説明

決済端末および決済システム

【課題】入金機能を有しない決済端末を使用しても、金銭情報を利用した決済後の払戻しに関する不正を抑制し得る決済端末および決済システムを提供する。
【解決手段】購入された商品の返品があると、決済を取り消して払戻すための払戻情報とこの決済に使用したICカードCを特定するカード番号(特定情報)とが、払戻用コードQとして暗号化してコード化される。そして、このようにコード化された払戻用コードQが、印刷部25により、払戻し伝票Rに光学的に読み取り可能に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済用記録媒体に記録された金銭情報を利用した決済を行う決済端末および決済システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、決済用記録媒体(ICカードや携帯電話等)に記録された金銭情報(電子マネー情報等)を利用した決済を行う決済端末および決済システムに関する技術として、下記特許文献1に示す商品販売データ処理装置が知られている。この商品販売データ処理装置では、商品販売データ処理に際して小銭での釣り銭が発生した場合、その釣り銭と同等の金銭価値を有するようにコード化された金券部と通常のレシート部とを有するレシートが発行される。このように発行されるレシートを金券として使用することで、顧客にプリペイドカード等を携帯させる必要なく、小銭の取り扱いを減らしている。
【0003】
また、下記特許文献2に示す電子マネー決済システムでは、ユーザが携帯電話に所定の操作を行って有効なクーポンの利用することの意思表示をすると、決済端末装置は、この決済処理において携帯電話からクーポン情報を取得して、クーポンを利用した決済処理を行う。そして、決済端末装置が携帯電話に対してクーポンの使用済み通知を行うことで、クーポンが無効化等される。これにより、電子化されたクーポン情報も、紙に印刷されたクーポン券と同様に、使用回数を制限している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−067841号公報
【特許文献2】特開2007−280065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、携帯可能な決済端末では、一般的に、盗難等により不正に入手した決済端末を用いた不正入金を回避するために、ICカード等の決済用記録媒体からの引き落としはできても、決済用記録媒体への入金ができない仕様になっていた。しかしながら、ICカード等を用いた決済処理後に購入品の返品に応じた払戻しが必要になる場合や、販売員の誤操作によりICカード等から誤って金額を引き落としてしまう場合がある。このような場合、ICカード等の利用目的が現金の未使用であるにもかかわらず、決済端末に入金機能がないために、やむなくその場は現金で返金しなければならないという問題があった。また、このように現金で返金しない場合でも、入金機能を有する端末装置を備えた店舗等を訪れて、取引レシートを証拠として返金に相当する金額をICカード等に入金しなければならないという問題があった。
【0006】
上記特許文献1に開示される構成では、バーコード化した値引き券を利用することで現金を使用しないようにしているが、値引き券自体に対して複製対策や顧客情報保護についてはなんら言及されておらず、値引き券の複製や盗難などに関してセキュリティ面で問題がある。また、上記特許文献2に開示される構成は、値引きクーポン(値引き券)を決済用記録媒体として機能する携帯電話において活用する技術であるが、上述したような払戻しが想定されておらず、払戻しに適用するには困難であるという問題がある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、入金機能を有しない決済端末を使用しても、金銭情報を利用した決済後の払戻しに関する不正を抑制し得る決済端末および決済システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、プリペイド方式の決済用記録媒体(C,50)に記録された金銭情報を利用した決済を行い当該決済用記録媒体に対して入金機能を有しない決済端末(20)であって、前記決済用記録媒体に記録された情報を読み書き可能な端末側通信手段(40)と、前記決済に応じた支払い金額を前記端末側通信手段を利用して前記決済用記録媒体の残高から減額する端末側減額手段(21)と、前記決済を取り消して払戻すための払戻情報と前記決済に使用した前記決済用記録媒体を特定する特定情報とを払戻用コード(Q)として暗号化してコード化するコード化手段(21)と、前記払戻用コードを携帯可能な媒体(R)に光学的に読み取り可能に表示する表示手段(25,51)と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の決済端末において、前記決済用記録媒体は、ICカードであることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の決済端末において、前記表示手段(25)は、前記払戻用コードを、紙媒体(R)に光学的に読み取り可能に印刷して表示することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の決済端末において、前記決済用記録媒体は、表示部(51)を有した前記金銭情報を利用可能な携帯端末(50)であって、前記表示部は、前記払戻用コードを前記携帯端末で光学的に読み取り可能に表示する前記表示手段として機能することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の決済端末において、前記払戻用コードを光学的に読み取る端末側読取手段(30)と、前記端末側読取手段により読み取られた前記払戻用コードを解読することで、前記払戻情報および前記特定情報を取得する端末側解読手段(21)と、前記端末側減額手段による減額の際に、前記端末側読取手段により前記払戻用コードが読み取られると、前記減額される決済用記録媒体と読み取られた払戻用コードの前記特定情報から特定される決済用記録媒体とが一致する場合に、当該払戻用コードの前記払戻情報に応じた払戻し金額を、前記減額する金額から値引きする端末側値引き手段(21)と、を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の決済端末(20)と前記決済用記録媒体に対して入金機能を有する入金用機器(11)とを有する決済システム(10)であって、前記入金用機器は、前記払戻用コードを光学的に読み取る機器側読取手段(13)と、前記機器側読取手段により読み取られた前記払戻用コードを解読することで、前記払戻情報および前記特定情報を取得する機器側解読手段(12)と、前記決済用記録媒体に記録された情報を読み書き可能な機器側通信手段(14)と、前記機器側読取手段により前記払戻用コードが読み取られたときに、当該払戻用コードの前記特定情報から特定される決済用記録媒体に対して、当該払戻用コードの前記払戻情報に応じた払戻し金額を、前記機器側通信手段を利用して入金する入金手段(12)と、を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の決済端末(20)と前記決済用記録媒体に記録された金銭情報を利用した決済を行う決済用機器(11)とを有する決済システム(10)であって、前記決済用機器は、前記払戻用コードを光学的に読み取る機器側読取手段(13)と、前記機器側読取手段により読み取られた前記払戻用コードを解読することで、前記払戻情報および前記特定情報を取得する機器側解読手段(12)と、前記決済用記録媒体に記録された情報を読み書き可能な機器側通信手段(14)と、前記決済に応じた支払い金額を前記機器側通信手段を利用して前記決済用記録媒体の残高から減額する機器側減額手段(12)と、前記機器側減額手段による減額の際に、前記機器側読取手段により前記払戻用コードが読み取られると、前記減額される決済用記録媒体と読み取られた払戻用コードの前記特定情報から特定される決済用記録媒体とが一致する場合に、当該払戻用コードの前記払戻情報に応じた払戻し金額を、前記減額する金額から値引きする機器側値引き手段(12)と、を備えることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明では、コード化手段により、決済を取り消して払戻すための払戻情報とこの決済に使用した決済用記録媒体を特定する特定情報とが、払戻用コードとして暗号化してコード化される。そして、このようにコード化された払戻用コードが、表示手段により、携帯可能な媒体に光学的に読み取り可能に表示される。
【0016】
これにより、決済用記録媒体に記録された金銭情報を利用した決済後に払戻しを受ける場合には、払戻情報および特定情報が暗号化してコード化された払戻用コードを、携帯可能な媒体に光学的に読み取り可能に表示することができる。そして、このように表示された払戻用コードを、光学的に読み取って解読するように構成されて入金機能を有する機器まで持参して当該機器に読み取らせることで、当該払戻用コードの払戻情報に応じた払戻し金額を、決済用記録媒体に入金することができる。特に、払戻用コードを読み取ることで特定情報が取得されるため、この特定情報と異なる決済用記録媒体への払戻しを禁止することで、払戻用コードの偽造や不正使用を防止することができる。また、払戻し金額を決済用記録媒体に入金することで、決済端末を使用する販売員に対して、払戻しのための現金の所持を不要とすることができる。
したがって、入金機能を有しない決済端末を使用しても、金銭情報を利用した決済後の払戻しに関する不正を抑制することができる。
【0017】
請求項2の発明のように、決済用記録媒体としてICカードを採用しても、上述のように表示された払戻用コードを、光学的に読み取って解読するように構成されて入金機能を有する機器に読み取らせることで、当該払戻用コードの払戻情報に応じた払戻し金額を、ICカードに入金することができる。
【0018】
請求項3の発明では、表示手段は、払戻用コードを、紙媒体に光学的に読み取り可能に印刷して表示するため、容易かつ低コストで払戻用コードを表示でき、払戻用コードの携帯性を向上させることができる。
【0019】
請求項4の発明では、決済用記録媒体として、表示部を有し金銭情報を利用可能な携帯端末が採用される。そして、表示部は、払戻用コードを光学的に読み取り可能に表示する表示手段として機能する。これにより、紙媒体のように払戻用コードを表示させる媒体が不要となるので、払戻しに関する利便性を向上させることができる。
【0020】
請求項5の発明では、端末側減額手段による減額の際に、端末側読取手段により払戻用コードが読み取られると、上記減額される決済用記録媒体と読み取られた払戻用コードの特定情報から特定される決済用記録媒体とが一致する場合に、当該払戻用コードの払戻情報に応じた払戻し金額が、端末側値引き手段により上記減額する金額から値引きされる。
【0021】
これにより、払戻用コードを端末側読取手段により読み取って端末側解読手段にて解読することで、上述した払戻情報および特定情報が取得される。そして、端末側減額手段による減額の際、すなわち、商品の購入に応じて決済用記録媒体の金銭情報が減額される際には、この決済用記録媒体と上記特定情報から特定される決済用記録媒体とが一致する場合に、払戻情報に応じた払戻し金額が上記減額する金額から値引きされる。これにより、入金機能を有しない決済端末であっても、払戻しに相当する値引きを実施することができる。
【0022】
請求項6の発明では、決済システムは、上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の決済端末と入金機能を有する入金用機器とを有している。そして、入金用機器では、機器側読取手段により払戻用コードが読み取られたときに、当該払戻用コードの特定情報から特定される決済用記録媒体に対して、当該払戻用コードの払戻情報に応じた払戻し金額が、入金手段により機器側通信手段を利用して入金される。
【0023】
これにより、入金用機器では、払戻用コードを機器側読取手段により読み取って機器側解読手段にて解読することで、上述した払戻情報および特定情報が取得される。そして、特定情報から特定される決済用記録媒体に対して、払戻情報に応じた払戻し金額が入金手段により入金されるので、この特定情報と異なる決済用記録媒体への払戻しが禁止されて、払戻用コードの偽造や不正使用を防止することができる。また、払戻し金額が決済用記録媒体に入金されるので、決済端末や入金用機器の使用者に対して、払戻しのための現金の所持を不要とすることができる。また、入金用機器の使用者は、払戻用コードを読み取る作業を実施するだけであり、払戻しに関する内容を吟味する必要もないので、入金用機器の使用者の払戻しに関する手間を減らすことができる。
【0024】
請求項7の発明では、決済システムは、上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の決済端末とこの決済用記録媒体に記録された金銭情報を利用した決済を行う決済用機器とを有している。そして、決済用機器では、機器側減額手段による減額の際に、機器側読取手段により払戻用コードが読み取られると、上記減額される決済用記録媒体と読み取られた払戻用コードの特定情報から特定される決済用記録媒体とが一致する場合に、当該払戻用コードの払戻情報に応じた払戻し金額が、機器側値引き手段により上記減額する金額から値引きされる。
【0025】
これにより、決済用機器では、払戻用コードを機器側読取手段により読み取って機器側解読手段にて解読することで、上述した払戻情報および特定情報が取得される。そして、機器側減額手段による減額の際、すなわち、商品の購入に応じて決済用記録媒体の金銭情報が減額される際には、この決済用記録媒体と上記特定情報から特定される決済用記録媒体とが一致する場合に、払戻情報に応じた払戻し金額が上記減額する金額から値引きされるので、特定情報と異なる決済用記録媒体での値引きが禁止されて、払戻用コードの偽造や不正使用を防止することができる。特に、本発明に係る決済システムでは、決済用機器は入金機能を有する必要がないので、入金機能を有しない決済用の機器であっても決済用機器として採用することができる。また、購入金額から払戻し金額が値引きされるので、決済端末や決済用機器の使用者に対して、払戻しのための現金の所持を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第1実施形態に係る決済システムを概念的に説明する説明図である。
【図2】図1の決済端末の電気的構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】第1実施形態における決済端末の制御部による決済処理の流れを例示するフローチャートである。
【図4】印刷部にて印刷された払戻し伝票を説明する説明図である。
【図5】第1実施形態におけるPOSレジスタの制御部による払戻し処理の流れを例示するフローチャートである。
【図6】第2実施形態における決済端末の制御部による値引き処理の流れを例示するフローチャートである。
【図7】第3実施形態に係る決済システムを概念的に説明する説明図である。
【図8】第3実施形態における決済端末の制御部による決済処理の流れを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る決済端末および決済システムについて図を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る決済システム10を概念的に説明する説明図である。
図1に示す決済システム10は、商品の購入に関する決済を行う端末として、店舗S内に設置される据え置き型のPOSレジスタ11と、店舗S内から離れた販売エリアにて商品を販売する販売員(以下、店舗外販売員という)により携帯される携帯型の決済端末20とを備えている。決済端末20およびPOSレジスタ11は、現金だけでなくキャッシュカードやクレジットカードのような決済用記録媒体と非接触通信(無線通信)することで決済処理を行うように構成されている。そして、本第1実施形態では、上記決済用記録媒体として、非接触型のICカードCが採用されており、このICカードCは、プリペイド方式にて、金銭的価値を有する金銭情報として電子マネーを利用可能に構成されている。
【0028】
まず、決済端末20の構成について、図2を用いて説明する。図2は、図1の決済端末20の電気的構成を概略的に示すブロック図である。
決済端末20は、盗難等による不正入金を回避するために、決済用記録媒体への入金機能を有しない構成となっている。当該決済端末20は、図2に示すように、その筐体内に、決済端末20全体を制御する制御部21を備えている。この制御部21は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有しており、メモリ22とともに情報処理装置を構成し得るもので決算処理等の情報処理機能を有している。また、制御部21には、表示部23、キー操作部24および印刷部25などが接続されている。
【0029】
表示部23は、例えば、液晶表示器などからなり、制御部21によって制御される構成をなしており、制御部21から表示処理等に関する指令を受けて動作するようになっている。また、キー操作部24は、制御部21に対して操作信号を与える構成をなしており、制御部21は、これらからの操作信号を受けて操作信号の内容に応じた処理を行うようになっている。
【0030】
印刷部25は、携帯端末に備え付けられる公知のプリンタとして構成されており、制御部21からの指令に応じて後述する払戻し伝票R等を印刷するように構成されている。なお、印刷部25は、特許請求の範囲に記載の「表示手段」の一例に相当し得る。また、印刷部25は、別部品で構成されるプリンタ等であってもよい。また、筐体内には、電源となるバッテリ26や電源部27が収容されており、これらによって制御部21や各種電気部品に電力が供給されるようになっている。
【0031】
また、制御部21には、情報コード読取部30およびICカード通信部40がそれぞれ接続されている。
情報コード読取部30は、商品に付されたバーコード等の情報コードを光学的に読み取る機能を有するもので、画像認識モジュール31を備えている。この画像認識モジュール31は、照明光源や受光センサ(図略)等を備えており、照明光源からの照射光が情報コードにて反射され反射光が読取口を介して受光センサにて受光されると、この反射光に応じた受光信号を受光センサから制御部21に出力するように構成されている。制御部21では、この受光信号に基づいて情報コードの情報が取得されることとなる。なお、図1および図2では、商品Gに表示されたバーコードBが、情報コード読取部30により光学的に読み取られる状態を例示している。なお、情報コード読取部30は、特許請求の範囲に記載の「端末側読取手段」の一例に相当し得る。
【0032】
ICカード通信部40は、ICカードリーダ制御部41とICカードリーダ通信部42とアンテナ43とを備えている。ICカードリーダ制御部41は、ICカードリーダ通信部42を制御することで当該ICカードリーダ通信部42およびアンテナ43を介して、ICカードCとの間で電磁波による非接触通信(無線通信)を行ない、当該ICカードCに記憶される残高情報などの決済に関する決済関連情報を読み書き可能に機能するものである。なお、ICカード通信部40は、特許請求の範囲に記載の「端末側通信手段」の一例に相当し得る。
【0033】
POSレジスタ11は、ICカードCに記録された電子マネーを利用した決済を行い当該ICカードCに対して入金機能を有する決済用機器であって、この入金機能に加えて上述した決済端末20と同等の決済機能を有している。当該POSレジスタ11は、上記決済機能を実現するために、POSレジスタ11全体を制御し、後述する払戻し処理を実施するための制御部12と、決済端末20の情報コード読取部30およびICカード通信部40と同等の機能を有するスキャナ13およびICカード通信部14を備えている。このPOSレジスタ11には、払戻し処理において、スキャナ13にて撮像した払戻用コード(後述する)を復号して解読するための所定の暗号鍵がメモリ等に予め記憶されている。なお、POSレジスタ11は、特許請求の範囲に記載の「入金用機器」の一例に相当する。また、スキャナ13は、特許請求の範囲に記載の「機器側読取手段」の一例に相当し、ICカード通信部14は、特許請求の範囲に記載の「機器側通信手段」の一例に相当し得る。
【0034】
次に、決済端末20の制御部21によるICカードCを利用した決済処理について、図3および図4を用いて説明する。図3は、第1実施形態における決済端末20の制御部21による決済処理の流れを例示するフローチャートである。図4は、印刷部25にて印刷された払戻し伝票Rを説明する説明図である。
【0035】
本実施形態にかかる決済処理では、決済端末20を携帯する店舗外販売員が商品購入時に商品に付された情報コード(例えば、バーコード)を情報コード読取部30にて撮像することで、図3に示す商品情報読取処理がなされ、撮像された情報コードが解読(デコード)されることで、購入商品に関する購入情報、商品名や購入代金等が取得される。なお、情報コード読取部30による読み取りにより上記購入情報を取得することに限らず、例えば、キー操作部24の操作に応じて直接入力される購入情報を取得してもよい。
【0036】
次に、ステップS103に示す減額処理がなされる。この処理では、支払い用としてアンテナ43近傍にかざされたICカードCと非接触通信することで、当該ICカードCに対して、その残高から上記購入金額が減額されるとともに、支払いに関する所定の情報が記憶される。なお、上記減額処理を実行する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「端末側減額手段」の一例に相当し得る。
【0037】
そして、このように購入された商品の返品がなければ(S105でNo)、上記商品情報読取処理からの処理が繰り返される。
【0038】
一方、購入された商品の返品があると(S105でYes)、ステップS107に示す返品情報読取処理がなされ、返品対象の商品に付された情報コードを情報コード読取部30にて撮像して解読することで、返品対象の商品に関する情報が取得される。続いて、ステップS109に示すカード情報取得処理がなされる。この処理では、払戻し者が提示する返品対象の商品を購入した際のICカードCに記憶される購入履歴等が、ICカード通信部40により読み取られる。そして、ステップS111に示す判定処理にて、上述のように読み取った購入履歴に返品対象の商品を購入した履歴が含まれるか否かについて判定される。ここで、上記購入履歴に返品対象の商品を購入した履歴が含まれない場合には(S111でNo)、後述する払戻用コード生成処理等の処理を実施することなく、本決済処理を終了する。
【0039】
一方、上記購入履歴に返品対象の商品を購入した履歴が含まれる場合には(S111でYes)、当該ICカードCが返品対象の商品を購入した際のICカードであると判断されて、ステップS113に示す払戻用コード生成処理がなされる。この処理では、返品対象の商品を購入した際のICカードCを特定する特定情報、例えば、カード番号と、決済を取り消して払戻すための払戻情報、例えば、払戻し金額等とに基づいて、払戻用コードQが生成される。当該払戻用コードQは、上記払戻情報および特定情報を上記暗号鍵により復号可能に暗号化してコード化したQRコード(登録商標)として構成される。
【0040】
具体的には、払戻用コードQは、上記暗号鍵を用いることなく情報を取得可能な公開領域と、上記暗号鍵を用いることで暗号化された情報を復号して取得可能な非公開領域とを有するように構成されている。そして、公開領域には、例えば、払戻し金額、取引日時、伝票番号、店舗名および販売担当者名等が記録され、非公開領域には、例えば、ICカード預り金額、ICカード支払い金額、カード残高、カード番号、支払い時の決済端末を特定する端末IDやカード取引通番等が記録されている。なお、払戻用コード生成処理を実施する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「コード化手段」の一例に相当し得る。
【0041】
続いて、ステップS115に示す印刷処理がなされる。この処理では、上記払戻用コード生成処理にて生成された払戻用コードQや払戻しに関する記載など印刷するための印刷情報が印刷部25に出力される。この印刷情報に応じて印刷部25により、図4に示すように、払戻用コードQや払戻しに関する記載などが紙媒体に印刷して表示されることで払戻し伝票Rが発行される。
【0042】
このように払戻し伝票Rが印刷されて発行されると、店舗外販売員は、印刷された払戻し伝票Rを、払戻しを受ける払戻し者に渡す。そして、払戻し者は、受け取った払戻し伝票RをPOSレジスタ11が設置される店舗S内に持ち込み、払戻し伝票Rとこの払戻し伝票Rの発行時に使用したICカードCとを店舗S内にて商品を販売する販売員(以下、店舗内販売員という)に渡す。払戻し伝票RおよびICカードCを受け取った店舗内販売員は、払戻し伝票Rに表示された払戻用コードQをスキャナ13を用いて撮像するともに、受け取ったICカードCをICカード通信部14にかざす。
【0043】
これにより、POSレジスタ11の制御部12では、払戻し伝票Rの払戻し金額に応じてICカードCに入金するための払戻し処理が実施される。この払戻し処理について、図5を用いて詳細に説明する。図5は、第1実施形態におけるPOSレジスタ11の制御部12による払戻し処理の流れを例示するフローチャートである。
【0044】
まず、ステップS201に示す解読処理がなされ、撮像された払戻用コードQの公開領域に記録される払戻し金額等の情報が解読されるとともに、非公開領域に記録されるカード番号等の情報が上記暗号鍵を用いて解読される。なお、解読処理を実施する制御部12は、特許請求の範囲に記載の「機器側解読手段」の一例に相当し得る。
【0045】
次に、ステップS203に示す判定処理にて、払戻用コードQから解読されるカード番号と、ICカード通信部14にて取得されたICカードのカード番号とが一致するか否かについて判定され、一致しない場合には、同一カードでないとして、後述する入金処理を実施することなく、払戻し処理が終了する。
【0046】
一方、払戻用コードQから解読されるカード番号と、ICカード通信部14にて取得されたICカードのカード番号とが一致する場合には(S203でYes)、同一カードであるとして、ステップS205に示す入金処理がなされる。この処理では、ICカード通信部14を利用して、払戻用コードQから解読された払戻し金額に応じてICカードCの残高が増額されるとともに当該払戻しに関する所定の情報がICカードCに書き込まれる。すなわち、本実施形態に係る払戻し処理では、支払いに使用したICカードCのみ、払戻しを受けることができる。なお、払戻し者は、返品直後に払戻し伝票Rを店舗外販売員に渡して払戻しをうけてもよいし、後日、払戻し伝票Rを店舗外販売員に渡して払戻しをうけてもよい。また、入金処理を実施する制御部12は、特許請求の範囲に記載の「入金手段」の一例に相当し得る。
【0047】
以上説明したように、本第1実施形態に係る決済端末20では、購入された商品の返品があると、決済を取り消して払戻すための払戻情報とこの決済に使用したICカードCを特定するカード番号(特定情報)とが、払戻用コードQとして暗号化してコード化される。そして、このようにコード化された払戻用コードQが、印刷部25により、払戻し伝票Rに光学的に読み取り可能に表示される。
【0048】
これにより、ICカードCに記録された電子マネー(金銭情報)を利用した決済後に払戻しを受ける場合には、払戻情報および特定情報が暗号化してコード化された払戻用コードQを、携帯可能な媒体として払戻し伝票Rに光学的に読み取り可能に表示することができる。そして、このように表示された払戻用コードQを、POSレジスタ11まで持参して当該POSレジスタ11に読み取らせることで、当該払戻用コードQの払戻情報に応じた払戻し金額を、ICカードCに入金することができる。特に、払戻用コードQを読み取ることでカード番号(特定情報)が取得されるため、このカード番号と異なるICカードへの払戻しを禁止することで、払戻用コードQの偽造や不正使用を防止することができる。また、払戻し金額をICカードに入金することで、決済端末20を使用する販売員に対して、払戻しのための現金の所持を不要とすることができる。
したがって、入金機能を有しない決済端末20を使用しても、金銭情報を利用した決済後の払戻しに関する不正を抑制することができる。
【0049】
また、印刷部25は、払戻用コードQを、払戻し伝票Rとして紙媒体に光学的に読み取り可能に印刷して表示するため、容易かつ低コストで払戻用コードQを表示でき、払戻用コードQの携帯性を向上させることができる。
【0050】
そして、決済システム10は、上述のように構成される決済端末20と入金機能を有するPOSレジスタ11とを有している。そして、POSレジスタ11では、スキャナ13により払戻用コードQが読み取られたときに、当該払戻用コードQのカード番号(特定情報)から特定されるICカードCに対して、当該払戻用コードQの払戻情報に応じた払戻し金額が、ICカード通信部14を利用して入金される。
【0051】
これにより、POSレジスタ11では、払戻用コードQをスキャナ13により読み取って解読することで、上述した払戻情報およびカード番号(特定情報)が取得される。そして、カード番号から特定されるICカードCに対して、払戻情報に応じた払戻し金額が入金されるので、上述したように、カード番号と異なるICカードへの払戻しが禁止されて、払戻用コードQの偽造や不正使用を防止することができる。また、POSレジスタ11の使用者である店舗内販売員は、払戻用コードQを読み取る作業を実施するだけであり、払戻しに関する内容を吟味する必要もないので、店舗内販売員の払戻しに関する手間を減らすことができる。
【0052】
[第2実施形態]
次に、本第2実施形態に係る決済端末および決済システムについて、図6を参照して説明する。図6は、第2実施形態における決済端末20の制御部21による値引き処理の流れを例示するフローチャートである。
本第2実施形態では、上述のように発行される払戻し伝票Rを利用した値引き処理を実施することで、決済端末20にて払戻しに相当する値引きが実施される点が、上記第1実施形態に係る決済端末と主に異なる。
【0053】
以下、本第2実施形態における決済端末20の制御部21による値引き処理について、図6に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
上述のように印刷された払戻し伝票Rを受け取った払戻し者は、別の商品購入時に、払戻し伝票Rと、この払戻し伝票Rの発行時に使用したICカードCとを店舗外販売員に渡す。払戻し伝票RおよびICカードCを受け取った店舗外販売員は、払戻し伝票Rに表示された払戻用コードQを情報コード読取部30を用いて撮像するともに、受け取ったICカードCをICカード通信部40のアンテナ43にかざす。
【0054】
このようにして商品購入時に払戻用コードQが撮像されると(ステップS301でYes)、ステップS303に示す解読処理がなされ、撮像された払戻用コードQの公開領域に記録される払戻し金額等の情報が解読されるとともに、非公開領域に記録されるカード番号等の情報が上記暗号鍵を用いて解読される。なお、解読処理を実施する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「端末側解読手段」の一例に相当し得る。
【0055】
次に、ステップS305に示すカード情報取得処理がなされる。この処理では、アンテナ43にかざされたICカードCのカード番号を読み取るための処理がなされる。続いて、ステップS307に示す判定処理にて、解読処理にて解読されたカード番号とカード情報取得処理にて読み取られたカード番号とが一致するか否かについて判定される。
【0056】
ここで、両カード番号が一致する場合には(S307でYes)、ステップS309に示す値引き金額を考慮した減額処理がなされる。この処理では、払戻し金額を購入金額から値引きした金額が、アンテナ43にかざされたICカードCの残高から減額される。なお、値引き金額を考慮した減額処理を実施する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「端末側値引き手段」の一例に相当し得る。
【0057】
一方、両カード番号が一致しない場合には(S307でNo)、払戻用コードQを利用した値引きが無効となり、ステップS311に示す値引き金額を考慮しない減額処理がなされる。この処理では、両カード番号が一致しないことから払戻用コードQの不正利用を防止するため、払戻し金額を考慮することなく購入金額が、アンテナ43にかざされたICカードCの残高から減額される。
【0058】
以上説明したように、本第2実施形態に係る決済端末20では、当該決済端末20を利用したICカードCの減額の際に、情報コード読取部30により払戻用コードQが読み取られると、減額されるICカードCと読み取られた払戻用コードQのカード番号(特定情報)から特定されるICカードとが一致する場合に、当該払戻用コードQの払戻情報に応じた払戻し金額が、上記減額する金額から値引きされる。
【0059】
これにより、払戻用コードQを情報コード読取部30により読み取って解読することで、上述した払戻情報およびカード番号が取得される。そして、減額の際、すなわち、商品の購入に応じてICカードCの電子マネー(金銭情報)が減額される際には、このICカードCと上記カード番号から特定されるICカードとが一致する場合に、払戻情報に応じた払戻し金額が上記減額する金額から値引きされる。これにより、入金機能を有しない決済端末であっても、払戻しに相当する値引きを実施することができる。
【0060】
なお、上述した値引き処理は、POSレジスタ11にて実施するようにしてもよい。この場合、POSレジスタ11は、特許請求の範囲に記載の「決済用機器」として機能する。また、制御部12は、上述した払戻し伝票Rを利用した値引き処理を実施することで、特許請求の範囲に記載の「機器側減額手段」および「機器側値引き手段」の一例として機能する。また、上述した値引き処理は、決済端末20のように入金機能を有しない決済用機器にて実施されてもよい。
【0061】
[第3実施形態]
次に、本第3実施形態に係る決済端末および決済システムについて、図7および図8を参照して説明する。図7は、第3実施形態に係る決済システム10を概念的に説明する説明図である。図8は、第3実施形態における決済端末20の制御部21による決済処理の流れを例示するフローチャートである。
本第3実施形態では、上記決済用記録媒体として、非接触型のICカードCに代えて、携帯電話50を採用する点が、上記第1実施形態に係る決済端末と主に異なる。
【0062】
図7に示す携帯電話50は、上述したICカードCと同様に、プリペイド方式にて、金銭的価値を有する金銭情報として電子マネーを利用可能に構成されており、ICカードCと同様にカード番号がメモリ等に記憶されている。すなわち、携帯電話50の電子マネーを利用して、決済端末20またはPOSレジスタ11にて商品を購入することができる。また、携帯電話50は、液晶表示器等で構成される表示部51を備えており、所定のアプリケーションを実行することで、決済端末20から受信された払戻用コードQを表示するための情報(以下、コード情報という)を利用して、当該払戻用コードQを表示部51に表示することができる。
【0063】
次に、決済端末20の制御部21による携帯電話50を利用した決済処理について、図8に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
上記第1実施形態と同様に、携帯電話50を利用した商品の購入後にその返品があり(S105でYes)、上記ステップS107に示す返品情報読取処理およびステップS109に示すカード情報取得処理がなされると、読み取った購入履歴に返品対象の商品を購入した履歴が含まれる場合に(S111でYes)、上記ステップS113に示す払戻用コード生成処理がなされ、払戻用コードQが生成される。続いて、ステップS115aに示すコード情報送信処理がなされる。この処理では、払戻用コードQためのコード情報が携帯電話50に対して送信される。このように送信されるコード情報が携帯電話50により受信されると、このコード情報を利用することで、当該携帯電話50の表示部51に払戻用コードQが表示可能な状態となる。
【0064】
そして、払戻し者は、携帯電話50を、POSレジスタ11が設置される店舗S内に持ち込み、表示部51に表示された払戻用コードQがスキャナ13によって読み取り可能であって、ICカード通信部14による非接触通信が可能な位置にかざす。
【0065】
これにより、POSレジスタ11の制御部12では、上述した払戻し処理が実施され、払戻用コードQから解読されるカード番号と、ICカード通信部14にて取得された携帯電話50のカード番号とが一致する場合に(S203でYes)、上述した入金処理がなされる。
【0066】
以上説明したように、本第3実施形態に係る決済端末20では、決済用記録媒体として、表示部51を有し電子マネー(金銭情報)を利用可能な携帯電話50が採用される。そして、表示部51は、払戻用コードQを光学的に読み取り可能に表示する表示手段として機能する。これにより、上記第1実施形態のように、紙媒体のように払戻用コードQを表示させる媒体が不要となるので、払戻しに関する利便性を向上させることができる。
【0067】
なお、携帯電話50の表示部51の表示される払戻用コードQを利用して、上記第2実施形態のように、値引き処理を実施してもよい。このようにしても、上記第2実施形態と同様の効果を奏する。
【0068】
なお、本実施形態では、上記決済用記録媒体として携帯電話50を採用しているが、おれに限らず、受信したコード情報に基づいて払戻用コードQを表示可能な表示部を有し決済機能を有する携帯端末を、上記決済用記録媒体として採用してもよい。
【0069】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(1)上記第1,2実施形態では、決済用記録媒体としてICカードCが採用されているが、これに限らず、プリペイド方式にて、金銭的価値を有する金銭情報として電子マネーを利用可能に構成される決済用の記録媒体、例えば、携帯電話を決済用記録媒体として採用してもよい。
【0070】
(2)上記第1,2実施形態では、払戻用コードQは、印刷部25により払戻し伝票Rとして紙媒体に光学的に読み取り可能に印刷して表示されることに限らず、例えば、携帯端末の表示部など、携帯可能な媒体に光学的に読み取り可能に表示されてもよい。
【符号の説明】
【0071】
10…決済システム
11…POSレジスタ(入金用機器,決済用機器)
12…制御部(機器側解読手段,入金手段,機器側減額手段,機器側値引き手段)
13…スキャナ(機器側読取手段)
14…ICカード通信部(機器側通信手段)
20…決済端末
21…制御部(端末側減額手段,コード化手段,端末側解読手段,端末側値引き手段)
25…印刷部(表示手段)
30…情報コード読取部(端末側読取手段)
40…ICカード通信部(端末側通信手段)
50…携帯電話(決済用記録媒体,携帯端末)
51…表示部(表示手段)
B…バーコード(商品に添付)
G…商品(売上対象商品)
C…ICカード(決済用記録媒体)
Q…払戻用コード
R…払戻し伝票(紙媒体)
S…店舗(店舗システム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリペイド方式の決済用記録媒体に記録された金銭情報を利用した決済を行い当該決済用記録媒体に対して入金機能を有しない決済端末であって、
前記決済用記録媒体に記録された情報を読み書き可能な端末側通信手段と、
前記決済に応じた支払い金額を前記端末側通信手段を利用して前記決済用記録媒体の残高から減額する端末側減額手段と、
前記決済を取り消して払戻すための払戻情報と前記決済に使用した前記決済用記録媒体を特定する特定情報とを払戻用コードとして暗号化してコード化するコード化手段と、
前記払戻用コードを携帯可能な媒体に光学的に読み取り可能に表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする決済端末。
【請求項2】
前記決済用記録媒体は、ICカードであることを特徴とする請求項1に記載の決済端末。
【請求項3】
前記表示手段は、前記払戻用コードを、紙媒体に光学的に読み取り可能に印刷して表示することを特徴とする請求項1または2に記載の決済端末。
【請求項4】
前記決済用記録媒体は、表示部を有した前記金銭情報を利用可能な携帯端末であって、
前記表示部は、前記払戻用コードを前記携帯端末で光学的に読み取り可能に表示する前記表示手段として機能することを特徴とする請求項1に記載の決済端末。
【請求項5】
前記払戻用コードを光学的に読み取る端末側読取手段と、
前記端末側読取手段により読み取られた前記払戻用コードを解読することで、前記払戻情報および前記特定情報を取得する端末側解読手段と、
前記端末側減額手段による減額の際に、前記端末側読取手段により前記払戻用コードが読み取られると、前記減額される決済用記録媒体と読み取られた払戻用コードの前記特定情報から特定される決済用記録媒体とが一致する場合に、当該払戻用コードの前記払戻情報に応じた払戻し金額を、前記減額する金額から値引きする端末側値引き手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の決済端末。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の決済端末と前記決済用記録媒体に対して入金機能を有する入金用機器とを有する決済システムであって、
前記入金用機器は、
前記払戻用コードを光学的に読み取る機器側読取手段と、
前記機器側読取手段により読み取られた前記払戻用コードを解読することで、前記払戻情報および前記特定情報を取得する機器側解読手段と、
前記決済用記録媒体に記録された情報を読み書き可能な機器側通信手段と、
前記機器側読取手段により前記払戻用コードが読み取られたときに、当該払戻用コードの前記特定情報から特定される決済用記録媒体に対して、当該払戻用コードの前記払戻情報に応じた払戻し金額を、前記機器側通信手段を利用して入金する入金手段と、
を備えることを特徴とする決済システム。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の決済端末と前記決済用記録媒体に記録された金銭情報を利用した決済を行う決済用機器とを有する決済システムであって、
前記決済用機器は、
前記払戻用コードを光学的に読み取る機器側読取手段と、
前記機器側読取手段により読み取られた前記払戻用コードを解読することで、前記払戻情報および前記特定情報を取得する機器側解読手段と、
前記決済用記録媒体に記録された情報を読み書き可能な機器側通信手段と、
前記決済に応じた支払い金額を前記機器側通信手段を利用して前記決済用記録媒体の残高から減額する機器側減額手段と、
前記機器側減額手段による減額の際に、前記機器側読取手段により前記払戻用コードが読み取られると、前記減額される決済用記録媒体と読み取られた払戻用コードの前記特定情報から特定される決済用記録媒体とが一致する場合に、当該払戻用コードの前記払戻情報に応じた払戻し金額を、前記減額する金額から値引きする機器側値引き手段と、
を備えることを特徴とする決済システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−109686(P2013−109686A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255849(P2011−255849)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】