説明

機能性ロール

【課題】 従来は、空洞部と細孔を有する軸本体と、吸液機能(内圧作用特性)を有するロール本体で構成し、軸本体の内圧をロール本体に分散・配分し、ロール本体の吸液機能を図り、圧損減少化と、内圧の分散の均一化を図るために、軸本体の液溜り副室部、又は溝部を設ける構造とする。従って、軸本体・ロール本体の構造の改良に留まっており、最も大切で有効な、シート素材の改良でない。また、軸本体の構造の改良は、強度面で問題を残す。
【解決手段】 本発明は、細孔付のロール軸に套嵌される弾性不織布シート素材等のポーラスなシート素材で構成したロール本体に、ロール本体の切欠き部、及びロール本体の円周方向に設けた低密度のシート素材でなるラチス構造の内圧作用通路を備えた機能性ロールであり、ロール本体の表層部には、シート素材の解束領域を、また、ロール本体の内層部には、シート素材の繊維束領域を形成したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液透過性、及び/又は、空気透過性を備えた管状のロール軸と、このロール軸の外周面に設けたロール本体(ポーラスなシート素材を、軸方向に積層して構成した)で構成した機能性ロールであって、このロール軸の内圧を制御し、このロール本体で、被処理物の溶液、溶剤(液)、洗浄水等の流体、及び/又は、気体(以下、液とする)を吸収するか、又は被処理物に液を供給する機能(吸引機能とする)を、持続的に維持する構造を備えた液の除去、又は付与(塗布等)を行う機能性ロールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の機能性ロールは、ロール軸の周壁(周面)に開設した細孔と、この細孔の特性、即ち、孔数、孔径と、その配置構造等と、このロール軸の外周面に設けたロール本体と、このロール本体の特性、即ち、液透過性、及び/又は、空気透過性(以下、液透過性とする)とを利用する構成である。この構成を採用することで、例えば、ロール軸の内圧を、ロール本体に分散・配分し、このロール本体の吸液機能、及び/又は、吸気機能と、その排除(吸液機能とする)を達成することを特徴とする。
【0003】
しかし、この構成では、吸液機能の圧損減少を図り、かつ吸液機能の配分の均一化を図るには、必ずしも、十分でなく、その改良が要望される。その一例が、ロール軸の外周面に設けた複数枚のフィンとか、又は複数条の切込み溝を形成し、このロール軸の表面積の拡充(吸液機能の補助的な拡充)を図る構造を採用することで、ロール軸の内面の内圧に対する、ロール本体の働き(吸液機能)を最大限とすることを特徴とする。その一例を、以下、先行文献として挙げる。
【0004】
文献(1)は、本出願人が発明した、特開平5−180216号「高反撥、無粘性の不織布シート状物を利用する積層ロールの製作方法と、複合構造積層ロール」である。その要旨は、軸部の空洞部に連通する多数の細孔を開設した管状の軸本体と、軸本体の両端に設けたそれぞれ鍔体を備えた軸受部と、軸受部の一方に貫設し、かつ空洞部に連通する貫通孔と、前記軸本体に套嵌される液透過性のロール本体とで構成する。そして、ロール本体は、重畳圧縮積層した密の不織布シート素材(密のパッド:細かい密度)と、この密の不織布シート素材との間に圧縮積層した粗の不織布シート素材(粗のパッド:粗い密度)とで構造し、所定密度(細かい密度)のポーラス(微細な孔)を備える。従って、例えば、高速移行する鋼帯の表面に残留する水分、薬液等の流体を、効率的に吸水、吸液して排除する(吸液機能を備える)。
【0005】
しかし、この文献(1)は、軸本体の細孔と、圧縮積層した粗の不織布シート素材が必ずしも連通する保証がなく、十分な吸液機能を達成しないことが考えられる。また、ロール本体は、粗密の不織布シート素材を、積層した構造であって、かつこの粗密の不織布シート素材は、ロール本体の表層部と内層部との密度差とを基とする構造である。従って、このロール軸の内圧を、ロール本体の表層部に有効に作用させること、又は、ロール軸の内圧を、ロール本体の径方向(表層部から内層部に向かって、或いはその逆方向)に向かって、有効的に作用させるには、改良の余地がある。
【0006】
また、文献(2)も、本出願人が考案した、実開平1−84213号「ディスク成形された複合ロール構成材でなる吸引ロール装置」である。その要旨は、前記文献(1)と基本的な構造は、同じであるが、本考案の特徴は、ロール本体と軸本体との接続部に、円周方向に複数枚のスペーサーを設け、このスペーサー間に空室、即ち、液溜り副室部を設けた構造とし、この液溜り副室部を介して、ロール軸の内圧を、ロール本体の表面に有効的に作用させること、又は、ロール軸の内圧を、ロール本体の全体に有効的に作用すること、又はロール軸の内圧を、ロール本体の径方向に向かって、有効的に作用させることを意図する。この液溜り副室部の構造は、吸液機能の効率化と、その持続性は期待できる。
【0007】
しかし、この文献(2)は、文献(1)と、略同様に、その改良点を解消するには、更なる改良の余地がある。そして、また、この文献(2)は、ロール本体と軸本体と間に、複数枚のスペーサーを設ける構造であり、構造が複雑となること、ロール本体の積層安定性に問題を残すこと、又はロール本体と軸本体の機械強度上の面で問題があること、等の改良点が考えられる。
【0008】
さらに、文献(3)は、特開2009−280883の「ロール及び洗浄装置」である。その要旨は、小孔(細孔)を備えた中空部を有する本体部(ロール軸)に、不織布の多孔質化素材でなるロール片と、不織部で空隙部を有する補強素材とを積層したロール部(ロール本体)を套嵌し、このロール部の軸方向に流体拡散溝部を開設するとともに、ロール部の表面部(表層部)が、芯部(内層部)に対して硬度が低くする構造であって、この表面部が、被洗浄面に接触することで、その接触面積の拡大を図ることで、例えば、被洗浄面に付着した液体を、確実に除去、搾取、洗浄できると共に、高い耐久性を保持できること、等の特徴がある。
【0009】
この文献(3)は、接触面積の拡大を図るために、ロール部の表層部の硬度を、内層部に対して低くすることで、目的を達成することを意図する。しかし、内層部の硬度が高くなることは、本体部の内圧を、その表層部に対して均一に、かつ有効的に作用させることは、不可能であり、また、本体部の内圧を、ロール部の径方向に向かって、有効的に作用させるには、改良の余地がある。
【0010】
【特許文献1】特開平5−180216号
【特許文献2】実開平1−84213号
【特許文献3】特開2009−280883
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そして、この種の機能性ロールの能力は、ロール軸の内圧を、このロール本体の表層部に作用させるか、又は内層部に作用させるかにより、ロール本体の液透過性と、吸液機能は大きく異なり、又は吸液効率に大きく影響する。殊に、ロール本体の表層部のポーラスなシート素材の密度分布と、繊維束の解束状況、或いは架橋弾性体の配列、等が如何なる状況であるかが必須条件である。しかしながら、このような必須条件には、全く、配慮されていないのが現況である。
【0012】
そして、前述した、文献(1)、(2)と、各社、市販の製品の機能性ロールにおいては、例えば、ロール軸に開設する細孔の数、孔径、配置をするか、又はスペーサーを設けることで、ロール軸の内圧を、ロール本体の表面に有効的に作用させること、等に工夫を凝らす。しかしながら、細孔の工夫は、ロール軸としての必要条件である、強度等の機械的、かつ構造的な特性を考慮した場合には、限界があること、一般的に圧損が大きくなり、吸引機能が発揮できないこと、等の問題が発生する。また、スペーサーを設ける構造では、機能性ロールの複雑化と、実用性に限界を感ずることが考えられる。また、文献(3)は、表層部の構造上で、本体部の内圧を、表層部に対して均一に、かつ有効的に作用させることは、不可能であり、また、本体部の内圧を、ロール部の径方向に向かって、有効的に作用させるには、改良の余地がある。
【0013】
また、前述した、文献(1)〜(3)と、また、各社、市販の製品の機能性ロールにおいては、一定の分野において、その吸液機能と、強度等の面において、一定の評価は得ている。前述した如く、文献(1)〜(3)には、改良点があることと、市販の機能性ロールにおいても、この文献(1)〜(3)と同じ構造を採用することから、この文献(1)〜(3)と、市販の機能性ロールにおいては、利用分野での限定がある。
【0014】
上記に鑑み、本発明は、ロール軸の内圧を、ロール本体に、略均等に分散・配分することで、ロール本体の吸液機能を効率的に発揮すること、また、この吸液機能の圧損減少を解消し、かつ、この吸引機能の配分の均一化を図ることで、次の「a」と、「b」の特徴を達成する。
【0015】
(a) ロール本体の表層部には、不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造のポーラスなシート素材の繊維束を、解束して解束領域を形成し、また、ロール本体の内層部には、ポーラスなシート素材の繊維束とする繊維束領域を形成した構造とする。
【0016】
また、(b) ロール本体は、不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造のポーラスなシート素材を、軸方向に、多数枚積層して形成し、この各シート素材は、その軸方向の中心部が、低密度のポーラスなシート素材領域(密度領域)とし、また、その軸方向の両端部が、高密度のポーラスなシート素材領域(高密度領域)とした構造とする。
【0017】
また、上記に鑑み、本発明は、ロール本体に、低損失(低い圧損)で、効率が良い合理的な構造を実現し、これにより内圧により作用するロール本体の本来機能を最大限引き出すことを目的とする。その手段の一つが、このロール本体のロール軸側内面の内圧に対する働き表面積(露出面積)を最大化する構造、即ち、ロール本体のラチス構造の通路を形成することで、次の「c」の特徴を達成する。
【0018】
(c) ロール本体の軸方向で、かつロール孔の外周面に複数条開設した切欠き部と、切欠き部に直交し、かつロール本体の円周方向に設けた弾性不織布構造、又は不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造の低密度のポーラスなシート素材で構成する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
請求項1・2の発明は、ロール軸の内圧を、後述する構造のロール本体を利用し、このロール本体に、略均等に分散・配分することで、当該ロール本体の吸液機能を効率的に発揮すること、また、この吸液機能の圧損減少を解消し、かつ、この吸引機能の配分の均一化を図ることを意図する。また、請求項1の発明は、ロール本体に、低損失で効率が良い合理的な構造を実現し、これにより内圧によって作用するロール本体の本来機能を最大限引き出すことを目的とする。その手段の一つが、このロール本体のロール軸側内面の内圧に対する働き表面積(露出面積)を最大化する構造、即ち、ロール本体のラチス構造の通路を形成することである。
【0020】
請求項1は、多数の細孔を備えた管状のロール軸と、このロール軸に套嵌されるロール孔を内部に備え、かつ不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造のポーラスなシート素材を、軸方向に積層して構成したロール本体と、このロール本体のロール孔の周面で、かつこの軸方向に切欠き形成した切欠き部と、前記ポーラスなシート素材の積層間に設けた、前記ロール軸に套嵌されるロール孔を内部に備え、かつ弾性不織布構造、又は不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造の低密度のポーラスなシート素材と、で構成した機能性ロールであって、
前記ポーラスなシート素材を構成する繊維束を、前記ロール本体の表層部においては、解束した解束領域とし、また、このロール本体の内層部においては、繊維束を維持した繊維束領域とし、たことを特徴とする機能性ロールである。
【0021】
請求項2は、多数の細孔を備えた管状のロール軸と、このロール軸に套嵌されるロール孔を内部に備え、かつ不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造のポーラスなシート素材を、軸方向に積層して構成したロール本体と、このロール本体のロール孔の周面で、かつこの軸方向に切欠き形成した切欠き部と、前記ポーラスなシート素材の積層間に設けた、前記ロール軸に套嵌されるロール孔を内部に備え、かつ弾性不織布構造、又は不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造の低密度のポーラスなシート素材と、で構成した機能性ロールであって、
前記ポーラスなシート素材は、その軸方向の中心部において、かつそのロール孔まで、密度領域とし、また、その軸方向の両端部において、かつそのロール孔まで、圧縮した高密度領域とし、たことを特徴とする機能性ロールである。
【0022】
請求項3の発明は、請求項1、又は請求項2の目的を達成しつつ、さらに、この目的達成に最適な、架橋弾性体を構成する膜片の配備構造を提案し、かつ気液の給排機能(内圧作用効果)の向上を意図する。
【0023】
請求項3は、請求項1、又は請求項2に記載の機能性ロールであって、
前記前記不織布に付与される架橋弾性体(不織布に含有された架橋弾性体)は、膜片構造であって、この膜片の架橋弾性体は、前記ポーラスなシート素材の径方向に向かって配備(配列)される構成としたことを特徴とする機能性ロールである。
【0024】
請求項4の発明は、請求項1、又は請求項2の目的を達成しつつ、さらに、この目的達成に最適な、ロール本体の軸方向に設けた切欠き部の内周面構造(ロール軸と、ロール本体の切欠き部の内周面との境界面の面積の拡充)と、合せてロール作用部に対して、ロール軸の内圧機能を十分に発揮でき、かつ、実機に適した、多孔構造であって、しかも、このロール軸の機械的強度を確保できる孔数、孔径等のロール軸構造を提案することを意図する。
【0025】
請求項4は、請求項1、又は請求項2に記載の機能性ロールであって、
前記ロール本体の軸方向に設けた切欠き部は、その切欠き半円周面が軸方向において、山部と谷部で構成し、この内周面の周面積を拡大したことを特徴とする機能性ロールである。
【発明の効果】
【0026】
効率: 下記の[図表1]は、真空ポンプの能力と、真空値を、比較検討した表でありまた、[図表2]は、風量、Qとの関係を示した表である。この各表から明確の如く、従来技術を示した、従来(1)と、従来(2)では、Ia、Ib、及びIIa、IIb、に示した如く、損失が大きく、出力のロスが大きくなり、効率が低い。しかしながら、本発明の技術を示した、IIIa、IIIb、では、損失が少なく、出力のロスが小さくなり、効率がよい。また、仮に、大出力を用いても、フラットなQ特性域で効率の高い結果が得られる。従って、本発明の構成では、同一規模のロールに対し、大出力を効率良く作用させることが可能になる。
【0027】
[図表1]

【0028】
[図表2]

【0029】
除去能力: 前述の効率により、入側液量([図表3]参照)の影響が著しい従来の技術に比べ、本発明では、図表3に示す如く、その影響を受けにくく、高い能力を示しており、出側残液量(プロセスアウト)で示すように、減少化が理解できる。また、[図表4]に示した如く、低い入口液量条件での絶対値の比較をした場合、明らかに高い能力を示すが、特に、比較的粘性の高い液体の取扱いにおいては、従来得られなかった水準の達成が可能となる。そして、この図表で、従来(1)、及び従来(2)と、本発明の数値を比べれば、歴然としていることが、理解できる。
【0030】
[図表3]

【0031】
[図表4]

【0032】
安定性−I: [図表5]において、実際の運用条件下における、ロール本体(ロール作用部)の表面吸収性(g/m2・sec、単位面積・時間当たり)の変化測定結果を示す。この図表において、その定期整備水準を基準レベルとして判断すると、従来の構造に比して、本発明の技術では、前述の効率の寄与が、ロール本体の吸収性の変化特性としても認められている。この図表により、本発明の有効性が証明された。尚、この吸収性の変化は、運用条件下の汚れ等の影響により、定期的なロール本体(ロール作用部)の表層部の研削除去(ドレッシング)等の整備で更新される。
【0033】
[図表5]

【0034】
安定性−II: [図表6](同一条件下加速度試験比較評価)において、従来技術では、液の種類と、その特性によっては、吸収量、即ち、液透過性の不規則な変動や、抵抗(真空値)の累積的増大、又は、不安定性を示し易い。例えば、非等質性の液であるエマルション系オイルの場合、油成分のサイズ、濃度等により大きな抵抗生じる。従って、例えば、不均一な流動性を示すことと、このような傾向が、間々発生する。これに対して、本発明では、前述の効率と、これを更にロール本体の密度差と、架橋弾性体の膜片が径方向に向かって配備される構成とを利用して、表面に効率良く及ぼす構造により、図表に示す如く、安定した結果を得ることが可能である。
【0035】
[図表6]

【0036】
以上で説明した、本発明が達成する効果は、その少なくとも一部は、例えば、ロール本体の密度を極めて低くすること、又はロール本体の厚みを極薄くすること、或いはロール軸の通気・通液構造をなす多孔構造の孔数、孔径を、極力大とすること等によっても可能となる。しかしながら、実用的でなく、ロール軸としての役割である強度等の機械的、構造的な必要条件を欠如すること、又はロール軸の作用の均質性、処理済み品質(除去能力等)等を十分に満たす構造とはならないこと、等の問題を抱えており、実用性と市井の要望に応え得るとは、到底考えられない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1−1】第一実施例と第二実施例の機能性ロールを一部省略し、軸方向において一部を断面で示した一部欠截模式図
【図1−2】第三実施例と第四実施例の機能性ロールを一部省略し、軸方向において一部を断面で示した一部欠截模式図
【図2−1】第一実施例と第二実施例の機能性ロールの円周方向の一部欠截断面模式図
【図2−1−1】第一実施例と第二実施例の別の例を示した機能性ロールの円周方向の一部欠截断面模式図
【図2−1−2】図2−1−1の要部を拡大して示した断図模式図
【図2−2】第三実施例と第四実施例の機能性ロールの円周方向の一部欠截断面模式図
【図2−2−1】第三実施例と第四実施例の別の例を示した機能性ロールの円周方向の一部欠截断面模式図
【図2−2−2】図2−2−1の要部を拡大して示した断図模式図
【図2−3】第一実施例と第二実施例の機能性ロールの要部を拡大して示した一部端面模式図
【図3】図2−1に示した矢印イと、矢印ロの端面箇所を欠截し、表面視するロール軸の細孔と、ラチス構造の内圧作用通路(ロール本体の低密度のポーラスなシート素材と内圧分岐作用路)を示した要部欠截拡大模式図
【図4】第一実施例に記載のロール本体の一部を端面視した模式図で、図5−1〜図5−3の顕微鏡写真図の視認箇所を示す
【図5−1】図4において、シート素材の内層部は、加工を行わず、極細繊維絡合体は、素材そのものの状態であって、繊維束領域を形成する構成を示した顕微鏡写真で示した模式図
【図5−2】図4において、シート素材の表層部の極細繊維絡合体(繊維束)を、解束してなる解束領域を形成し、かつ架橋弾性体の膜片(フレーク片)が、シート素材の径方向に向かって配備される構成を示した顕微鏡写真で示した模式図
【図5−3】図5−2を拡大した顕微鏡写真で示した模式図
【図6】第一実施例と第二実施例の機能性ロールの一部端面模式図
【図7】図6に図示した要部の拡大端面模式図
【図8−1】第一実施例と第二実施例に記載のロール本体の一部を端面視した模式図で、図9−1と図9−2の顕微鏡写真図の視認箇所を示す
【図8−2】第一実施例と第二実施例に記載のロール本体の一部を端面視した模式図で、図9−3と図9−4の顕微鏡写真図の視認箇所を示す
【図9−1】第一実施例と第二実施例に示した、シート素材を、積層する面方向に剪断した顕微鏡写真で示した模式図であり、シート素材の中心部が、その径方向に亙り、ポーラスなシート素材のままであり、ポーラスなシート素材の密度領域となる構成を顕微鏡写真で示した模式図
【図9−2】図9−1を拡大した顕微鏡写真で示した模式図であり、膜片の架橋弾性体が、シート素材の径方向に向かって配備された構成を顕微鏡写真で示した模式図
【図9−3】第一実施例と第二実施例に示した、シート素材を、積層する面方向に剪断した顕微鏡写真で示した模式図であり、シート素材の両端部が、ポーラスなシート素材を圧縮した高密度領域となることと、かつ膜片の架橋弾性体が、シート素材の径方向に向かって配備された構成を顕微鏡写真で示した模式図
【図9−4】図9−3を拡大した顕微鏡写真で示した模式図であり、膜片の架橋弾性体が、シート素材の径方向に向かって配備された構成を顕微鏡写真で示した模式図
【発明を実施するための形態】
【0038】
発明の実施形態を、実施例に基づき図面を参照して説明する。
【0039】
図1−1は、第一実施例の機能性ロールを一部省略し、軸方向において一部を断面で示した一部欠截模式図を示す。図において、1は機能性ロールのロール本体(内圧作用素材)で、このロール本体1は、不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造(機能性複合シート素材)のポーラスなシート素材でなる、環状のシート素材2(詳細は後述する)で構成する。そして、このポーラスなシート素材2(シート素材2とする)は、ロール孔200と、このロール孔200の周面200a(周面外方)に切欠き形成した半円断面形状の切欠き部3と、を有する。そして、この切欠き部3は、ラチス構造の内圧作用通路Aの一方(内圧作用室)を構成するとともに、この切欠き部3は、ロール本体1の軸方向Xに縦設されている。前記ラチス構造の内圧作用通路Aの一方は、この一例では、切欠き部3と、ロール軸5の周面500とで形成された、トンネル状の空間で、このロール軸5の円周方向Bにおいて、複数本、間欠的に設けられる。
【0040】
そして、このシート素材2の生成の製造方法は、次のような各実施例がある。
【0041】
第一実施例は、[請求項1]に対応するものであり、図4と、顕微鏡の写真で示した図5−1〜図5−3の例が該当する。この第一実施例では、ロール本体1を構成するシート素材2は、その全体構造が、独立した極細繊維絡合体201(例えば、極細のポリフェニレンスルフィド繊維からなる不織布、以下同じ)と、この極細繊維絡合体201を束ねる架橋弾性体でなる膜片202(各種の弾性を備えた接着性と、バインディング特性を備えた、膜片202を呈する高分子弾性体であって、例えば、ポリウレタン等の樹脂素材・ゴム素材、以下同じ)とを、バインディングした構造であり、このシート素材2を、ロール軸5に適宜の圧力を介して積層し、ロール本体1を構成する。そして、この膜片202は、図5−1に示した、シート素材2を、軸方向Xに剪断した図において、膜片(フレーク片)202状を呈するとともに、この膜片202は、シート素材2の径方向Yに向かって配備される構成であって、この膜片202が樋として機能し、気液給排用誘導路Rを構成する。この気液給排用誘導路Rは、極細繊維絡合体201の毛管作用との相乗効果で、気液給排作用(内圧作用)を最大限に発揮できる特徴がある。そして、この膜片202を高分子弾性体とすること、及び/又は、その配合割合を選定し、かつロール本体1を、熱圧着か、又は加熱後にプレス加工で構成することで、膜片202構造を、確実生成できること、或いは、所定の形状、膜圧、分布状態等を確保する。この膜片202構造と、前記所定の形状、膜圧、分布状態等を形成することで、本発明の効果を的確に達成できる。
【0042】
そして、この第一実施例では、シート素材2の表層部2eを機械的な手段、又は化学的な手段を利用し、図5−2に示した如く、シート素材2の表層部2eの極細繊維絡合体201(繊維束2a)を、解束してなる解束領域2−1を形成し、かつ前記の如く、膜片202は、シート素材2の径方向Yに向かって配備される。また、図5−1に示した如く、シート素材2の内層部2fは、加工を行わず、極細繊維絡合体201は、素材そのものの状態であって、繊維束領域2−2を形成した構造である。このような構造のシート素材2を軸方向Xに積層、かつ圧縮することで、ロール本体1の軸方向Xの全体の表層部1aには、前記解束領域2−1が形成され、また、軸方向Xの全体の内層部1bには、前記繊維束領域2−2が形成される。従って、被加工物の表面に存在する処理水、処理液(水とする)を、確実、かつ瞬時に吸引可能となり、また、強力な吸引力と、毛管作用とで、確実かつ均質に吸液ができる。このロール本体1の表層部1aで吸引した水を、ロール本体1の内層部1bに、気液給排用誘導路Rによる吸引と、ロール本体1の毛細管現象を利用して、誘引し、ロール軸5の細孔7から、このロール軸5の空洞部6に導く構造である。従って、このロール本体1のシート素材2は内圧作用素材として有効である。
【0043】
尚、前記シート素材2の表層部2aの極細繊維絡合体201を、解束してなる解束領域2−1を形成する他の手段として、ロール本体1を成形した後に、その表層部1aを、機械的な手段とか、化学的な手段で形成することも可能である。
【0044】
また、次の第二実施例は、[請求項2]に対応するものであり、図6と、図7に示した各図面と、図9−1〜図9−4に示した顕微鏡の写真で示した例が該当する。この第二実施例では、図7において、各シート素材2は、その軸方向Xの中心部2bにおいて、密度領域2−3であること、又は各シート素材2は、その軸方向Xの両端部2c、2dにおいて、高密度領域2−4が示されている。そして、この密度領域2−3と、高密度領域2−4の構造を、図9−1〜図9−4を基に、さらに詳しく説明すると、前述の如く、ロール本体1は、シート素材2を、軸方向Xに、圧力を掛けて、多数枚積層して圧縮して形成する。この積層圧縮時において、この圧縮積層された状態でなるシート素材2の両端部2c、2dが、高圧縮されるようにプレス成形する構造である。このようにしてプレス成形することで、その特性が表れる。即ち、この構造(状態)は、各シート素材2が、その軸方向Xの中心部2bにおいて、その表層部2eから内層部2fに亙り(径方向Yに亙り)、圧縮積層された状態でなるシート素材2の密度領域2−3とする。また、図9−3と、図9−4に示す如く、その軸方向Xの両端部2c、2dにおいて、その表層部から内層部に亙り、高圧縮積層された状態(前記の如く、積層圧縮時において、この両端部2c、2dが高圧縮されるようにプレス成形する構造である)でシート素材2の高密度領域2−4とした構造である。そして、前記膜片202が、シート素材2の径方向Yに向かって、多くが配備されている構成が示されている。これにより、この膜片202は、前述の通り、樋として機能し、気液給排用誘導路Rを構成する。そして、この密度領域2−3と、高密度領域2−4の構造は、ロール本体1の軸方向Xの全体において形成する構成である。
【0045】
前記圧縮積層された状態のシート素材2の密度領域2−3は、原則として、ロール本体1のシート素材2のままであるが、このシート素材2の密度領域2−3は、後述するラチス構造の低密度の環状のポーラスなシート素材20(シート素材20とする)と同じ機能を発揮できる構造となる。従って、その吸液機能(能力)の拡充が期待できる。(尚、このシート素材20は、ラチス構造の内圧作用通路Aの他方を構成し、例えば、ラチス状構造の内圧分岐作用路10として機能することで、被処理物に存在する液を、確実、かつ瞬時に吸引可能とする特性を有する。)
また、このシート素材2を圧縮した高密度領域2−4は、ロール本体1に形成されるシート素材2の密度領域2−3で吸引した水を、径方向Yに誘導する役割と、かつこのシート素材2の密度領域2−3で吸引される水の盲動をなくし、毛細管現象を利用して、ロール軸5の細孔7から、その空洞部6に導く構造であるとともに、このロール本体1の内圧作用機能維持と、ロール軸5に設けた吸引ポンプの容積の減少化に役立てる。
【0046】
続いて、ロール軸5の構造を、図1−1〜図3において説明すると、このロール軸5の周面500には、多数の細孔7(通気・通液構造)を開設する。また、このロール軸5は、管状(円筒状)で空洞部6を有する軸本体5a、及び、この軸本体5aの両端に設けられた鍔体5b、5b、並びにその一方に連通孔501を有する軸受部5c、5c(軸承部)で構成する。また、この中で、[請求項4]に対応する、図2−1−1、図2−1−2と、図2−2−1、図2−2−2において、この例は、第一実施例と第二実施例の別の例で、ロール本体1(並びにシート素材2)に設けた切欠き部3は、その半円周面300の切欠き径3Yが、シート素材2の軸方向Xの一枚、又は数枚毎等のように大小となり、例えば、切欠き径3Yが大きくなる、山部3aの切欠き部3(山部切欠き)と、切欠き径3Yが小さくなる、谷部3bの切欠き部3(谷部切欠き)で構成する。これにより、例えば、切欠き半円周面300の周面積Z(切欠き面積Z「通路面積(半円弧面積)」)を拡大し、流路抵抗の少ない管状断面形状とするとともに、ロール軸5の周面500と、ロール本体1の切欠き部3の切欠き半円周面300との境界面の面積の拡充を図る。この切欠き部3の管状断面形状、及び/又は、境界面の面積の拡充を図ることで、例えば、吸液機能の向上と、実機に適した(実用に供し得る)、ロール軸5の機械的強度を確保できる孔数、孔径等(細孔7の特性確保)のロール軸5構造を提案できる。この山部3aと、谷部3bとは、軸方向Xにおいて、凸凹形状となる。尚、前記切欠き部3は、シート素材2のロール孔200の周面200a(径方向Y)に向かって、かつその軸方向Xに切欠き形成した管状断面形状とする。また、図2−2、図2−2−1、及び図2−2−2に示した如く、切欠き部3は、ロール軸5に設けた環状窪み部502に連設する構造とし、この両者で、空間領域301を形成することで、ラチス構造の内圧作用通路Aの吸引面積の拡充と、吸液機能の向上と、吸込力の低容量化に役立つこと、省エネルギーに役立つこと等が考えられる。
【0047】
そして、ロール本体1には、ラチス構造の内圧作用通路Aの他方を構成する内圧分岐作用路10を設ける。この内圧分岐作用路10は、一枚又は数枚の弾性不織布構造(弾性不織布シート素材)、又は不織布に架橋弾性体(図示せず)を付与し得られた機能性複合構造で、かつ前述のロール孔2000を備えた低密度のシート素材20で構成する。この一例では、シート素材20の全体構造は、前記シート素材2より低密度である。尚、このシート素材20の環状の幅C1は、シート素材2の環状の幅Cに対して、略1/2程度とし、かつこのシート素材20は、前記ロール本体1に設けた切欠き部3(環状窪み部502)と交差して設ける構造である。そして、このシート素材20は、ロール本体1を構成するシート素材2を複数枚積層した間に、一枚、又は数枚介在して設けることで、ロール本体1の一部を形成する(図3参照)。また、このシート素材20の、ロール孔2000の周面2000aには、ロール本体1の切欠き部3と相似する切欠き部30を形成することも可能である。尚、図示しないが、このシート素材20を、ロール本体1の表層部1aに至らしめることで、この内圧分岐作用路10の吸液機能を、直接、ロール本体1の表層部1aに作用させる構造も可能となり、有益性を有する。そして、図2−1−1、図2−1−2と、図2−2−1、図2−2−2の如く、この切欠き部30には、前記半円周面3000と、空間領域3001、並びに山部30aと谷部30bとを設けることもできる。その効果は、前述の例と同じである。尚、図示しないが、シート素材20(内圧分岐作用路10)の内周面を、ロール本体1の周面200a(ロール軸5の周面500)に添接する構造も、吸液(吸水)効率を考慮して設けることも可能である。
【0048】
以上で説明した、ロール本体1の切欠き部3に、シート素材20(内圧分岐作用路10)を、交差し、望ましくは(かつ)格子状の位置関係に組込み、図3に示した、ラチス構造の内圧作用通路Aが形成される。従って、このラチス構造の内圧作用通路Aは、ロール軸5の細孔7と、正確に、かつ多数個が適確に連通する構造となることで、例えば、このロール軸5の内圧を、ラチス構造の内圧作用通路Aを介して、このロール本体1の内層部1bから、その表層部1aに亙るように作用させることができる。もって、このロール本体1の表層部1aに亙って、この内圧を分散・配分できる構造である。従って、ロール本体1の吸液機能の有効性に寄与できる。さらに、このロール本体1の表層部1aにおいて、均一な内圧作用分布と、その作用特性、並びにその効率化を達成できる特徴がある。そして、また、この効率化は、吸込力の低容量化に役立つことと、省エネルギーに役立つこと、等が考えられる。尚、このロール本体1のポーラスな構造、及び切欠き部3と、シート素材20によるラチス構造の内圧作用通路Aとすることで、例えば、極めて合理的、かつシンプルな構造となり、また、その内圧作用効果と、吸液機能とが、ロール本体1の全域に亙って機能すること、又は構成部品数の減少化と、コスト面での合理性に役立つこと、或いは機能性ロールの品質の維持、性能の安定にも少なからず寄与できること、等の実益性と有効性とを備えている。このシート素材20の生成の各実施例は、前述のシート素材2の製造方法に準ずる。
【0049】
そして、この機能性ロールのロール軸5の空洞部6、及び軸受部5cに開設し、その開放部が外部に開口された連通孔501には、吸引機構等内圧作用機用の配管(図示せず)が接続される。従って、このロール軸5に作用する吸引力は、細孔7より、格子形状のラチス構造の内圧作用通路A(ロール本体1の切欠き部3→内圧分岐作用路10)からの有効な吸液(通気・通液)作用で、ロール軸5の内圧を負圧(真空)作用させた場合は、このロール本体1の表層部1aにおける吸収を活性化し、また、この吸収された液体は、負圧により、ラチス構造の内圧作用通路A(内圧分岐作用路10→ロール本体1の切欠き部3)と、細孔7を通じ、ロール軸5の空洞部6→連通孔501を経由して、確実、かつ効率的に流出、又は排出される。
【0050】
尚、その他、本発明の機能性ロールの機能復帰と、再利用の製造方法としては、ロール本体1を、ロール軸5から外した状態において、切削、薬品処理等があり、ロール本体1内部のロール本体1と、内圧分岐作用路10、又は細孔7の修理(機能回復)、リサイクルに役立つ実益がある。
【符号の説明】
【0051】
1 ロール本体
1a 表層部
1b 内層部
2 シート素材
20 シート素材
200 ロール孔
201 極細繊維絡合体
202 膜片
2000 ロール孔
200a 周面
2000a 周面
2a 繊維束
2b 中心部
2c 端部
2d 端部
2e 表層部
2f 内層部
2−1 解束領域
2−2 繊維束領域
2−3 密度領域
2−4 高密度領域
3 切欠き部
30 切欠き部
300 半円周面
3000 半円周面
301 空間領域
3001 空間領域
3a 山部
30a 山部
3b 谷部
30b 谷部
3Y 切欠き径
5 ロール軸
500 周面
501 連通孔
502 窪み部
5a 軸本体
5b 鍔体
5c 軸受部
6 空洞部
7 細孔
10 内圧分岐作用路
A ラチス構造の内圧作用通路
B 円周方向
C 幅
C1 幅
R 気液給排用誘導路
X 軸方向
Y 径方向
Z 周面積

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の細孔を備えた管状のロール軸と、このロール軸に套嵌されるロール孔を内部に備え、かつ不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造のポーラスなシート素材を、軸方向に積層して構成したロール本体と、このロール本体のロール孔の周面で、かつこの軸方向に切欠き形成した切欠き部と、前記ポーラスなシート素材の積層間に設けた、前記ロール軸に套嵌されるロール孔を内部に備え、かつ弾性不織布構造、又は不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造の低密度のポーラスなシート素材と、で構成した機能性ロールであって、
前記ポーラスなシート素材を構成する繊維束を、前記ロール本体の表層部においては、解束した解束領域とし、また、このロール本体の内層部においては、繊維束を維持した繊維束領域とし、たことを特徴とする機能性ロール。
【請求項2】
多数の細孔を備えた管状のロール軸と、このロール軸に套嵌されるロール孔を内部に備え、かつ不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造のポーラスなシート素材を、軸方向に積層して構成したロール本体と、このロール本体のロール孔の周面で、かつこの軸方向に切欠き形成した切欠き部と、前記ポーラスなシート素材の積層間に設けた、前記ロール軸に套嵌されるロール孔を内部に備え、かつ弾性不織布構造、又は不織布に架橋弾性体を付与し得られた機能性複合構造の低密度のポーラスなシート素材と、で構成した機能性ロールであって、
前記ポーラスなシート素材は、その軸方向の中心部において、かつそのロール孔まで、密度領域とし、また、その軸方向の両端部において、かつそのロール孔まで、圧縮した高密度領域とし、たことを特徴とする機能性ロール。
【請求項3】
請求項1、又は請求項2に記載の機能性ロールであって、
前記不織布に付与される架橋弾性体は、膜片構造であって、この膜片の架橋弾性体は、前記ポーラスなシート素材の径方向に向かって配備される構成としたことを特徴とする機能性ロール。
【請求項4】
請求項1、又は請求項2に記載の機能性ロールであって、
前記切欠き部は、半円弧切欠き構造であって、この半円弧切欠きは、径方向において、山部切欠きと谷部切欠きとする構成であり、この切欠き部の半円弧面積を拡大したことを特徴とする機能性ロール。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2−1】
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【図2−1−1】
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【図2−1−2】
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【図2−2】
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【図2−2−1】
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【図2−2−2】
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【図2−3】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図5−3】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図9−4】
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【公開番号】特開2012−127375(P2012−127375A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277342(P2010−277342)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(390021603)株式会社増田製作所 (3)
【出願人】(509228411)マスロールシステムズ 株式会社 (3)
【Fターム(参考)】