説明

皮膚外用剤

【構成】 次の成分(A)及び(B)、(A)アスパラガス抽出物、(B)酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、牛血液除蛋白物、牛脾臓抽出物、トナカイ筋酵素分解物、鶏冠酵素分解物、ローヤルゼリー、真珠蛋白抽出物、アデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、アデノシン一リン酸、コハク酸及びこれらの誘導体から選ばれる一種又は二種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
【効果】 本発明の皮膚外用剤は、優れた細胞賦活作用を有し、外傷、ひび、あかぎれ等による肌荒れの改善、創傷治癒促進等に有効である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳細には、優れた細胞賦活作用を有し、外傷、ひび、あかぎれなどの改善並びに創傷治癒促進効果に有効な皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、細胞賦活や創傷治療、すなわち切創の治療やひげそり後の傷の治療、ひび、あかぎれ、ただれ、痔疾、火傷などの改善のために用いられる皮膚外用剤の薬効成分としては、一般にアラントイン及びその誘導体、シコンエキス、アロエエキス、人参エキス、プラセンタエキスなどが知られている。
【0003】しかしながら、これらの薬効成分を含む皮膚外用剤では充分な効果を得ることができず、このため、顕著な細胞賦活作用を有する皮膚外用剤が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を行った結果、アスパラガス抽出物と特定の化合物を組み合わせることにより、顕著な細胞賦活作用を有する皮膚外用剤が得られることを見出し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B)、(A)アスパラガス抽出物、(B)酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、牛血液除蛋白物、牛脾臓抽出物、トナカイ筋酵素分解物、鶏冠酵素分解物、ローヤルゼリー、真珠蛋白抽出物、アデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、アデノシン一リン酸、コハク酸及びこれらの誘導体から選ばれる一種又は二種以上を含有する皮膚外用剤を提供するものである。
【0006】本発明の皮膚外用剤に用いるアスパラガス抽出物とは、アスパラガス(Asparagus officinalis L.)の茎、根茎、葉、花などから抽出して得られるものであり、その調製法は特に限定されないが、例えば種々の適当な溶媒を用いて室温〜加温下で抽出される。抽出溶媒としては、例えば水;メチルアルコール、エチルアルコール等の低級一価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;酢酸エチル等の低級アルキルエステル;ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル等の一種又は二種以上を用いることができる。特に水、エチルアルコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコールの一種又は二種以上の混合溶媒が好ましい。また抽出条件としては、アスパラガスに対し容量比で1〜1000倍量、特に5〜100倍量の溶媒を用い、4℃以上、特に15〜30℃の温度で1時間以上、特に1〜3日間行うのが好ましい。
【0007】以上のような条件で得られるアスパラガス抽出物は、抽出された溶液のまま用いても良いが、更に必要により濃縮、ろ過等の処理をしたものを適宜使い分けて用いることができる。
【0008】本発明の皮膚外用剤におけるアスパラガス抽出物の配合量は、乾燥固形分に換算して0.0001〜10.0重量%(以下、単に「%」で示す)が好ましく、特に0.01〜5.0%の範囲が好ましい。含有量が0.0001%未満であると効果が十分発揮されず、10.0%を超えても、それ以上の効果の増大は見られない。
【0009】本発明の(B)成分において、酵母抽出物は、例えばパン酵母やビール酵母等の酵母自体、あるいはこれを乾燥粉末化したものを物理的、生化学的手段によって処理して得られる水性抽出液で、アミノ酸、ペプタイド、有機酸、核酸等を含有するものである。具体例としては、酵母エキスA−33(朝日麦酒社製)等が挙げられる。
【0010】乳酸菌抽出物は、例えば、牛乳等の獣乳を主成分とする培養基に乳酸菌を接種して乳酸発酵を行い、得られた培養物より乳清を分取することにより製造される。乳酸菌としては、ラクトバチルス、アシドフィルス、ストレプトコッカス・サーモフィルス等を使用することができる。具体例としては、スピロン−L(三省製薬社製)等が挙げられる。
【0011】ビフィズス菌抽出物は、例えば、ビフィズス菌(Lactobacillusbifidum)の表面培養物を生理食塩水で洗浄し、超音波処理により不活化することにより得られるものである。具体例としては、カルチャーB.B.(寿ケミカル社製)等が挙げられる。
【0012】牛血液除蛋白物は、成牛又は幼牛の血液に適当な処理を施した後、蛋白質を除いて得られるものである。この製造方法は特に限定されないが、例えば原料とする血液は網内系を賦活した幼牛から採取してもよく、また、屠殺した牛の新鮮な血液でもよい。牛血液の処理は冷凍処理の他、熱処理、酵素分解、電気分解等により行なわれる。蛋白除去は、限外ろ過法や沈澱法などで行なうことができ、通常用いられる方法であれば特に限定されない。市販の牛血液除蛋白物としては、スティミュセル(ペンタファーム社製)、ソルコセリル(東菱薬品社製)等が挙げられ、好適に使用できる。本発明において、牛血液除蛋白物は、抽出物をそのまま、あるいは固形物として使用することができる。
【0013】牛脾臓抽出物は、例えば、牛から採取した新鮮な脾臓をホモジナイズして得られた水抽出液を処理したものである。具体例としては、リバイタリンP(日光ケミカルズ社製)等が挙げられる。
【0014】トナカイ筋酵素分解物は、例えば、トナカイから採取した新鮮な骨格筋を物理的、生化学的に処理して得られる水性抽出液であり、種々の低分子ペプタイドなどを含有するものである。具体例としては、レナペプトン(日本ユーコン社製)等が挙げられる。
【0015】鶏冠酵素分解物は、新鮮なニワトリのトサカを酵素分解して得られる水性抽出液で、種々のアミノ酸や低分子量のポリペプタイド、多糖類等を含有するものである。具体例としては、フィブラN(三省製薬社製)等が挙げられる。ローヤルゼリーは、働き蜂の咽頭腺からの分泌物を精製したもので、種々のアミノ酸の他、ビタミンやミネラル等を含有するものである。
【0016】真珠蛋白抽出物は、例えば、アコヤ貝の貝殻又は真珠を微細な粉末とし、これを化学的に処理して得られる蛋白分解物の水抽出液で、種々のアミノ酸とポリペプタイドを含有するものである。具体例としては、パールカルク抽出液(丸善製薬社製)等が挙げられる。
【0017】アデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、アデノシン一リン酸(以下、それぞれATP、ADP、AMPという)、コハク酸は、生体内でエネルギー伝達系、生成系に関与する物質である。本発明においては、これらATP、ADP、AMP、コハク酸の他、これらの塩やエステル等の誘導体も使用することができ、例えば、ATP、ADP又はAMPの一ナトリウム塩、二ナトリウム塩、三ナトリウム塩、一カリウム塩、二カリウム塩又は三カリウム塩、コハク酸のカルシウム塩、二ナトリウム塩、モノメチルエステル又はジメチルエステル等が挙げられる。
【0018】これら(B)成分は、一種又は二種以上を組合わせて用いることができ、また、皮膚外用剤の細胞賦活作用及び経時安定性の点から、全組成中に0.001〜20%、特に0.01〜10%配合するのが好ましい。
【0019】さらに、本発明の皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、前記必須成分の他、通常の皮膚外用剤に用いられる水性成分、粉体、界面活性剤、油剤、保湿剤、アルコール類、pH調整剤、防腐剤、色素、酸化防止剤、紫外線吸収剤、増粘剤、香料、美容成分等を必要に応じて適宜配合することができる。また、細胞賦活作用を有する公知の薬剤、例えばアラントイン及びその誘導体、シコンエキス、アロエエキス等を配合してもよい。
【0020】本発明の皮膚外用剤は、必須成分の(A)及び(B)成分を配合し、常法に従って製造することができる。そして、乳液、クリーム、化粧水、美容液、クレンジング、パック、洗浄料、ファンデーション等や、その他分散状、顆粒状、軟膏状等の医薬用、医薬部外用又は化粧用の皮膚外用剤として適用することができる。
【0021】
【実施例】次に試験例及び実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】製造例1(アスパラガス抽出物)
原料として生ホワイトアスパラガス根本部分を23650g(新鮮重量として)計量し、次いでアルコール濃度が60%となるように調整してエタノールを添加した。これらを食品用ミキサー(ナショナルMX−M3)を用いて粉砕して、混合物を得た。次いでこれらの原料と溶媒からなる混合物をポリバケツに入れて、室温下、一昼夜静置して抽出を行った後、吸引濾過により抽出液を吸引濾過ビンに回収した。抽出残渣には再度60%エタノールを25l加え、前述の操作を繰り返した後、抽出液約66lをロータリーエバポレーターにより濃縮、溶媒留去して褐色の濃縮抽出物を1000g(乾燥固形分4%)得た(第1工程)。
【0023】次いで該濃縮抽出物が全て溶解する迄、n−ブタノールと水(1:1)の混合溶媒を加え、よく振とうした後、遠心分離機で約1万回転、30分間の遠心分離を行って、サポニン成分等をn−ブタノール層に抽出分離した(第2工程)。次いで該n−ブタノール層を、ロータリーエバポレーターにより濃縮、溶媒留去して約110gの抽出物を得た(第3工程)。
【0024】次いで該エキスに水とベンゼンを当量ずつ加えて懸濁させ、乳白色の溶液を得た。この溶液を遠心分離機を用いて1万回転、30分間の処理条件で遠心分離し、分離したベンゼン層を遠心管を傾け上層のベンゼンを捨てるか、或いはピペット管で上層だけを吸い取って取り除くと共に抽出物中の脂質成分の除去を行い、更に残った水層部に、新たなベンゼンを同量加えて同様な操作を行った。該脱脂工程は、ベンゼンだけの添加だけでも良いが、クロロホルムやエーテルのような他の溶媒を用いると効率良い脱脂が行えることを確認している(第4工程)。
【0025】次いで得られた水層部分より、ロータリーエバポレーターによって水分を濃縮、乾固した後、n−ブタノールと水(1:1)の混合溶媒約1lを添加して抽出物を溶解させ、分液ロート内で一昼夜静置してサポニン成分をブタノール層に抽出した。次いでブタノール層を、ロータリーエバポレーターにより濃縮、乾固して約18gの抽出物(褐色エキス)を得た(第5工程)。
【0026】次いで該褐色抽出物に200mlのメタノールを加えて溶解し、注射針を用いて75mlずつ、別に用意したエチルエーテル(2l)の中にゆっくり滴下させて白色の沈澱を生成せしめ、しばらく静置させた後、傾潟法によりエーテルを大部分除去し、更に吸引濾過により沈澱を集め、その沈澱物の上から新しいエーテルで数回洗って、夾雑物の溶けたエーテルを洗い流した。このような操作で得られたほぼ白色の沈澱物を、真空デシケータ中で乾燥した後、乳鉢で粉砕して、約11gのアスパラガスサポニン粉末を得た(第6工程)。
【0027】試験例1 細胞増殖促進試験:1%牛胎仔血清含有Eagle’s MEM培地を用い、表1に示した試料を添加して、マウス由来腺維芽細胞増殖に及ぼす各試料の効果を評価した。すなわち、一定期間継代培養を行なった上記細胞を、試料添加培地を入れた直径3.5cmのプラスチックシャーレに2×104個播種し、4日間培養した。その後、トリプシンにより細胞をシャーレから剥離して細胞懸濁液を調製し、増殖した細胞数を計測して増殖倍率を算出した。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】


【0029】表1から明らかな如く、アスパラガス抽出物と各抽出物を組み合わせた場合には、それぞれを単独で使用した場合と比較して、顕著な細胞増殖促進効果が認められた。
【0030】実施例1 クリーム:表2に示す組成のクリームを製造し、肌荒れ改善効果について評価した。結果を表2に示す。
(製法)
A.(8)〜(14)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.(1)〜(7)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.BをAに加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、(15)を加え、均一に混合してクリームを得た。
【0031】(評価方法)健常な男性135名をパネルとし、1群15名として、顔面半面に本発明品1〜4又は比較品1〜5のクリームを、他の半面に比較品6のクリームを、それぞれ1日1回、2週間塗布した。2週間後、顔面皮膚レプリカを採取し、表3に示す基準により評価した。得られた本発明品1〜4、比較品1〜5のクリーム塗布部位のレプリカのスコアから比較品6のクリーム塗布部位のレプリカのスコアを引いた値を肌荒れ改善度とした。尚、パネルには、試験開始前のスコアが1又は2の男性を選んだ。
【0032】
【表2】


【0033】
【表3】


【0034】表2から明らかな如く、本発明品1〜4のクリームは、優れた肌荒れ改善効果を示し、アスパラガス抽出物と酵母抽出物等との相乗効果が認められた。
【0035】
【表4】
実施例2 化粧水:(処方) (%)
(1)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.0 (2)エチルアルコール 10.0 (3)防腐剤 0.1 (4)香料 適量 (5)アスパラガス抽出物*1 1.0 (6)乳酸菌抽出物 0.5 (7)ソルビトール(70%水溶液) 3.0 (8)スギナエキス 0.1 (9)ピロリドンカルボン酸ナトリウム 3.0(10)精製水 残量
【0036】(製法)
A.(1)〜(4)を加熱、混合溶解する。
B.(5)〜(10)を加熱、混合溶解する。
C.AとBを混合して均一にし、化粧水を得た。
【0037】
【表5】
実施例3 乳液:(処方) (%)
(1)ポリオキシエチレンソルビタン モノステアレート(10E.O.) 1.0 (2)ポリオキシエチレンソルビタン テトラオレエート(60E.O.) 0.5 (3)グリセリンモノステアレート 1.0 (4)ステアリン酸 0.5 (5)ベヘニルアルコール 0.5 (6)精製アボカド油 4.0 (7)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 4.0 (8)ビタミンE 0.1 (9)防腐剤 0.1(10)アスパラガス抽出物*1 1.0(11)ウィッチヘーゼルエキス 0.1(12)キサンタンガム(2%水溶液) 7.0(13)1,3−ブチレングリコール 5.0(14)牛脾臓抽出物 1.0(15)トナカイ筋酵素分解物 1.0(16)精製水 残量(17)香料 適量
【0038】(製法)
A.(10)〜(16)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.(1)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.BをAに加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、(17)を加え、均一に混合して乳液を得た。
【0039】
【表6】
実施例4 軟膏:(処方) (%)
(1)ステアリン酸 18.0 (2)セタノール 4.0 (3)トリエタノールアミン 2.0 (4)グリセリン 5.0 (5)アスパラガス抽出物*1 2.0 (6)ビフィズス菌抽出物 1.0 (7)感光素301号 0.002 (8)ニンニクエキス 1.0 (9)精製水 残量
【0040】(製法)
A.(3)、(4)及び(9)の一部を加熱混合し、75℃に保つ。
B.(1)及び(2)を加熱混合し、75℃に保つ。
C.AをBに徐々に加える。
D.Cを冷却しながら(9)の残部で溶解した(5)〜(8)を加え、軟膏を得た。
【0041】試験例2 創傷治癒試験:生後8週令のWistar系雄性ラットを、1群5匹として実験に供した。ラットの背部を剃毛した後、麻酔下、正中線に対称となるように左右2ヶ所を4cmにわたり皮膚を切開し、一方を薬剤塗布部位、他方を対照部位とする。ただちに、両切開部を3ヶ所縫合し、消毒用エタノールで清拭しておく。縫合部のうち、薬剤塗布部位には表7に示した本発明品5〜8又は比較品7〜11(生理食塩水に溶解)の1種を、対照部位には生理食塩水を0.1mlずつ、1日2回、1週間塗布した。
【0042】1週間後、背部皮膚を剥離して、切開創を中心に短冊状の切片を作成した。皮膚切片の張力強度を、レオメーターNRM−2002J(不動工業(株)製)を用いて測定した。得られた測定値から、次式により創傷治癒率を算出した。結果を表7に示す。
【0043】
【数1】


【0044】
【表7】


【0045】表7から明らかな如く、成分(A)と(B)を組み合わせた場合には、それぞれを単独で使用した場合と比較して、明らかに創傷治癒率が高く、相乗的な創傷治癒促進効果が認められた。
【0046】実施例5 クリーム:表8に示す組成のクリームを製造し、実施例1と同様にして、肌荒れ改善効果について評価した。結果を表8に示す。
(製法)
A.(11)〜(18)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.(1)〜(10)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.BをAに加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、(19)を加え、均一に混合してクリームを得た。
【0047】
【表8】


【0048】表8から明らかな如く、本発明品9〜12のクリームは、優れた肌荒れ改善効果を示し、(A)及び(B)成分の相乗効果が認められた。
【0049】
【表9】
実施例6 化粧水:(処方) (%)
(1)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 1.0 (2)エチルアルコール 15.0 (3)防腐剤 0.1 (4)コハク酸ジメチルエステル 0.1 (5)香料 適量 (6)アスパラガス抽出物*1 1.0 (7)マンニット 1.0 (8)セイヨウトチノキエキス 0.5 (9)クエン酸 0.1(10)クエン酸ナトリウム 0.3(11)1,3−ブチレングリコール 4.0(12)精製水 残量
【0050】(製法)
A.(1)〜(5)を加熱、混合溶解する。
B.(6)〜(12)を加熱、混合溶解する。
C.AとBを混合して、化粧水を得た。
【0051】
【表10】
実施例7 乳液:(処方) (%)
(1)ポリオキシエチレンソルビタン モノステアレート(10E.O.) 1.0 (2)ポリオキシエチレンソルビタン テトラオレエート(60E.O.) 0.5 (3)グリセリンモノステアレート 1.0 (4)ステアリン酸 0.5 (5)ベヘニルアルコール 0.5 (6)スクワラン 8.0 (7)グレープシードオイル 5.0 (8)防腐剤 0.1 (9)アスパラガス抽出物*1 0.5(10)ATP二ナトリウム塩 0.05(11)カルボキシビニルポリマー 0.1(12)水酸化ナトリウム 0.05(13)エチルアルコール 5.0(14)精製水 残量(15)香料 適量
【0052】(製法)
A.(10)、(12)及び(14)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.(1)〜(9)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.BをAに加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後、(11)、(13)及び(15)を加え、均一に混合して乳液を得た。
【0053】
【表11】
実施例8 軟膏:(処方) (%)
(1)ステアリン酸 18.0 (2)セタノール 4.0 (3)トリエタノールアミン 2.0 (4)グリセリン 5.0 (5)アスパラガス抽出物*1 1.0 (6)ADP 1.0 (7)感光素401号 0.002 (8)塩化リゾチーム 1.0 (9)精製水 残量
【0054】(製法)
A.(3)、(4)及び(9)の一部を加熱混合し、75℃に保つ。
B.(1)及び(2)を加熱混合し、75℃に保つ。
C.AをBに徐々に加える。
D.Cを冷却しながら(9)の残部で溶解した(5)〜(8)を加え、軟膏を得た。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の皮膚外用剤は、優れた細胞賦活作用を有し、外傷、ひび、あかぎれ等による肌荒れの改善、創傷治癒促進等に有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 次の成分(A)及び(B)、(A)アスパラガス抽出物、(B)酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、牛血液除蛋白物、牛脾臓抽出物、トナカイ筋酵素分解物、鶏冠酵素分解物、ローヤルゼリー、真珠蛋白抽出物並びにアデノシン三リン酸、アデノシン二リン酸、アデノシン一リン酸、コハク酸及びこれらの誘導体から選ばれる一種又は二種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤。