説明

照明システム

【課題】照明光の制御が容易で、安全性および信頼性が高い照明システムを提供する。
【解決手段】照明システムは、第1の発光素子と、第2の発光素子と、波長変換体と、第1の導光体と、第2の導光体と、駆動回路と、を有する。前記第1の発光素子は、紫外から可視光の波長範囲の第1の光を放出可能である。前記第2の発光素子は、赤外光を放出可能である。前記波長変換体は、前記第1の光を吸収し、前記第1の光の波長よりも長い波長の変換光を放出可能である。前記第1の導光体は、前記第1の光を前記波長変換体へ向けて伝送可能である。前記第2の導光体は、前記赤外光を前記波長変換体へ向けて伝送可能である。前記駆動回路は、前記第1の光の出力を制御可能であり、かつ前記第2の発光素子を駆動可能である。前記第1の光と、前記変換光と、が混合され、照明光が放出される。また、前記赤外光が制御光信号として放出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置に発光素子(LD:Laser Diode)を用いると、通信機能を持つ照明システムの構成が容易となる。
【0003】
照明システムとして、照明光に信号を重畳する可視光通信方式、リモコンによる調光方式、無線機能を有する照明監視制御方式、などがある。
【0004】
可視光や電波を空中伝搬し遠隔操作により照明装置を制御する場合、ノイズやEMI(Electromagnetic interference)による信号強度の制限のため、高い通信品質を保つことが困難である。このため、高い安全性が要求される空港や道路などの照明システムに用いるには問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−318836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、照明光の制御が容易で、安全性および信頼性が高い照明システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態にかかる照明システムは、第1の発光素子と、第2の発光素子と、波長変換体と、第1の導光体と、第2の導光体と、駆動回路と、を有する。前記第1の発光素子は、紫外から可視光の波長範囲の第1の光を放出可能である。前記第2の発光素子は、赤外光を放出可能である。前記波長変換体は、前記第1の光を吸収し、前記第1の光の波長よりも長い波長の変換光を放出可能である。前記第1の導光体は、前記第1の光を前記波長変換体へ向けて伝送可能である。前記第2の導光体は、前記赤外光を前記波長変換体へ向けて伝送可能である。前記駆動回路は、前記第1の光の出力を制御可能であり、かつ前記第2の発光素子を駆動可能である。前記第1の光と、前記変換光と、が混合され、照明光が放出される。また、前記赤外光が制御光信号として放出される。
【0008】
本発明の他の実施形態にかかる照明システムは、発光素子と、導光体と、波長変換体と、受光素子と、駆動回路と、を有する。前記発光素子は、紫外から可視光の波長範囲の光を放出可能である。前記導光体は、第1の端部と、第1の端部の反対側に設けられた第2の端部と、を有する。前記導光体は、前記発光素子から放出された前記光が前記第1の端部へ入射したのち前記第2の端部に向かって伝搬可能である。波長変換体は、前記第2の端部から出射した前記光を吸収し、前記光の波長よりも長い波長の変換光を放出可能である。前記受光素子は、前記変換光を検出可能な受光素子であって、前記第2の端部へ入射し伝搬されたのち前記第1の端部から出射した前記変換光を検出する。前記駆動回路は、前記変換光が所定値よりも低下したことを前記受光素子が検出または、前記駆動回路の前記受光素子が前記変換光を予め設定した時間検出しなかった場合など通常と異なる検出結果を生じると、前記発光素子の駆動を停止可能である。前記発光素子から放出された前記光と、前記変換光と、が混合されて照明光として放出される。
【発明の効果】
【0009】
照明光の制御が容易で、安全性および信頼性が高い照明システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態にかかる照明システムのブロック図である。
【図2】第1の実施形態にかかる照明装置の構成図である。
【図3】入射光波長に対する光ファイバーの伝送損失を示すグラフ図である。
【図4】第2の実施形態にかかる照明システムのブロック図である。
【図5】第2の実施形態の構成図である。
【図6】図6(a)は第2の実施形態の第1変形例、図6(b)は第2の実施形態の第2変形例、の構成図である。
【図7】図7(a)は第3の実施形態にかかる照明システム、図7(b)はその第1変形例、図7(c)はその第2変形例、の構成図、である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施形態にかかる照明システムのブロック図である。
第1の実施形態は、光ファイバーのような導光体を用いて紫外から可視光の波長範囲の光を伝送し光源から離れた空間の照明を行うとともに、照明には寄与しない波長の光を照明空間近傍に伝送する照明システムである。すなわち、第1の実施形態は、通信機能を有する照明システムと言える。
【0012】
照明システム5は、照明装置10を含む。照明装置10は、第1の発光素子20(20a、20b)、第1の導光体40(40a、40b)、波長変換体60、および第1の発光素子20を駆動可能な駆動回路70、を有している。本図において、第1の発光素子20は、駆動回路70からの駆動信号S1aで駆動される発光素子20aと、駆動信号S1bで駆動される発光素子20bと、を含む。
【0013】
発光素子20aからの放出光は、導光体40a内を伝搬し、波長変換体60を照射する。また、発光素子20aからの放出光は、導光体40b内を伝搬し、波長変換体60を照射する。波長変換体60を照射した伝搬光LBa、LBbのそれぞれの一部は、波長変換体60に吸収され、放出光の波長よりも長い波長を有する変換光LYを放出する。
【0014】
もし、並列に接続される第1の発光素子20の数を増やすと、変換光LY、および波長変換されずに放出される伝搬光LBa、LBbが共に増加し、高い光出力とすることができる。伝搬光LB(LBa、LBb)と、変換光LYと、は混合され照明光LWとなる。複数の発光素子20を設けると、例えば、1万ルーメン(lm)という高光束を得ることができる。
【0015】
導光体40は、光ファイバー、透明樹脂、ガラスなどからなり、円や矩形などの断面を有する。光は、導光体40の延在する方向へ伝搬される。
【0016】
他方、照明システム5は、照明装置10の他に、第2の発光素子30と、第2の導光体50と、を有している。第2の発光素子30は、駆動回路70からの駆動信号S2で駆動される。第2の発光素子30からの放出光は、照明光には寄与しない制御光信号であり、第2の導光体50内を伝搬したのち照明光LWの照射空間内に放出される。その放出光は、波長変換体60を照射し、透過または散乱する。
【0017】
なお、第1の導光体20、第2の導光体50、および波長変換体60、などを含む発光部は、光学部品で構成される。すなわち、発光素子やその駆動回路などの電気部品を含まないので発光部を給電する必要がない。このため、メンテナンスが容易であり、遠隔制御が容易である。
【0018】
図2は、第1の実施形態にかかる照明システムの構成図である。
第1の発光素子20および第2の発光素子30は、LD(Laser Diode) とすることができる。図2では、第1の発光素子20a、20bは、InGaN系材料等からなる青色LDであるものとし、その発光波長は450nm近傍であるものとする。LDの場合、半値全角が、垂直方向で約30度、水平方向で約15度などと狭くでき、発光点も約10μm以下と小さくできる。このため、放出光を効率よく光ファイバーなどへ導入できるので好ましい。第2の発光素子30からの放出光は、赤外光の波長範囲(例えば780nm以上)とする。
【0019】
また、導光体40は、光ファイバーからなるものとする。第1の発光素子20aからの放出光は、光コネクタ80を介して第1の光ファイバー40の一方の端部へ入射する。第1の発光素子20bからの放出光は、光コネクタ80を介して第1の光ファイバー40の一方の端部入射する。第2の発光素子30からの放出光は、光コネクタ80を介して光ファイバー40の一方の端部に入射する。光ファイバー40の長さDは、例えば、20〜30mとすることができる。
【0020】
光ファイバー40へ入射した光は、光ファイバー40の他方の端部に設けられた光コネクタ82を介して導光透明部材84へ導かれる。導光透明部材84の内部または外周部には、蛍光体などからなる波長変換体60が設けられる。
【0021】
なお、光ファイバー40は、図1のように、独立の光ファイバー40a、40b、50からなるものであってもよい。または、図2のように、共通の1つの光ファイバーであってもよい。さらに、例えば、入力側において分割されたコア部が、融着などにより束ねられ1つのコア部とされたコンバイナ構造であってもよい。
【0022】
青色の伝搬光LBa、LBbは、導光透明部材84の内部を進行しつつ、外方へも放出される。この場合、波長変換体60として、例えば珪酸塩系材料やYAG(Yttrium-Aluminum-Garnet)系材料を用いた黄色蛍光体を用いると、発光強度のピークが約560nm近傍の黄色光LYを得ることができる。この結果、青色伝搬光LBと、黄色光LYと、が混合された(擬似)白色光LWを得ることができる。伝搬光LBa、LBbの波長を、それぞれ波長変換体60の励起スペクトル強度が最大となる波長近傍にすると、発光スペクトル強度を高めることが容易となる。
【0023】
第2の発光素子30が、例えばAlGaAs/GaAs系材料であると、波長が860nm近傍の赤外光を得ることができる。また、InGaAsP/InP系材料を用いると、980nm、1300nm、1550nm、近傍の赤外光を得ることができる。蛍光体のような波長変換体は、赤外光に対しては透明なので、赤外光LIは波長変換体60を透過するか散乱され、照明効果を損なうことなく外部に放出される。
【0024】
なお、赤外光を駆動する電流に変調信号を重畳すると、照明光が照射される空間に設けられた赤外光検出器89は、変調された赤外光LIを光/電気変換し、伝送された信号を復調することができる。すなわち、人間や乗り物などの被照明体は、照明光LWとともに放出された赤外光LIから有用な情報を受け取ることできる。
【0025】
また、照明装置において、30m以上の距離から照明システムを制御するには、光ファイバー内を伝送した赤外光を用いることが好ましい。赤外光の波長範囲は、霧などの悪天候でも可視光よりも遠くまで空中伝搬する。このため、赤外光検出器89を用いることにより、乗り物の操縦者が、空港や道路などにおいて、障害物、人間、照明位置などを確認することが容易であり、安全性が高められる。
【0026】
図3は、入射光の波長に対する光ファイバーの伝送損失を示すグラフ図である。
光ファイバーとしては、石英光ファイバー、PCF(プラスチッククラッド光ファイバー)、POF(プラスチック光ファイバー)などがある。コアおよびクラッドが石英からなる石英光ファーバーの伝送損失は、PCFやPOFの伝送損失よりもそれぞれ小さい。しかしながら、青色光は、光ファイバー内での散乱が大きく、伝送損失が大きい。このため、照明光としての伝送距離は、石英光ファイバーを用いても実用上では約30m程度となる。
【0027】
他方、波長が780nm以上の赤外光は、石英光ファイバー内での伝送損失が約3.5dB/km以下と小さい。このため、10kmまでの信号伝送が容易である。また、PCFでも6dB/kmの伝送損失なので、1〜5kmの信号伝送が可能である。さらに、検出器の感度以上であれば、制御光信号は低強度であってもよい。このため、伝送損失に対する許容範囲は広い。
【0028】
図4は、第2の実施形態にかかる照明システムのブロック図である。
第2の実施形態は、第3の導光体52と、光/電気変換部72と、をさらに有する。第3の導光体52は、照明光を生成するための第1の発光素子20からの放出光を伝送する第1の導光体40よりも長い。
【0029】
第3の導光体52には、波長変換体60により散乱された赤外戻り光LIRが入射され、その出射光は光/電気変換部72により、駆動制御信号SCに変換される。例えば、波長変換体60が劣化するか、導光体40が破損するかなどして、赤外戻り光LIRの強度が変化した場合、駆動制御信号SCに応じて、第1の発光素子20をシャットダウンする。このようにすると、高エネルギーを有する青色光LBが人間の目などを直接照射することを抑制できる。
【0030】
図5は、第2の実施形態にかかる照明システムの構成図である。
第2の導光体(光ファイバー)30の長さDRは、第1の導光体(光ファイバー)20の長さDよりも長く、例えば30m以上、10km以下、などとする。第2の光ファイバー52に設けられた光/電気変換部72により、長さDRを伝送されて減衰した赤外戻り光LIR(制御光信号)が、赤外光受光素子72aで電気信号に変換され、増幅制御回路72bにより増幅される。このようにして生成された駆動制御信号SCを用いて駆動回路70が駆動される。第3の光ファイバー52の長さDRを第1の光ファイバー40の長さDよりも大きくし、駆動制御信号SCを駆動回路70まで伝送することは容易である。すなわち、分散して設けられた多数の照明装置を、遠距離において一括して監視や制御が可能である。
【0031】
図6(a)は第2の実施形態の第1変形例、図6(b)は第2の実施形態の第2変形例、の構成図である。
図6(a)の第1変形例では、第2の光ファイバー52の受光側と、駆動回路70と、の間に、赤外光受光素子72a、増幅制御回路74、第3の発光素子75、光ファイバー76、光/電気変換部73を設ける。また、第2の発光素子30は、InGaAsP/InPからなる1300nm〜1550nm波長範囲のLDとする。このようにすると、第3の光ファイバー52の長さDRを、例えば10kmのように大きくしても、照明システムの監視や制御が容易である。
【0032】
このため、監視や通信をコントロールセンターに集約して、照明空間である白色発光部87よりも遠い距離に設けることができる。すなわち、白色発光部87、第1の発光素子20、第1の光ファイバー40、などにおける故障を、遠距離で監視できる。
【0033】
赤外光受光素子72aによる受信信号は、増幅制御回路74により判断され、第3の発光素子75からシャットダウン信号などを光ファイバー76を介して駆動回路70に伝達可能となる。なお、光ファイバー76を用いずに、光ファイバー52を用いてもよい。この場合、光ファイバー52の途中に駆動回路70への分岐部や光スイッチなどを設ければよい。
【0034】
光ファイバー通信は、電磁ノイズの影響を受けにくい。このため、光ファイバーを用いた照明システム遠方監視制御システムは、広域にわたって安全性および信頼性を保ちつつ、一括して監視制御できる。光ファイバーは、高速道路や空港では、既に埋設されているケースが多いため、そのまま、照明システムの監視および制御に活用できる。
【0035】
図6(b)の第2変形例では、照明空間の側にも発受光素子を設ける。被照明体98からの光信号は、外部検出器としての赤外線受光素子90により検出され、増幅制御回路92を介して第4の発光素子94を駆動する。第4の発光素子94からの赤外光戻り光LIRは、光ファイバー53を介して、第3の光ファイバー52へ入射する。
【0036】
被照明体98からの光信号としては、例えば、自動車のヘッドランプやリアランプの発光や、赤外/可視光モニターカメラからの映像信号などを含む。このように、照明装置内部の故障信号以外の外部信号も、長距離である第3の光ファイバー52を介して、照明システムの監視や制御を行うコントロールセンターへ伝送できる。
【0037】
図7(a)は第3の実施形態にかかる照明システム、図7(b)はその第1変形例、図7(c)はその第2変形例、の構成図、である。
図7(a)の照明システムは、第1の発光素子20と、第1の端部および第2の端部を第1の導光体(光ファイバー)40と、波長変換体60と、受光素子71と、駆動回路70と、を有している。第1の発光素子20を青色LDとし、第1の光ファイバー40を石英ファイバーからなるものとするが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】
また、波長変換体60は、例えば珪酸塩系材料やYAG系材料からなる黄色蛍光体からなるものとする。青色光は、第1の端部へ入射し、光ファイバー40を伝搬する。こののち、青色光は、第1の端部の反対の側の第2の端部から出射し、導光透明部材84へ入射する。導光透明部材84の外縁に設けられた黄色蛍光体60は、青色光LBの一部を吸収し、黄色光を放出する。
【0039】
黄色蛍光体60に吸収されずに導光透明部材84の外部に放出された青色光LBと、黄色光、とが混合されて、(擬似)白色光LWを生じ、照明光として用いることができる。本図では、第1の発光素子20は、2つ(20a、20b)を含むが、1つでもよい。発光素子の数を増やすと、出力を高めることができる。
【0040】
青色光LBの一部は、黄色蛍光体60により散乱されて広がり、光ファイバー40の第2の端部へ入射し、青色戻り光LBRとなり、第1の端部から出射する。また、放射角度が広い黄色光の一部は、第2の端部へ入射し、黄色戻り光LYRとなって伝搬し、第1の端部から出射する。すなわち、白色戻り光は、第2の端部から第1の端部へ向かって伝搬する。
【0041】
黄色戻り光LYRは、黄色光波長範囲に受光感度を有する受光素子71を用いて検出される。例えば、Siフォトダイオードの受光面に青色光を遮断するようなフィルタを設ける。このようにすると、光ファイバー40の破損、または黄色蛍光体60の破損などにより白色光が放出不能または出力低下が生じる故障モードを瞬時に察知し、速やかに照明装置をシャットダウンできる。この場合、破損部から離れた出力側で故障を検知できるので、検出および制御部の破損を抑制できる。このため、高出力青色レーザ光が人間の眼などへダメージを加えることが抑制でき、照明装置を高い信頼性で監視可能な照明システムとすることができる。
【0042】
図7(b)の第1変形例では、白色戻り光LWRは第2の光ファイバー51内を発光素子の方向に向かって進み、受光素子71へ入射する。また、図7(c)の第2変形例では、第3の光ファイバー52の長さDRは、第1の光ファイバー40の長さDよりも長くすることができる。図3に示すように、例えば青色光(例えば波長450nm)および黄色光(例えば波長560nm)は赤外光よりも伝送損失が大きい。しかし、白色戻り光LWRは、照明光として用いるのではなく、照明システムの制御に用いる。駆動回路70を制御可能な信号であれば、低レベルでもよい。すなわち、照明光の伝送距離よりも遠くの距離にあるコントロールセンターまで信号を伝送できる。
【0043】
以上、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかしながら、本発明は、これらの実施形態に限定されない。本発明を構成する導光体、光ファイバー、発光素子、受光素子、波長変換体、駆動回路、などの材質、形状、サイズ、配置などに関して、当業者が各種設計変更を行ったものであっても、本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0044】
5 照明システム、20 第1の発光素子、30 第2の発光素子、40 第1の導光体(光ファイバー)、50 第2の導光体(光ファイバー)、52 第3の導光体(光ファイバー)、60 波長変換体、70 駆動回路、72 光電気変換部、72a 赤外光受光素子、SC 駆動制御信号、LW 照明光、LI (赤外)制御光信号、LIR (赤外)制御光信号、LB 伝搬光、LY 変換光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外から可視光の波長範囲の第1の光を放出可能な第1の発光素子と、
赤外光を放出可能な第2の発光素子と、
前記第1の光を吸収し、前記第1の光の波長よりも長い波長の変換光を放出可能な波長変換体と、
前記第1の光を前記波長変換体へ向けて伝送可能な第1の導光体と、
前記赤外光を前記波長変換体へ向けて伝送可能な第2の導光体と、
前記第1の光の出力を制御可能であり、かつ前記第2の発光素子を駆動可能な駆動回路と、
を備え、
前記第1の光と、前記変換光と、を混合して照明光を放出し、
前記赤外光を制御光信号として放出することを特徴とする照明システム。
【請求項2】
前記波長変換体により散乱された前記制御光信号を伝送可能な第3の導光体と、
前記第3の導光体から出射した前記制御光信号を出力電気信号に変換可能な光電気変換部と、
を備え、
前記駆動回路は、前記出力電気信号に応じて前記第1の光の前記出力を制御することを特徴とする請求項1記載の照明システム。
【請求項3】
前記第3の導光体へ入射する赤外光は、前記第2の発光素子からの前記赤外光以外の赤外光を含むことを特徴とする請求項2記載の照明システム。
【請求項4】
前記第3の導光体の長さは、前記第1および第2の導光体の長さよりもそれぞれ大きく、
前記第3の導光体からの出射光に応じた信号は、増幅されたのちに前記駆動回路へ入力されることを特徴とする請求項2または3に記載の照明システム。
【請求項5】
前記第1、第2、第3の導光体は、それぞれ光ファイバーを含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の照明システム。
【請求項6】
前記第1の導光体と前記第2の導光体とは、共通であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明システム。
【請求項7】
紫外から可視光の波長範囲の光を放出可能な発光素子と、
第1の端部と、第1の端部の反対側に設けられた第2の端部と、を有する導光体であって、前記発光素子から放出された前記光が前記第1の端部へ入射したのち前記第2の端部に向かって伝搬可能な導光体と、
前記第2の端部から出射した前記光を吸収し、前記光の波長よりも長い波長の変換光を放出可能な波長変換体と、
前記変換光を検出可能な受光素子であって、前記第2の端部へ入射し伝搬されたのち前記第1の端部から出射した前記変換光を検出する受光素子と、
前記変換光が所定値よりも低下したことを前記受光素子が検出すると、前記発光素子の駆動を停止可能な駆動回路と、
を備え、
前記発光素子から放出された前記光と、前記変換光と、を混合して照明光として放出することを特徴とする照明システム。
【請求項8】
前記導光体は、光ファイバーであることを特徴とする請求項7記載の照明システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−256535(P2012−256535A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−129296(P2011−129296)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】