説明

液体カートリッジ

【課題】液体供給部を好適に保護し、且つ耐衝撃性が高められた、簡素な構成の突出部を有する液体カートリッジを提供する。
【解決手段】内部に液体を貯留するカートリッジ本体31から突出方向に突出して設けられた液体供給部40と、この突出方向と直交する第1の方向において、液体供給部40の両側に位置し、カートリッジ本体31から突出方向へ突出する第1突出部41及び第2突出部42と、を備え、第1突出部41の突出方向における先端部、及び、第2突出部42の突出方向における先端部は、液体供給部40よりも突出方向において先方に位置しており、第1突出部41及び第2突出部42の突出方向及び第1の方向と直交する第2の方向における寸法が突出方向における寸法よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタのインクカートリッジ等、液体を吐出する液体吐出装置の装置本体に着脱可能に装着される液体カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタに着脱可能に装着されるインクカートリッジには、プリンタ本体にインクを供給するためのインク供給部が設けられている。また、カートリッジには、インク供給部を挟む両側に一対の突出部が設けられることがある。インク供給部及び一対の突出部はカートリッジの一端面から同一方向に突出しており、インク供給部が下向きになってインクカートリッジが落下すると、一対の突出部が床面等に接触する。よって、落下したインクカートリッジが床面等に接触するときに受ける衝撃が、インク供給部に伝わらない、すなわち、インク供給部が衝撃から保護される。また、一対の突出部の少なくとも一方は、プリンタ本体にインクカートリッジが装着されたときに、プリンタ本体に設けられている装着検知スイッチを操作する操作片としての機能を果たす(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−196647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の突出部は、操作片としての機能を十分に果たすことに重点をおいた設計がなされていたこともあり、すわわち、装着検知スイッチを確実に操作できるように十分な突出長さを有するよう設計がなされていたこともあり、インクカートリッジが落下して、突出部が床面等と接触したときの衝撃で突出部の破損や折れ曲がりを招くおそれがあった。突出部に破損や曲がりが生じると、インク供給部を保護できなくなったり、プリンタ本体がインクカートリッジの装着を認識できなくなったりするという不都合が生じる。
【0005】
他方、インクカートリッジの外面には、インクカートリッジ内のインクの残量を検知するための構造等も設けられており、突出部の耐衝撃性を確保するにしても、これらの構造と干渉することのないよう突出部をできるだけ簡素に構成しなければならない。
【0006】
そこで本発明は、液体供給部を好適に保護し、且つ耐衝撃性が高められた、簡素な構成の突出部を有する液体カートリッジを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る液体カートリッジは、液体を吐出する液体吐出装置の装置本体に着脱可能に装着される液体カートリッジであって、内部に液体を貯留するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体から突出方向に突出して設けられ、前記カートリッジ本体内の液体を前記カートリッジ本体の外部に供給するための液体供給部と、前記突出方向と直交する第1の方向において、前記液体供給部の両側に位置し、前記カートリッジ本体から前記突出方向へ突出する第1突出部及び第2突出部と、を備え、前記第1突出部の前記突出方向における先端部、及び、前記第2突出部の前記突出方向における先端部は、前記液体供給部よりも前記突出方向において先方に位置しており、前記第1突出部及び前記第2突出部の前記突出方向及び前記第1の方向と直交する第2の方向における寸法が、前記突出方向に
おける寸法よりも大きいことを特徴とする。
【0008】
前記構成によれば、第1突出部の突出方向における先端部、及び、第2突出部の突出方向における先端部は、液体供給部よりも突出方向において先方に位置している。よって、液体供給部が下向きになって液体カートリッジが落下しても、各突出部が床面等に接触して衝撃を受けることとなり、液体供給部を衝撃から保護することができる。各突出部の第2の方向における寸法を突出方向における寸法よりも大きくしているため、各突出部の耐衝撃性が高くなり、突出部に衝撃が作用しても突出部に破損や曲げが生じにくくなる。また、各突出部の耐衝撃性向上を、各突出部の第2の方向における寸法を突出方向における寸法よりも大きくするという簡素な構成で実現しているので、突出部が液体カートリッジの外面に設けられる様々な構造と干渉するのを避けることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、液体供給部を好適に保護し、且つ耐衝撃性が高められた、簡素な構成の突出部を有する液体カートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係るインクカートリッジを備えたインクジェットプリンタの平面視模式図である。
【図2】図1に示すインクカートリッジの斜視図である。
【図3】図2に示すインクカートリッジの側面図である。
【図4】図2に示すインクカートリッジの一部分解斜視図である。
【図5】図2に示すインクカートリッジがインク供給部を下に向けて落下して床面に接触した状態を示すインクカートリッジの側面図であり、(a)がまず第1突出部の先端が床面に接触した状態、(b)が次いで第2突出部の先端が床面に接触した状態をそれぞれ示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ここでは、本発明に係る液体カートリッジの実施形態としてインクカートリッジを例示している。
【0012】
[液体吐出装置]
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、インクを吐出して用紙(図示せず)に画像を印刷するプリンタ本体2を備え、プリンタ本体2には複数(例えば4つ)のインクカートリッジ30が着脱可能に装着される。これらインクカートリッジ30は、互いに異なる色(例えばブラック、マゼンタ、イエロー及びシアン)のインクを貯留し、プリンタ本体2のインク供給源となる。
【0013】
プリンタ本体2は、水平の走査方向に延びる一対のガイドレール4を備え、これらガイドレール4にキャリッジ5が支持されている。キャリッジ5の下部には、インクを下方に吐出するインクジェットヘッド6が搭載される。一対のガイドレール4のうち、一方のガイドレール4の両端部には一対のプーリ7がそれぞれ設けられており、キャリッジ5は、プーリ7に巻き掛けられたベルト8に固定されている。一方のプーリ7が走査用モータ(図示せず)により回転駆動されると、ベルト8が一対のプーリ7間を周回し、キャリッジ5がガイドレール4に案内されて走査方向に移動する。
【0014】
プリンタ本体2は、筐体3の内部正面側にて、複数のインクカートリッジ30が装着されるカートリッジ装着部9を有している。カートリッジ装着部9は走査方向に並ぶ複数の装着空間を形成し、各インクカートリッジ30が予め割り当てられた装着空間に着脱可能に装着される。カートリッジ装着部9の奥部には、各装着空間に対応して複数のインク取
出部10が設けられており、カートリッジ装着部9に装着されたインクカートリッジ30内のインクはインク取出部10に供給され得るようになっている。複数のインク取出部10のそれぞれには可撓性を有するインク供給チューブ11の一端が接続され、インク供給チューブ11の他端はキャリッジ5に接続されている。
【0015】
このインクジェットプリンタ1では、用紙が、インクジェットヘッド6の下方において走査方向と直交する水平の搬送方向に送られる。プリンタ本体2は、キャリッジ5を走査方向に往復移動させつつインクジェットヘッド6よりインクを下方に吐出し、そのインクを用紙に着弾させることによって、用紙に画像を記録することができる。プリンタ本体2でインクが消費されると、インクカートリッジ30内のインクが、インク取出部10及びインク供給チューブ11を介してキャリッジ5に搭載されたインクジェットヘッド6に供給されるようになっている。
【0016】
インク残量が少なくなったインクカートリッジ30は、ユーザにより、インクで満たされた新品のインクカートリッジ30と交換される。ユーザは、各インクカートリッジ30を該当する装着空間内へと搬送方向と平行な挿入方向に沿って挿入することにより、そのインクカートリッジ30をカートリッジ装着部9に装着することができる。また、挿入方向とは逆の方向にインクカートリッジ30を引き出すことによってインクカートリッジ30をカートリッジ装着部9から取り外すことができる。なお、挿入方向は、水平な方向である。
【0017】
なお、カートリッジ装着部9の各装着空間内には、通常カートリッジ30Nと、通常カートリッジ30Nよりも大きい外形寸法を有し、また、通常カートリッジ30Nよりもインク容量の大きい大型カートリッジ30XLとが選択的に装着される。大型カートリッジ30XLは、通常カートリッジ30Nに比べて、挿入方向における寸法が長い。新品の大型カートリッジ30XLに貯留されているインクの量は、新品の通常カートリッジ30Nに貯留されているインクの量よりも多くなっている。
【0018】
カートリッジ装着部9の内奥部には、カートリッジ装着部9の各装着空間内にインクカートリッジ30が正常に装着されているか否かを検知する装着センサ16、インクカートリッジ30内に貯留されているインクの色を検知する色センサ17、及び、インクカートリッジ30が空に近いか否か(インクカートリッジ30に貯留されているインク残量がゼロに近いか否か)を検知する残量センサ18が設けられている。これらセンサ16〜18はプリンタ本体2の制御部(図示せず)と電気的に接続され、制御部は筐体3の外面に設けられた表示装置(図示せず)と電気的に接続されている。制御部は、装着センサ16よりインクカートリッジ30がカートリッジ装着部9の装着空間内に装着されていないことを示す旨の信号が入力されたときに、ユーザにインクカートリッジ30の装着作業を促すため表示装置にその旨を表示させる。制御部は、インクカートリッジ30が空に近い(インク残量がゼロに近い)ことを示す旨の信号が残量センサ18から入力されると、その直後又はその後更に所定量のインク消費が行われた後に、ユーザにインクカートリッジ30の交換作業を促すため表示装置にインクカートリッジ30が空に近い(インク残量がゼロに近い)ことを示す旨を表示させる。
【0019】
装着センサ16は接触式センサである。すなわち、装着センサ16のアクチュエータがインクカートリッジ30に接触して操作されているときと操作されていないときとで異なる信号を制御部に出力する。残量センサ18は光学センサから成り、例えば可視光や赤外光等の検査光L1を走査方向に出射する発光部と、発光部から出射された検査光L1を受光可能な受光部とを有し、受光部は検査光L1を受光したときと受光していないときとで異なる信号を制御部に出力する。同様に、色センサ17は光学センサから成り、例えば可視光や赤外光等の検査光L2を走査方向に出射する発光部と、発光部から出射された検査
光L2を受光可能な受光部とを有し、受光部は検査光L2を受光したときと受光していないときとで異なる信号を制御部に出力する。なお、図1はあくまでも模式図であるため、色センサ17の発光部及び残量センサ18の発光部がそれぞれ1つずつしか示されていないが、実際には、カートリッジ装着部9には、装着される複数のインクカートリッジ30のそれぞれに対応して、発光部と受光部とを有する色センサ17及び残量センサ18が複数配置されている。
【0020】
[液体カートリッジ]
図2は図1に示すインクカートリッジ30の斜視図である。ここでは、大型カートリッジ30XLについて代表して説明する。図2に示すように、インクカートリッジ30は内部にインクを貯留するカートリッジ本体31を備えている。カートリッジ本体31は、2つのケーシング部材32,33を組み合わせてなる。カートリッジ本体31の外形は略直方体状であり、上面34、下面35、一対の側面36(図2ではそのうち一つのみを示す)、操作面37及び接続面38を有している。インクカートリッジ30をカートリッジ装着部9(図1参照)に装着するときには、操作面37がユーザ側、すなわち、カートリッジ装着部9の正面側に向けられ、上面34、下面35及び接続面38が上方、下方及びカートリッジ装着部9の奥側にそれぞれ向けられ、前述の挿入方向に沿って装着空間内に挿入される。装着状態において上面34及び下面35は上下方向に離れているとともに、上下方向において互いに重なるように配置され、一対の側面36は走査方向に離れているとともに、走査方向において互いに重なるように配置され、操作面37及び接続面38は挿入方向に離れているとともに、挿入方向において互いに重なるように配置される。以下、一対の側面36が離れる方向を幅方向ともいう。上下方向、幅方向、及び、挿入方向は互いに直交する。
【0021】
接続面38の上下方向の中間部38cは、接続面38の下部38a及び上部38bに対し、挿入方向において操作面37が配置されている側に後退している。この接続面38の上部38bにはカートリッジ本体31内のインクが貯留されている空間を大気に開放する大気開放部39が設けられている。大気開放部39はカートリッジ本体31の内部にバルブ39a(図4参照)を備えている。接続面38の下部38aには、カートリッジ本体31内のインクをプリンタ本体2に供給するためのインク供給部40が突出して設けられている。インク供給部40の突出方向は挿入方向と一致しており、幅方向及び上下方向と直交している。インク供給部40は、接続面38から円筒状に突出する円筒部40aを有し、円筒部40aの内部にバルブ(図示せず)を備えている。
【0022】
カートリッジ装着部9(図1参照)にインクカートリッジ30が装着されると、大気開放部39のバルブ39a(図4参照)が開となり、インク供給部40がインク取出部10(図1参照)と接続され、インク供給部40のバルブが開となる。これによりカートリッジ本体31の内部が大気に開放されると共に、この内部のインクがインク取出部10に供給され得るようになる。
【0023】
インクカートリッジ30は、インク供給部40の上側及び下側のそれぞれに位置し、カートリッジ本体31の接続面38からインク供給部40の突出方向と同じ方向へと突出する第1突出部41及び第2突出部42を備えている。第1突出部41及び第2突出部42は、突出方向の先端部から突出方向とは逆の方向に延びる溝43,44を有している。第1突出部41の溝43内には、突出方向に延びるリブが配置されている。第2突出部42の溝44は、インク供給部40がインク取出部10から取り外される際にインク供給部40やインク取出部10から垂れるインクを受けて保持するためのものである。なお、下側に配置される第2突出部42は、インクカートリッジ30が該当する装着空間に装着されたときに、装着センサ16のアクチュエータを操作する操作片としての機能を有し、装着センサ16のアクチュエータが第2突出部42により操作されると、装着センサ16は、
インクカートリッジ30が装着されていることを示す信号を出力する状態となる。
【0024】
第1突出部41は接続面38の上縁部から片持ち梁状に突出しており、第2突出部42は接続面38の下縁部から片持ち梁状に突出している。このように第1及び第2突出部が上下方向に極力離れるようにして配置されているため、接続面38の上下方向の寸法を大きく確保することができ、このような接続面38にインク供給部40のほか、大気開放部39と、後述する透光部51及び遮光部53とを上下に並べるようにして無理なく配置することができる。
【0025】
第1突出部41の上面は、カートリッジ本体31の上面34と滑らかに連続しており、カートリッジ31の上面34をそのまま突出方向の先方に延長するようにして形成されている。また、第1突出部41の側面も、カートリッジ本体31の側面36と滑らかに連続している。このため、第1突出部41は、カートリッジ本体31の上面34及び接続面38と略同一の幅方向の寸法x1を有している。他方、第1突出部41の突出方向の寸法y1は、接続面38の上部38bから第1突出部41の突出方向における先端までの距離であると定義することができるが、この突出方向の寸法y1は幅方向の寸法x1よりも短くなっている(すなわち、x1/y1>1)。
【0026】
第2突出部42も第1突出部41と同様にして形成されている。すなわち、第2突出部42の下面及び側面は、カートリッジ本体31の下面35及び側面36とそれぞれ滑らかに連続しており、第2突出部42は、カートリッジ本体31の下面35及び接続面38と略同一の幅方向の寸法x2であり、これは第1突出部41の幅方向の寸法x1とも略同一である(x2≒x1)。また、第2突出部42の突出方向の寸法y2は、接続面38の下部38aから第2突出部42の突出方向の先端までの距離であると定義することができ、幅方向の寸法x2よりも短い(すなわち、x2/y2>1)。なお、本実施形態においては、第2突出部42は先細りの形状となっており、第2突出部42の先端部の幅方向の寸法は第2突出部42のその他の部分の幅方向の寸法、すなわち、x2よりも小さい。第2突出部42のうち最も幅方向の寸法が小さくなる先端の幅方向の寸法はx2′である。第2突出部42の突出方向の寸法y2は、この第2突出部42のうち最も幅方向の寸法が小さくなる先端の幅方向の寸法x2′よりも短い。ところで、通常カートリッジ30Nと大型カートリッジXLとでは、第2突出部42の突出方向の寸法y2が異なっており、大型カートリッジXLの第2突出部42の突出方向の寸法y2ほうが通常カートリッジ30Nの第2突出部42の突出方向の寸法y2よりも短い。しかしながら、いずれのインクカートリッジ30においても、第2突出部42の突出方向の寸法y2が幅方向の寸法x2よりも短い(すなわち、x2/y2>1)ことには変わりはない。
【0027】
図3は、図2に示すインクカートリッジ30を幅方向に見て示す図(側面図)である。図2及び図3に示すように、第1突出部41及び第2突出部42を設けたことで、インクカートリッジ30の突出方向先方側には、第1突出部41の下面、接続面38及び第2突出部42の上面により側面視U状の凹所45が形成される。第1突出部41の突出方向の先端部及び第2突出部42の突出方向の先端部は、インク供給部40よりも突出方向において先方に位置している。また、上記のとおり、インク供給部40は接続面38から突出して設けられているのに対し、第1突出部41の上面及び第2突出部42の下面は略直方体状のカートリッジ本体31の上面34及び下面35をそのまま突出方向に延長するようにして形成されている。このため、インク供給部40は、鉛直方向に見て第1突出部41が投影される領域の内部に位置し、また、第2突出部42が投影される領域の内部に位置することとなる。また、第1突出部41の突出方向の先端部及び第2突出部42の突出方向の先端部は、大気開放部39、透光部51(後述)、及び、遮光部53(後述)よりも突出方向において先方に位置している。
【0028】
図4は、インクカートリッジ30の分解斜視図である。なお、2つのケーシング部材32,33のうち挿入方向後ろ側のケーシング部材32(図3,図4参照)の図示を省略している。インクカートリッジ本体31は、ケーシング部材32,33の内部に収容されたインク貯留体60を有する。インク貯留体60は、インクを貯留するためのインク貯留室62を形成するフレーム部61を有している。なお、フレーム部61は幅方向の端面が開放されているが、閉じたインク貯留室62を形成するため、フレーム部61の幅方向の両側にはフィルム(図示せず)が接合される。
【0029】
大気開放部39及びインク供給部40は、フレーム部61の突出方向先方の端面63から突出方向に突出して設けられている。この端面63の上下中央部からは扁平直方体状の透光部51がインク供給部40などと同じ突出方向に突出して設けられている。透光部51は光透過性を有する材料によって中空に形成されている。この透光部51の内部空間はインク貯留室62と連通し、カートリッジ本体31内のインクはこの内部空間にも貯留され得るようになっている。
【0030】
インク貯留室62の内部には、インク貯留室62に貯留されているインクの量の減少による液面降下に伴って、幅方向に延びる軸線回りに揺動するセンサーアーム64が設けられている。センサーアーム64は挿入方向に延びるよう配置され、その支軸が挿入方向における中央部に配置されるため、センサーアーム64はシーソー状に揺動する。センサーアーム64の一端部64aは、インク貯留室62内に位置しており、インク貯留室62内のインクの量の減少に伴って液面とともに降下する。センサーアーム64の他端部64bは、透光部51の内部空間に位置しており、一端部64aの降下に伴って上昇する。なお、センサーアーム64の動作ついては、特開2008−254194や特開2009−56668に詳細に記載されている。
【0031】
他方、ケーシング部材33に関し、接続面38の下部38a及び上部38bにはそれぞれ、円形の開口38e,38dが形成されている。上部38bの開口38d内には、大気開放部39が配置される。下部38aの開口38eにはインク供給部40が挿通され、この開口38dからインク供給部40の円筒部40aが突出する。
【0032】
接続面38の中央部38cには開口52が形成されている。この開口52は、一対の側面36のうちの一方にも連続している。また、接続面38の中央部38cからは扁平直方体状のリブ54がインク供給部40などと同じ突出方向に突出し、このリブ54の突出方向における端面からは側面視U状の枠部55が突出方向に突出して設けられており、リブ54と枠部55とにより側面視矩形状の窓56が形成されている。インクカートリッジ30の突出方向先方から突出方向とは逆方向にインクカートリッジ30を見ると、リブ54及び枠部55により開口52が2つの部分に幅方向に隔てられている。
【0033】
インク貯留体60がケーシング部材33に収容されると、図2に示すように、インク貯留体60の透光部51が開口52内に配置され、透光部51の突出方向先方にリブ54と枠部55とが配置される。また、透光部51により開口52が2つの部分に幅方向に隔てられる。リブ54及び枠部55は、光透過性を有しない材料から形成され、遮光部53を構成している。このため、ユーザは、突出方向先方からインクカートリッジ30の突出方向とは逆方向にインクカートリッジ30を見ても、リブ54及び枠部55に遮られ、透光部51を視認することは難しくなる。また、ユーザは、インクカートリッジ30の上方から下向きにインクカートリッジ30を見ても、上面34及び第1突出部41に遮られ、透光部51を視認することは難しい。同様に、ユーザは、インクカートリッジ30の下方から上向きにインクカートリッジ30を見ても、下面35及び第2突出部42に遮られ、透光部51を視認することは難しい。しかし、透光部51を露出させる開口52は側面36にも連続しているため、ユーザは幅方向から開口52を介して透光部51を視認すること
ができる。透光部51は、光透過性を有する材料から形成されているため、ユーザは透光部51を視認して透光部51内にセンサーアーム64の他端部64bが位置していれば、インクカートリッジ30内のインク残量が所定量以上であることを確認可能となる。なお、本実施形態とは異なる別の実施形態として、センサーアーム64を有しないインクカートリッジ30も考えられるが、その場合においても、透光部51は、光透過性を有する材料から形成されてインクを貯留可能であるため、ユーザは透光部51を視認して透光部51内にインクがあれば、インクカートリッジ30内のインク残量が所定量以上であることを確認可能となる。
【0034】
この透光部51は、プリンタ本体2の制御部がインクカートリッジ30が空に近いか否か(インクカートリッジ30に貯留されているインク残量がゼロに近いか否か)を判断するために設けられている。つまり、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部9に装着されると、残量センサ18の発光部及び受光部が、透光部51によって幅方向に隔てられた開口52の2つの部分にそれぞれ進入し、透光部51が残量センサ18の発光部及び受光部によって幅方向において挟まれる。残量センサ18の発光部から幅方向に沿って出射された検査光L1は透光部51に照射される。インクカートリッジ30内のインク残量が十分にあってセンサーアーム64の他端部64bが透光部51内に位置しているときには、検査光L1はセンサーアーム64の他端部64bによって遮られるため、残量センサ18の受光部は検査光L1を受光することができなくなる。また、インクカートリッジ30内のインク残量がゼロに近くなってセンサーアーム64の他端部64bが透光部51から退避するまで上昇すると、検査光L1は透光部51を通過するので、残量センサ18の受光部は検査光L1を受光することができる。残量インク18から出力される信号は受光部が受光しているときと受光していないときとで異なるため、制御部は残量センサ18からの信号に従ってインクカートリッジ30内のインク残量がゼロに近くなっているか否かの判断を行うことができるようになる。
【0035】
また、遮光部53は、第1突出部41と併せて、プリンタ本体2の制御部がインクカートリッジ30のインクの色を識別するために設けられている。前述したようにインクの色の識別のために、カートリッジ装着部9(図1参照)には色センサ17が設けられ、この色センサ17は第1突出部41の溝43内に配置されたリブに検査光L2を照射可能な高さ位置に配置されている。また、上記の残量センサ18は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部9に挿入されている過程において、透光部51よりも突出方向先方に配置されている遮光部53に検査光を照射可能であり、色センサ17と協働してインクの色を識別するためのセンサとして機能する。具体的には、インクカートリッジ30内に貯留されているインクの色がブラックか、ブラック以外の色(マゼンタ、イエロー及びシアン)であるかが制御部によって識別される。インクカートリッジ30が本来装着されるべきカートリッジ装着部9の装着空間とは異なる装着空間に誤装着されたときに、インクジェットヘッド6内でマゼンタインク、イエローインク及びシアンインクの間で混色が起こっても、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部9の本体装着されるべき装着空間に装着し直した後、インクジェットヘッド6からパージを行えば、比較的少ない回数のパージで、インクジェットヘッド6内が単色のインクで置き換わるのに対し、ブラックインクが、マゼンタインク、イエローインク及びシアンインクに混色した場合には、インクジェットヘッド6内を単色のインクで置き換えるためには、パージを多数回行わねばならない。よって、インクカートリッジ30内に貯留されているインクの色がブラックか、ブラック以外の色(マゼンタ、イエロー及びシアン)であるかを制御部によって識別し、ブラックインクが貯留されているインクカートリッジ30が本来装着されるべきカートリッジ装着部9の装着空間とは異なる装着空間に誤装着されたときに、ユーザに警告するようにすれば、インクジェットヘッド6内におけるブラックインクと他の色のインクとの混色が未然に防がれる。
【0036】
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部9に挿入されている過程において、色センサ17の発光部と受光部は第1突出部41の溝43内に進入し、第1突出部41の溝43内に配置されたリブは、色センサ17の発光部と受光部とにより幅方向において挟まれる。また、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部9に挿入されている過程において、遮光部53は、残量センサ18の発光部と受光部とにより幅方向において挟まれる。
【0037】
色センサ17の発光部から出射された検査光L2が照射される領域に第1突出部41の溝43内に配置されたリブが差し掛かると、検査光L2はリブにより遮られ、色センサ17の受光部は検査光を受光することができなくなる。また、残量センサ18の発光部から出射された検査光L1が遮光部53の枠部55又はリブ54に照射されているときには、検査光L1は、枠部55又はリブ54により遮られ、残量センサ18の受光部は検査光L1を受光することができず、窓56に向けて照射されたときには、検査光L1は窓56を通過し、残量センサ18の受光部は検査光L1を受光することができる。枠部55の挿入方向の寸法、言いかえれば、窓56の挿入方向の寸法は、ブラックインクを貯留するインクカートリッジ30とブラック以外の色のインクを貯留するインクカートリッジ30とで異なっている。具体的には、ブラックのインクを貯留するインクカートリッジ30がカートリッジ装着部9に挿入されている過程において、色センサ17の検査光L2が第1突出部41の溝43内に配置されたリブにより遮られ始めたタイミングにおいて、残量センサ18の検査光L1が枠部55によって遮られているようにし、ブラック以外のインクを貯留するインクカートリッジ30がカートリッジ装着部9に挿入されている過程において、色センサ17の検査光L2が第1突出部41の溝43内に配置されたリブにより遮られ始めたタイミングにおいて、残量センサ18の検査光L1が窓56を通過して残量センサ18の受光部に達するように、枠部55の挿入方向の寸法、言いかえれば、窓56の挿入方向の寸法が設定されている。このため、色センサ17の検査光L2がさえ遮られ始めたタイミングにおいて、残量センサ18の受光部が検査光L1を受光しているか否かを検知することにより、制御部はインクカートリッジ30に貯留されているインクの色がブラックかブラック以外かを識別することができるようになる。なお、2つのセンサを用いてインクカートリッジ30に関する情報(ここではインクの色の情報)を検知する手法は、特開2008−246999に詳細に記載されている。
【0038】
本実施形態では、プリンタ本体2にとってインクカートリッジ30に関する情報を検知するうえで必要となる部品及び部分である透光部51及び遮光部53が、第1突出部41の下面、接続面38及び第2突出部42の上面により囲まれた凹所45内に配置されている。つまり、第1突出部41の突出方向における先端部及び第2突出部42の突出方向における先端部は、透光部51及び遮光部53よりも突出方向において先方に位置する。
【0039】
以上、インクカートリッジ30を説明するにあたり、大型カートリッジ30XLを代表して説明したが、通常カートリッジ30Nは、上述したように、大型カートリッジ30XLに比べて、カートリッジ本体31の挿入方向における寸法が短い、また第2突出部42の寸法y2が長いということ以外は、大型カートリッジ30XLと同じ構成を有するので、通常カートリッジ30Nについての説明は省略する。
【0040】
図5は、インク供給部40が下を向いてインクカートリッジ30が落下し、床面Gに接触した状態を示すインクカートリッジ30の側面図である。このようにしてインクカートリッジ30が落下すると、まず、図5(a)に示すように、インク供給部40と同じ方向に突出し、且つインク供給部40よりもその突出方向において先方に位置する第1突出部41の先端部が最初に床面Gに接触する。次いで、図5(b)に示すように、第2突出部42の先端部が床面Gに接触する。その後は、幅方向にインクカートリッジ30が倒れ、カートリッジ本体31の側面36が床面Gに接触する。
【0041】
図5(b)において床面Gは、第1突出部41の先端と第2突出部42の先端とを結ぶ直線と同一となる。インク供給部40及び遮光部53は、この直線よりも突出方向において操作面37が配置されている側に位置している。したがって、ユーザが過ってインク供給部40が下を向いた状態でインクカートリッジ30を落下させてしまっても、インク供給部40が床面Gに衝突することはない。これにより、インク供給部40の円筒部40a又はバルブ(図示せず)に破損が生じたり、このバルブ(図示せず)が衝撃により不意に開弁してカートリッジ本体31内のインクが周囲に漏れたりするようなことがない。同様に、大気開放部39、透光部51及び遮光部53も破損から保護される。
【0042】
逆に、第1突出部41及び第2突出部42には床面Gとの接触によって衝撃が作用することになるものの、本実施形態の第1突出部41及び第2突出部42の幅方向の寸法は突出方向の寸法よりも大きい。このため、第1突出部41及び第2突出部42は、片持ち梁状の構造であるものの大きな強度を持つこととなり、衝撃が作用しても破損を生じにくくなる。したがって、第1突出部41を利用したインクの色の識別を好適に行える状態、及び第2突出部42を利用した装着センサ16の操作を好適に行える状態が維持される。
【0043】
このように、本実施形態のインクカートリッジ30は、カートリッジ本体31から突出する第1突出部41及び第2突出部42を設けるという簡素な構造によって、インク供給部40、大気開放部39、透光部51、及び遮光部53などの部品及び部分を保護することができる。そして第1突出部41及び第2突出部42の幅方向の寸法を突出方向の寸法よりも大きくするだけの簡素な構造によって第1突出部41及び第2突出部42の耐衝撃性を高めており、第1突出部41及び第2突出部42が接続面38に設けられた様々な構造と干渉するのを避けることができる。
【0044】
ところで、通常カートリッジ30Nと大型カートリッジ30XLとで第2突出部42の寸法y2が異なるので、第2突出部42が装着センサ16のアクチュエータを操作したときに、アクチュエータが移動するストロークが通常カートリッジ30Nと大型カートリッジ30XLとで異なる。装着センサ16は、操作されたアクチュエータのストロークの相違によって、異なる信号を制御部に出力する。制御部は、装着センサ16からの信号によって装着されたインクカートリッジ30が通常カートリッジ30Nであるのか大型カートリッジXLであるのかを識別可能に構成されている。大容量の大型インクカートリッジ30XLは、貯留するインク量が大きいためにその重量も大きくなり、落下時に第1突出部41及び第2突出部42に作用する衝撃がその分大きくなる。そこで、大型カートリッジ30XLの第2突出部41の突出方向の寸法y2を通常カートリッジ30Nよりも短寸とすることにより、大容量カートリッジ30XLにおける第2突出部41の強度をなるべく大きく確保することができ、作用する衝撃が大きくなっても破損を生じにくくなる。
【0045】
また、本実施形態では、接続面38の上縁部及び下縁部の2箇所から第1突出部と第2突出部とが突出しており、接続面38の幅方向における縁部には同様の突出部が設けられてはいない。仮に、接続面38の幅方向における縁部からも突出部を設けたとすると、突出部は接続面38の外周を完全に取り囲むように形成されることとなる。このように突出部を設けてしまうと、接続面38に設けられた構造を視認するには、インクカートリッジ30の突出方向の先方から突出方向とは逆方向にインクカートリッジ30見るより他ないが、透光部よりも突出方向先方に遮光部が設けられてしまうと、透光部を視認することができなくなる。これに対し、本実施形態によれば、透光部51を幅方向から視認することができ、インクカートリッジ30内に収容されたインク残量を確認することができるため有利である。
【0046】
更に、図3に示すように、インクカートリッジの出荷時は、一般にインクカートリッジ30をフィルム70内に包装して、フィルム70の内部が減圧される。このようにインク
カートリッジ30がフィルム70により減圧パックされると、突出部には減圧による負荷Fが作用する。上記のような突出部が接続面38の外周を完全に取り囲む場合には、フィルムが突出部の内方、例えば、第1突出部の下方及び第2突出部の上方に行き渡らず、突出部の外面、例えば、第1突出部の上面及び第2突出部の下面にのみ負荷が作用し、この負荷により突出部が内方に撓んで突出部の破損を招くおそれがある。破損を防ぐために突出部に十分な強度を持たせるためには突出部の肉厚(上下方向の寸法)を大きくしなければならず、インクカートリッジの大型化を招くこととなる。これに対し、本実施形態では、上縁部と下縁部との2箇所のみに突出部を設けているため、第1及び第2突出部41,42の上面側と下面側とにフィルム70を行き渡らせることができる。よって、第1及び第2突出部41,42に作用する負荷Fが相殺され、突出部が減圧により破損しにくくなり、第1及び第2突出部41,42の肉厚を大きく確保する必要性も低減する。また、第1及び第2突出部41,42を接続面38の上縁部及び下縁部に設けたことにより、その間に配置されるインク供給部40、大気開放部39、遮光部53、透光部51には過大な負荷が作用しなくなり、これらを減圧による負荷から保護することもできる。
【0047】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記構成は本発明の範囲内において適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、液体供給部を好適に保護し、且つ耐衝撃性が高められた、簡素な構成の突出部を有する液体カートリッジを提供することができ、インクジェットプリンタのプリンタ本体に着脱可能に装着されるインクカートリッジに適用されると有益である。
【符号の説明】
【0049】
1 インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
2 プリンタ本体(装置本体)
17 色センサ(光学センサ)
18 残量センサ(光学センサ)
30 インクカートリッジ(液体カートリッジ)
31 カートリッジ本体
40 インク供給部(液体供給部)
41 第1突出部
42 第2突出部
51 透光部
53 遮光部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を吐出する液体吐出装置の装置本体に着脱可能に装着される液体カートリッジであって、
内部に液体を貯留するカートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体から突出方向に突出して設けられ、前記カートリッジ本体内の液体を前記カートリッジ本体の外部に供給するための液体供給部と、
前記突出方向と直交する第1の方向において、前記液体供給部の両側に位置し、前記カートリッジ本体から前記突出方向へ突出する第1突出部及び第2突出部と、を備え、
前記第1突出部の前記突出方向における先端部、及び、前記第2突出部の前記突出方向における先端部は、前記液体供給部よりも前記突出方向において先方に位置しており、前記第1突出部及び前記第2突出部の前記突出方向及び前記第1の方向と直交する第2の方向における寸法が、前記突出方向における寸法よりも大きいことを特徴とする液体カートリッジ。
【請求項2】
前記液体供給部、前記第1突出部、及び、前記第2突出部は、前記カートリッジ本体の一端面から前記突出方向に突出しており、前記第1突出部及び前記第2突出部は、前記一端面の第1の縁部、及び、前記第1の方向において前記第1の縁部の反対側に位置する第2の縁部から、それぞれ突出していることを特徴とする請求項1に記載の液体カートリッジ。
【請求項3】
前記カートリッジ本体は、前記第1の方向において、前記第1突出部と第2突出部との間に、前記装置本体に設けられた光学センサからの出射光が照射される透光部が設けられ、
前記カートリッジ本体を前記第2の方向に見たときに、前記透光部が前記第1突出部及び第2突出部により遮られず露出することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体カートリッジ。
【請求項4】
前記カートリッジ本体は、前記第1の方向において、前記第1突出部と第2突出部との間に、前記カートリッジ本体の内部を部分的に視認可能とする透光部を有しており、
前記カートリッジ本体を前記第2の方向に見たときに、前記透光部が前記第1突出部及び第2突出部により遮られず露出することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体カートリッジ。
【請求項5】
前記透光部の前記突出方向先方に配置された遮光部を有していることを特徴とする請求項3又は4に記載の液体カートリッジ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−867(P2012−867A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−137871(P2010−137871)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】