説明

測定器具

【課題】アンモニウムイオン等の被検物質を簡易且つ迅速な方法で測定することができる測定器具を提供する。
【解決手段】管状部材2の一端から試料溶液を流入させ、該管状部材2内の担体3に担持された検知試薬により、該試料溶液中の被検物質を検知する検知管式の測定器具1であって、該管状部材2の試料採取側端部の管内に、気化促進剤が担持された多孔性担体3が填装され、該多孔性担体3と検知試薬担持担体5の間に、気体透過材4が填装され、該管状部材3の他端部に、該管状部材3内の気体を吸引するための気体吸引手段としてのシリンジ6が連結され、試料採取側端部を試料溶液中に浸けることにより管内に流入して該試料採取側端部の多孔性担体3に吸収された試料溶液中の被検物質または被検物質の反応生成物が、シリンジ6によって管内の気体を吸引することにより、気体として検知試薬と接触することとしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料溶液中の被検物質を定量するための検知管式測定器具に関する。
【背景技術】
【0002】
生活排水による汚濁負荷を軽減することを目的に、排水中の窒素およびリンの除去機能を有する高度処理型排水処理施設の整備が進められている。なかでも高度処理が可能な浄化槽は、多数の処理方式のものが開発されている。
【0003】
小型浄化槽で好気・嫌気法に準じて窒素の除去を行うためには、二次処理装置で硝化反応を進め、生成されたNO2-あるいはNO3-を槽内水の酸素濃度が低く維持される一次処理装置に循環して脱窒させるように設計されている。リンの除去は、一次処理装置における固形物の分離・貯留機能により固形物に由来するリンを除去し、二次処理装置でPO4-を鉄イオン添加により凝集性のリン化合物とし、これを一次処理装置で分離・貯留している。
【0004】
したがって、小型浄化槽の窒素除去機能を知るためには、槽内のDOと一次処理装置および二次処理装置のNH4-N、NO2-NおよびNO3-Nから硝化率および脱窒率を推測しなければならない。また、リン除去機能を知るためには、鉄イオン添加前後のPO4-Pを測定することが必要である。
【0005】
小型浄化槽の点検・保守は、屋外において1施設あたり30分程度で行われている。そのため、必ずしも窒素・リンの測定が行われていない。施設の運転管理に資するためには、可搬型の簡便・迅速でかつ安価な測定方法が求められる。簡易測定法としては、携帯型吸光度計を使用する方法、目視で着色の濃淡を判断する方法、試験紙法など多様なものが用いられている。携帯型吸光度計の場合、精度は高いが懸濁成分が妨害しかつ比較的高価である。後の2者は安価であるが、測定精度が低いことが課題となっている。また、ともにより迅速で簡便なNH4-N濃度の測定法が求められている。
【0006】
測定に要する時間を短縮する新たな方法として、比色法による簡易測定器が開発されているが呈色反応に10分以上を要する。呈色反応を3分に短縮できる定量方法も開発されている。従来の測定原理と全く異なる簡易測定法としてKisoらはミニカラム(検知管)の中に着色帯を形成させ、その長さから定量する検知管方式の簡易測定法を開発し、浄化槽の流入水および処理水を希釈やろ過を行うことなく測定できることを示していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−160134
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】T. Hori, K. Niki, Y. Kamimot, Y. Kiso, T. Oguchi, T. Yamada, M. Nagai:Ammonium detection by colored zebra-bands formed in a mini-column, Talanta, Vol.81(4-5), pp.1467-1471 (2010)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、これらの方法も、試料の採取、試薬の添加、撹拌といった操作が必要であり、さらに簡便且つ迅速な測定方法が求められていた。
【0010】
本発明の発明者らは、希釈や濾過、試薬の添加等の前処理を必要とせず、簡易に短時間でアンモニウムイオン等の被検物質を測定する方法について鋭意研究した結果、検知管式の測定器具に直接試料溶液を採取し、測定器具内で被検物質を気化し、気体として検知剤と接触させることにより、アンモニウムイオン等の被検物質を簡易且つ迅速な方法で測定することができる測定器具を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は,下記の測定器具に関する。
(1)管状部材の一端から試料溶液を流入させ、該管状部材内の担体に担持された検知試薬により、該試料溶液中の被検物質を検知する検知管式測定器具であって、
該管状部材の試料採取側端部の管内に、気化促進剤が担持された多孔性担体が填装され、
該多孔性担体と検知試薬担持担体の間に、気体透過材が填装され、
該管状部材の他端部に、該管状部材内の気体を吸引するための気体吸引手段が連結され、
試料採取側端部を試料溶液中に浸けることにより管内に流入して該試料採取側端部の多孔性担体に吸収された試料溶液中の被検物質または被検物質の反応生成物が、気体吸引手段によって管内の気体を吸引することにより、気体として検知試薬と接触することを特徴とする測定器具。
(2)前記気体吸引手段が着脱可能であることを特徴とする(1)の測定器具。
(3)前記気体吸引手段がシリンジである(1)または(2)の測定器具。
(4)前記被検物質がアンモニウムイオンであり、前記気化促進剤がアルカリであることを特徴とする(1)〜(3)の測定器具。
【0012】
また、本発明は、管状部材内に、検知試薬を担持した担体、気体透過材、気化促進剤を担持した多孔性担体を配置し、該管状部材を加熱して収縮させることにより、各担体及び気体透過材を長手方向に移動不能とすることからなる(1)〜(4)の測定器具の製造方法に関する。
【0013】
さらに、本発明は、(1)〜(4)の測定器具の試料溶液採取側端部を試料溶液に浸けることにより管状部材内に流入する試料溶液を気化促進剤を担持した多孔性担体に吸収させ、気体吸引手段により管状部材内の気体を吸引することにより気体としての被検物質または被検物質の反応生成物を検知試薬に接触させ、検知試薬の長さを読み取り濃度に換算することからなる被検物質の定量方法に関する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の測定器具は、器具の端部から直接試料溶液を採取でき、また、シリンジ等の気体吸引手段で管内の気体を吸引することにより、被検物質を気体状態で検知剤に接触させることができるため、測定前の希釈等の予備処理の必要がなく、短時間で簡易に、しかも高精度で測定を行うができる。
【0015】
したがって、浄化槽の点検等の際に、その場で簡易にアンモニウムイオン等の物質を定量することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の測定器具を示す断面図である。
【図2】本発明の測定器具の呈色長さとNH4-N濃度との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の測定器具の呈色長さに対する気温の影響を示すグラフである。
【図4】本発明の測定器具で測定されたNH4-N濃度と公定法で測定されたNH4-N濃度の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の測定器具で測定されるNH4-N濃度に対する共存物質の影響を示すグラフである。
【図6】本発明の測定器具で測定されるNH4-N濃度に対する共存物質の影響を示すグラフである。
【図7】本発明の測定器具で測定されるNH4-N濃度に対するpHの影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の測定器具は、浄化槽処理水中のアンモニウムイオンの測定のために開発されたものであるが、溶液中の被検物質またはその反応生成物を気体として検知剤と接触させて呈色させ得るものである限り、他の物質の測定に応用することができる。そのような物質としては、例えば一酸化炭素、二酸化炭素、硫化水素、一酸化窒素、二酸化窒素等の気体、メタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸ブチル等のエステル類、スチレン、青酸化合物、塩素や次亜塩素酸塩等の塩素系化合物、トルエン、ベンゼン、フェノール、クレゾール、ナフタレン等の揮発性化合物等が挙げられる。
【0018】
本発明の測定器具において、管状部材の内径は、好ましくは0.5〜5mm、例えば1〜3mmである。
【0019】
管状部材の材質は、ガラス、プラスチック等の少なくとも検知部が透明の材料であり得る。例えば、加熱により少なくとも径方向に収縮する材料、特に熱収縮チューブが好ましい。管状部材は、両端が密封され、使用時に開封して使用する形態であってもよい。
【0020】
本発明の測定器具において、試料採取部の多孔性担体は、例えば、不織布、吸水性多孔フェルト、ガラスビーズ、プラスチックビーズ、シリカゲル等である。
該多孔性担体は、好ましくは0.1〜10mm、例えば1?3mmの長さで填装され、試料溶液に接触させた時に、試料溶液を好ましくは0.001〜0.01ml、例えば0.002?0.005ml吸収する。
【0021】
本明細書において、「気化促進剤」は、試料溶液中の被検物質またはその反応生成物が気体の状態で発生することを促進する試薬を意味する。例えば、被検物質が試薬と反応して気体を発生する物質の場合は、反応試薬、例えば酸、アルカリ等であり得る。また、被検物質が溶存気体の場合は、二酸化炭素等の気体を発生する炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の気体発生剤であり得る。さらに、被検物質が揮発性物質の場合は、塩化カルシウム等の発熱剤であり得る。被検物質がアンモニウムイオンの場合は、アルカリ、特に水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属の水酸化物が好ましい。
【0022】
気体吸引手段は、好ましくは管状物質の端部に着脱可能なシリンジである。該シリンジは、管状部材の径及び試料溶液の採取量によるが、例えば10〜50mlの範囲の一定量の気体を吸引し得るものであるのが好ましい。
【0023】
試料溶液採取量と気体吸引量の比率を十分大きく、例えば試料溶液採取量/気体吸引量を1/10000〜1/1000とすると、気体を発生させて検知物質に接触させるのに有利である。
【0024】
検知剤を担持する担体は、例えば、不織布、吸水性多孔フェルト、ガラスビーズ、プラスチックビーズ、シリカゲル等の多孔性担体であり得る。
【0025】
検知剤は、測定すべき被検物質または被検物質の反応生成物としての気体を測定する試薬であり、当該分野で広く知られている物質を使用することができる。
【0026】
検知精度を上げるために、検知剤を担持した担体と担持しない担体を管状部材の長手方向に交互に配置してもよい。
【0027】
本明細書において、「気体透過材」は、気体は透過し、液体を捕集する部材であり、例えば、不織布、吸水性多孔フェルト、ガラスビーズ、プラスチックビーズ、シリカゲル等であり得る。本発明の測定器具で測定する際に、試料採取側端部の多孔性担体に試料溶液を吸収させ、気体吸引手段で管内の気体を吸引する際に、試料溶液から発生した気体を透過させ、試料溶液が直接検知剤に接触するのを防ぐ。
【0028】
気体透過材は、好ましくは10〜80mm、例えば20〜50mmの長さで填装される。
【0029】
本発明の測定器具の一例の概略断面図を図1に示す。図中、1は測定器具、2は管状部材、3は試料採取側端部の多孔性担体、4は気体透過材、5は検知剤を担持した担体、6はシリンジを示す。図に示すように、試料採取側端部の多孔性担体、気体透過材、検知剤を担持した担体が間隔を開けて配置されるのが好ましい。
【0030】
本発明の測定器具の製造方法において、管状部材内に配置するために、検知試薬を担持した担体、気体透過材、気化促進剤を担持した多孔性担体は加熱前の管状部材よりも径が小さく、加熱により管状部材が収縮した際に管状部材内壁に圧着して位置が固定され得る径とする。また、少なくとも気化促進剤を担持する多孔性担体及び気体透過材は、管状部材内で径方向に隙間なく填装される形状とする。
【0031】
本発明の定量方法において、試料溶液は毛細管現象により測定器具の試料溶液採取側端部から一定量流入する。流入した試料溶液は多孔性担体に吸収され、気化促進剤の存在により、また気体吸引手段による管状部材内の気体の吸引により、被検物質またはその反応生成物を気体として発生させて検知剤と接触させ得る。検知剤の呈色長さは被検物質の濃度に比例するため、あらかじめ作成した検量線を用いて、被検物質の濃度を求めることができる。
【0032】
なお、測定時の気温により呈色長さが異なる場合があるため、測定時の気温ごとに検量線を作成しておくのが好ましい。
【実施例】
【0033】
実施例1:測定器具の製造
厚さ1mmの不織布(ユニベックスSB M1)を2×2mm、30×2mmおよび50×1mmの寸法で裁断した。2×2mmとしたものは4w/v%水酸化ナトリウム溶液を浸漬した後、余剰な溶液を軽く振り落とし、12時間室温で乾燥させた。50×1 mmのものはBCP溶液(プロムクレゾールパープル0.1g に0.08w/v%NaOH9.25mLを無炭酸生成水で全量を250mLとしたもの)に浸漬させた。これらの2x2の不織布,2×30mmの不織布、1×50mmの不織布をこの順で収縮チューブ(SUMITUBE-A2.6mm i.d.:住友電工ファインポリマー製)に3〜5mm間隔で配置し、130℃で4分間収縮させて、本発明の測定器具を製造した。
【0034】
試験例1:
実施例1で製造した測定器具を用い、アンモニア性窒素濃度10mg-N/L,20 mg-N/L,30 mg-N/L,40 mg-N/Lの塩化アンモニウム溶液試料中のアンモニウムイオンの測定を行った。
【0035】
測定は、シリンジを装着した検知管の試料採取側の端部を試料に3秒間接触させて採取(0.00252mL)した後、直ちにシリンジで20mL吸引し、水酸化ナトリウムとの反応により発生したアンモニアがBCP溶液にトラップされ紫色に呈色した呈色長さを測定することにより行った。呈色長さの測定は、呈色の伸長が安定する5秒後に、定規を用い、呈色部分の最長値を定規(1mm単位)で測定し、呈色長さ(CBLmax.)とすることにより行った。
【0036】
アンモニアの気化量は通気する空気の温度に大きく影響されるものと考えられることから、測定場所の気温を8℃、23℃および40℃として測定した。
【0037】
結果を図2のグラフに示す。グラフに示されるように、吸引する気温ごとにNH4-N濃度に対応して呈色長さ(CBLmax.)も変化し、気温が高いほどCBLmax.が長くなる傾向が認められたが、測定時の気温を事前に測定しておくことにより、簡便な定量試験法として有用であるものと考えられる。
【0038】
上記の結果から、温度毎のCBLmax.とNH4-N濃度の換算図を作成した。換算図を図3に示す。この図を用い、各気温における呈色長さを照合することにより、アンモニウムイオンの濃度を簡便に測定することが可能であった。
【0039】
試験例2:再現性
着色帯形成の再現性を検討するため、試験例1と同じ方法により、気温23℃の条件下において上記各濃度の塩化アンモニウム溶液について3回ずつ測定し、標準偏差を求めた。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】








10mg-N/L の場合におけるCBLmax.の標準偏差は1.7mmと最も高い値を示した
が、20mg-N/L以上の場合における標準偏差は1.5mm以下であった。
【0041】
試験例3:浄化槽処理水の測定
戸建て住宅に設置された浄化槽から処理水を採取した。その水質を表2に示す。
【0042】
【表2】













No.1-4:単独処理浄化槽
No.5-13:合併処理浄化槽処理水
a) : 浮遊物質; b) : 溶解性COD(Cr) c) : インドフェノール法
d) , e) : イオンクロマトグラフ法
なお、CODの測定において、酸化剤としてクロム酸カリウムを使う方法と過マンガン酸カリウムを使う方法があり、これを識別するため、クロム酸による場合はCODCrと表示した。
【0043】
試料(No.1〜13)は、異なる戸建て住宅に設置された浄化槽の処理水である。試験例1の方法によりCBLmax.を測定し、試験例1で作成した換算図から、これら試料中のNH4-N濃度を求めた。各測定は、10秒以内で行うことができた。比較のために、公定法であるインドフェノール青吸光光度法でも測定を行った。
【0044】
結果を図4のグラフに示す。
グラフに示されるように、公定法および換算図を用いた検知管法により単独処理浄化槽および合併処理浄化槽の処理水を測定し、検知管法は0〜40mg-N/Lで公定法に比べ5mg-N/L以下の差を生じる場合があったものの、排水処理施設の水質管理に有用な測定精度を有することが明らかとなった。
【0045】
なお、浄化槽処理水のSSと検知管法による測定値と公定法による測定値の差(測定誤差)の関係を図5に、CODおよびNH4-Nと測定誤差の関係を図6に示す。SS、CODおよびNH4-Nと測定誤差には一定の関係が認められず、試料のNH4-Nに関係なくSSおよびCODが高い試料においても±5mg-N/Lの測定精度での測定が可能であることが明らかとなった。
【0046】
浄化槽処理水のpHと測定誤差の関係を図7に示す。試料のpHは3.8〜8.5であり、この範囲における浄化槽処理水の測定において試料のpHに影響されることなく測定することが可能であることが明らかとなった。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように本発明は、簡易に短時間でアンモニウムイオン等の被検物質を測定する測定器具に応用することが可能である。
【符号の説明】
【0048】
1 測定器具
2 管状部材
3 担体
4 気体透過材
5 検知試薬担持担体
6 シリンジ(気体吸引手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状部材の一端から試料溶液を流入させ、該管状部材内の担体に担持された検知試薬により、該試料溶液中の被検物質を検知する検知管式測定器具であって、
該管状部材の試料採取側端部の管内に、気化促進剤が担持された多孔性担体が填装され、
該多孔性担体と検知試薬担持担体の間に、気体透過材が填装され、
該管状部材の他端部に、該管状部材内の気体を吸引するための気体吸引手段が連結され、
試料採取側端部を試料溶液中に浸けることにより管内に流入して該試料採取側端部の多孔性担体に吸収された試料溶液中の被検物質または被検物質の反応生成物が、気体吸引手段によって管内の気体を吸引することにより、気体として検知試薬と接触することを特徴とする測定器具。
【請求項2】
前記気体吸引手段が着脱可能であることを特徴とする請求項1の測定器具。
【請求項3】
前記気体吸引手段がシリンジである請求項1または2の測定器具。
【請求項4】
前記被検物質がアンモニウムイオンであり、前記気化促進剤がアルカリであることを特徴とする請求項1?3のいずれか1項に記載の測定器具。
【請求項5】
管状部材内に、検知試薬を担持した担体、気体透過材、気化促進剤を担持した多孔性担体を配置し、該管状部材を加熱して収縮させることにより、各担体及び気体透過材を長手方向に移動不能とすることからなる請求項1−4のいずれか1項に記載の測定器具の製造方法。
【請求項6】
請求項1−4のいずれか1項に記載の測定器具の試料溶液採取側端部を試料溶液に浸けることにより管状部材内に流入する試料溶液を気化促進剤を担持した多孔性担体に吸収させ、気体吸引手段により管状部材内の気体を吸引することにより気体としての被検物質または被検物質の反応生成物を検知試薬に接触させ、検知試薬の長さを読み取り濃度に換算することからなる被検物質の定量方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−83584(P2013−83584A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224445(P2011−224445)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(506359495)鈴研株式会社 (2)
【出願人】(511245949)
【Fターム(参考)】