説明

植栽容器

【課題】植物の根が生長して伸びようとする根圏に対して植栽用水を安定した状態で十分に供給することができ、その根圏をできるだけ大きく確保し、しかも、植物の茎や葉の成長を促進することのできる植栽容器。
【解決手段】植栽用の容器本体1が、植物が延出する開口部を前面に有する植栽用空間2と、植栽用空間2の下部に形成された植栽用水用の貯水部8を備え、吸水性の植栽床材が、その下部を貯水部8内に位置させて植栽用空間2内に載置された状態で、植栽床材により貯水部8内の植栽用水を吸水しながら植栽する植栽容器で、植栽床材を植栽用空間2内に載置する載置面10が、開口部側ほど上方に位置し開口部から遠ざかる側ほど下方に位置する傾斜面に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植栽用の容器本体が、植物が延出する開口部を前面に有する植栽用空間と、その植栽用空間の下部に形成された植栽用水用の貯水部を備え、吸水性の植栽床材が、その下部を前記貯水部内に位置させて前記植栽用空間内に載置された状態で、前記植栽床材により前記貯水部内の植栽用水を吸水しながら植栽する植栽容器に関する。
【背景技術】
【0002】
このような植栽容器としては、例えば、図3の(b)に示すように、ほぼ水平に配置された底壁3、および、その底壁3から上方に延出する側壁4,5などによって、植物Pが延出する開口部を前面に有する植栽用空間2を形成し、さらに、植栽用空間2の前面に前壁7を設けて、植栽用水Wを貯水する貯水部8を植栽用空間2の下部に形成した植栽容器が考えられる。
この植栽容器によれば、ほぼ水平な底壁3上に吸水性の植栽床材Aを載置し、その植栽床材Aにより貯水部8内の植栽用水Wを吸水しながら植物Pを植栽することになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、図3の(b)に示した植栽容器では、植栽床材Aがほぼ水平な底壁3上に載置されるので、植栽床材Aの下部は、その全面にわたって一定の深さの植栽用水W内に浸漬することになり、植物Pの根Rが生長して伸びる領域である根圏が減少するという問題がある。
すなわち、植物Pは、植栽用水Wを必要とするが、植物Pの根Rも呼吸しているため、根圏は、実質的に植栽用水W内に浸漬していない領域となり、植栽床材Aの大きさの割りには、根圏が小さくなるという問題がある。
かかる問題を回避して、根圏を大きく確保するには、貯水部8を浅くして植栽用水Wの水位を下げることが考えられる。しかし、植栽用水Wの水位を下げると、少しの水位の変動でも、それに伴って植栽床材Aへの給水が不安定となり、極端な場合には、植栽床材Aへの給水が不十分となって、植物Pが枯れやすくなる危険性もある。
それに加えて、植物Pの茎や葉は、一般的に上方に向かって生長しようとする性質があるが、植栽床材Aの前面である植栽面aが鉛直面になりやすいため、植栽面aから生える茎や葉に大きな負荷がかかり、植物Pの生長にあまり良くないという問題もある。
【0004】
本発明は、このような問題点に着目したもので、その目的は、植物の根が生長して伸びようとする根圏に対して植栽用水を安定した状態で十分に供給することができるようにしながら、その根圏をできるだけ大きく確保し、しかも、植物の茎や葉の成長を促進することのできる植栽容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の特徴構成は、植栽用の容器本体が、植物が延出する開口部を前面に有する植栽用空間と、その植栽用空間の下部に形成された植栽用水用の貯水部を備え、吸水性の植栽床材が、その下部を前記貯水部内に位置させて前記植栽用空間内に載置された状態で、前記植栽床材により前記貯水部内の植栽用水を吸水しながら植栽する植栽容器であって、前記植栽床材を前記植栽用空間内に載置する載置面が、前記開口部側ほど上方に位置し開口部から遠ざかる側ほど下方に位置する傾斜面に形成されているところにある。
【0006】
本発明の第1の特徴構成によれば、吸水性の植栽床材を植栽用空間内に載置する載置面が、植栽用空間前面の開口部側ほど上方に位置し開口部から遠ざかる側ほど下方に位置する傾斜面に形成されているので、後に図面を参照して詳しく説明するように、植栽用空間下部の貯水部に植栽用水を貯水した状態で、植栽用空間内の載置面に吸水性の植栽床材を載置すると、その吸水性の植栽床材は、植栽用空間の開口部から遠ざかる側が植栽用水内に深く浸漬し、植栽用空間の開口部側が植栽用水に少しだけ浸漬するか、または、植栽用水に浸漬しない状態となる。
したがって、植栽床材は、植栽用空間の開口部から遠ざかる側の下方の一部が植栽用水内に深く浸漬され、その他の部分は植栽用水内に浅く浸漬されるか、または、浸漬されないことになり、植栽床材の大きさの割りには、植物の根が成長して伸びようとする根圏を大きく確保することができ、かつ、植栽床材への植栽用水の給水は、植栽用水への浸漬部分から安定的に確実に実行される。
そして、植栽床材の前面である植栽面が上方に向かう傾斜面となるので、植物の茎や葉にかかる負荷も低減されて、植物の生長が促進される。
【0007】
さらに、図3の(b)に示した植栽容器によれば、植栽床材Aの前面である植栽面aが前壁7に接当した場合、前壁7の上端縁と植栽床材Aとの間に隙間がなく密接するため、植栽用水Wが、前壁7を伝って外部へ滴下するという不都合もある。
しかし、本願発明によれば、図3の(a)に示すように、植栽床材Aの植栽面aと前壁7の上端縁との間に隙間が形成されるので、植栽用水Wの外部への滴下が防止される。
【0008】
本発明の第2の特徴構成は、前記載置面が、前記貯水部の底壁により形成されているところにある。
【0009】
本発明の第2の特徴構成によれば、植栽床材を載置する載置面が、貯水部の底壁により形成されているので、貯水部の底壁を傾斜させるだけの簡単な構成で、上述したような顕著な作用効果を期待することができる。
【0010】
本発明の第3の特徴構成は、前記載置面が、前記貯水部の底壁から上方へ突設された複数の載置面形成部材により形成されているところにある。
【0011】
本発明の第3の特徴構成によれば、植栽床材を載置する載置面が、貯水部の底壁から上方へ突設された複数の載置面形成部材により形成されているので、例えば、貯水部の底壁をほぼ水平な底壁にすることも可能であり、その底壁と一体または別体の載置面形成部材を設けるだけで、上述したような顕著な作用効果を期待することができる。
そして、載置面形成部材を底壁と別体にする場合には、複数種類の載置面形成部材を準備することにより、植栽する植物の特性などに応じて植栽床材の載置面の傾斜角を自由に選択することも可能となる。
【0012】
本発明の第4の特徴構成は、前記貯水部内の植栽用水の水位を一定に維持するオーバーフロー用の排水口が、前記貯水部に連通して設けられているところにある。
【0013】
本発明の第4の特徴構成によれば、貯水部内の植栽用水の水位を一定に維持するオーバーフロー用の排水口が、貯水部に連通して設けられているので、貯水部における植栽用水の水位を一定に維持することが容易となり、植栽用水の水位を一定に維持することによって、上述した作用効果をより一層確実に期待することができる。
【0014】
本発明の第5の特徴構成は、前記容器本体が、前記開口部を同じ方向に向けて上下方向に積み重ね自在に構成され、前記容器本体を複数段に積み重ねた状態で、上方に位置する容器本体の前記排水口からオーバーフローした植栽用水が、下方に位置する容器本体に流下するように構成されているところにある。
【0015】
本発明の第5の特徴構成によれば、容器本体が、植栽用空間の開口部を同じ方向に向けて上下方向に積み重ね自在に構成されているので、例えば、擁壁などに沿って容器本体を配置する場合、所望する高さにまで容器本体を複数段に積み重ねて植物を植栽することができる。
そして、容器本体を複数段に積み重ねた状態で、上方に位置する容器本体の排水口からオーバーフローした植栽用水が、下方に位置する容器本体に流下するように構成されているので、最上段の植栽容器の貯水部に十分な植栽用水を供給してやれば、最上段の植栽容器はもちろんのこと、下方段の植栽容器の貯水部にも、常に一定水位の植栽用水が貯水されることになり、複数段に積み重ねた全ての容器本体において植物を良好に植栽することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明による植栽容器の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この植栽容器は、図1、図2、および、図3の(a)に示すように、例えば、合成樹脂製の横方向に長い容器本体1を備え、その容器本体1は、植物Pを栽培するための植栽用空間2を形成するように、底壁3とその底壁3の三辺から立設されるひとつの長側壁4と2つの短側壁5を一体的に備えている。
容器本体1は、縦方向に延びる3つの仕切り壁6も一体的に備えていて、容器本体1の上面に蓋部材1aを載置して取り付けた状態で、植栽用空間2が合計4個の単位植栽用空間2aに区画され、各単位植栽用空間2aの開口部が前面に位置するように構成されている。
なお、蓋部材1aは、必要に応じて取り付けるもので、必ずしも必要なものではない。
【0017】
容器本体1は、さらに、その前面に上下長さの短い前壁7も一体的に備えていて、容器本体1の底壁3、長短の側壁4,5、仕切り壁6、および、前壁7が、植栽用水Wを貯水するための貯水部8を形成するように構成されている。
この貯水部8も仕切り壁6により合計4個の単位貯水部8aに区画されて、各単位植栽用空間2aの下部に配置され、各仕切り壁6と長側壁4との間に形成された隙間が、各単位貯水部8aを連通するための連通路9として機能するように設定されている。
そして、スポンジなどの吸水性材料からなり、立方体、直方体、または、円柱状などの各種形状の植栽床材Aを各単位植栽用空間2a内に載置する載置面10としての底壁3、言い換えると、各単位貯水部8aの底壁3が、図3の(a)に示すように、各単位植栽用空間2aの開口部側ほど上方に位置し開口部から遠ざかる側ほど下方に位置する傾斜角αを有する傾斜面に形成されている。
【0018】
容器本体1の底壁3には、貯水部8内に位置し、かつ、左右の仕切り壁6の後方に位置する状態で2つの柱状体11aが突設され、容器本体1の短側壁5にも、貯水部8内に位置する状態で柱状体12aがそれぞれ突設されている。底壁3に突設の柱状体11aは、貯水部8内における植栽用水Wを一定量以下に維持するためのオーバーフロー用の排水口11を形成するためのものであり、短側壁5に突設の柱状体12aは、給水口12を形成するためのもので、給水口用の柱状体12aについては、必ずしも必要ではない。
そして、容器本体1の中央に位置する仕切り壁6の後方には、貫通孔13aを有する筒体13が、底壁3を上下に貫通する状態で一体的に設けられている。
【0019】
このような容器本体1は、植栽用空間2の開口部を同じ方向に向けて上下方向に積み重ね自在に構成され、そのため、各仕切り壁6の上縁が、底壁3の傾斜に対応する傾斜上縁6aに構成され、底壁3の周部には、嵌合用の段部3aが設けられるとともに、短側壁4の上縁には、柱状体12aが嵌入する凹入部14が設けられている。つまり、図2に示すように、容器本体1を上下に積み重ねた際、上方に位置する容器本体1の底壁3の下面が、下方に位置する容器本体1の仕切り壁6の傾斜上縁6aに当接し、上方に位置する容器本体1の底壁3の段部3aが、下方に位置する容器本体1の上面開口部に、また、柱状体12aが凹入部14に嵌入するように設定されている。
そして、最上方に位置する容器本体1の上面開口部には、蓋部材1aが載置自在に構成され、そのため、蓋部材1aには、短側壁5の凹入部14に嵌入する凸部15が設けられ、かつ、ホース用のガイド部材16も設けられている。
【0020】
つぎに、この植栽容器の使用方法について説明する。
この植栽容器は、容器本体1をひとつだけ、または、容器本体1と蓋部材1aをひとつずつ使用して植栽することも可能であるが、通常は、複数の容器本体1を上下方向に積み重ねて植栽する。
すなわち、図2に示すように、複数の容器本体1を上下方向に複数段に積み重ね、最上段の容器本体1の上面開口部に必要に応じて蓋部材1aを載置し、最下段を除く他の容器本体1の柱状体11aにオーバーフロー用の排水口11を穿設するとともに、各単位植栽用空間2a内に市販の植栽床材Aを収納して植物Pを植栽する。
その場合、必要に応じて、多数段に積み重ねた容器本体1の角部にアングル材17を配置し、容器本体1とアングル材17を適当な連結具18により連結することもできる。
【0021】
植栽用水Wの給水は、植栽用空間2前面の開口部から行うことも、また、図2に示すように、最上段の容器本体1の柱状体12aに給水口12を穿設し、ホース接続具19を介して給水用のホースを接続して行うこともできる。
その場合には、最上段の容器本体1において、最右方に位置する単位植栽用空間2a下部の単位貯水部8aに給水され、その後、連通路9を介して横方向に並ぶ4個の単位貯水部8aに植栽用水Wが順次給水される。植栽用水Wが底壁3から所定のレベルにまで達すると、植栽用水Wは、排水口11から下方に位置する容器本体1の貯水部8にオーバーフローして流下し、順次下方へとオーバーフローして、最終的には、全ての単位貯水部8aに給水される。
そして、必要な場合には、各容器本体1の筒体13の貫通孔13aに植栽用水汲み上げ用のホースHを挿通し、そのホースHの上端開口部がガイド部材16により下方を向くように配置し、例えば、最下段の容器本体1の下方に配置されたタンク(図示せず)内に貯水された植栽用水Wを図外のポンプによりホースHを介して最上段の容器本体1の貯水部8へ汲み上げて循環させることもできる。
【0022】
このように、各植栽床材Aが、その下部を単位貯水部8a内の植栽用水Wに浸した状態で載置されるので、各植栽床材Aが植栽用水Wを吸水しながら、植物Pの根Rに植栽用水Wを供給して植栽することになる。
そして、植栽床材Aを載置する載置面10としての底壁3が、各単位植栽用空間2aの開口部側ほど上方に位置し開口部から遠ざかる側ほど下方に位置する傾斜角αを有する傾斜面に形成されているので、植栽床材Aは、図3の(a)に示すように、開口部から遠ざかる側が植栽用水W内に浸漬し、開口部側が植栽用水Wに少しだけ浸漬するか、場合によっては、植栽用水Wに浸漬しない状態となる。
したがって、植物の根Rが生長して伸びようとする根圏を大きく確保することができ、かつ、その根圏に対して十分な量の植栽用水Wが供給されて良好な植物の生育が保証されるのである。
【0023】
このような本発明の作用効果を確認するため、図3の(a)に示した本発明による植栽容器(以下、「本容器」と略称する)と図3の(b)に示した植栽容器(以下、「比較容器」と略称する)を使用して、植物の生育状態につき比較実験を行ったので、その実験結果について言及する。
なお、実験に使用した本容器は、オーバーフロー用排水口の高さが14mm、植栽床材載置面の傾斜角αが14度、貯水部内の植栽用水の量が実測値で155mlであり、比較容器は、オーバーフロー用排水口の高さが13mm、植栽床材載置面の傾斜角αが0度、貯水部内の植栽用水の量が実測値で160mlであった。
また、実験に使用した植栽床材は、保水性充填材(ピートモス)、ウレタンプレポリマー、ポリエステル系ポリオール、および、水を図6の(a)に示す割合で混合して作製した。
【0024】
実験に使用した植物は、ミリオンベル(花色:イエロー/ナス科カリブラコア属/サントリーフラワーズ(株)の登録商標)、サフィニア(花色:ホワイト/ナス科ペチュニア属/サントリーフラワーズ(株)の登録商標)、ヘデラ・ピッツバーグの3種類で、各植物の苗を3号サイズの植栽床材に植え込んで通常の状態で1ヶ月間栽培し、その後、4号サイズの植栽床材に鉢上げして、その鉢上げした苗を2本ずつ本容器と比較容器に配置し、1日2回の割合で給水を行い、3週間後に植栽床材の表面に発根している根の本数を測定した。
その結果を示したのが図6の(b)であり、この実験結果から、本容器を使用した場合の平均発根数が、比較容器を使用した場合の平均発根数に比べて、ミリオンベルで約2.28倍、サフィニアで約3.99倍、ヘデラ・ピッツバーグで約3.89倍となり、植物の良好な生育が確認できる。
【0025】
〔別実施形態〕
つぎに、本発明による植栽容器の別の実施形態について説明するが、重複説明を避けるため、先の実施形態で説明した構成部品や同じ作用を有する構成部品については、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として異なる構成についてのみ説明する。
【0026】
(1)先の実施形態では、植栽床材Aを載置する載置面10を貯水部8の底壁3により形成した例を示したが、図4に示すように、貯水部8の底壁3から上方へ載置面形成部材としての複数の傾斜リブ20を設けて、植栽床材Aを載置する載置面10が、植栽用空間2aの開口部側ほど上方に位置し開口部から遠ざかる側ほど下方に位置する傾斜角αを有する傾斜面に形成することもでき、その場合、複数の傾斜リブ20は、底壁3と一体化することも、また、別体に構成して底壁3に固定することもできる。
その載置面10の傾斜角αは、貯水部8における植栽用水Wの水位と植栽床材Aの大きさ、および、植物Pの特性などに応じて適宜設定するものであるが、一般的には14度前後が適当である。そして、傾斜リブ20を底壁3と別体にする場合には、傾斜角αの異なる複数種類の傾斜リブ20を予め準備しておいて選択使用することもできる。
【0027】
(2)先の実施形態では、オーバーフロー用の排水口11を形成する柱状体11aと貫通孔13aを有する筒体13を仕切り壁6から離して、仕切り壁6の後方に設けた例を示したが、図5に示すように、柱状体11aと筒体13を仕切り壁6と一体化して設けることもできる。
さらに、柱状体11aに予めオーバーフロー用の排水口11(図示せず)を開口した状態で実施することも可能であり、その場合、オーバーフロー用の排水口11が不要であれば、排水口11に蓋をすることになる。
【0028】
(3)これまでの実施形態では、仕切り壁6により植栽用空間2を単位植栽用空間2aに区画した例を示したが、仕切り壁6により植栽用空間2を単位植栽用空間2aに区画することなく、単一の植栽用空間2を有する状態で実施することもでき、さらに、仕切り壁6を設ける場合には、区画する単位植栽用空間2aの個数については任意であり、2個以上の単位植栽用空間2aに区画して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】植栽容器の分解斜視図
【図2】植栽容器を上下に積み重ねた状態を示す斜視図
【図3】植栽容器の作用を対比説明するための横断面図
【図4】植栽容器の別の実施形態を示す部分斜視図
【図5】植栽容器の別の実施形態を示す斜視図
【図6】実験データと実験結果を示す図表
【符号の説明】
【0030】
1 容器本体
2 植栽用空間
3 底壁
8 貯水部
10 載置面
11 オーバーフロー用の排水口
20 載置面形成部材
A 植栽床材
P 植物
W 植栽用水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植栽用の容器本体が、植物が延出する開口部を前面に有する植栽用空間と、その植栽用空間の下部に形成された植栽用水用の貯水部を備え、吸水性の植栽床材が、その下部を前記貯水部内に位置させて前記植栽用空間内に載置された状態で、前記植栽床材により前記貯水部内の植栽用水を吸水しながら植栽する植栽容器であって、
前記植栽床材を前記植栽用空間内に載置する載置面が、前記開口部側ほど上方に位置し開口部から遠ざかる側ほど下方に位置する傾斜面に形成されている植栽容器。
【請求項2】
前記載置面が、前記貯水部の底壁により形成されている請求項1に記載の植栽容器。
【請求項3】
前記載置面が、前記貯水部の底壁から上方へ突設された複数の載置面形成部材により形成されている請求項1に記載の植栽容器。
【請求項4】
前記貯水部内の植栽用水の水位を一定に維持するオーバーフロー用の排水口が、前記貯水部に連通して設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の植栽容器。
【請求項5】
前記容器本体が、前記開口部を同じ方向に向けて上下方向に積み重ね自在に構成され、前記容器本体を複数段に積み重ねた状態で、上方に位置する容器本体の前記排水口からオーバーフローした植栽用水が、下方に位置する容器本体に流下するように構成されている請求項4に記載の植栽容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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