容された容器を回転させて被染物を染色する装置であって、上部に開口を有する容器を回転可能に支持する回転台と、前記容器に対して上方から蓋体を押圧することにより前記容器を回転可能に密閉する押圧手段と、密閉された前記容器を傾倒させる傾倒手段と、前記容器を傾倒状態で回転させる駆動手段とを備える染色装置により達成される。
【0007】
この染色装置において、前記押圧手段は、前記蓋体と接する押圧体と、前記押圧体から前記蓋体を貫通するように延びる固定軸とを備えることが好ましく、前記固定軸は、前記蓋体を回転可能に支持することが好ましい。この構成において、前記固定軸は中空部を備え、前記中空部に圧力開放管を接続することにより前記容器の内外を連通するように構成されていることが好ましく、前記圧力開放管は、前記容器の傾倒時に前記容器内で上方に延びるように配置されていることが好ましい。
【0008】
また、前記蓋体には、前記容器と接する側の面にスペーサを介してプレートが設けられており、前記蓋体とプレートの間に形成された空隙部に前記圧力開放管が配置されていることが好ましい。
【0009】
また、前記染色装置は、傾倒状態の前記容器を加熱する加熱手段と、傾倒状態の前記容器の表面に冷却水を散布する冷却手段とを更に備えることが好ましい。この構成において、前記加熱手段は、傾倒状態の前記容器に沿うように配置される遠赤外線ヒータと、遠赤外線が前記容器に向けて照射されるように前記遠赤外線ヒータを覆う反射板とを備えることが好ましい。
【0010】
また、前記染色装置は、前記回転台、押圧手段及び傾倒手段を、複数の前記容器に対応させてそれぞれ複数備えることが好ましく、前記駆動手段は、前記容器の傾倒により前記回転台の外周縁と接触する駆動ベルトを備え、前記駆動ベルトを介して複数の前記容器に駆動力を伝達可能に構成されていることが好ましい。
【0011】
また、前記容器の外表面には、2μm〜20μmの吸収波長領域を有するように、表面処理が施されていることが好ましい。
【0012】
また、前記容器の内周面には、縦方向に長く延びる凸部が設けられていることが好ましい。
【0013】
また、前記容器の内周面は、凸部と凹部とが周方向に交互に連続する凹凸面に形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の染色装置によれば、多様な染色を迅速に効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る染色装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す染色装置のA−A断面図である。
【図3】図1に示す染色装置のB−B断面図である。
【図4】図3に示す染色装置の容器傾倒前の状態を示す側面図である。
【図5】図3に示す染色装置の要部拡大図である。
【図6】容器の外観構成を示す斜視図である。
【図7】従来の染色機の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る染色装置の概略構成を示す斜視図である。また、図2は、図1に示す染色装置のA−A断面図であり、図3は、図1に示す染色装置のB−B断面図である。
【0017】
図1〜図3に示すように、染色装置1は、上部に開口を有する3つの容器2を搭載可能に構成されており、各容器2に対応して、回転台10、押圧装置20及び傾倒装置30を3つ備えている。図1は、各容器2を略水平に傾倒した後の状態を示している。
【0018】
容器2は、図6に示すように、上部に開口2Aを有する有底筒状のものであり、内部に例えば靴下や下着などの被染物の収容が可能な収容空間2Bを有している。容器2の外表面は、後述する加熱ヒータ8から放射される遠赤外線がよく吸収されるように、2μm〜20μmの吸収波長領域を有するよう表面処理が施されている。例えば、本実施形態においては、容器2の外表面を、艶のない黒色の塗料などで塗装することにより黒化処理を施している。このように、容器2に遠赤外線の吸収性を持たせることで、加熱ヒータ8より遠赤外線を放射して容器2を加熱する際に、遠赤外線をより吸収して容器2の受熱効率を向上できるようになっている。なお、容器2の外表面の色は、必ずしも黒色に限られるものではなく、遠赤外線の吸収効率のよい色であれば、種々の色を採用することができる。また、容器2の外表面は、光沢のない梨地状のざらついた表面とするのがより好ましい一方、鏡面のような表面では、遠赤外線が反射されるので好ましくない。
【0019】
容器2の内周面には、容器2の高さ方向に向かって延びる縦方向に長い凸部2Cが、等角度位置に複数(本実施形態では3つ)設けられている。詳細は後述するが、被染物及び染液を収容した容器2を横倒しの状態で回転させることで被染物の染色を行う際に、これらの各凸部2Cが容器2に収容された被染物を掻きあげて撹拌することで、被染物は染液と十分に混ぜ合わされる。これにより、染液を被染物にムラなく均一に付着させることができ、良好な品質の被染物を得ることができるようになっている。なお、本実施形態では、複数の凸部2Cを容器2の内周面に等間隔に設けているが、必ずしも等間隔に設ける必要はない。また、凸部2Cは1つだけ設けてあってもよい。また、容器2の内周面を、複数の凸部と凹部とが周方向に交互に連続する凹凸面に形成するようにしてもよい。なお、凸部2Cは、容器2に蓋体27が装着される際に、後述する蓋体27の裏面のプレート27aが容器2内の凸部2Cに突き当たらないように、容器2の上縁から所定の間隔をあけて設けられている。
【0020】
図1〜図3に戻って、回転台10は、円板状に形成されており、取付フレーム4に軸受装置6を介して回転自在に支持されている。
【0021】
押圧装置20は、取付フレーム4に取り付けられたエアシリンダなどの押圧用シリンダ21と、この押圧用シリンダ21のロッド21aの先端に連結板22を介して一端側が取り付けられた伝達シャフト23と、伝達シャフト23の他端側に取り付けられた板状の押圧体24とを備えている。押圧用シリンダ21及び伝達シャフト23は、回転台10の回転軸と略平行に配置されており、押圧体24は回転台10と対向するように配置されている。図3に示すように、押圧体24には、固定軸25が固定されている。
【0022】
固定軸25は、軸線に沿って中空部25aが形成されており、回転台10の回転軸と軸線が一致するように押圧体24を貫通して設けられている。中空部25aの回転台10に面した一端側には圧力開放管26が接続されており、中空部25aの他端側は連通口25bを介して外部と連通している。圧力開放管26は、図3に示す容器2の傾倒状態で上方に延びるように配置されている。また、中空部25aには、他端側から熱電対29が挿入されており、熱電対29は、測温部29aが中空部25aの一端側を経て下方に延びるように配置されている。なお、固定軸25に対する熱電対29の挿入部には、容器2内の染液が漏出しないように液密に封止されている。圧力開放管26及び熱電対29は、蓋体27に設けられたプレート27aにより覆われている。
【0023】
また、押圧装置20は、容器2の開口を密閉する蓋体27を備えており、蓋体27の表面中央には軸受装置28が固定されている。押圧体24の固定軸25は、軸受装置28を介して蓋体27の中央に形成された開口に挿通されており、蓋体27を回転可能に支持している。軸受装置28は、環状のケース28a内に転がり軸受28bが収容されて構成されており、押圧体24が軸受装置28のケース28aに接して蓋体27を押圧することにより、蓋体27が容器2の周縁に密着する。図5に拡大図で示すように、押圧体24と軸受28bとの間にはワッシャ201が介在されており、押圧体24に矢示方向に作用する押圧力により、ワッシャ201、軸受28b及びケース28aを介して蓋体27が押圧される。固定軸25の一端側には環状のパッキン202が外嵌されており、このパッキン202により固定軸25と蓋体27との間が液密にシールされる。
【0024】
蓋体27の裏面には、図3〜図5に示すように、スペーサ27bを介して、蓋体27よりも小径のプレート27aが設けられており、これにより、蓋体27とプレート27aの間には空隙部27cが形成されている。この空隙部27cに、前記圧力開放管26及び熱電対29が配置されており、染色中に被染物Cが圧力開放管26や熱電対29に引っ掛かることが防止されている。このプレート27aは、その外径が容器2の内径と比べると僅かに小さく設定されている。これにより、容器2の内部空間と前記空隙部27cとが連通する結果、染色中に染液が空隙部27cに入り込んで熱電対29と接触したり、圧力開放管26を介して容器2の内部空間が容器2の外部と連通するようになっている。
【0025】
押圧装置20の構成は、容器2を蓋体27により密閉して容器2及び蓋体27を回転可能に挟持するものであればよく、例えば、コ字状フレームの対向面の一方に回転台10を回転可能に支持し、他方に駆動シリンダを介して押圧体24を進退可能に支持する構成であってもよい。容器2や蓋体27など染液と接触する部位は、ステンレス材など耐腐食性の材質からなることが好ましい。
【0026】
傾倒装置30は、支持フレーム31に取り付けられたエアシリンダなどの傾倒用シリンダ32を備えており、傾倒用シリンダ32のロッド32aの先端が取付フレーム4に固定されている。取付フレーム4は支持フレーム31に対して回転可能となるように回転軸33により支持されており、傾倒用シリンダ32のロッドを進退させることにより取付フレーム4が回動して、容器2の姿勢を起立状態と傾倒状態との間で変化させることができる。
【0027】
また、染色装置1は、各回転台10に装着された容器2を回転させる駆動装置40を備えている。駆動装置40は、支持フレーム31に取り付けられた駆動プーリ41及び従動プーリ42と、これら駆動プーリ41及び従動プーリ42に巻き掛けられた無端状の駆動ベルト43とを備えている。駆動ベルト43には、支持フレーム31に取り付けられたテンションローラ44により張力が付与されている。駆動プーリ41は、駆動モータ45の回転軸に連結されており、駆動ベルト43を一方向に回転駆動する。従動プーリ42は、外周面に沿って溝部42aが形成されている。駆動ベルト43は、容器2をそれぞれ傾倒させることにより、従動プーリ42の溝部42aにおいて下面側が各回転台10の外周縁と接するように配置されており、回転台10を摩擦によって回転駆動する。
【0028】
染色装置1は、傾倒状態の容器2の軸線に沿って延びるように回転台10の左右両側に配置された遠赤外線ヒータ等の加熱ヒータ8を備えている。加熱ヒータ8は、容器2を効率良く加熱できるように反射板8aで覆われており、ステー(図示せず)を介して支持フレーム31に取り付けられている。
【0029】
なお、加熱ヒータ8は、遠赤外線ヒータ以外にも、赤外線ヒータ、IH(電磁誘導加熱)ヒータなど、種々のヒータを用いることも可能である。加熱ヒータ8として、赤外線ヒータ、IH(電磁誘導加熱)ヒータなどを用いる場合には、上記した容器2の受熱効率を向上させるために、それぞれのヒータに応じて好適な容器2の材質を選択したり、外表面の表面処理を施すようにしたりするのが好ましい。
【0030】
また、染色装置1は、図3においてのみ図示するように、傾倒状態の容器2の側面に冷却水を供給する冷却水ノズル9を備えている。冷却水ノズル9は、不図示の冷却水タンクからポンプ及び流路内に配設された電磁弁の作動により容器2の側面に冷却水を供給することができるように、傾倒する容器2と干渉しない近傍位置で支持フレーム31に固定されている。冷却水ノズル9の先端には、冷却水ノズル9の軸線を挟んで両側から斜め下方に向けて冷却水を噴射する2つの冷却水噴出孔9a,9aが形成されており、容器2の軸線に沿って広範囲に冷却水を供給することができる。
上記染色装置の各構成要素の作動は、制御装置(図示せず)により行われる。
【0031】
次に、上記構成を備える染色装置1の作動を説明する。まず、図4に示すように、押圧装置20及び傾倒装置30の作動により、回転台10が水平な状態で、回転台10と蓋体27との間隔を予め拡げておく。また、駆動装置40を作動させて駆動ベルト43を回転させる。そして、アンダーウェアやストッキング等の被染物及び染液を収容した上部が開口する筒状の容器2を、ロボットハンド等の搬送装置(図示せず)により各回転台10の上面に順次搭載する。
【0032】
染色装置1は、回転台10に容器2が搭載されたことをセンサ等により検知すると、押圧装置20を作動させて、蓋体27を容器2に対して上方から押圧する。これにより容器2は蓋体27により密閉され、容器2及び蓋体27は、回転台10と押圧体24との間に回転可能に挟持される。この後、傾倒装置30を作動させて、図3に示すように容器2を傾倒させる。本実施形態においては、容器2を軸線が略水平となるように傾倒させているが、斜め上方または斜め下方に傾斜するように容器2を傾倒させてもよい。容器2の傾倒状態では、圧力開放管26が容器2内で上方に延びており、圧力開放管26の開口端が染液の液面よりも上方に露出して、容器2の内部空間が容器2の外部と連通されている。一方、熱電対29は容器2内で下方に延びており、染液の温度を測定する。
【0033】
容器2が傾倒状態になると、容器2の下方に配置された加熱装置(図示せず)により容器2内が加熱されると共に、回転台10の外周縁が駆動ベルト43に当接し、回転台10が回転を開始する。こうして、容器2が蓋体27と共に回転して、図3に破線で示すように、収容された被染物Cが染液Lにより染色される。染液Lの貯留量は、通常は傾倒状態の容器2の軸線よりも液面が若干下方に位置するように設定される。圧力開放管26は、容器2の回転中も常に上方を向いており、容器2の内部温度の上昇に伴う内圧上昇を開放する。
【0034】
染液の温度は、熱電対29の測定に基づき加熱装置の出力を制御することにより、予め設定された温度制御パターンに沿って制御することができる。本実施形態においては、加熱ヒータ8の他に、容器2の外表面に冷却水を散布する冷却装置を備えているため、染色中に染液の温度低下が必要な場合に設定温度に迅速に移行することができ、PID制御など公知の制御手法を用いて所望の温度制御パターンに沿った染色が可能である。例えば、緩やかな温度低下が必要な場合は加熱ヒータ8の出力制御で対応可能である一方、温度低下を急激に行う場合には、加熱ヒータ8の出力抑制と共に、冷却水ノズル9から冷却水を供給する。冷却水の流量は本実施形態では一定としているが、目標温度に応じて流量制御するようにしてもよい。
【0035】
こうして、所定時間の経過により被染物の染色が終了した後は、傾倒装置30を再び作動させて、容器2を図4に示す起立状態に戻した後、押圧装置20を作動させて蓋体27を上昇させ、容器2の密閉状態を開放する。そして、回転台10上の容器2をロボットハンド等により把持して新たな容器2と入れ替え、次の染色を開始する。
【0036】
本実施形態の染色装置1によれば、被染物及び染液を収容した容器2を回転台10に載置することにより、容器2の密閉、傾倒、回転、開放を自動的に行うことが可能であり、順次搬送される容器2内での染色を迅速に効率良く行うことができる。したがって、多品種少量(小ロット)型の染色装置として特に好適に使用することができる。
【0037】
また、駆動装置40は、駆動ベルト43により容器2の傾倒動作と連動して各容器2を自動的に回転駆動することができると共に、複数の回転台10を個別に回転駆動することができるので、染色装置1の構成をコンパクトにすることができる。
【0038】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記した実施形態では、固定軸25の内部に中空部25aを形成し、中空部25aの一端側に接続した圧力開放管26および中空部25aの他端側に設けた連通口25bを介して、容器2の内部空間と容器2の外部とを連通することで、加熱による容器2の内部温度の上昇に伴う内圧上昇を開放して、容器2の内部空間の圧力を大気圧近傍に維持している。しかし、固定軸25に圧力開放管26および連通口25bを設けることなく、容器2を蓋体27により密閉し、蓋体27と容器2との密閉度を高めて、圧力容器のように構成することもできる。これにより、染色中の加熱に伴い、100℃以上の高温で被染物の染色処理を行うことも可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 染色装置
2 容器
8 遠赤外線ヒータ
8a 反射板
9 冷却ノズル
10 回転台
20 押圧装置
24 押圧体
25 固定軸
25a 中空部
26 圧力開放管
27 蓋体
30 傾倒装置
40 駆動装置
43 駆動ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被染物および染液が収容された容器を回転させて被染物を染色する装置であって、
上部に開口を有する容器を回転可能に支持する回転台と、
前記容器に対して上方から蓋体を押圧することにより前記容器を回転可能に密閉する押圧手段と、
密閉された前記容器を傾倒させる傾倒手段と、
前記容器を傾倒状態で回転させる駆動手段とを備える染色装置。
【請求項2】
前記押圧手段は、前記蓋体と接する押圧体と、前記押圧体から前記蓋体を貫通するように延びる固定軸とを備え、
前記固定軸は、前記蓋体を回転可能に支持する請求項1に記載の染色装置。
【請求項3】
前記固定軸は中空部を備え、前記中空部に圧力開放管を接続することにより前記容器の内外を連通するように構成されており、
前記圧力開放管は、前記容器の傾倒時に前記容器内で上方に延びるように配置されている請求項2に記載の染色装置。
【請求項4】
前記蓋体には、前記容器と接する側の面にスペーサを介してプレートが設けられており、前記蓋体とプレートの間に形成された空隙部に前記圧力開放管が配置されている請求項3に記載の回転染色装置。
【請求項5】
傾倒状態の前記容器を加熱する加熱手段と、傾倒状態の前記容器の表面に冷却水を散布する冷却手段とを更に備える請求項1〜4のいずれかに記載の染色装置。
【請求項6】
前記加熱手段は、傾倒状態の前記容器に沿うように配置される遠赤外線ヒータと、遠赤外線が前記容器に向けて照射されるように前記遠赤外線ヒータを覆う反射板とを備える請求項5に記載の染色装置。
【請求項7】
前記回転台、押圧手段及び傾倒手段を、複数の前記容器に対応させてそれぞれ複数備え、
前記駆動手段は、前記容器の傾倒により前記回転台の外周縁と接触する駆動ベルトを備え、前記駆動ベルトを介して複数の前記容器に駆動力を伝達可能に構成されている請求項1〜6のいずれかに記載の染色装置。
【請求項8】
前記容器の外表面には、2μm〜20μmの吸収波長領域を有するように、表面処理が施されている請求項1〜7のいずれかに記載の回転染色装置。
【請求項9】
前記容器の内周面には、縦方向に長く延びる凸部が設けられている請求項1〜8のいずれかに記載の回転染色装置。
【請求項10】
前記容器の内周面は、凸部と凹部とが周方向に交互に連続する凹凸面に形成されている請求項1〜8のいずれかに記載の回転染色装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−32627(P2011−32627A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142329(P2010−142329)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】