説明

歯ブラシ

【課題】歯磨き時に歯茎ないし頬の内面をもマッサージすることができるようにした歯ブラシを提供する。
【解決手段】多数本の毛1が植設された植毛面3を有するヘッド部5と、該ヘッド部に連続して形成された把持部とを備えた歯ブラシにおいて、前記ヘッド部における一対の側面11a、11bに歯茎又は頬の内面をマッサージするための突起13をそれぞれ備えさせたことを特徴とする歯ブラシ。前記植毛面には、多数本の毛を全体形状が植毛面から離れるにしたがい徐々に狭幅になるように正面視略テーパ状に植設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯ブラシに関するものであり、特に、歯磨き時に歯茎(歯肉)ないし頬の内面をもマッサージすることができるようにした歯ブラシに係るものである。
【背景技術】
【0002】
歯ブラシとしては、多数本の毛が植設された植毛面を有するヘッド部と、該ヘッド部に連続して形成された把持部とを備えたもの(以下「従来の歯ブラシA」という。)が従来より一般に使用されている。
【0003】
特開2008−188133号公報は、従来の歯ブラシAにおいて、把持部における植毛面に連続する第一の面とこれに対向する第二の面とに、該把持部の長手方向に複数列の突起を一体的に形成してなる歯ブラシ(以下「従来の歯ブラシB」という。)を開示している。
【0004】
従来の歯ブラシBにおける把持部に形成された突起は、歯ブラシの使用時に手の滑りを防止すると共に、使用者の手の平全体に接触することにより脳の緊張を緩和してリラックスさせるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−188133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、歯磨き時に歯茎ないし頬の内面をもマッサージすることができるようにした歯ブラシを提供しようとしてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、下記の歯ブラシを提供する。
【0008】
(1)多数本の毛が植設された植毛面を有するヘッド部と、該ヘッド部に連続して形成された把持部とを備えた歯ブラシにおいて、
前記ヘッド部における一対の側面に歯茎又は頬の内面をマッサージするための突起をそれぞれ備えさせたことを特徴とする歯ブラシ(請求項1)。
【0009】
(2)前記植毛面には、多数本の毛を全体形状が植毛面から離れるにしたがい徐々に狭幅になるように正面視略テーパ状に植設する(請求項2)。
【発明の効果】
【0010】
[請求項1の発明]
植毛面を有するヘッド部における一対の側面に歯茎又は頬の内面をマッサージするための突起をそれぞれ備えさせているため、使用者は植毛面に植設された毛の先端を歯に当てて歯を磨きながら、同時に該突起により歯茎又は頬の内面をマッサージすることができる。歯茎は、その外側面のみならず内側面も、該突起によりマッサージすることができる。
【0011】
突起により歯茎又は頬の内面をマッサージすることにより、唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促進される。
【0012】
[請求項2の発明]
ヘッド部の植毛面には多数本の毛を全体形状が植毛面から離れるにしたがい徐々に狭幅になるように正面視略テーパ状に植設しているため、植毛面に植設された毛の先端を歯に当てたときにヘッド部の突起は歯茎に容易に当接する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明による歯ブラシの一例を示す平面図である。
【図2】図2は、同上歯ブラシにおけるヘッド部の断面図である。
【図3】図3は、本発明による歯ブラシの別の一例におけるヘッド部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明による歯ブラシは、多数本の毛1が植設された植毛面3を有するヘッド部5と、該ヘッド部5に連続して形成された把持部7とを備えている点においては、上記従来の歯ブラシAと同様である。
【0015】
ヘッド部5と把持部7とは、好ましくは、合成樹脂により一体的に形成する。ヘッド部5と把持部7とには、図2に示すように、例えば硬質樹脂等の芯材9を内設させてもよい。
【0016】
しかして、本発明においては、歯ブラシのヘッド部5における一対の側面(左右一対の側面)11a、11bに歯茎又は頬の内面をマッサージするための柔軟な突起13をそれぞれ備えさせる。
【0017】
図2に示す事例においては、突起13はヘッド部5とは別体のものであり、例えばポリプロピレン、シリコン等により形成されている。
【0018】
図2に示す事例においては、突起13は凸状基部15を備えており、該凸状基部15をヘッド部5の側面11a(11b)に備えさせた凹部17に嵌着することにより、該突起13をヘッド部5の側面11a(11b)に固定している。
【0019】
図3に示す事例においては、突起13は歯ブラシのヘッド部5と一体的に形成されている。
【0020】
突起13は、ヘッド部5における一対の側面11a、11bにそれぞれ単数個又は複数個備えさせる。
【0021】
図2に示す事例においては、植毛面3には、多数本の毛1を正面視略テーパ状に植設している。すなわち、多数本の毛1は、図2の如く正面から見たときに、多数本の毛1の全体形状が植毛面3から離れるにしたがい徐々に狭幅になるように略テーパ状に形成されている。
【符号の説明】
【0022】
1 毛
3 植毛面
5 ヘッド部
7 把持部
9 芯材
11a 側面
11b 側面
13 突起
15 凸状基部
17 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数本の毛が植設された植毛面を有するヘッド部と、該ヘッド部に連続して形成された把持部とを備えた歯ブラシにおいて、
前記ヘッド部における一対の側面に歯茎又は頬の内面をマッサージするための突起をそれぞれ備えさせたことを特徴とする歯ブラシ。
【請求項2】
前記植毛面には、多数本の毛を全体形状が植毛面から離れるにしたがい徐々に狭幅になるように正面視略テーパ状に植設したことを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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