説明

画像処理装置及び該画像処理装置で用いる判定閾値設定方法

【課題】ヒストグラムを目視で確認しつつ、検査対象物の良否を判定する基準である判定閾値を容易に設定することができる画像処理装置及び該画像処理装置で用いる判定閾値設定方法を提供する。
【解決手段】撮像部で撮像された検査対象物の画像と、事前に記憶してある検査対象物と比較する基準となるマスタ画像との一致度を算出する。複数の検査対象物について算出した一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示し、撮像部で撮像された検査対象物について算出した一致度を、表示されたヒストグラムに対応付けて表示する。ヒストグラムと一致度とが同じ画面上に表示された状態で、検査対象物の良否判定に用いる閾値を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象物の良否を判定する基準である判定閾値を容易に設定することができる画像処理装置及び該画像処理装置で用いる判定閾値設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置で用いる表示装置では、タッチパネルを介して様々な設定データを設定することができる。そして、検査対象物の良否判定の結果を示す画面上に、例えばテストモードで試行した良否判定の結果を示すヒストグラムを重畳表示させ、ヒストグラムを目視で確認しながら良否判定の閾値を決定する閾値決定方法が良く用いられている(特許文献1参照)。
【0003】
また、ヒストグラムを表示している画面から良否判定の閾値を設定する画面に表示を切り替えて操作することにより、良否判定の閾値を設定する閾値設定方法も良く知られている。すなわち、従来は、ヒストグラムを目視で確認しながら良否判定の閾値を決定し、表示画面を切り替えて、良否判定の閾値を設定していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−297119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の閾値設定方法では、ヒストグラムから適切な良否判定の閾値を推測することはできるが、推測した閾値が最適であるか否かを判断することができなかった。すなわち、実際にはもっと適した閾値を設定することができる場合であっても、それを確認する手段がないという問題点があった。
【0006】
例えば、検査対象物の全体を撮像することができず、一部しか撮像することができていないために不良と判定されている結果が多いと類推することができる状況であっても、良否判定の閾値を適切に調整して良否を判定することができない。状況に応じて適切な良否判定の閾値を設定するためには、判定結果表示画面、良否判定の閾値調整画面、及びヒストグラム表示画面が重畳して表示されることが望ましい。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ヒストグラムを目視で確認しつつ、検査対象物の良否を判定する基準である判定閾値を容易に設定することができる画像処理装置及び該画像処理装置で用いる判定閾値設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために第1発明に係る画像処理装置は、検査対象物を撮像する撮像部と、該撮像部で撮像した画像データに対して画像処理を実行する画像処理部とを備え、前記画像処理部の処理結果に基づいて検査対象物の良否を判定する画像処理装置において、前記撮像部で撮像された検査対象物の画像と、事前に記憶してある検査対象物と比較する基準となるマスタ画像との一致度を算出する一致度算出部と、複数の検査対象物について算出した一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、前記撮像部で撮像された検査対象物について算出した一致度を、前記ヒストグラム表示部により表示されたヒストグラムに対応付けて表示する一致度表示部と、前記ヒストグラム表示部によるヒストグラムと、前記一致度表示部による一致度とが同じ画面上に表示された状態で、検査対象物の良否判定に用いる閾値を設定する閾値設定部とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、第2発明に係る画像処理装置は、第1発明において、前記閾値設定部は、前記ヒストグラム表示部により表示されたヒストグラムに対応付けて閾値を設定することが可能に構成されていることを特徴とする。
【0010】
また、第3発明に係る画像処理装置は、第1又は第2発明において、前記ヒストグラム表示部は、前記撮像部で撮像された検査対象物の画像を前記ヒストグラムに重畳して表示することを特徴とする。
【0011】
また、第4発明に係る画像処理装置は、第1乃至第3発明のいずれか1つにおいて、前記閾値設定部は、前記ヒストグラム表示部により表示されたヒストグラムに対応付けて表示されているスライダを操作して前記閾値を設定することが可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、第5発明に係る画像処理装置は、第4発明において、前記閾値設定部は、設定される閾値を前記ヒストグラムに重畳して表示し、前記スライダの操作に連動して前記ヒストグラム上の表示を変更することを特徴とする。
【0013】
また、第6発明に係る画像処理装置は、第5発明において、前記閾値設定部は、現在検査している検査対象物について算出した一致度を、前記スライダの可動範囲内に表示することを特徴とする。
【0014】
また、第7発明に係る画像処理装置は、第1乃至第6発明のいずれか1つにおいて、前記ヒストグラム表示部は、前記ヒストグラムの背景を半透明又は透明に表示することを特徴とする。
【0015】
また、第8発明に係る画像処理装置は、第1乃至第7発明のいずれか1つにおいて、前記ヒストグラム表示部は、前記ヒストグラムを表示しないようにすることが可能に構成されていることを特徴とする。
【0016】
また、第9発明に係る画像処理装置は、第1乃至第8発明のいずれか1つにおいて、前記ヒストグラム表示部は、検査対象物の実際の検査時に撮像した画像データに基づいて算出した一致度を記憶しておき、記憶してある一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示することを特徴とする。
【0017】
次に、上記目的を達成するために第10発明に係る判定閾値設定方法は、検査対象物を撮像する撮像部と、該撮像部で撮像した画像データに対して画像処理を実行する画像処理部とを備え、前記画像処理部の処理結果に基づいて検査対象物の良否を判定する画像処理装置で実行することが可能な判定閾値設定方法において、前記撮像部で撮像された検査対象物の画像と、事前に記憶してある検査対象物と比較する基準となるマスタ画像との一致度を算出する工程と、複数の検査対象物について算出した一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示する工程と、前記撮像部で撮像された検査対象物について算出した一致度を、表示されたヒストグラムに対応付けて表示する工程と、前記ヒストグラムと前記一致度に関する情報とが同じ画面上に表示された状態で、検査対象物の良否判定に用いる閾値を設定する工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
また、第11発明に係る判定閾値設定方法は、第10発明において、表示されたヒストグラムに対応付けて閾値を設定することを特徴とする。
【0019】
また、第12発明に係る判定閾値設定方法は、第10又は第11発明において、撮像部で撮像された検査対象物の画像を前記ヒストグラムに重畳して表示することを特徴とする。
【0020】
また、第13発明に係る判定閾値設定方法は、第10乃至第12発明のいずれか1つにおいて、表示されたヒストグラムに対応付けて表示されているスライダを操作して前記閾値を設定することを特徴とする。
【0021】
また、第14発明に係る判定閾値設定方法は、第13発明において、設定される閾値を前記ヒストグラムに重畳して表示し、前記スライダの操作に連動して前記ヒストグラム上の表示を変更することを特徴とする。
【0022】
また、第15発明に係る判定閾値設定方法は、第14発明において、現在検査している検査対象物について算出した一致度を、前記スライダの可動範囲内に表示することを特徴とする。
【0023】
また、第16発明に係る判定閾値設定方法は、第10乃至第15発明のいずれか1つにおいて、前記ヒストグラムの背景を半透明又は透明に表示することを特徴とする。
【0024】
また、第17発明に係る判定閾値設定方法は、第10乃至第16発明のいずれか1つにおいて、前記ヒストグラムを表示しないようにすることを特徴とする。
【0025】
また、第18発明に係る判定閾値設定方法は、第10乃至第17発明のいずれか1つにおいて、検査対象物の実際の検査時に撮像した画像データに基づいて算出した一致度を記憶しておき、記憶してある一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示することを特徴とする。
【0026】
第1発明及び第10発明では、撮像部で撮像された検査対象物の画像と、事前に記憶してある検査対象物と比較する基準となるマスタ画像との一致度を算出し、複数の検査対象物について算出した一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示する。撮像部で撮像された検査対象物について算出した一致度を、表示されたヒストグラムに対応付けて表示し、ヒストグラムと、一致度に関する情報とが同じ画面上に表示された状態で、検査対象物の良否判定に用いる閾値を設定する。ヒストグラムを目視で確認しながら、良否判定の閾値を設定することができるので、閾値設定のために画面表示を切り替える必要がなく、良否判定の結果がどう変化するのか確認しながら閾値を設定することができ、最適な閾値を容易に設定することが可能となる。
【0027】
第2発明及び第11発明では、表示されたヒストグラムに対応付けて閾値を設定するので、設定する閾値が度数分布のどのあたりに相当するのか、常に目視で確認しながら設定することができ、表示装置を複数設ける必要がない。
【0028】
第3発明及び第12発明では、撮像部で撮像された検査対象物の画像をヒストグラムに重畳して表示するので、良否判定の結果がどう変化するのかを常に確認しながら良否判定の閾値を設定することができ、表示装置を複数設ける必要がない。
【0029】
第4発明及び第13発明では、表示されたヒストグラムに対応付けて表示されているスライダを操作して閾値を設定するので、閾値の調整を容易に行うことが可能となる。
【0030】
第5発明及び第14発明では、設定される閾値をヒストグラムに重畳して表示し、スライダの操作に連動してヒストグラム上の表示を変更するので、ヒストグラムを目視で確認しながら閾値を設定することができ、より適切な閾値に設定することが可能となる。
【0031】
第6発明及び第15発明では、現在検査している検査対象物について算出した一致度を、スライダの可動範囲内に表示するので、算出した一致度と対比しながら閾値を設定することができる。
【0032】
第7発明及び第16発明では、ヒストグラムの背景を半透明又は透明に表示することにより、検査対象物の画像をヒストグラムの背景に表示することができ、良否判定の結果がどう変化するのかを常に確認しながら良否判定の閾値を設定することが可能となる。
【0033】
第8発明及び第17発明では、ヒストグラムを表示しないようにすることができるので、一致度の分布に左右されることなく適切な閾値を設定することができる。
【0034】
第9発明及び第18発明では、検査対象物の実際の検査時に撮像した画像データに基づいて算出した一致度を記憶しておき、記憶してある一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示するので、照明、検査対象物の搬送速度等、直近の外部環境を考慮に入れて閾値を設定することが可能となる。
【発明の効果】
【0035】
本発明では、ヒストグラムを目視で確認しながら、良否判定の閾値を設定することができるので、閾値設定のために画面表示を切り替える必要がなく、良否判定の結果がどう変化するのか確認しながら閾値を設定することができ、最適な閾値を容易に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの撮像装置の構成を示す外形図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの撮像装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの表示装置の構成を示す正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの表示装置のモード切り替え画面の例示図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの表示装置の設定画面の例示図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの、ヒストグラムを表示する場合の閾値調整画面の例示図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの、ヒストグラムを表示しない場合の閾値調整画面の例示図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る画像処理センサの、ヒストグラムの背景を透明とする場合の閾値調整画面の例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施の形態に係る画像処理装置について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態の説明で参照する図面を通じて、同一又は同様の構成又は機能を有する要素については、同一又は同様の符号を付して、詳細な説明を省略する。以下、画像処理装置として画像処理センサを例に挙げて説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態に係る画像処理センサは、撮像装置1と、撮像装置1とデータ通信することが可能に接続ケーブル3で接続されている表示装置2とで構成されている。もちろん、表示装置2の代わりに、ディスプレイを有する外部コンピュータであっても良い。なお、撮像装置1と表示装置2とが一体として構成されていても良い。
【0039】
撮像装置1は、内部に画像処理を実行するFPGA、DSP等を備えており、検査対象物を撮像する撮像素子を有するカメラモジュール(撮像部)と、検査対象物に対して光を照射する照明部とを備えている。撮像装置1をコンパクトにするべく、例えば図1に示すように、撮像装置1の正面の中央近傍にレンズ12を配置し、レンズ12の周囲を囲むように、照明部として複数のLED11を配置してある。なお、撮像装置1とは別に外部照明(リング照明等)を設けても良い。
【0040】
図2は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの撮像装置1の構成を示す外形図である。図2(a)は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの撮像装置1の構成を示す正面図を、図2(b)は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの撮像装置1の構成を示す平面図を、図2(c)は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの撮像装置1の構成を示す背面図を、それぞれ示している。
【0041】
図2(a)に示すように、撮像装置1はレンズ12を正面の中央近傍に配置しており、レンズ12の周囲を囲むように複数のLED11を配置してある。撮像時には、複数のLED11を点灯させることにより、検査対象物に光を照射し、検査対象物を明瞭に撮像することができる。
【0042】
図2(b)及び図2(c)に示すように、撮像装置1の背面には、外部の電源から電力の供給を受ける電源ケーブルを接続する電源コネクタ102と、表示装置2とデータ通信する接続ケーブル3を接続することが可能な接続コネクタ103とを備えている。また、手動でフォーカスを調整することができるフォーカス調整ネジ101も背面に備えている。
【0043】
図3は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの撮像装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、コネクタ基板16は、電源インタフェース161に設けてある電源コネクタ102(図2(b)及び図2(c)参照)を介して、外部の電源から電力の供給を受ける。電源基板18は、供給された電力を各基板に供給する。本実施の形態では、カメラモジュール14にはメイン基板13を介して電力を供給している。電源基板18のモータドライバ181は、カメラモジュール14のモータ141に駆動電力を供給し、オートフォーカスを実現している。
【0044】
通信基板17は、メイン基板13から出力された欠陥を検出したか否かで検査対象物の良否を示すOK/NG信号(判定信号、OK/NGを示すデータ)、画像データ等を表示装置2へ送信する。判定信号を受信した表示装置2は、判定結果を表示する。なお、本実施の形態では、通信基板17を介してOK/NG信号(判定信号)を出力する構成にしているが、例えばコネクタ基板16を介してOK/NG信号(判定信号)を出力する構成にしても良い。
【0045】
照明基板15は、検査対象物を撮像する撮像領域に光を照射する、複数のLED11が設けてあり、図示しないリフレクタはLED11の前方に設けてある。また、レンズ12は、短距離用又は長距離用のレンズユニットとして交換可能となっている。
【0046】
カメラモジュール(撮像部)14は、モータ141が駆動することにより、オートフォーカス動作の制御を行うことができる。メイン基板13からの撮像指示信号に応じて検査対象物を撮像する。本実施の形態では、撮像素子としてCMOS基板142を備えており、撮像したカラー画像は、CMOS基板142にてダイナミックレンジを広げる変換特性に基づいてHDR画像へ変換され、メイン基板13のFPGA131へ出力される。
【0047】
メイン基板13は、接続してある各基板の動作を制御する。例えば照明基板15に対しては、複数のLED11の点灯/消灯を制御する制御信号を、LEDドライバ151へ送信する。LEDドライバ151は、FPGA131からの制御信号に応じて、例えばLED11の点灯/消灯、光量等を調整する。また、カメラモジュール14のモータ141に対しては、電源基板18のモータドライバ181を介してオートフォーカス動作を制御する制御信号を、CMOS基板142に対しては、撮像指示信号等を、それぞれ送信する。
【0048】
メイン基板13のFPGA131は、照明制御、撮像制御をするとともに、取得した画像データに対して画像処理を実行する(画像処理部)。また、メイン基板13のDSP132は、画像データについて、エッジ検出処理、パターン検索処理等を実行する。パターン検索処理の結果として、欠陥を検出したか否かで検査対象物の良否を示すOK/NG信号(判定信号)を通信基板17へ出力する。演算処理結果等はメモリ133に記憶される。なお、本実施の形態では、FPGA131が照明制御、撮像制御等を実行するが、DSP132が実行しても良い。また、FPGA131とDSP132とが一体となった回路、すなわち主制御回路(主制御部)を設けても良い。要するに、複数のLED11の点灯/消灯を制御する制御信号をLEDドライバ151へ送信したり、オートフォーカス動作を制御する制御信号をカメラモジュール14のモータ141へ送信したり、撮像指示信号等をCMOS基板142へ送信したり、FPGA131及びDSP132の双方の機能を有する主制御部を設けても良い。
【0049】
図4は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの表示装置2の構成を示す正面図である。図4に示すように、表示装置2の前面の中央部分にはタッチパネル21が設けてあり、撮像した検査対象物のカラー画像を画面に表示するとともに、ユーザによる選択入力を受け付ける。
【0050】
また、表示装置2は、外部の電源から電力が供給される電源ケーブルを接続する電源コネクタ24と、撮像装置1とデータ通信する接続ケーブル3を接続することが可能な接続コネクタ25とを備えている。さらにUSBメモリ等と接続することが可能なUSBポート22を前面に設けてある。
【0051】
ユーザは、表示装置2のタッチパネル21の画面に表示されているボタンを選択することにより、画像処理センサの動作を制御する。そして、検査対象物の検査を実行する「検査モード」と、画像処理センサの条件設定を行う「設定モード」との切り替えを行うこともできる。言い換えると、本実施の形態に係る画像処理センサは、検査対象物の良否を判定する検査モード(Runモード)と、検査に用いる各種パラメータ(撮像パラメータ、照明パラメータ、画像処理パラメータ等)の設定を行う設定モード(非Runモード)とを切り替えるためのモード切替部を有している。図5は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの表示装置2のモード切り替え画面の例示図である。
【0052】
図5(a)は、「検査モード」の画面表示の例示図である。図5(a)に示すように、検査対象物表示領域51に、撮像装置1が撮像した検査対象物の画像を表示する。左下の「センサ設定」ボタン52がモード切替部として機能し、「センサ設定」ボタン52が選択された場合、「設定モード」へと切り替わり、図5(b)に示す画面へと画面遷移する。
【0053】
図5(b)は、「設定モード」の画面表示の例示図である。図5(b)に示すように、プログラム選択領域53にて、検査対象物の種類又は検査環境を選択する。ここで、「プログラム」とは、検査対象物の種類又は検査環境に応じて設定された一連のデータ群(パラメータ値の組み合わせ)を意味しており、検査対象物の種類又は検査環境ごとに異なるデータ群をプログラムとして記憶することができる。また、「しきい値調整」ボタン57が選択された場合、閾値調整画面が表示される。閾値調整画面については、後述する。
【0054】
また、検査対象物と比較する基準となるマスタ画像が記憶されている場合、マスタ画像表示領域54にマスタ画像が表示される。「設定ナビ」ボタン55が選択された場合、詳細な設定を行う設定画面に画面遷移する。左下の「運転開始」ボタン56はモード切替部として機能し、「運転開始」ボタン56が選択された場合、「検査モード」へと切り替わり、図5(a)に示す画面へと画面遷移する。
【0055】
図6は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの表示装置2の設定画面の例示図である。図6に示す設定画面を通じて、ユーザは、撮像条件の設定(図6(a))、パターンサーチする基準となるマスタ画像の登録(図6(b))、マスタ画像に対する輪郭サーチ等のツール設定(図6(c)〜図6(e))、出力割り当て(図6(f))、という流れで順次設定を行う。以下、詳細に説明する。図5(b)に示す「設定ナビ」ボタン55が選択された場合、まず図6(a)に示す撮像条件設定画面が表示される。撮像条件設定画面では、マスタ画像が記憶されている場合にはマスタ画像が主表示領域61に表示され、画面下部に撮像条件を設定する設定ボタン群が表示されている。例えば「トリガ条件」ボタンが選択された場合には、撮像装置1が検査対象物を撮像するタイミングを特定するトリガ条件を設定することができる。詳細な設定画面は省略するが、それぞれのボタンが選択された場合、それぞれの設定条件に応じて図4に示すタッチパネル21上に表示される。
【0056】
なお、マスタ画像が記憶されていない場合、又はマスタ画像が記憶されている場合であっても、主表示領域61に、現在撮像されている画像(以下、ライブ画像)を表示しても良い。この場合も、後述するように「Live画像登録」ボタン64が選択されたとき、現在撮像されている画像がマスタ画像の元画像として登録される。
【0057】
また、より詳細な設定をするには、図6(a)の「拡張機能」ボタン62を選択すれば良い。「拡張機能」ボタン62が選択された場合、詳細な設定を行うためのボタンが別途表示される。このように撮像条件設定画面では、明るさの調整、フォーカスの調整、撮像範囲、照明のオン/オフ、ズームのオン/オフ等を設定することができる。
【0058】
図6(a)の「進む」と表示された「画面遷移」ボタン63が選択された場合、図6(b)に示すマスタ画像登録画面が表示される。登録されたマスタ画像上に、以後、検査用の様々なツールを設定する。1つのマスタ画像に対して複数のプログラムを記憶することができる。つまり、同じマスタ画像に対して異なるツールを設定し、異なるプログラムとして記憶しておくことができる。
【0059】
マスタ画像は、現在撮像している画像を登録しても良いし、以前に撮像しておいた画像から選択して登録しても良い。現在撮像している画像を登録する場合、ユーザは「Live画像登録」ボタン64を選択すればよい。「Live画像登録」ボタン64が選択された時点で撮像されている画像がマスタ画像として登録される。
【0060】
図6(b)の「進む」と表示された「画面遷移」ボタン65が選択された場合、図6(c)に示すマスタ画像ごとのツール設定画面が表示される。マスタ画像上に、以後、検査用の様々なツールを設定する。
【0061】
ツール設定画面では、表示されているマスタ画像に、検査を実行するためのツールを追加設定する。図6(c)に示す「追加」ボタン66が選択された場合、図6(d)に示すツール選択画面が表示される。ツール選択画面で選択されたツールを追加設定する。例えば「輪郭サーチ」ボタン67が選択された場合、図6(e)に示す輪郭サーチ設定画面が表示される。輪郭サーチ設定画面で、マスタ画像のどの輪郭を撮像された検査対象物の画像と照合するのか設定しておくことにより、欠陥を検出したか否かで検査対象物の良否を判定することができる。以下、色面積、位置補正等の設定をすることができる。
【0062】
図6(c)の「進む」と表示された「画面遷移」ボタン68が選択された場合、図6(f)に示す出力割当画面が表示される。出力割当画面では、検査の結果として画面に表示される出力線が何を意味するのか設定することができる。「完了」ボタン69が選択された場合、図5(b)に示す「設定モード」の画面表示に戻る。このように、ユーザは、図6に示す表示装置2のタッチパネル21上で、「進む」と表示された「画面遷移」ボタン63、65、68を順に選択することで、簡単かつ短時間に、検査に用いる各種パラメータを設定することができる。また、画像処理センサに慣れていないユーザであっても、表示装置2上で次の操作へ誘導されるので、各種パラメータを容易に設定することができる。
【0063】
図5(b)の「しきい値調整」ボタン57が選択された場合、検査対象物の良否判定の閾値を設定する閾値調整画面が表示され、閾値の設定処理が実行される。図7は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの機能ブロック図である。
【0064】
図7において、一致度算出部701は、撮像装置1で撮像された検査対象物の画像と、事前に記憶してある検査対象物と比較する基準となるマスタ画像との一致度を算出する。具体的には、例えば撮像された検査対象物の画像の位置を補正し、輪郭を抽出し、マスタ画像との一致度を算出する。
【0065】
もちろん、位置補正ツールが設定されていない場合には、位置補正は行われず、輪郭抽出ツールが設定されていない場合には、輪郭抽出は行われない。要するに、検査対象物の画像からツールごとに固有の判定値を算出し、算出した判定値がマスタ画像における判定値とどの程度一致しているかを示す一致度を算出する。例えば色面積の検査であれば、検査対象物の画像から所定の色面積を計算し、マスタ画像における所定の色面積とどの程度一致しているかを示す一致度を算出する。(色面積が完全に一致すれば100%となる。)
【0066】
ヒストグラム表示部702は、複数の検査対象物について算出した一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示する。表示するヒストグラムは、横軸に一致度を、縦軸に度数を、それぞれ示している。
【0067】
従来の閾値設定方法では、テストモード等で試行した良否判定の結果を示すヒストグラムを生成している。この場合のサンプリング数は1000前後と、あまり多くない。
【0068】
しかし、本実施の形態では、検査対象物を実際に検査する都度、撮像された画像の一致度を算出し、算出した一致度の度数分布を示すヒストグラムを生成しても良い。この場合、サンプリング数に制限がなく、しかも直近の検査時に算出された一致度のみを抽出してヒストグラムを生成することもできるので、照明、検査対象物の搬送速度等、直近の外部環境を考慮に入れて閾値を設定することが可能となる。
【0069】
図8は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの、ヒストグラムを表示する場合の閾値調整画面の例示図である。図8の例では閾値を「判定値」と表示している。
【0070】
ヒストグラムを表示するか否かは、「ON/OFF」ボタン81を選択することで切り替える。ヒストグラムを表示する場合、閾値調整画面には、検査対象物を撮像した画像とともに、ヒストグラムが画面略中央に重畳して表示される。数値表示領域82には、ヒストグラムの計測値及び良否判定の閾値が表示される。図8の例では、ヒストグラムに表示される一致度の最新の値が‘30’(%)、最大値(MAX)が‘100’(%)、最小値(MIN)が‘2’(%)、平均値(AVE)が‘75’(%)であること、及び現在設定されている良否判定の閾値(判定値)が‘72’(%)であることが表示されている。なお、図8では、一致度を百分率(%)で表示するようにしているが、0より大きく1未満の数値(割合)で表示しても良い。
【0071】
図7に戻って、一致度表示部703は、現在検査している検査対象物について算出した一致度を、ヒストグラムに重畳して表示する。図8では、一致度表示領域83に示すように、ヒストグラム上には「△」印で、スライダ84の可動範囲内には棒の長さで、それぞれ表示されている。一致度の変動に応じて、「△」印が移動し、スライダ84内部の棒の長さが変動する。したがって、複数の検査対象物の一致度の度数分布に対して、今回検査している検査対象物の一致度がどの程度であるのか、目視で確認することができる。
【0072】
なお、本実施の形態では、このように「△」印及び棒の長さの両方を使って、検査対象物の一致度がどの程度であるかを表示するようにしているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、「△」印のみで表示しても良いし、棒の長さのみで表示しても良いし、後述する閾値ライン86のような一致度ラインで表示しても良い。また、これらの図形を用いることなく、例えばヒストグラムの一致度のうち一部分の色を変更することによって、検査対象物の一致度がどの程度であるのかを表示するようにしても良い。要するに、現在表示されている検査対象物について算出した一致度に関する情報(数値、図形、記号等)を、ヒストグラムの横軸に対応付けて表示すれば良い。
【0073】
閾値設定部704は、画面に表示されているスライダ84を操作して良否判定の閾値を設定する。具体的にはスライダ84のつまみ部85を左右に移動させることにより、設定する閾値を変更する。つまみ部85の移動に伴って、ヒストグラムに重畳して表示されている閾値ライン86が左右に移動する。また、閾値表示領域87に表示される数値及び数値表示領域82に表示される良否判定の閾値(判定値)も変更される。
【0074】
もちろん、閾値表示領域87に直接数値を入力して良否判定の閾値を設定しても良い。この場合、入力された数値に応じて、数値表示領域82に表示される判定値が変更され、スライダ84のつまみ部85が移動し、それに伴って閾値ライン86も移動する。さらに、閾値ライン86を移動させて良否判定の閾値を設定しても良い。この場合も、閾値ライン86の移動に応じて、閾値表示領域87に表示される数値および数値表示領域82に表示される判定値が変更され、スライダ84のつまみ部85が移動する。
【0075】
なお、本実施の形態では、上述したように、閾値表示領域87に入力された数値、閾値ライン86、及びスライダ84のつまみ部85の全てが連動表示されるようにし、ユーザの使い勝手(閾値の設定容易性)を向上させているが、これらを連動表示させなくても閾値を設定することは可能である。例えば、閾値ライン86及びスライダ84のつまみ部85の連動表示を省略し、閾値表示領域87への数値入力のみで閾値を設定するようにしても良い。また、閾値表示領域87への数値入力及びスライダ84のつまみ部85の連動表示を省略し、閾値ライン86の移動のみで閾値を設定するようにしても良い。さらに、閾値ライン86とは異なり、ヒストグラムが表示される領域の任意の点を選択(タッチ)することで、選択された点が示す一致度を閾値に設定するようにしても良い。
【0076】
要するに、ヒストグラムと、検査対象物について算出した一致度に関する情報とが表示された状態で、検査対象物の良否判定に用いる閾値を設定することができれば良い。ただし、本実施の形態のように、表示されたヒストグラムの一致度に対応付けて閾値を設定するようにすることで、上述したように閾値の設定容易性を高めることができる。また、閾値ライン86のように、ヒストグラムに重畳して表示することによって、閾値の設定容易性(視認容易性)をさらに高めることができる。
【0077】
ヒストグラムを表示しない場合、閾値調整画面には、撮像された検査対象物の画像のみが重畳して表示される。図9は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの、ヒストグラムを表示しない場合の閾値調整画面の例示図である。
【0078】
図9に示すように、画面中央に撮像された検査対象物の画像を表示し、画面下部には、図8と同様のスライダ84及び閾値表示領域87が表示されている。検査対象物の良否判定結果は、結果表示領域91の表示により目視で確認することができる。図9の例では、結果表示領域91に矩形の枠を表示してあり、例えば矩形の枠が緑色で表示されている場合には‘良’判定を、矩形の枠が赤色で表示されている場合には‘否’判定を、それぞれ示している。
【0079】
もちろん、表示色で区別することに限定されるものではなく、‘否’判定の場合に矩形の枠を点滅表示させても良いし、矩形の枠内に「×」印を表示させても良い。検査対象物の良否判定結果をユーザが目視で確認することができれば、特に限定されるものではない。
【0080】
また、検査対象物の良否判定結果とヒストグラムとを表示画像を切り替えることなく確認することができるよう、両者を重畳して表示する場合、図8に示すようにヒストグラムの背景を半透明とすることにより、検査対象物の良否判定結果を見やすくすることができる。検査対象物の良否判定結果をより見やすくするために、ヒストグラムの背景を透明としても良い。
【0081】
図10は、本発明の実施の形態に係る画像処理センサの、ヒストグラムの背景を透明とする場合の閾値調整画面の例示図である。図10では、撮像された検査対象物の画像を分かりやすいように☆印とし、☆印全体を結果表示領域91としているが、基本的な画面構成は図8と同様である。
【0082】
そして、図8乃至図10の「OK」ボタン88を選択することにより、閾値設定処理を終了する。
【0083】
以上のように本実施の形態によれば、閾値設定のために画面表示を切り替える必要がなく、ヒストグラムを目視で確認しながら、良否判定の閾値を設定することができる。したがって、良否判定の結果がどう変化するのか確認しながら閾値を設定することができ、最適な閾値を容易に設定することが可能となる。
【0084】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変更、改良等が可能である。例えば撮像装置1と表示装置2とは、接続ケーブル3で直結されている形態に限定されるものではなく、LAN、WAN等のネットワーク網を介して接続されていても良いことは言うまでもない
【符号の説明】
【0085】
1 撮像装置
2 表示装置
3 接続ケーブル
13 メイン基板
14 カメラモジュール(撮像部)
21 タッチパネル
131 FPGA(画像処理部)
701 一致度算出部
702 ヒストグラム表示部
703 一致度表示部
704 閾値設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物を撮像する撮像部と、
該撮像部で撮像した画像データに対して画像処理を実行する画像処理部と
を備え、前記画像処理部の処理結果に基づいて検査対象物の良否を判定する画像処理装置において、
前記撮像部で撮像された検査対象物の画像と、事前に記憶してある検査対象物と比較する基準となるマスタ画像との一致度を算出する一致度算出部と、
複数の検査対象物について算出した一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示するヒストグラム表示部と、
前記撮像部で撮像された検査対象物について算出した一致度を、前記ヒストグラム表示部により表示されたヒストグラムに対応付けて表示する一致度表示部と、
前記ヒストグラム表示部によるヒストグラムと、前記一致度表示部による一致度とが同じ画面上に表示された状態で、検査対象物の良否判定に用いる閾値を設定する閾値設定部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記閾値設定部は、前記ヒストグラム表示部により表示されたヒストグラムに対応付けて閾値を設定することが可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記ヒストグラム表示部は、前記撮像部で撮像された検査対象物の画像を前記ヒストグラムに重畳して表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記閾値設定部は、前記ヒストグラム表示部により表示されたヒストグラムに対応付けて表示されているスライダを操作して前記閾値を設定することが可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記閾値設定部は、設定される閾値を前記ヒストグラムに重畳して表示し、前記スライダの操作に連動して前記ヒストグラム上の表示を変更することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記閾値設定部は、現在検査している検査対象物について算出した一致度を、前記スライダの可動範囲内に表示することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記ヒストグラム表示部は、前記ヒストグラムの背景を半透明又は透明に表示することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記ヒストグラム表示部は、前記ヒストグラムを表示しないようにすることが可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記ヒストグラム表示部は、検査対象物の実際の検査時に撮像した画像データに基づいて算出した一致度を記憶しておき、
記憶してある一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項10】
検査対象物を撮像する撮像部と、
該撮像部で撮像した画像データに対して画像処理を実行する画像処理部と
を備え、前記画像処理部の処理結果に基づいて検査対象物の良否を判定する画像処理装置で実行することが可能な判定閾値設定方法において、
前記撮像部で撮像された検査対象物の画像と、事前に記憶してある検査対象物と比較する基準となるマスタ画像との一致度を算出する工程と、
複数の検査対象物について算出した一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示する工程と、
前記撮像部で撮像された検査対象物について算出した一致度を、表示されたヒストグラムに対応付けて表示する工程と、
前記ヒストグラムと前記一致度に関する情報とが同じ画面上に表示された状態で、検査対象物の良否判定に用いる閾値を設定する工程と
を含むことを特徴とする判定閾値設定方法。
【請求項11】
表示されたヒストグラムに対応付けて閾値を設定することを特徴とする請求項10に記載の判定閾値設定方法。
【請求項12】
撮像部で撮像された検査対象物の画像を前記ヒストグラムに重畳して表示することを特徴とする請求項10又は11に記載の判定閾値設定方法。
【請求項13】
表示されたヒストグラムに対応付けて表示されているスライダを操作して前記閾値を設定することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の判定閾値設定方法。
【請求項14】
設定される閾値を前記ヒストグラムに重畳して表示し、前記スライダの操作に連動して前記ヒストグラム上の表示を変更することを特徴とする請求項13に記載の判定閾値設定方法。
【請求項15】
現在検査している検査対象物について算出した一致度を、前記スライダの可動範囲内に表示することを特徴とする請求項14に記載の判定閾値設定方法。
【請求項16】
前記ヒストグラムの背景を半透明又は透明に表示することを特徴とする請求項10乃至15のいずれか一項に記載の判定閾値設定方法。
【請求項17】
前記ヒストグラムを表示しないようにすることを特徴とする請求項10乃至16のいずれか一項に記載の判定閾値設定方法。
【請求項18】
検査対象物の実際の検査時に撮像した画像データに基づいて算出した一致度を記憶しておき、
記憶してある一致度の度数分布を示すヒストグラムを表示することを特徴とする請求項10乃至17のいずれか一項に記載の判定閾値設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−108798(P2013−108798A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252904(P2011−252904)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】