物体の位置を特定する電子システム
【課題】物体の位置を特定する電子システムを提供すること。
【解決手段】物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、方位一致道路(OMR)区間のセットを求めてデータベースを探索する。物体の計算位置およびOMR区間の位置に従って、位置一致道路(PMR)セットを求めてOMR区間を探索する。PMRセットは1つまたは複数のPMR区間を含む。PMRセットを使用して物体の位置を特定する。
【解決手段】物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、方位一致道路(OMR)区間のセットを求めてデータベースを探索する。物体の計算位置およびOMR区間の位置に従って、位置一致道路(PMR)セットを求めてOMR区間を探索する。PMRセットは1つまたは複数のPMR区間を含む。PMRセットを使用して物体の位置を特定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2009年6月30日出願の「An Inertial Navigation System with Error Correction Based on Navigation Map」という名称の米国特許出願第12/495454号の一部継続出願である。本願は、中華人民共和国の国家知識産権局に2011年1月27日に出願された特許出願第201110034870.7号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
従来型慣性ナビゲーションシステムは、運動追跡情報に従って移動物体の位置および方位を計算する推測航法(DR)システムを含む。DRシステムは、ジャイロスコープやマイルメータなどの運動センサから運動追跡情報を得ることができる。しかし、ジャイロスコープおよびマイルメータは、移動物体の計算位置および計算方位の精度を低下させる誤差を導入する可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一実施形態では、物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、方位一致道路(OMR)区間のセットを求めてデータベースを探索する。物体の計算位置およびOMR区間の位置に従って、位置一致道路(PMR)セットを求めてOMR区間を探索する。PMRセットは1つまたは複数のPMR区間を含む。PMRセットを使用して物体の位置を特定する。
【0004】
同様の番号が同様の部分を示す図面を参照するときに、以下の詳細な説明が進行するにつれて、特許請求する主題の実施形態の特徴および利点が明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の一実施形態による測位システムの一例のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による地図の一例の一部の図である。
【図3】本発明の一実施形態による、測位システムによって実施される動作の例の流れ図である。
【図4】本発明の一実施形態による、測位システムによって実施される動作の例の流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態による、測位システムによって実施される動作の例の流れ図である。
【図6】本発明の一実施形態による、測位システムによって実施される動作の例の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
次に、本発明の実施形態を詳細に参照する。こうした実施形態と共に本発明を説明するが、本発明をこうした実施形態に限定するものではないことを理解されよう。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨および範囲内に含まれうる代替実施形態、修正形態、および均等物を包含するものとする。
【0007】
本明細書に記載の実施形態が、1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラムモジュールなどの、ある形態のコンピュータ使用可能媒体上に常駐するコンピュータ実行可能命令の一般的状況で論じられることがある。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行し、または特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能が、様々な実施形態で必要に応じて組み合わされ、または分散されることがある。
【0008】
以下の詳細な説明のある部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する演算の手続き、論理ブロック、処理、および他の記号表現によって提示される。こうした説明および表現は、データ処理技術分野の技術者がその研究の題材を他の当業者に最も効果的に伝達するために使用される手段である。本願では、手続き、論理ブロック、プロセスなどは、所望の結果に至る自己矛盾のないステップまたは命令のシーケンスであると考えられる。ステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常、必ずしもそうではないが、こうした量は、コンピュータシステムで格納し、転送し、組み合わせ、比較し、あるいは操作することのできる電気信号または磁気信号の形態を取る。
【0009】
しかし、これらおよび類似の用語のすべては適切な物理量に関連付けられるべきであり、こうした量に適用される好都合な標示に過ぎないことに留意されたい。以下の議論から明らかなように、具体的な記述がない限り、本願全体にわたって、「検索」、「位置の特定」、「比較」、「増加」、「選択」、「補正」、「設定」などの用語を使用する議論は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステムメモリまたはレジスタあるいは他のそのような情報記憶、伝送、または表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換するコンピュータシステムまたは類似の電子コンピューティングデバイスのアクションおよびプロセスを指す。
【0010】
限定ではなく例として、コンピュータ使用可能媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含みうる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、他のデータなどの情報の記憶のために任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性の取外し可能および取外し不能媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、限定はしないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、または他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気記憶デバイス、あるいは所望の情報を格納するのに使用することのできる任意の他の媒体を含む。
【0011】
通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを実施することができ、任意の情報配信媒体を含む。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワークやダイレクトワイヤード接続などの有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線、他のワイヤレス媒体などのワイヤレス媒体とを含む。上記の任意の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0012】
さらに、本発明の以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を説明する。しかし、こうした具体的な詳細なしに本発明が実施されうることを当業者は理解されよう。別の例では、本発明の態様を不必要に曖昧にしないように、周知の方法、手続き、構成要素、および回路を詳細には説明していない。
【0013】
一実施形態では、本発明は移動物体の位置を特定する測位システムを提供する。測位システムは、移動物体の位置および移動物体の方位を計算し、計算位置および計算方位を電子地図上の道路区間についての情報と比較する。測位システムはさらに、電子地図上の道路区間から一致する基準道路区間を選択し、一致する基準道路区間に基づいて計算位置および計算方位を補正する。
【0014】
図1に、本発明の一実施形態による測位システム100、例えば慣性ナビゲーションシステム/全地球測位システム(INS/GPS)の一例のブロック図を示す。測位システム100は、地図システム102および位置計算システム112を含む。位置計算システム112は、移動物体(図示せず)、例えば車両の位置を計算する。位置計算システム112は、衛星(図示せず)からGPS信号を受信し、GPS信号に従って移動物体の現在位置を計算することができる。GPS信号が弱過ぎて受信できない場合、位置計算システム112は、移動物体の初期位置および移動物体の運動行路に従って移動物体の現在位置を計算することもできる。さらに、位置計算システム112は、地図システム102の基準情報に従って移動物体の計算位置を補正することができる。一実施形態では、地図システム102は、道路区間についての情報を含むナビゲーション地図を格納する。例えば、ナビゲーション地図は複数の道路を含み、各道路はいくつかの区間に分割される。例えば道路区間と呼ばれる、道路の各区間は、方位および位置を有する。地図システム102は、ナビゲーション地図上に道路区間の方位および位置情報を格納することができる。地図システム102は、位置計算システム112から移動物体の計算または補正位置情報を受信し、ナビゲーション地図上に移動物体の位置を表示することができる。地図システム102はさらに、基準情報を求めてナビゲーション地図を探索し、位置計算システム112に基準情報を提供することができる。
【0015】
より具体的には、一実施形態では、地図システム102は、地図情報記憶ユニット104、処理装置106、およびメモリ108を含む。地図情報記憶ユニット104は、ナビゲーション地図に関する情報、例えば道路区間についての位置情報および方位情報を含むデータベースを格納する。メモリ108は、コンピュータ実行可能ソフトウェア、例えばコンピュータ可読命令を格納する。処理装置106は、コンピュータ実行可能ソフトウェア、例えばコンピュータ可読命令を実行し、それによって処理装置106は、移動物体の計算方位OCALおよび地図情報データベースに格納された道路区間の方位ORSに従って、方位一致道路(OMR)区間のセットを求めて地図情報データベースを探索する。処理装置106はまた、コンピュータ実行可能ソフトウェア、例えばコンピュータ可読命令を実行し、それによって処理装置106は、移動物体の計算位置PCALおよびOMR区間の位置PRSに従って、位置一致道路(PMR)セットを求めてOMR区間を探索する。PMRセットは1つまたは複数のPMR区間を含み、移動物体の位置を特定するのに使用される。
【0016】
一実施形態では、処理装置106は、移動物体の計算方位OCALと地図情報データベースに格納された各道路区間の方位ORSとの差θDIFを方位オフセット基準θREFと比較することによってOMR区間を探索する。計算方位OCALと道路区間の方位ORSとの差θDIFが方位オフセット基準θREF未満である、例えば|OCAL-ORS|<θREFである場合、その道路区間はOMR区間である。処理装置106はまた、移動物体の計算位置PCALから各OMR区間までの距離DCRSと距離基準DREFを比較することにより、1つまたは複数のPMR区間をも探索する。計算位置PCALからOMR区間までの距離DCRSが距離基準DREF未満である場合、そのOMR区間はPMR区間である。
【0017】
一実施形態では、一方では、1つまたは複数のPMR区間の探索結果が失敗である場合、例えばPMR区間が見つからない場合、処理装置106は、距離基準DREFを別の値D'REFまで増加させる。処理装置106は、移動物体の計算位置PCALから各OMR区間までの距離DCRSと距離基準D'REFを比較することにより、1つまたは複数のPMR区間を求めてOMR区間を再探索する。例として、距離基準DREFは当初、10mに設定されうる。処理装置106が10m以内にPMR区間を見つけることができない場合、処理装置106は、距離基準DREFを30m、または50m、または70mなどに増加させ、1つまたは複数のPMR区間が見つかるまで比較を反復する。一実施形態では、距離基準DREFは限度、例えば70mを有する。処理装置106がその限度内でPMR区間を見つけることができない場合、処理装置106は探索を終了することができる。他方では、1つまたは複数のPMR区間が見つかった場合、地図システム102は、1つまたは複数のPMR区間に関する情報を位置計算システム112に提供する。
【0018】
一実施形態では、位置計算システム112は、GPSモジュール118およびプロセッサ120を含み、プロセッサ120は、ナビゲーション支援モジュール114および推測航法(DR)モジュール116を含む。GPS信号が十分に強い場合、GPSモジュール118は、GPS信号に従って移動物体の位置を計算することができる。GPS信号が十分に強くない場合、DRモジュール116は、移動物体の初期位置および移動物体の運動行路に従って移動物体の位置を計算することができる。ナビゲーション支援モジュール114は、DRモジュール116によって計算される移動物体の位置を補正することができる。
【0019】
例として、GPSモジュール118は、アンテナ124を介してGPS信号を受信し、GPS信号に従って移動物体の位置を計算することができる。GPSモジュール118は、ナビゲーション地図上に移動物体の位置を表示するために、地図システム102に移動物体の位置情報を提供することができる。GPSモジュール118はまた、移動物体に関する位置情報をプロセッサ120にも提供することができる。プロセッサ120内のDRモジュール116は、移動物体に関する初期位置情報、例えばGPSモジュール118によって提供される位置情報、またはDRモジュール116に事前格納された位置情報に従って、かつ移動物体の運動行路に従って、移動物体の位置PCALを計算することができる。運動行路は、移動物体の方位の変化を含み、移動物体の走行距離を含む。移動物体の運動行路は、運動センサ122、例えばジャイロスコープ、マイルメータなどによって感知されうる。DRモジュール116はまた、運動行路に従って移動物体の移動の方位OCALをも計算することができる。プロセッサ120に結合されたインターフェース110は、地図システム102から周期的に基準情報を受信することができ、基準情報をプロセッサ120に転送することができる。基準情報は、ナビゲーション地図上に示される、移動物体が位置する基準道路区間の基準方位OREFおよび基準位置PREFを示す。プロセッサ120はさらに、計算位置PCALおよび計算方位OCALを、それぞれ基準方位OREFおよび基準位置PREFと比較することができる。計算位置PCALが基準位置PREFと一致しない場合、例えば、計算位置PCALから基準位置PREFまでの距離が所定のしきい値よりも大きい場合、または計算方位OCALが基準方位OREFと一致しない場合、例えば、計算方位OCALと基準方位OREFとの差が所定のしきい値よりも大きい場合、プロセッサ120は、上述の1つまたは複数のPMR区間を地図システム102に要求することができる。
【0020】
有利には、プロセッサ120は、インターフェース110を介して1つまたは複数のPMR区間を示す情報を受信し、その情報を使用して、計算方位OCALおよび計算位置PCALを補正することができる。
【0021】
図2に、本発明の一実施形態による地図200の一例の一部の図を示す。図2を図1と組み合わせて説明する。図2に示すように、地図200は複数の道路区間を含む。各道路区間は、位置P1、P2、...(点として示す)、および方位O1、O2、...(矢印として示す)を含む。位置PKおよび方位OKを含む道路区間を、道路区間(PK,OK)(K=1、2、...)と呼ぶ。さらに、PCALは、DRモジュール116によって計算された移動物体の位置を表し、OCALは、DRモジュール116によって計算された移動物体の方位を表す。
【0022】
一実施形態では、プロセッサ120は、地図システム102を探索する要求を生成する。要求は、DRモジュール116によって計算された方位OCALおよび位置PCALを含む。処理装置106は、要求に応答して、計算方位OCALと各方位O1、O2、...との差を方位オフセット基準θREF、例えば60°と比較することにより、OMR区間の第1のセットを求めて地図200を探索する。図2の例では、計算方位OCALと方位O1、O2、O3、O4、O5、O6、O9、およびO10との差が60°未満であり、したがってOMR区間の第1のセットは、道路区間(P1,O1)、(P2,O2)、(P3,O3)、(P4,O4)、(P5,O5)、(P6,O6)、(P9,O9)、および(P10,O10)を含む。
【0023】
処理装置106はさらに、計算位置PCALからOMR区間の第1のセットの各メンバまでの距離を距離基準DREFと比較することにより、1つまたは複数のPMR区間を探索する。距離基準DREFは当初、例えば10mに設定されうる。
【0024】
計算位置PCALからすべての位置P1、P2、...までの距離がDREFよりも大きい場合、PMR区間が見つからず、1つまたは複数のPMR区間を求める現探索は失敗する。次いで、処理装置106は、距離基準DREFを、例えば30mに増加させることができる。処理装置106は、30m以内の1つまたは複数のPMR区間を求めてOMR区間の第1のセットを探索する。1つまたは複数のPMR区間が見つかった場合、地図システム102は、1つまたは複数のPMR区間に関する情報を位置計算システム112に提供し、そうでない場合、処理装置106は、再び距離基準DREFを、例えば50mまで増加させる。処理装置106は、1つまたは複数のPMR区間が見つかるまで、段階的に距離基準DREFを増加させることができる。しかし、距離基準DREFは最大限度、例えば70mを有する。最大限度内でPMR区間が見つからない場合、処理装置106は探索を終了し、失敗を示す出力信号を生成することができる。
【0025】
一実施形態では、1つまたは複数のPMR区間が見つかったとき、地図システム102は、PMR区間に関する情報を位置計算システム112に提供する。プロセッサ120は、移動物体の計算位置PCALからPMR区間の各メンバまでの距離およびPMR区間の総数に従って、PMR区間から一致基準道路(MRR)区間を選択する。
【0026】
例えば、計算位置PCALから位置P3までの距離が距離基準DREF未満であることがあり、一方、計算位置PCALから他の位置P1、P2、P4、P5、P6、P9、およびP10までの距離が距離基準DREFよりも大きいことがある。したがって、ただ1つのPMR区間、例えば道路区間(P3,O3)が見つかる。ナビゲーション支援モジュール114は、道路区間(P3,O3)をMRR区間として使用し、計算位置PCALおよび計算方位OCALを、それぞれ位置P3および方位O3に補正することができる。一実施形態では、DRモジュール116は、移動物体の現在計算した情報、例えば位置情報および方位情報を格納するレジスタユニットを含む。ナビゲーション支援モジュール114は、レジスタユニット内の現在計算した情報を消去して、位置P3および方位O3を示す情報をレジスタユニットに書き込むことができる。
【0027】
別の例では、計算位置PCALから位置P3およびP5までの距離が距離基準DREF未満であることがあり、一方、計算位置PCALから他の位置P1、P2、P4、P6、P9、およびP10までの距離が距離基準DREFより大きいことがある。したがって、2つのPMR区間、例えば道路区間(P3,O3)および(P5,O5)が見つかる。プロセッサ120は、距離|P3-PCAL|を距離|P5-PCAL|と比較することができる。ナビゲーション支援モジュール114は、計算位置PCALからの距離が短い道路区間、例えば道路区間(P3,O3)をMRR区間として選択し、選択したMRR区間に従って計算位置PCALおよび計算方位OCALを補正する。
【0028】
さらに別の例では、PMR区間の数は3つ以上あることがある。例えば、道路区間(P3,O3)の上または下の、方位O3に近い方位を有するハイウェイブリッジ(図示せず)が存在することがある。プロセッサ120は、現在受信したPMR区間に関する情報を破棄することができる。プロセッサ120は、事前定義された時間間隔が満了したとき、または移動物体の走行距離が事前設定された基準を超えたとき、新しい探索要求を生成することができる。新しい要求は、移動物体の新しい計算方位O'CALおよび新しい計算位置P'CALを含む。処理装置106は新しい要求を受信し、新しい計算方位O'CALに基づいて、OMR区間の第2のセットを求めて地図情報記憶ユニット104内のデータベース、例えば地図200を探索する。処理装置106はさらに、新しい計算位置P'CALに基づいて、1つまたは複数のPMR区間を求めてOMR区間の第2のセットを探索する。処理装置106は、上述と同様の方式で探索ステップを実施する。有利には、測位システム100は、誤った道路区間を用いた移動物体の計算位置および計算方位の補正などの誤りを低減することができる。
【0029】
図3に、本発明の一実施形態による、位置計算システム112によって、例えばプロセッサ120によって実施される動作の例の流れ図300を示す。図1と共に図3を説明する。一実施形態では、プロセッサ120は流れ図300を実施して、1つまたは複数のPMR区間を探索する要求(以下、探索要求)を地図システム102に送信する。
【0030】
ステップ302で、プロセッサ120は、移動物体に関する初期情報を取得することを試みる。初期情報は、移動物体の初期位置PINTと、初期位置PINTに対応する初期時刻tINTとを含む。移動物体に関する初期情報は、DRモジュール116またはナビゲーション支援モジュール114に事前格納されうる。一実施形態では、GPSモジュール118がGPS信号を受信したとき、GPSモジュール118は、移動物体に関する位置情報をプロセッサ120に対して生成する。プロセッサ120は、GPSモジュール118によって以前に生成された位置情報を初期位置情報として使用することができる。プロセッサ120はまた、DRモジュール116によって以前に計算された位置情報を初期位置情報として使用することもできる。プロセッサ120はまた、ナビゲーション支援モジュール114によって以前に補正された位置情報を初期位置情報として使用することもできる。プロセッサ120が移動物体に関する初期情報を首尾よく取得したとき、流れ図300はステップ304に進む。
【0031】
ステップ304で、プロセッサ120は、移動物体の走行距離を、事前設定された基準、例えば10mと比較する。走行距離は、初期位置PINTから現在の計算位置PCALまでの距離である。移動物体の走行距離|PCAL-PINT|が現在の距離基準(例えば10m)よりも大きい場合、プロセッサ120は、ステップ310を実施して地図システム102に探索要求を送り、そうでない場合、流れ図300はステップ306に進む。
【0032】
ステップ306で、プロセッサ120は、初期時刻tINTから現在時刻tCURまで測定した、移動物体の走行時間をカウントする。移動物体の走行時間|tCUR-tINT|が、事前設定された時間基準(例えば3分)を超える場合、プロセッサ120はステップ310を実施し、そうでない場合、流れ図300はステップ308に進む。
【0033】
上述のように、プロセッサ120は、ナビゲーション地図上に示される、移動物体が位置する基準道路区間に関する、例えば基準方位OREFおよび基準位置PREFを示す基準情報を受信することができる。ステップ308で、プロセッサ120は、移動物体の現在の計算位置PCALを基準位置PREFと比較し、移動物体の現在の計算方位OCALを基準方位OREFと比較する。例えば、プロセッサ120は、現在の計算位置PCALから基準位置PREFまでの距離を、所定の距離しきい値、例えば10mと比較する。距離|PREF-PCAL|が距離しきい値(例えば10m)よりも大きい場合、現在の計算位置PCALは、基準位置PREFとの一致に失敗する。プロセッサ120はまた、現在の計算方位OCALと基準方位OREFとの差を、所定の方位しきい値、例えば10°と比較する。差|OREF-OCAL|が方位しきい値、例えば(10°)よりも大きい場合、現在の計算方位OCALは、基準方位OREFとの一致に失敗する。現在の計算位置PCALが基準位置PREFとの一致に失敗し、または現在の計算方位OCALが基準方位OREFとの一致に失敗した場合、プロセッサ120はステップ310を実施し、そうでない場合、プロセッサ120はステップ304の実施を反復する。
【0034】
したがって、プロセッサ120は、様々な距離しきい値について、地図システム102に探索要求を送ることができる。プロセッサ120はまた、様々な時間間隔で地図システム102に探索要求を要求することができる。移動物体に関する計算情報が基準情報との一致に失敗したとき、プロセッサ120はやはり、地図システム102に探索要求を送る。
【0035】
一実施形態では、地図システム102は探索要求を受信し、プロセッサ120に1つまたは複数のPMR区間を提供して、移動物体に関する計算情報を補正する。図4に、本発明の一実施形態による、地図システム102によって実施される動作の例の流れ図400を示す。図1および図2と共に図4を説明する。一実施形態では、地図システム102は流れ図400を実施して、1つまたは複数のPMR区間をプロセッサ120に提供する。
【0036】
ステップ402で、地図システム102は探索要求を検出する。地図システム102が探索要求を受信した場合、地図システム102はステップ404を実施して、OMR区間のセットを求めて地図情報記憶ユニット104内のデータベースを探索する。ステップ406で、地図システム102は、1つまたは複数のPMR区間を求めてOMR区間を探索する。1つまたは複数のPMR区間が見つかった場合、地図システム102は、その1つまたは複数のPMR区間に関する方位情報および位置情報を位置計算システム112に提供する。地図システム102は、図1および図2に関して説明したのと同様の方式で、OMR区間の探索および1つまたは複数のPMR区間の探索を実施することができる。
【0037】
図5に、本発明の一実施形態による、位置計算システム112によって実施される動作の例の流れ図500を示す。図1および図2と共に図5を説明する。一実施形態では、位置計算システム112は流れ図500を実施して、移動物体の計算位置PCALおよび計算方位OCALを補正する。
【0038】
ステップ502で、プロセッサ120は、1つまたは複数のPMR区間に関する情報を地図システム102から受信し、一致する道路カウント、例えばPMR区間の数が1以上かつ3未満であるかどうかをチェックする。一致する道路カウントが1以上かつ3未満である場合、流れ図500はステップ504に進み、そうでない場合、流れ図500は終了する。
【0039】
ステップ504で、プロセッサ120は、PMR区間からMRR区間を選択する。プロセッサ120は、図2に関して説明したのと同様の方式で、選択ステップを実施する。
【0040】
ステップ508で、プロセッサ120は、移動物体の計算方位OCALの変化のパターンに従って方位オフセットしきい値θTHを設定し、移動物体の計算位置PCALの変化のパターンに従って距離しきい値DTHを設定する。より具体的には、事前定義された時間間隔で計算方位OCALの変化が増大する場合、プロセッサ120は、方位オフセットしきい値θTHを増加させる。例として、事前定義された時間間隔で、移動物体が30°より大きく、かつ60°未満の角度の転回を行った場合、方位オフセットしきい値θTHが15°に設定されうる。事前定義された時間間隔で、移動物体が60°よりも大きい角度の転回を行った場合、方位オフセットしきい値θTHは20°に設定されうる。さらに、移動物体は、道路上をほぼ直線に走ることができ、例えば、事前定義された時間間隔内の移動物体の転回角度は20°未満である。移動物体が道路上をほぼ直線に走る間の移動物体の直線走行距離が増加する場合、プロセッサ120は、距離しきい値DTHを増加させる。例として、移動物体の直線走行距離が40mより大きく、かつ150m未満である場合、距離しきい値DTHは50mに設定されうる。移動物体の直線走行距離が150mより大きい場合、距離しきい値DTHは70mに設定されうる。
【0041】
一実施形態では、プロセッサ120は、ステップ510とステップ512を並列に実施することができる。ステップ510で、プロセッサ120は、移動物体の計算位置PCALからMRR区間の基準位置PREFまでの距離DCRSが第1の距離範囲内にあるかどうか、例えば距離しきい値DTH未満であるかどうかを判定する。ステップ510で、プロセッサ120はまた、移動物体の計算方位OCALとMRR区間の基準方位OREFとの間の差θDIFが第1の方位オフセット範囲内にあるかどうか、例えば3°から方位オフセットしきい値θTHまでの中にあるかどうかも判定する。距離DCRSが第1の距離範囲内にあり、かつ差θDIFが第1の方位オフセット範囲内にある場合、プロセッサ120はステップ514を実施し、そうでない場合、プロセッサ120はステップ518を実施する。ステップ514で、ナビゲーション支援モジュール114が、例えば基準方位OREFに関する情報をDRモジュール116に書き込み、計算方位OCALに関する情報を置き換えることにより、計算方位OCALを基準方位OREFに補正する。
【0042】
ステップ512で、プロセッサ120は、距離DCRSが第2の距離範囲内にあるかどうか、例えば5mから距離しきい値DTHまでの中にあるかどうか、および差θDIFが第2の方位オフセット範囲内にあるかどうか、例えば方位オフセットしきい値θTH未満であるかどうかを判定する。距離DCRSが第2の距離範囲内にあり、かつ差θDIFが第2の方位オフセット範囲内にある場合、プロセッサ120はステップ516を実施し、そうでない場合、プロセッサ120はステップ518を実施する。ステップ516で、ナビゲーション支援モジュール114は、例えば基準位置PREFに関する情報をDRモジュール116に書き込み、計算位置PCALに関する情報を置き換えることにより、計算位置PCALを基準位置PREFに補正する。
【0043】
ステップ518で、プロセッサ120は、DRモジュール116に現在格納されている移動物体の位置および方位が正しいかどうかを判定する。例えば、基準位置PREFと移動物体の現在格納されている位置との間の距離DCRSが所定のしきい値、例えば10m未満であり、かつ基準方位OREFと移動物体の現在格納されている方位との間の差θDIFが所定のしきい値、例えば10°未満である場合、移動物体の現在格納されている位置および方位情報は正しいとみなされる。移動物体の現在格納されている情報が正しい場合、流れ図500はステップ520に進み、そうでない場合、流れ図500は終了する。
【0044】
ステップ520で、位置計算システム112は始点フラグを更新する。より具体的には、位置計算システム112は、DRモジュール116に現在格納されている移動物体に関する情報に従ってナビゲーション地図上に示される移動物体の位置を更新するように地図システム102に指令する。位置計算システム112はまた、以前に取得した移動物体に関する初期情報を、現在格納さている情報で置き換えることもできる。
【0045】
図6に、本発明の一実施形態による、測位システム100によって実施される動作の例の流れ図600を示す。図1、図2、図3、図4、および図5と共に図6を説明する。
【0046】
ブロック602で、測位システム100は、移動物体の計算方位OCALおよび地図情報データベースに格納された道路区間の方位ORSに従って、OMR区間のセットを求めて地図情報記憶ユニット104内のデータベースを探索する。
【0047】
ブロック604で、測位システム100は、移動物体の計算位置PCALおよびOMR区間の位置PRSに従って、1つまたは複数のPMR区間を含むPMRセットを求めてOMR区間を探索する。
【0048】
ブロック606で、測位システム100は、PMRセットを使用して移動物体の位置を特定する。
【0049】
上記の説明および図面は本発明の実施形態を表すが、添付の特許請求で定義される本発明の原理の趣旨および範囲から逸脱することなく、その中で様々な追加、変更、および置換が行われうることを理解されよう。本発明の原理から逸脱することなく特定の環境および動作要件に特に適合された、本発明の実施で使用される、形態、構造、構成、特性、材料、要素、および構成要素、ならびにその他の多数の変更と共に本発明が使用されうることを当業者は理解されよう。したがって現在開示される実施形態は、すべての点で限定的なものではなく、例示的なものとみなされるべきであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその法的均等物によって示され、上記の説明に限定されない。
【符号の説明】
【0050】
100 測位システム
102 地図システム
104 地図情報記憶ユニット
106 処理装置
108 メモリ
110 インターフェース
112 位置計算システム
114 ナビゲーション支援モジュール
116 推測航法(DR)モジュール
118 GPSモジュール
120 プロセッサ
122 運動センサ
124 アンテナ
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2009年6月30日出願の「An Inertial Navigation System with Error Correction Based on Navigation Map」という名称の米国特許出願第12/495454号の一部継続出願である。本願は、中華人民共和国の国家知識産権局に2011年1月27日に出願された特許出願第201110034870.7号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
従来型慣性ナビゲーションシステムは、運動追跡情報に従って移動物体の位置および方位を計算する推測航法(DR)システムを含む。DRシステムは、ジャイロスコープやマイルメータなどの運動センサから運動追跡情報を得ることができる。しかし、ジャイロスコープおよびマイルメータは、移動物体の計算位置および計算方位の精度を低下させる誤差を導入する可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一実施形態では、物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、方位一致道路(OMR)区間のセットを求めてデータベースを探索する。物体の計算位置およびOMR区間の位置に従って、位置一致道路(PMR)セットを求めてOMR区間を探索する。PMRセットは1つまたは複数のPMR区間を含む。PMRセットを使用して物体の位置を特定する。
【0004】
同様の番号が同様の部分を示す図面を参照するときに、以下の詳細な説明が進行するにつれて、特許請求する主題の実施形態の特徴および利点が明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の一実施形態による測位システムの一例のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による地図の一例の一部の図である。
【図3】本発明の一実施形態による、測位システムによって実施される動作の例の流れ図である。
【図4】本発明の一実施形態による、測位システムによって実施される動作の例の流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態による、測位システムによって実施される動作の例の流れ図である。
【図6】本発明の一実施形態による、測位システムによって実施される動作の例の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
次に、本発明の実施形態を詳細に参照する。こうした実施形態と共に本発明を説明するが、本発明をこうした実施形態に限定するものではないことを理解されよう。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨および範囲内に含まれうる代替実施形態、修正形態、および均等物を包含するものとする。
【0007】
本明細書に記載の実施形態が、1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラムモジュールなどの、ある形態のコンピュータ使用可能媒体上に常駐するコンピュータ実行可能命令の一般的状況で論じられることがある。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行し、または特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能が、様々な実施形態で必要に応じて組み合わされ、または分散されることがある。
【0008】
以下の詳細な説明のある部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する演算の手続き、論理ブロック、処理、および他の記号表現によって提示される。こうした説明および表現は、データ処理技術分野の技術者がその研究の題材を他の当業者に最も効果的に伝達するために使用される手段である。本願では、手続き、論理ブロック、プロセスなどは、所望の結果に至る自己矛盾のないステップまたは命令のシーケンスであると考えられる。ステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常、必ずしもそうではないが、こうした量は、コンピュータシステムで格納し、転送し、組み合わせ、比較し、あるいは操作することのできる電気信号または磁気信号の形態を取る。
【0009】
しかし、これらおよび類似の用語のすべては適切な物理量に関連付けられるべきであり、こうした量に適用される好都合な標示に過ぎないことに留意されたい。以下の議論から明らかなように、具体的な記述がない限り、本願全体にわたって、「検索」、「位置の特定」、「比較」、「増加」、「選択」、「補正」、「設定」などの用語を使用する議論は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステムメモリまたはレジスタあるいは他のそのような情報記憶、伝送、または表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換するコンピュータシステムまたは類似の電子コンピューティングデバイスのアクションおよびプロセスを指す。
【0010】
限定ではなく例として、コンピュータ使用可能媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含みうる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、他のデータなどの情報の記憶のために任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性の取外し可能および取外し不能媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、限定はしないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、または他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気記憶デバイス、あるいは所望の情報を格納するのに使用することのできる任意の他の媒体を含む。
【0011】
通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを実施することができ、任意の情報配信媒体を含む。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワークやダイレクトワイヤード接続などの有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線、他のワイヤレス媒体などのワイヤレス媒体とを含む。上記の任意の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0012】
さらに、本発明の以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を説明する。しかし、こうした具体的な詳細なしに本発明が実施されうることを当業者は理解されよう。別の例では、本発明の態様を不必要に曖昧にしないように、周知の方法、手続き、構成要素、および回路を詳細には説明していない。
【0013】
一実施形態では、本発明は移動物体の位置を特定する測位システムを提供する。測位システムは、移動物体の位置および移動物体の方位を計算し、計算位置および計算方位を電子地図上の道路区間についての情報と比較する。測位システムはさらに、電子地図上の道路区間から一致する基準道路区間を選択し、一致する基準道路区間に基づいて計算位置および計算方位を補正する。
【0014】
図1に、本発明の一実施形態による測位システム100、例えば慣性ナビゲーションシステム/全地球測位システム(INS/GPS)の一例のブロック図を示す。測位システム100は、地図システム102および位置計算システム112を含む。位置計算システム112は、移動物体(図示せず)、例えば車両の位置を計算する。位置計算システム112は、衛星(図示せず)からGPS信号を受信し、GPS信号に従って移動物体の現在位置を計算することができる。GPS信号が弱過ぎて受信できない場合、位置計算システム112は、移動物体の初期位置および移動物体の運動行路に従って移動物体の現在位置を計算することもできる。さらに、位置計算システム112は、地図システム102の基準情報に従って移動物体の計算位置を補正することができる。一実施形態では、地図システム102は、道路区間についての情報を含むナビゲーション地図を格納する。例えば、ナビゲーション地図は複数の道路を含み、各道路はいくつかの区間に分割される。例えば道路区間と呼ばれる、道路の各区間は、方位および位置を有する。地図システム102は、ナビゲーション地図上に道路区間の方位および位置情報を格納することができる。地図システム102は、位置計算システム112から移動物体の計算または補正位置情報を受信し、ナビゲーション地図上に移動物体の位置を表示することができる。地図システム102はさらに、基準情報を求めてナビゲーション地図を探索し、位置計算システム112に基準情報を提供することができる。
【0015】
より具体的には、一実施形態では、地図システム102は、地図情報記憶ユニット104、処理装置106、およびメモリ108を含む。地図情報記憶ユニット104は、ナビゲーション地図に関する情報、例えば道路区間についての位置情報および方位情報を含むデータベースを格納する。メモリ108は、コンピュータ実行可能ソフトウェア、例えばコンピュータ可読命令を格納する。処理装置106は、コンピュータ実行可能ソフトウェア、例えばコンピュータ可読命令を実行し、それによって処理装置106は、移動物体の計算方位OCALおよび地図情報データベースに格納された道路区間の方位ORSに従って、方位一致道路(OMR)区間のセットを求めて地図情報データベースを探索する。処理装置106はまた、コンピュータ実行可能ソフトウェア、例えばコンピュータ可読命令を実行し、それによって処理装置106は、移動物体の計算位置PCALおよびOMR区間の位置PRSに従って、位置一致道路(PMR)セットを求めてOMR区間を探索する。PMRセットは1つまたは複数のPMR区間を含み、移動物体の位置を特定するのに使用される。
【0016】
一実施形態では、処理装置106は、移動物体の計算方位OCALと地図情報データベースに格納された各道路区間の方位ORSとの差θDIFを方位オフセット基準θREFと比較することによってOMR区間を探索する。計算方位OCALと道路区間の方位ORSとの差θDIFが方位オフセット基準θREF未満である、例えば|OCAL-ORS|<θREFである場合、その道路区間はOMR区間である。処理装置106はまた、移動物体の計算位置PCALから各OMR区間までの距離DCRSと距離基準DREFを比較することにより、1つまたは複数のPMR区間をも探索する。計算位置PCALからOMR区間までの距離DCRSが距離基準DREF未満である場合、そのOMR区間はPMR区間である。
【0017】
一実施形態では、一方では、1つまたは複数のPMR区間の探索結果が失敗である場合、例えばPMR区間が見つからない場合、処理装置106は、距離基準DREFを別の値D'REFまで増加させる。処理装置106は、移動物体の計算位置PCALから各OMR区間までの距離DCRSと距離基準D'REFを比較することにより、1つまたは複数のPMR区間を求めてOMR区間を再探索する。例として、距離基準DREFは当初、10mに設定されうる。処理装置106が10m以内にPMR区間を見つけることができない場合、処理装置106は、距離基準DREFを30m、または50m、または70mなどに増加させ、1つまたは複数のPMR区間が見つかるまで比較を反復する。一実施形態では、距離基準DREFは限度、例えば70mを有する。処理装置106がその限度内でPMR区間を見つけることができない場合、処理装置106は探索を終了することができる。他方では、1つまたは複数のPMR区間が見つかった場合、地図システム102は、1つまたは複数のPMR区間に関する情報を位置計算システム112に提供する。
【0018】
一実施形態では、位置計算システム112は、GPSモジュール118およびプロセッサ120を含み、プロセッサ120は、ナビゲーション支援モジュール114および推測航法(DR)モジュール116を含む。GPS信号が十分に強い場合、GPSモジュール118は、GPS信号に従って移動物体の位置を計算することができる。GPS信号が十分に強くない場合、DRモジュール116は、移動物体の初期位置および移動物体の運動行路に従って移動物体の位置を計算することができる。ナビゲーション支援モジュール114は、DRモジュール116によって計算される移動物体の位置を補正することができる。
【0019】
例として、GPSモジュール118は、アンテナ124を介してGPS信号を受信し、GPS信号に従って移動物体の位置を計算することができる。GPSモジュール118は、ナビゲーション地図上に移動物体の位置を表示するために、地図システム102に移動物体の位置情報を提供することができる。GPSモジュール118はまた、移動物体に関する位置情報をプロセッサ120にも提供することができる。プロセッサ120内のDRモジュール116は、移動物体に関する初期位置情報、例えばGPSモジュール118によって提供される位置情報、またはDRモジュール116に事前格納された位置情報に従って、かつ移動物体の運動行路に従って、移動物体の位置PCALを計算することができる。運動行路は、移動物体の方位の変化を含み、移動物体の走行距離を含む。移動物体の運動行路は、運動センサ122、例えばジャイロスコープ、マイルメータなどによって感知されうる。DRモジュール116はまた、運動行路に従って移動物体の移動の方位OCALをも計算することができる。プロセッサ120に結合されたインターフェース110は、地図システム102から周期的に基準情報を受信することができ、基準情報をプロセッサ120に転送することができる。基準情報は、ナビゲーション地図上に示される、移動物体が位置する基準道路区間の基準方位OREFおよび基準位置PREFを示す。プロセッサ120はさらに、計算位置PCALおよび計算方位OCALを、それぞれ基準方位OREFおよび基準位置PREFと比較することができる。計算位置PCALが基準位置PREFと一致しない場合、例えば、計算位置PCALから基準位置PREFまでの距離が所定のしきい値よりも大きい場合、または計算方位OCALが基準方位OREFと一致しない場合、例えば、計算方位OCALと基準方位OREFとの差が所定のしきい値よりも大きい場合、プロセッサ120は、上述の1つまたは複数のPMR区間を地図システム102に要求することができる。
【0020】
有利には、プロセッサ120は、インターフェース110を介して1つまたは複数のPMR区間を示す情報を受信し、その情報を使用して、計算方位OCALおよび計算位置PCALを補正することができる。
【0021】
図2に、本発明の一実施形態による地図200の一例の一部の図を示す。図2を図1と組み合わせて説明する。図2に示すように、地図200は複数の道路区間を含む。各道路区間は、位置P1、P2、...(点として示す)、および方位O1、O2、...(矢印として示す)を含む。位置PKおよび方位OKを含む道路区間を、道路区間(PK,OK)(K=1、2、...)と呼ぶ。さらに、PCALは、DRモジュール116によって計算された移動物体の位置を表し、OCALは、DRモジュール116によって計算された移動物体の方位を表す。
【0022】
一実施形態では、プロセッサ120は、地図システム102を探索する要求を生成する。要求は、DRモジュール116によって計算された方位OCALおよび位置PCALを含む。処理装置106は、要求に応答して、計算方位OCALと各方位O1、O2、...との差を方位オフセット基準θREF、例えば60°と比較することにより、OMR区間の第1のセットを求めて地図200を探索する。図2の例では、計算方位OCALと方位O1、O2、O3、O4、O5、O6、O9、およびO10との差が60°未満であり、したがってOMR区間の第1のセットは、道路区間(P1,O1)、(P2,O2)、(P3,O3)、(P4,O4)、(P5,O5)、(P6,O6)、(P9,O9)、および(P10,O10)を含む。
【0023】
処理装置106はさらに、計算位置PCALからOMR区間の第1のセットの各メンバまでの距離を距離基準DREFと比較することにより、1つまたは複数のPMR区間を探索する。距離基準DREFは当初、例えば10mに設定されうる。
【0024】
計算位置PCALからすべての位置P1、P2、...までの距離がDREFよりも大きい場合、PMR区間が見つからず、1つまたは複数のPMR区間を求める現探索は失敗する。次いで、処理装置106は、距離基準DREFを、例えば30mに増加させることができる。処理装置106は、30m以内の1つまたは複数のPMR区間を求めてOMR区間の第1のセットを探索する。1つまたは複数のPMR区間が見つかった場合、地図システム102は、1つまたは複数のPMR区間に関する情報を位置計算システム112に提供し、そうでない場合、処理装置106は、再び距離基準DREFを、例えば50mまで増加させる。処理装置106は、1つまたは複数のPMR区間が見つかるまで、段階的に距離基準DREFを増加させることができる。しかし、距離基準DREFは最大限度、例えば70mを有する。最大限度内でPMR区間が見つからない場合、処理装置106は探索を終了し、失敗を示す出力信号を生成することができる。
【0025】
一実施形態では、1つまたは複数のPMR区間が見つかったとき、地図システム102は、PMR区間に関する情報を位置計算システム112に提供する。プロセッサ120は、移動物体の計算位置PCALからPMR区間の各メンバまでの距離およびPMR区間の総数に従って、PMR区間から一致基準道路(MRR)区間を選択する。
【0026】
例えば、計算位置PCALから位置P3までの距離が距離基準DREF未満であることがあり、一方、計算位置PCALから他の位置P1、P2、P4、P5、P6、P9、およびP10までの距離が距離基準DREFよりも大きいことがある。したがって、ただ1つのPMR区間、例えば道路区間(P3,O3)が見つかる。ナビゲーション支援モジュール114は、道路区間(P3,O3)をMRR区間として使用し、計算位置PCALおよび計算方位OCALを、それぞれ位置P3および方位O3に補正することができる。一実施形態では、DRモジュール116は、移動物体の現在計算した情報、例えば位置情報および方位情報を格納するレジスタユニットを含む。ナビゲーション支援モジュール114は、レジスタユニット内の現在計算した情報を消去して、位置P3および方位O3を示す情報をレジスタユニットに書き込むことができる。
【0027】
別の例では、計算位置PCALから位置P3およびP5までの距離が距離基準DREF未満であることがあり、一方、計算位置PCALから他の位置P1、P2、P4、P6、P9、およびP10までの距離が距離基準DREFより大きいことがある。したがって、2つのPMR区間、例えば道路区間(P3,O3)および(P5,O5)が見つかる。プロセッサ120は、距離|P3-PCAL|を距離|P5-PCAL|と比較することができる。ナビゲーション支援モジュール114は、計算位置PCALからの距離が短い道路区間、例えば道路区間(P3,O3)をMRR区間として選択し、選択したMRR区間に従って計算位置PCALおよび計算方位OCALを補正する。
【0028】
さらに別の例では、PMR区間の数は3つ以上あることがある。例えば、道路区間(P3,O3)の上または下の、方位O3に近い方位を有するハイウェイブリッジ(図示せず)が存在することがある。プロセッサ120は、現在受信したPMR区間に関する情報を破棄することができる。プロセッサ120は、事前定義された時間間隔が満了したとき、または移動物体の走行距離が事前設定された基準を超えたとき、新しい探索要求を生成することができる。新しい要求は、移動物体の新しい計算方位O'CALおよび新しい計算位置P'CALを含む。処理装置106は新しい要求を受信し、新しい計算方位O'CALに基づいて、OMR区間の第2のセットを求めて地図情報記憶ユニット104内のデータベース、例えば地図200を探索する。処理装置106はさらに、新しい計算位置P'CALに基づいて、1つまたは複数のPMR区間を求めてOMR区間の第2のセットを探索する。処理装置106は、上述と同様の方式で探索ステップを実施する。有利には、測位システム100は、誤った道路区間を用いた移動物体の計算位置および計算方位の補正などの誤りを低減することができる。
【0029】
図3に、本発明の一実施形態による、位置計算システム112によって、例えばプロセッサ120によって実施される動作の例の流れ図300を示す。図1と共に図3を説明する。一実施形態では、プロセッサ120は流れ図300を実施して、1つまたは複数のPMR区間を探索する要求(以下、探索要求)を地図システム102に送信する。
【0030】
ステップ302で、プロセッサ120は、移動物体に関する初期情報を取得することを試みる。初期情報は、移動物体の初期位置PINTと、初期位置PINTに対応する初期時刻tINTとを含む。移動物体に関する初期情報は、DRモジュール116またはナビゲーション支援モジュール114に事前格納されうる。一実施形態では、GPSモジュール118がGPS信号を受信したとき、GPSモジュール118は、移動物体に関する位置情報をプロセッサ120に対して生成する。プロセッサ120は、GPSモジュール118によって以前に生成された位置情報を初期位置情報として使用することができる。プロセッサ120はまた、DRモジュール116によって以前に計算された位置情報を初期位置情報として使用することもできる。プロセッサ120はまた、ナビゲーション支援モジュール114によって以前に補正された位置情報を初期位置情報として使用することもできる。プロセッサ120が移動物体に関する初期情報を首尾よく取得したとき、流れ図300はステップ304に進む。
【0031】
ステップ304で、プロセッサ120は、移動物体の走行距離を、事前設定された基準、例えば10mと比較する。走行距離は、初期位置PINTから現在の計算位置PCALまでの距離である。移動物体の走行距離|PCAL-PINT|が現在の距離基準(例えば10m)よりも大きい場合、プロセッサ120は、ステップ310を実施して地図システム102に探索要求を送り、そうでない場合、流れ図300はステップ306に進む。
【0032】
ステップ306で、プロセッサ120は、初期時刻tINTから現在時刻tCURまで測定した、移動物体の走行時間をカウントする。移動物体の走行時間|tCUR-tINT|が、事前設定された時間基準(例えば3分)を超える場合、プロセッサ120はステップ310を実施し、そうでない場合、流れ図300はステップ308に進む。
【0033】
上述のように、プロセッサ120は、ナビゲーション地図上に示される、移動物体が位置する基準道路区間に関する、例えば基準方位OREFおよび基準位置PREFを示す基準情報を受信することができる。ステップ308で、プロセッサ120は、移動物体の現在の計算位置PCALを基準位置PREFと比較し、移動物体の現在の計算方位OCALを基準方位OREFと比較する。例えば、プロセッサ120は、現在の計算位置PCALから基準位置PREFまでの距離を、所定の距離しきい値、例えば10mと比較する。距離|PREF-PCAL|が距離しきい値(例えば10m)よりも大きい場合、現在の計算位置PCALは、基準位置PREFとの一致に失敗する。プロセッサ120はまた、現在の計算方位OCALと基準方位OREFとの差を、所定の方位しきい値、例えば10°と比較する。差|OREF-OCAL|が方位しきい値、例えば(10°)よりも大きい場合、現在の計算方位OCALは、基準方位OREFとの一致に失敗する。現在の計算位置PCALが基準位置PREFとの一致に失敗し、または現在の計算方位OCALが基準方位OREFとの一致に失敗した場合、プロセッサ120はステップ310を実施し、そうでない場合、プロセッサ120はステップ304の実施を反復する。
【0034】
したがって、プロセッサ120は、様々な距離しきい値について、地図システム102に探索要求を送ることができる。プロセッサ120はまた、様々な時間間隔で地図システム102に探索要求を要求することができる。移動物体に関する計算情報が基準情報との一致に失敗したとき、プロセッサ120はやはり、地図システム102に探索要求を送る。
【0035】
一実施形態では、地図システム102は探索要求を受信し、プロセッサ120に1つまたは複数のPMR区間を提供して、移動物体に関する計算情報を補正する。図4に、本発明の一実施形態による、地図システム102によって実施される動作の例の流れ図400を示す。図1および図2と共に図4を説明する。一実施形態では、地図システム102は流れ図400を実施して、1つまたは複数のPMR区間をプロセッサ120に提供する。
【0036】
ステップ402で、地図システム102は探索要求を検出する。地図システム102が探索要求を受信した場合、地図システム102はステップ404を実施して、OMR区間のセットを求めて地図情報記憶ユニット104内のデータベースを探索する。ステップ406で、地図システム102は、1つまたは複数のPMR区間を求めてOMR区間を探索する。1つまたは複数のPMR区間が見つかった場合、地図システム102は、その1つまたは複数のPMR区間に関する方位情報および位置情報を位置計算システム112に提供する。地図システム102は、図1および図2に関して説明したのと同様の方式で、OMR区間の探索および1つまたは複数のPMR区間の探索を実施することができる。
【0037】
図5に、本発明の一実施形態による、位置計算システム112によって実施される動作の例の流れ図500を示す。図1および図2と共に図5を説明する。一実施形態では、位置計算システム112は流れ図500を実施して、移動物体の計算位置PCALおよび計算方位OCALを補正する。
【0038】
ステップ502で、プロセッサ120は、1つまたは複数のPMR区間に関する情報を地図システム102から受信し、一致する道路カウント、例えばPMR区間の数が1以上かつ3未満であるかどうかをチェックする。一致する道路カウントが1以上かつ3未満である場合、流れ図500はステップ504に進み、そうでない場合、流れ図500は終了する。
【0039】
ステップ504で、プロセッサ120は、PMR区間からMRR区間を選択する。プロセッサ120は、図2に関して説明したのと同様の方式で、選択ステップを実施する。
【0040】
ステップ508で、プロセッサ120は、移動物体の計算方位OCALの変化のパターンに従って方位オフセットしきい値θTHを設定し、移動物体の計算位置PCALの変化のパターンに従って距離しきい値DTHを設定する。より具体的には、事前定義された時間間隔で計算方位OCALの変化が増大する場合、プロセッサ120は、方位オフセットしきい値θTHを増加させる。例として、事前定義された時間間隔で、移動物体が30°より大きく、かつ60°未満の角度の転回を行った場合、方位オフセットしきい値θTHが15°に設定されうる。事前定義された時間間隔で、移動物体が60°よりも大きい角度の転回を行った場合、方位オフセットしきい値θTHは20°に設定されうる。さらに、移動物体は、道路上をほぼ直線に走ることができ、例えば、事前定義された時間間隔内の移動物体の転回角度は20°未満である。移動物体が道路上をほぼ直線に走る間の移動物体の直線走行距離が増加する場合、プロセッサ120は、距離しきい値DTHを増加させる。例として、移動物体の直線走行距離が40mより大きく、かつ150m未満である場合、距離しきい値DTHは50mに設定されうる。移動物体の直線走行距離が150mより大きい場合、距離しきい値DTHは70mに設定されうる。
【0041】
一実施形態では、プロセッサ120は、ステップ510とステップ512を並列に実施することができる。ステップ510で、プロセッサ120は、移動物体の計算位置PCALからMRR区間の基準位置PREFまでの距離DCRSが第1の距離範囲内にあるかどうか、例えば距離しきい値DTH未満であるかどうかを判定する。ステップ510で、プロセッサ120はまた、移動物体の計算方位OCALとMRR区間の基準方位OREFとの間の差θDIFが第1の方位オフセット範囲内にあるかどうか、例えば3°から方位オフセットしきい値θTHまでの中にあるかどうかも判定する。距離DCRSが第1の距離範囲内にあり、かつ差θDIFが第1の方位オフセット範囲内にある場合、プロセッサ120はステップ514を実施し、そうでない場合、プロセッサ120はステップ518を実施する。ステップ514で、ナビゲーション支援モジュール114が、例えば基準方位OREFに関する情報をDRモジュール116に書き込み、計算方位OCALに関する情報を置き換えることにより、計算方位OCALを基準方位OREFに補正する。
【0042】
ステップ512で、プロセッサ120は、距離DCRSが第2の距離範囲内にあるかどうか、例えば5mから距離しきい値DTHまでの中にあるかどうか、および差θDIFが第2の方位オフセット範囲内にあるかどうか、例えば方位オフセットしきい値θTH未満であるかどうかを判定する。距離DCRSが第2の距離範囲内にあり、かつ差θDIFが第2の方位オフセット範囲内にある場合、プロセッサ120はステップ516を実施し、そうでない場合、プロセッサ120はステップ518を実施する。ステップ516で、ナビゲーション支援モジュール114は、例えば基準位置PREFに関する情報をDRモジュール116に書き込み、計算位置PCALに関する情報を置き換えることにより、計算位置PCALを基準位置PREFに補正する。
【0043】
ステップ518で、プロセッサ120は、DRモジュール116に現在格納されている移動物体の位置および方位が正しいかどうかを判定する。例えば、基準位置PREFと移動物体の現在格納されている位置との間の距離DCRSが所定のしきい値、例えば10m未満であり、かつ基準方位OREFと移動物体の現在格納されている方位との間の差θDIFが所定のしきい値、例えば10°未満である場合、移動物体の現在格納されている位置および方位情報は正しいとみなされる。移動物体の現在格納されている情報が正しい場合、流れ図500はステップ520に進み、そうでない場合、流れ図500は終了する。
【0044】
ステップ520で、位置計算システム112は始点フラグを更新する。より具体的には、位置計算システム112は、DRモジュール116に現在格納されている移動物体に関する情報に従ってナビゲーション地図上に示される移動物体の位置を更新するように地図システム102に指令する。位置計算システム112はまた、以前に取得した移動物体に関する初期情報を、現在格納さている情報で置き換えることもできる。
【0045】
図6に、本発明の一実施形態による、測位システム100によって実施される動作の例の流れ図600を示す。図1、図2、図3、図4、および図5と共に図6を説明する。
【0046】
ブロック602で、測位システム100は、移動物体の計算方位OCALおよび地図情報データベースに格納された道路区間の方位ORSに従って、OMR区間のセットを求めて地図情報記憶ユニット104内のデータベースを探索する。
【0047】
ブロック604で、測位システム100は、移動物体の計算位置PCALおよびOMR区間の位置PRSに従って、1つまたは複数のPMR区間を含むPMRセットを求めてOMR区間を探索する。
【0048】
ブロック606で、測位システム100は、PMRセットを使用して移動物体の位置を特定する。
【0049】
上記の説明および図面は本発明の実施形態を表すが、添付の特許請求で定義される本発明の原理の趣旨および範囲から逸脱することなく、その中で様々な追加、変更、および置換が行われうることを理解されよう。本発明の原理から逸脱することなく特定の環境および動作要件に特に適合された、本発明の実施で使用される、形態、構造、構成、特性、材料、要素、および構成要素、ならびにその他の多数の変更と共に本発明が使用されうることを当業者は理解されよう。したがって現在開示される実施形態は、すべての点で限定的なものではなく、例示的なものとみなされるべきであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその法的均等物によって示され、上記の説明に限定されない。
【符号の説明】
【0050】
100 測位システム
102 地図システム
104 地図情報記憶ユニット
106 処理装置
108 メモリ
110 インターフェース
112 位置計算システム
114 ナビゲーション支援モジュール
116 推測航法(DR)モジュール
118 GPSモジュール
120 プロセッサ
122 運動センサ
124 アンテナ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の位置を特定するコンピュータ実装方法であって、
前記物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、第1の複数の方位一致道路(OMR)区間を求めて前記データベースを探索する段階と、
前記物体の計算位置と、前記OMR区間の位置とに従って、第1の位置一致道路(PMR)セットを求めて前記第1の複数のOMR区間を探索する段階であって、前記第1のPMRセットが少なくとも1つのPMR区間を含む段階と、
前記第1のPMRセットを使用して前記物体の位置を特定する段階と
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記データベースが、ナビゲーション地図に関する情報を含む請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記データベースを探索する前記段階が、
前記物体の前記計算方位と前記道路区間の前記方位との間の差を、方位オフセット基準と比較する段階であって、前記物体の前記計算方位と前記OMR区間のそれぞれの方位との間の差が、前記方位オフセット基準未満である段階
を含む請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記第1の複数のOMR区間を探索する前記段階が、
前記物体の前記計算位置から前記OMR区間のそれぞれまでの距離と距離基準を比較する段階であって、前記物体の前記計算位置から前記第1のPMRセット内の各PMR区間までの距離が、前記距離基準未満である段階
を含む請求項3に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記第1の複数のOMR区間を探索する前記段階が失敗した場合、前記距離基準を増大させる段階
をさらに含む請求項4に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記第1のPMRセット内のPMR区間の数が3つ以上である場合、第2の複数のOMR区間を求めて前記データベースを探索し、第2のPMRセットを求めて前記第2の複数のOMR区間を探索する段階
をさらに含む請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記物体の位置を特定する前記段階が、
前記物体の前記計算位置から前記第1のPMRセット内の各PMR区間までの距離に従って、前記第1のPMRセットから一致基準道路(MRR)区間を選択する段階
を含む請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記物体の位置を特定する前記段階が、
前記物体の前記計算方位と前記MRR区間の前記方位との間の差が第1の方位オフセット範囲以内であり、かつ前記物体の前記計算位置から前記MRR区間までの距離が第1の距離範囲以内である場合、前記物体の前記計算方位を前記MRR区間の方位に補正する段階と、
前記物体の前記計算方位と前記MRR区間の前記方位との間の前記差が第2の方位オフセット範囲以内であり、かつ前記物体の前記計算位置から前記MRR区間までの前記距離が第2の距離範囲以内である場合、前記物体の前記計算位置を前記MRR区間の位置に補正する段階と
をさらに含む請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記物体の前記計算方位の変化のパターンに従って前記第1および第2の方位オフセット範囲を設定する段階と、
前記物体の前記計算位置の変化のパターンに従って前記第1および第2の距離範囲を設定する段階と
をさらに含む請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
コンピュータ実行可能ソフトウェアが格納されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアが、物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、複数の方位一致道路(OMR)区間を求めて前記データベースを探索し、前記物体の計算位置および前記OMR区間の位置に従って、位置一致道路(PMR)セットを求めて前記OMR区間を探索するように動作可能であり、前記PMRセットが少なくとも1つのPMR区間を含み、前記物体の位置を特定するのに有用であるコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記ソフトウェアが、前記物体の前記計算方位と前記道路区間の前記方位との間の差を、方位オフセット基準と比較することによって前記OMR区間を探索し、前記物体の前記計算方位と前記OMR区間のそれぞれの方位との間の差が、前記方位オフセット基準未満である請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記ソフトウェアが、前記物体の前記計算位置から前記OMR区間のそれぞれまでの距離と距離基準を比較することによって前記PMRセットを求めて探索し、前記物体の前記計算位置から前記PMRセット内の各PMR区間までの距離が、前記距離基準未満である請求項11に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記ソフトウェアが、前記OMR区間の前記探索が失敗した場合、前記距離基準を増大させる請求項12に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
物体の位置を特定することに関連する電子システムであって、
処理装置と、
前記処理装置に結合されたメモリであって、前記処理装置によって実行されたとき、電子システムに、前記物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、複数の方位一致道路(OMR)区間を求めて前記データベースを探索させ、前記物体の計算位置および前記OMR区間の位置に従って、位置一致道路(PMR)セットを求めて前記OMR区間を探索させるコンピュータ可読命令を含み、前記PMRセットが、少なくとも1つのPMR区間を含み、前記物体の位置を特定するのに有用であるメモリと
を備える電子システム。
【請求項15】
前記データベースが、ナビゲーション地図に関する情報を含む請求項14に記載の電子システム。
【請求項16】
物体の位置を特定する電子システムであって、
少なくとも1つのPMR区間を含む第1の位置一致道路(PMR)セットを示す情報を受信するように動作可能であるインターフェースと、
前記インターフェースに結合され、前記第1のPMRセットに従って、前記物体の位置を示す情報を提供するように動作可能であるプロセッサと
を備え、
前記第1のPMRセットが、前記物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、第1の複数の方位一致道路(OMR)区間を求めて前記データベースを探索し、前記物体の計算位置および前記OMR区間の位置に従って、前記第1のPMRセットを求めて前記OMR区間を探索することによって得られる電子システム。
【請求項17】
前記OMR区間が、前記物体の前記計算方位と前記道路区間の前記方位との間の差を、方位オフセット基準と比較することによって得られ、前記物体の前記計算方位と前記OMR区間のそれぞれの方位との間の差が、前記方位オフセット基準未満である請求項16に記載の電子システム。
【請求項18】
前記第1のPMRセットが、前記物体の前記計算位置から前記OMR区間のそれぞれまでの距離と距離基準を比較することによって得られ、前記物体の前記計算位置から前記第1のPMRセット内の各PMR区間までの距離が、前記距離基準未満である請求項17に記載の電子システム。
【請求項19】
前記プロセッサが、前記第1のPMRセット内のPMR区間の数が3つ以上である場合、第2の複数のOMR区間を求める前記データベースの探索と、第2のPMRセットを求める前記第2の複数のOMR区間の探索とを要求する請求項16に記載の電子システム。
【請求項20】
前記プロセッサが、前記物体の前記計算位置から前記第1のPMRセット内の各PMR区間までの距離に従って、前記第1のPMRセットから一致基準道路(MRR)区間を選択する請求項16に記載の電子システム。
【請求項21】
前記プロセッサが、前記物体の前記計算方位と前記MRR区間の前記方位との間の差が第1の方位オフセット範囲以内であり、かつ前記物体の前記計算位置から前記MRR区間までの距離が第1の距離範囲以内である場合、前記物体の前記計算方位を前記MRR区間の方位に補正し、前記プロセッサが、前記物体の前記計算方位と前記MRR区間の前記方位との間の前記差が第2の方位オフセット範囲以内であり、かつ前記物体の前記計算位置から前記MRR区間までの前記距離が第2の距離範囲以内である場合、前記物体の前記計算位置を前記MRR区間の位置に補正する請求項20に記載の電子システム。
【請求項22】
前記プロセッサが、前記物体の前記計算方位の変化に従って前記第1および第2の方位オフセット範囲を設定するように動作可能であり、前記物体の前記計算位置の変化に従って前記第1および第2の距離範囲を設定するように動作可能である請求項21に記載の電子システム。
【請求項1】
物体の位置を特定するコンピュータ実装方法であって、
前記物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、第1の複数の方位一致道路(OMR)区間を求めて前記データベースを探索する段階と、
前記物体の計算位置と、前記OMR区間の位置とに従って、第1の位置一致道路(PMR)セットを求めて前記第1の複数のOMR区間を探索する段階であって、前記第1のPMRセットが少なくとも1つのPMR区間を含む段階と、
前記第1のPMRセットを使用して前記物体の位置を特定する段階と
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記データベースが、ナビゲーション地図に関する情報を含む請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記データベースを探索する前記段階が、
前記物体の前記計算方位と前記道路区間の前記方位との間の差を、方位オフセット基準と比較する段階であって、前記物体の前記計算方位と前記OMR区間のそれぞれの方位との間の差が、前記方位オフセット基準未満である段階
を含む請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記第1の複数のOMR区間を探索する前記段階が、
前記物体の前記計算位置から前記OMR区間のそれぞれまでの距離と距離基準を比較する段階であって、前記物体の前記計算位置から前記第1のPMRセット内の各PMR区間までの距離が、前記距離基準未満である段階
を含む請求項3に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記第1の複数のOMR区間を探索する前記段階が失敗した場合、前記距離基準を増大させる段階
をさらに含む請求項4に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記第1のPMRセット内のPMR区間の数が3つ以上である場合、第2の複数のOMR区間を求めて前記データベースを探索し、第2のPMRセットを求めて前記第2の複数のOMR区間を探索する段階
をさらに含む請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記物体の位置を特定する前記段階が、
前記物体の前記計算位置から前記第1のPMRセット内の各PMR区間までの距離に従って、前記第1のPMRセットから一致基準道路(MRR)区間を選択する段階
を含む請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記物体の位置を特定する前記段階が、
前記物体の前記計算方位と前記MRR区間の前記方位との間の差が第1の方位オフセット範囲以内であり、かつ前記物体の前記計算位置から前記MRR区間までの距離が第1の距離範囲以内である場合、前記物体の前記計算方位を前記MRR区間の方位に補正する段階と、
前記物体の前記計算方位と前記MRR区間の前記方位との間の前記差が第2の方位オフセット範囲以内であり、かつ前記物体の前記計算位置から前記MRR区間までの前記距離が第2の距離範囲以内である場合、前記物体の前記計算位置を前記MRR区間の位置に補正する段階と
をさらに含む請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記物体の前記計算方位の変化のパターンに従って前記第1および第2の方位オフセット範囲を設定する段階と、
前記物体の前記計算位置の変化のパターンに従って前記第1および第2の距離範囲を設定する段階と
をさらに含む請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
コンピュータ実行可能ソフトウェアが格納されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアが、物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、複数の方位一致道路(OMR)区間を求めて前記データベースを探索し、前記物体の計算位置および前記OMR区間の位置に従って、位置一致道路(PMR)セットを求めて前記OMR区間を探索するように動作可能であり、前記PMRセットが少なくとも1つのPMR区間を含み、前記物体の位置を特定するのに有用であるコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記ソフトウェアが、前記物体の前記計算方位と前記道路区間の前記方位との間の差を、方位オフセット基準と比較することによって前記OMR区間を探索し、前記物体の前記計算方位と前記OMR区間のそれぞれの方位との間の差が、前記方位オフセット基準未満である請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記ソフトウェアが、前記物体の前記計算位置から前記OMR区間のそれぞれまでの距離と距離基準を比較することによって前記PMRセットを求めて探索し、前記物体の前記計算位置から前記PMRセット内の各PMR区間までの距離が、前記距離基準未満である請求項11に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記ソフトウェアが、前記OMR区間の前記探索が失敗した場合、前記距離基準を増大させる請求項12に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
物体の位置を特定することに関連する電子システムであって、
処理装置と、
前記処理装置に結合されたメモリであって、前記処理装置によって実行されたとき、電子システムに、前記物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、複数の方位一致道路(OMR)区間を求めて前記データベースを探索させ、前記物体の計算位置および前記OMR区間の位置に従って、位置一致道路(PMR)セットを求めて前記OMR区間を探索させるコンピュータ可読命令を含み、前記PMRセットが、少なくとも1つのPMR区間を含み、前記物体の位置を特定するのに有用であるメモリと
を備える電子システム。
【請求項15】
前記データベースが、ナビゲーション地図に関する情報を含む請求項14に記載の電子システム。
【請求項16】
物体の位置を特定する電子システムであって、
少なくとも1つのPMR区間を含む第1の位置一致道路(PMR)セットを示す情報を受信するように動作可能であるインターフェースと、
前記インターフェースに結合され、前記第1のPMRセットに従って、前記物体の位置を示す情報を提供するように動作可能であるプロセッサと
を備え、
前記第1のPMRセットが、前記物体の計算方位およびデータベースに格納された道路区間の方位に従って、第1の複数の方位一致道路(OMR)区間を求めて前記データベースを探索し、前記物体の計算位置および前記OMR区間の位置に従って、前記第1のPMRセットを求めて前記OMR区間を探索することによって得られる電子システム。
【請求項17】
前記OMR区間が、前記物体の前記計算方位と前記道路区間の前記方位との間の差を、方位オフセット基準と比較することによって得られ、前記物体の前記計算方位と前記OMR区間のそれぞれの方位との間の差が、前記方位オフセット基準未満である請求項16に記載の電子システム。
【請求項18】
前記第1のPMRセットが、前記物体の前記計算位置から前記OMR区間のそれぞれまでの距離と距離基準を比較することによって得られ、前記物体の前記計算位置から前記第1のPMRセット内の各PMR区間までの距離が、前記距離基準未満である請求項17に記載の電子システム。
【請求項19】
前記プロセッサが、前記第1のPMRセット内のPMR区間の数が3つ以上である場合、第2の複数のOMR区間を求める前記データベースの探索と、第2のPMRセットを求める前記第2の複数のOMR区間の探索とを要求する請求項16に記載の電子システム。
【請求項20】
前記プロセッサが、前記物体の前記計算位置から前記第1のPMRセット内の各PMR区間までの距離に従って、前記第1のPMRセットから一致基準道路(MRR)区間を選択する請求項16に記載の電子システム。
【請求項21】
前記プロセッサが、前記物体の前記計算方位と前記MRR区間の前記方位との間の差が第1の方位オフセット範囲以内であり、かつ前記物体の前記計算位置から前記MRR区間までの距離が第1の距離範囲以内である場合、前記物体の前記計算方位を前記MRR区間の方位に補正し、前記プロセッサが、前記物体の前記計算方位と前記MRR区間の前記方位との間の前記差が第2の方位オフセット範囲以内であり、かつ前記物体の前記計算位置から前記MRR区間までの前記距離が第2の距離範囲以内である場合、前記物体の前記計算位置を前記MRR区間の位置に補正する請求項20に記載の電子システム。
【請求項22】
前記プロセッサが、前記物体の前記計算方位の変化に従って前記第1および第2の方位オフセット範囲を設定するように動作可能であり、前記物体の前記計算位置の変化に従って前記第1および第2の距離範囲を設定するように動作可能である請求項21に記載の電子システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2012−154930(P2012−154930A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−13977(P2012−13977)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【出願人】(500521843)オーツー マイクロ, インコーポレーテッド (138)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−13977(P2012−13977)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【出願人】(500521843)オーツー マイクロ, インコーポレーテッド (138)
【Fターム(参考)】
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