説明

液面検知装置、液面検知方法及び自動分析装置

【課題】分析作業に要する時間を短縮することを特徴とするが可能な液面検知装置、液面検知方法及び自動分析装置を提供すること。
【解決手段】液体を撹拌する撹拌装置を搭載した自動分析装置において使用され、反応容器Cに分注された液体の液面を検知する液面検知装置、液面検知方法及び自動分析装置。液面検知装置20は、撹拌装置11に備えられ、導電性を有する撹拌棒11aと、反応容器の近傍に配置される固定電極22と、固定電極に接続され、所定周波数の信号を発振する発振器と、撹拌棒と液体との接触に伴う電気的変化を検出して液体との接触を判定する判定部16bとを備え、判定部は、撹拌棒による液体の撹拌時に、発振器が発振した信号によって固定電極に誘導され、撹拌棒が受信した信号に基づいて撹拌棒と液体との接触を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液面検知装置、液面検知方法及び自動分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動分析装置は、分注装置によって検体や試薬を分注する際、液面検知装置を用いて検体容器や試薬容器に保持された検体や試薬の液面を検知している(例えば、特許文献1参照)。分注装置を備えた従来の自動分析装置は、例えば、図5に従来装置と示すように、反応容器を洗浄した後、反応容器に第一試薬を分注(R1分注)する。次に、自動分析装置は、第一試薬の液面検知(R1液面検知)動作として、分注プローブを下降(Pb下降)し、液面を検知した後、分注プローブを上昇(Pb上昇)する。次いで、自動分析装置は、反応容器内の第一試薬を撹拌(R1撹拌)した後、検体を分注し、反応容器内の第一試薬と検体を撹拌している。
【0003】
【特許文献1】特開平02−40562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の自動分析装置は、反応容器に分注された液体の液面をした後、別途、液体の撹拌動作を行っており、液面検知に伴う分注プローブの上昇動作、液面検知動作及び上昇動作に所定の時間を要しており、分析作業に時間が掛かるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、分析作業に要する時間を短縮することが可能な液面検知装置、液面検知方法及び自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の液面検知装置は、液体を撹拌する撹拌装置を搭載した自動分析装置において使用され、反応容器に分注された前記液体の液面を検知する液面検知装置であって、前記撹拌装置に備えられ、導電性を有する撹拌棒と、前記反応容器の近傍に配置される固定電極と、前記固定電極に接続され、所定周波数の信号を発振する発振手段と、前記撹拌棒と前記液体との接触に伴う電気的変化を検出して前記液体との接触を判定する判定手段と、を備え、前記判定手段は、前記撹拌棒による前記液体の撹拌時に、前記発振手段が発振した信号によって前記固定電極に誘導され、前記撹拌棒が受信した信号に基づいて前記撹拌棒と前記液体との接触を判定することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の液面検知装置は、上記の発明において、前記撹拌棒は、前記液体と接触する部分に前記液体との疎液性処理が施されていることを特徴とする。
【0008】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の液面検知方法は、液体を撹拌する撹拌装置を搭載した自動分析装置において使用され、反応容器に分注された前記液体の液面を検知する液面検知方法であって、前記反応容器の近傍に配置される固定電極に所定周波数の信号を発振する発振工程と、前記撹拌棒と前記液体との接触に伴う電気的変化を検出して前記液体との接触を判定する判定工程と、を含み、前記撹拌棒による前記液体を撹拌する際に、前記発振工程が発振した所定周波数の信号によって前記固定電極に誘導され、前記撹拌棒が受信した信号に基づいて前記撹拌棒と前記液体との接触を判定することを特徴とする。
【0009】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の自動分析装置は、検体と試薬を反応させた反応液の光学的特性を測定することによって前記検体を分析する自動分析装置であって、前記液面検知装置を用いて前記反応容器に分注される前記検体又は前記試薬の液面を検知することを特徴とする。
【0010】
ここで、本発明において、「疎液性」とは、撹拌する液体との接触角が大きいことを意味し、具体的には、接触角が60度以上であることをいう。このとき、撹拌棒に施す疎液性処理の素材としては、例えば、水との接触角が約110度のテトラフルオロエチレン、約90度のトリフルオロエチレン,クロロトリフルオロエチレン,ポリエチレン、約95度のポリプロピレン、60〜70度のナイロン等が好ましい。特に、フッ素系の合成樹脂は、耐熱性や化学的耐性に優れているので素材としてより好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の液面検知装置及び液面検知方法は、撹拌棒による液体の撹拌時に、発振手段が発振した信号によって固定電極に誘導され、撹拌棒が受信した信号に基づいて撹拌棒と液体との接触を判定手段が判定し、自動分析装置は、液面検知方法を用いて反応容器に分注される検体又は試薬の液面を検知する液面検知装置を備えているので、分析作業に要する時間を短縮することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の液面検知装置、液面検知方法及び自動分析装置にかかる実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の自動分析装置の概略構成図である。図2は、図1の自動分析装置で使用する液面検知装置の概略構成を示すブロック図である。
【0013】
自動分析装置1は、図1に示すように、ラック供給装置2、反応部4、第一試薬保冷庫7及び第二試薬保冷庫8、第一撹拌装置11、第二撹拌装置12、光学測定部14、制御部16及び液面検知装置20を備えている。また、自動分析装置1は、ラック供給装置2と反応部4との間に検体分注装置3が設けられ、反応部4と第一試薬保冷庫7との間に第一試薬分注装置5が、反応部4と第二試薬保冷庫8との間に第二試薬分注装置6が、それぞれ設けられている。
【0014】
ラック供給装置2は、図1に示すように、複数のラック2aが配列され、各ラック2aには検体を保持したサンプルカップ2bが搭載されている。ラック供給装置2は、矢印で示す経路に沿ってラック2aを順次搬送し、検体分注装置3のプローブ3aによって各サンプルカップ2bに保持された検体が反応部4のキュベット(容器)Cに分注される。
【0015】
反応部4は、図1に示すように、保温部材4aとキュベットホイール4bとを有している。保温部材4aは、キュベットホイール4bの半径方向内側及び外側に配置され、光学測定部14と対応する位置に測光用の開口4cが形成されている。キュベットホイール4bは、複数のキュベットCを体温程度の温度に保持して回転し、例えば、一周期で時計方向に(1周−1キュベット)/4分回転し、四周期では時計方向に1キュベット分回転する。
【0016】
第一試薬保冷庫7及び第二試薬保冷庫8は、構成が同じなので第一試薬保冷庫7について説明し、第二試薬保冷庫8については対応する構成部分に対応する符号を付して詳細な説明を省略する。
【0017】
第一試薬保冷庫7は、図1に示すように、第一試薬を保持した複数の試薬ボトル7aが配置され、第一試薬分注装置5のプローブ5aによって所定の試薬がキュベットCに分注される。複数の試薬ボトル7aは、それぞれ検査項目に応じた所定の試薬が満たされ、収容した試薬に関する情報を表示するバーコードラベル等の情報記録媒体(図示せず)が外面に貼付されている。第一試薬が分注されたキュベットCは、第一撹拌装置11によって検体と第一試薬とが撹拌される。また、第一試薬保冷庫7の外周には、各試薬ボトル7aに貼付された前記情報記録媒体から情報を読み取り、制御部16へ出力する読取装置9が設置されている。なお、読取装置10は、第二試薬保冷庫8内の各試薬ボトル8aに貼付された前記情報記録媒体から情報を読み取る。
【0018】
第一撹拌装置11及び第二撹拌装置12は、キュベットCに分注された検体や試薬を撹拌棒11a,11bや撹拌棒12aによって撹拌し、検体と試薬を反応させる。ここで、第一撹拌装置11及び第二撹拌装置12は、ステッピングモータMs(図2参照)によって精密に上下動され、撹拌棒11aは液面検知装置20の一構成要素である。また、検体分注装置3及び試薬分注装置5,6の各プローブ3a,5a,6a及び撹拌棒11a,12aは、分注及び撹拌終了後、洗浄水タンクから供給される洗浄水によって流水洗浄される。
【0019】
光学測定部14は、図1に示すように、光源14aと測光センサ14bとを有している。光源14aは、試薬と検体とが反応したキュベットC内の反応液を分析するための分析光を出射する。測光センサ14bは、光源14aが出射し、開口4cを通ってキュベットC内の反応液を透過した光束を測光する。このようにして反応液が測光されたキュベットCは、洗浄・乾燥ユニット15において内部の反応液が吸引されて廃棄されると共に、洗浄水タンクから供給される洗浄水によって内部が洗浄された後、加圧空気を吹き込んで乾燥される。そして、キュベットCは、再び検体分注装置3のプローブ3aによって新たな検体が分注され、分析に使用される。
【0020】
制御部16は、例えば、分析結果を記憶する記憶機能を備えたマイクロコンピュータ等が使用され、測光センサ14b、バーコードラベル読取装置9,10、第一撹拌装置11、第二撹拌装置12、分析部16a、入力部17及び表示部18等と接続されている。制御部16は、自動分析装置1の各部の作動を制御すると共に、前記情報記録媒体から読み取った情報に基づき、試薬のロットや有効期限等が設置範囲外の場合、分析作業を規制するように自動分析装置1を制御し、或いはオペレータに警告を発する。制御部16は、図1に示すように、分析部16aと判定部16bとを有している。
【0021】
分析部16aは、測光センサ14bが測光した光量の信号に基づいて求められるキュベットC内の検体と試薬の反応液の吸光度(光学的特性)から検体の成分濃度等を分析し、記憶しておく。判定部16bは、液面検知装置20のコンパレータ26が出力する信号の電圧をもとに液面か否かを判定する。ここで、判定部16bは、コンパレータ26が出力する信号をもとに液面と判定した場合には、第一撹拌装置11のステッピングモータMsから入力される撹拌棒11aの駆動信号をもとに所定位置を基準とする液面の鉛直方向の位置を求め、キュベットCごとに予め測定して入力されている液面位置と液量との関係から液量を決定する。
【0022】
入力部17は、制御部16へ検体数や検査項目等を入力する操作を行う部分であり、例えば、キーボードやマウス等が使用される。表示部18は、分析結果を含む分析内容や撹拌の良否を含む警報等を表示するもので、ディスプレイパネル等が使用される。
【0023】
液面検知装置20は、第一試薬分注装置5が反応容器Cに分注した第一試薬の液面を検知する静電容量方式の装置であり、第一撹拌装置11の撹拌棒11aの他に、図2に示すように、発振器21、増幅器23、ダイオード24及びコンパレータ26を有している。ここで、撹拌棒11aは、例えば、ステンレス(SUS)等の導電性金属からなり、図3に示すように、表面にはカーボンファイバを含有するフッ素樹脂或いは有機導電透明シート等の検体や試薬に対して疎液性を有する被覆層11cが形成されている。被覆層11cを形成することにより、撹拌棒11aは、撹拌後に検体や試薬が液切れし易くなっている。
【0024】
発振器21は、固定電極22に第一試薬の液面検知のための交流信号を印加する。固定電極22は、第一撹拌装置11近傍であって、キュベットホイール4bが有する保温部材4aの内周側に配置されている(図1参照)。このとき、撹拌棒11aは、固定電極22に誘導される発振信号の受信電極となる。
【0025】
増幅器23は、図2に示すように、ダイオード24及びコンパレータ26を介して撹拌棒11aと制御部16とを接続している。増幅器23は、撹拌棒11aの下端が反応容器Cに分注した第一試薬R1の液面に接すると、発振器21が固定電極22に印加している発振信号が第一試薬及び撹拌棒11aを通じて導入され、発振信号を増幅する。
【0026】
ダイオード24は、増幅器23で増幅された発振信号をコンデンサ25と協働して整流、平滑化し、図4に示す平滑化信号をコンパレータ26に出力する。
【0027】
コンパレータ26は、入力される平滑化信号(電圧)を別途入力される基準値信号(電圧)と比較することにより液面の検知信号を制御部16へ出力する。この結果、制御部16は、コンパレータ26が出力する信号の電圧をもとに判定部16bが液面か否かを判定することができる。
【0028】
以上のように構成される自動分析装置1は、制御部16の制御の下に作動し、回転するキュベットホイール4bによって周方向に沿って搬送されてくる複数のキュベットCのそれぞれに第一試薬分注装置5によって試薬ボトル7aから第一試薬が順次分注された後、検体分注装置3によってラック2aに保持された複数の検体容器2bから検体が順次分注される。検体が分注されたキュベットCには、第二試薬分注装置6が試薬ボトル8aから順次第二試薬が分注される。
【0029】
この間、試薬や検体が分注されたキュベットCは、キュベットホイール4bが停止する都度、第一撹拌装置11や第二撹拌装置12によって試薬や検体が撹拌され、キュベットホイール4bが再び回転したときに光学測定部14を通過する。このとき、キュベットC内の試薬と検体とが反応した反応液は、光学測定部14において光学的特性が測定され、光学測定部14から入力される光信号をもとに分析部16aによって成分濃度等が分析される。そして、反応液の測定が終了したキュベットCは、洗浄・乾燥ユニット15に移送されて洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
【0030】
このとき、自動分析装置1は、図5に本願装置と示すように、キュベットCを洗浄後、第一試薬分注装置5によって第一試薬をキュベットCに分注する。次に、自動分析装置1は、反応部4のキュベットホイール4bを回転してキュベットCを第一撹拌装置11の撹拌位置へ移動し、撹拌棒11aによって第一試薬を撹拌する。この第一試薬の撹拌と並行して、撹拌棒11aが液面に接するのを利用し、液面検知装置20が第一試薬の液面を検知すると共に、第一撹拌装置11のステッピングモータMsから入力される撹拌棒11aの駆動信号をもとにキュベットCごとに予め測定して入力されている液面位置と液量との関係から第一試薬の液量を決定する。
【0031】
次いで、自動分析装置1は、反応部4のキュベットホイール4bを回転してキュベットCを検体分注装置3近傍の分注位置へ移動し、プローブ3aによって検体をキュベットCに分注する。検体分注後、自動分析装置1は、反応部4のキュベットホイール4bを回転してキュベットCを第一撹拌装置11の撹拌位置へ移動し、撹拌棒11bによって第一試薬と検体を撹拌する。
【0032】
このように、本発明においては、図5に本願装置と示すように、第一試薬の撹拌と並行して、液面検知装置20が撹拌棒11aによって第一試薬の液面を検知し、液量を決定している。このとき、撹拌棒11aは、洗浄水等を保持していないうえ、構造がシンプルなことからプローブ5aよりも速く動かすことができる。このため、図5に従来装置と示すタイミングチャートと比較すると明らかなように、キュベット洗浄から試薬,検体撹拌迄に要する時間を時間ΔTだけ短縮することができる。
【0033】
ここで、撹拌棒11aは、試薬や検体の液面を検知することができれば、例えば、図6に示すように、ステンレス(SUS)等の導電性金属の表面に、先端面を露出させてカーボンファイバを含有する検体や試薬に対して疎液性を有するフッ素樹脂からなる被覆層11cを形成してもよい。また、撹拌棒11aは、図7に示すように、カーボンファイバ含有し、検体や試薬に対して疎液性を有する合成樹脂としてもよい。更に、撹拌棒11aは、検体や試薬に対して疎液性を有する素材から構成し、図8に示すように、その先端に液面検知装置20と電気的に接続されるITO膜等からなる導電性の膜11dを形成してもよい。
【0034】
尚、上述の実施の形態は、第一試薬の液面を検知し、第一試薬の分注量を決定する場合について説明した。しかし、例えば、第一撹拌装置11の撹拌棒11bを導電性とし、液面検知装置20の一構成要素とすれば、検体分注した際の液面を検知し、検体の分注量を決定することができる。また、第二撹拌装置12の撹拌位置近傍に固定電極22を設け(図1参照)、第二撹拌装置12の撹拌棒12aを導電性とすると共に、液面検知装置20の一構成要素とすれば、更に第二試薬を分注した際の液面を検知し、第二試薬の分注量を決定することができる。
【0035】
また、液面検知手段20は、静電容量方式によって液面を検知する場合について説明した。しかし、液面検知手段20は、例えば、検液の導電性を利用して液面を検知する実開昭54−19790号公報に開示された検知針を使用して液面を検知してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の自動分析装置の概略構成図である。
【図2】図1の自動分析装置で使用する液面検知装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す液面検知装置の一構成要素である撹拌棒の構成を示す図である。
【図4】図2に示す液面検知装置のダイオードがコンパレータに出力する平滑化信号を示す図である。
【図5】本発明の自動分析装置における反応容器の洗浄から第一試薬の分注を経て試薬と検体の撹拌に到る工程における第一試薬の液面検知のタイミングチャートと従来の自動分析装置におけるタイミングチャートの対比図である。
【図6】液面検知装置で使用する撹拌棒の第一変形例を示す部分断面図である。
【図7】液面検知装置で使用する撹拌棒の第二変形例を示す図である。
【図8】液面検知装置で使用する撹拌棒の第三変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1 自動分析装置
2 ラック供給装置
3 検体分注装置
4 反応部
5 第一試薬分注装置
6 第二試薬分注装置
7 第一試薬保冷庫
8 第二試薬保冷庫
9,10 読取装置
11 第一撹拌装置
11a,11b 撹拌棒
12 第二撹拌装置
12a 撹拌棒
14 光学測定部
15 洗浄・乾燥ユニット
16 制御部
16a 分析部
16b 判定部
17 入力部
18 表示部
20 液面検知装置
21 発振器
22 固定電極
23 増幅器
24 ダイオード
25 コンデンサ
26 コンパレータ
C キュベット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を撹拌する撹拌装置を搭載した自動分析装置において使用され、反応容器に分注された前記液体の液面を検知する液面検知装置であって、
前記撹拌装置に備えられ、導電性を有する撹拌棒と、
前記反応容器の近傍に配置される固定電極と、
前記固定電極に接続され、所定周波数の信号を発振する発振手段と、
前記撹拌棒と前記液体との接触に伴う電気的変化を検出して前記液体との接触を判定する判定手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記撹拌棒による前記液体の撹拌時に、発振手段が発振した信号によって前記固定電極に誘導され、前記撹拌棒が受信した信号に基づいて前記撹拌棒と前記液体との接触を判定することを特徴とする液面検知装置。
【請求項2】
前記撹拌棒は、前記液体と接触する部分に前記液体との疎液性処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載の液面検知装置。
【請求項3】
液体を撹拌する撹拌装置を搭載した自動分析装置において使用され、反応容器に分注された前記液体の液面を検知する液面検知方法であって、
前記反応容器の近傍に配置される固定電極に所定周波数の信号を発振する発振工程と、
前記撹拌棒と前記液体との接触に伴う電気的変化を検出して前記液体との接触を判定する判定工程と、
を含み、前記撹拌棒による前記液体を撹拌する際に、前記発振工程が発振した所定周波数の信号によって前記固定電極に誘導され、前記撹拌棒が受信した信号に基づいて前記撹拌棒と前記液体との接触を判定することを特徴とする液面検知方法。
【請求項4】
検体と試薬を反応させた反応液の光学的特性を測定することによって前記検体を分析する自動分析装置であって、請求項1又は2に記載の液面検知装置を用いて前記反応容器に分注される前記検体又は前記試薬の液面を検知することを特徴とする自動分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−145269(P2009−145269A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324836(P2007−324836)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】