説明

画像処理装置、処理方法、プログラム

【課題】 複合機の掲示板機能において表示される画像について、ユーザへの訴求力を高める仕組みを提供することを目的とする
【解決手段】 認証に関する処理を実行する認証アプリケーションをインストール可能に構成され、当該画像処理装置に記憶された画像を認証アプリケーションの画面上に表示する画像処理装置であって、ユーザを検知してから当該ユーザによる認証要求があるまでの時間差を算出し、当該時間差が一定時間以上であった回数が一定数以上になった場合には、当該表示される画像を変更する画像処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告を表示する画像処理装置と、画像処理装置における処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機を使用する際に、利用者に情報を通知する目的から、例えば管理者がオペレータ/ユーザに印刷装置の故障やメンテナンス告知等のメッセージを伝えるためや、宣伝広告をするための掲示板機能が既に存在する。
【0003】
また、複合機ではICカードを用いた認証システムが広く普及している。この認証システムは、ICカードから読み取った製造番号等のカード情報を例えば予め登録された認証用サーバに問い合わせて、認証用サーバに当該カード情報が登録されている場合には複合機を利用可能とする仕組みである。
【0004】
そして、掲示板機能については、上述の認証システムにおいて機能するよう設定されていることがある。すなわち、認証処理をする際に表示される画面上にメッセージや広告が表示されるような機能がある。
【0005】
掲示板機能については、例えば特許文献1に掲示板機能に表示されるメッセージを設定する仕組みが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−067452号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ユーザが認証システムの操作を習熟することで認証システムを素早く利用するようになった場合や、何度も同じ広告が表示される場合には、掲示板機能により提供されている広告を確認せずに、認証システムを利用してしまうことになる。
【0008】
これにより、ユーザに見てもらいたい広告を表示させている掲示板機能の役割を果たさない結果を生じてしまう。
【0009】
そこで、本発明は、ユーザへの訴求力を高めるための画像表示の仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、認証に関する処理を実行する認証アプリケーションをインストール可能に構成された画像処理装置であって、当該画像処理装置で表示するための複数の画像を記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶された画像を表示する画像表示手段と、画像処理装置を利用するユーザを検知するユーザ検知手段と、ユーザによる認証処理の実行要求を受け付ける認証処理受付手段と、前記ユーザ検知手段によりユーザを検知したときから前記認証処理受付手段により認証処理の実行要求がなされたときまでの時間差を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された時間差が予め設定された値を超えた回数を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された回数が予め設定された値を超えた場合、前記画像表示手段により表示されると設定された画像を変更する画像変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、認証に関する処理を実行する認証アプリケーションをインストール可能に構成され、画像処理装置で表示するための複数の画像を記憶する画像処理装置における処理方法であって、前記画像処理装置の画像表示手段が、前記記憶された画像を表示する画像表示工程と、前記画像処理装置の画像表示制御手段が、前記認証アプリケーションによる認証処理の実行前に表示される画像と前記認証アプリケーションの実行後表示される画像とを異なる画像とする画像表示制御工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、認証に関する処理を実行する認証アプリケーションをインストール可能に構成され、画像処理装置で表示するための複数の画像を記憶する画像処理装置において実行可能なプログラムであって、前記画像処理装置を、前記記憶された画像を表示する画像表示手段と、前記認証アプリケーションによる認証処理の実行前に表示される画像と前記認証アプリケーションの実行後表示される画像とを異なる画像とする画像表示制御手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザへの訴求力を高めるための広告表示の仕組みを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のシステムの構成の一例を示す図である
【図2】図1に示したクライアントPC100、広告画像配信クライアント200、認証サーバ500に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した複合機300のコントローラユニットのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図1に示した複合機300上で動作するアプリケーション構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明における広告画像配信クライアント200と複合機300における広告配信と広告画像の書き込み処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明における複合機300において、広告を見ていない可能性があるユーザ数が閾値を超えた場合の広告表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明における複合機300において、認証アプリケーション2008のログオフ後における広告表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明における複合機300において、あるユーザがログイン中に別ユーザがログイン処理を実施した場合の広告表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図1に示した複合機300上で動作する認証アプリケーション2008が参照するデータを示す図である。
【図10】本発明における認証アプリケーション2008において、広告画面が表示されていない認証画面の一例を示す図である。
【図11】本発明における認証アプリケーション2008において、第1の広告が表示されている認証画面の一例を示す図である。
【図12】本発明における認証アプリケーション2008において、第2の広告が表示されている認証画面の一例を示す図である。
【図13】本発明における認証アプリケーション2008において、ログイン処理が実行された後に表示される画面の一例である。
【図14】第1の広告の一例を示す図である。
【図15】第2の広告の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システムは、1つ又は複数の複合機300、クライアントPC100、広告画像配信クライアント200および1つ又は2つの認証サーバ500がローカルエリアネットワーク(LAN)400を介して接続される構成となっている。
【0018】
ここで、複合機300は1つ又は複数台構成されても良い。その場合に、複合機300は、例えば階ごとに設置され、クライアントPC100は、例えば管理者に1台設置され、広告画像配信クライアント200、認証サーバ500は、例えば拠点ごとに設置されている。
【0019】
クライアントPC100は、複合機300の設定を行うPCであり、ネットワークを介してHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)で複合機300と通信することができる。クライアントPC100は、例えば、マイクロソフト社のInternet Explorer(登録商標)機能を搭載したPCである。
【0020】
広告画像配信クライアント200は、複合機300で動作するアプリケーションに対して広告画像配信を行うPCである。
【0021】
認証サーバ500は、ユーザ情報を保持している。複合機300より送信されたユーザ情報(カード番号、ユーザ名、パスワード)に従ってユーザを検索し、ユーザ情報を複合機300に返信する。
【0022】
以下、図2を用いて、図1に示したクライアントPC100、広告画像配信クライアント200、認証サーバ500に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成について説明する。
【0023】
図2は、図1に示したクライアントPC100、広告画像配信クライアント200、認証サーバ500に適用可能なハードウェア構成を示すブロック図である。
【0024】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0025】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0026】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0027】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0028】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0029】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0030】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0031】
図3は、複合機300のコントローラユニット316のハードウエア構成例を示すブロック図である。
【0032】
図3において、コントローラユニット316は、画像入力デバイスとして機能するスキャナ314や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ312と接続されるとともに、図1に示したLAN400のようなローカルエリアネットワークや、例えばPSTNまたはISDN等の公衆回線(WAN)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行なう。
【0033】
図3に示すように、コントローラユニット316は、CPU301、RAM302、ROM303、外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))304、ネットワークインタフェース(Network I/F)305、モデム(Modem)306、操作部インタフェース(操作部I/F)307、外部インタフェース(外部I/F)318、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)320、ラスタイメージプロセッサ(RIP)310、プリンタインタフェース(プリンタI/F)311、スキャナインタフェース(スキャナI/F)313、画像処理部317等で構成される。
【0034】
CPU301は、システム全体を制御するプロセッサである。
【0035】
RAM302は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記憶するための画像メモリである。
【0036】
ROM303は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。
【0037】
外部記憶装置(ハードディスクドライブHDD)304は、システムを制御するための各種プログラム、画像データ等を格納する。
【0038】
操作部インタフェース(操作部I/F)307は、操作部(UI)308とのインタフェース部であり、操作部308に表示する画像データを操作部308に対して出力する。
【0039】
また、操作部I/F307は、操作部308から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU301に伝える役割をする。なお、操作部308はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0040】
ネットワークインタフェース(Network I/F)305は、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行なう。
【0041】
モデム(MODEM)306は公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0042】
外部インタフェース(外部I/F)318は、USB、IEEE1394、プリンタポート、RS−232C等の外部入力を受け付けるインタフェース部であり、本実施形態においては、認証で必要となるICカード読み取り用のカードリーダ319が接続されている。
【0043】
そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319によるICカードからの情報の読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。尚、ICカードに限らず、ユーザを特定することが可能な記憶媒体であればよい。この場合、記憶媒体には、ユーザを識別するための識別情報が記憶される。この識別情報は、記憶媒体の製造番号でも、ユーザが企業内で与えられるユーザコードであってもよい。
以上のデバイスがシステムバス上に配置される。
【0044】
一方、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)320は、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0045】
画像バス315は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
【0046】
ラスタイメージプロセッサ(RIP)310は、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。
【0047】
プリンタインタフェース(プリンタI/F)311は、プリンタ312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0048】
また、スキャナインタフェース(スキャナI/F)313は、スキャナ314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0049】
画像処理部317は、入力画像データに対し、補正、加工、編集を行ったり、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0050】
スキャナI/F313に接続されるスキャナ314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナに指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし、原稿画像の読み取り動作を行う。
【0051】
プリンタI/F311に接続されるプリンタ312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微小ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。尚、プリンタ312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0052】
操作部I/F307に接続される操作部308は、液晶ディスプレイ(LCD)表示部を有する。LCD上にはタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されると、その位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー、ログアウトボタン等を備える。
【0053】
ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色のLEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態であるか否かを示す。また、操作部308のストップキーは、稼動中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部308からの設定を初期化する時に用いる。ログアウトボタンは、ユーザが複合機からログアウトする際に押下されるボタンであり、当該ボタンが押下されることで、複合機からのログアウト処理が実行される。
【0054】
外部I/F318に接続されるカードリーダ319は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のFeliCa(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
【0055】
センサー321は、CPU301からの制御により、人が複合機300の前にいることを感知し、感知したことを外部I/F318を介してCPU301に通知する。
【0056】
以上のような構成により、複合機300は、スキャナ314から読み込んだ画像データをLANに送信し、LANから受信した印刷データをプリンタ312により印刷出力することができる。
【0057】
また、複合機300は、スキャナ314から読み込んだ画像データをモデム306により、公衆回線上にFAX送信し、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンタ312により出力することができる。
【0058】
上述したように、複合機300には、複合機300を制御するためのプラットフォームが存在し、当該プラットフォーム上で認証サーバ500と通信するための認証アプリケーション2008が動作している。認証アプリケーション2008は、HDD304に記憶されている。
【0059】
プロットフォームが管理する、ログイン時にユーザ情報を格納するログインコンテキスト、広告画像、認証アプリケーションが利用するデータは、HDD304上に領域が確保されている。
【0060】
次に図4を用いて、複合機300内の環境の前提を説明する。追加で設けられたソフトウェア動作環境はアプリケーションプラットフォーム2009(以下、プラットフォームということがある。)と呼ばれる。このプラットフォーム2009は、インタプリタとひとそろいのアプリケーションプログラムインタフェース(以下、API)群やフレームワーク群から構成される。そして、このプラットフォーム2009は、その上で動作するソフトウェアのために一種の疑似OSあるいはコンピューティングプラットフォームというべきものを提供する。インタプリタは、所定の命令セットに含まれる命令からなる一連の命令列を逐次的に読み出し解釈し実行する。この命令セットをハードウェアのCPUのための命令セットと同等の位置づけに捉える場合、インタプリタは特に仮想マシンと呼ばれることもある。API群およびフレームワーク群は、このソフトウェア動作環境の下層に内在する実際にリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)が提供する資源やハードウェア資源を抽象化した各種の資源群に対するアクセスを、ソフトウェア動作環境上で動作するソフトウェアのために提供する。資源にはプロセッサによる命令実行コンテクストやメモリ、ファイルシステム、ネットワークインターフェイスを含む各種入出力(I/O)などがある。特に、命令実行コンテクストは実際のCPUとリアルタイムOSが提供するマルチタスク機構とは独立に、ソフトウェア動作環境が独自にインタプリタ上の命令実行コンテクストを管理できる。また、メモリも同様にソフトウェア動作環境が独自のメモリ管理を提供できる。
【0061】
プラットフォームで動作するソフトウェアはインタプリタによって逐次的に読み込み解釈実行されるため、これらの処理の過程で命令列を監視しシステムに悪影響を与える動作を除外できる可能性がある。また、ソフトウェア実行環境上のソフトウェアから各種資源に対するアクセスは、プラットフォームが提供するAPI群やフレームワーク群を経由して間接的に資源を操作するため、この過程でシステムに悪影響を与える動作を除外できる。したがって、ファームウェア内部にインタプリタおよびAPI群とフレームワーク群からなるソフトウェア実行環境の階層を設けるアプローチは、基本的には静的かつ固定的に構成されるべき低コスト組み込みシステムのファームウェアにおいて、ソフトウェアの動的な特性を部分的に導入するために非常に有効である。また、アプリケーションプラットフォーム2009上には、アプリケーション1(2006)およびアプリケーション2(2007)などが配置される。これらアプリケーション1などは、プラットフォームのAPIを用いて実行される。
【0062】
2008は、アプリケーションプラットフォーム上で動作する認証アプリケーションであり、RTOS上に格納された広告画像を定期的に確認し、広告画像が存在する場合には、広告画像を表示するアプリケーションである。広告画像が変更されている場合は、操作部I/F307上に表示する広告画像も更新する。また、この認証アプリケーションシステムでのログインとは、複合機認証システムでのログインを示すものである。
【0063】
次に、図5を用いて、本発明の実施形態において広告画像配信クライアント200と複合機300の認証アプリケーション2008が実行する広告画像配信処理について説明する。
【0064】
なお、図5のフローチャートで示す処理のうち、ステップS501〜S503、ステップS511〜S513については、広告画像配信クライアント200のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0065】
ステップS504〜S510の処理については、複合機300のCPU301が認証アプリケーション2008による制御に従って実行する処理である。
【0066】
ステップS501では、広告画像配信クライアント200のCPU201は、予め設定された広告画像配信時刻が到来したか否かを判断する。
【0067】
到来したと判断された場合(ステップS501:YES)は、広告画像を配信すべく処理をステップS502に移行する。
【0068】
広告画像配信時刻になっていないと判断された場合(ステップS501:NO)は、広告画像配信時刻が到来するまで待機する。
【0069】
ステップS502では、広告画像配信クライアント200のCPU201は、複合機300の認証アプリケーションと通信が可能であるか否かを判断する。
【0070】
通信可能であると判断された場合(ステップS502:YES)は、処理をステップS503に移行する。
【0071】
通信が不可能であると判断された場合(ステップS502:NO)は、広告画像の送信ができないため、処理をステップ501へ移行し、再度広告画像配信時刻が到来するのを待つ。
【0072】
ステップS503では、広告画像配信クライアント200のCPU201は、複合機300の認証アプリケーション2008へ広告画像を送信する。
【0073】
なお、広告画像については、広告画像配信クライアント200の記憶領域に記憶されているものとする。
【0074】
ステップS504では、複合機300のCPU301は、広告画像配信クライアント200から送信された広告画像を受信する。
【0075】
ステップS505では、複合機300のCPU301は、複合機300のRTOS2010内に第1の広告2011が存在しているか否かを判断する。
【0076】
第1の広告2011が存在していると判断された場合(ステップS505:YES)は、処理をステップS506へ移行する。
【0077】
第1の広告2011が存在していないと判断された場合(ステップS505:NO)は、処理をステップS509へ移行する。
【0078】
ステップS506では、複合機300のCPU301は、RTOS2010内に第2の広告2012が存在しているか否かを判断する。
【0079】
第2の広告2012が存在していると判断された場合(ステップS506:YES)は、処理をステップS507に移行する。
【0080】
第2の広告2012が存在していないと判断された場合(ステップS506:NO)は処理をステップS508に移行する。
【0081】
ステップS507では、複合機300のCPU301は、RTOS2010内の第2の広告2012を削除する。
【0082】
ステップS508では、複合機300のCPU301は、RTOS2010内の第1の広告2011を第2の広告2012として置き換える。
【0083】
ステップS509では、複合機300のCPU301は、ステップS504で広告画像配信クライアント200から受信した広告画像を第1の広告2011として設定する。
【0084】
ステップS510では、複合機300のCPU301は、ステップS504〜ステップS509の処理結果を広告画像配信クライアント200へ送信する。
【0085】
ステップS511では、広告画像配信クライアント200のCPU201は、ステップS510で複合機300から送信された処理結果を受信する。
【0086】
ステップS512では、広告画像配信クライアント200のCPU201は、ステップS511で受信した処理結果がエラーであるか否かを判断する。なお、エラー結果となる場合とは、例えば複合機300のCPU301がステップS509にてRTOS2010の設定に失敗した場合などがある。
【0087】
エラーであると判断された場合(ステップS512:YES)は、処理をステップS513に移行する。
【0088】
エラーではないと判断された場合(ステップS512:NO)は、本フローチャートの処理を終了する。そして、再度広告画像配信時刻が到来するまで待機する。
【0089】
以上の処理により、広告画像配信クライアントから最後に配信された広告を「第1の広告」として設定することが可能となる。
【0090】
次に、図6を用いて、本発明の実施形態において複合機300が実行する広告画像の広告訴求力(閲覧効果)を高めるための広告表示制御処理について説明する。
【0091】
なお、図6のフローチャートで示す処理については、複合機300のCPU301が認証アプリケーション2008の制御に従って実行する処理である。
【0092】
ステップS601では、複合機300のCPU301は、認証アプリケーション2008を起動する。
【0093】
ステップS602では、複合機300のCPU301は、「広告を見ていないユーザ数」のカウンタ値を0にリセットする。なお、「広告を見ていないユーザ数」については、RAM302に保持しておく。
【0094】
ステップS603では、複合機300のCPU301は、センサー321により複合機300の利用者を検知するまで待機する。検知した場合は処理をステップS604に移行する。
【0095】
ステップS604では、複合機300のCPU301は、センサー321により複合機300の利用者を検知した時刻を取得し、「人検知時刻」としてRAM302に記録する。
【0096】
ステップS605では、複合機300のCPU301は、認証状態がログオフ状態か否かを判断する。
【0097】
ログオフ状態であると判断された場合(ステップS605:YES)は、処理をステップS606に移行する。
【0098】
ログオフ状態ではないと判断された場合(ステップS605:NO)は、処理をステップS621に移行する。
【0099】
ステップS606では、複合機300のCPU301は、第1の広告2011がRTOS2010内に存在するか否かを判断する。
【0100】
存在すると判断された場合(ステップS606:YES)は、処理をステップS607に移行する。
【0101】
存在しないと判断された場合(ステップS606:NO)は、処理をステップS608に移行する。
【0102】
ステップS607では、複合機300のCPU301は、図14に一例を示す第1の広告を図3の操作部308に表示する。(ここで操作部308に表示される画面は図11のような画面となる)。
【0103】
ステップS608では、複合機300のCPU301は、広告が御像を持たないため、操作部308には図10に一例を示す画面を表示する。
【0104】
ステップS609では、複合機300のCPU301は、ユーザによる認証処理(例えばICカードをカードリーダ319にかざす処理)を待機する。認証処理を検知すると、処理をステップS610に移行する。また、認証処理を検知した際に、当該ユーザのユーザ情報(カード番号、ユーザ名、パスワード等)を取得する。
【0105】
ステップS610では、複合機300のCPU301は、RAM302に認証処理を検知した時刻(カード検知時刻)を記録する。
【0106】
ステップS611では、複合機300のCPU301は、認証処理を実行する。なお、ここでの認証処理は、ステップS609における認証処理の検知で取得したユーザ情報を認証サーバ500に送信し、認証サーバ500からの認証結果を受信する処理である。
【0107】
ステップS612では、複合機300のCPU301は、図9に示す設定ファイル2013にアクセスし、「カード検知までの閾値」を読み込む。
【0108】
ステップS613では、複合機300のCPU301は、ステップS610で取得して「カード検知時刻」とステップS604で取得した「人検知時刻」との時間差を算出し、当該時間差をステップS612で取得した「カード検知までの閾値」と比較する。
【0109】
比較の結果、時間差が「カード検知までの閾値」より小さい場合(ステップS613:NO)は、処理をステップS614へ移行する。この場合は、複合機300を利用するために複合機300に近づいてから認証処理をするためにカードをかざすまでの時間が短い場合であり、複合機300の操作部308に表示された広告を見ていない可能性が高いといえる。
【0110】
時間差が「カード検知までの閾値」以上である場合(ステップS613:YES)は、処理をステップS618へ移行する。この場合は、複合機300を利用するために複合機300に近づいてから認証処理をするためにカードをかざすまでの時間が比較的長い場合であり、複合機300の操作部308に表示された広告を見ている可能性が高いといえる。
【0111】
ステップS614では、複合機300のCPU301は、図9に示す設定ファイル2013にアクセスし、「広告を見ていないユーザ数」を1カウントアップし、「広告を見ていないユーザ数」と「広告を見ていないユーザ数の閾値」とを比較する。
【0112】
比較の結果、「広告を見ていないユーザ数」が「広告を見ていないユーザ数の閾値」以上である場合(ステップS614:YES)は、処理をステップS615へ移行する。
【0113】
比較の結果、「広告を見ていないユーザ数」が「広告を見ていないユーザ数の閾値」未満である場合(ステップS614:NO)は、処理をステップS617へ移行する。
【0114】
ステップS615では、複合機300のCPU301は、図9に示す第2の広告2012があるか否かを判断する。
【0115】
第2の広告が存在すると判断された場合(ステップS615:YES)は、処理をステップS616に移行する。
【0116】
第2の広告が存在しないと判断された場合(ステップS615:NO)は、処理をステップS618に移行する。
【0117】
ステップS616では、複合機300のCPU301は、第1の広告2011と第2の広告2012とを入れ替える。すなわち、第2の広告2012を第1の広告として設定し、第1の広告を第2の広告として設定する。
【0118】
ステップS617では、複合機300のCPU301は、RAM302で管理される「広告を見ていないユーザ数」を0に戻す。
【0119】
ステップS618では、複合機300のCPU301は、認証処理を終了する。
【0120】
ステップS619では、複合機300のCPU301は、RAM302で管理されている「カード検知時刻」をリセットする。
【0121】
ステップS620では、複合機300のCPU301は、RAM302で管理されている「人検知時刻」をリセットする。そして本フローチャートに示す処理を終了する。
【0122】
なお、ステップS620の処理が実行されたあとは、再度複合機300を利用するユーザを検知すべく待機する(ステップS603に移行する)。
【0123】
以上の処理により、認証処理を実行する際(ログインする際)に認証画面に表示された広告を見ていないユーザが一定数を超えた場合には、ログイン時に表示する広告を新たな広告とすることが可能となる。
【0124】
次に、図7を用いて、本発明の実施形態において複合機300が実行する通常のログイン処理における広告画像の広告訴求力を高める(閲覧効果を高める)ための広告表示制御について説明する。
【0125】
なお、図7のフローチャートで示す処理については、複合機300のCPU301が認証アプリケーション2008の制御に従って実行する処理である。
【0126】
ステップS701では、複合機300のCPU301は、認証アプリケーション2008を起動する。
【0127】
ステップS702では、複合機300のCPU301は、RTOS2010内に広告画像が存在するか否かを確認する。
【0128】
ステップS703では、複合機300のCPU301は、第1の広告2011が存在するか否かを判断する。
【0129】
第1の広告が存在すると判断された場合(ステップS703:YES)は、処理をステップS704に移行する。
【0130】
第1の広告が存在しないと判断された場合(ステップS703:NO)は、処理をステップS705に移行する。
【0131】
ステップS704では、複合機300のCPU301は、第1の広告が表示された認証画面(一例として図11)を操作部308に表示する。
【0132】
ステップS705では、複合機300のCPU301は、広告が表示されていない認証画面(一例として図10)を操作部308に表示する。
【0133】
ステップS706では、複合機300のCPU301は、ユーザによりICカードがかざされるなどの認証処理の要求を受け付けるまで待機する。
【0134】
認証処理の要求を受け付けると処理をステップS707に移行する。
【0135】
ステップS707では、複合機300のCPU301は、ステップS706で受け付けた認証処理の要求に従い、認証処理を実行する。
【0136】
ステップS708では、複合機300のCPU301は、ログインしているユーザについてログアウト処理実行する。なお、ログアウト処理については、ユーザにより明示的にログアウトする旨の指示がなされた場合や、一定時間操作がなされない場合などに実行される。
【0137】
ステップS709では、複合機300のCPU301は、第2の広告2012が存在するか否かを判断する。
【0138】
第2の広告が存在すると判断された場合(ステップS709:YES)は、処理をステップS710に移行する。
【0139】
ステップS710では、複合機300のCPU301は、操作部308に第2の広告が表示された認証画面(一例として図12)を表示する。
【0140】
ステップS711では、複合機300のCPU301は、ステップS710で表示された画面が一定時間表示されるまで、表示を継続する。
【0141】
ステップS712では、複合機300のCPU301は、第2の広告が表示された認証画面を第1の広告が表示された認証画面に戻す。
【0142】
そして本フローチャートの処理を終了する。なお、ステップS712の処理が実行された後は、ステップS712で第1の広告が表示された認証画面を表示したまま、再度認証要求があるまで待機する。
【0143】
以上の処理により、複合機300を使い終わった際(ログアウトした際)に、複合機300を使い始めるとき(ログインする際)に表示された広告とは異なる広告を表示することが可能となる。
【0144】
次に、図8を用いて、本発明の実施形態において複合機300が実行する強制ログアウト(ログイン中に他のユーザの認証要求がなされた場合、ログインしていたユーザをログアウトし、認証要求をしたユーザをログインする処理)がなされた場合の広告画像の広告訴求力を高める表示制御処理について説明する。
【0145】
なお、図8のフローチャートで示す処理については、複合機300のCPU301が認証アプリケーション2008の制御に従って実行する処理である。
【0146】
ステップS801では、複合機300のCPU301は、認証アプリケーション2008を起動する。
【0147】
ステップS802では、複合機300のCPU301は、RTOS2010内に広告画像が存在するか否かを確認する。
【0148】
ステップS803では、複合機300のCPU301は、第1の広告2011が存在するか否かを判断する。
【0149】
第1の広告が存在すると判断された場合(ステップS803:YES)は、処理をステップS804に移行する。
【0150】
第1の広告が存在しないと判断された場合(ステップS803:NO)は、処理をステップS805に移行する。
【0151】
ステップS804では、複合機300のCPU301は、第1の広告が表示された認証画面(一例として図11)を操作部308に表示する。
【0152】
ステップS805では、複合機300のCPU301は、広告が表示されていない認証画面(一例として図10)を操作部308に表示する。
【0153】
ステップS806では、複合機300のCPU301は、ユーザによりICカードがかざされるなどの認証処理の要求を受け付けるまで待機する。
【0154】
認証処理の要求を受け付けると処理をステップS807に移行する。
【0155】
ステップS807では、複合機300のCPU301は、ステップS806で受け付けた認証処理の要求に従い、認証処理を実行する。
【0156】
ステップS808では、複合機300のCPU301は、認証処理の要求に従い、当該ユーザによる複合機の使用を許可する(ログイン状態へ遷移する)。
【0157】
ステップS809では、複合機300のCPU301は、ステップS808でログインしたユーザ以外のユーザから認証処理の要求を受け付ける。
【0158】
ステップS810では、複合機300のCPU301は、ステップS808でログインしたユーザの認証処理をログアウトし、ステップS809で認証処理の要求を受け付けたユーザについてログイン処理を実行する。
【0159】
ステップS811では、複合機300のCPU301は、ステップS809で認証処理の要求を受けたユーザのログイン処理に成功したか否かを判断する。
【0160】
成功したと判断された場合(ステップS811:YES)は、処理をステップS812へ移行する。
【0161】
失敗したと判断された場合(ステップS811:NO)は、処理をステップS802に戻す。
【0162】
ステップS812では、複合機300のCPU301は、ステップS809での認証処理の要求に従い、当該ユーザによる複合機の使用を許可する(ログイン状態へ遷移する)。
【0163】
ステップS813では、複合機300のCPU301は、ステップS812で使用が許可された(ログインした)ユーザのログアウト処理を実行する。
【0164】
ステップS814では、複合機300のCPU301は、第1の広告2011が存在するか否かを判断する。
【0165】
存在すると判断された場合(ステップS814:YES)は、処理をステップS815に移行する。
【0166】
存在しないと判断された場合(ステップS814:NO)は、処理をステップS816に移行する。
【0167】
ステップS815では、複合機300のCPU301は、第1の広告が表示された認証画面(一例として図11)を操作部308に表示する。そして、本フローチャートに示す処理を終了し、再度認証待機状態に移行する。
【0168】
ステップ816では、複合機300のCPU301は、広告が表示されていない認証画面(一例として図10)を操作部308に表示する。そして本フローチャートに示す処理を終了し、再度認証待機状態に移行する。
【0169】
以上の処理により、強制ログアウト(ログイン中に他のユーザの認証要求がなされた場合、ログインしていたユーザをログアウトし、認証要求をしたユーザをログインする処理)により前のユーザをログアウトしてログインしたユーザに対して、当該ユーザがログアウトした際に第1の広告(本来はログインする際に表示される広告)を表示させることが可能となる。
【0170】
図9は、図1に示した複合機300上で動作する認証アプリケーション2008が参照するデータの一例を示すデータ構造図であり、広告画像は、複合機300上で動作する認証アプリケーション2008によって、RTOS2010内に書き込まれる。本実施例では広告画像はRTOS内に2つ保持され、それぞれ第1の広告2011、第2の広告2012とする。また、認証アプリケーション2008が参照するデータ(カード検知までの閾値、広告を見ていないユーザ数の閾値)については、データイメージ2013としている。
【0171】
図10は、広告画像が表示されない認証画面の一例を示す図であり、ステップS608、S705、S805において操作部308に表示される画面である。
【0172】
図11は、第1の広告画像が表示された認証画面の一例を示す図である。
【0173】
図12は、第2の広告画像が表示された認証画面の一例を示す図である。
【0174】
図13は、ログイン処理が実施されたあとに操作部308に表示される画面の一例を示す図である。
【0175】
図14は、複合機300内のRTOS2010内に保管され、複合機300上で動作する認証アプリケーション2008の広告枠に表示される第1の広告2011の一例を示す図である。
【0176】
図15は、複合機300内のRTOS2010内に保管され、複合機300上で動作する認証アプリケーション2008の広告枠に表示される第2の広告2012の一例を示す図である。
【0177】
本発明によれば、ユーザへ訴求力の高い広告表示を提供することが可能であり、ユーザへの広告訴求力、つまりは閲覧効果が減少した広告に対して、新たな広告を表示する仕組みを提供することが可能となる。
【0178】
具体的には、ユーザによる複合機認証システムの操作状況により、ユーザが複合機認証システム上に表示している広告(第1の広告)を見落としているかを、カード検知までの閾値を元に判断し、見落としていると判断できるユーザ数が一定閾値を超えた場合には、第1の広告と新たな広告(第2の広告)に入れ替える仕組みを提供する。
【0179】
また、広告訴求力つまり閲覧効果を高めるために、ユーザが複合機認証システムを利用し、複合機認証システムからログオフした後に、第2の広告を表示し、所定時間経過後に第1の広告を再表示する仕組みを提供する。すなわち、認証システムを利用する前は第1の広告が表示され、認証システムを利用した後は第2の広告を表示することで、複数種類の広告を表示することができ広告訴求力を高まることとなる。
【0180】
また、あるユーザ(例えばユーザA)が複合機認証システムにログイン中の状況(つまりユーザAは複合機からログオフしていない状況)で、別ユーザ(例えばユーザB)が複合機認証システムに対してログイン処理を実施した場合、ユーザAのログオフが実施された後、すぐにユーザBの複合機認証システムへのログインが実施される。この場合、ユーザBのログインに際して、広告表示が実施されないため、ユーザBのログオフ実施時には、必ず第1の広告を表示し、第2の広告は表示しない仕組みを提供する。
【0181】
これらの広告表示の仕組みは、それぞれ独立して動作させることも可能であり、あるいは、それらを組み合わせることも可能である。
【0182】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0183】
また、本発明におけるプログラムは、図5〜図8の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは図5〜図8の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0184】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0185】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0186】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0187】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0188】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0189】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0190】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0191】
100 クライアントPC
200 広告画像配信クライアント
300 複合機(画像処理装置)
400 LAN
500 認証サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証に関する処理を実行する認証アプリケーションをインストール可能に構成された画像処理装置であって、
当該画像処理装置で表示するための複数の画像を記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶された画像を表示する画像表示手段と、
画像処理装置を利用するユーザを検知するユーザ検知手段と、
ユーザによる認証処理の実行要求を受け付ける認証処理受付手段と、
前記ユーザ検知手段によりユーザを検知したときから前記認証処理受付手段により認証処理の実行要求がなされたときまでの時間差を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された時間差が予め設定された値を超えた回数を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された回数が予め設定された値を超えた場合、前記画像表示手段により表示されると設定された画像を変更する画像変更手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記認証アプリケーションによる認証処理の実行前に表示される画像と前記認証アプリケーションの実行後表示される画像とを異なる画像とする画像表示制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記認証処理受付手段により認証処理実行要求を受け付けたユーザによる画像処理装置の使用を許可するログイン手段と、
前記ログイン手段により使用が許可されたユーザがログアウトする前に前記認証処理受付手段が認証処理の実行要求を受け付けた場合、前記使用が許可されたユーザをログアウトし、当該認証処理実行を要求したユーザによる使用を許可する強制ログアウト手段と、を備え、
前記画像表示制御手段は、前記強制ログアウト手段により使用を許可されたユーザがログアウトした際に、認証処理が実行される前に表示される画像を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
認証に関する処理を実行する認証アプリケーションをインストール可能に構成され、画像処理装置で表示するための複数の画像を記憶する画像処理装置における処理方法であって、
前記画像処理装置の画像表示手段が、前記記憶された画像を表示する画像表示工程と、
前記画像処理装置の画像表示制御手段が、前記認証アプリケーションによる認証処理の実行前に表示される画像と前記認証アプリケーションの実行後表示される画像とを異なる画像とする画像表示制御工程と、
を備えることを特徴とする処理方法。
【請求項5】
認証に関する処理を実行する認証アプリケーションをインストール可能に構成され、画像処理装置で表示するための複数の画像を記憶する画像処理装置において実行可能なプログラムであって、
前記画像処理装置を、
前記記憶された画像を表示する画像表示手段と、
前記認証アプリケーションによる認証処理の実行前に表示される画像と前記認証アプリケーションの実行後表示される画像とを異なる画像とする画像表示制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−6329(P2013−6329A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139827(P2011−139827)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】