説明

皮膚外用剤

【課題】膜感、コク感等の使用感に優れ、且つ安定性も良好な皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】以下の化学式(I):
【化1】

で示される2−(1,3,3−トリメチル)ブチル−5,7,7−トリメチルオクタン酸のエステル化合物のうち所定の化合物を少なくとも一種以上含有する皮膚外用剤。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚、毛髪等に適用した場合に、優れた使用感をもたらすメイクアップ、スキンケア及びヘアケア製品等の皮膚外用剤に関する。さらに詳細には、膜感、コク感等の使用感に優れ、且つ望ましい物性を保持する皮膚外用剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、化粧料、皮膚用組成物等の皮膚外用剤の使用感、特に膜感やコク感等を向上させるために、ワックスや重質流動パラフィン等の炭化水素系液状油が使用されてきた。例えば、特開2001−158718号公報には、平均分子量300〜700のポリエチレンワックスと構造中に1以上のヒドロキシル基を有する液状油分とを所定量含有してなる口紅用組成物が開示され、発色性、のび、つや、化粧もちに優れたものが得られると記載されている。しかしながら、これらの原料を配合しても、膜感やコク感等の使用感について充分満足できるものが得られるに至っていない。
【0003】
また、脂肪酸エステル等の極性油を用いると、使用感のバリエーションや満足度を高めることができることが報告されている。例えば、特開平10−139628号公報には、窒化ホウ素粉体と、バインダ中にジイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はトリイソステアリン酸ジグリセリルを含有するファンデーション、アイシャドウ等の化粧料が、密着性に優れ、薄づきでのびが良く透明感のあることが示されている。さらに特開2000−302623号公報には、ジイソステアリン酸ポリグリセリルと、カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーとを含有する油性化粧料が開示され、伸び広がりが良好で均一に塗布でき、化粧直しが容易なものが得られるとされている。特開2000−319129号公報には、24から28の炭素原子を有し、飽和及び分岐状の炭素鎖を含む脂肪酸又はアルコールのエステルとシリコーン化合物とを含む、均一で安定性に優れ、且つ凝集性に富んだ化粧品組成物が開示されている。また、側鎖を有し、所定の融点の飽和炭化水素と、ジイソステアリン酸ジグリセリル及び/又はトリイソステアリン酸ジグリセリルを含有する油性固形化粧料が、形状保持性に優れ、しかも塗布時ののびやなめらかさが良好で優れた使用感を有することも示されている(特許2821693号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の通り、脂肪酸エステルとして、イソステアリン酸ポリグリセリルを用いたものの報告が多数あるが、上記イソステアリン酸ポリグリセリルにおけるイソステアロイル基は、IUPAC命名法に従うイソステアロイル基、すなわち16−メチルヘプタデカノイル基に限られることなく、種々の部位に分岐構造を包含した、炭素数18を有するアシル基であり、したがってイソステアリン酸ポリグリセリルの構造は多岐にわたるものになっている。かかる従来のイソステアリン酸ポリグリセリルとして具体的に挙げられる市販品には、ジイソステアリン酸ジグリセリルであるNIKKOL(R) DGDIS(日光ケミカルズ社製)、Emalex(R) DISG−2(日本エマルジョン社製)、マツネート(R)DI(松本製薬工業社製)、ユニグリ(R)GI−202(日本油脂社製)、コスモール(R)42(日清製油社製)、ジイソステアリン酸トリグリセリルであるEmalex (R)DISG−3(日本エマルジョン社製)、ユニグリ(R)GI−203(日本油脂社製)、並びにジイソステアリン酸デカグリセリルであるNIKKOL(R) Decaglyn2−IS(日光ケミカルズ社製)、Emalex(R) DISG−10(日本エマルジョン社製)等がある。しかしながら、これらを化粧料または皮膚用組成物に配合した場合に、使用感をある程度向上させることができるが、十分な膜感及びコク感を得ることができなかった。
【0005】
したがって、本発明は、皮膚、毛髪等に適用した場合に優れた膜感、コク感等の使用感をもたらすことができる、メイクアップ、スキンケア及びヘアケア製品等の皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
如上の現状に鑑み、本発明者らは鋭意研究を行った結果、脂肪酸組成として特定のイソステアロイル基を含むエステル化合物を配合することによって、使用感が良好な皮膚外用剤を調製できることを明らかにして本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の化学式(I):
【0008】
【化17】



【0009】
で示されるイソステアリン酸のエステル化合物であって、以下の化学式(II):
【0010】
【化18】



【0011】
[化学式(II)中、Rのうち1〜12の置換基は、以下の化学式(III):
【0012】
【化19】



【0013】
を表し、残余のRはHを表し、nは0〜8の整数を表す]で示されるイソステアリン酸ポリグリセリル、及び、以下の化学式(IV):
【0014】
【化20】



【0015】
[化学式(IV)中、Rのうち1〜3の置換基は、上記の化学式(III)を表し、残余のRはHを表す]で示されるイソステアリン酸モノグリセリルを除くイソステアリン酸のエステル化合物の少なくとも一種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤を提供するものである。
【0016】
本願明細書でいう皮膚外用剤とは、化粧水、乳液等の化粧料及び皮膚用組成物、シャンプー、石鹸等の皮膚洗浄剤を含有するものである。本発明の皮膚外用剤として好適なものには、粉体組成物、油性組成物、水性組成物又は乳化組成物が包含され、特にリップスティック、リップグロス等の口紅用組成物が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の皮膚外用剤の原料化合物である、以下の化学式(I):
【0018】
【化21】



【0019】
で示される2−(1,3,3−トリメチル)ブチル−5,7,7−トリメチルオクタン酸のエステル化合物は、皮膚外用剤に好ましい使用感を付与するものである。さらに、上記エステル化合物は、皮膚に対する安全性が高く、また、上記エステル化合物を皮膚外用剤に配合した場合に、皮膚外用剤の高温安定性が損なわれることはない。
【0020】
本発明の皮膚外用剤の原料であるエステル化合物として、具体的には、モノイソステアリン酸硬化ヒマシ油、ジイソステアリン酸硬化ヒマシ油、トリイソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸フィトステリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸エチレングリコール、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、イソステアリン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸ペンタエリスリット、ジイソステアリン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ペンタエリスリット、モノイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸メチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸プロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸オクチル、イソステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソノニル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソデシル、イソステアリン酸イソトリデシル、イソステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オレイル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソヘキシルデシル、イソステアリン酸アラキル、イソステアリン酸オクチルドデシルが例示される。
【0021】
これらの化合物は、特に25℃における粘度が5000〜35000mPa・s、より好ましくは15000〜30000mPa・s、最も好ましくは約22000mPa・sであるものが、優れた膜感及びコク感を付与することができる。本明細書でいうコク感とは、化粧料の使用時の適度な抵抗感や充実感をいう。
【0022】
また、上記イソステアリン酸のエステル化合物を添加すると、物性の経時変化が少ない組成物が得られるので、長期保存の後にも局所適用に好適で、適用箇所で望ましい皮膜を形成して薬効を発揮できる皮膚外用剤が調製できる。
【0023】
本発明の皮膚外用剤の原料化合物であるイソステアリン酸のエステル化合物の製造方法は、従来より知られている、一般的なイソステアリン酸のエステル化合物の製造方法に準じるものである。例えば、アルカリ触媒等の好適な触媒の存在下で、アルコールに2−(1,3,3−トリメチル)ブチル−5,7,7−トリメチルオクタン酸を加えてエステル化反応を行う。
【0024】
上記エステル化合物が配合されうる皮膚外用剤は特段に限定されることなく、ローション、乳液、クレンジングクリーム、栄養クリーム、リップクリーム、ハンドクリーム、サンスクリーン剤等の皮膚化粧料、メイクアップベースクリーム、リキッド及びパウダーファンデーション、アイカラー、チークカラー、リップスティック、リップグロス等の口紅用組成物、アイブロウ、コントロールカラー等のメイクアップ化粧料、ヘアークリーム、ヘアートリートメント等の毛髪用化粧料、ボディローション、ボディクリーム、レッグクリーム等の身体用化粧料が挙げられるが、リッチな使用感を与える膜感やコク感に優れることが望ましい、粉体組成物、油性組成物、水性組成物、又は乳化組成物において好適であり、リップスティック、リップグロス等の口紅用組成物において特に好適である。
【0025】
本発明の皮膚外用剤における上記エステル化合物の、皮膚外用剤への配合量は、その皮膚外用剤に望まれる特性や付与すべき使用感の度合いによって種々に変化しうるが、水性組成物の場合は0.01〜10重量%、乳化組成物の場合は0.1〜70重量%、粉体組成物の場合は0.5〜15重量%、油性組成物の場合は0.1〜60重量%を配合することが、膜感やコク感などを与えリッチな使用感が得られる点から好ましい。
【0026】
かかる原料化合物として、上記エステル化合物を二種類以上組み合わせて皮膚外用剤に配合してもよい。
【0027】
以下、本発明の皮膚外用剤である化粧料について概説する。
【0028】
まず、乳液、クリーム等の乳化組成物には、上記原料化合物の他に、必要に応じて一般的に化粧料に配合される各種成分を配合することができる。それらの成分としては、例えば油性成分、界面活性剤、保湿剤、高級アルコール、金属イオン封鎖剤、増粘剤又は分散安定剤、油性成分のゲル化剤、紫外線吸収剤、血行促進剤、各種抽出液、無機及び有機顔料、粘土鉱物及びその有機変性物、金属石鹸処理又はシリコーンなどで表面を改質した無機及び有機顔料、有機染料等の色剤、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤等が挙げられる。
【0029】
油性成分としては、油脂類、ロウ類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、精油類、シリコーン油、さらに詳細には、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、月見草油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、硬質ラノリン、セラックロウ、 ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、 ポリオキシエチレンラノリンアルコールアセテート、 ポリオキシエチレンコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 ポリオキシエチレン水素添加ラノリンアルコールエーテル、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、シリコーンオイル等が挙げられる。
【0030】
界面活性剤のうち、親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル類等が挙げられる。親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロック重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、テトラポリオキシエチレン・テトラポリオキシプロピレンエチレンジアミン縮合物類、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンミツロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド類、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物類、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド類、トリオレイルリン酸類等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン、高級アルキル硫酸エステル塩類、アルキルエーテル硫酸エステル塩類、N−アシルサルコシン酸類、高級脂肪酸アミドスルホン酸塩類、リン酸エステル塩類、スルホコハク酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩類、硫酸化油、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルカルボン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩類、二級アルコール硫酸エステル塩類、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩類、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩類、アルキルピリジニウム塩類、アルキル四級アンモニウム塩類、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩類、アルキルイソキノリニウム塩類、ジアルキルモリホニウム塩類、アルキルアミン塩類、アルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤、ベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
【0031】
保湿剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(エチレンオキサイド)プロピレンオキサイド付加物、その他天然生物からの抽出物等が挙げられる。
【0032】
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(ブチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等があげられる。
【0033】
金属イオン封鎖剤としては、例えば1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸等が挙げられる。
【0034】
増粘剤又は分散安定剤として有用な水溶性高分子としては、アラアビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、デンプン、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子を含む天然の水溶性高分子;デンプン系高分子、セルロース系高分子、アルギン酸系高分子等の半合成水溶性高分子;ビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子、アクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等の合成水溶性高分子;ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機水溶性高分子が挙げられる。
【0035】
油性成分のゲル化剤としては、デキストリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、金属石鹸等が挙げられるが、これらに限定されることはない。デキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ミリスチン酸デキストリン〔商品名「レオパール(R)MKL」、千葉製粉株式会社製〕、パルミチン酸デキストリン〔商品名「レオパール(R)KL」、「レオパール(R)TL」、いずれも千葉製粉株式会社製〕、(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン〔商品名「レオパール(R)TT」、千葉製粉株式会社製〕等が挙げられる。グリセリン脂肪酸エステルとしては、ベヘン酸グリセリル、オクタステアリン酸グリセリル、エイコ酸グリセリル等が挙げられ、これらを1種以上組み合わせて使用してもよい。具体的には、20%ベヘン酸グリセリル、20%オクタステアリン酸グリセリル及び60%硬化パーム油を含む商品名「TAISET(R) 26」〔太陽化学株式会社製〕、50%ベヘン酸グリセリル及び50%オクタステアリン酸グリセリルを含む商品名「TAISET(R) 50」〔太陽化学株式会社製〕等を挙げることができる。金属石鹸としては、炭素数10〜26の飽和もしくは不飽和脂肪酸と二価以上の金属との塩、例えば、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、ミリスチン酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム等が挙げられる。
【0036】
紫外線吸収剤としては、安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0037】
血行促進剤としては、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等が挙げられる。
【0038】
その他薬剤成分として、アスコルビン酸、塩酸ピリドキシン等のビタミン類、各種ホルモン、アミノ酸、塩化リゾチーム等の抗炎症剤、イオウ等の美白剤、収斂剤、清涼剤等が挙げられる。
【0039】
各種の抽出液としては、天然物より抽出され塗布により有益な効果をもたらすことが示された、ドクダミエキス、オウバクエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、ヘチマエキス、ユキノシタエキス、ウイキョウエキス、サクラソウエキス、バラエキス、ジオウエキス、レモンエキス、シコンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、スギナエキス、セージエキス、タイムエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、キイチゴエキス、メリッサエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、モモエキス、桃葉エキス、クワエキス、ヤグリマギクエキス、ハマメリスエキス、プラセンタエキス、胸腺抽出物、シルク抽出液、甘草エキス等が挙げられる。
【0040】
次に、コンパクトタイプ又はスティックタイプのファンデーション、アイカラー、チークカラー、デオドラントスティック、制汗スティック等として提供されうる粉体化粧料の成分としては、如上の油性成分や化粧料配合成分の他に、粉体成分として、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられ、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等を適宜調整したものが使用される。
【0041】
具体的には、酸化チタン、黒酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、タール色素、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリスチレンパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等の有機粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられる。また、これら粉体は、化粧持続性の向上、肌への付着性改良、感触調製等を目的として、シリコーン類、フッ素化合物、金属石鹸類、油剤等の通常公知の方法により表面処理して配合してもよい。
【0042】
口紅用組成物等の油性化粧料は、固型状、半固型状、液状、さらにW/O乳化物として提供することができ、本発明の原料化合物に加えて、上記した油脂類、ロウ類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、界面活性剤、精油類、シリコーン油等の油性成分が適宜配合されたものを基剤とすることができる。さらに、メーキャップ効果や感触改良を目的として、上記粉体や、多価アルコール、糖類、糖誘導体、アミノ酸、アミノ酸誘導体、塩類等の保湿剤、安息香酸、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、美肌成分、冷感剤、香料等を配合することができる。
【0043】
以上概説した本発明の化粧料は、各種成分の配合量を当該技術分野における技術常識に基づいて決定されるものであり、通常公知の方法を用いて製造することができる。
【0044】
また、本発明の皮膚用組成物は、化粧料に準じたローション剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤等の剤型で提供することができ、その目的に応じた薬効成分、例えば、鎮痛、鎮痒、収斂、消炎剤;殺菌消毒剤;創傷保護剤;化膿性疾患用剤;防腐剤を含む皮膚軟化剤;発毛剤、脱毛剤、染毛剤、養毛剤等の毛髪用剤等が配合される。それらの配合成分量、製造方法等も当該技術分野における技術常識をふまえて適宜選択される。
【0045】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。以下の処方例において、配合量は全て重量%で表されるものである。また、各処方例におけるイソステアリン酸のエステル化合物とは、本発明に係る2−(1,3,3−トリメチル)ブチル−5,7,7−トリメチルオクタン酸のエステル化合物である。
【0046】
<処方例1:乳液>
(1)ステアリン酸                   2.00
(2)セチルアルコール                 1.50
(3)デカメチルペンタシクロシロキサン         3.00
(4)ジメチルポリシロキサン(6cs)         5.00
(5)イソステアリン酸のエステル化合物         3.00
(6)ワセリン                     0.50
(7)ポリオキシエチレンモノオレイン酸エステル     2.00
(8)カルボキシビニルポリマー1重量%水溶液     20.00
(9)1,3−ブチレングリコール              5.00
(10)グリセリン                   3.00
(11)水酸化カリウム10重量%水溶液        10.00
(12)メチルパラベン                   適量
(13)精製水                       残量
製法:(8)〜(13)の水相成分を70℃で混合し、これに油相成分(1)〜(7)を混合溶解したものを添加して乳化を行い、冷却処理をして乳液を得た。
【0047】



製法:(15)〜(18)、(20)及び(21)の水相成分を70℃で混合し、これに(1)〜(14)の油相成分を混合溶解したものを添加して乳化を行った。次いで冷却処理をして乳化物が約40℃になった段階で、(19)を少量の(21)に溶解したものを添加した後、撹拌混合してさらに冷却し、クリームを得た。
【0048】



製法:(16)〜(19)の水相成分を70℃で混合し、これに(1)〜(14)の油相成分を混合溶解したものを添加して乳化を行った。次いで冷却処理をして乳化物が約40℃になった段階で、(15)を添加し、撹拌混合してさらに冷却し、サンスクリーンを得た。
【0049】
<処方例4:W/Oクリーム>
(1)ジメチルポリシロキサン             10.00
(2)メチルフェニルポリシロキサン           5.00
(3)イソステアリン酸のエステル化合物         5.00
(4)(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー   5.00
(5)ポリオキシエチレン変性オルガノポリシロキサン   3.00
(6)オクチルメトキシシンナメート           5.00
(7)香料                        適量
(8)スメクトン(R)SA(クニミネ工業社製合成粘土鉱物)  3.00
(9)1,3−ブチレングリコール              5.00
(10)グリセリン                   5.00
(11)L−グルタミン酸ナトリウム            2.00
(12)精製水                       残量
製法:(1)〜(6)の油相成分を70℃で混合し、これに(8)〜(12)の水相成分を70℃にて混合溶解したものを添加して乳化を行った。次いで冷却処理をして乳化物が約40℃になった段階で、(7)を添加した後、撹拌混合してさらに冷却し、W/Oクリームを得た。
【0050】
<処方例5:口紅>
(1)イソステアリン酸のエステル化合物        60.00
(2)リンゴ酸ジイソステアリル             7.50
(3)ミツロウ                    15.00
(4)カルナバワックス                 4.00
(5)ラノリン                     3.00
(6)法定色素・顔料                 10.00
(7)香料・抗酸化剤                    適量
製法:(1)〜(5)の成分を加熱融解・混合した後、(6)の成分を加えて良く分散したものに(7)の成分を加えて成型器で成型した。
【0051】
<処方例6:粉体化粧料>
(1)セリサイト                   50.00
(2)マイカ                     20.00
(3)タルク                     12.00
(4)シリカビーズ                   5.00
(5)スクワラン                    7.00
(6)イソステアリン酸のエステル化合物         5.00
(7)防腐剤                       適量
(8)香料                        適量
製法:(1)〜(4)の成分をヘンシェルミキサーで混合し、この混合物に対して加熱溶解混合した(5)〜(7)の成分を吹き付けて混練した後、(8)の成分を加え、アトマイザーで粉砕した。篩過した後、金皿に充填し、圧縮成型した。
【0052】
<処方例7:O/W乳化型クリーム>
(1)スクワラン                    10.00
(2)イソステアリン酸のエステル化合物         5.00
(3)水素添加大豆リン脂質               0.20
(4)バチルアルコール                 3.00
(5)硬化油                      2.00
(6)ステアリン酸                   1.50
(7)親油型モノステアリン酸グリセリン         1.50
(8)モノステアリン酸ポリグリセリル          1.50
(9)ベヘニルアルコール                0.80
(10)モノミリスチン酸ポリグリセリル         0.70
(11)サラシミツロウ                 0.30
(12)混合脂肪酸トリグリセリド            0.10
(13)d−δ−トコフェロール               0.05
(14)精製水                       残量
(15)キサンタンガム(1重量%水溶液)        20.00
(16)1,3−ブチレングリコール            15.00
(17)パラオキシ安息香酸エステル           0.10
(18)水酸化ナトリウム(10重量%水溶液)       2.00
(19)香料                      0.15
(20)エタノール                   2.00
製法:(1)〜(13)の油相成分及び(14)〜(17)の水相成分をそれぞれ80℃に加熱し、混合均一化した後、水相に油相を添加した。(18)を加えてホモミキサーにて乳化した。撹拌しながら冷却し、40℃で予め混合、溶解した(19)、(20)を添加し、撹拌、均一化した。
【0053】
<処方例8:美容液>
(1)ジステアリン酸ポリグリセリル           2.50
(2)イソステアリン酸のエステル化合物                  8.00
(3)水素添加大豆リン脂質               0.50
(4)親油型モノステアリン酸グリセリン         0.50
(5)ベヘニルアルコール                0.50
(6)グリセリン                    7.50
(7)精製水                        残量
(8)キサンタンガム(1重量%水溶液)        40.00
(9)エタノール                    8.00
製法:(1)〜(5)及び(6)〜(8)の成分をそれぞれ70℃に加熱し混合、溶解した後、両成分を混合してホモミキサーで乳化した。撹拌しながら冷却し、40℃で(9)の成分を添加し、混合、均一化した。
【0054】



製法:(1)の成分に(2)〜(4)の成分を加え、(5)〜(10)の成分を順次添加して混合し、均一化した。
【0055】



製法:(1)〜(8)の油相成分を混合,加熱溶解して70℃とした。一方(9)〜(11)の水相成分を混合、溶解して70℃に加熱した。この水相成分に前記油相成分を徐々に添加した後、(12)を添加しホモミキサーにて均一に乳化した。乳化後、40℃まで冷却した後、(13)を添加し混合した。
【0056】
<処方例11:W/O乳化型クリーム>
(1)スクワラン                                  10.00
(2)イソステアリン酸のエステル化合物         5.00
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン               15.00
(4)架橋型メチルポリシロキサン             1.00
(5)ジメチコンコポリオール                       3.00
(6)クオタニウム−18ヘクトライト                       1.00
(7)1,3−ブチレングリコール                    8.00
(8)メチルパラベン                           0.20
(9)精製水                                   残量
(10)香料                                  0.10
製法:(1)〜(6)を混合した油相に、(7)〜(9)の水相を攪拌しながら徐々に添加しホモミキサーにて乳化した。乳化後、(10)を添加し混合した。
【0057】
<処方例12:クレンジングジェル>
(1)グリセリン                                     15.00
(2)1,3−ブチレングリコール                         10.00
(3)無水ケイ酸                                       7.00
(4)ポリオキシエチレン(20E.O.)ラウリルエーテル       5.00
(5)ポリオキシエチレン(50E.O.)硬化ヒマシ油           2.50
(6)ジエチレングリコールモノエチルエーテル           5.00
(7)イソステアリン酸のエステル化合物         0.10
(8)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液)   50.00
(9)水酸化カリウム(10重量%水溶液)         4.50
(10)香料                                             0.10
(11)精製水                                               残量
製法:(3)、(8)を(11)に添加し均質とした後、(1)及び(2)に(4)〜(7)を溶解させて加え、70℃に加熱して均一に溶解させた。次いで冷却して40℃にて(10)を添加し、最後に(9)を加えて中和した。
【0058】
<処方例13:ヘアリンス>
(1)セタノール                                      3.00
(2)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム             0.70
(3)シリコーン油                                      2.00
(4)イソステアリン酸のエステル化合物         1.00
(5)ポリオキシエチレン(10E.O.)オレイルエーテル     1.00
(6)グリセリン                                        5.00
(7)緑色3号(1重量%水溶液)                        0.20
(8)香料                                              0.10
(9)精製水                                             残量
製法:(9)に(6)、(7)を加え、70℃に加熱した。一方(1)〜(5)を混合、溶解し、70℃に加熱した。この油相を攪拌しながら先に調製した水相に徐々に加えて予備乳化し、ホモミキサーを加えて均一とした後冷却し、40℃にて(8)を添加した。
【0059】
<処方例14:ヘアトリートメント>
(1)ポリオキシエチレン(30E.O.)ベへニルエーテル     4.00
(2)自己乳化型グリセリルモノステアレート              6.00
(3)イソステアリン酸のエステル化合物          5.00
(4)ヘキシルデカノール                                5.00
(5)スクワラン                                        3.00
(6)精製ラノリン                                      3.00
(7)ステアリン酸                                      5.00
(8)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン                5.00
(9)グリセリン                                      10.00
(10)精製水                                                残量
(11)香料                                              0.20
製法:(1)〜(7)の油相成分を混合、加熱して80℃とした。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合、加熱して85℃とし、これに前記油相を添加して乳化し、冷却後40℃にて(11)を添加した。
【0060】



製法:(1)〜(12)を混合し、75℃まで加熱溶解した後、ホモミキサーにて均質に混合した。充填は、缶に原液を充填し、バルブ装着後ガスを充填した。
【0061】



製法:(1)〜(9)を混合溶解して油相とした。一方、(10)〜(14)を(15)に添加し、溶解して水相とした。次いで、75℃にて水相に油相を添加し、ホモミキサーにて均一に乳化した。その後冷却を行い、40℃で(16)を添加し混合した。
【0062】



製法:(1)に(2)及び(3)を溶解する。次いで(4)〜(9)を順次添加し均一化した後、(10)を添加して中和した。
【0063】
<処方例18:洗顔料>
(1)ステアリン酸                                    10.00
(2)パルミチン酸                                    10.00
(3)ミリスチン酸                                    12.00
(4)ラウリン酸                                        4.00
(5)オレイルアルコール                                1.50
(6)ラノリンアルコール                                1.00
(7)イソステアリン酸のエステル化合物           0.50
(8)水酸化カリウム                                    6.00
(9)精製水                                                残量
(10)1,3−ブチレングリコール                          10.00
(11)香料                                              0.10
製法:(1)〜(7)の油相及び(8)〜(10)の水相をそれぞれ75℃に混合加熱溶解した後、油相に水相を加えて中和した。冷却後40℃で(11)を添加して混合した。
【0064】
<処方例19:ボディシャンプー>
(1)ラウリン酸                                      5.00
(2)ミリスチン酸                                     7.50
(3)ラウロイルジエタノールアミド                     5.00
(4)イソステアリン酸のエステル化合物         1.00
(5)グリセリン                                     20.00
(6)水酸化カリウム(10重量%水溶液)           3.00
(7)精製水                                               残量
(8)香料                         0.30
製法:(1)〜(4)の油相及び(5)〜(7)の水相をそれぞれ75℃に混合加熱溶解した後、油相に水相を加えて中和した。冷却後40℃で(8)を添加して混合した。
【0065】
<処方例20:メイクアップベース>
(1)ステアリン酸                                      1.00
(2)ベヘニルアルコール                 0.50
(3)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸エステル     1.50
(4)イソステアリン酸のエステル化合物           0.90
(5)スクワラン                    10.00
(6)1,3−ブチレングリコール              10.00
(7)グリセリン                                        3.00
(8)精製水                                         残量
(9)キサンタンガム(1重量%水溶液)         10.00
(10)水酸化カリウム(10重量%水溶液)                  1.00
(11)香料                                              0.10
(12)二酸化チタン                                      1.00
(13)ベンガラ                                          0.01
(14)黄酸化鉄                                          0.04
製法:(12)〜(14)を(6)で混練し、これを(7)〜(9)の水相に添加、混合し、70℃に加熱した。一方、(1)〜(5)の油相成分を混合、加熱して70℃とした。(10)を加えた水相に油相を攪拌しながら添加して乳化した。40℃まで冷却した後、(11)を添加した。
【0066】
<処方例21:O/W乳化型ファンデーション>
(1)ステアリン酸                   1.00
(2)スクワラン                    5.00
(3)イソステアリン酸のエステル化合物         5.00
(4)セタノール                    1.00
(5)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸エステル   1.50
(6)濃グリセリン                   0.30
(7)1,3−ブチレングリコール              8.00
(8)キサンタンガム(1重量%水溶液)          10.00
(9)精製水                        残量
(10)水酸化カリウム(10重量%水溶液)         1.00
(11)酸化チタン                    9.00
(12)タルク                      7.40
(13)ベンガラ                     0.50
(14)黄酸化鉄                     1.50
(15)黒酸化鉄                     0.20
(16)香料                       0.10
製法:(11)〜(15)を(7)で混練し、これを(6)〜(9)の水相に添加、混合し、70℃に加熱した。一方、(1)〜(5)の油相成分を混合、加熱して70℃とした。(10)を加えた水相に油相を攪拌しながら添加して乳化した。40℃まで冷却した後、(16)を添加した。
【0067】
<処方例22:W/O乳化型ファンデーション>
(1)タルク                                    10.00
(2)微粒子二酸化チタン                             5.00
(3)二酸化チタン                                 8.00
(4)ポリアクリル酸アルキル              5.00
(5)ベンガラ                                       0.40
(6)黄酸化鉄                                       1.50
(7)黒酸化鉄                                          0.20
(8)イソステアリン酸のエステル化合物                  7.00
(9)デカメチルシクロペンタシロキサン               10.00
(10)ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン    4.00
(11)パラメトキシ桂皮酸オクチル                    3.00
(12)精製水                                           残量
(13)1,3−ブチレングリコール                         5.00
(14)パラオキシ安息香酸メチル                      0.20
製法:(8)〜(11)の油相成分を均一に混合し、(1)〜(7)を添加してホモミキサーで分散させ油相分散液を調製した。加熱溶解した(12)〜(14)を油相分散液に添加し乳化した。
【0068】
<処方例23:ツーウェイファンデーション>
(1)シリコーン処理タルク                              残量
(2)シリコーン処理マイカ                           20.00
(3)シリコーン処理二酸化チタン                     10.00
(4)シリコーン処理微粒子二酸化チタン             2.00
(5)フッ素処理ベンガラ                          0.45
(6)フッ素処理黄酸化鉄                         2.20
(7)フッ素処理黒酸化鉄                         0.22
(8)ステアリン酸亜鉛                                 1.00
(9)ナイロンパウダー                                 5.00
(10)スクワラン                                    5.00
(11)固形パラフィン                                0.50
(12)ジメチルポリシロキサン                        4.00
(13)イソステアリン酸のエステル化合物                 1.00
(14)パラメトキシケイ皮酸オクチル               2.00
(15)酢酸トコフェロール                            0.05
製法:(1)〜(9)の粉体相をハンマーミルで粉砕した後、ブレンダーで混合し均一化した。(10)〜(15)の油相を80℃で溶解し均一化した後、粉体相に添加して混練した。その後、ハンマーミルで粉砕し、篩過したバルクを金皿に圧縮成型した。
【0069】
上記処方例にしたがって、以下の試験に用いるため、次の各試料を用意した。
【0070】
処方例1において、イソステアリン酸のエステル化合物として、モノイソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸フィトステリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、イソステアリン酸メチルをそれぞれ用いたものを用意し、それぞれの乳液を実施例1、2、3、4、5とした。
【0071】
また、処方例1において、イソステアリン酸のエステル化合物に代えて、ポリイソステアリン酸ポリグリセリル(日清製油株式会社製、コスモール(R)43)を用いた乳液を比較例1とした。
【0072】
処方例2において、イソステアリン酸のエステル化合物として、トリイソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸エチレングリコール、ジイソステアリン酸ペンタエリスリット、イソステアリン酸イソステアリルをそれぞれ用いたものを用意し、それぞれのクリームを実施例6、7、8、9、10とした。
【0073】
また、処方例2において、イソステアリン酸のエステル化合物に代えて、ポリイソステアリン酸ポリグリセリル(日清製油株式会社製、コスモール(R)43)を用いたクリームを比較例2とした。
【0074】
処方例3において、イソステアリン酸のエステル化合物として、ジイソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸ペンタエリスリット、ジイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸オクチルをそれぞれ用いたものを用意し、それぞれのサンスクリーンを実施例11、12、13、14、15とした。
【0075】
また、処方例3において、イソステアリン酸のエステル化合物に代えて、ポリイソステアリン酸ポリグリセリル(日清製油株式会社製、コスモール(R)43)を用いたサンスクリーンを比較例3とした。
【0076】
処方例4において、イソステアリン酸のエステル化合物として、イソステアリン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸ミリスチルをそれぞれ用いたものを用意し、それぞれのW/Oクリームを実施例16、17、18、19、20とした。
【0077】
また、処方例4において、イソステアリン酸のエステル化合物に代えて、ポリイソステアリン酸ポリグリセリル(日清製油株式会社製、コスモール(R)43)を用いたW/Oクリームを比較例4とした。
【0078】
処方例5において、イソステアリン酸のエステル化合物として、テトライソステアリン酸ペンタエリスリット、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸イソトリデシル、イソステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オクチルドデシルをそれぞれ用いたものを用意し、それぞれの口紅を実施例21、22、23、24、25とした。
【0079】
また、処方例5において、イソステアリン酸のエステル化合物に代えて、ポリイソステアリン酸ポリグリセリル(日清製油株式会社製、コスモール(R)43)を用いた口紅を比較例5とした。
【0080】
処方例6において、イソステアリン酸のエステル化合物として、ジイソステアリン酸硬化ヒマシ油、モノイソステアリン酸ペンタエリスリット、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソセチルをそれぞれ用いたものを用意し、それぞれの粉体化粧料を実施例26、27、28、29、30とした。
【0081】
また、処方例6において、イソステアリン酸のエステル化合物に代えて、ポリイソステアリン酸ポリグリセリル(日清製油株式会社製、コスモール(R)43)を用いた粉体化粧料を比較例6とした。
【0082】
以上、実施例1〜30及び比較例1〜6の試料の使用を美容技術者20名に依頼し、その膜感及びコク感についての評価を各試料について、
評価A;かなり優れている
評価B;優れている
評価C;普通
評価D;劣っている
評価E;かなり劣っている
として表した。
【0083】
以上の結果を表1に示す。表中の数字は、A、B、C、D又はEと評価した人数を示す。
【0084】
【表1】



【0085】
さらに、5℃、常温、25℃、40℃及び−10℃と40℃とのサイクル変動下で3ヶ月間と、50℃で1ヶ月間、それぞれ常湿にて保存した前後の性状(分離、変色、変臭等)と、これらから判断した安定性を、
○;良好
△;普通
×;不良
で示した。
【0086】
以上の結果を以下の表2に示す。
【0087】
【表2】



【0088】
表1及び2より、本発明の2−(1,3,3−トリメチル)ブチル−5,7,7−トリメチルオクタン酸のエステル化合物を各種化粧料に添加すると、膜感、コク感、そして状態のいずれについても、従来から化粧料に配合されているイソステアリン酸のエステル化合物であるポリイソステアリン酸ポリグリセリルに比して優れ、さらに安定性も良好なものが得られることが明らかである。この結果より、本発明のイソステアリン酸のエステル化合物は、皮膚外用剤の膜感付与剤、コク感付与剤、性状の安定化剤としても作用していることがわかる。
【0089】
また、実施例21〜25及び比較例5の口紅については、以下の4種の試験を実施し、表3に示す基準で○、△または×として評価し、その結果を表4にまとめた。
【0090】
▲1▼水平試験:砲弾型に形成して容器に装着された口紅をすべて繰り出した状態で、40、45および50℃の恒温装置中、水平に放置して24時間後に、変形、すなわち曲がりや折れを目視観察する。
【0091】
▲2▼針入度試験:口紅を成形後、25℃にて24時間放置した後、直径3mmのアダプターを備えたレオメーター(負荷圧力:0〜2kg)を用いて、T速度6cm/分、針入深さ1cm、25℃での応力(g)を求める。
【0092】
▲3▼折損強度試験:砲弾型に形成して容器に装着された口紅を25℃にて24時間放置した後すべて繰り出した状態とし、歯形押し棒をアダプターとして備えたレオメーター(負荷圧力:0〜2kg)を用いて、所定位置を25℃にてT速度6cm/分で押圧して、折損時の応力(g)を求める。
【0093】
▲4▼剪断強さ試験:口紅を成形後、25℃にて24時間放置した後、ピアノ線をアダプターとして備えたレオメーター(負荷圧力:0〜200g)を用いて、T速度2cm/分とし、25℃での剪断応力(g)を求める。
【0094】
【表3】



【0095】
【表4】



【0096】
表4より、本発明の2−(1,3,3−トリメチル)ブチル−5,7,7−トリメチルオクタン酸のエステル化合物を添加した口紅は、特に高温での安定性にすぐれることが明示される。
【0097】
また、表1に結果を示す試験の後、引き続き同一美容技術者に実施例1、6、11、16、21、26の試料を20日間連続で使用させた後、皮膚の異常の有無を確認したが、目視および自覚症状の両面で異常は見られなかった。さらに、いずれの実施例の化粧料についても、比較例のものより、使用した際の光沢が強いことが目視により確認された。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、皮膚、毛髪等に適用した場合に優れた膜感、コク感等の使用感をもたらすことができる皮膚外用剤、すなわちメイクアップ、スキンケア及びヘアケア製品等の化粧料、並びに皮膚用組成物が提供される。さらに、本発明の皮膚外用剤は、従来より使用感が向上し、且つ、安定性、安全性に優れたものとなっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の化学式(I):
【化1】



で示されるイソステアリン酸のエステル化合物であって、以下の化学式(II):
【化2】



[化学式(II)中、Rのうち1〜12の置換基は、以下の化学式(III):
【化3】



を表し、残余のRはHを表し、nは0〜8の整数を表す]で示されるイソステアリン酸ポリグリセリル、及び、以下の化学式(IV):
【化4】



[化学式(IV)中、Rのうち1〜3の置換基は、上記の化学式(III)を表し、残余のRはHを表す]で示されるイソステアリン酸モノグリセリルを除くイソステアリン酸のエステル化合物の少なくとも一種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
【請求項2】
前記エステル化合物は、モノイソステアリン酸硬化ヒマシ油、ジイソステアリン酸硬化ヒマシ油、トリイソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸フィトステリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸エチレングリコール、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、イソステアリン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸ペンタエリスリット、ジイソステアリン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ペンタエリスリット、モノイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸メチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸プロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸オクチル、イソステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソノニル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソデシル、イソステアリン酸イソトリデシル、イソステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オレイル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソヘキシルデシル、イソステアリン酸アラキル、イソステアリン酸オクチルドデシルからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤。
【請求項3】
粉体組成物、油性組成物、水性組成物、又は乳化組成物である請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
【請求項4】
口紅用組成物である請求項3に記載の皮膚外用剤。
【請求項5】
以下の化学式(I):
【化5】



で示されるイソステアリン酸のエステル化合物であって、以下の化学式(II):
【化6】



[化学式(II)中、Rのうち1〜12の置換基は、以下の化学式(III):
【化7】



を表し、残余のRはHを表し、nは0〜8の整数を表す]で示されるイソステアリン酸ポリグリセリル、及び、以下の化学式(IV):
【化8】



[化学式(IV)中、Rのうち1〜3の置換基は、上記の化学式(III)を表し、残余のRはHを表す]で示されるイソステアリン酸モノグリセリルを除くイソステアリン酸のエステル化合物の少なくとも一種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤の膜感付与剤。
【請求項6】
前記エステル化合物は、モノイソステアリン酸硬化ヒマシ油、ジイソステアリン酸硬化ヒマシ油、トリイソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸フィトステリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸エチレングリコール、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、イソステアリン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸ペンタエリスリット、ジイソステアリン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ペンタエリスリット、モノイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸メチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸プロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸オクチル、イソステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソノニル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソデシル、イソステアリン酸イソトリデシル、イソステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オレイル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソヘキシルデシル、イソステアリン酸アラキル、イソステアリン酸オクチルドデシルからなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の皮膚外用剤の膜感付与剤。
【請求項7】
以下の化学式(I):
【化9】



で示されるイソステアリン酸のエステル化合物であって、以下の化学式(II):
【化10】



[化学式(II)中、Rのうち1〜12の置換基は、以下の化学式(III):
【化11】



を表し、残余のRはHを表し、nは0〜8の整数を表す]で示されるイソステアリン酸ポリグリセリル、及び、以下の化学式(IV):
【化12】



[化学式(IV)中、Rのうち1〜3の置換基は、上記の化学式(III)を表し、残余のRはHを表す]で示されるイソステアリン酸モノグリセリルを除くイソステアリン酸のエステル化合物の少なくとも一種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤のコク感付与剤。
【請求項8】
前記エステル化合物は、モノイソステアリン酸硬化ヒマシ油、ジイソステアリン酸硬化ヒマシ油、トリイソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸フィトステリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸エチレングリコール、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、イソステアリン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸ペンタエリスリット、ジイソステアリン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ペンタエリスリット、モノイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸メチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸プロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸オクチル、イソステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソノニル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソデシル、イソステアリン酸イソトリデシル、イソステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オレイル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソヘキシルデシル、イソステアリン酸アラキル、イソステアリン酸オクチルドデシルからなる群から選択されることを特徴とする請求項7に記載の皮膚外用剤のコク感付与剤。
【請求項9】
以下の化学式(I):
【化13】



で示されるイソステアリン酸のエステル化合物であって、以下の化学式(II):
【化14】



[化学式(II)中、Rのうち1〜12の置換基は、以下の化学式(III):
【化15】



を表し、残余のRはHを表し、nは0〜8の整数を表す]で示されるイソステアリン酸ポリグリセリル、及び、以下の化学式(IV):
【化16】



[化学式(IV)中、Rのうち1〜3の置換基は、上記の化学式(III)を表し、残余のRはHを表す]で示されるイソステアリン酸モノグリセリルを除くイソステアリン酸のエステル化合物の少なくとも一種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤の性状の安定化剤。
【請求項10】
前記エステル化合物は、モノイソステアリン酸硬化ヒマシ油、ジイソステアリン酸硬化ヒマシ油、トリイソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸フィトステリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸エチレングリコール、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、イソステアリン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸ペンタエリスリット、ジイソステアリン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ペンタエリスリット、モノイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸メチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸プロピル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸オクチル、イソステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソノニル、イソステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソデシル、イソステアリン酸イソトリデシル、イソステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オレイル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソヘキシルデシル、イソステアリン酸アラキル、イソステアリン酸オクチルドデシルからなる群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の皮膚外用剤の性状の安定化剤。

【公開番号】特開2004−51586(P2004−51586A)
【公開日】平成16年2月19日(2004.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−213545(P2002−213545)
【出願日】平成14年7月23日(2002.7.23)
【出願人】(000135324)株式会社ノエビア (258)
【Fターム(参考)】