説明

液流式処理装置

【課題】本発明の目的とするところは、液流式処理装置内部の圧力が安全領域まで下がらなければ開けることができない作業口の蓋を提供することにある。
【解決手段】本発明の液流式処理装置は、繊維製品を処理するための液流式処理装置において、前記繊維製品を出し入れする作業口5を開閉する蓋体24が、前記作業口5の内側における回動のみが許容されるように軸支されている。前記作業口5には内筒部23が設けられ、その内筒部23の外周面にはU字形状をなす軸受け孔251が形成された軸受け部25が立設されている。一方前記内筒部23の装置内側に面する端面231を開閉する蓋体24には軸支持部26が設けられ、その軸支持部26で支持された軸27が前記軸受け孔251に回動及び摺動可能に挿通されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布帛等の繊維製品に対して染色加工、風合い加工、減量加工等の加工処理を施すために用いられる液流式処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な液流式処理装置1は、図8に示すように、無端状に形成された布帛8が処理液と共に一時的に滞留する処理槽2と、その処理槽2の両端の間に接続されて処理液9と共に布帛8を移送する移送管7とで構成されている。処理槽2の前部には処理液9を噴射させる噴射ノズル82が設けられ、その噴射ノズル82から噴射された処理液9が、処理槽2から引き上げられた布帛8と共に噴流となって移送管7の中を流れ、処理槽2の後部へ布帛8を移送する。移送された布帛8は、処理槽2の後部から前部へ移動しながら処理液9に浸る間に処理が行われ、この工程が所要回数繰り返されることにより布帛8に染色等の処理が行われる。
【0003】
上記のような液流式処理装置1において、液流式処理装置1に対する処理前後の布帛8等の出し入れは、処理槽2の前部に形成した引き上げ部3の上端部に設けられた作業口5を介して行われる。その作業の一つは、処理開始に先立つ準備工程において、長尺の布帛8等を装置内に投入し装置内において布帛8等の両端間を連結して無端状にするために、投入された布帛8等の端末が移送管7を経由して処理槽2に到達したとき、その端末を柄の長いフックを用いて引き寄せるものである。その作業を行うために、作業口5は、作業者の作業性を考慮して引き上げ部3の上端部近くに設置された駆動リール6の近くにある。また、作業口5は、作業者が傾斜状に形成された引き上げ部3の後方を見通せる状況で作業ができるように、斜め上方を指向して開口している。この作業口5には開放と密閉が可能な蓋81が設けられ、その蓋81は、駆動リール6を避けて作業に邪魔にならないように外側に開くように設けられている(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
また、高速移送される布帛を円滑に循環処理するために、開閉蓋の裏面と駆動リールとの間に布帛の移送方向転換用案内部を設けた例もあり、この装置においても開閉蓋は外側に開くようになっている(特許文献2を参照)。
【0005】
一般的に、特に液流式処理装置が実用に供された初期の段階では、布帛等が駆動リールに絡まるトラブルが頻繁に起きた。そのため、作業者が、上記のように長尺の布帛等を無端状に繋ぐ作業に加え、作業口を介して駆動リールに関わるトラブル解消措置をとることが多かった。
【特許文献1】特開2002−105842号公報(図面の図1、2)
【特許文献2】特開平7−229054号公報(図面の図2、3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1または2に開示されている技術に限らず、従来公知の液流式処理装置に設けられた繊維製品の出し入れ及びトラブル解消措置のための作業口は、もっぱら作業性を重視して大きな開口部を形成するように、また作業口に設けられた蓋は外側に開くように形成されている。
【0007】
また、染色等を行う液流式処理装置は、主に高温の処理液を用いて布帛等を染色処理する装置であり、処理液の温度を140°C前後に維持する必要があるため、処理工程中は密閉され、装置内の気圧は0.5Mpa以上に上昇している。そのため、作業口の蓋は内部からの圧力に十分耐えられるような剛体とされ、かつ装置内部の圧力が所定の圧力以下に下がるまでは蓋を開くことができないように、安全装置が二重三重に設けられている。しかし、液流式処理装置には大小様々な種類があるものの、一般的な装置にあっては処理に要する時間が1〜2時間前後であり、複数の装置が並んだ製造環境では、装置に対する布帛等の出し入れの作業は頻繁に行われる。そのため、作業の効率を上げようとする余り、例えば処理液の温度が降下して安全領域に達するときに機能するはずの安全装置が、必ずしも安全ではない状態においてロック解除を許容することにもなっているのが現状である。それは、例えば、検知温度を安全とされる限界近くに設定した結果として起きるものである。
【0008】
一方、作業者が作業口を介して行う作業内容は、液流式処理装置が実用に供された初期の段階からは様々に変化している。例えば、処理前の長尺の布帛等を無端状に繋げる作業も、予め先の処理が終わる時点で次の処理に供される布帛等を導く導布を装置内に残しておき、その導布を用いて新たに投入された布帛等の端末を引き寄せる作業手順に変わっている。そのような作業を可能とする近年の装置においては、作業口の位置を必ずしも駆動リールの直近に設ける必要がなく、比較的任意な位置に設けることが可能となっている。
【0009】
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、液流式処理装置内部の圧力が安全領域まで下がらなければ開けることができない作業口の蓋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題を解決するために請求項1に記載の液流式処理装置の発明は、繊維製品を処理するための液流式処理装置において、前記繊維製品を出し入れする作業口を開閉する蓋体が、前記作業口の内側における回動のみが許容されるように軸支されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液流式処理装置において、前記作業口は、前記処理装置の処理槽頭部に形成された外筒部と、その外筒部の端部に結合された板状端部と、その板状端部に穿設された孔に嵌合固着された内筒部とからなり、前記内筒部の外周面には軸受け孔が形成された軸受け部が設けられ、一方前記内筒部の装置内側に面する端面を開閉する蓋体には軸支持部が設けられ、その軸支持部で支持された軸が前記軸受け孔に回動及び摺動可能に挿通されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の液流式処理装置において、前記軸受け孔は、前記軸受け部を板厚方向に見たときにU字形状となるよう形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の液流式処理装置において、前記軸受け孔の内壁の一部を形成する平面部は、前記内筒部の装置内側に面する端面に直交する方向に延長形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のうちいずれか一項に記載の液流式処理装置において、前記蓋体には掛合受部が設けられ、一方前記外筒部の内面には掛合部が設けられ、前記掛合受部が掛合部に掛合されて、前記作業口の内側へ回動した蓋体がその作業口を開放した状態で姿勢維持されることを特徴とするものである。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項2ないし5に記載のうちいずれか一項に記載の液流式処理装置において、前記内筒部の装置内側に面する端面は、鉛直方向に対する上向き角度が1.5〜5度の範囲にある傾斜面であることを特徴とするものである。
【0016】
(作用)
本発明によれば、作業口を開閉する蓋体の回動範囲が作業口の内側のみに許容されるようにしたので、液流式処理装置内の圧力が蓋体の内側面に作用している間、及びその圧力が十分に下がるまでは、蓋体を開けることができない。蓋体を回動するための軸を、U字形状をなす軸受け孔を設け、その軸受け孔に回動及び摺動可能に挿通されるようにしてもよい。そのようにすれば、蓋体は、その外側面を内筒部の端面に設けられたOリング233の全周に均一に接触する閉塞位置から、Oリング233を圧縮変形させてシール部を形成し内筒部の端面に密着する密閉位置に、容易に平行移動できる。
【0017】
一方、液流式処理装置内の圧力が十分に下がって蓋体を安全に開放できる状態になれば、蓋体の把手を軽く押すだけで蓋体は開放される。そして、蓋体が回動して開放限度に達したとき、蓋体の軸が軸受け孔の平面部を摺動可能になっていれば、把手を手前に引くことができる。そこで手を離せば、蓋体の掛合受部に設けられた掛合受面は、外筒部の内面に設けられた掛合部の掛合面に載って下支えされ、蓋体は開放限度の位置でその姿勢を維持される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、液流式処理装置内の圧力が十分に下がらなければ開けることができない作業口の蓋体を提供できるので、複数の安全装置に頼らなくても、作業口の蓋体の安全な開閉ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した液流式処理装置の一実施形態を図1〜図7を用いて説明する。なお、本実施形態の説明において、背景技術として図9を用いて説明した液流式処理装置と同一部分については、同じ符号を付して説明するものとする。
【0020】
図1に示すように、液流式処理装置1の処理槽2の前部には引き上げ部3が形成され、その先端には処理槽頭部4が設けられている。処理槽頭部4の内部には布帛8等を駆動する駆動リール6が設けられ、処理槽頭部4の先端には作業口5が形成されている。
【0021】
図2に示すように、作業口5は、処理槽頭部4に溶接されている円筒状の外筒部21、外筒部21の端部に同じく溶接されている板状端部22、板状端部22に形成された孔に嵌合固着されている円筒状の内筒部23からなっている。内筒部23の外周面には、図3に示すように、板状体からなる一対の軸受け部25が立設されている。それぞれの軸受け部25には、その板厚方向に見たときにU字形状をなす軸受け孔251が、開放部を装置の外方(図面の左側)へ向けて形成されている。また、内筒部23の装置内側に面する端面231には環状の溝232が形成されOリング233が嵌入されている。その端面231を密閉及び開放可能とする蓋体24の外周付近には、軸支持部26が設けられている。その軸支持部26は、蓋体24に固着され蓋体24の外方へ延出する板状体261、その板状体261に立設された一対の平行に並ぶ軸支持板262からなっている。その一対の軸支持板262により蓋体24の回動中心となる軸27が支持固定されている。蓋体24は、軸27が軸受け孔251に回動及び摺動可能に軸支されることで、前記端面231を密閉すること及び開放することが可能となっている。
【0022】
一方、前記蓋体24において、軸支持部26が設けられた部位と蓋体24の中心部に対して反対側に位置する部位には、コ字形状をなす板状体の掛合受部28が立設され、図5に示すように、掛合受部28のコ字形状の内側をなす開口部には掛合受面281が形成されている。蓋体24の掛合受部28が立設された面と反対側の外側面243には、蓋体24を回動するための把手241が設けられている。
【0023】
また、外筒部21の上側内面には板状の掛合部29が立設され、その掛合部29には前記掛合受面281を掛合する掛合面292が形成され、掛合面292の端部には掛合受面281が滑り落ちることを防止する突起291が形成されている。
【0024】
(蓋体の開閉及び開放姿勢維持)
図4に示すように、液流式処理装置1内の圧力が下がり蓋体24に対する内圧が大気圧と同等となったとき、蓋体24は装置の上部内方へ回動可能となり、蓋体24の回動により作業口5は開放される。把手241を押された蓋体24は、図7に示すように、軸受け孔251の半円筒形状の曲面部253に軸支される軸27を中心に回動し、蓋体24の装置内側に面する内側面242が前記掛合部29の先端に当接する。その当接状態を維持したまま、把手241を手前(外側)に引けば、軸27が軸受け孔251の内壁の一部を形成する平面部252を摺動して、図7において二点鎖線で示す軸272の位置まで移動し、同時に蓋体24が同じ距離だけ外側方向に移動する。そのとき、蓋体24に立設されている掛合受部28は、そのコ字形状の内側をなす開口部が突起291を越えて、掛合部29の立面293に突当る。そこで把手241から手を離せば、掛合受面281が掛合面292の上に載り下支えされて、蓋体24の開放状態の姿勢が開放限度位置において維持される。
【0025】
蓋体24を、開放限度位置から端面231を閉塞する位置に回動するためには、上記手順と逆の手順をとればよい。即ち、把手241を持ち上げ、その状態を維持したまま把手241を装置内側に向けて押せば、掛合受部28のコ字形状の内側をなす開口部が突起291を越えることになる。そこで、把手241を支えつつ手前に引けば、蓋体24は、軸27を中心に回動し、端面231を閉塞する位置まで戻される。
【0026】
(蓋体による作業口の密閉)
図2に示すように、蓋体24が作業口5を閉塞しているとき、蓋体24は、その軸27を軸受け孔251の半円筒形状の曲面部253に軸支され、蓋体24の外側面243は、端面231の溝232に嵌入されたOリング233の全周に均一に接している。そのような状態において、液流式処理装置1の内部の圧力が上昇すれば、蓋体24は、その内側面242に内圧を受けてOリング233を圧縮変形させてシール部を形成し、内筒部23の端面231に密着する。このとき、図7に示すように、軸27は、平面部252を摺動して、半円筒形状の曲面部253に当接する位置から二点鎖線で示す軸271の位置へと移動することができるので、同時に蓋体24も平行移動が可能となり、蓋体24の外側面243はより確実に端面231に密着することができる。特に、平面部252の方向を内筒部23の端面231に直交する向きにすれば、前記蓋体24の平行移動が端面231に対して常に直交するようになり、蓋体24の外側面243が端面231をより確実に密閉することができて好ましい。
【0027】
(作業口に対する蓋体の組立)
処理槽頭部4の近傍に設けられた組立・保守用の開口部(図示せず)から挿入された蓋体24は、図6に示すように、先ず、軸支持板262が板状端部22の内側面近くに位置するように移動される。その後に、蓋体24が下方及び内側に移動されると、軸27が、軸受け孔251の開放側から平面部252を摺動して、半円筒形状の曲面部253に当接する位置に到達して、蓋体24の作業口5に対する組立が完了する。更に、板状端部22に形成された雌ねじ61にストッパー71が螺合され、軸27が軸受け孔251から離脱することが防止される。
【0028】
上記実施形態の液流式染色装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、作業口5を開閉する蓋体24の回動範囲が作業口5の内側のみに許容されるようにしたので、液流式処理装置1内の圧力が蓋体24の内側面242に作用する間、及びその圧力が十分に下がるまでは、蓋体24を開けることができない。そのため、仮に液流式処理装置1内の圧力を確認する際、装置の故障または人為的な何らかの間違いがあったとしても、その圧力が実際に下がっていなければ、蓋体24を開けることができない。従って、常に安全な状態で蓋体24を開けることができる。
【0029】
(2)上記実施形態では、蓋体24を回動するための軸27は、U字形状をなす軸受け孔251に回動及び摺動可能に挿通されている。そのため、蓋体24は、その外側面243を内筒部23の端面231に設けられたOリング233の全周に均一に接触する閉塞位置から、Oリング233を圧縮変形させてシール部を形成し内筒部23の端面231に密着する密閉位置に、容易に平行移動できる。従って、蓋体24が傾いて内筒部23の端面231に当接することがないので、蓋体24はより確実に端面231を密閉することができる。
【0030】
(3)上記実施形態では、蓋体24の把手241を押して、蓋体24が回動して開放限度に達したとき、把手241を手前に引き手を離せば、蓋体24の掛合受部28の掛合受面281は、外筒部21の内面に設けられた掛合部29に下支えされる。そのため、蓋体は開放限度の位置でその姿勢を維持されるので、作業者は安全に作業ができる。
【0031】
(4)上記実施形態では、U字形状をなす軸受け孔251の一部を形成する平面部252の方向を内筒部23の端面231に直交する向きにした。そのため、前記蓋体24の平行移動が端面231に対して常に直交するようになり、蓋体24の外側面243が端面231をより確実に密閉することができる。
【0032】
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した液流式処理装置の第2の実施形態を図8を用いて説明する。なお、本実施形態は、第1の実施形態とは内筒部23の端面234を傾斜面としたことのみが異なるため、同一の構成については詳細な説明を省くものとする。
【0033】
図8に示すように、内筒部23の装置内部に面する端面234は鉛直方向に対して上向きに角度K=3度だけ傾斜している。そのため、蓋体24が端面234を閉塞する位置にあるときは、蓋体24は、自重の回転方向成分の作用を受け、端面234の溝232に嵌入されたOリング233に押し付けられることになる。前記角度Kは、その範囲を1.5〜5度にすれば、蓋体24の端面234に対する閉塞状態が安定的に保たれる。角度Kが1.5度よりも小さい場合は、蓋体24の自重の作用が効果的ではなく、角度Kが5度よりも大きい場合は、作業口5を開放したとき、その開放度合いが小さくなり作業性に問題を生ずることになる。
【0034】
上記実施形態の液流式染色装置によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(5)上記実施形態では、内筒部23の端面234を鉛直方向に対して上向きな傾斜面としたので、蓋体24が端面234を閉塞する状態にあるとき、蓋体24は自重の作用で端面234に押し付けられる。即ち、蓋体24の外側面243は、Oリング233を軽く押圧する状態になる。そのため、蓋体24は、液流式処理装置1内の圧力が高まり始めたとき、その圧力を直ちに受けやすい状態になり、端面234を閉塞する状態から密閉する状態に速やかに移行できる。
【0035】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、外筒部21及び内筒部23の形状を円筒状としたが、外筒部21及び内筒部23の両方または片方が角筒状であってもよい。
・前記実施形態では、板厚方向から見たときの軸受け孔251をU字形状としたが、軸受け孔251は円形の孔であってもよい。
・前記実施形態では、蓋体24に掛合受部28を設け、外筒部21の内面に掛合部29を設け、掛合受部28と掛合部29の掛合により、蓋体24は、その開放限度で姿勢維持されるとした。しかし、蓋体24の姿勢維持の方法はこれに限らず、他の方法、例えば磁力を利用して蓋体24を開放限度位置に保持する方法、弾性体で蓋体24に設けた掛合片を挟持する方法等の公知の方法を採りうる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を具体化した液流式処理装置を模式的に示す一部断面図。
【図2】本発明の第1実施形態である作業口を示す一部断面図。
【図3】図2における一部を示すA矢視の断面図。
【図4】本発明の第1実施形態の作業口において、蓋体の開放状態を示す一部断面図。
【図5】図4における一部を示すB矢視図。
【図6】本発明の第1実施形態の蓋体を軸受け部に組み込む状況を示す一部断面図。
【図7】本発明の第1実施形態の軸が軸受け孔に挿通された状況を示す一部断面図。
【図8】本発明の第2実施形態の内筒部の端面が傾斜している状態を示す一部断面図。
【図9】従来の液流式処理装置を模式的に示す一部断面図。
【符号の説明】
【0037】
1…液流式処理装置、4…処理槽頭部、5…作業口、21…外筒部、22…板状端部、23…内筒部、24…蓋体、25…軸受け部、26…軸支持部、27…軸、28…掛合受部、29…掛合部、231、233…端面、251…軸受け孔、252…平面部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維製品を処理するための液流式処理装置において、前記繊維製品が出し入れされる作業口を開閉する蓋体が、前記作業口の内側における回動のみが許容されるように軸支されていることを特徴とする液流式処理装置。
【請求項2】
前記作業口は、前記処理装置の処理槽頭部に形成された外筒部と、その外筒部の端部に結合された板状端部と、その板状端部に穿設された孔に嵌合固着された内筒部とからなり、前記内筒部の外周面には軸受け孔が形成された軸受け部が設けられ、一方前記内筒部の装置内側に面する端面を開閉する蓋体には軸支持部が設けられ、その軸支持部で支持された軸が前記軸受け孔に回動及び摺動可能に挿通されていることを特徴とする請求項1に記載の液流式処理装置。
【請求項3】
前記軸受け孔は、前記軸受け部を板厚方向に見たときにU字形状となるよう形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液流式処理装置。
【請求項4】
前記軸受け孔の内壁の一部を形成する平面部は、前記内筒部の装置内側に面する端面に直交する方向に延長形成されていることを特徴とする請求項3に記載の液流式処理装置。
【請求項5】
前記蓋体には掛合受部が設けられ、一方前記外筒部の内面には掛合部が設けられ、前記掛合受部が掛合部に掛合されて、前記作業口の内側へ回動した蓋体がその作業口を開放した状態で姿勢維持されることを特徴とする請求項2ないし4のうちいずれか一項に記載の液流式処理装置。
【請求項6】
前記内筒部の装置内側に面する端面は、鉛直方向に対する上向き角度が1.5〜5度の範囲にある傾斜面であることを特徴とする請求項2ないし5に記載のうちいずれか一項に記載の液流式処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−7696(P2009−7696A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−169423(P2007−169423)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(593203907)株式会社テクサム技研 (5)
【Fターム(参考)】