説明

流動棚および組み付け部材

【課題】前後棧にレールが係脱可能に組み付けられる流動棚において、加工、組付けが容易で、レールの損傷が避けられ、作業性を向上させた流動棚を供する。
【解決手段】レール20の端部に組み付け部材30が着脱自在に装着され、前後棧11に多数の切り欠き13aが形成され、組み付け部材の突起36を棧11の切り欠き13aに係合されて構成された流動棚。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、流動棚において、レールの端部を棚枠の前後棧(以下、本明細書のレールは、後端よりも前端が低く傾斜しており、「前」とは、レールの端部が低い側すなわち前側を意味し、「後」とは、レールの端部が高い側すなわち後側を意味している)に組み付けてなる流動棚およびこの組み付けに用いられる組み付け部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の流動棚においては、棚枠の前後棧に切り欠きを形成するとともに、この切り欠きにローラレールの端部が係合しうるように、ローラレールの端部を部分的に欠除する加工を行なっていた。
【0003】
すなわち、図24に図示するように、前後棧01にローラレール010を組み付けるために、棚枠の前後棧01における頂面部02から内側面部03(以下、本明細書で「内側」とは、矩形または正方形の棚枠の内側を意味し、「外側」とは該棚枠の外側を意味している)に亘って切り欠き04を形成するとともに、内側面部03における切り欠き04の端部中央にさらに深い切り込み05を形成することによって、切り欠き04の間に残存部06を形成し、横断面形状がチャンネル材の両側面部011の頂部012を外側方へ直角に折曲し、さらにその端部013を下方へ直角に折曲してなるローラレール010の両側面部011にその長手方向に亘ってローラ015の軸部016の両端を回転自在に枢着するための枢支切り欠き017を形成し、この枢支切り欠き017にローラ015の軸部016を枢着し、ローラレール010の端部(図面では左端)における底面部018の端部019を欠除した流動棚があった(特許文献1参照)。
【0004】
そして、ローラレール016の底面部018の端部欠除部019を、前後棧01の切り欠き04の間の残存部06に嵌合するとともに、ローラレール010の両側面部011を前後棧01の切り込み05に嵌合することによって、ローラレール010の両端部を前後棧01に組み付けるようになっていた。
【0005】
【特許文献1】特開2001−187610号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の特許文献1記載の流動棚においては、ローラレール010の底面部018におけるローラレール端部019が欠除されてはいるものの、ローラレール010の両側面部011は底面部018でもって相互に連結されているため、両側面部011の端部が左右へ変形しにくい結果、該両側面部011の端部を前後棧01の2個の切り込み05に同時に嵌合することが困難であり、組み付け作業性が悪い。
【0007】
また、ローラレール010の底面部018におけるローラレール端部019が欠除されて、ローラレール010の両端部が剥き出しとなっているため、ローラが浮き上がり、脱落し易い不具合があった。
【0008】
さらに、ローラレール010の底面部018の端部に欠除部019が剥き出しに露出しているために、ローラレール010の運搬時や施工時に作業者が手を怪我する惧れがあり、また、運搬や施工の際に他の物に衝突して変形や破損を生ずることがある。
【0009】
本願発明は、このような難点を克服した流動棚の発明に係り、加工、組み付けが容易で、運搬、加工の際のローラレールの損傷が避けられ、作業効率が向上した組み付けコストの安い流動棚を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明は、水平面を基準として、前後棧の内、前棧が低く、後棧が高くなるように高さが異なり、前後へ所定の間隔を存して相互に平行に設けられた前後1対の前後棧に、レールの両端が係脱可能に組み付けられる流動棚において、前記レールの長手方向に沿い該レールの端部に組み付け部材が着脱可能に装着され、前記前後棧の長手方向に沿い所定間隔毎に該前後棧の内側面に多数の切り欠きが形成され、前記組み付け部材の外端部に突設された突起が前記前後棧の切り欠きのいずれかに選択的に係合されて構成されたことを特徴とする流動棚である。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記組み付け部材のレール抱持部内面は、その装着対象であるレールの横断面外周縁と略同一形状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の流動棚である。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記流動棚は、主枠と、複数の棚枠とよりなり、該主枠は、上下方向に指向した複数対の棚柱の上下端にそれぞれ上下1対の側枠が一体に結合されるとともに、該棚柱に対して交叉した状態で該側枠にブレース材が結合され、前記側枠に対し直角に交叉した状態で前記棚柱の前後両端に前後1対の前後枠の左右両端が一体に結合されて構成され、前記棚枠は、前後1対の前記前後棧に対して直角に交叉した状態で該前後棧の両端に左右1対の側棧の両端が一体に結合されて構成され、前記主枠の棚柱に前記棚枠の側棧が係脱自在に係合され、前記前棧は、一方へ延長する底部片と、該底部片から上方へ起立された垂直部片と、該垂直部片の上方部分が折曲された頂部片とよりなり、前記後棧は、前後に延長した底部片と、該底部片から上方へ起立された垂直部片と、該垂直部片の上方部分が折曲された頂部片と、該頂部片の前方が下方へ垂下した垂下部片と、前記底部片の内部分からすなわち外側部分が下方へ傾斜した傾斜部片とよりなり、前記前棧の垂直部分と頂部片とには切り欠きが設けられ、前記レールの前端に装着された前記組み付け部材の突起が、前記前棧の垂直部片および頂部片の切り欠きに係合され、前記後棧の垂直部片には切り欠きが設けられ、前記レールの後端に装着された組み付け部材の突起が前記後棧の切り欠きに係脱自在に係合されたことを特徴とする請求項1または請求項2いずれか記載の流動棚である。
【0013】
請求項4記載の発明は、前記前後棧にその長手方向に亘って多数設けられた切り欠きの内、所定間隔毎の切り欠き部に目印となるピッチマークが施されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか記載の流動棚である。
【0014】
請求項5記載の発明は、前記棚枠では、少なくとも1本のガイドレールと側桟側に設けられたガイドレールでもって物品収納区域が少なくとも2個構成され、前記ガイドレールが側棧側を除いた2本以上の流動棚では、該ガイドレールでもって物品収納区域がさらに構成され、前記物品収納区域内に、少なくとも左右1対のローラレールが前記ガイドレールと平行して設けられたことを特徴とする請求項3または請求項4いずれか記載の流動棚である。
【0015】
請求項6記載の発明は、前記棚枠のローラレールの本体は、断面形状がチャンネル状の鋼製材よりなり、その両側片の上端は外方へ円弧状に弯曲されて、補強部が構成され、
該ローラレール本体の両側片にその長手方向に亘り多数構成された軸受部に、合成樹脂製ローラの両側面から一体に突設された軸が回転可能に枢支されたことを特徴とする請求項5記載の流動棚である。
【0016】
請求項7記載の発明は、前記棚枠のガイドレールの横断面形状は、該ガイドレールの下部の幅よりも、該ガイドレールの上部の幅が狭く、かつ該ガイドレールの上部の頂端が高く形成されたことを特徴とする請求項5記載の流動棚である。
【0017】
請求項8記載の発明は、水平面を基準として、前後棧の内、前棧が低く、後棧が高くなるように、高さが異なり、前後へ所定の間隔を存して相互に平行に設けられた前後1対の前後棧に、その長手方向に亘って所定の間隔を存して係合切り欠きが形成され、前記前後1対の前後棧の係合切り欠きに、レールの両端部を係脱可能に係合させるための組み付け部材であって、前記レールの両端部における横断面外周縁と略同一形状に、前記組み付け部材のレール抱持部の内側が形成され、該組み付け部材の外端部には、前記前後棧の切り欠きに係脱可能に係合しうる突起が形成されたことを特徴とする流動棚の前後棧に対するレール端部取り付け用組み付け部材である。
【0018】
請求項9記載の発明は、前記レールは、ローラレールであり、該ローラレールの本体は、断面形状がチャンネル状の鋼製材よりなり、該ローラレールの両側片にその長手方向に亘り多数構成された軸受部に、合成樹脂製ローラの両側面から一体に突設された軸が回転可能に枢支されて前記ローラレールが構成され、該ローラレールの両端に前記組み付け部材のレール抱持部が嵌脱可能に嵌装される形状に構成されたことを特徴とする請求項8記載のローラレール端部取り付け用組み付け部材である。
【0019】
請求項10記載の発明は、前記レールは、ガイドレールであり、該ガイドレールの両端に前記組み付け部材のレール抱持部が嵌脱可能に嵌装される形状に構成されたことを特徴とする請求項8記載のガイドレール端部取り付け用組み付け部材である。
【0020】
請求項11記載の発明は、前記組み付け部材は、合成樹脂製であることを特徴とする請求項8ないし請求項10いずれか記載のレール端部取り付け用組み付け部材である。
【0021】
請求項12記載の発明は、前記組み付け部材は、金属製であることを特徴とする請求項8ないし請求項10いずれか記載のレール端部取り付け用組み付け部材である。
【発明の効果】
【0022】
請求項1記載の発明によれば、レールの端部に装着された組み付け部材の外端部に突設された突起を前後棧の内側面に形成された切り欠きのいずれかに単に係合するだけで、簡単にレールを前後棧に組み付けることができるので、組み付け作業性が大幅に向上する。
【0023】
そして、ローラレール端部に装着される組み付け部材により、レール端部の剛性が増大するため、ローラの浮き上がりが阻止され、レールからローラが脱落しにくい。
【0024】
また、レールの端部に組み付け部材が装着されて、このレール端部が組み付け部材で保護されるため、レール端部の変形や、損傷や破損が防止されるとともに、流動棚の施行時や運搬時に作業員の怪我が防止される。
【0025】
さらに、レールの端部には、前後棧に対する組み付けのための特別な加工を必要とせず、単に一定寸法にレールを切断するのみで足りるので、レールの加工が単純化されて、製造コストの削減が可能となる。
【0026】
さらにまた、レールの端部に組み付け部材を装着し、該レール端部に装着された組み付け部材の端部の突起を前後棧の切り欠きに係合することによって、前記レールを前記前後棧に組み付けることができるため、1人での組み付け作業が可能となり、組み付け作業性が向上する。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、流動棚の棚小間への搬入や、搬出の際に、前記組み付け部材が前記レールより大きく張り出すことがなく、これらの搬入および搬出作業を円滑かつ効率良く行なうことができる。
【0028】
請求項3記載の発明によれば、前記後棧は、前後に延長した底部片と、該底部片の後半部分が上方へ起立した部分を介して該底部片と平行で前方へ延長した頂部片と、該頂部片の前方すなわち内側下方へ垂直に垂下した垂下部片と、前記底部片の内側部分から前下方へ傾斜した傾斜部片とよりなるため、後棧の底部片の内側部分から前下方へ傾斜した傾斜部片に、流動棚の前方から後棧に向いたレール後端を載せて、レールを後方へ押し込めば、レール後端を持ち上げなくても、レール後端はこの傾斜部片に案内されながら後棧の切り欠きに向い、該レール後端に装着された組み付け部材の1個の突起が後棧の切り欠きに係合できるため、後棧へのレールの係合作業を楽に遂行することが可能となる。
【0029】
また、前記前棧の垂直部片と頂部片とに設けられた切り欠きの内、該垂直部片の切り欠きが、上部の幅が下部の幅よりも広い逆梯形状に形成されているため、レール前端に装着された組み付け部材の突起を前記前棧における頂部片の切り欠きに嵌合してから、レール先端部分または組み付け部材を押し下げるだけで、該突起が前記前棧の垂直部片の切り欠きに係合され、その結果、レール取り付け作業が容易に遂行され、前棧に対するレール前端の組み付け作業性が大幅に向上する。
【0030】
請求項4記載の発明によれば、前後棧にその長手方向に亘り多数設けられた切り欠きの内の所定間隔毎にピッチマークが付されているので、そのピッチマークを基にしてレールの端部を所要の切り欠きに、1人で間違いなく容易に組み付けることができる。
【0031】
請求項5記載の発明においては、ガイドレールの本数を変更することにより、流動棚に収納される物品の大きさに対応して物品収納区域の広さを変えることができる。
【0032】
請求項6記載の発明によれば、構造が単純で、強度・剛性が大きく、軽量のローラレールを低コストで生産することができる。
【0033】
請求項7記載の発明によれば、構造が単純で、必要とする強度が得られ、軽量のガイドレールを低コストで生産することができる。
【0034】
請求項8記載の発明においては、レールの長手方向に沿って組み付け部材を移動させることによって、簡単に組み付け部材をレールの端部に嵌合することができ、このレール端部に嵌合された前記組み付け部材の端部の突起を前後棧の切り欠きに単に係合させることによって、前記レールを前記前後棧に極めて簡単に組み付けることができるため、流動棚の組み立て作業性が頗る高い。
【0035】
また、レールの端部に何等の加工を必要とせず、しかも前記前後棧には、前記組み付け部材の突起と嵌脱可能に係合することができる切り欠きを設けるだけでよいので、コストが安い。
【0036】
請求項9記載の発明においては、軽量で剛性が高く、コストの安いローラレールの端部にローラレール用組み付け部材を容易に装着できる。
【0037】
請求項10記載の発明においては、軽量で所要の剛性を有し、コストの安いガイドレールの端部にガイドレール用組み付け部材を容易に装着できる。
【0038】
請求項11記載の発明においては、比較的形状の複雑で所要の強度を有する組み付け部材を型を利用して安価に能率良く生産することができる。
【0039】
請求項12記載の発明においては、比較的形状の複雑で充分な強度を有する組み付け部材を鋳造、ダイキャス等により、確実に生産することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、図1ないし図21に図示された本願発明の一実施形態について説明する。
【0041】
図1ないし図3に図示されるように、流動棚1は、主枠2と複数の棚枠3とよりなり、主枠2では、上下方向に指向した棚柱4の上下端にそれぞれ上下1対の側枠5がボルトナット9により着脱可能に一体に結合され、さらに主枠2の上下側枠5には、斜めに傾斜したブレース材6の上下両端がボルトナット9により着脱可能に一体に結合され、前方に位置した棚柱4の上下端部に前枠7の両端が図示されないボルトナット等で着脱可能に一体に結合されるとともに、後方に位置した棚柱4の上下端部に後枠8の両端が図示されないボルトナット等で着脱可能に一体に結合されることにより、主枠2が立体的に組み立てられている。
【0042】
また、棚枠3では、左右1対の側棧10の前端に、前棧11の左右両端が溶接または図示されないボルトナット等の結合手段で一体に結合されるとともに、左右1対の側棧10の後端に、後棧15の左右両端が溶接または図示されないボルトナット等の結合手段で一体に結合されることにより、平面形状が正方形または矩形の棚枠3が構成されている。
【0043】
さらに、棚枠3の平面形をガイドレール40でもって左右に3分割するように、両側棧10上に2本のガイドレール40が配置されるとともに、該ガイドレール40の間を3等分する位置に2本のガイドレール40が配置され、ガイドレール40の前後端が、後で詳細に説明されるように、前棧11と後棧15とに結合され、このガイドレール40で挟まれた物品収納区分には、左右対をなして3対のローラレール20の前後端が、前棧11と後棧15とに係合されるようになっている。
【0044】
ローラレール20は、図4に図示されるように、断面U字状の鋼板製チャンネル材21よりなり、鋼板製チャンネル材21の側板部22の上端部には、外側から下方向へ向った断面が円形となった上端弯曲縁部23が形成され、その側板部22の下部は段状に内方へ弯曲された段付き部24が形成されて、底板部25に接続され、側板部22の上方寄りに位置した部分では、鋼板製チャンネル材21の長手方向に亘り一定間隔毎に、鋼板製チャンネル材21の外側方から内方へ窪んだ環状凹入部26の中心寄り部が外側方に向って折り返えされて、短円筒状の軸受部27が形成され、この軸受部27に合成樹脂製ローラ28の軸部29が回転可能に嵌合枢支されている。
【0045】
ローラレール20の端部を前棧11と後棧15とに係合するための、エンドキャップと称せられるローラレール用組み付け部材30の本体31は図5,6に示されており、当該本体31の横断面形状は、図4に図示されるように、略逆U字状となっており、この本体31は、頂壁32と、この頂壁32の両側端から下方へ向って一体に形成されたレール上端弯曲抱持部33と、このレール上端弯曲抱持部33の下端に下方へ延長した側壁34とよりなり、ローラレール用組み付け部材30は、合成樹脂製で射出成形等により構成されているが、アルミニューム合金製で、ダイキャスト等により構成されてもよい。
【0046】
そして、この逆U字状の本体31の頂壁32とレール上端弯曲抱持部33と側壁34とで囲まれた本体31の内部空間の外端は、端壁35で逆U字状空間の一端が塞がれ、端壁35の上部幅方向中央部には図5に図示されるように係止突起36が設けられている。
【0047】
前記レール上端弯曲抱持部33には、ローラレール20の上端弯曲縁部23が密接した状態で嵌合され、側壁34の下端係止部37の内面は、内方へ突出してローラレール20の段付き部24に係合され、側壁34に設けられた円孔38には、合成樹脂製ローラ28の軸部29の先端が嵌合されて、ローラレール用組み付け部材30がローラレール20より抜けないように保持されるようになっている。
【0048】
なお、係止突起36の根本部分の両側面には、前棧11の切り欠き13aおよび後棧15の切り欠き18aからローラレール20の長手方向に沿って係止突起36が抜けないようにするための縦溝39が形成され、頂壁32の頂面は、端壁35寄りが高く反対側が低くなるように僅かに傾斜している。
【0049】
ガイドレール40では、図7に図示されるように、帯状薄鋼板の幅方向中央部が半円を越えた形状に弯曲されて、弯曲上端部41が形成され、この弯曲上端部41の両下端には、弯曲上端部41の最大幅よりも狭い幅の薄板状平行壁面部42が接続され、この薄板状平行壁面部42の下端には、下方に進むにつれてガイドレール幅が増大する傾斜壁面部43が形成され、該傾斜壁面部43の下方に続く部分が一定のガイドレール幅の広幅垂直壁面部44が形成され、さらに広幅垂直壁面部44下方には、内方へ窪んだ係合凹部45が形成され、係合凹部45の下端は外へ直角に折曲され、かつその端部が下方から内方へ向って180°折り返えされた補強縁部46が形成され、広幅垂直壁面部44のガイドレール端部近傍には、ガイドレール用組み付け部材50の抜け止め用孔(図示されず)が設けられている。
【0050】
ガイドレール40の端部を前棧11と後棧15とに係合するための、エンドキャップと称せられるガイドレール用組み付け部材50の本体51は図8,9に示されており、当該本体51の横断面形状は、図10に図示されるように、門字状の頂部中央が上方へ突出した形状となっており、この本体51は、ガイドレール40の弯曲上端部41を抱持するように形成された弯曲頂壁52と、該弯曲頂壁52の両側下端から下方へ向って相互に平行に一体に形成された両狭幅側壁53と、該狭幅側壁53の両下端から幅方向へ所定幅張り出した張り出し壁54と、該張り出し壁54の外側端から下方へ向って相互に平行に一体に形成された両広幅側壁55と、該両広幅側壁55の下端に内方へ突出した下端係止部56と、ガイドレール40の傾斜壁面部43の外面に密接できるように狭幅側壁53の下端縁と広幅側壁55の内面とに亘り形成された傾斜壁57とよりなり、前記両広幅側壁55の内側面には、図示されない抜け止め突起が突設され、ガイドレール用組み付け部材50も合成樹脂製で射出成形等により構成されており、なお、アルミニューム合金製で、ダイキャスト等により構成されてもよい。
【0051】
さらに、このガイドレール用組み付け部材50の本体51の弯曲頂壁52および狭幅側壁53で囲まれた本体51の内部上方空間の外端には係止突起58が一体に設けられ、該係止突起58の根本部分の両側面には、前棧11の切り欠き13aおよび後棧15の切り欠き18aから係止突起58が抜けないようにするための縦溝59が形成され、弯曲頂壁52の頂面は、弯曲頂壁52の端部に向って下方へ低くなるように傾斜した形状に形成されている。
【0052】
ガイドレール用組み付け部材50をガイドレール40の端部からガイドレール40の長手方向に沿いガイドレール40の中央部に向って移動させることにより、前記ガイドレール用組み付け部材50の弯曲頂壁52の内面がガイドレール40の弯曲上端部41に密接し、ガイドレール用組み付け部材50の狭幅側壁53の内面が、ガイドレール40の薄板状平行壁面部42の外面に密接し、ガイドレール用組み付け部材50の傾斜壁57の内面がガイドレール40の傾斜壁面部43の外面に密接し、ガイドレール用組み付け部材50の広幅側壁55の内面がガイドレール40の広幅垂直壁面部44がガイドレール40の広幅垂直壁面部44の外面に密接し、ガイドレール用組み付け部材50の下端係止部56の内面がガイドレール40の係合凹部45の外面にそれぞれ密接した状態でガイドレール用組み付け部材50にガイドレール40の端部を嵌合させることができ、ガイドレール40の広幅垂直壁面部44に設けられた図示されない抜け止め用孔にガイドレール用組み付け部材50の広幅側壁55に設けられた図示されない抜け止め突起を係合させることによって、ガイドレール用組み付け部材50は、ガイドレール40の端部から抜け落ちないようになっている。
【0053】
次に、図11、図12の左側および図13、図14に図示される前棧11では、後方に延長する底部片12から垂直部片13が上方へ直角に起立され、この垂直部片13の上方部分が底部片12に対し逆方向へ折曲されて頂部片14が形成され、該頂部片14の前方部分は、図12に図示されるように斜下方へ傾斜した前方傾斜部が形成され、この頂部片14と垂直部片13との折り目の近くで頂部片14には切り欠き幅の広い切り欠き14aが形成されるとともに、垂直部片13には、この頂部片14の切り欠き14aに続き、底部片12に向って幅が順次狭くなる先細の切り欠き13aが前棧11の長手方向に亘り一定間隔毎に多数形成され、この切り欠き14a、13aの間隔は、ローラレール用組み付け部材30の幅の約半分の幅となっている。
【0054】
また、図11、図12の右側および図15に図示される後棧15では、底部片16の後半部分すなわち外側部分が上方へ起立した部分を介して底部片16と平行で前方すなわち内側へ延長した頂部片17が形成され、頂部片17の前方すなわち内側に下方へ直角に垂下した垂下部片18が形成され、底部片16の内部分すなわち外側部分が下方へ傾斜した傾斜部片19が形成され、垂下部片18には、前記前棧11の垂直部片13における切り欠き13aの設置間隔と等しい間隔毎に切り欠き18aが形成されている。
【0055】
さらに、図13および図14に図示されるように、前棧11の頂部片14に形成された切り欠き14aの内、3個の切り欠き14a毎に頂部片14にピッチマーク60が付せられるとともに、後棧15の垂下部片18にも3個の切り欠き18a毎にピッチマーク61が付されている。この個数は必ずしも3個でなくてもよく、例えば5個毎に付されてもよい。
【0056】
図1ないし図21に図示の実施形態は、前述したように構成されているので、流動棚1における主枠2の前後の棚柱4の所要個所に設けられた図示されない受け金具等が選択的に取り付けられ、棚枠3の側棧10がこの受け金具等を介して取り付け、取り外し可能に取り付けられるようになっているので、流動棚1に収納すべき物品の高さに応じて、棚枠3相互間の上下間隔が適宜調整可能となっている。
【0057】
また、流動棚1に収納すべき物品の幅に応じて、下記に説明するガイドレール取り付け作業を行なうとともに、さらに、ローラレール取り付け作業を行なうことにより、棚枠3における前棧11と後棧15とにガイドレール40およびローラレール20を取り付けることができる。
【0058】
すなわち、図14に図示するように、ガイドレール40の端部をガイドレール用組み付け部材50の本体51内空間が開放している端部から奥に向いガイドレール40とガイドレール用組み付け部材50とに働く摩擦力に打ち勝って押し込み、この作業をガイドレール40の一端のみならず他端にも行なうことにより、ガイドレール40の両端部にガイドレール用組み付け部材50を一体的に装着することができる。
【0059】
そして、ガイドレール40とガイドレール用組み付け部材50との間では、ガイドレール40の広幅垂直壁面部44の円孔に、ガイドレール用組み付け部材50の広幅側壁55の抜け止め突起が係合するため、ガイドレール40とガイドレール用組み付け部材50との間の摩擦力が小さくても、ガイドレール用組み付け部材50はガイドレール40に強固に固定されて、ガイドレール40からガイドレール用組み付け部材50が脱落することがない。
【0060】
また、図13に図示するように、ローラレール20の端部をローラレール用組み付け部材30の本体31内空間が開放している端部から奥に向いローラレール20とローラレール用組み付け部材30とに働く摩擦力に打ち勝って押し込み、この作業をローラレール20の一端のみならず他端にも行なうことにより、ローラレール20の両端にローラレール用組み付け部材30を一体的に装着することができる。このローラレール20とローラレール用組み付け部材30との間では、ローラレール20の端部における合成樹脂製ローラ28の軸部29がローラレール用組み付け部材30の円孔38に係合するため、ローラレール20とローラレール用組み付け部材30との間の摩擦力が小さくても、ローラレール用組み付け部材30はローラレール20に強固に固定される。
【0061】
次の前棧11および後棧15へのレール取り付け作業の詳細を図示した図面は、ローラレール20およびローラレール用組み付け部材30に関係した図13,16ないし図20に図示されているので、ローラレール20の前後端を前棧11および後棧15に取り付ける作業について説明する。
【0062】
まず、図16に図示するように、ローラレール20の後端のローラレール用組み付け部材30を後棧15の傾斜部片19に乗せてから、矢印方向へローラレール20を移動させることにより、図17に図示するように、後棧15の垂下部片18における切り欠き18aにローラレール用組み付け部材30の係止突起36を下方から係合した後に、図13に図示するように、ローラレール20の前端のローラレール用組み付け部材30の係止突起36を前棧11における頂部片14の切り欠き14aに上方から下方へ下げることにより、前棧11の頂部片14の切り欠き14aと垂直部片13の切り欠き13aにローラレール用組み付け部材30の係止突起36を上方から係合し、このようにして、ローラレール20の前後端をローラレール用組み付け部材30を介して前棧11および後棧15に取り付けることができる。
【0063】
ガイドレール40は荷の流れを規制するためのものであるので、図18,19に図示されるように、ガイドレール40の高さは、後棧15の頂部片17の高さを越えた高さとなる。さらに図20に図示されるように、ガイドレール40の後棧15側の端部40aはガイドレール40の薄板状平行壁面部42の下部を除いた大部分と弯曲上端部41とが欠除されており、なおかつ図21に示されるようにガイドレール40がガイドレール用組み付け部材50に嵌合された時に、ガイドレール40の先端面40bがガイドレール用組み付け部材50における係止突起58の端面58aよりも後棧15側に突出するようになっている。ガイドレール40の下部すなわち傾斜壁面部43が垂下部片18の下部傾斜辺に係合されて、ガイドレール40の後端部はガイドレール用組み付け部材50を介さずに直接後棧15に固定され、ガイドレール用組み付け部材50はガイドレール40の後端部の保護を果たしている。
【0064】
そして、ローラレール20を棚枠3の前棧11および後棧15に取り付ける際には、左右1対のガイドレール40で仕切られた棚小間内において、棚小間内で物品を奥側から手前側に向って安定して移動させるために、左右1対のローラレール20は、ガイドレール40に対して等間隔となる位置に、ローラレール20の配置位置を設定する必要がある。
【0065】
前棧11および後棧15からローラレール20およびガイドレール40を取り外すには、前述した取り付け作業と逆の順序の作業を行なえばよい。
【0066】
このように、前棧11および後棧15へのローラレール20およびガイドレール40の取り付け作業と取り外し作業は、特別な技能を必要とせず、能率良く、容易に遂行することができる。
【0067】
また、ローラレール20の端部に何等の加工を必要としないので、生産コストが安い。
【0068】
さらに、ローラレール20およびガイドレール40の端部は、ローラレール用組み付け部材30およびガイドレール用組み付け部材50でもって保護されているため、ローラレール20およびガイドレール40の運搬中や、またはローラレール20およびガイドレール40の前棧11および後棧15への取り付け作業中に、他の物に当ってローラレール20およびガイドレール40が破損することもなければ、人に当って人が怪我をすることもない。
【0069】
ローラレール用組み付け部材30の係止突起36およびガイドレール用組み付け部材50の係止突起58には、縦溝39および縦溝59が形成されているので、ローラレール用組み付け部材30の係止突起36は、前棧11の切り欠き14aと後棧15の切り欠き18aに確実に係止され、ガイドレール用組み付け部材50の係止突起58は、前棧11の切り欠き14aにのみ係止され、ローラレール20およびガイドレール40が前棧11および後棧15から外れにくい。
【0070】
また、頂壁32では、係止突起36に近い部分が厚く、係止突起36から離れた部分が薄く、頂壁32の頂面が係止突起36寄りから離れた位置に向って下り傾斜となっているため、後棧15の方から棚小間に物品を搬入する際には、頂壁32の下り傾斜の頂面によって、ローラレール20の合成樹脂製ローラ28への物品の押し込みが円滑に行なわれうる。
【0071】
しかも、ローラレール用組み付け部材30の頂壁32の頂面が前述したように傾斜しているため、前棧11側で頂壁32の傾斜頂面に滑らかに物品が乗り上がって、制動力が働き、物品を静粛に停止させることができる。
【0072】
さらに、ローラレール用組み付け部材30の側壁34における円孔38に合成樹脂製ローラ28の軸部29先端が係合するため、ローラレール用組み付け部材30はローラレール20に確実に保持され、ローラレール20からより一層離れにくい。
【0073】
さらにまた、ローラレール20の端部には、何等の加工が施されておらず、その端面が垂直となっているため、ローラレール20を前棧11および後棧15に係合する際に、ローラレール20に方向性がなく、ローラレール20の取り付け作業に誤りが生じにくく、能率良く確実にローラレール20の取り付け作業を遂行することができる。
【0074】
前棧11および後棧15には、ローラレール20に嵌装されたローラレール用組み付け部材30の係止突起36を係合するだけでよいので、1人で前棧11および後棧15に対するローラレール20の取り付け作業を容易に行なうことができる。
【0075】
また、ローラレール20を前棧11および後棧15に係合する際に、図15に図示するように、ローラレール20の奥側のローラレール用組み付け部材30の係止突起36を後棧15の切り欠き18aに係合した後に、図13に図示するように、ローラレール20およびガイドレール40の手前側のローラレール用組み付け部材30を上方から下方へ降して、ローラレール用組み付け部材30の係止突起36を前棧11の下方に向って先細の切り欠き13aに係合させるために、ローラレール20の前棧11および後棧15への取り付け作業を能率良く行なうことができる。
【0076】
さらに、前棧11および後棧15に、ピッチマーク60、61を付けることにより、前棧11および後棧15に対するローラレール20およびガイドレール40の係合位置を容易に判別することができ、取り付け作業性が向上する。
【0077】
さらにまた、ローラレール用組み付け部材30およびガイドレール用組み付け部材50を多種類の色彩に着色することにより、物品を収納するための棚小間の区割を明確に判別させて、物品の流動棚1への搬入作業性を向上させることができる。
【0078】
しかも、ガイドレール40の組み付けには、方向性があるため、搬入側と搬出側とに色分けすることにより、ガイドレール40の搬入側と搬出側を誤りなく、容易に識別させて、搬入、搬出作業の作業性を向上させることができる。
【0079】
以上本発明を図示の実施例について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の設計の改変を施しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の一実施の形態に係る流動棚の斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】図11のIV−IV線に沿って切断した横断面図である。
【図5】ローラレール用組み付け部材の斜視図である。
【図6】図5を反対側から見た斜視図である。
【図7】ガイドレールを示した斜視図である。
【図8】ガイドレール用組み付け部材を示した斜視図である。
【図9】図8を反対側から見た斜視図である。
【図10】ガイドレール用組み付け部材をガイドレールに装着した状態の横断面図である。
【図11】図1の要部拡大平面図である。
【図12】図11の側面図である。
【図13】ローラレールを前棧に装着する状態を示した斜視図である。
【図14】ガイドレール用組み付け部材を前棧に装着する状態を示した斜視図である。
【図15】ローラレールを後棧に装着する状態を示した斜視図である。
【図16】ローラレールを後棧に装着する状態を示した側面図である。
【図17】ローラレールを前棧に装着する状態を示した側面図である。
【図18】ローラレールおよびガイドレールの後端部を前棧に係合した状態の斜視図である。
【図19】ローラレールおよびガイドレールを後棧に装着した場合の後棧の頂部片を縦断した縦断面図である。
【図20】ガイドレールを後棧に装着する状態を示した斜視図である。
【図21】ガイドレールがガイドレール用組み付け部材に嵌合された状態を示した斜視図である。
【図22】ローラレールおよびガイドレールの前端部を前棧に係合した状態の斜視図である。
【図23】ローラレールおよびガイドレールを前棧に装着した場合の前棧の頂部片を縦断した縦断面図である。
【図24】従来の流動棚の要部を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0081】
1…流動棚、2…主枠、3…棚枠、4…棚柱、5…側枠、6…ブレース材、7…前枠、8…後枠、9…ボルトナット、
10…側棧、11…前棧、12…底部片、13…垂直部片、14…頂部片、15…後棧、16…底部片、17…頂部片、18…垂下部片、19…傾斜部片、
20…ローラレール、21…鋼板製チャンネル材、22…側板部、23…上端弯曲縁部、24…段付き部、25…底板部、26…環状凹入部、27…軸受部、28…合成樹脂製ローラ、29…軸部、
30…ローラレール用組み付け部材、31…本体、32…頂壁、33…レール上端弯曲抱持部、34…側壁、35…端壁、36…係止突起、37…下端係止部、38…円孔、39…縦溝、
40…ガイドレール、41…弯曲上端部、42…薄板状平行壁面部、43…傾斜壁面部、44…広幅垂直壁面部、45…係合凹部、46…補強縁部、
50…ガイドレール用組み付け部材、51…本体、52…弯曲頂壁、53…狭幅側壁、54…張り出し壁、55…広幅側壁、56…下端係止部、57…傾斜壁、58…係止突起、59…縦溝、
60、61…ピッチマーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平面を基準として、前後棧の内、前棧が低く、後棧が高くなるように高さが異なり、前後へ所定の間隔を存して相互に平行に設けられた前後1対の前後棧に、レールの両端が係脱可能に組み付けられる流動棚において、
前記レールの長手方向に沿い該レールの端部に組み付け部材が着脱可能に装着され、
前記前後棧の長手方向に沿い所定間隔毎に該前後棧の内側面に多数の切り欠きが形成され、
前記組み付け部材の外端部に突設された突起が前記前後棧の切り欠きのいずれかに選択的に係合されて構成されたことを特徴とする流動棚。
【請求項2】
前記組み付け部材のレール抱持部内面は、その装着対象であるレールの横断面外周縁と略同一形状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の流動棚。
【請求項3】
前記流動棚は、主枠と、複数の棚枠とよりなり、
該主枠は、上下方向に指向した複数対の棚柱の上下端にそれぞれ上下1対の側枠が一体に結合されるとともに、該棚柱に対して交叉した状態で該側枠にブレース材が結合され、 前記側枠に対し直角に交叉した状態で前記棚柱の前後両端に前後1対の前後枠の左右両端が一体に結合されて構成され、
前記棚枠は、前後1対の前記前後棧に対して直角に交叉した状態で該前後棧の両端に左右1対の側棧の両端が一体に結合されて構成され、
前記主枠の棚柱に前記棚枠の側棧が係脱自在に係合され、
前記前棧は、一方へ延長する底部片と、該底部片から上方へ起立された垂直部片と、該垂直部片の上方部分が折曲された頂部片とよりなり、
前記後棧は、前後に延長した底部片と、該底部片から上方へ起立された垂直部片と、該垂直部片の上方部分が折曲された頂部片と、該頂部片の前方が下方へ垂下した垂下部片と、前記底部片の内部分からすなわち外側部分が下方へ傾斜した傾斜部片とよりなり、
前記前棧の垂直部分と頂部片とには切り欠きが設けられ、
前記レールの前端に装着された前記組み付け部分の突起が、前記前棧の垂直部片および頂部片の切り欠きに係合され、
前記後棧の垂直部片には切り欠きが設けられ、
前記レールの後端に装着された組み付け部分の突起が前記後棧の切り欠きに係脱自在に係合されたことを特徴とする請求項1または請求項2いずれか記載の流動棚。
【請求項4】
前記前後棧にその長手方向に亘って多数設けられた切り欠きの内、所定間隔毎の切り欠き部に目印となるピッチマークが施されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか記載の流動棚。
【請求項5】
前記棚枠では、少なくとも1本のガイドレールと側桟側に設けられたガイドレールでもって物品収納区域が少なくとも2個構成され、前記ガイドレールが側棧側を除いた2本以上の流動棚では、該ガイドレールでもって物品収納区域がさらに構成され、前記物品収納区域内に、少なくとも左右1対のローラレールが前記ガイドレールと平行して設けられたことを特徴とする請求項3または請求項4いずれか記載の流動棚。
【請求項6】
前記棚枠のローラレールの本体は、断面形状がチャンネル状の鋼製材よりなり、その両側片の上端は外方へ円弧状に弯曲されて、補強部が構成され、
該ローラレール本体の両側片にその長手方向に亘り多数構成された軸受部に、合成樹脂製ローラの両側面から一体に突設された軸が回転可能に枢支されたことを特徴とする請求項5記載の流動棚。
【請求項7】
前記棚枠のガイドレールの横断面形状は、該ガイドレールの下部の幅よりも、該ガイドレールの上部の幅が狭く、かつ該ガイドレールの上部の頂端が高く形成されたことを特徴とする請求項5記載の流動棚。
【請求項8】
水平面を基準として、前後棧の内、前棧が低く、後棧が高くなるように、高さが異なり、前後へ所定の間隔を存して相互に平行に設けられた前後1対の前後棧に、その長手方向に亘って所定の間隔を存して係合切り欠きが形成され、
前記前後1対の前後棧の係合切り欠きに、レールの両端部を係脱可能に係合させるための組み付け部材であって、
前記レールの両端部における横断面外周縁と略同一形状に、前記組み付け部材のレール抱持部の内側が形成され、
該組み付け部材の外端部には、前記前後棧の切り欠きに係脱可能に係合しうる突起が形成されたことを特徴とする流動棚の前後棧に対するレール端部取り付け用組み付け部材。
【請求項9】
前記レールは、ローラレールであり、該ローラレールの本体は、断面形状がチャンネル状の鋼製材よりなり、
該ローラレールの両側片にその長手方向に亘り多数構成された軸受部に、合成樹脂製ローラの両側面から一体に突設された軸が回転可能に枢支されて前記ローラレールが構成され、
該ローラレールの両端に前記組み付け部材のレール抱持部が嵌脱可能に嵌装される形状に構成されたことを特徴とする請求項8記載のローラレール端部取り付け用組み付け部材。
【請求項10】
前記レールは、ガイドレールであり、該ガイドレールの両端に前記組み付け部材のレール抱持部が嵌脱可能に嵌装される形状に構成されたことを特徴とする請求項8記載のガイドレール端部取り付け用組み付け部材。
【請求項11】
前記組み付け部材は、合成樹脂製であることを特徴とする請求項8ないし請求項10いずれか記載のレール端部取り付け用組み付け部材。
【請求項12】
前記組み付け部材は、金属製であることを特徴とする請求項8ないし請求項10いずれか記載のレール端部取り付け用組み付け部材。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2008−50063(P2008−50063A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−224928(P2006−224928)
【出願日】平成18年8月22日(2006.8.22)
【出願人】(000229759)日本ファイリング株式会社 (21)
【出願人】(598059387)株式会社パルタック (6)
【Fターム(参考)】