説明

熱硬化性樹脂組成物

【課題】有機繊維、とくにアラミドパルプを含有せずに、高温域中で摩擦材の機械的強度を向上させた熱硬化性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】平均粒径が0.1〜0.5μmのチタン酸カリウム粒子と、未架橋ゴムと、熱硬化性樹脂とを含む熱硬化性樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱硬化性樹脂組成物に関するものであり、例えば、自動車などのブレーキパッドに用いられる熱硬化性樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
摩擦材の結合材として使用されるフェノール系熱硬化性樹脂(各種エラストマー変性も含む)は、耐熱性や耐久性に優れる。しかし、このようなフェノール系熱硬化性樹脂は、アラミド系繊維との濡れ性が十分でなく、その濡れ性を改善した樹脂組成物が特許文献1に開示されている。また、特許文献2は、アラミド繊維等の繊維基材、ストレートフェノール樹脂とフェノールアラルキル樹脂、充填材を含有する組成物からなるディスクパッド摩擦材への高負荷条件下において、ディスクパッドとしての耐久性を維持しつつ鳴き発生の低減、及び摩擦材とバックプレート接着面端部および近傍のキレツ、はがれを低減化するディスクパッドを開示している。
一方、アラミド繊維等の芳香族ポリアミド繊維を摩擦材等に使用した場合、該繊維の環境への飛散による影響が懸念され、当該繊維を含まない摩擦材等が望まれている。
しかしながら、従来の樹脂組成物を含む系では、原材料間の接着性が小さいため、摩擦材等から当該繊維を除くと性能が悪化するという問題があり、フェノール樹脂などを含む熱硬化性樹脂組成物の接着力を向上させるためのさらなる技術の改善が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−231850号公報
【特許文献2】特開2006−275198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、有機繊維、とくにアラミドパルプを含有せずに、高温域中で摩擦材の機械的強度を向上させた熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のとおりである。
1)平均粒径が0.1〜0.5μmのチタン酸カリウム粒子と、未架橋ゴムと、熱硬化性樹脂とを含む熱硬化性樹脂組成物。
2)前記未架橋ゴムは、熱硬化性樹脂組成物全体(固形分)に対し3〜35質量%含む、1)の熱硬化性樹脂組成物。
3)前記平均粒径が0.1〜0.5μmのチタン酸カリウム粒子は、熱硬化性樹脂組成物全体(固形分)に対し5〜25質量%含む、1)又は2)の熱硬化性樹脂組成物。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、有機繊維、とくにアラミドパルプを含有せずとも高温の摩擦材の機械的特性に優れた熱硬化性樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、平均粒径が0.1〜0.5μmのチタン酸カリウム粒子と、未架橋ゴムと、熱硬化性樹脂とを含む。
本発明において、チタン酸カリウム粒子は熱硬化性樹脂の補強材として使用される。チタン酸カリウム粒子は、熱硬化性樹脂の中へ分散させるため、未架橋ゴムやそれ以外の摩擦材用原材料よりも粒子が小さいことが好ましい。
そのため、本発明におけるチタン酸カリウム粒子の平均粒径は、0.1〜0.5μmが好ましく、より好ましいのは0.1〜0.3μmである。この範囲のチタン酸カリウム粒子を使用することにより、300℃以上の高温域での機械的強度の向上が可能である。なお、平均粒径の測定方法は、レーザー回折式、あるいは動的光散乱式粒度分布計により測定される値である。また、熱硬化性樹脂組成物の他の粉体についても同様である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と未架橋ゴムのポリマーブレンドにより、摩擦材の摩擦調整材間の密着性を向上させる。また、熱硬化性樹脂中のチタン酸カリウム粒子は、アンカー効果により熱硬化後の熱硬化性樹脂組成物の機械的強度を向上させる。これらの複合効果により高温においても機械的強度の高い摩擦材となる。
【0008】
以下、熱硬化性樹脂組成物について詳述する。
チタン酸カリウム粒子について説明する。
本発明で用いるチタン酸カリウム粒子は、所定の平均粒径を有するものであれば特に制限はないが、流通しているものは平均粒径が大きいのが通例であり、湿式粉砕処理が施されたチタン酸カリウム粒子を用いることが好ましい。
湿式粉砕機としては、ジェットミル、ビーズミル等が挙げられ、特にビーズミルが好ましい。分散媒としては、処理によりチタン酸カリウム粒子の構造、及び分散性に悪影響を与えないものであれば特に制限なく用いることができるが、イソプロピルアルコール、エタノール等が好ましいものとして挙げられる。
また、ビーズミルに用いるビーズとしては、ジルコニア、アルミナ等が挙げられ、ビーズ直径を0.05〜0.3mmから選択することが好ましい。また、この場合、ビーズの充填率、処理時間等を組み合わせることにより、所定の平均粒径を有したチタン酸カリウム粒子を得ることができる。
粉砕処理されたチタン酸カリウム粒子は、乾燥させて粉末状としても、そのままのスラリー状としても熱硬化性樹脂組成物の調製に用いることができる。
チタン酸カリウム粒子は、熱硬化性樹脂組成物全体(固形分)に対して5〜25質量%が好ましく、10〜20質量%が更に好ましく、本発明の効果を有効に発揮することができる。5質量%未満では、添加効果が小さく、25質量%を超えると、それ以上の向上効果が発現しない。
【0009】
未架橋ゴムは、熱硬化性樹脂組成物と併用される他の摩擦材用原材料粉末との界面による接着性を強固にする機能を有する。
用いられる未架橋ゴムの例としては、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、IIR(ブチルゴム)、NR(天然ゴム)、IR(合成天然ゴム)、BR(ブタジエンゴム)、ACM(アクリルゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、及びそれらの変性体(アミノ基、カルボキシル基などの官能基を導入したもの)などが挙げられ、所望の特性(モノマー配合率)を示すものを適宜選択して、単独または2種以上組み合わせて用いる。この場合、種類が同じものであってもよいし、異なる種類のものであってもよい。例えば、NBRとしては、高ニトリルタイプあるいは中高ニトリルタイプが好ましい。ここで、高ニトリルタイプとは、結合アクリロニトリル含有量が、NBRに対し36〜42質量%のものを意味し、中高ニトリルタイプとは、結合アクリロニトリル含有量が、NBRに対し31〜35質量%のものを意味する。
未架橋ゴムは、熱硬化性樹脂組成物全体(固形分)に対して3〜35質量%が好ましく、10〜30質量%が更に好ましく、本発明の効果を有効に発揮することができる。3質量%未満では、添加効果が小さく、35質量%を超えると、摩擦材の機械的強度が低下する。
【0010】
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂(ストレートフェノール樹脂、化合物等(前記未架橋ゴムは除く)による各種変性フェノール樹脂を含む)、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いられる。
熱硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂組成物(固形分)に対して40〜92質量%が好ましく、50〜80質量%が更に好ましく、本発明の効果を有効に発揮することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、チタン酸カリウム粒子、未架橋ゴム、及び熱硬化性樹脂のみでも、それ以外の成分(有機溶媒を除く)を含んでもよい。当該成分は特に制限はなく、有機物質でも無機物質でもよく、熱硬化性樹脂組成物(固形分)に対して0〜30質量%用いられる。
【0011】
本発明の熱硬化性樹脂組成物の形態は、特に限定されないが、液状又は粒子状であることが好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、上記のものが製造できるのであれば、その製法に制限はないが、以下の製法で製造することが好ましい。
(1)液状の熱硬化性樹脂組成物を調製する場合
有機溶媒は、熱硬化性樹脂および未架橋ゴムを均一に溶解できるものであれば特に制限されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系化合物、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系化合物等が挙げられ、これらのうち、ケトン系化合物が好ましく、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンがさらに好ましい。これらの単独あるいは混合溶媒中に未架橋ゴム、及び熱硬化性樹脂並びに粉砕処理されたチタン酸カリウムまたはそのスラリーを添加し、未架橋ゴムと熱硬化性樹脂を溶解させるとともに粉砕処理されたチタン酸カリウム粒子を分散させた熱硬化性樹脂組成物溶液を調製することができる。この際、有機溶媒中に上記材料を添加した初期および終了期に各々5〜15分超音波照射処理を行うことが好ましい。これにより、チタン酸カリウム粒子の凝集を効果的に防止することができる。
(2)粒子状の熱硬化性樹脂組成物を調製する場合
上記の液状の熱硬化性樹脂組成物を50〜70℃で加熱乾燥あるいは真空減圧し、有機溶媒を捕集除去し、固体状の熱硬化性樹脂組成物を得る。これを凍結粉砕し、所定のサイズに調整し、粒子状の熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。または、未架橋ゴム、及び熱硬化性樹脂並びに粉砕処理されたチタン酸カリウムまたはそのスラリーを混練機に投入し、70〜100℃で上記材料が均一に混合されるまで混練する。その後、この組成物をローラーでシート状に引き延ばし、凍結粉砕し、所定のサイズの調整し、粒子状の熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。使用できる混練機としては、加圧ニーダー、押出機等が挙げられる。
【0012】
本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた摩擦材は、上記熱硬化性樹脂組成物と、摩擦調整材との混合物、又は上記熱硬化性樹脂組成物と、結合材と、摩擦調整材との混合物を熱成形して得られる。
結合材を用いる場合、その結合材としては、特に制限されるべきものではないが、熱硬化性樹脂組成物で用いる熱硬化性樹脂と同様のものが好ましいものとして挙げられる。
摩擦調整材としては、無機の粉体および繊維、有機粉体等を用いることができる。無機粉体としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム等の塩、バーミキュライト、マイカ等の鉱物、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の金属酸化物、硫化アンチモン、硫化スズ等の金属硫化物、銅、鉄、亜鉛等の金属、黒鉛等を挙げることができる。無機繊維としては、鉄、銅、真ちゅう等の繊維が挙げられる。有機粉体としては、合成ゴム、カシュー樹脂等が挙げられる。これらは、製品に要求される摩擦特性、例えば、摩擦係数、耐摩耗性、振動特性、鳴き特性等に応じて、単独または2種以上組み合わせて配合することができる。
【0013】
本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた摩擦材は、摩擦材全体に対して、結合材0〜25体積%、摩擦調整材50〜85体積%、及び熱硬化性樹脂組成物(固形分)5〜30体積%を含むことが好ましく、摩擦材全体に対して、結合材0〜20体積%、摩擦調整材73〜83体積%、及び熱硬化性樹脂組成物(固形分)8〜27体積%を含むことが更に好ましい。この範囲とすることにより、本発明の効果を有効に発揮することができる。
【0014】
本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた摩擦材の製造方法は、粒子状の熱硬化性樹脂組成物と上記各成分を混合し、その混合物を加熱加圧成形、アフタキュア、研摩等の処理を施すことにより製造することができる。また、液状の熱硬化性樹脂組成物を造粒用結合液として用いることにより、上記各成分が均一に包含された造粒物を作製し、この造粒物を上記混合物として用いることにより摩擦材を製造することができる。造粒方法については、上記各成分が包含される造粒物を作製できる方法であれば、制限はなく、複合型流動層造粒法や攪拌あるいは混練造粒法により作製することができる。なお、これらの摩擦材の製造においては、予備成形を省くことができる。
ディスクブレーキ用ブレーキパッドは、板金プレスにより所定の形状に成形され、脱脂処理及びプライマー処理が施され、そして接着剤が塗布されたプレッシャプレートと、上記摩擦材用混合物とを、熱成形工程において所定の温度及び圧力で熱成形して両部材を一体に固着し、アフタキュアを行い、最終的に仕上げ処理を施す工程により製造することができる。
【実施例】
【0015】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0016】
(熱硬化性樹脂組成物1〜5(本発明例)の調製および実施例1〜5および比較例1〜2)
1)チタン酸カリウム粒子の作製
分散媒としてイソプロピルアルコールを用い、チタン酸カリウム粒子(平均粒径:8μm)を投入、攪拌しながらビーズミルによる湿式粉砕処理を施し、平均粒径0.1μmのチタン酸カリウム粒子が分散したスラリーを得た。
2)熱硬化性樹脂組成物の調製
表1に記載の配合材料をメチルエチルケトン中に投入し、攪拌及び超音波照射を行うことにより、NBRとフェノール樹脂が溶解するとともにチタン酸カリウム粒子が分散した液状の熱硬化性樹脂組成物(以下、「熱硬化性樹脂組成物」を「組成物」とも記す)を調製した。なお、原材料全体を100質量%とする。また、NBRは、高ニトリルタイプを使用した。
なお、組成物1〜3はNBR添加量を3〜35質量%に変化させた組成であり、組成物4〜5は組成物2に対してチタン酸カリウム粒子(固形分)添加量を5〜25質量%に変化させたものである。
3)摩擦材の製造 表2に示す実施例1〜5は、熱硬化性樹脂組成物1〜5(表1)を摩擦材用結合材として使用した摩擦材であり、攪拌造粒法により液状の熱硬化性樹脂組成物を造粒用結合液として所定の固形分(体積%)となる結合液量にて造粒物を作製した。この造粒物を熱成形型に投入し、150℃、40MPaで5分間加熱加圧成形を行い、次いで250℃、3時間のアフタキュアを行い、摩擦材を得た。
比較例1は、フェノール樹脂を摩擦材用結合材として使用した摩擦材であり、全原材料を混合し、その混合物を熱成形型に投入し、150℃、40MPaで5分間加熱加圧成形を行い、次いで250℃、3時間のアフタキュアを行い、摩擦材を得た。
比較例2は、NBR変性フェノール樹脂を摩擦材用結合材として使用した摩擦材である。NBR変性フェノール樹脂のNBR変性量は10質量%であり、NBRは粒子としてフェノール樹脂粉末中に分散したものである。摩擦材の製造方法は、比較例1と同様の方法である。
なお、実施例と同様の造粒方法を用いる場合、造粒用結合液としてポリビニルアルコール(PVA)(日本合成化学工業(株)製、GH−17S)を用いても同様の結果が得られる。ただし、摩擦材配合量に対して、PVA(固形分)として2質量%未満にすることが好ましい。これ以上では300℃以上の高温域での機械的強度が向上できない。
【0017】
(実施例6〜7および比較例3)
実施例2において、チタン酸カリウム粒子の平均粒径を表4に記載のように変更した以外は実施例2と同様に摩擦材を製造した。
【0018】
得られた摩擦材の性能を以下により評価した。
(圧縮試験)
摩擦材を8×8×10mmに加工し、圧縮試験用の試験片を作製した。島津製作所製オートグラフにより速度0.5mm/minの条件にて300℃(炉内30分保持後)における圧縮試験を行い、破壊に至るまでの最大応力を求めた。結果を表2に示す。
【0019】
【表1】

【0020】
【表2】

【0021】
【表3】

【0022】
【表4】

【0023】
表1〜4から以下のことが分かる。
実施例1〜3は、NBR添加量による摩擦材の最大応力の向上効果を示す。本発明に用いる熱硬化性樹脂組成物に代えてフェノール樹脂を用いた比較例1の300℃最大応力50MPaに対し、実施例1は58MPa、実施例2は75MPa、実施例3は51MPaを示し、いずれも比較例1と同等以上の最大応力を発現した。この結果から、熱硬化性樹脂組成物全体(固形分)中の未架橋ゴム添加量は3〜35質量%が好ましいことが示唆される。
実施例2、4及び5は、チタン酸カリウム粒子による摩擦材の最大応力の向上効果を示す。実施例4はチタン酸カリウム粒子添加量が5質量%であるが、300℃最大応力は増大傾向が認められる。また、実施例5は実施例2と同等の最大応力を示す。この結果から、チタン酸カリウム粒子の添加量は、5〜25質量%が好ましいことが示唆される。
また、上記実施例で用いたチタン酸カリウム粒子の平均粒径0.1μmを、最も優れた実施態様と考えられる実施例2の組成において0.3μm、0.5μm、1μmに変更した実施例6、7、比較例3では、平均粒径の増大とともに300℃最大応力は低減傾向が見られた。これらは、本願発明においてチタン酸カリウム粒子の平均粒径の上限を0.5μmが相当であると判断した理由となり得るものである。
なお、本発明において、チタン酸カリウム粒子の平均粒径の下限を0.1μmとした理由は、前記の他、現時点では製造乃至入手が困難であり、現実的ではないこともある。
比較例2の摩擦材では、NBRは粒子状で分散しているため低弾性化に寄与するものの原材料の接着力には寄与しないため、300℃最大応力が低い。
以上より、未架橋ゴム、熱硬化性樹脂、及びチタン酸カリウム粒子とを含む本発明の熱硬化性樹脂組成物は、摩擦材の機械的強度を向上させる効果が認められ有益である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒径が0.1〜0.5μmのチタン酸カリウム粒子と、未架橋ゴムと、熱硬化性樹脂とを含む熱硬化性樹脂組成物。
【請求項2】
前記未架橋ゴムは、熱硬化性樹脂組成物全体(固形分)に対し3〜35質量%含む、請求項1の熱硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記平均粒径が0.1〜0.5μmのチタン酸カリウム粒子は、熱硬化性樹脂組成物全体(固形分)に対し5〜25質量%含む、請求項1又は2の熱硬化性樹脂組成物。

【公開番号】特開2011−105864(P2011−105864A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−262962(P2009−262962)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【出願人】(000000516)曙ブレーキ工業株式会社 (621)
【Fターム(参考)】