環状ライトガイド照明器および光学スキャナ
要約
開示される環状ライトガイド照明器10は、ライトガイド照明器の末端19において領域17を照明するためにライトガイド照明器の入口面12からライトガイド照明器の出口面16に光を導くように動作可能であり、底部が末端19に通じ、底部の反対側の切頭部20が内孔部21に通じて、領域から反射/放射された光を送り返すようになっている錐台形状の内部空洞18を備える。この照明器を実装する光学スキャナも開示される。
開示される環状ライトガイド照明器10は、ライトガイド照明器の末端19において領域17を照明するためにライトガイド照明器の入口面12からライトガイド照明器の出口面16に光を導くように動作可能であり、底部が末端19に通じ、底部の反対側の切頭部20が内孔部21に通じて、領域から反射/放射された光を送り返すようになっている錐台形状の内部空洞18を備える。この照明器を実装する光学スキャナも開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像される領域を照明する光デバイス、および対応する撮像デバイスの技術分野に関する。特に、本発明は、アイテム上の何らかのマーキングを検出し、または読み取るために、アイテム上の領域を走査するのに用いられる光学スキャナのような撮像デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像デバイスは、例えば米国特許第6,352,204(B2)号、米国特許第7,357,326(B2)号、米国特許第7,370,801(B2)号、および米国特許第7,419,098(B2)号に開示された光学スキャナで説明されているように、アイテム上のマーキングを走査するために広く使用されている。そうしたマーキングは、バーコード(リニアまたはデータマトリックスのような2Dのもの)などの、アイテムに対応する識別データを含むパターンの場合がある。場合によって、アイテムの表面上のマーキングは、肉眼では見えないかほとんど見えず(例えば燐光性、発光性、または蛍光性のインクで印刷されたパターン)、および/または、例えばスペクトルの紫外領域または赤外領域の、特定の光の照明下でのみ検出可能である。さらに、たとえマーキングが可視光で検出できても、寸法が小さかったり、小さな細部を含んでいたりしてマーキングを読み取りにくいこともあり、そのような場合は良好な照明条件が必要になる。スキャナの従来の光源は(スペクトルのどの部分をマーキングの検出に用いるかに応じて)、白熱灯(典型的には約400nmないし約2500nmの波長のもの)、フラッシュ灯(例えばキセノン高圧フラッシュ灯のようなもの)、レーザーまたは発光ダイオード(LED。紫外領域、可視領域、または赤外領域、典型的には約250nmないし約1μmの波長で発光するもの)である。スキャナの従来の光検出器は、CMOS型またはCCD型のカメラ、フォトダイオード(単一またはアレイ)、フォトトランジスタ回路またはフォトレジスタ回路、リニアCMOSセンサもしくはリニアCCDセンサである。
【0003】
従来の光学スキャナ(ハンドヘルド式の場合もあれば固定式の場合もある)は、アイテム上の領域を適切な光で照明する光源(フィルタを含む場合もある)と、光源から受けた光を上記領域まで適切に伝達する照明器(収束手段を含む場合もある)と、上記領域から反射された光を集めて光検出器に送り返す手段と、光検出器から出力された信号の解析(および上記領域内のマーキングと関連付けられたデータの検出/読取または復号)を行う処理ユニットと、照明源および処理ユニットを制御する制御ユニットとを備える。
【0004】
従来のハンドヘルドスキャナ(コード付きまたはコードレスのもの)は、スキャナに電力を供給する電力モジュールをさらに含むことが一般的であり、また無線通信(例えばWi−Fi経由のもの)のための無線モジュールと、測定データまたは走査パラメータを表示する表示モジュール(例えば液晶ディスプレイLCDまたはキネスコープディスプレイ)と、走査条件を入力する制御インターフェース(多機能を有するボタンおよびON/OFFスイッチボタンを含む)とを備える場合もある。従来の光学スキャナは、走査されるアイテム上のRFIDチップを読み取るRFID(Radio Frequency Identification、無線周波数個体識別)回路をさらに内蔵する場合があり(例えば米国特許第6,264,106(B1)号を参照)、その場合、スキャナは光学式/RFID式を組み合わせたマーキングを読み取ることができる。
【0005】
光学スキャナの従来からの問題は、アイテムの、マーキングを備える反射面のレベルにある領域を、均一に、かつ十分な光強度で照明して、スキャナの検出器が反射光からマーキングを読み取れるようにしつつ、迷光を最小限にして、コントラストを劣化させて重大な画像処理問題を引き起こしかねない被照明面上の「ホットスポット」を回避することである。画像センサが飽和すると、マーキングを検出し損ねる場合もあるのである。さらに、上記の問題は、反射面が曲面になっていると顕著になる場合がある。
【0006】
上で引用した従来技術文献は、この問題について考慮しており(例えば、米国特許第6,352,204(B2)号のカラム1の36〜51行目、米国特許第7,357,326(B2)号のカラム2の16〜19行目、米国特許第7,370,801(B2)号のカラム2の6〜17行目、および米国特許第7,419,098(B2)号のカラム2の1〜11行目を参照)、具体的な照明技術をいくつか提案している。
【0007】
米国特許第6,352,204(B2)号は、光沢面またはでこぼこした面に起因する「白とび効果」を最小化するようにアイテム上の領域を低い入射角で照明することを開示している。しかし、迷光について問題が残っている。
【0008】
米国特許第7,357,326(B2)号、米国特許第7,370,801(B2)号、および米国特許第7,419,098(B2)号は、角錐台の形状をしたノーズピースを有する照明器を用いて、光源からの光が目的の領域だけに到達するようにノーズピースの収束端を上記領域の近くに配置することにより、周囲光の多くから遮蔽しつつ、アイテム上の領域を直接照明することを開示している。ノーズピースの反対側の発散端は、光源からの光を受けるようになっている。しかしながら、依然として、ノーズピースの内面での(たとえこの面が、光を散乱させるようにでこぼこした平らでない反射面であったとしても)(光検出器に戻る)光の直接反射に関する問題、そしてアイテムの反射面上に生じ得る「光点」に関する問題がいくつか存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,352,204(B2)号明細書(第1段36〜51行目)
【特許文献2】米国特許第7,357,326(B2)号明細書(第2段16〜19行目)
【特許文献3】米国特許第7,370,801(B2)号明細書(第2段6〜17行目)
【特許文献4】米国特許第7,419,098(B2)号明細書(第2段1〜11行目)
【特許文献5】米国特許第6,264,106(B1)号明細書
【発明の概要】
【0010】
本発明は、従来技術の欠点を回避する照明技術を提供することを目的とする。
【0011】
本発明は、そのような照明技術を実現する、アイテムの表面においてマーキングを検出して読み取るための光学スキャナ、特にハンドヘルド光学スキャナにも関する。
【0012】
本発明のある態様によれば、環状ライトガイド照明器は、ライトガイド照明器の末端において領域を照明するために入口面で受けた光を出口面に導き、領域から反射/放射された光をライトガイド照明器の内孔部を通じて伝導させるように動作可能であって、
出口面は、底部が末端に通じ、底部の反対側の切頭部が内孔部に通じた錐台形状の内部空洞の境界面部分であり、
出口面は、入口面から受けた光を屈折させて、実質的に均一な光強度分布で領域を照射するように動作可能である。
【0013】
照明器のこの環状構造では、光源から出た光は環状ライトガイド内を導かれるので、ライトガイドの内孔部を通って伝わることがなく、また、ライトガイドの出口面は、内部空洞の境界を構成するが、この内部空洞は、照明される領域の近くに置かれる底部近傍から切頭部に向けて次第に細くなって、上記領域で反射される光を送り返すための先細の内孔部を形成するものである。この構成は、出口面から出た光が直接、内孔を通って戻るのをなくすのに有利である。こうして、内部反射による迷光をなくすことができる。さらに、照明器の末端は、照射される目標領域の近くに、またはこれと接触して置かれ、外部光源から出る迷光の大部分をなくすノーズピースを構成する。さらに、出口面の形状は、内部空洞の底部に向けて屈折させられた光が、底部の近くの、または底部とほぼ接触している被照明面上に光点を形成しない程度に均一となるように選ばれる。これらの特徴はすべて、このような照明器を装備するスキャナによるマーキングの検知を向上させるのに寄与する。なぜなら、均一な照明によってマーキングのコントラストが大幅に高められるからである。
【0014】
本発明の照明器は、(例えば、蛍光マーキングまたは燐光マーキングの場合に、出口面を通して伝導される励起光に反応して)目標領域のマーキングから放射される光を、内孔部を通して伝導する働きもしてよい。
【0015】
出口面の部分の最も有効な形状は、屈折の法則(スネルの法則)ならびに内部空洞の高さおよび底面積から単純に見積もることが可能である。ただ、良好な照明条件を与えるには、(例えば、角錐台のような内部空洞の場合、角錐台の各面に対応する内部空洞の表面の各部分として)平らな形状のような単純な形状でたいてい十分である。良好な照明条件を与える単純な形状の別の例は、(まっすぐな母線に対応する)円錐台のような出口面である。(曲線のくぼみが内部空洞の方を向いた)凸曲線状の母線に対応する出口面の形状では、より良い均一性が得られる。母線が放物線であれば、さらに良い均一性が得られる。さらに、たとえ内部空洞の広い底部端が、ライトガイドの末端において照明する領域に通じていても、ノーズピースを形成する照明器の全体の外部形状は、末端に向けて収束して、領域内のマーキングの可読性を強化するために目標領域に照明を集めるようにしてよい。
【0016】
本発明による環状ライトガイド照明器は、光学紫外線ないし光学赤外線(すなわち波長約400nmないし約2500nm)の範囲内に含まれる電磁放射線に対応する光を導くように設計されてよい。当業者に知られるように、ライトガイドを構成する材料は、導く光に応じて選択されればよい。また、照明器は、異なる波長の電磁波を導くように設計されてもよい。
【0017】
本発明の環状ライトガイドは、中空に、つまり、反射によって光を導く内周および外周の有形面と、導かれた光の一部を屈折させて内部空洞を照射する有形の出口面と(さらに、場合により有形の入口面と)だけで作られてよいが、本発明の好ましい実施の形態は、実質的に透明な材料で作られた固形体である環状ライトガイド照明器に対応するものである。そのような材料は、導く光に対して実質的に透明となるように選択される。固形体の実質的に透明な材料は、ガラス、ガラスセラミック材料、結晶材料、およびプラスチック材料からなる群から選ばれてよい。結晶材料は、好ましくは石英、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、およびサファイアから選ばれる。また、光学プラスチック材料は、好ましくはポリメチルペンテン(TPX)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メチルメタクリレート・スチレンコポリマー(NAS)、スチレンアクリロニトリル(SAN)、ポリカーボネート(PC)、およびポリスチレン(PS)から選ばれる。
【0018】
迷光放射を(例えば放射から操作者を保護するために)回避するため、本発明による環状ライトガイド照明器は、ライトガイド照明器の外周面の一部分に、導かれた光に対して不透明な材料で作られた遮蔽部をさらに備えてよい。ライトガイドの内孔部の内周面から出る迷光を回避するため、本発明による照明器は、ライトガイド照明器の内孔部内の、ライトガイド照明器の内周面の一部分に、導かれた光に対して不透明な材料で作られた遮蔽部をさらに備えてよい。例えば、上記遮蔽部は、カバーまたはコーティングであってよい。
【0019】
本発明による環状ライトガイド照明器は、環状ライトガイド照明器の周境界面の一部分に取り付けられ、領域の段階にあるRFIDチップから/にRFID信号を受信および送信するように構成されたRFアンテナをさらに備えてよい。本発明による照明器のこの実施の形態をスキャナで用いれば、目標領域に存在する光学的記号およびRFデータの両方を読み取ることができる。
【0020】
本発明による環状ライトガイド照明器は、光を散乱させる従来の拡散性挿入部材(例えば入口面の段階に配置される)と両立できる。それでもなお、好ましい実施の形態において、環状ライトガイド照明器は、出口面または入口面の一部分が、目標領域に向かって伝わる光を散乱させるように粗くされる。この散乱は、目標領域における光の均一性を高めるものであり、表面の紙やすり仕上げのような従来の技術によって、または規則的もしくは不規則な、平らでない(散乱中心として働く)傷/パターンを表面に形成することによって得てよい。このように、本発明による照明器は、光源と照明器との間の拡散性挿入部材に依存しないため、よりコンパクトに作ることができる。
【0021】
本発明による環状ライトガイド照明器は、照射された領域から反射され内孔を通して伝導された光を集めて伝導する光デバイスを収容するようにさらに構成されてよい。例えば、環状ライトガイドの孔部には、内部空洞の上(すなわち、ライトガイドの入口部分と内部空洞の収束端の近くの内孔部との間)に、そのような光デバイスを取り付ける手段が設けられてよい。例えば、この取り付け手段は、(内部空洞の上の)ライトガイドの内周面に溝、切り欠き、突出部、もしくはねじ山を、または他の任意の(例えば接着剤、ねじ、または挿入式ラックを用いた)締結手段を含んでよい。
【0022】
上で説明したように、本発明による照明器は多くの効果を有する。さらに、光は環状ガイド内を導かれるので、照明器は多様な全体形状をとることができ、従って、照明器は、光の損失を最小化しながら、そして依然として領域内で実質的に均一な照明条件を有したまま、個別の光源構成と目標領域との間で放射を伝達するように簡単に構成され得る。その結果、実質的に均一な照明を得るために、走査される目標領域に対して照明器の末端を精密に位置決めする必要がない。さらに、照明器がハンドヘルドスキャナに取り付けられている場合に特に有用となるように、照明器の末端の形状も、より簡単に目標領域の前で位置決めできるように構成されてよい。例えば、目標領域の照明の均一性を犠牲にしない範囲で、末端をわずかに斜めに切ってよい。
【0023】
この環状形状により、白熱灯、放電管、フラッシュ灯、レーザーもしくはLED(紫外線から赤外線までのもの)、または上記光源の組み合わせ、のような多様な光源を入口面の照明に用いることができる。入口面を光源に合わせて構成できるので、例えばレンズ付きのLEDを用いる必要がなく、代わりに広い放射角度を有する通常のLEDを用いることが可能である。また、入口面および/または出口面にフィルタを容易に配置することもできる。
【0024】
また、例えば、CMOSカメラもしくはCCDカメラの光検出器、フォトダイオード(単一またはアレイ)、フォトトランジスタ回路もしくはフォトレジスタ回路、またはリニアCMOSセンサもしくはリニアCCDセンサのような多様な光検出器に向けた反射光の伝導に合わせて、ライトガイドの内孔部を容易に構成することもできる。
【0025】
本発明の別の態様は、光学スキャナに関し、この光学スキャナは、
上述したように、照射された領域から反射され内孔を通して伝導された光を集めて伝導する光デバイスを収容するように構成された、本発明の先の態様による環状ライトガイド照明器と、
ライトガイド照明器の入口面を照明するように動作可能な光源と、
光デバイスによって伝導された光を受けるように動作可能な光検出器と
を備える。
【0026】
この光学スキャナは、随意のRFアンテナを含む上記の環状ライトガイド照明器を備えてよく、
RFアンテナを介して、領域の段階にあるRFIDチップにRFID信号を送るRF制御回路と、
RFIDチップから受信したRFID信号を読み取るように動作可能なRFID読取部と
をさらに含んでよい。
【0027】
本発明による上記の光学スキャナは、スキャナに電力を供給する電力モジュールを含むハンドヘルドスキャナであってよく、無線通信モジュールと、測定データまたは走査パラメータを表示する表示モジュールと、走査条件を入力する制御インターフェースとのうちの少なくとも1つをさらに備えてよい。
【0028】
以下、本発明について、添付の図面を参照してさらに十分に説明する。図面では、同一の番号がそれら別々の図を通して同一の要素を表し、また本発明の顕著な態様および特徴が示されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1A】図1Aは、本発明による環状ライトガイド照明器の断面図を示す。
【図1B】図1Bは、本発明による環状ライトガイド照明器の断面図を示す。
【図1C】図1Cは、本発明による環状ライトガイド照明器の断面図を示す。
【図1D】図1Dは、図1Aまたは図1Bの環状ライトガイド照明器の部分破断斜視図を示す。
【図2A】図2Aは、本発明による異なる形状の環状ライトガイド照明器の斜視図をいくつか示す。
【図2B】図2Bは、本発明による異なる形状の環状ライトガイド照明器の斜視図をいくつか示す。
【図2C】図2Cは、本発明による異なる形状の環状ライトガイド照明器の斜視図をいくつか示す。
【図2D】図2Dは、本発明による異なる形状の環状ライトガイド照明器の斜視図をいくつか示す。
【図3A】図3Aは、本発明による散乱面付き環状ライトガイド照明器の図を示す。
【図3B】図3Bは、本発明による散乱面付き環状ライトガイド照明器の図を示す。
【図3C】図3Cは、本発明による散乱面付き環状ライトガイド照明器の図を示す。
【図3D】図3Dは、本発明による散乱面付き環状ライトガイド照明器の図を示す。
【図4A】図4Aは、RFIDアンテナを含む、本発明の実施の形態による照明器の一部の分解斜視図を示す。
【図4B】図4Bは、図4Aに示された照明器の斜視図を示す。
【図4C】図4Cは、図4Bに示された環状ライトガイド照明器の変形の断面図を示す。
【図5】図5は、本発明の実施の形態によるハンドヘルドスキャナの斜視図を示す。
【図6】図6は、図5に示されたハンドヘルドスキャナの一部の分解斜視図を示す。
【図7】図7は、本発明による環状ライトガイド照明器の変形の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明による照明器の原理を図1Aで説明する。図1Aは、環状ライトガイド照明器(10)の断面図を、ライトガイド(10)の入口面(12)を照明する光源(11)とともに示すものである。光は、ライトガイド(10)のガイド部(13)内を、内周面(14)と外周面(15)との間の反射によって出口面(16)まで導かれ、出口面(16)は、アイテム(表示しない)の表面にある目標領域(17)に向けて光を屈折させる。出口面(16)は、目標領域(17)に通じた発散底部端(19)と、ライトガイドの内孔部(21)に通じた切頭部(20)(すなわち、底部端の反対側の収束端)とを持つ錐台形状の内部空洞(18)の、好ましくは凸曲面形状の、境界面を構成する。
【0031】
図1Dは、透明な固形体ガイド(13)の場合の、環状ライトガイド照明器(10)の部分破断斜視図を示す。
【0032】
図1Bは、照明器(10)の断面図を示しており、照明器(10)は、入口面(12)全周に配置された光源(11)と、アイテムの表面(25)にある目標領域(17)から逆方向へ拡散(反射)され内部空洞(18)および内孔部(21)を通して伝導された光を検出する光検出器(30)とを備える。図示の例において、光検出器(30)および光源(11)は、照明器の入口面の上にある同じ支持部(31)に取り付けられる。環状ライトガイド(10)の内周境界面(14)は、光デバイス(32)を内孔部(21)内に容易に取り付けるための突出部を有する。光デバイス(32)は、この場合は、光を光検出器(30)に収束させる働きをする。
【0033】
図1Cは、遮蔽部(40、41)を備える照明器(10)の断面図を示しており、遮蔽部(40、41)は、この例では、環状ライトガイドの内周面および外周面(14、15)の周囲に配置された不透明な材料でできた中空の遮蔽部(またはカバー)である。遮蔽部の外側部分(40)が外周面(15)を覆い、遮蔽部の内側部分(41)が内周面(14)を覆うので、照明器のガイド部(13)からの迷光は、ライトガイドの外部に向かうものも内孔部に向かうものも存在しない。この遮蔽部の構成により、外側ガイド面(15)を通して漏れた光から操作者の目を保護できるとともに、内側ガイド面(14)を直接透過した迷光から光検出器(図1Bを参照)などの光デバイスを保護できる。遮蔽部は、ライトガイドのガイド面上のコーティング(例えば、これらの面に形成された金属の層、またはこれらの面に付けられた不透明な組成物のコーティング)であってもよい。
【0034】
本発明による環状ライトガイド照明器の全体の断面形状は、四角錐台(図2Dを参照)の断面形状に限定されず、位相幾何学的に環状であればどんな形状を有してもよい。また、内孔部の形状も任意でよく、目標領域から来る反射光(またはアイテム上の目標面から放射される光)を光検出器まで伝導しさえすればよい。例えば、鏡を用いて、内部空洞(18)から受けた光を光検出器の方へ向ければ、環状形状を内孔部(21)の段階で曲げることすら可能である。形状(全体形状、内部空洞形状、内孔形状)の例示的で非限定的な例をいくつか図2Aないし図2Cに示す。
【0035】
本発明の実施の形態において、ライトガイドの入口面(12)は、図3Aに示すように、光をガイド部(13)内に(表面の粗さによる光散乱によって)より拡散させるため紙やすり仕上げにされる。出口面もまた、光を内部空洞(18)内に拡散させるために紙やすり仕上げにされてよい。散乱は、「平滑化」効果を有するので、アイテムの目標面上に明るい「ホット」スポットが形成されるのを回避するのに役立つ。これを図3Bに示す。図3Bは、紙やすり仕上げにされた出口面(15)を持つ照明器の断面図を示すものである。図3Cおよび図3Dに示すように、(例えば)出口面に作られた(規則的または不規則な)隆起によって光散乱を強めてもよい。
【0036】
図3Aないし図3Dに示された実施の形態において、ガイド部(13)は、波長が典型的には300nmないし450nmに含まれる紫外光を導くPMMA固形体である。
【0037】
本発明の実施の形態において、照明器は、RFIDアンテナをさらに収容するように構成される。これを図4Aおよび図4Bに示す。図4Aおよび図4Bでは、アンテナ(43)が、環状ライトガイド(10)の外周面(15)に配置されたカバー(40)の外周面の周囲に巻かれ、RFID回路(42)に接続されている。しかし、RFIDアンテナは、照明器の他の部分に配置されてもよい。一例として、図4Cは、内部空洞(18)の切頭部(20)を通して受けた光を支持部(31)に取り付けられた光検出器(30)に収束させる光デバイス(32)の周囲に、環状ライトガイドの内孔部(21)内で巻かれたRFIDアンテナ(43)を示す。なお、図4Cには、環状ライトガイドの入口面(12)に直接面するように支持部(31)に取り付けられた、棒状に並んだLED(33)である光源(11)も示されている。RFIDアンテナは、当技術分野で知られるように、他の形状であってもよい(伝送/受信されるRF信号により、必ずしも巻線である必要はない)。
【0038】
図5は、本発明によるハンドヘルド光学スキャナ(50)の斜視図を示す。このスキャナは、アイテム(ここでは缶)の表面(25)の一部分を照明する環状ライトガイド照明器(10)と、操作者が容易につかめるハンドル(51)の備わった筐体と、スキャナに電力を供給する電力モジュール(52)と、オン/オフ/リセットボタン(図示しない)以外のボタンを回避するためのタッチパッドスクリーンを持つディスプレイ(53)(LCD)(キーボードはLCDに表示される)とを含む。図6は、カバー(40)のある照明器(10)と、支持部(31)に光源(11)とともに取り付けられた光デバイス(32)とを含む、ハンドヘルドスキャナ(50)の一部分の分解図である(光検出器は図示しない)。このコードレス光学スキャナ(50)は、扱いやすくするためにバランスが取られており、以下の構成要素を含む。
・光源(11)(LED装備)と、アイテム(25)上のバーコードまたはデータマトリックスを照明する、カバー(40)のある環状ライトガイド照明器(10)と、支持部(31)に取り付けられたCCDカメラ(32)とを含む光学ブロック、
・LCDカラータッチスクリーン(53)、
・バーコードまたはマトリックスコードの読取/復号を行うCPUユニットの上位装置として働き、スキャナを制御するメインボード(不図示)、
・無線通信ボード(GSM(登録商標)/GPRS)、
・バッテリーパック(52)、および
・人間工学的な筐体(プラスチック製)。
【0039】
上記のハンドヘルドスキャナの変形がいくつか実現されている。ハンドヘルドスキャナは、マーキングの読取/識別または認証を行う処理動作に関して自律的であってもよいし、あるいはそうした処理機能を有するステーションに接続されてもよく(例えば、アイテムの識別または認証が外部データベースのデータとの比較によって実行される場合)、ステーションとの接続は(例えばイーサネット(登録商標)または電話モデムを介して)有線で行ってもよいし、あるいは(例えばWi−Fi、GSM(登録商標)/GPRS、またはBluetooth(登録商標)のいずれかを介して)無線で行ってもよい。たとえ自律的な処理機能の場合であっても、ハンドヘルドスキャナは通信機能を含んでよい。また、ハンドヘルドスキャナには、その電力モジュールのバッテリーを充電するための(例えばドッキングステーションに接続される)接続手段が設けられてもよい。好ましい実施の形態において、ハンドヘルドスキャナはバランスが取られており、そのノーズピースの端部は、操作者が任意の姿勢で(例えば立って、しゃがんで、またはひざまずいて)アイテムを容易に走査できるように、さらに斜めに切られてよい。
【0040】
本発明は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲により定められた本発明の範囲から離れることなく多様な変更が可能である。例えば、照明器の形状は、(例えば図7に示すように、横側の入口面(12)を持つように)変更可能である。また、上記の(ハンドヘルド)スキャナは、任意の変形による照明器を含んでよく、および/または、目標領域を照明するため、もしくは当のこの領域から反射/放射された光を検出するために、やはり紫外−赤外領域内の、スペクトルの別の部分を用いるように構成されてよい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像される領域を照明する光デバイス、および対応する撮像デバイスの技術分野に関する。特に、本発明は、アイテム上の何らかのマーキングを検出し、または読み取るために、アイテム上の領域を走査するのに用いられる光学スキャナのような撮像デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像デバイスは、例えば米国特許第6,352,204(B2)号、米国特許第7,357,326(B2)号、米国特許第7,370,801(B2)号、および米国特許第7,419,098(B2)号に開示された光学スキャナで説明されているように、アイテム上のマーキングを走査するために広く使用されている。そうしたマーキングは、バーコード(リニアまたはデータマトリックスのような2Dのもの)などの、アイテムに対応する識別データを含むパターンの場合がある。場合によって、アイテムの表面上のマーキングは、肉眼では見えないかほとんど見えず(例えば燐光性、発光性、または蛍光性のインクで印刷されたパターン)、および/または、例えばスペクトルの紫外領域または赤外領域の、特定の光の照明下でのみ検出可能である。さらに、たとえマーキングが可視光で検出できても、寸法が小さかったり、小さな細部を含んでいたりしてマーキングを読み取りにくいこともあり、そのような場合は良好な照明条件が必要になる。スキャナの従来の光源は(スペクトルのどの部分をマーキングの検出に用いるかに応じて)、白熱灯(典型的には約400nmないし約2500nmの波長のもの)、フラッシュ灯(例えばキセノン高圧フラッシュ灯のようなもの)、レーザーまたは発光ダイオード(LED。紫外領域、可視領域、または赤外領域、典型的には約250nmないし約1μmの波長で発光するもの)である。スキャナの従来の光検出器は、CMOS型またはCCD型のカメラ、フォトダイオード(単一またはアレイ)、フォトトランジスタ回路またはフォトレジスタ回路、リニアCMOSセンサもしくはリニアCCDセンサである。
【0003】
従来の光学スキャナ(ハンドヘルド式の場合もあれば固定式の場合もある)は、アイテム上の領域を適切な光で照明する光源(フィルタを含む場合もある)と、光源から受けた光を上記領域まで適切に伝達する照明器(収束手段を含む場合もある)と、上記領域から反射された光を集めて光検出器に送り返す手段と、光検出器から出力された信号の解析(および上記領域内のマーキングと関連付けられたデータの検出/読取または復号)を行う処理ユニットと、照明源および処理ユニットを制御する制御ユニットとを備える。
【0004】
従来のハンドヘルドスキャナ(コード付きまたはコードレスのもの)は、スキャナに電力を供給する電力モジュールをさらに含むことが一般的であり、また無線通信(例えばWi−Fi経由のもの)のための無線モジュールと、測定データまたは走査パラメータを表示する表示モジュール(例えば液晶ディスプレイLCDまたはキネスコープディスプレイ)と、走査条件を入力する制御インターフェース(多機能を有するボタンおよびON/OFFスイッチボタンを含む)とを備える場合もある。従来の光学スキャナは、走査されるアイテム上のRFIDチップを読み取るRFID(Radio Frequency Identification、無線周波数個体識別)回路をさらに内蔵する場合があり(例えば米国特許第6,264,106(B1)号を参照)、その場合、スキャナは光学式/RFID式を組み合わせたマーキングを読み取ることができる。
【0005】
光学スキャナの従来からの問題は、アイテムの、マーキングを備える反射面のレベルにある領域を、均一に、かつ十分な光強度で照明して、スキャナの検出器が反射光からマーキングを読み取れるようにしつつ、迷光を最小限にして、コントラストを劣化させて重大な画像処理問題を引き起こしかねない被照明面上の「ホットスポット」を回避することである。画像センサが飽和すると、マーキングを検出し損ねる場合もあるのである。さらに、上記の問題は、反射面が曲面になっていると顕著になる場合がある。
【0006】
上で引用した従来技術文献は、この問題について考慮しており(例えば、米国特許第6,352,204(B2)号のカラム1の36〜51行目、米国特許第7,357,326(B2)号のカラム2の16〜19行目、米国特許第7,370,801(B2)号のカラム2の6〜17行目、および米国特許第7,419,098(B2)号のカラム2の1〜11行目を参照)、具体的な照明技術をいくつか提案している。
【0007】
米国特許第6,352,204(B2)号は、光沢面またはでこぼこした面に起因する「白とび効果」を最小化するようにアイテム上の領域を低い入射角で照明することを開示している。しかし、迷光について問題が残っている。
【0008】
米国特許第7,357,326(B2)号、米国特許第7,370,801(B2)号、および米国特許第7,419,098(B2)号は、角錐台の形状をしたノーズピースを有する照明器を用いて、光源からの光が目的の領域だけに到達するようにノーズピースの収束端を上記領域の近くに配置することにより、周囲光の多くから遮蔽しつつ、アイテム上の領域を直接照明することを開示している。ノーズピースの反対側の発散端は、光源からの光を受けるようになっている。しかしながら、依然として、ノーズピースの内面での(たとえこの面が、光を散乱させるようにでこぼこした平らでない反射面であったとしても)(光検出器に戻る)光の直接反射に関する問題、そしてアイテムの反射面上に生じ得る「光点」に関する問題がいくつか存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,352,204(B2)号明細書(第1段36〜51行目)
【特許文献2】米国特許第7,357,326(B2)号明細書(第2段16〜19行目)
【特許文献3】米国特許第7,370,801(B2)号明細書(第2段6〜17行目)
【特許文献4】米国特許第7,419,098(B2)号明細書(第2段1〜11行目)
【特許文献5】米国特許第6,264,106(B1)号明細書
【発明の概要】
【0010】
本発明は、従来技術の欠点を回避する照明技術を提供することを目的とする。
【0011】
本発明は、そのような照明技術を実現する、アイテムの表面においてマーキングを検出して読み取るための光学スキャナ、特にハンドヘルド光学スキャナにも関する。
【0012】
本発明のある態様によれば、環状ライトガイド照明器は、ライトガイド照明器の末端において領域を照明するために入口面で受けた光を出口面に導き、領域から反射/放射された光をライトガイド照明器の内孔部を通じて伝導させるように動作可能であって、
出口面は、底部が末端に通じ、底部の反対側の切頭部が内孔部に通じた錐台形状の内部空洞の境界面部分であり、
出口面は、入口面から受けた光を屈折させて、実質的に均一な光強度分布で領域を照射するように動作可能である。
【0013】
照明器のこの環状構造では、光源から出た光は環状ライトガイド内を導かれるので、ライトガイドの内孔部を通って伝わることがなく、また、ライトガイドの出口面は、内部空洞の境界を構成するが、この内部空洞は、照明される領域の近くに置かれる底部近傍から切頭部に向けて次第に細くなって、上記領域で反射される光を送り返すための先細の内孔部を形成するものである。この構成は、出口面から出た光が直接、内孔を通って戻るのをなくすのに有利である。こうして、内部反射による迷光をなくすことができる。さらに、照明器の末端は、照射される目標領域の近くに、またはこれと接触して置かれ、外部光源から出る迷光の大部分をなくすノーズピースを構成する。さらに、出口面の形状は、内部空洞の底部に向けて屈折させられた光が、底部の近くの、または底部とほぼ接触している被照明面上に光点を形成しない程度に均一となるように選ばれる。これらの特徴はすべて、このような照明器を装備するスキャナによるマーキングの検知を向上させるのに寄与する。なぜなら、均一な照明によってマーキングのコントラストが大幅に高められるからである。
【0014】
本発明の照明器は、(例えば、蛍光マーキングまたは燐光マーキングの場合に、出口面を通して伝導される励起光に反応して)目標領域のマーキングから放射される光を、内孔部を通して伝導する働きもしてよい。
【0015】
出口面の部分の最も有効な形状は、屈折の法則(スネルの法則)ならびに内部空洞の高さおよび底面積から単純に見積もることが可能である。ただ、良好な照明条件を与えるには、(例えば、角錐台のような内部空洞の場合、角錐台の各面に対応する内部空洞の表面の各部分として)平らな形状のような単純な形状でたいてい十分である。良好な照明条件を与える単純な形状の別の例は、(まっすぐな母線に対応する)円錐台のような出口面である。(曲線のくぼみが内部空洞の方を向いた)凸曲線状の母線に対応する出口面の形状では、より良い均一性が得られる。母線が放物線であれば、さらに良い均一性が得られる。さらに、たとえ内部空洞の広い底部端が、ライトガイドの末端において照明する領域に通じていても、ノーズピースを形成する照明器の全体の外部形状は、末端に向けて収束して、領域内のマーキングの可読性を強化するために目標領域に照明を集めるようにしてよい。
【0016】
本発明による環状ライトガイド照明器は、光学紫外線ないし光学赤外線(すなわち波長約400nmないし約2500nm)の範囲内に含まれる電磁放射線に対応する光を導くように設計されてよい。当業者に知られるように、ライトガイドを構成する材料は、導く光に応じて選択されればよい。また、照明器は、異なる波長の電磁波を導くように設計されてもよい。
【0017】
本発明の環状ライトガイドは、中空に、つまり、反射によって光を導く内周および外周の有形面と、導かれた光の一部を屈折させて内部空洞を照射する有形の出口面と(さらに、場合により有形の入口面と)だけで作られてよいが、本発明の好ましい実施の形態は、実質的に透明な材料で作られた固形体である環状ライトガイド照明器に対応するものである。そのような材料は、導く光に対して実質的に透明となるように選択される。固形体の実質的に透明な材料は、ガラス、ガラスセラミック材料、結晶材料、およびプラスチック材料からなる群から選ばれてよい。結晶材料は、好ましくは石英、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、およびサファイアから選ばれる。また、光学プラスチック材料は、好ましくはポリメチルペンテン(TPX)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メチルメタクリレート・スチレンコポリマー(NAS)、スチレンアクリロニトリル(SAN)、ポリカーボネート(PC)、およびポリスチレン(PS)から選ばれる。
【0018】
迷光放射を(例えば放射から操作者を保護するために)回避するため、本発明による環状ライトガイド照明器は、ライトガイド照明器の外周面の一部分に、導かれた光に対して不透明な材料で作られた遮蔽部をさらに備えてよい。ライトガイドの内孔部の内周面から出る迷光を回避するため、本発明による照明器は、ライトガイド照明器の内孔部内の、ライトガイド照明器の内周面の一部分に、導かれた光に対して不透明な材料で作られた遮蔽部をさらに備えてよい。例えば、上記遮蔽部は、カバーまたはコーティングであってよい。
【0019】
本発明による環状ライトガイド照明器は、環状ライトガイド照明器の周境界面の一部分に取り付けられ、領域の段階にあるRFIDチップから/にRFID信号を受信および送信するように構成されたRFアンテナをさらに備えてよい。本発明による照明器のこの実施の形態をスキャナで用いれば、目標領域に存在する光学的記号およびRFデータの両方を読み取ることができる。
【0020】
本発明による環状ライトガイド照明器は、光を散乱させる従来の拡散性挿入部材(例えば入口面の段階に配置される)と両立できる。それでもなお、好ましい実施の形態において、環状ライトガイド照明器は、出口面または入口面の一部分が、目標領域に向かって伝わる光を散乱させるように粗くされる。この散乱は、目標領域における光の均一性を高めるものであり、表面の紙やすり仕上げのような従来の技術によって、または規則的もしくは不規則な、平らでない(散乱中心として働く)傷/パターンを表面に形成することによって得てよい。このように、本発明による照明器は、光源と照明器との間の拡散性挿入部材に依存しないため、よりコンパクトに作ることができる。
【0021】
本発明による環状ライトガイド照明器は、照射された領域から反射され内孔を通して伝導された光を集めて伝導する光デバイスを収容するようにさらに構成されてよい。例えば、環状ライトガイドの孔部には、内部空洞の上(すなわち、ライトガイドの入口部分と内部空洞の収束端の近くの内孔部との間)に、そのような光デバイスを取り付ける手段が設けられてよい。例えば、この取り付け手段は、(内部空洞の上の)ライトガイドの内周面に溝、切り欠き、突出部、もしくはねじ山を、または他の任意の(例えば接着剤、ねじ、または挿入式ラックを用いた)締結手段を含んでよい。
【0022】
上で説明したように、本発明による照明器は多くの効果を有する。さらに、光は環状ガイド内を導かれるので、照明器は多様な全体形状をとることができ、従って、照明器は、光の損失を最小化しながら、そして依然として領域内で実質的に均一な照明条件を有したまま、個別の光源構成と目標領域との間で放射を伝達するように簡単に構成され得る。その結果、実質的に均一な照明を得るために、走査される目標領域に対して照明器の末端を精密に位置決めする必要がない。さらに、照明器がハンドヘルドスキャナに取り付けられている場合に特に有用となるように、照明器の末端の形状も、より簡単に目標領域の前で位置決めできるように構成されてよい。例えば、目標領域の照明の均一性を犠牲にしない範囲で、末端をわずかに斜めに切ってよい。
【0023】
この環状形状により、白熱灯、放電管、フラッシュ灯、レーザーもしくはLED(紫外線から赤外線までのもの)、または上記光源の組み合わせ、のような多様な光源を入口面の照明に用いることができる。入口面を光源に合わせて構成できるので、例えばレンズ付きのLEDを用いる必要がなく、代わりに広い放射角度を有する通常のLEDを用いることが可能である。また、入口面および/または出口面にフィルタを容易に配置することもできる。
【0024】
また、例えば、CMOSカメラもしくはCCDカメラの光検出器、フォトダイオード(単一またはアレイ)、フォトトランジスタ回路もしくはフォトレジスタ回路、またはリニアCMOSセンサもしくはリニアCCDセンサのような多様な光検出器に向けた反射光の伝導に合わせて、ライトガイドの内孔部を容易に構成することもできる。
【0025】
本発明の別の態様は、光学スキャナに関し、この光学スキャナは、
上述したように、照射された領域から反射され内孔を通して伝導された光を集めて伝導する光デバイスを収容するように構成された、本発明の先の態様による環状ライトガイド照明器と、
ライトガイド照明器の入口面を照明するように動作可能な光源と、
光デバイスによって伝導された光を受けるように動作可能な光検出器と
を備える。
【0026】
この光学スキャナは、随意のRFアンテナを含む上記の環状ライトガイド照明器を備えてよく、
RFアンテナを介して、領域の段階にあるRFIDチップにRFID信号を送るRF制御回路と、
RFIDチップから受信したRFID信号を読み取るように動作可能なRFID読取部と
をさらに含んでよい。
【0027】
本発明による上記の光学スキャナは、スキャナに電力を供給する電力モジュールを含むハンドヘルドスキャナであってよく、無線通信モジュールと、測定データまたは走査パラメータを表示する表示モジュールと、走査条件を入力する制御インターフェースとのうちの少なくとも1つをさらに備えてよい。
【0028】
以下、本発明について、添付の図面を参照してさらに十分に説明する。図面では、同一の番号がそれら別々の図を通して同一の要素を表し、また本発明の顕著な態様および特徴が示されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1A】図1Aは、本発明による環状ライトガイド照明器の断面図を示す。
【図1B】図1Bは、本発明による環状ライトガイド照明器の断面図を示す。
【図1C】図1Cは、本発明による環状ライトガイド照明器の断面図を示す。
【図1D】図1Dは、図1Aまたは図1Bの環状ライトガイド照明器の部分破断斜視図を示す。
【図2A】図2Aは、本発明による異なる形状の環状ライトガイド照明器の斜視図をいくつか示す。
【図2B】図2Bは、本発明による異なる形状の環状ライトガイド照明器の斜視図をいくつか示す。
【図2C】図2Cは、本発明による異なる形状の環状ライトガイド照明器の斜視図をいくつか示す。
【図2D】図2Dは、本発明による異なる形状の環状ライトガイド照明器の斜視図をいくつか示す。
【図3A】図3Aは、本発明による散乱面付き環状ライトガイド照明器の図を示す。
【図3B】図3Bは、本発明による散乱面付き環状ライトガイド照明器の図を示す。
【図3C】図3Cは、本発明による散乱面付き環状ライトガイド照明器の図を示す。
【図3D】図3Dは、本発明による散乱面付き環状ライトガイド照明器の図を示す。
【図4A】図4Aは、RFIDアンテナを含む、本発明の実施の形態による照明器の一部の分解斜視図を示す。
【図4B】図4Bは、図4Aに示された照明器の斜視図を示す。
【図4C】図4Cは、図4Bに示された環状ライトガイド照明器の変形の断面図を示す。
【図5】図5は、本発明の実施の形態によるハンドヘルドスキャナの斜視図を示す。
【図6】図6は、図5に示されたハンドヘルドスキャナの一部の分解斜視図を示す。
【図7】図7は、本発明による環状ライトガイド照明器の変形の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明による照明器の原理を図1Aで説明する。図1Aは、環状ライトガイド照明器(10)の断面図を、ライトガイド(10)の入口面(12)を照明する光源(11)とともに示すものである。光は、ライトガイド(10)のガイド部(13)内を、内周面(14)と外周面(15)との間の反射によって出口面(16)まで導かれ、出口面(16)は、アイテム(表示しない)の表面にある目標領域(17)に向けて光を屈折させる。出口面(16)は、目標領域(17)に通じた発散底部端(19)と、ライトガイドの内孔部(21)に通じた切頭部(20)(すなわち、底部端の反対側の収束端)とを持つ錐台形状の内部空洞(18)の、好ましくは凸曲面形状の、境界面を構成する。
【0031】
図1Dは、透明な固形体ガイド(13)の場合の、環状ライトガイド照明器(10)の部分破断斜視図を示す。
【0032】
図1Bは、照明器(10)の断面図を示しており、照明器(10)は、入口面(12)全周に配置された光源(11)と、アイテムの表面(25)にある目標領域(17)から逆方向へ拡散(反射)され内部空洞(18)および内孔部(21)を通して伝導された光を検出する光検出器(30)とを備える。図示の例において、光検出器(30)および光源(11)は、照明器の入口面の上にある同じ支持部(31)に取り付けられる。環状ライトガイド(10)の内周境界面(14)は、光デバイス(32)を内孔部(21)内に容易に取り付けるための突出部を有する。光デバイス(32)は、この場合は、光を光検出器(30)に収束させる働きをする。
【0033】
図1Cは、遮蔽部(40、41)を備える照明器(10)の断面図を示しており、遮蔽部(40、41)は、この例では、環状ライトガイドの内周面および外周面(14、15)の周囲に配置された不透明な材料でできた中空の遮蔽部(またはカバー)である。遮蔽部の外側部分(40)が外周面(15)を覆い、遮蔽部の内側部分(41)が内周面(14)を覆うので、照明器のガイド部(13)からの迷光は、ライトガイドの外部に向かうものも内孔部に向かうものも存在しない。この遮蔽部の構成により、外側ガイド面(15)を通して漏れた光から操作者の目を保護できるとともに、内側ガイド面(14)を直接透過した迷光から光検出器(図1Bを参照)などの光デバイスを保護できる。遮蔽部は、ライトガイドのガイド面上のコーティング(例えば、これらの面に形成された金属の層、またはこれらの面に付けられた不透明な組成物のコーティング)であってもよい。
【0034】
本発明による環状ライトガイド照明器の全体の断面形状は、四角錐台(図2Dを参照)の断面形状に限定されず、位相幾何学的に環状であればどんな形状を有してもよい。また、内孔部の形状も任意でよく、目標領域から来る反射光(またはアイテム上の目標面から放射される光)を光検出器まで伝導しさえすればよい。例えば、鏡を用いて、内部空洞(18)から受けた光を光検出器の方へ向ければ、環状形状を内孔部(21)の段階で曲げることすら可能である。形状(全体形状、内部空洞形状、内孔形状)の例示的で非限定的な例をいくつか図2Aないし図2Cに示す。
【0035】
本発明の実施の形態において、ライトガイドの入口面(12)は、図3Aに示すように、光をガイド部(13)内に(表面の粗さによる光散乱によって)より拡散させるため紙やすり仕上げにされる。出口面もまた、光を内部空洞(18)内に拡散させるために紙やすり仕上げにされてよい。散乱は、「平滑化」効果を有するので、アイテムの目標面上に明るい「ホット」スポットが形成されるのを回避するのに役立つ。これを図3Bに示す。図3Bは、紙やすり仕上げにされた出口面(15)を持つ照明器の断面図を示すものである。図3Cおよび図3Dに示すように、(例えば)出口面に作られた(規則的または不規則な)隆起によって光散乱を強めてもよい。
【0036】
図3Aないし図3Dに示された実施の形態において、ガイド部(13)は、波長が典型的には300nmないし450nmに含まれる紫外光を導くPMMA固形体である。
【0037】
本発明の実施の形態において、照明器は、RFIDアンテナをさらに収容するように構成される。これを図4Aおよび図4Bに示す。図4Aおよび図4Bでは、アンテナ(43)が、環状ライトガイド(10)の外周面(15)に配置されたカバー(40)の外周面の周囲に巻かれ、RFID回路(42)に接続されている。しかし、RFIDアンテナは、照明器の他の部分に配置されてもよい。一例として、図4Cは、内部空洞(18)の切頭部(20)を通して受けた光を支持部(31)に取り付けられた光検出器(30)に収束させる光デバイス(32)の周囲に、環状ライトガイドの内孔部(21)内で巻かれたRFIDアンテナ(43)を示す。なお、図4Cには、環状ライトガイドの入口面(12)に直接面するように支持部(31)に取り付けられた、棒状に並んだLED(33)である光源(11)も示されている。RFIDアンテナは、当技術分野で知られるように、他の形状であってもよい(伝送/受信されるRF信号により、必ずしも巻線である必要はない)。
【0038】
図5は、本発明によるハンドヘルド光学スキャナ(50)の斜視図を示す。このスキャナは、アイテム(ここでは缶)の表面(25)の一部分を照明する環状ライトガイド照明器(10)と、操作者が容易につかめるハンドル(51)の備わった筐体と、スキャナに電力を供給する電力モジュール(52)と、オン/オフ/リセットボタン(図示しない)以外のボタンを回避するためのタッチパッドスクリーンを持つディスプレイ(53)(LCD)(キーボードはLCDに表示される)とを含む。図6は、カバー(40)のある照明器(10)と、支持部(31)に光源(11)とともに取り付けられた光デバイス(32)とを含む、ハンドヘルドスキャナ(50)の一部分の分解図である(光検出器は図示しない)。このコードレス光学スキャナ(50)は、扱いやすくするためにバランスが取られており、以下の構成要素を含む。
・光源(11)(LED装備)と、アイテム(25)上のバーコードまたはデータマトリックスを照明する、カバー(40)のある環状ライトガイド照明器(10)と、支持部(31)に取り付けられたCCDカメラ(32)とを含む光学ブロック、
・LCDカラータッチスクリーン(53)、
・バーコードまたはマトリックスコードの読取/復号を行うCPUユニットの上位装置として働き、スキャナを制御するメインボード(不図示)、
・無線通信ボード(GSM(登録商標)/GPRS)、
・バッテリーパック(52)、および
・人間工学的な筐体(プラスチック製)。
【0039】
上記のハンドヘルドスキャナの変形がいくつか実現されている。ハンドヘルドスキャナは、マーキングの読取/識別または認証を行う処理動作に関して自律的であってもよいし、あるいはそうした処理機能を有するステーションに接続されてもよく(例えば、アイテムの識別または認証が外部データベースのデータとの比較によって実行される場合)、ステーションとの接続は(例えばイーサネット(登録商標)または電話モデムを介して)有線で行ってもよいし、あるいは(例えばWi−Fi、GSM(登録商標)/GPRS、またはBluetooth(登録商標)のいずれかを介して)無線で行ってもよい。たとえ自律的な処理機能の場合であっても、ハンドヘルドスキャナは通信機能を含んでよい。また、ハンドヘルドスキャナには、その電力モジュールのバッテリーを充電するための(例えばドッキングステーションに接続される)接続手段が設けられてもよい。好ましい実施の形態において、ハンドヘルドスキャナはバランスが取られており、そのノーズピースの端部は、操作者が任意の姿勢で(例えば立って、しゃがんで、またはひざまずいて)アイテムを容易に走査できるように、さらに斜めに切られてよい。
【0040】
本発明は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲により定められた本発明の範囲から離れることなく多様な変更が可能である。例えば、照明器の形状は、(例えば図7に示すように、横側の入口面(12)を持つように)変更可能である。また、上記の(ハンドヘルド)スキャナは、任意の変形による照明器を含んでよく、および/または、目標領域を照明するため、もしくは当のこの領域から反射/放射された光を検出するために、やはり紫外−赤外領域内の、スペクトルの別の部分を用いるように構成されてよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状ライトガイド照明器であって、前記ライトガイド照明器の末端において領域を照明するために入口面で受けた光を出口面に導き、前記領域から反射/放射された光を前記ライトガイド照明器の内孔部を通じて伝導させるように動作可能な環状ライトガイド照明器において、
前記出口面は、底部が前記末端に通じ、前記底部の反対側の切頭部が前記内孔部に通じた錐台形状の内部空洞の境界面部分であり、
前記出口面は、前記入口面から受けた光を屈折させて、実質的に均一な光強度分布で前記領域を照射するように動作可能である
環状ライトガイド照明器。
【請求項2】
紫外線ないし赤外線の範囲内に含まれる電磁放射線に対応する光を導くように動作可能な請求項1に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項3】
実質的に透明な材料で作られた固形体である請求項1または2に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項4】
前記実質的に透明な材料が、ガラス、ガラスセラミック材料、結晶材料、およびプラスチック材料からなる群から選ばれる請求項3に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項5】
前記結晶材料が、石英、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、およびサファイアから選ばれる請求項4に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項6】
前記プラスチック材料が、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メチルメタクリレート・スチレンコポリマー(NAS)、スチレンアクリロニトリル(SAN)、ポリカーボネート(PC)、およびポリスチレン(PS)から選ばれる請求項4に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項7】
前記出口面または前記入口面の一部分が、光を散乱させるように粗くなっている請求項1ないし6のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項8】
前記出口面の一部分の母線が凸曲線である請求項1ないし7のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項9】
前記母線が放物線である請求項8に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項10】
前記ライトガイド照明器の外周面の一部分に、前記導かれた光に対して不透明な材料で作られた遮蔽部をさらに備える請求項1ないし9のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項11】
前記ライトガイド照明器の前記内孔部内の、前記ライトガイド照明器の内周面の一部分に、前記導かれた光に対して不透明な材料で作られた遮蔽部をさらに備える請求項1ないし10のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項12】
前記環状ライトガイド照明器の周境界面の一部分に取り付けられ、前記領域にあるRFIDチップから/にRFID信号を受信および送信するように構成されたRFアンテナをさらに備える請求項1ないし11のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項13】
前記照射された領域から反射/放射され前記内孔を通して伝導された光を集めて伝導する光デバイスを収容するようにさらに構成された請求項1ないし12のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項14】
請求項13に記載の環状ライトガイド照明器と、
前記ライトガイド照明器の前記入口面を照明するように動作可能な光源と、
前記光デバイスによって伝導された光を受けるように動作可能な光検出器と
を備える光学スキャナ。
【請求項15】
前記環状ライトガイド照明器が請求項12に記載のRFアンテナを備え、
前記RFアンテナを介して、前記領域にあるRFIDチップにRFID信号を送るRF制御回路と、
前記RFIDチップから受信したRFID信号を読み取るように動作可能なRFID読取部と
をさらに含む請求項14に記載の光学スキャナ。
【請求項16】
前記スキャナに電力を供給する電力モジュールを含むハンドヘルドスキャナである請求項14または15に記載の光学スキャナ。
【請求項17】
無線通信モジュールと、測定データまたは走査パラメータを表示する表示モジュールと、走査条件を入力する制御インターフェースとのうちの少なくとも1つをさらに備える請求項16に記載の光学スキャナ。
【請求項1】
環状ライトガイド照明器であって、前記ライトガイド照明器の末端において領域を照明するために入口面で受けた光を出口面に導き、前記領域から反射/放射された光を前記ライトガイド照明器の内孔部を通じて伝導させるように動作可能な環状ライトガイド照明器において、
前記出口面は、底部が前記末端に通じ、前記底部の反対側の切頭部が前記内孔部に通じた錐台形状の内部空洞の境界面部分であり、
前記出口面は、前記入口面から受けた光を屈折させて、実質的に均一な光強度分布で前記領域を照射するように動作可能である
環状ライトガイド照明器。
【請求項2】
紫外線ないし赤外線の範囲内に含まれる電磁放射線に対応する光を導くように動作可能な請求項1に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項3】
実質的に透明な材料で作られた固形体である請求項1または2に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項4】
前記実質的に透明な材料が、ガラス、ガラスセラミック材料、結晶材料、およびプラスチック材料からなる群から選ばれる請求項3に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項5】
前記結晶材料が、石英、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、およびサファイアから選ばれる請求項4に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項6】
前記プラスチック材料が、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メチルメタクリレート・スチレンコポリマー(NAS)、スチレンアクリロニトリル(SAN)、ポリカーボネート(PC)、およびポリスチレン(PS)から選ばれる請求項4に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項7】
前記出口面または前記入口面の一部分が、光を散乱させるように粗くなっている請求項1ないし6のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項8】
前記出口面の一部分の母線が凸曲線である請求項1ないし7のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項9】
前記母線が放物線である請求項8に記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項10】
前記ライトガイド照明器の外周面の一部分に、前記導かれた光に対して不透明な材料で作られた遮蔽部をさらに備える請求項1ないし9のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項11】
前記ライトガイド照明器の前記内孔部内の、前記ライトガイド照明器の内周面の一部分に、前記導かれた光に対して不透明な材料で作られた遮蔽部をさらに備える請求項1ないし10のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項12】
前記環状ライトガイド照明器の周境界面の一部分に取り付けられ、前記領域にあるRFIDチップから/にRFID信号を受信および送信するように構成されたRFアンテナをさらに備える請求項1ないし11のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項13】
前記照射された領域から反射/放射され前記内孔を通して伝導された光を集めて伝導する光デバイスを収容するようにさらに構成された請求項1ないし12のいずれかに記載の環状ライトガイド照明器。
【請求項14】
請求項13に記載の環状ライトガイド照明器と、
前記ライトガイド照明器の前記入口面を照明するように動作可能な光源と、
前記光デバイスによって伝導された光を受けるように動作可能な光検出器と
を備える光学スキャナ。
【請求項15】
前記環状ライトガイド照明器が請求項12に記載のRFアンテナを備え、
前記RFアンテナを介して、前記領域にあるRFIDチップにRFID信号を送るRF制御回路と、
前記RFIDチップから受信したRFID信号を読み取るように動作可能なRFID読取部と
をさらに含む請求項14に記載の光学スキャナ。
【請求項16】
前記スキャナに電力を供給する電力モジュールを含むハンドヘルドスキャナである請求項14または15に記載の光学スキャナ。
【請求項17】
無線通信モジュールと、測定データまたは走査パラメータを表示する表示モジュールと、走査条件を入力する制御インターフェースとのうちの少なくとも1つをさらに備える請求項16に記載の光学スキャナ。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7】
【公表番号】特表2012−522302(P2012−522302A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502818(P2012−502818)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005137
【国際公開番号】WO2010/112950
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(311003204)シクパ ホールディング エスアー (21)
【氏名又は名称原語表記】SICPA HOLDING SA
【住所又は居所原語表記】Avenue de Florissant 41,CH−1008 Prilly Switzerland
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005137
【国際公開番号】WO2010/112950
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(311003204)シクパ ホールディング エスアー (21)
【氏名又は名称原語表記】SICPA HOLDING SA
【住所又は居所原語表記】Avenue de Florissant 41,CH−1008 Prilly Switzerland
【Fターム(参考)】
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