説明

異種金属のライニング方法

【課題】特殊な加工を必要とせず簡易な方法によって、ライニング材を母材にライニングすることができるライニング方法を提供する。
【解決手段】ライニング材1に接合材2を取付け、ライニングされる母材3に貫通穴4を設け、ライニング材1に取付られた接合材2と母材3の貫通穴4の位置が一致するように母材3とライニング材1を重ねた後、接合材2と母材3とを固定することにより、母材3にライニング材1をライニングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異種金属のライニング方法に係り、特にある金属の上に他の金属を被覆(ライニング)することにより耐熱性、耐食性等を向上させることができる異種金属のライニング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化学プラントや食品プラントにおいては、蒸留塔、加熱・冷却塔、反応槽、混合槽などの塔槽類や熱交換器類が多数用いられている。これら塔槽類や熱交換器類の内面には、種々の液体が接触する。そのため、塔槽類や熱交換器類の内面の接液部・接ガス部は、使用する液体の性状、温度・圧力条件により材質の制限があることが多い。この場合、一般構造用圧延鋼(SS材)などの炭素鋼では腐食などが発生するため、高ニッケル鋼、チタン合金、モネルメタル等の銅合金などの耐食性材料を用いることが多い。
【0003】
しかしながら、これらの耐食性材料で装置全体を製作すると、材料費が高価になり、高コストとなる。そのため、SS材などの炭素鋼を構造部材としての強度をもつ母材とし、接液部となる面に耐熱・耐食性材料をライニングしたクラッド鋼の類が用いられる。クラッド鋼とは、二種類の性質の異なる金属を接合した鋼材であり、二種類の金属を原子レベルで圧着しているため、めっきのように剥がれたりしないという利点がある。
また、クラッド鋼のように原子レベルで圧着する方法以外に、各種ステンレス鋼やモネルメタルなどをライニング材とし、溶接で炭素鋼等の母材に固定するライニング方法や皿ねじ等の締結部材で炭素鋼等の母材に固定するライニング方法がある。
【0004】
図6乃至図8は、従来のライニング方法を示す模式図である。
図6は、ライニング材の外周部を溶接することによりライニング材を鋼材に固定する方法を示す模式図である。図6に示すように、鋼材100の内面にライニング材101を密接させ、ライニング材101の外周部と鋼材100とを溶接により固着している。
【0005】
図7(a),(b)は、ライニング材に数箇所の貫通穴を設け、開口部を溶接穴埋めすることによりライニング材を鋼材に固定する方法を示す模式図であり、図7(a)は断面図であり、図7(b)は部分側面図である。図7(a)に示すように、鋼材100の内面にライニング材101を密接させ、ライニング材101の貫通穴101hの開口部を溶接により穴埋めしている。図7(b)に示すように、貫通穴101hは、ライニング材101の中心および所定の円周上に間隔をおいて複数個設けられており、これら複数の貫通穴101hは溶接により穴埋めされている。なお、ライニング材101の貫通穴101hを溶接する場合、図6と同様に、ライニング材101の外周部と鋼材100とを溶接により固着することも併用できる。
【0006】
図8(a),(b)は、ライニング材を皿ねじにより鋼材に固定する方法を示す模式図である。図8(a)に示す例においては、鋼材100の内面にライニング材101を密接させ、ライニング材101の貫通穴101hに一致する鋼材の位置にねじ穴を設け、皿ねじ102を鋼材100のねじ穴にねじ込むことにより、ライニング材101を鋼材100に固定する。そして、皿ねじ102をねじ込んだ後に貫通穴部にシール溶接を行う。
図8(b)に示す例においては、鋼材100の内面にライニング材101を密接させ、ライニング材101の貫通穴101hに一致する鋼材の位置にねじ穴を設け、皿ねじ102を鋼材100のねじ穴にねじ込むことにより、ライニング材101を鋼材100に固定する。そして、ライニング面を面一にする必要があるときは、皿ねじ102のネジ頭を含めて溶接穴埋めを行う。固定をより確実にする時は、ライニング材101の外周部を鋼材100にろう付け固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−272580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した従来のライニング方法は下記のような問題点がある。
(1)クラッド鋼の場合
耐食性材料のライニング手法の一つであるクラッド鋼は、爆発圧接法や圧延法などにより製造する方法があるが、材料費に加えて加工費がかかるため、製造コストが嵩むという問題点がある。また、クラッド鋼は製造にあたり最低ロットが必要であることもあり、クラッド鋼を少量利用したい場合には入手できない場合がある。そして、最低ロットを確保するために、板厚などの条件を揃えなければならないので、各部位での必要板厚以上の材料を使うことになる場合も多いという問題点がある。
【0009】
(2)溶接固定の場合
溶接による固定で耐食性材料を表面にライニングする方法は、異種金属間での溶接が困難な材料をライニング材として用いる場合、採用が不可能である。異種金属間の溶接が困難な材料としては、チタン,アルミニウム,スズ,タンタル,ジルコニウム,タングステン等があり、これらの材料は他材質と溶接を行うと金属間化合物が生成されて接合部が脆化するため、一般に溶接が不可能と言われている。
また、銅等の材料をライニング材として用いる場合には以下のような問題点がある。
i)熱伝導性がよく、溶接熱が急速に母材側に拡散するため、一般に高温の予熱を必要とする。
ii)溶接金属のなじみが悪く、溶接欠陥が生じやすい。
iii)線膨張係数の違いが大きく、ひずみが大きい。
などの欠点があり、一般に溶接が困難である。
また、異種金属との溶接ができる耐食性材料であっても、溶接により母材部の材料が溶接表面に溶出するため、溶接面が接液部に接する場合は、多層溶接および溶接棒材の材質選定など溶接部の希釈に注意を払う必要があり、管理が複雑になる傾向がある。
【0010】
(3)皿ねじ固定の場合
皿ねじ等の締結部材を用いた固定は、異種金属間の溶接は不要であるが、ネジ穴の深さによっては、固定が不十分でありライニング材が外れる危険性がある。また、ネジ部が接液面に接するため、装置運転中にネジ部の緩みがないことの確認および締め直しを行なうことができないという問題点がある。
【0011】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、特殊な加工を必要とせず簡易な方法によって、ライニング材を母材にライニングすることができるライニング方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成するため、本発明者らは、種々の研究を重ねた結果、ライニング材に接合材を取付け、接合材を介してライニング材を母材に固定することを着想したものである。
【0013】
次に、本発明の異種金属のライニング方法の基本概念を図1を参照して説明する。
図1に示すように、ライニング材1に接合材2を溶接などの手法により取り付ける。ライニングされる母材としての鋼材3には貫通穴4を設ける。そして、ライニング材1に取り付けられた接合材2と鋼材3の貫通穴4の位置とが一致するように鋼材3とライニング材1とを重ね合わせる。接合材2の材料は、接合材2がライニング材1と鋼材3とに溶接が可能であれば、鋼材相当の材質で構わない。接合材2と鋼材3との溶接が困難な場合には、接合材2はライニング材1と同等の材質を用いることにより、接合材2をライニング材1に溶接により取り付けることができるようにする。
【0014】
接合材2の自由端側、すなわち、ライニング材の反対側には、ねじ切り加工をして雄ねじを形成することにより、図1に示すように、接合材2の雄ねじ部にナット5を締結する。これにより、ライニング材1と鋼材3とは一体に固定される。接合材2と鋼材3との固定はナットによる固定に限るものではなく、接合材2と鋼材3との間で溶接が可能であれば、溶接により接合材2と鋼材3を固定してもよい。
【0015】
図1に示すように、本発明のライニング方法により、クラッド鋼の製作時に用いられるような特殊機械を用いなくても、簡易な方法で母材にライニングが可能である。この場合の溶接個所は接液部ではないので、母材である鋼材の材質の一部が溶接表面に溶け出ても問題がない場合は、希釈対策としての多層溶接を不要とすることもできる。
また、ライニング材にチタンなどの異種金属との溶接が不可能な材料を用いた場合でも、本発明の方法によれば、溶接が必要な個所は、ライニング材と接合材との固定部のみで済む。この場合、接合材にもチタン材料を採用すれば溶接固定が可能である。
また、ナット等の締結部材を用いて固定を行なう場合、締結部は母材である鋼材3を間に挟んでライニング材1の反対側に位置するため、非接液側の外面に締結部があるので、装置稼動中に締結部に緩みがないことの確認および締め直しを行うことが可能である。
なお、ナットの材質は異種金属間の電触がなければ、鋼材相当の材質で良く、母材との溶接も可能であるので、溶接でナットの固定も可能である。
【0016】
上述した基本概念から明らかなように、本発明のライニング方法は、ライニング材に接合材を取付け、ライニングされる母材に貫通穴を設け、ライニング材に取付られた接合材と母材の貫通穴の位置が一致するように母材とライニング材を重ねた後、接合材と母材とを固定することにより、母材にライニング材をライニングすることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、上記接合材にねじ切り加工を行った棒状部材を使用し、母材とライニング材を重ねた後、棒状部材にナットを締結することで接合材と母材を固定することを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、上記接合材と母材とを溶接により固定することを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、上記母材は鋼材であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、上記ライニング材は、耐熱・耐食性金属材料もしくは耐熱・耐食性金属を主成分とする耐熱・耐食性合金材料であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、上記ライニング材は、異種金属との溶接が困難な材料もしくはその材料を主成分とする合金材であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、上記異種金属との溶接が困難な材料はチタンであり、上記合金材はチタン合金であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
(1)本発明のライニング方法は、特殊な加工や工程を必要とせず簡易な方法によってライニング材を母材に固定することができる。そのため、クラッド鋼製作時などのような特殊機械が不要であるので、製作に最低ロットなどは必要としない。
(2)特殊機械が不要であるので、どのような材料・板厚・寸法でも製作可能である。
(3)特殊な加工や工程を必要としないので、製造コストが安価である。
(4)溶接面が接液部に接しないで、ライニングが可能である。接液部でない面は、母材である鋼材材質の一部が溶接表面に溶け出ても問題ない場合が多く、その場合は、希釈対策としての多層溶接を不要とすることもできる。
(5)異種金属間の溶接を必要とせず、ライニングが可能である。ライニング材にチタンなどの異種金属との溶接が困難な材料を使用することもできる。
(6)ナット等の締結部材を用いて固定を行なう場合、締結部は、接液部である装置内面ではなく装置の外側にあるので、装置の運転中などに締結部に緩みがないことの確認および必要に応じて締め直しなどの処置をとることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の異種金属のライニング方法の基本概念を示す模式図である。
【図2】図2は、管板一体形の多管式熱交換器を示す模式図である。
【図3】図3は、ライニング材としてのチタンに、接合材を取り付けた状態を示す平面図である。
【図4】図4は、本発明のライニング方法によって、ライニング材としてのチタンを、接合材およびナットを用いて母材に固定した状態を示す模式的断面図である。
【図5】図5は、本発明のライニング方法によって製作された蓋板およびマンホール蓋をそれぞれ多管式熱交換器に取り付けた状態を示す模式図である。
【図6】図6は、従来のライニング方法を示す模式図であり、ライニング材の外周部を溶接することによりライニング材を鋼材に固定する方法を示す模式図である。
【図7】図7は、従来のライニング方法を示す模式図であり、ライニング材に数箇所の貫通穴を設け、開口部を溶接穴埋めすることによりライニング材を鋼材に固定する方法を示す模式図であり、図7(a)は断面図であり、図7(b)は部分側面図である。
【図8】図8は、従来のライニング方法を示す模式図であり、ライニング材を皿ねじにより鋼材に固定する方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る異種金属のライニング方法の実施形態を図2乃至図5を参照して説明する。図2乃至図5において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0020】
管板一体形の多管式熱交換器の蓋板およびマンホール蓋に、本発明のライニング方法を適用することを想定する。この場合、管側、胴側ともに接液部はチタン製であることとする。上記蓋板およびマンホール蓋は、内面接液部がチタン製である必要がある。
【0021】
図2は、管板一体形の多管式熱交換器10を示す模式図である。図2に示すように、多管式熱交換器10の上端部にはフランジ10fが設けられており、このフランジ10fには蓋板11が着脱可能に固定されるようになっている。また、多管式熱交換器10の側部には、マンホール部10mが設けられており、このマンホール部10mにはマンホール蓋12が着脱可能に固定されるようになっている。
図2に示す例においては、蓋板11の外径が1000A、マンホール蓋12の外径が600Aであり、板厚は強度上JIS5kフランジ相当の必要があったとすると、材料がSS400(一般構造用圧延鋼材)であるとして
蓋板(1000A) ・・・・・・ 32mm
マンホール蓋(600A) ・・・ 26mm
の板厚が必要である。
尚、1000Aおよび600Aは、配管口径を示す呼び径であり、Aはミリメートル径の表記であることを意味する。
チタンのライニング厚さを2mmとすると、蓋板11では、強度上2+32mmの板厚、マンホール蓋12では2+26mmの板厚とすることが望ましい。ここで、このような板厚の蓋板11およびマンホール蓋12を製作するためにクラッド鋼を用いようとすると、製造ロットの問題から、それぞれの板厚でクラッド鋼を入手するのは困難である場合が多い。
【0022】
このような場合、本発明のライニング方法がきわめて有効である。本発明によるライニング方法を実施する場合の、必要材料は以下となる。
1−1)1000A用蓋板の母材としての鋼材(例えば、SS400) 外径1195mm×板厚32mm
1−2)1000A用蓋板のライニング材としてのチタン(TP480(純チタン3種)) 外径1100mm程度×板厚2mm
この時のチタン材の外径は、差込穴の径〜フランジ材のボルト穴位置の寸法でも構わない。クラッド鋼では、製作上同一径であることが必要な場合が多いが、本発明のライニング方法では、高級材のチタン材料を減らすことが可能で、材料費のコストの低減が可能である。
なお、本部材のチタン材質は腐食雰囲気とは接触しないので、TP270などの純チタン1種ではなく、強度が高い3種のTP480などを用いることができる。
1−3)接合材(TP480) 外径5mm×9本程度
1−4)ナット(SS400またはTP480) M5×9個程度
2−1)600A用マンホール蓋の母材としての鋼材(例えば、SS400) 外径770mm×板厚26mm
2−2)600A用マンホール蓋のライニング材としてのチタン(TP480) 外径690mm程度×板厚2mm
2−3)接合材(TP480) 外径5mm×5本程度
2−4)ナット(SS400またはTP480) M5×5個程度
これらの材料は、クラッド鋼と比べて、入手は比較的容易である。また、板材も切り出し材として、必要寸法分の購入ですむ場合も多い。
【0023】
上記1−1)から2−4)に記す材料を入手した後に、以下の手順で加工および組付けを行う。
i)接合材(1−3,2−3)の先端は、ナットが取り付けできるようにねじ切りを行なう。
ii)ライニング材としてのチタン(1−2,2−2)に、接合材(1−3,2−3)を取り付ける。
図3は、ライニング材1としてのチタンに、接合材2を取り付けた状態を示す平面図である。接合材の接合位置および接合材の個数は、適宜選定されるが、中心位置および所定の円周上に90°もしくは45°分割の箇所に取り付けるものとする。接合材2とライニング材1との取付は、溶接により行なう。これらは、同一チタン材料であるので、溶接は可能である。
本実施形態では、ライニング材をチタンで想定したが、接液部がステンレス等で母材にSS400を用いる場合などのように、ライニング材と母材との溶接が可能である場合は、接合材に母材相当の材質SS400などを用いてもよい。
iii)次に、母材(1−1,2−1)に、接合材と一致する位置に穴(内径6.4mm×9個(1−1の場合),内径6.4mm×5個(2−1の場合))を設ける。穴の大きさは、接合材が貫通できるように、接合材の直径よりも若干大きくする。
ライニング材としてのチタンと、強度部材としての母材(例えばSS400)を、接合材が穴に貫通する位置にて、重ね合わせる。
iv)最後に、接合材のねじ切り部に、ナットを締結する。これにより、ライニング材としてのチタンが母材(例えば、SS400)に固定される。この場合、ナットが運転中に緩む可能性があるときは、ダブルナットとする、あるいはナット面を母材に溶接する、などの処置をとる。
【0024】
図4は、上記iii)およびiv)の工程を経てライニング材1としてのチタンを、接合材2およびナット5を用いて母材(SS400などの鋼材)3に固定した状態を示す模式的断面図である。図4においては、ナット5を用いてライニング材1を母材3に固定しているが、接合材と母材との溶接が可能である場合は、接合材と母材とを溶接で固定してもよい。この場合の溶接面は、接液面ではないので、母材である鋼材材質の一部が溶接表面に溶け出ても問題ない場合が多く、その場合は、希釈対策としての多層溶接を不要とすることもできる。
【0025】
図5は、i)〜iv)の工程を経て製作された蓋板11およびマンホール蓋12をそれぞれ多管式熱交換器10に取り付けた状態を示す模式図である。図5に示すように、ナット5は接液部である装置内面ではなく装置の外側にあるので、装置の運転中などにナット5に緩みがないことの確認および必要に応じて締め直しなどの処置をとることも可能である。
本発明によるライニング材は、上記熱交換器10の蓋板11およびマンホール蓋12として、十分に用いることが可能である。ライニング材と母材とのあわせ面部は、接液面とはならないので、原子レベルで固着されるクラッド鋼を用いなくても、十分使用に耐えうる。なお、ライニング材の外周端部は、よりライニング材の固定を確実にするため、ろう付けを行なっておくことが好ましい。
【0026】
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0027】
1 ライニング材
2 接合材
3 鋼材(母材)
4 貫通穴
5 ナット
10 多管式熱交換器
10f フランジ
10m マンホール部
11 蓋板
12 マンホール蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライニング材に接合材を取付け、ライニングされる母材に貫通穴を設け、ライニング材に取付られた接合材と母材の貫通穴の位置が一致するように母材とライニング材を重ねた後、接合材と母材とを固定することにより、母材にライニング材をライニングすることを特徴とするライニング方法。
【請求項2】
上記接合材にねじ切り加工を行った棒状部材を使用し、母材とライニング材を重ねた後、棒状部材にナットを締結することで接合材と母材を固定することを特徴とする請求項1記載のライニング方法。
【請求項3】
上記接合材と母材とを溶接により固定することを特徴とする請求項1記載のライニング方法。
【請求項4】
上記母材は鋼材であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のライニング方法。
【請求項5】
上記ライニング材は、耐熱・耐食性金属材料もしくは耐熱・耐食性金属を主成分とする耐熱・耐食性合金材料であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のライニング方法。
【請求項6】
上記ライニング材は、異種金属との溶接が困難な材料もしくはその材料を主成分とする合金材であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のライニング方法。
【請求項7】
上記異種金属との溶接が困難な材料はチタンであり、上記合金材はチタン合金であることを特徴とする請求項6記載のライニング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−219843(P2012−219843A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83249(P2011−83249)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】