説明

発光素子および表示装置

【課題】 発光効率が高く、低コストで大面積化できる発光素子を提供する。
【解決手段】 発光素子は、互いに対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に挟持された、発光粒子を含む発光層とを備え、前記発光粒子は、第1半導体部と、前記第1半導体部の表面の少なくとも一部を被覆する第2半導体部とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面光源や平面表示装置等に用いる発光素子、ならびに該発光素子を用いる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、平面光源や平面表示装置に用いる発光装置には、発光ダイオードや発光素子(EL素子と称す)等が用いられている。発光ダイオードは、p型半導体とn型半導体の接合面におけるp−n接合に電界をかけた際に、n型半導体からp型半導体へ注入される電子とp型半導体からn型半導体へ注入される正孔とが再結合する際に発光する現象を利用する発光素子である。この発光ダイオードは、輝度や効率が高い点で優れている。その製造方法は、例えば特許文献1に示すように、半導体基板上に薄膜を結晶成長させて順に積層するものである。ここで、発光ダイオードは、p−n接合部から発光するので、薄膜を成長させた基板をダイシングしp−n接合部を端面として表面に出すことで、発光を外部に取り出している。そのため、発光ダイオードは点光源となる。発光ダイオードを用いて面発光を得ようとする場合には、発光ダイオードを複数個配列することで面発光を実現している。
【0003】
一方、EL素子は、大別すると、有機材料からなる蛍光体に直流電圧を印加し、電子とホールを再結合させて発光させる有機EL素子と、無機材料からなる蛍光体に交流電圧を印加し、およそ10V/cmもの高電界で加速した電子を無機蛍光体の発光中心に衝突させて無機蛍光体を励起させ、その緩和過程で無機蛍光体を発光させる無機EL素子がある。
【0004】
無機EL素子のうち分散型EL素子と呼ばれているEL素子について説明する。EL素子は、基板の上に第1電極、発光層、誘電体層、第2電極が順に積層されて構成される。発光層は、ZnS:Mn等の無機蛍光体粒子が有機バインダに分散されている。誘電体層は、BaTiOなどの強誘電体を有機バインダ中に分散させた構成をしている。第1電極と第2電極の間には交流電源が設置されており、交流電源から第1電極と第2電極との間に交流電圧を印加することでEL素子を発光させる。例えば特許文献2では、前述のEL素子を防湿体でカバーした構成が開示されている。EL素子は、基板の材料の制限を受けにくく、例えばプラスチックフィルムやガラス等が使用可能なため、単一基板による大面積化が容易である。
【0005】
【特許文献1】特開平7−66450号公報
【特許文献2】特開2002−216968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の発光ダイオードは点光源であるので、大面積の平面光源を提供するには、複数の発光ダイオードを2次元に配列する必要がある。この方法では平面光源の面積の増加分だけ発光ダイオードの必要数も増加するため、面積に比例して製造コストが増加するという問題がある。
【0007】
また、上述したEL素子を用いた平面発光装置は、大型化するには問題がなく、薄型化、高速応答、広視野角、といった視点からも他のディスプレイよりも総合的に勝っているが、発光効率や輝度が低い上、寿命も短く、実用には課題があった。
【0008】
本発明の目的は、発光効率が高く、低コストで大面積化できる発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る発光素子は、互いに対向する一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟持された、発光粒子を含む発光層と
を備え、
前記発光粒子は、第1半導体部と、前記第1半導体部の表面の少なくとも一部を被覆する第2半導体部とを含むことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る発光素子は、互いに対向する一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟持された、発光体粒子を含む発光層と
を備え、
前記発光体粒子は、芯部の第1半導体部と、前記発光体粒子の最外部の第2半導体部と、前記第1半導体部と前記第2半導体部との間に配置され、前記第1半導体部の実質的に全表面を被覆する第3半導体部とを有し、
前記第3半導体部のバンドギャップエネルギーは、前記第1半導体部又は前記第2半導体部のいずれか一方のバンドギャップエネルギー又は両方のバンドギャップエネルギーよりも低いことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る表示装置は、複数の発光素子が2次元配列されている発光素子アレイと、
前記発光素子アレイの発光面に平行な第1方向に互いに並行に延在している複数のX電極と、
前記発光素子アレイの発光面に平行であって、前記第1方向に直交する第2方向に平行に延在している複数のY電極と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明に係る発光素子によれば、発光効率が高く、低コストで大面積化できる発光素子ならびに表示装置が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態に係る発光装置について添付図面を用いて説明する。なお、図面において実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
【0014】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る発光素子について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る発光素子10の発光面に垂直な断面図である。この発光素子10は、基板11の上に第1電極12と、発光層13と、第2電極14とが順に積層された構造を有している。第1電極12と第2電極14の間に交流電源15を設けて発光層13に交流電圧を引加し、発光層13を発光させ、基板11側から光を取り出す。発光層13は、バインダ30に発光粒子20を分散させた構造を有する。図2は、発光層13に含まれる発光粒子20の断面構造を示す断面図である。この発光素子10では、発光層13において、図2に示すように、第1半導体部21と、該第1半導体部21の表面を被覆する第2半導体部22とを有する発光粒子20を含むことを特徴とする。また、この第1半導体部21の伝導型と第2半導体部22の伝導型とは互いに異なることが好ましい。この発光素子10は、発光層13にこのような発光粒子20を含むことによって効率的に発光を得ることができる。
【0015】
この発光素子10を構成する各層について説明する。
まず、基板11には、発光層13の発光波長に対し透光性を有する材料であればいずれでも適用できる。基板11に用いる透光性を有する材料としては、例えば、石英基板、ガラス基板、セラミック基板やポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドなどのプラスチック基板等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0016】
第1電極12は、光透過性の透明導電体であればいずれでも適用できる。第1電極12に用いる透明導電体としては、例えば、ITO(InにSnOをドープしたもの)やZnOなどの金属酸化物、Au、Ag、Alなどの薄膜金属、あるいはポリアニリン、ポリピロール、PEDOT/PSS、ポリチオフェンなどの導電性高分子等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0017】
発光層13は、有機物からなるバインダ30に発光粒子20を分散させた構造を有する。まず、発光粒子20について説明する。図2に示すように、発光粒子20は、核となる第1半導体部21と、第1半導体部21の表面を被覆する第2半導体部22からなる。ここで、第1半導体部21と第2半導体部22は異なる伝導型の半導体構造を有していればよい。すなわち、第1半導体部21がn型半導体構造を有する場合、第2半導体部はp型半導体構造であり、第1半導体部がp型半導体構造を有する場合、第2半導体部22はn型半導体構造である。このように発光粒子20は、n型半導体とp型半導体とを層構造で有することで、電界をかけた際に電子と正孔の衝突が生じ効率の高い発光を得ることができる。
【0018】
また、第2半導体部22の電気抵抗値は、前記第1半導体部21の電気抵抗値よりも高いことが好ましい。これにより、電流が外部の第2半導体部21から内部の第1半導体部22に流れやすくなり、発光効率が高くなる点で好ましい。仮に、第2半導体部22の電気抵抗値が第1半導体部21の電気抵抗値よりも低い場合、電流が内部の第1半導体部21よりも外側の第2半導体部22、すなわち発光粒子20の表面を流れやすくなり、内部へ電子が移動しなくなることで発光効率が減少する。
【0019】
この発光粒子20の第1半導体部21,第2半導体部22は、発光が効率的に行われるために化合物半導体構造をとることが好ましく、特に第13族−第15族化合物半導体あるいは第12族−第16族化合物半導体構造を有することが好ましい。具体的には、例えば第13族−第15族化合物半導体である、AlN、AlP、GaN、GaP、GaAs、InN、InP等や、これらの混晶、例えば、AlGaN、AlGaP、AlGaAs、GaInN、GaInP、InGaAlN、InGaAlP、InGaAsP等、あるいは、部分的に偏析していてもよいこれらの混合物等が好ましい。また、例えば第12族−第16族化合物半導体であるZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、等や、これらの混晶、例えば、ZnCdS、ZnCdSe、ZnCdTe、ZnSSe、ZnCdSSe、ZnCdSeTe等、あるいは、部分的に偏析していてもよいこれらの混合物等が好ましい。さらに、これらの化合物半導体にドナーやアクセプターとなる不純物元素を1種類若しくは複数種類をドーピングしてもよい。ドーパントとしては、例えば、Li、Na、Cu、Ag、Au、Be、Mg、Zn、Cd、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、O、S、Se、Te、F、Cl、Br、I、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni等の金属及び非金属元素、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm等の希土類元素、TbFやPrFといったフッ化物、ZnOやCdOといった酸化物から選択される。なおこれらの前述の化合物半導体組成ならびにドーパントは一例を示すものであり、これらに限定されるものではない。
【0020】
この発光粒子20は、例えば気相法によって製造できる。具体的には、例えば第1半導体部21に窒化ガリウムを用いる場合、ハロゲン化ガリウムと、ドーピングもしくは混晶用の金属化合物を反応炉内にて850〜1000℃程度の温度でアンモニアと混合、反応させることで第1半導体部21からなる粒子を得る。この粒子を反応炉内でキャリアガスによって分散させ、第1半導体部21と同様にハロゲン化ガリウムとドーピングもしくは混晶用の金属化合物を雰囲気炉内にて850〜1000℃程度の温度でアンモニアと混合、反応させることで第1半導体部21を被覆する第2半導体部22を生成する。また、第1半導体部21および第2半導体部22の反応後、生成した粒子を必要に応じて600℃〜1000℃程度でアニールしてもよい。以上により、第1半導体部21と、該第1半導体部21の表面の少なくとも一部を覆う第2半導体部を備える発光粒子20を得ることができる。
【0021】
次に、発光層13中の発光粒子20を分散させるバインダ30について説明する。バインダ30としては発光粒子20が均一に分散できることが好ましく、さらに、発光層13の上下の層との密着性に優れていることが好ましい。また、ピンホールや欠陥を誘発する不純物、異物の混入が少なく、均一な膜厚や膜質を得やすい材料であることが好ましい。具体的には、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと三フッ化エチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンと三フッ化エチレンと六フッ化プロピレンとの三元共重合体、フッ化ビニリデンと四フッ化エチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンオリゴマー、ポリフッ化ビニル(PVF)、フッ化ビニルと三フッ化エチレンとの共重合体、ポリアクリロニトリル、シアノセルロース、シアン化ビニリデンと酢酸ビニルとの共重合体、ポリシアノフェニレンサルファイド、ナイロン、ポリウレア等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0022】
また、バインダ30は、導電性を有してもよいが、分散させた発光粒子20の最外層の第2半導体部22の電気抵抗値よりも電気抵抗値が高いことが好ましい。これは発光層13に電界をかけた際に、発光粒子20の最外層の第2半導体部22よりも有機バインダ30の電気抵抗値が低い場合、発光層13が有機バインダ30のみに電流が流れやすくなり、発光粒子20に電界がかかりにくく発光しにくいためである。そこで、本実施の形態では、バインダ30の電気抵抗値は第2半導体部22の電気抵抗値よりも高くしている。なお、このように、発光層13は有機バインダ30に発光粒子20を分散させた構造であるので、塗工による発光層13の形成が可能なため、発光層13の大面積化が容易である。
【0023】
図3は、別例の発光粒子20aの断面構造を示す断面図である。この発光粒子20aは、図3に示すように、最表面部に保護層24が実質的に全表面に被覆されている構成としている。この保護層24を有することで発光粒子20aは酸素や水分等の外部影響を防止することができ、酸化や分解を抑制することができる。
【0024】
保護層24は、例えば、AlやAlN、Yなどの無機化合物やフッ素樹脂等の有機化合物を用いることができる。保護層24の電気抵抗値は、被覆している半導体層、第2半導体部22よりも高いことが好ましい。これにより、電流が発光粒子20の内部を効率的に流れるようにすることができる。またさらに、保護層24の電気抵抗値は、バインダ30の電気抵抗値よりも低いことが望ましい。これにより、電流が発光粒子20の内部を効率的に流れるようにすることができる。
【0025】
第2電極14は、導電性材料であれば特に限定されない。第2電極14に用いる導電性材料としては、例えば、Pt、Al、Au、Ag、Cr等の金属やそれらの合金や、透明導電体等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。発光層13からの発光は全方位に向かって放射されるが、第2電極14に遮光性の材料、例えば約100nm厚以上の金属を用いることで、光は基板11側からのみ取り出すことができる。さらに、AuやPt等の光の反射性の高い金属を用いることで、第2電極側に放射された発光を、基板11側へ反射することができ、発光効率を向上することができる。またさらに、第2電極に透明導電体を用いた場合には、光は基板11側および第2電極側14側の両側から取り出すことが可能となり、両面発光の発光素子10を得ることができる。
【0026】
なお、発光素子は、カバー層(図示せず)を有してもよい。カバー層は発光に関して不可欠な構成部材ではないが、基板11や第1及び第2電極12,14、あるいはその双方を保護するものである。カバー層は、発光を取り出す側に設ける場合、透光性を有することが必要があるが、それ以外、特に材質と厚さともに限定されない。また、電極上に設ける場合、カバー層は絶縁性を有することが好ましい。
【0027】
カバー層の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミド、ナイロン等の高分子材やガラス、石英、セラミックス、無機酸化物、無機窒化物等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0028】
以上のように、この実施の形態1によれば、発光層13に含まれる発光粒子20として、核となる第1半導体部21と前記第1半導体部21の実質的に全表面を被覆する第2半導体部22を有する構造とすることで、発光効率が高く、低コストで大面積化できる発光素子10を得ることができる。
【0029】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る発光素子について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、この発光素子の発光層に含まれる発光粒子20bの断面構造を示す断面図である。この発光素子は、実施の形態1に係る発光素子と比較すると、発光粒子20bの断面構造が異なる。図4に示すように、発光粒子20bは、核となる第1半導体部21と、第1半導体部21の表面の一部を被覆する第2半導体部22とからなる。ここで、第1半導体部21と第2半導体部22は異なる伝導型の半導体構造を有していればよい。すなわち、第1半導体部21がn型半導体構造を有する場合、第2半導体部22はp型半導体構造であり、第1半導体部21がp型半導体構造を有する場合、第2半導体部22はn型半導体構造である。このように発光粒子20bはn型半導体とp型半導体を層構造で有することで、電界をかけた際に電子と正孔の衝突が生じ効率の高い発光を得ることができる。
【0030】
また、第2半導体部22の電気抵抗値は、核となる第1半導体部21の電気抵抗値よりも高くなっている。これにより、電流が外部の第2半導体部21から内部の第1半導体部22に流れやすくなり、発光効率が高くなる。仮に、第2半導体部22の電気抵抗値が第1半導体部21の電気抵抗値よりも低い場合、電流が発光粒子20bの内部の第1半導体部21よりも外側の第2半導体部22、すなわち発光粒子20bの外周部を流れやすくなり、発光粒子20bの内部へ電子が移動しにくくなることで発光効率が減少する。
【0031】
図5は、別例の発光粒子20cの断面構造を示す断面図である。この発光粒子20cは、図5に示すように最表面部に保護層24が実質的に全表面に被覆されている構成としてもよい。この保護層24を有することで発光粒子20cは酸素や水分等の外部影響を防止することができ、酸化や分解を抑制することができる。なお、保護層24の電気抵抗値は被覆している半導体層よりも高いことが好ましい。本実施の形態では、保護層24は第1半導体部21と第2半導体部22をともに保護しているが、第1半導体部21および第2半導体部22の電気抵抗値より保護層24の電気抵抗値の方が高いことが望ましい。これにより、電流が発光粒子20cの内部を効率的に流れるようにすることができる。またさらに、保護層24の電気抵抗値は、バインダ30の電気抵抗値よりも低いことが望ましい。これにより、電流が発光粒子20cの内部を効率的に流れるようにすることができる。
【0032】
以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、発光効率が高く、低コストで大面積化できる発光素子を得ることができる。
【0033】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について図6及び図7を用いて説明する。図6は、この発光素子の発光層に含まれる発光粒子20dの断面構造を示す断面図である。この発光素子は、実施の形態1に係る発光素子と比較すると、発光粒子20dの断面構造が異なる。この発光粒子20dは、図6に示すように、発光粒子20dは、核となる第1半導体部21と、第1半導体部21の実質的に全表面を被覆する第3半導体部23と、第3半導体部23の実質的に全表面を被覆する第2半導体部22とからなる。第1半導体部21は発光粒子20dの芯部を形成しており、第2半導体部22は発光粒子20dの最外部を形成しており、また、第3半導体部23は第1半導体部21と第2半導体部22との間に配置されている。ここで、第1半導体部21と第2半導体部22は異なる伝導型の半導体構造を有していればよい。すなわち、第1半導体部21がn型半導体構造を有する場合、第2半導体部22はp型半導体構造であり、第1半導体部21がp型半導体構造を有する場合、第2半導体部22はn型半導体構造である。第3半導体部23のバンドギャップエネルギーは、第1半導体部21と第2半導体部22のバンドギャップエネルギーのいずれか一方もしくは両方よりも低い材料で構成されていればよく、基本構造が第1半導体部21や第2半導体部22と同一でもよい。
【0034】
このように発光粒子20dは、n型半導体とp型半導体を層構造で有し、かつ、n型半導体とp型半導体の層間に低バンドギャップエネルギー部を有することで、電界をかけた際に第3半導体部の低バンドギャップエネルギー部に電子と正孔がたまり、電子と正孔の衝突が起こりやすくなる。その結果、効率の高い発光を得ることができる。
【0035】
図7は、別例の発光粒子20eの断面構造を示す断面図である。発光粒子20eは、図7に示すように、最表面部に保護層24が実質的に全表面に被覆されている構成としてもよい。この保護層24を有することで発光粒子20eは酸素や水分等の外部影響を防止することができ、酸化や分解を抑制することができる。なお、保護層24の電気抵抗値は被覆している半導体層よりも高いことが好ましい。ここでは、保護層24は第2半導体部22を被覆しているため、第2半導体部22の電気抵抗値より保護層24の電気抵抗値の方が高いことが望ましい。これにより、電流が発光粒子20eの内部を効率的に流れるようにすることができる。またさらに、保護層24の電気抵抗値は、バインダ30の電気抵抗値よりも低いことが望ましい。これにより、電流が発光粒子20eの内部を効率的に流れるようにすることができる。
【0036】
なお、発光粒子は、実施の形態1、2に示すような2層構造の発光粒子20、20a、20b、20cや、実施の形態3に示すような3層構造の発光粒子20d、20eに限られず、さらに多層構造の発光粒子であってもよい。その場合、発光粒子は少なくとも1層のn型半導体構造部と、少なくとも1層のp型半導体構造部とを有してしていればよい。
【0037】
以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態1、2と同様に、発光効率が高く、低コストで大面積化できる発光素子を得ることができる。
【0038】
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4に係る発光素子10aの発光面に垂直な断面図である。この発光素子10aは、実施の形態1に係る発光素子と比較すると、発光層13からの発光を取り出す方向が異なる。そのため、実施の形態1では基板11と第1電極とを透光性材料からなるものを用いていたが、この発光素子10aでは、基板11と第1電極12には透光性を有しないものも用いることができ、その一方、第2電極14には透光性を有する材料からなるものを用いる。これによって発光層13からの光を第2電極14側から取り出すことができる。
【0039】
次に、この発光素子10aを構成する各層について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成部材については説明を省略する。
まず、基板11は、透光性の有無を問わず、特に限定されず、例えば、セラミック基板、半導体基板、石英基板、ガラス基板やプラスチック基板などを用いることができる。基板11に用いるセラミック基板としては、例えば、Al、AlN、BaTiO、サファイア等が挙げられる。半導体基板としては、例えば、Si、SiC、GaAs等が挙げられる。プラスチック基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミド等が挙げられる。また、光を基板11側からも取り出し発光素子5を両面発光させる場合、基板11は実施の形態1と同様に透光性を有する材料を用いればよい。
【0040】
第1電極12は、透光性の有無を問わず導電性材料であれば特に限定されない。第1電極12に用いる導電性材料としては、例えば、Pt、Al、Au、Ag、Cr等の金属やそれらの合金や、透明導電体等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。発光層13からの発光は全方位に向かって放射されるが、第1電極12に遮光性の材料、例えば約100nm厚以上の金属を用いることで、光は第2電極14側からのみ取り出すことができる。さらに、AuやPt等の光の反射性の高い金属を用いることで、第1電極側に放射された発光を、第2電極14側へ反射することができ、発光効率を向上することができる。またさらに、第1電極12に透光性を有する材料を用いることで、光は第2電極14側および基板11側の両側から取り出すことが可能となり、両面発光の発光素子を得ることができる。
【0041】
発光層13は、上記実施の形態1〜3と同様の構成を取ることができる。
第2電極14は、光透過性の透明導電体であればいずれでも適用できる。第2電極14に用いる透明導電体としては、例えば、ITO(InにSnOをドープしたもの)やZnOなどの金属酸化物、Au、Ag、Alなどの薄膜金属、あるいはポリアニリン、ポリピロール、PEDOT/PSS、ポリチオフェンなどの導電性高分子等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0042】
以上のように、本実施の形態によれば、第2電極14側、すなわち基板とは逆側から発光する発光素子を得ることができる。
【0043】
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5に係る発光素子10bの発光面に垂直な断面図である。この発光素子10bは、実施の形態4に係る発光素子と比較すると、第1電極12と発光層13との間に絶縁層16を設けている点で相違する。なお、その他の構成については実施の形態4と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0044】
絶縁層16は、絶縁性の材料であれば特に限定されない。例えば、AlやY等の酸化物、AlN、SiNなどの窒化物、BaTiO、SrBiTa、BiTi12等のペロブスカイト化合物、セラミック、ポリフッ化ビニリデンやポリウレア等の有機樹脂などを用いることができる。またこれらを混合したもの、例えば有機バインダにセラミック粒子を混合したものなど、さらに具体的にはポリフッ化ビニリデンにBaTiO粒子を分散させたもの、などを用いることができる。その製法も特に限定されず、公知の方法で絶縁層16の材料と基板11、および第1電極12との関係により適する方法を用いることができる。例えばセラミックではスクリーン印刷法やゾルゲル法やスパッタ法を用いることができ、有機樹脂ではスピンコート法やスクリーン印刷法などを用いることができる。また絶縁層16を形成後、焼成や乾燥などの熱処理を加えることもできる。さらに、絶縁層16を透光性の材料、例えばスパッタ法による薄膜Al等とすることで、両面発光の発光素子とすることができる。
【0045】
発光層13は、実施の形態1〜3と同様の構成、つまり、有機物からなるバインダ30に発光粒子20を分散させた構造をとってもよい。また、発光層13として、発光粒子20のみであって有機バインダを含まない構造をとってもよい。発光層13として有機バインダを有しない構造の場合には、例えば発光粒子20をエタノールなどの有機溶剤に分散させ、その分散溶液を絶縁層16上に滴下やスピンコートし、その後溶剤を気化等によって除去することで発光層13を形成することができる。上記のように有機バインダを有しない構造の場合には、上部電極である第2電極14を形成する際に、第2電極14が発光層13を貫通する可能性もあるが、発光層13の下部に絶縁層16を設けているので、第1電極12との短絡を防止することができる。
【0046】
以上のように、本実施の形態によれば、第1電極12上に絶縁層16を設けることで、有機バインダを用いない発光層13を有する発光素子10bの場合でも第1電極12と第2電極14との短絡を防ぐことができる。また、絶縁層16を有することで発光素子10bの絶縁耐圧が大幅に向上し、発光素子の信頼性が大幅に向上すると共に、高電圧を発光素子に与えることが可能となり、さらに高輝度の発光素子を得ることができる。
【0047】
(実施の形態6)
図10は、本発明の実施の形態6に係る発光素子10cの発光面に垂直な断面図である。この発光素子10cは、実施の形態1に係る発光素子と比較すると、発光層13と第2電極14との間に絶縁層16を設けた点で相違する。絶縁層16及び発光層13は、実施の形態5に記載の絶縁層と同様のものである。また、その他の構成については実施の形態1と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0048】
なお、絶縁層16及び第2電極14にそれぞれ透光性の材料を用いることによって、基板11側だけでなく第2電極14の側からも光を取り出すことができる両面発光の発光素子を得ることができる。また、絶縁層16を透光性の材料とし、第2電極14を反射性の材料を用いることで、発光層13からの発光を基板11側に反射することが可能となり、発光効率の高い発光素子を得ることができる。
【0049】
以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態5と同様に、有機バインダを用いない発光層を有する発光素子を得ることができる。また、絶縁層63を有することで発光素子の絶縁耐圧が大幅に向上し、発光素子の信頼性が大幅に向上すると共に、高電圧を発光素子に与えることが可能となり、さらに高輝度の発光素子を得ることができる。
【0050】
(実施の形態7)
図11は、本発明の実施の形態7に係る発光素子10dの発光面に垂直な断面図である。この発光素子10dは、実施の形態5に係る発光素子と比較すると、発光層13と第2電極14との間にも第2絶縁層17をさらに設けた点で相違する。基板11、第1電極12及び第2電極14は、それぞれ実施の形態4と同様である。また、第1絶縁層16は実施の形態5の絶縁層16と同様である。さらに、発光層13は実施の形態5と同様である。
【0051】
第2絶縁体層17は、透光性を有し、かつ絶縁性を有する材料であれば特に限定されない。例えば、AlやY等の薄膜酸化物、AlN、SiNなどの薄膜窒化物、ポリフッ化ビニリデンやポリウレア等の有機樹脂などを用いることができる。また、例えば、有機バインダにセラミック粒子を混合したもの、さらに具体的にはポリフッ化ビニリデンにBaTiO粒子を分散させたもの等も透光性は劣るが用いることができる。その製法も特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、薄膜酸化物ではゾルゲル法やスパッタ法を、有機樹脂ではスピンコート法やスクリーン印刷法等を用いてもよい。また第2絶縁層17を形成後、焼成や乾燥などの熱処理を加えてもよい。
【0052】
また、本実施の形態における発光素子10dは、基板11、第1電極12、第1絶縁層16をそれぞれ透光性の材料とすることで基板11側からも発光を取り出すこともでき、両面発光の発光素子を得ることができる。あるいは、第2絶縁層17、第2電極14のいずれか一方が遮光性もしくは反射性の材質を用い、基板11、第1電極12、第1絶縁層16をそれぞれ透光性の材料とすることで、基板11側からの片面発光の発光素子を得ることができる。
【0053】
以上のように、本実施の形態によれば、発光層13の上下に第1及び第2絶縁層16,17をそれぞれ有することで、1層の絶縁層を有する発光素子よりも、発光素子の絶縁耐圧をさらに向上することができる。これにより、発光素子の信頼性を向上すると共に、さらなる高電圧を発光素子に与えることが可能となり、高輝度の発光素子を得ることができる。
【0054】
(実施の形態8)
図12は、本発明の実施の形態8に係る発光素子10eの発光面に垂直な断面図である。この発光素子10eは、実施の形態1に係る発光素子と比較すると、図12に示すように、第1電極12と発光層13との間に光変換層18を設けた点で相違する。この光変換層18によって発光層13からの光を色変換して、発光色とは異なる色を取り出すことができる。
【0055】
この光変換層18は、発光層13からの光を色変換する機能を有するものであれば特に制限はない。色変換層18に含ませる色素や蛍光体としては発光粒子20からの発光色を色変換するものであれば特に制限はない。例えば、発光粒子20にGaInN構造の半導体を用い、発光粒子20から青色の発光を得た場合、YAG蛍光体を含む光変換層18を用いることで発光素子からの発光色を擬似白色に変換することができる。また、色変換層18に含ませる色素としては、アゾ系、アントラキノン系、アントラセン系、オキサジン系、オキサゾール系、キサンテン系、キナクリドン系、クマリン系、シアニン系、スチルベン系、ターフェニル系、チアゾール系、チオインジゴ系、ナフタルイミド系ピリジン系、ピレン系、ジ−およびトリフェニルメタン系、ブタジエン系、フタロシアニン系、フルオレン系、ペリレン系、等が挙げられ、好ましくはキサンテン系、シアニン系などを用いることができる。さらに、2種類以上の蛍光体および色素を含有させてもよい。
【0056】
なお、この発光素子では、発光層13とは別に色変換層18を設けたが、これに限られず、例えば、発光層13の中に発光粒子20からの発光を色変換する色素もしくは蛍光体を含ませてもよい。ここで色素ならびに蛍光体は、上述の場合と同様に発光粒子20からの発光色を色変換するものであれば特に制限はない。
【0057】
なお、前述の各実施の形態は本発明における発光素子の一例を示したものであり、その構成は各実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、発光素子10の各層の構成は、一対の電極12,14の間に発光層13が配置される構成であれば発光が可能であり、誘電体層等が追加されてもよく、その構成は上記各実施の形態に限定されるものではない。
【0058】
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9に係る表示装置について、図13を用いて説明する。図13は、この表示装置50の互いに直交する透明電極51と対向電極52とによって構成されるパッシブマトリクス表示装置50を示す概略平面図である。この表示装置50は、前記実施形態に係る発光素子が複数個、2次元配列している発光素子アレイを備える。また、発光素子アレイの面に平行な第1方向に平行に延在している複数の透明電極51と、発光素子アレイの面に平行であって、第1方向と直交する第2方向に平行に延在している複数の対向電極52とを備える。さらに、この表示装置50では、一対の透明電極51と対向電極52との間に外部交流電圧を印加して1つの発光素子を駆動し、発光を前面電極側から取り出す。この表示装置50によれば、各画素の発光素子として前記発光素子が用いられている。これにより、安価な発光素子表示装置が得られる。
【0059】
また、カラーの表示装置の場合、発光層をRGBの各色蛍光体に色分けして成膜すればよい。また更に、別例のカラー表示装置の場合、単一色又は2色の発光層による表示装置を作成した後、カラーフィルター及び/又は色変換フィルターを用いて、RGBを表示することもできる。なお、本実施の形態は、本発明における表示装置の一例を示したものであり、その構成は本実施の形態の構成に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の発光素子は、発光層に発光粒子を用い、該発光粒子は核となる第1半導体部と、前記第1半導体部の少なくとも一部を被覆する第2半導体部を備える。これにより安価で信頼性の高い発光が可能となり、液晶パネル用バックライトや平面照明、フラットパネルディスプレイ用の発光素子として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態1に係る発光素子の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る発光素子における発光粒子の断面構造を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る発光素子における別例の発光粒子の断面構造を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る発光素子における発光粒子の断面構造を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る発光素子における別例の発光粒子の断面構造を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る発光素子における発光粒子の断面構造を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る発光素子における別例の発光粒子の断面構造を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係る発光素子の断面構造を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態5に係る発光素子の断面構造を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態6に係る発光素子の断面構造を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態7に係る発光素子の断面構造を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態8に係る発光素子の断面構造を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の形態9に係る表示装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0062】
10、10a、10b、10c、10d、10e 発光素子、20、20a、20b、20c、20d、20e 発光粒子、11 基板、12 第1電極、13 発光層、14 第2電極、15 交流電源、16、17 絶縁層、18 光変換層、21 第1半導体部、22 第2半導体部、23 第3半導体部、24 被覆部、30 バインダ、50 表示装置、51 透明電極、52 対向電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟持された、発光粒子を含む発光層と
を備え、
前記発光粒子は、第1半導体部と、前記第1半導体部の表面の少なくとも一部を被覆する第2半導体部とを含むことを特徴とする発光素子。
【請求項2】
前記発光粒子は、第1半導体部と、前記第1半導体部の実質的に全表面を被覆する第2半導体部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
互いに対向する一対の電極と、
前記一対の電極の間に挟持された、発光粒子を含む発光層と
を備え、
前記発光粒子は、芯部の第1半導体部と、前記発光粒子の最外部の第2半導体部と、前記第1半導体部と前記第2半導体部との間に配置され、前記第1半導体部の実質的に全表面を被覆する第3半導体部とを有し、
前記第3半導体部のバンドギャップエネルギーは、前記第1半導体部又は前記第2半導体部のいずれか一方のバンドギャップエネルギー又は両方のバンドギャップエネルギーよりも低いことを特徴とする発光素子。
【請求項4】
前記第2半導体部の電気抵抗値は、前記第1半導体部の電気抵抗値よりも高いことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項5】
前記発光層は、前記発光粒子がバインダに分散していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項6】
前記バインダの電気抵抗値は、前記第2半導体部の電気抵抗値よりも高いことを特徴とする請求項5に記載の発光素子。
【請求項7】
前記第1半導体部と前記第2半導体部とは、互いに異なる伝導型の半導体構造を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項8】
前記第1半導体部はn型半導体構造を有し、前記第2半導体部はp型半導体構造を有することを特徴とする請求項7に記載の発光素子。
【請求項9】
前記第1半導体部はp型半導体構造を有し、前記第2半導体部はn型の半導体構造を有することを特徴とする請求項7に記載の発光素子。
【請求項10】
前記第1半導体部及び前記第2半導体部は、それぞれ化合物半導体であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項11】
前記第1半導体部および前記第2半導体部は、第13族−第15族化合物半導体又は第12族−第16族化合物半導体であることを特徴とする請求項10に記載の発光素子。
【請求項12】
前記発光粒子は、最表面が保護層で被覆されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項13】
前記保護層の電気抵抗値は、前記第2半導体部の電気抵抗値よりも高いことを特徴とする請求項12に記載の発光素子。
【請求項14】
前記発光粒子から発光する色を変換する色変換手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項15】
前記色変換手段は、前記発光層に配置された色素もしくは蛍光体であることを特徴とする請求項14に記載の発光素子。
【請求項16】
前記色変換手段は、前記発光層の発光面に設けられた色変換層であることを特徴とする請求項14に記載の発光素子。
【請求項17】
前記一対の電極のいずれか一方もしくは両方と前記発光層との間に少なくとも一つの絶縁層を有することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項18】
前記発光層と、前記一対の電極のそれぞれとの間に第1絶縁層及び第2絶縁層をさらに備え、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層によって前記発光層が挟持されることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項19】
前記一対の電極の間に交流電圧を印加して前記発光層を発光させることを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項20】
前記一対の電極のうち少なくとも一方の電極を支持する基板をさらに備えることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載の複数の発光素子が2次元配列されている発光素子アレイと、
前記発光素子アレイの発光面に平行な第1方向に互いに並行に延在している複数のX電極と、
前記発光素子アレイの発光面に平行であって、前記第1方向に直交する第2方向に平行に延在している複数のY電極と
を備えることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−127884(P2006−127884A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−313888(P2004−313888)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】