説明

発光性意匠体及びその製造法

【課題】金属プレート上にEL素子構造を形成し、一体感に優れ、外部から配線が見えず、信頼性の高い発光性意匠体とその製造法を提供することを目的とする。
【解決手段】金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に部分的に酸化皮膜を除去して導電部を形成したベース基板とし、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて部分的に導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷したベース基板とし、ベース基板の上に導電部に導通するように裏電極を形成してあり、裏電極の上に裏電極形状に合わせて誘電層及び発光層を形成してあり、発光層の上に透明上部電極を形成してあることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字発光・絵柄発光プレートとして各種分野に使用できる発光性意匠体及びその製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光性意匠体は、自動車のスカッフプレート、ナンバープレート等として、また、店舗表示、住宅エクステリア商品等として使用されつつある。
発光プレートとしては、例えば特開2001−18733号公報に、発光させたい文字部分を貫通するように打ち抜いたナンバープレートを設け、この打ち抜き部分の裏側に発光体を備える技術を開示する。
しかし、打ち抜いたナンバープレートと発光体に大きな段差があり、穴の底が光っているようで一体感に乏しく、見栄えが良くないという意匠上の問題がある。
また、発光プレートの表面にEL発光体を直接設けると、このEL発光体へ通電する配線パターンが外部へ露出してしまい、見栄えを損なうという問題がある。
特開2004−259572号公報はEL素子の誘電体層、発光体層、透明導電層を塗料により物品表面に形成する技術を開示する。
しかしながら塗装方法では、細密な発光形状をデザインすることが困難であった。
【0003】
【特許文献1】特開2001−18733号公報
【特許文献2】特開2004−259572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記技術的課題に鑑みて、金属プレート上にEL素子構造を形成し、一体感に優れ、外部から配線が見えず、信頼性の高い発光性意匠体とその製造法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明の技術的要旨は、金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に部分的に酸化皮膜を除去して導電部を形成したベース基板とし、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて部分的に導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷したベース基板とし、ベース基板の上に導電部に導通するように裏電極を形成してあり、裏電極の上に裏電極形状に合わせて誘電層及び発光層を形成してあり、発光層の上に透明上部電極を形成してあることを特徴とする。
【0006】
金属プレートとして、アルミニウム、マグネシウム、チタン(それぞれそれらの合金を含む)等を用いる場合には陽極酸化等により電気絶縁性の高い酸化皮膜を容易に形成できる。
特にアルミニウムにはアルマイト皮膜の形成ができ、電解着色方や染色法により、各種色調に着色したプレートになる特徴を有する。
そして、アルマイト皮膜からなる絶縁層の場合にはマスキング技術を使いアルカリエッチング等で部分的に除去することで導電部を形成することができる。
また、金属プレートに導電部となる部分をマスキングして絶縁性インクを印刷することでも、金属プレートに絶縁性インクを用いて部分的に導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷したベース基板とすることができる。
絶縁性インクを用いた場合には、上記アルミニウム等の陽極酸化にて絶縁性皮膜を形成できる金属のみならず、スチールやSUS製の各種金属プレートにも本発明が展開できる。
【0007】
次ぎに、ベース基板上に形成するEL素子構造として、ベース基板の上に導電部に導通するように裏電極を形成してあり、裏電極の上に裏電極形状に合わせて誘電層及び発光層を形成してあり、発光層の上に透明上部電極を形成してあることで、導電部に導通する裏電極と上部透明電極を対向電極とし、この対向電極の間に無機材料をベースにした発光体を有する発光層と誘電層とを層状に備え、交流電圧を対向電極に加えることで対向電極間に生じる電界により発光体に発光現象を生じさせる構造を採用した。
従って、裏電極の形状に合わせて発光することになり、裏電極のパターンを発光したい文字や図柄に印刷等にて形成することになる。
上部透明電極は、発光形状に合わせる必要が無く、金属プレート全面に形成しても良く、
少なくとも、プレートの端部に配線接続電極(端子)を設けることができるように上部透明電極を印刷する。
これにより、金属プレートの端部に配線接続電極(端子)を設け、上部透明電極との間に交流電圧をかければ良く、プレート表面意匠部に接続配線が見えなくなる。
【0008】
請求項2記載の発明の技術的要旨は、金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に発光形状に合わせて酸化皮膜を除去して導電部を形成したベース基板とし、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて発光形状に合わせた導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷したベース基板とし、ベース基板の上にその導電部形状に合わせて誘電層及び発光層を形成してあり、発光層の上に透明上部電極を形成してあることを特徴とする。
請求項1記載に係る発明は、裏電極の形状にて文字等の発光形状を特定するため、ベース基板上に形成する導電部は、裏電極に導通すれば、形状は限定されない特徴を有するが、ベース基板上に裏電極を印刷形成しなければならない。
そこで、請求項2記載に係る発明は、ベース基板上の導電部をマスキング技術にて発光形状に製作したものである。
これにより、裏電極の形成を省略できる。
【0009】
さらに、透明上部電極の上に保護層を形成してあると耐久性が向上する。
この保護層は透明が良く、印刷にて形成してもよく、透明な樹脂フィルムを貼ってもよい。
【0010】
請求項4記載の発明は、発光性意匠体の製造方法に関し、金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に部分的に酸化皮膜を除去して導電部を形成してベース基板を製作し、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて部分的に導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷してベース基板を製作し、ベース基板の上に導電部に導通するように裏電極を形成し、裏電極の上に裏電極形状に合わせて誘電層及び発光層を形成し、発光層の上に透明上部電極を形成することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、ベース基板の導電部形状を発光形状に合わせた製造方法で、金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に発光形状に合わせて酸化皮膜を除去して導電部を形成してベース基板を製作し、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて発光形状に合わせた導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷してベース基板を製作し、ベース基板の上にその導電部形状に合わせて誘電層及び発光層を形成し、発光層の上に透明上部電極を形成することを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明の技術的要旨は、ベース基板と発光フィルム基板を別々に製作してから発光性意匠体を製造する方法にあり、金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に部分的に酸化皮膜を除去して導電部を形成してベース基板を製作し、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて部分的に導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷してベース基板を製作し、透明フィルム上に上部透明電極層を形成し、上部透明電極層の上に発光形状に合わせて発光層、誘電層及び裏電極を形成して発光フィルム基板を製作し、導電部と裏電極が導通するようにベース基板に発光フィルム基板を貼り合わせて製作することを特徴とする。
この場合に、請求項8に記載のように、金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に発光形状に合わせて酸化皮膜を除去して導電部を形成してベース基板を製作し、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて発光形状に合わせた導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷してベース基板を製作し、透明フィルム上に上部透明電極層を形成し、上部透明電極層の上に発光形状に合わせて発光層及び誘電層を形成して発光フィルム基板を製作し、導電部と誘電層が重なり合うようにベース基板に発光フィルム基板を貼り合わせて製作しても良い。
【0013】
発光フィルム基板上にEL素子構造を形成する方法としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の透明樹脂フィルム上に透明導電性ITO(Indium Tin Oxside)フィルムを蒸着させる等して上部透明電極を形成して、この上部透明電極上に、発光層と誘電層と裏電極層、あるいは、発光層と誘電層とを印刷して形成する方法が例として挙げられる。
【発明の効果】
【0014】
本発明においては、ベース基板上に発光させたい形状のEL素子構造を形成するため、発光部とベース基板との一体感が高く、非常に高精度に得ることが出来、これまでにない発光表示機能を有する発光性意匠体となる。
またベース基板と発光フィルム基板に分けて製作するとPETフィルム等を活用でき、ベース基板とフィルム基板とを貼り合わせるだけで無機EL素子構造を形成することができるだけでなく、外観上一体感のある優れた発光体を得ることが出来る。
また、このようにフィルム基板とベース基板とを貼り合わせる製造法を用いると、品質検査済みのベース基板とフィルム基板とを組み合わせることが出来、不良品削減に効果的で生産性が良い。
特に金属プレートとしてアルミニウムを用いると、陽極酸化により、耐久性、着色性に優れたアルマイト皮膜が形成でき、多孔性皮膜の特徴から上部透明電極との密着性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る発光性意匠体例について図1を用いて製作順に説明する。
また、断面の模式図を図3(イ)に示す。
まず、アルミニウムプレート(金属プレート)21を脱脂してエッチングあるいは化学研磨処理を施す。
次ぎに、陽極酸化により絶縁層としてアルマイト皮膜21aを形成する。
ここでアルマイト皮膜21aには意匠性を付加する等の必要があれば着色を施し、封孔処理する。
図ではわかりやすくするためアルマイト皮膜21aは上側のみを描いている。
また、皮膜等の厚さは極端に厚く描いてある。
次ぎに、このワーク11の発光部を形成する所定の部位を除いてエッチングレジスト(吉川化工製、プロトコート340C)を用いて#200メッシュ、スクリーン印刷、膜厚10〜15μmに形成し、80℃で20分乾燥させる。
次ぎに、50℃、10%の苛性ソーダ処理液に1分浸積処理してワーク12の発光部形成部位(マスク開口部)30aのアルマイト膜21aを除去(脱膜)する(ワーク13)。
次ぎに、シンナー(エナメルシンナー)でワーク13のマスク25を除去してベース基板20とする。
このベース基板20には、アルマイト皮膜21aに覆われていない導電部23aを、発光形状として形成している。
この導電部23aに、チタン酸バリウムインク(デュポン製、LUXPRINT 8153N)を♯62メッシュ、スクリーン印刷を2回繰り返して誘電層33を膜厚20〜30μmに形成して、130℃で5分乾燥させる。
この誘電層33に蛍光インク(青緑蛍光インク、デュポン製、LUXPRINT 7151J)を♯62メッシュ、スクリーン印刷を2回繰り返して発光層32を膜厚20〜30μmに形成する。
これにより、発光層32に発光させたい形状の発光部30(発光面)を形成する。
導電部23aは裏電極となる。
【0016】
次ぎに、透明な導電性インク(デュポン製、LUXPRINT 7162)を、金属プレート表面全体(発光層32以外のベース基板20と発光層32上)を覆うように♯77メッシュ、スクリーン印刷して上部透明電極層31を膜厚100μmに形成して、130℃で5分乾燥させる(ワーク14)。
次ぎに、箔厚50μmの銅箔の電極43a、43bを、一つは発光側面16側のワーク14表面の上部透明電極層31上に設置し、もう一つは導電部23aへ導通するように例えばベース基板裏面のアルミニウムプレート21に設置する(ワーク15)。
ワーク15の上部透明電極層31と電極43aを覆うように絶縁用透明インク(デュポン製、LUXPRINT 5018)を♯77メッシュ、スクリーン印刷し、UV硬化装置にて硬化させて、膜厚100μmの絶縁保護層35を発光側面16側の全面に形成し、発光性意匠体10とする。
発光性意匠体10の電極43a、43bに120Vで400Hzの交流を加えることで発光層32を青緑色に発光させることが出来た。
発光性意匠体10は、透明な絶縁保護層35と透明な上部透明電極層31を通してベース基板20表面が見える。
発光させたい形状の発光部30を、ベース基板20や上部透明電極層31、絶縁保護層35と一体的に備え、なおかつ、配線が意匠部に無く、意匠的に優れている。
【0017】
次に、発光フィルム基板をベース基板に貼り付ける製造法例を図2に示す。
また、図5(イ)に発光フィルム基板40とベース基板20とを貼り合わせる状態と、貼り合わせにより形成した発光体の断面模式図を示す。
アルミニウムプレート21を、脱脂してエッチング(化学研磨)を施した上で陽極酸化によりアルマイト皮膜21aを形成し、必要があれば着色し、封孔処理する。
このワーク11の発光部を形成する所定の部位を除いてエッチングレジストをスクリーン印刷してマスク25を設けた後、苛性ソーダにて発光部となるアルマイト膜21aを除去する。
シンナー(エナメルシンナー)でワーク13のマスク25を除去してベース基板20とする。
一方、透明で厚さ120μmのPETフィルムを透明樹脂フィルム41としてその一面に、透明導電性ITOフィルム(東洋紡製、透明導電性ITOフィルム 300R)からなる透明電極を蒸着により形成して上部透明電極層42とする。
この上部透明電極層42上に、蛍光インクを♯62メッシュ、スクリーン印刷を2回繰り返して膜厚20〜30μmの発光層32を形成して130℃で5分乾燥させる。
その発光層32の上にチタン酸バリウムインクを同形に♯62メッシュ、スクリーン印刷を2回繰り返して膜厚20〜30μmの誘電層33を形成して130℃で5分乾燥させる。
これにより、透明樹脂フィルム上に上部透明電極層42と発光層32と誘電層33を備えた発光フィルム基板40を形成する。
ここで発光層32と誘電層33は、発光フィルム基板40をベース基板20へ貼り合わせる際に導電部23aと同形とするため、樹脂フィルム41の上部透明電極層42上へ導電部23aの形状とは対称に印刷している。
次に、上部透明電極層42の端部に銅箔の電極43aを設置する。
一方ベース基板の端部にも銅箔の電極43bを設置する。
そして、フィルム基板40の誘電層33を導電部23aに重ね合わせて、発光フィルム基板40をラミネート法でベース基板20に圧着させて、発光性意匠体10dとする。
400Hzの交流を電極43a、43bに加えることで発光層32に青緑色の発光が得られた。
【0018】
次に他の形態例の説明をする。
図3は導電部23aの形状を発光層32の発光側面である発光部30と同形とする場合の実施例を示し、図3(イ)はアルマイト皮膜21aで絶縁層を形成する場合を示し、図4(ロ)は絶縁層24を印刷した場合の模式図を示す。
図3(イ)の場合にはエッチングにより、図3(ロ)の場合には導電部23b部位を除く所に絶縁性インクを印刷して、発光部と同形に周囲を絶縁層に縁取りされ囲まれている導電部23a、23bをベース基板20、20aに形成している。
それぞれ導電部23a、23bと同形に重ねて誘電層33、発光層32を順に印刷し、その上にプレート全面に上部透明電極層31を印刷している。
この場合には導電部23a、23bを対向電極の一方の電極として、上部透明電極層31をもう一方の対向電極として発光層32と誘電層33とを挟み無機EL素子構造を形成している。
【0019】
図4(イ)にアルミニウムプレート21にアルマイト皮膜21aを形成し、このアルマイト皮膜21aの一部をアルカリエッチングで除去して導電部を形成したベース基板20b上に無機EL素子構造を形成した実施例を示し、図4(ロ)は金属プレート上に、一部を除いて絶縁インクを印刷して絶縁層24を形成したベース基板20c上に無機EL素子構造を形成した実施例を示す。
この場合には、アルミニウムプレート21あるいは金属プレート22をベース基板の一部に露出させている導電部23c、23d(裏電極形状と異なって良い。)上に、発光部30形状と同形に裏電極層34と誘電層33と発光層32とを順に重ねて印刷している。
そして、発光層32部分以外のベース基板20b、20cと発光層32上を覆うように上部透明電極層31を印刷して裏電極層34と上部透明電極層31により対向電極を形成し、無機EL素子構造を形成している。
上部透明電極層上31に保護絶縁層35を印刷して発光性意匠体10b、10cを形成している。
【0020】
図5は透明樹脂フィルム41上に無機EL素子構造の一部を形成した発光フィルム基板40をベース基板に貼り付ける場合を示す。
図5(イ)はアルマイト膜21aで絶縁層を形成する場合を示し、図5(ロ)は絶縁層24を印刷した場合を示し、それぞれ左側がフィルム基板とベース基板とを貼り合わせる状態を表し、右側が貼り合わせた状態を示す。
それぞれ透明樹脂フィルム41に透明導電性ITOフィルムを蒸着により形成して上部透明電極層42とし、この上部透明電極層42に発光させたい形状となるように発光層32と誘電層33とを重ねて印刷して発光フィルム基板40を形成している。
そして、フィルム基板40を発光部30と同形に形成した導電部23c、23dに、発光フィルム基板40の誘電層33を導電部23c、23dと重ね合わせるように貼り付けて、導電部23c、23dを裏電極とする無機EL素子構造を形成し、発光性意匠体10d、10eとしている。
【0021】
図6は透明樹脂フィルム41の上に無機EL素子構造を形成した発光フィルム基板40aをベース基板に貼り付ける場合を示す。
透明樹脂フィルムに透明導電性ITOフィルムを蒸着により形成して上部透明電極層42とし、この上部透明電極層42に、発光させたい形状となるように発光層32と誘電層33と裏電極層34とを重ねて印刷することでフィルム基板40aを形成している。
そして、このフィルム基板40aを裏電極層34がベース基板20b、20cの導電部23c、23d(発光形状と異なって良い。)上となるように貼り付けて、発光性意匠体10f、10gとしている。
このように、エッチングや印刷によって例えば複雑で細密な形状の発光部を高精度に一体感を備えた状態で形成出来る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明にかかる発光性意匠体の製造法の説明図を示す。
【図2】ベース基板と発光性フィルム基板に分けて製作する場合の説明図を示す。
【図3】発光性意匠体断面の説明図を示す。
【図4】他の実施例の断面模式図を示す。
【図5】他の実施例の断面模式図を示す。
【図6】他の実施例の断面模式図を示す。
【符号の説明】
【0023】
10、10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g 発光性意匠体
11、12、13、14、15 ワーク
16 発光側面
20、20a、20b、20c ベース基板
21 アルミニウムプレート
21a アルマイト皮膜(絶縁層)
22 金属プレート
23a、23b、23c、23d 導電部
24 絶縁層
25 マスク
30 発光部(発光面)
30a 発光部を形成する所定の部位
31 上部透明電極(層)
32 発光層
33 誘電層
34 裏電極(層)
35 保護層
40、40a 発光フィルム基板
41 透明樹脂フィルム(PETフィルム)
42 上部透明電極(層)(透明導電性ITOフィルム)
43a、43b 銅箔の電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に部分的に酸化皮膜を除去して導電部を形成したベース基板とし、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて部分的に導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷したベース基板とし、
ベース基板の上に導電部に導通するように裏電極を形成してあり、
裏電極の上に裏電極形状に合わせて誘電層及び発光層を形成してあり、
発光層の上に透明上部電極を形成してあることを特徴とする発光性意匠体。
【請求項2】
金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に発光形状に合わせて酸化皮膜を除去して導電部を形成したベース基板とし、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて発光形状に合わせた導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷したベース基板とし、
ベース基板の上にその導電部形状に合わせて誘電層及び発光層を形成してあり、
発光層の上に透明上部電極を形成してあることを特徴とする発光性意匠体。
【請求項3】
さらに、透明上部電極の上に保護層を形成してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光性意匠体。
【請求項4】
金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に部分的に酸化皮膜を除去して導電部を形成してベース基板を製作し、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて部分的に導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷してベース基板を製作し、
ベース基板の上に導電部に導通するように裏電極を形成し、
裏電極の上に裏電極形状に合わせて誘電層及び発光層を形成し、
発光層の上に透明上部電極を形成することを特徴とする発光性意匠体の製造方法。
【請求項5】
金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に発光形状に合わせて酸化皮膜を除去して導電部を形成してベース基板を製作し、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて発光形状に合わせた導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷してベース基板を製作し、
ベース基板の上にその導電部形状に合わせて誘電層及び発光層を形成し、
発光層の上に透明上部電極を形成することを特徴とする発光性意匠体の製造方法。
【請求項6】
さらに、透明上部電極の上に保護層を形成することを特徴とする請求項4又は5に記載の発光性意匠体の製造方法。
【請求項7】
金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に部分的に酸化皮膜を除去して導電部を形成してベース基板を製作し、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて部分的に導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷してベース基板を製作し、
透明フィルム上に上部透明電極層を形成し、上部透明電極層の上に発光形状に合わせて発光層、誘電層及び裏電極を形成して発光フィルム基板を製作し、
導電部と裏電極が導通するようにベース基板に発光フィルム基板を貼り合わせて製作することを特徴とする発光性意匠体の製造法。
【請求項8】
金属プレートに電気絶縁性酸化皮膜を形成後に発光形状に合わせて酸化皮膜を除去して導電部を形成してベース基板を製作し、あるいは、金属プレートに絶縁性インクを用いて発光形状に合わせた導電部を形成するように導電部以外の部分に絶縁層を印刷してベース基板を製作し、
透明フィルム上に上部透明電極層を形成し、上部透明電極層の上に発光形状に合わせて発光層及び誘電層を形成して発光フィルム基板を製作し、
導電部と誘電層が重なり合うようにベース基板に発光フィルム基板を貼り合わせて製作することを特徴とする発光性意匠体の製造法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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