説明

濾過装置、タンク装置

【課題】本発明は、タンクの設計の自由度を向上するとともに構造を簡素化することができる濾過装置を提供する。
【解決手段】濾過装置40は、リタンフィルタユニット50と、サクションフィルタユニット60とを備える。リタンフィルタユニット50は、筒状の第1の濾材51を備え、濾過すべき作動油L1を内側から外側に向かって通過することによって当該濾過すべき作動油L1を濾過する。サクションフィルタユニット60は、リタンフィルタユニット50を通過した作動油をさらに濾過する。リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60とは、タンク30内に配置される際に互いに重なる姿勢で配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば作動油などの濾過すべき液を濾過するリタンフィルタとサクションフィルタとを備える濾過装置に関する。また、例えばリタンフィルタとサクションフィルタとを備えるタンク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば重機などに設置される油圧アクチュエータを駆動するための油圧回路中には、作動油が循環している。また、油圧アクチュエータの駆動に起因して生じる油圧回路内の作動油の流れの変化を吸収するために、油圧回路中には油圧タンクが設けられている。油圧タンクは、所定量の作動油を溜められる大きさを有している。それゆえ、例えば作動油が一時的に逆流しても、油圧タンク内の作動油が引き出されることにより、油圧回路中の作動油全てが逆流することが抑制されるので、それゆえ、油圧回路に設置されるポンプへの作動油の供給が停止することが抑制される。
【0003】
作動油は、油圧回路を循環する過程において、ダストを含むようになる。それゆえ、油圧タンク内には、作動油中に含まれるダストを濾過する濾過構造を備えている。
【0004】
この種の濾過構造としては、油圧タンクへの流入口近傍に設置されるリタンフィルタと、油圧タンクの流出口近傍に設置されるサクションフィルタとを備える構造が提案されている。
【0005】
一方、一般的に、濾過装置の構造として、ケースと、このケース内に収容されるエレメントとを備える構造が提案されている。エレメントは、筒状に形成される濾材を備えており、略筒状である。ケース内では、ケース内面とフィルタエレメントの外面との間に隙間が規定されており、当該隙間内で作動油が流動可能となっている。
【0006】
濾過前の作動油をエレメントの外側から内側へ通過させることによって、当該作動油内に含まれるダストがエレメントによって捕集される。濾過されたクリーンな作動油は、エレメントの一端から外部へ流出する。ケースは、濾過前の作動油が濾過されたクリーンな作動油に混入することを抑制するための隔壁として機能している。(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
リタンフィルタの構造として、特許文献1に開示されている濾過装置の構造を用いることが一般に行われている。この場合、ケース内に濾過前の作動油を流入しなければならないため、ケースを油圧タンク側に固定するとともに当該ケース内へ濾過前の作動油を導入する管部材をケースに固定することが行われている。
【0008】
油圧タンクには、リタンフィルタとサクションフィルタとを当該油圧タンク内に設置したり、もしくは、これらフィルタを交換する際に用いられる取付孔が形成されている。取付孔は、リタンフィルタとサクションフィルタとに対応して1つずつ形成されており、計2個形成されている。取付孔は、各々カバー部材で覆われている。
【0009】
油圧タンク内に流入した作動油は、まず、リタンフィルタのケース内に流入する。ついで、エレメントを外側から内側へ向かって通過した後、リタンフィルタ外に出る。それゆえ、油圧タンク内に溜められる作動油は、リタンフィルタによって濾過された後の状態となる。ついで、サクションフィルタを通過した後、油圧回路に戻る。
【特許文献1】特開平7−155513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記の油圧タンクは、リタンフィルタとサクションフィルタとの取付のために少なくとも2つの取付孔と、これら取付孔を覆う少なくとも2つのカバー部材を必要とする。
【0011】
このため、油圧タンクは、これら2つの取付孔を配置できる大きさおよび形状を必要とし、それゆえ、油圧タンクの設計の自由度が制限される。また、油圧タンク側にケースを設けるために油圧タンクの構造が複雑になる。
【0012】
したがって本発明の目的は、タンクの設計の自由度を向上するとともに構造を簡素化することができる濾過装置を提供することにある。また、タンクの設計の自由度を向上するとともに構造を簡素化することができるタンク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の濾過装置は、第1の濾過ユニットと、第2の濾過ユニットとを備える。前記第1の濾過ユニットは、筒状の濾材を備え、濾過すべき液を内側から外側に向かって通過することによって当該濾過すべき液を濾過する。前記第2の濾過ユニットは、前記第1の濾過ユニットを通過した液をさらに濾過する。前記第1の濾過ユニットと前記第2の濾過ユニットとは、タンク内に配置される際に互いに重なる姿勢で配置される。
【0014】
このように構成される濾過装置では、第1の濾過ユニットと第2の濾過ユニットとをタンク内に設置する際に用いられるタンクに形成される取付孔を、共通して用いることができるので、1つにすることができる。この結果、タンクに必要な形状、大きさ、つまり、取付孔を配置するために必要な形状、大きさを小さくすることができる。
【0015】
このため、タンクに、上記の必要な形状、大きさを超えた容量が求められた際には、当該超えた容量分を足せばよい。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記第1の濾過ユニットと前記第2の濾過ユニットとは、互いに当接した状態で前記タンク内に配置される。
【0017】
この構造によれば、第1の濾過ユニットの姿勢は、第2の濾過ユニットに当接することによって支持されるようになる。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記第2の濾過ユニットは、前記第1の濾過ユニットの一端に当接するとともに、前記第1の濾過ユニットに当接した状態において前記第1の濾過ユニット内に収容される筒状部材を備える。前記筒状部材において前記第1の濾過ユニット側の端部にはリリーフバルブが設けられ、他端部には前記第1の濾過ユニットの外部に連通する連通孔が形成される。
【0019】
この構造によれば、リリーフバルブは、液の流れの上流側に配置されるようになる。また、筒状部材は、第1の濾過ユニットの取付の際に、ガイドとして機能する。
【0020】
本発明の好ましい形態では、前記第1の濾過ユニットは、前記濾材の外周面と所定の隙間を有した状態で前記濾材を覆うとともに、前記濾材を通過した液を、前記第1の濾過ユニットが前記タンク内に配置された際の液面よりも低い位置に導くガイド部材を備える。
【0021】
この構造によれば、第1の濾過ユニットを通過した液は、ガイド部材によって液面よりも低い位置に導かれる。
【0022】
本発明のタンク装置は、タンクと、第1の濾過ユニットと、第2の濾過ユニットとを備える。前記タンクは、流入口と流出口とを備え、前記流入口より濾過すべき液が流入するとともに前記流出口より濾過された液が流出する。前記第1の濾過ユニットは、前記タンク内に収容され、筒状の濾材を備えて前記濾過すべき液を内側から外側に向かって通過することによって当該濾過すべき液を濾過する。前記第2の濾過ユニットは、前記タンク内収容され、前記第1の濾過ユニットによって濾過された前記液をさらに濾過して前記流出口へ戻す。前記第1の濾過ユニットと前記第2の濾過ユニットとは、タンク内に配置される際に互いに重なる姿勢で配置される。
【0023】
この構造によれば、第1の濾過ユニットと第2の濾過ユニットとをタンク内に設置する際に用いられるタンクに形成される取付孔を、共通して用いることができるので、1つにすることができる。この結果、タンクに必要な形状、大きさ、つまり、取付孔を配置するために必要な形状、大きさを小さくすることができる。
【0024】
このため、タンクに、上記の必要な形状、大きさを超えた容量が求められた際には、当該超えた容量分を足せばよい。
【0025】
本発明の好ましい形態では、前記第1の濾過ユニットと前記第2の濾過ユニットとは、互いに当接した状態で前記タンク内に配置される。
【0026】
この構造によれば、第1の濾過ユニットの姿勢は、第2の濾過ユニットに当接することによって支持されるようになる。
【0027】
本発明の好ましい形態では、前記第2の濾過ユニットは、前記第1の濾過ユニットの一端に当接するとともに、前記第1の濾過ユニットに当接した状態において前記第1の濾過ユニット内に収容される筒状部材を備える。前記筒状部材において前記第1の濾過ユニット側の端部にはリリーフバルブが設けられ、他端部には前記第1の濾過ユニットの外部に連通する連通孔が形成される。
【0028】
この構造によれば、リリーフバルブは、液の流れの上流側に配置されるようになる。また、筒状部材は、第1の濾過ユニットの取付の際に、ガイドとして機能する。
【0029】
本発明の好ましい形態では、前記タンクは、前記第1の濾過ユニットの外周面と所定の隙間を有した状態で前記第1の濾過ユニットを覆うとともに、前記第1の濾過ユニットを通過した液を、前記第1の濾過ユニットが前記タンク内に配置された際の液面よりも低い位置からタンク内に導くガイド部材を備える。
【0030】
この構造によれば、第1の濾過ユニットを通過した液は、ガイド部材によって液面よりも低い位置に導かれる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、タンクの設計の自由度を向上することができるとともに、タンクの構造を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明の第1の実施形態に係るタンク装置20を、図1〜5を用いて説明する。図1は、タンク装置20を示す断面図である。本実施形態では、タンク装置20は、例えば、図示しない油圧アクチュエータを駆動する油圧回路10の一部を構成している。なお、油圧回路10においてタンク装置20以外の部位は、その一部11が図1に2点鎖線で示されている。油圧回路10内には、作動油が流動している。作動油は、後述される濾過装置40のリタンフィルタユニットによって濾過される前の状態の作動油L1と、リタンフィルタユニット50によって濾過された後作動油L2を含む概念である。濾過される前の作動油L1は、本発明で言う濾過すべき液の一例である。
【0033】
図1に示すように、タンク装置20は、タンク30と、濾過装置40と、ばね部材90と、蓋部材80とを備えている。
【0034】
タンク30は、油圧回路10における油路の一部を構成している。なお、本実施形態では、図1は、油圧回路10内にタンク30が組み込まれた状態の姿勢を示している。重力は、図中上方から下方へ作用している。
【0035】
タンク30には、流入口31と流出口32とが設けられている。流入口31は、濾過される前の作動油L1をタンク30内に導く。流入口31は、タンク30の上部右側に配置されている。
【0036】
流出口32は、後述される濾過装置40によって濾過された作動油L2を、タンク30外へ導く。流出口32は、タンク30の底壁に配置されている。なお、油圧回路10においてタンク30の下流には、ポンプ13が配置されている。
【0037】
本実施形態では、タンク30は、重力が作用する方向に沿って、流入口31が上方に位置するように、かつ、流出口32が下方に位置するように配置されている。
【0038】
タンク30は、所定量の作動油を溜める大きさを有している。それゆえ、タンク30は、油圧アクチュエータ(図示せず)の動作に起因して生じる油圧回路10内での作動油(L1とL2とを含む)の流れの変化を吸収する機能を有している。
【0039】
具体的には、図示しない油圧アクチュエータの動作に起因して作動油の流れが一時的に逆流しても、タンク30内に溜められた作動油の一部が逆流する。このため、油圧回路10における油路内の作動油Lすべてが逆流することが抑制される。
【0040】
図中、タンク30内に溜められた作動油の油面Sが示されている。この油面Sの位置は、油圧回路10内での作動油の流れの変化によって変位する。なお、図中に示される油面Sの位置は、最低油面高さである。つまり、図中の油面Sの位置は、最も油面の位置が低くなった状態の位置を示している。
【0041】
濾過装置40は、タンク30内に収容されている。濾過装置40は、リタンフィルタユニット50と、サクションフィルタユニット60とを備えている。リタンフィルタユニット50は、本発明で言う第1の濾過ユニットの一例である。サクションフィルタユニット60は、本発明で言う第2の濾過ユニットの一例である。
【0042】
濾過装置40がタンク30内に配置された状態では、リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60とが互いに上下方向に重なるように並ぶ。この際、リタンフィルタユニット50は、流入口31側に配置される。サクションフィルタユニット60は、流出口32側に配置される。なお、タンク30内での濾過装置40の配置については、後で詳細に説明される。
【0043】
図2は、タンク装置20が分解された状態を示している。図1,2に示すように、リタンフィルタユニット50は、第1の濾材51と、内筒部材52と、外筒部材53と、第1の上端支持部材54と、第1の下端支持部材55と、把持部材56とを備えている。なお、図2に示されるリタンフィルタユニット50は、一部が断面された状態を示している。
【0044】
第1の濾材51は、例えばプリーツ状に折り畳まれており、略円筒状に形成されている。
【0045】
内筒部材52は、円筒状である。内筒部材52は、第1の濾材51を内側に収容するとともに、第1の濾材51の略同心上に配置されている。内筒部材52の側壁52aの全域には、複数の貫通孔52bが形成されている。内筒部材52は、貫通孔52bを通して内側と外側とが連通している。内筒部材52は、第1の濾材51が大きく変形することを抑制する機能を有している。内筒部材52は、第1の濾材51の内側と外側との圧力差に起因して第1の濾材51が内側に向かって変形しようとすると、第1の濾材51に当接することによって、この変形を抑制する。
【0046】
外筒部材53は、円筒状である。外筒部材53は、内側に第1の濾材51と内筒部材52とを収容するとともに、第1の濾材51および内筒部材52の略同心上に配置されている。外筒部材53の側壁53aの全域には、貫通孔53bが形成されている。外筒部材53は、貫通孔53bを通して内側と外側とが連通している。
【0047】
外筒部材53は、第1の濾材51が大きく変形することを抑制する機能を有している。外筒部材53は、第1の濾材51の内側と外側の圧力差に起因して第1の濾材51が外側に向かって大きく変形しようとすると、第1の濾材51に当接することによって、この変形を抑制する。
【0048】
第1の上端支持部材54は、外筒部材53と第1の濾材51と内筒部材52との上端を液密に覆うとともに支持固定している。第1の上端支持部材54は、プレート状であって、内筒部材52よりも内側に対応する範囲には、貫通孔54aが形成されている。
【0049】
第1の上端支持部材54の外縁と内縁とは、外筒部材53と内筒部材52とが延びる方向(下方)に立ち上がるとともに外筒部材53と内筒部材52とに固定されている。具体的には、外縁の内側に、外筒部材53が嵌っている。内縁の外側に、内筒部材が嵌っている。
【0050】
第1の下端支持部材55は、外筒部材53と第1の濾材51と内筒部材52との下端を液密に覆うとともに支持固定している。第1の下端支持部材55は、プレート状であって、内筒部材52よりも内側に対応する範囲には、貫通孔55bが形成されている。第1の下端支持部材55の外縁と内縁とは、外筒部材53と内筒部材52とが延びる方向(上方)に立ち上がるとともに、外筒部材53と内筒部材52とに固定されている。具体的には、外縁の内側に、外筒部材53が嵌っている。内縁の外側に、内筒部材52が嵌っている。
【0051】
このように、外筒部材53と第1の濾材51と内筒部材52とは、第1の上端支持部材54と第1の下端支持部材55とによって挟み込まれて1つのユニットとして構成されている。
【0052】
把持部材56は、第1の上端支持部材54の上端に固定されている。把持部材56は、本体部56aと、把持部56bとを備えている。
【0053】
本体部56aは、プレート状であって、第1の上端支持部材54の上端に固定されている。本体部56aにおいて第1の上端支持部材54の貫通孔54aに対応する範囲には、貫通孔56cが形成されている。内筒部材52の内側は、本体部56aの貫通孔56cを通して外部と連通している。本体部56aの内縁部は、下方に向かって突出している。このように突出した内縁部が、第1の上端支持部材54の貫通孔54aに嵌っている。
【0054】
把持部56bは、例えば側面から見た形状が、一方に開口する略U字状である。把持部56bの端部(開口側の一対の端部)は、本体部56aに固定されている。
【0055】
サクションフィルタユニット60は、第2の濾材61と、第2の上端支持部材62と、第2の下端支持部材63と、筒状部材64と、リリーフバルブ65とを備えている。
【0056】
第2の濾材61は、例えば金属製であって、例えば環状に丸められることによって略円筒状に形成されている。第2の上端支持部材62は、プレート状であって、第2の濾材61の上端を液密に覆うとともに支持固定している。
【0057】
第2の下端支持部材63は、プレート状であって、第2の濾材61の下端を液密に覆うとともに支持固定している。なお、第2の下端支持部材63の略中央部分には、タンク30に形成された流出口32に連通する貫通孔63aが形成されている。
【0058】
筒状部材64は、第2の上端支持部材62に固定されている。筒状部材64は、例えば略円筒状であって、第2の濾材61の同心上に配置されている。筒状部材64内は、第2の上端支持部材62を通して第2の濾材61の内側と連通していない。筒状部材64は、上方に向かって延びている。
【0059】
後で詳細に説明されるが、図1に示すように、筒状部材64は、濾過装置40がタンク30内に配置された状態では、第1の下端支持部材55の貫通孔55bを通ってリタンフィルタユニット50の内筒部材52内に挿入される。
【0060】
このため、内筒部材52と第1の下端支持部材55の貫通孔55bと筒状部材64とは、筒状部材64が内筒部材52内に収容されるよう考慮されて形成されている。また、筒状部材64が内筒部材52内に収容された状態において、内筒部材52の内面と筒状部材64の外面との間には、作動油L1が流動可能な隙間が規定されるように考慮されている。
【0061】
筒状部材64は、リタンフィルタユニット50内に挿入された状態において、先端が第1の上端支持部材54の近傍に達する長さを有している。
【0062】
筒状部材64の下端部64aは、周方向に広がっており、内筒部材52内の空間よりも大きい面積を有している。それゆえ、下端部64aは、内筒部材52の内側には収容されず、それゆえ、第1の下端支持部材55は、下端部64a上に配置される。
【0063】
下端部64aの周壁には、周方向外側に向かって開口する連通孔64bが周方向に複数並んで形成されている。連通孔64bは、筒状部材64の内側と外側とを連通している。第1の下端支持部材55の内側には、例えばOリング66などのシール部材が設けられており、第1の下端支持部材55と筒状部材64との間が液密にシールされるようになっている。
【0064】
リリーフバルブ65は、筒状部材64の上端に設けられている。リリーフバルブ65は、筒状部材64の内側に向かって開く。
【0065】
ここで、タンク30の説明に戻る。タンク30には、流入口31から流入した作動油L1を、リタンフィルタユニット50の内筒部材52の内側に導く導入部70が設けられている。
【0066】
導入部70は、タンク30の上端部に設けられている。導入部70は、筒状である。タンク30の上端には、導入部70が嵌る嵌り孔33が形成されており、導入部70の上端縁と嵌り孔33の周縁とが固定されている。それゆえ、導入部70の大部分は、タンク30内に収容されている。導入部70は、下端がタンク30の上方に位置するような長さを有している。導入部70の上端開口は、タンク30の外部と連通している。
【0067】
導入部70の上下端には、濾過装置40(リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60)が通過可能な挿通孔71,72が形成されている。挿通孔71,72は、流出口32の同心上に配置されている。
【0068】
導入部70とリタンフィルタユニット50とには、リタンフィルタユニット50が挿通孔72を通過してタンク30内に抜け出ることを防止する抜け止め構造73が設けられている。抜け止め構造73は、挿通孔72の周縁に形成される第1の係合部74と、リタンフィルタユニット50の把持部材56の本体部56aの周縁に形成される第2の係合部75とを備えている。
【0069】
第1の係合部74は、挿通孔72の周縁部の全域が内側に向かって突出することによって形成されている。第2の係合部75は、把持部材56の本体部56aの周縁部の全域が外側に向かってフランジ状に突出することによって形成されている。
【0070】
図1に示すように、このように形成される第1,2の係合部74,75どうしが互いに上下方向に係合することによって、リタンフィルタユニット50がタンク30内に抜け出ることが防止される。第1の係合部74と第2の係合部75との間に例えばOリング76などのシール部材が設けられており、それゆえ、第1,2の係合部74,75間は液密にシールされる。
【0071】
流入口31は、タンク30の側壁34と導入部70の側壁とを貫通して、導入部70内に連通している。それゆえ、タンク30内に導かれた作動油L1は、まず導入部70内に流入する。
【0072】
蓋部材80は、導入部70の上端の挿通孔71を覆う大きさを有している。図3は、蓋部材80が取り付けられたタンク装置20を上方からみた状態を示している。図1〜3に示すように、蓋部材80は、複数のボルト81によって、タンク30に固定される。
【0073】
ばね部材90は、濾過装置40がタンク30内に配置された状態において、導入部70内に収容されて蓋部材80と把持部材56との間に配置される。ばね部材90には、例えばコイルばねが用いられている。蓋部材80がボルト81によってタンク30に固定されると、ばね部材90の弾性力によって、第1,2の係合部74,75が互いに押し付けられる方向に付勢される。
【0074】
蓋部材80の下部には、ばね部材90が嵌る突出部82が形成されている。また、把持部56bは、ばね部材90が嵌る突出部としての機能も有している。ばね部材90が導入部70内に収容された状態では、突出部82と把持部56bとがばね部材90内に嵌ることによって、ばね部材90が支持される。
【0075】
つぎに、タンク30内での濾過装置40の配置構造について、具体的に説明する。図1,2に示すように、サクションフィルタユニット60は、第2の下端支持部材63に形成された貫通孔63aが流出口32と連通するように、タンク30の底壁に配置される。流出口32は、タンク30内に突出しており、流出口32が貫通孔63aに嵌ることによって、サクションフィルタユニット60の位置決めがなされる。
【0076】
リタンフィルタユニット50は、第1の下端支持部材55が、サクションフィルタユニット60の筒状部材64の下端部64aの上に当接するように配置される。なお、リタンフィルタユニット50がサクションフィルタユニット60に当接した状態において、第1,2の係合部74,75間がOリング76を介して液密になるように、サクションフィルタユニット60とリタンフィルタユニット50との大きさ(具体的には上下方向の長さ)は、考慮されている。
【0077】
図4は、サクションフィルタユニット60をタンク30内に設置した後にリタンフィルタユニット50を設置している状態を示す断面図である。図4に示すように、リタンフィルタユニット50を設置する際には、サクションフィルタユニット60の筒状部材64が設置作業のガイドとして機能する。具体的に説明すると、サクションフィルタユニット60の筒状部材64がリタンフィルタユニット50の内筒部材52の内側に収容されるとともに当該筒状部材64が比較的長く形成されているので、リタンフィルタユニット50は、筒状部材64をガイドとしてスムーズにサクションフィルタユニット60に当接するようになる。
【0078】
リタンフィルタユニット50は、サクションフィルタユニット60の同心上に配置される。なお、上記されたように、本実施形態では、濾過装置(リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60)は、流出口32の同心上に配置される。また、流出口32は、導入部70の挿通孔71,72と同心上に配置される。
【0079】
それゆえ、濾過装置40は、導入部70の挿通孔71,72と同心上に配置されることになるので、濾過装置40を挿通孔71,72を通してタンク30内に入れると、濾過装置40は、自然にタンク30内での配置姿勢となる。
【0080】
このように、リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60とがタンク30内への挿入方向に並んで配置されることによって、図3に示すように、高さ方向(リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60とが並ぶ方向、つまり濾過装置40の挿入方向)を横切る方向のタンク30の断面積は、リタンフィルタユニット50もしくはサクションフィルタユニット60のうち大きい方を収容できる大きさを有していればよい。
【0081】
つぎに、タンク装置20の動作の説明をする。図1に示すように、流入口31から流入した作動油L1は、まず導入部70内に流入する。ついで、作動油L1は、把持部材56の貫通孔56cを通って、内筒部材52の内側に流入する。ついで、作動油L1は、内筒部材52の側壁52aに形成された複数の貫通孔52bを通って第1の濾材51に達する。
【0082】
作動油L1は、第1の濾材51を内側から外側に向かって通過する。作動油L1内のダスト12(図5に示す)などは、第1の濾材51を通過する際に捕集され、それゆえ、作動油Lが濾過されてクリーンな作動油L2になる。
【0083】
第1の濾材51によって濾過された作動油L2は、外筒部材53の側壁53aに形成された複数の貫通孔53bを通過してタンク30内に出る。ついで、作動油L2は、サクションフィルタユニット60を外側から内側に通過する。
【0084】
なお、サクションフィルタユニット60は、濾過装置40(リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60)を交換するなどのために蓋部材80を開けた際にタンク30内に入り込んだダストを捕集する。サクションフィルタユニット60を通過した作動油L2は、流出口32から流出する。
【0085】
リタンフィルタユニット50の第1の濾材51の濾過機能が低下するなどして、導入部70および内筒部材52の内側の圧力が上昇すると、リリーフバルブ65が開く。図5は、リリーフバルブ65が開いた状態を示す断面図である。図5に示すように、リリーフバルブ65を通過した作動油L1は、筒状部材64内を流動する。そして、下端部64aに形成された連通孔64bを通って筒状部材64外に出る。
【0086】
この際、上記したように、リリーフバルブ65が内筒部材52の上端部近傍に配置されるようになるので、リタンフィルタユニット50によって捕集されたダスト12は、リリーフバルブ65を通って流れ出にくくなる。さらに、ダスト12は、重力によってリタンフィルタユニット50の下方に溜まるので、それゆえ、ダスト12はリリーフバルブ65を通って流れ出にくくなる。
【0087】
このように構成されるタンク装置20では、上記されたように、高さ方向(リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60とが並ぶ方向)を横切る方向のタンク30の断面積は、リタンフィルタユニット50もしくはサクションフィルタユニット60のうち大きい方を収容できる大きさを有していればよいので、濾過装置40を収容するためにタンク30に必要な形状を小さくすることができる。
【0088】
取付の際に挿通孔71を共通して用い構造であるので、蓋部材80は1つ備えればよく、それゆえ、タンク30にとって必要な大きさ、形状は、蓋部材80を1つ設置できる大きさ、形状となる。
【0089】
このことによって、濾過装置40を収容できる大きさを超える容量がタンク30に求められた場合では、タンク30に必要な形状を確保した上で、それを超える容量を付け足すだけであるので、タンク30の形状の設計の自由度を大きくすることができる。
【0090】
また、リタンフィルタユニット50は、作動油L1を内側から外側に向かって通過する構造である。それゆえ、タンク30の構造が簡素になる。この点について、具体的に説明する。リタンフィルタユニット50を外側から内側に通過することによって作動油L1が濾過される構造であると、リタンフィルタユニット50を通過する前の作動油L1が、タンク30内に溜められるクリーンな作動油L2に混ざりこまないようにするために、リタンフィルタユニット50を覆う隔壁やケース部材が必要になる。この隔壁やケース部材には、リタンフィルタユニット50との間を液密にシール構造が必要になる。また、リタンフィルタユニット50の交換作業を考慮すると、タンク30に形成される。このため、タンク30の構造が複雑になることが考えられる。
【0091】
これに対し、本実施形態のように作動油L1がリタンフィルタユニット50を内側から外側に向かって通過する構造であると、リタンフィルタユニット50を通過したクリーンな作動油L2が、タンク30内に流出するようになるので、リタンフィルタユニット50の周囲を囲む隔壁やケース部材を必要としない。それゆえ、タンク30の構造が簡素になる。
【0092】
また、濾過装置40では、サクションフィルタユニット60は、タンク30の底壁に当接することによって支持され、リタンフィルタユニット50は、サクションフィルタユニット60に当接することによって支持される。
【0093】
このため、タンク30内でのリタンフィルタユニット50の姿勢を保持するためのケース部材などを必要としないので、濾過装置40の構造を簡素にすることができる。
【0094】
また、サクションフィルタユニット60は、筒状部材64を備えている。リリーフバルブ65が筒状部材64の先端部に設けられることによって、リリーフバルブ65がタンク30内の高い位置に配置される。それゆえ、リリーフバルブ65が開いた場合であっても、捕集されたダスト12がリリーフバルブ65を通って出て行きにくくなる。また、筒状部材64は、リタンフィルタユニット50を設置する際に、ガイド部材として機能する。また、筒状部材64は、サクションフィルタユニット60の着脱の際には、作業者が把持することができる。
【0095】
このように、リタンフィルタユニット50を設置するために筒状部材64を設けることによって、ダスト12の流出が抑制されるとともに、リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60の着脱作業の効率が向上する。
【0096】
つぎに、本発明の第2の実施形態に係るタンク装置20を、図6,7を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構造は、同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態では、リタンフィルタユニット50が、ガイド部材100を備える点が第1の実施形態と異なる。他の構造は、第1の実施形態と同様であってよい。上記異なる点について、具体的に説明する。
【0097】
図6は、本実施形態のタンク装置20を示す断面図である。図6に示すように、リタンフィルタユニット50は、ガイド部材100を備えている。ガイド部材100は、外筒部材53よりも大きい径を有する筒状部材である。ガイド部材100は、外筒部材53と第1の濾材51と内筒部材52とを内側に収容している。ガイド部材100の上下端は、第1の上端支持部材54と第1の下端支持部材55とに支持固定されている。
【0098】
図7は、図6中に示されるF7の範囲を拡大して示している。図7は、リタンフィルタユニット50において、油面S近傍の部位を拡大して示す断面図である。なお、図6中では、ガイド部材100は、断面された状態が示されているが、一部外面も示されている。
【0099】
図6,7に示すように、ガイド部材100には、油面S(最低油面位置)よりも下方の部位に、貫通孔101が形成されている。貫通孔101は、本発明で言う戻し部の一例である。
【0100】
つぎに、本実施形態でのタンク装置20の動作を説明する。外筒部材53を通過したクリーンな作動油L2は、外筒部材53とガイド部材100との間を通る。ガイド部材100において油面Sよりも上方の部位には、貫通孔が形成されていない。それゆえ、作動油L2は、油面Sまで導かれる。なお、流入口31から外筒部材53とガイド部材100との間を通って油面Sに至る油路は、作動油L2によって満たされている。
【0101】
このため、リタンフィルタユニット50によって濾過されたクリーンな作動油l2は、空気に触れることなく油面Sまで導かれることになる。
【0102】
この結果、リタンフィルタユニット50を通過したクリーンな作動油L2が、図6中に2点鎖線で示すように、空気に触れた後に油面Sに落下するといった経路をたどることがない。このような経路をたどると、作動油L2が油面Sに当接した際に泡立つことがある。作動油L2が泡立つことは、ポンプにとって好ましくない。
【0103】
本実施形態では、濾過装置40がガイド部材100を備えるので、第1の実施の形態の効果に加え、作動油L2が泡立つことが抑制される。
【0104】
つぎに、本発明の第3の実施形態に係るタンク装置20を、図8を用いて説明する。なお、第2の実施形態と同様な機能を有する構造は、同一の符号を付して説明を諸略する。本実施形態では、タンク30とリタンフィルタユニット50の構造とが第2の実施形態と異なる。他の点は、第2の実施形態と同様であってよい。上記異なる点について、具体的に説明する。
【0105】
図8は、本実施形態のタンク装置20を示す断面図である。図8に示すように、本実施形態では、ガイド部材100は、リタンフィルタユニット50ではなく、導入部70の下端部に取り付けられている。
【0106】
本実施形態では、ガイド部材100は、リタンフィルタユニット50の外筒部材53との間に隙間を有する大きさである。また、本実施形態では、ガイド部材100は、貫通孔101を有しておらず、液面Sの下方まで延びている。それゆえ、外筒部材53とガイド部材100との間を通る作動油L2は、ガイド部材100の下端、つまり、液面Sの下方を通ってタンク30内に戻る。
【0107】
本実施形態では、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0108】
なお、第1〜3の実施形態では、リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60とは、上下方向に並んでいる。しかしながら、リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60との並ぶ方向は、これに限定されない。
【0109】
例えば、リタンフィルタユニット50とサクションフィルタユニット60とは、水平方向に並んでもよい。この場合であっても、筒状部材64の先端にリリーフバルブ65が設けられることによって、リリーフバルブ65が開いた場合であっても、リリーフバルブは作動油の流れの上流側に配置されるようになるので、ダスト12などはリリーフバルブ65を通りにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るタンク装置を示す断面図。
【図2】図1に示されたタンク装置が分解された状態を一部切り欠いて示す断面図。
【図3】図1に示されたタンク装置を示す平面図。
【図4】図2に示されたサクションフィルタユニットをタンク内に設置した後にリタンフィルタユニットを設置している状態を示す断面図。
【図5】図1に示されたリリーフバルブが開いた状態を示す断面図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るタンク装置を示す断面図。
【図7】図6に示されたF7の範囲を拡大して示す断面図。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るタンク装置を示す断面図。
【符号の説明】
【0111】
20…タンク装置、30…タンク、31…流入口、32…流出口、40…濾過装置、50…リタンフィルタユニット(第1の濾過ユニット)、51…第1の濾材(濾材)、60…サクションフィルタユニット(第2の濾過ユニット)、64…筒状部材、64b…連通孔、100…ガイド部材、S…液面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の濾材を備え、濾過すべき液を内側から外側に向かって通過することによって当該濾過すべき液を濾過する第1の濾過ユニットと、
前記第1の濾過ユニットを通過した液をさらに濾過する第2の濾過ユニットと
を具備し、
前記第1の濾過ユニットと前記第2の濾過ユニットとは、タンク内に配置される際に互いに重なる姿勢で配置されることを特徴とする濾過装置。
【請求項2】
前記第1の濾過ユニットと前記第2の濾過ユニットとは、互いに当接した状態で前記タンク内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
【請求項3】
前記第2の濾過ユニットは、前記第1の濾過ユニットの一端に当接するとともに、前記第1の濾過ユニットに当接した状態において前記第1の濾過ユニット内に収容される筒状部材を備え、
前記筒状部材において前記第1の濾過ユニット側の端部にはリリーフバルブが設けられ、他端部には前記第1の濾過ユニットの外部に連通する連通孔が形成されることを特徴とする請求項2に記載の濾過装置。
【請求項4】
前記第1の濾過ユニットは、前記濾材の外周面と所定の隙間を有した状態で前記濾材を覆うとともに、前記濾材を通過した液を、前記第1の濾過ユニットが前記タンク内に配置された際の液面よりも低い位置に導くガイド部材を具備することを特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
【請求項5】
流入口と流出口とを備え、前記流入口より濾過すべき液が流入するとともに前記流出口より濾過された液が流出するタンクと、
前記タンク内に収容され、筒状の濾材を備えて前記濾過すべき液を内側から外側に向かって通過することによって当該濾過すべき液を濾過する第1の濾過ユニットと、
前記タンク内収容され、前記第1の濾過ユニットによって濾過された前記液をさらに濾過して前記流出口へ戻す第2の濾過ユニットと、
を具備し、
前記第1の濾過ユニットと前記第2の濾過ユニットとは、タンク内に配置される際に互いに重なる姿勢で配置されることを特徴とするタンク装置。
【請求項6】
前記第1の濾過ユニットと前記第2の濾過ユニットとは、互いに当接した状態で前記タンク内に配置されることを特徴とする請求項5に記載のタンク装置。
【請求項7】
前記第2の濾過ユニットは、前記第1の濾過ユニットの一端に当接するとともに、前記第1の濾過ユニットに当接した状態において前記第1の濾過ユニット内に収容される筒状部材を備え、
前記筒状部材において前記第1の濾過ユニット側の端部にはリリーフバルブが設けられ、他端部には前記第1の濾過ユニットの外部に連通する連通孔が形成されることを特徴とする請求項6に記載のタンク装置。
【請求項8】
前記タンクは、前記第1の濾過ユニットの外周面と所定の隙間を有した状態で前記第1の濾過ユニットを覆うとともに、前記第1の濾過ユニットを通過した液を、前記第1の濾過ユニットが前記タンク内に配置された際の液面よりも低い位置からタンク内に導くガイド部材を具備することを特徴とする請求項5に記載のタンク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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