着目地点の属性を評価する方法および装置
着目地点(150)の属性を評価する方法であって、領域(152)と前記着目地点(150)とを関連付ける工程と、複数のユーザの位置データ(154,156,158)の、前記関連付けられた領域(152)を規定する位置データとの比較に従って前記属性を評価する工程(148)と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着目地点の属性を評価する方法および装置に関し、特に、衛星ナビゲーションシステム等のナビゲーションシステムのユーザの位置データから着目地点の属性を評価する方法に関するが、それに限定されない。
【背景技術】
【0002】
ポータブル計算装置、例えばGPS(全地球測位システム)信号受信処理機能を含むポータブル・ナビゲーション装置(PND)がよく知られており、車載ナビゲーションシステムあるいは他の乗り物用ナビゲーションシステムとして広く採用されている。
【0003】
一般的に、最新のPNDは、プロセッサ、メモリ(揮発性および不揮発性の少なくとも1つ、通常は両方)、前記メモリに格納されたマップデータを備えている。プロセッサおよびメモリは、ソフトウェア・オペレーティングシステムが構築されてもよい実行環境を共働して提供し、加えて、1以上の追加のソフトウェアプログラムが、PNDの機能を制御し、様々な他の機能を提供することを可能にするために設けられるのが通常である。
【0004】
このタイプの装置は、電力および選択的にデータ信号が装置へ送信され且つ装置から受信されうる1以上の物理コネクタ・インタフェース、および、セルラ通信および他の信号データネットワーク、例えばBluetooth(登録商標)、Wi-Fi、 Wi-Max、GSM(登録商標)、UMTS等を通じた通信を可能にする選択的に1以上の無線送信機/受信機もしばしば含むだろう。
【0005】
PNDは通常、位置データを含む衛星ブロードキャスト信号が受信されて、次に装置の現在位置を判定するために処理されうる、GPSアンテナも含む。
【0006】
PNDは、第1の位置(例えば出発地または現在位置)と第2の位置(例えば目的地)との間のルートを判定することができる。これらの位置は、例えば郵便番号、ストリート名、番地等の広範な方法の何れかによって、装置のユーザによって入力されうる。あるいは、位置は、店、レストラン、映画館、旅客ターミナル、学校、観光名所、ビューポイント、スポーツグラウンド、室内プール等の予め格納された位置であってもよい。そのような位置は着目地点(POI)として参照されることができ、位置および他の属性を含むそのような着目地点に関するデータは、格納されたマップデータに含まれる。
【0007】
デジタルマップデータは、様々なアプリケーションに使用され、PNDだけではない様々な装置によって使用される。例えば、広範なコンピュータ・アプリケーションまたはインターネットサイトは、位置マップの表示に、検索または他の処理に、マップデータを使用する。
【0008】
着目地点の位置を表すデータを含めることは、広範なアプリケーションに役立ち、マップデータの価値を増大させうる。しかしながら、任意の所与のエリアにおいて、異なるタイプの、および、可変の重要性、質、または関心の、多数の可能性のある着目地点が存在しうる。
【0009】
マップデータを生成し維持する既知のシステムにおいて、位置に加えて着目地点のさらなる属性が格納されうる。着目地点のそのような属性は、着目地点をマニュアルで調査あるいは評価すること、着目地点の航空測量を行うこと、着目地点を監視すること、着目地点におけるスタッフへ問い合わせを行うこと、着目地点と関連付けられたウェブサイトからデータを取得すること、および、着目地点への訪問者の意見を記録すること、を含む様々な十分に既知の技術によって構築されうる。そのような属性の例は、着目地点の人気度または訪問者の満足度、あるいは始業時間および/または終業時間あるいは繁忙時間および/または閑散時間であってもよい。
【0010】
しかしながら、その技術を使用して着目地点の人気度を構築すること、着目地点の訪問者意見を記録すること、着目地点の他の属性を判定することは、しばしば多大な時間を必要とし、着目地点への訪問者数が増加するにつれて特に費用を要する。時間周期で繰り返しそのような属性を監視することは、時間および関連する費用の度合いも増すかもしれず、複数の着目地点の属性を監視することは困難性を増大させうる。
【発明の概要】
【0011】
本発明の第1の側面によれば、着目地点の属性を評価する方法であって、
領域と前記着目地点とを関連付ける工程と、
複数のユーザの位置データの、前記関連付けられた領域を規定する位置データとの比較に従って前記属性を評価する工程と、
を備えることを特徴とする方法が提供される。
【0012】
大量のユーザの位置データが、既存のナビゲーションシステム、携帯電話システム、またはユーザ装置の位置を判定することができる他のシステムから取得されうる。例えばそのような位置データを使用して着目地点の属性を評価することによって、着目地点の属性を判定する効率的な自動手順が提供されてもよい。
【0013】
着目地点は、ユーザによって訪問されるかもしれない位置であってもよく、例えば、ユーザが商品および/またはサービスを取得または消費するかもしれない位置であってもよい。着目地点の例は、例えば、店、レストラン、映画館、旅客ターミナル、学校、観光名所、ビューポイント、スポーツグラウンドまたは室内プールを含む。
【0014】
POIの属性は、時間と共にユーザの位置データから判定されてもよいPOIの特性またはPOIと関連付けられた特性であってもよい。POIは、当該POIで提供される商品および/またはサービスの性質に従って種々のカテゴリに分類されてもよい。
【0015】
ユーザは、位置データが測定されている、および/またはデータベースに格納されている、ユーザであってもよい。
【0016】
前記関連付けられた領域は、任意の形状またはサイズを有してもよい。
【0017】
前記関連付けられた領域は、前記着目地点を囲むエリアまたはゾーンを含んでもよい。例えば、前記関連付けられた領域は、前記着目地点を中心とした実質的に円形なエリアを含んでもよい。
【0018】
前記関連付けられた領域は、前記着目地点の近傍のエリアまたはゾーンを含んでもよい。
【0019】
前記関連付けられた領域は、駐車場、道路、進入路、私道等の、前記着目地点と関連付けられた特徴、あるいは前記着目地点の近傍の特徴の少なくとも一部を含んでもよい。
【0020】
前記関連付けられた領域は、前記着目地点と関連付けられた土地、土地および/または建物等の境界によって規定されてもよい。
【0021】
前記関連付けられた領域は、フェンス、壁等の、前記着目地点と関連付けられた境界特徴によって規定されてもよい。
【0022】
前記関連付けられた領域は、時間と共に変化してもよい。
【0023】
前記関連付けられた領域は、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質に依存してもよい。例えば、前記関連付けられた領域の形状および/またはサイズが、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質に依存してもよい。
【0024】
前記関連付けられた領域の形状および/またはサイズは、他の着目地点と関連付けられた領域の形状および/またはサイズに依存してもよい。例えば、前記関連付けられた領域の形状および/またはサイズは、近傍のあるいは隣接する着目地点と関連付けられた領域の形状および/またはサイズに依存してもよい。前記関連付けられた領域の形状および/またはサイズに依存は、近傍のあるいは隣接する着目地点の近接度に依存してもよい。
【0025】
前記関連付けられた領域を規定する位置データは、複数の位置、例えば前記着目地点と関連付けられた複数の位置、または前記着目地点の場所を表すデータを含んでもよい。
【0026】
前記関連付けられた領域を規定する前記位置データは、関数またはアルゴリズムを含んでもよく、関数またはアルゴリズムに従って生成されてもよい。
【0027】
前記関連付けられた領域を規定する前記位置データは、前記関連付けられた領域の境界または境界特徴を表してもよく、前記関連付けられた領域の境界または境界特徴と関連付けられてもよい。
【0028】
前記方法は、前記複数のユーザにおける各ユーザについて、時間と共にユーザの位置データの変化に従って前記属性を評価する工程を備えてもよい。前記方法は、前記関連付けられた領域に入るユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0029】
前記方法は、前記ユーザが前記関連付けられた領域へ入るなら、前記ユーザが前記着目地点を訪問したことを特定する工程を備えてもよい。
【0030】
前記方法は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数の割合を判定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、全ユーザ数に対する、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数の比を判定する工程を備えてもよい。
【0031】
位置データが測定され、および/またはデータベースに格納される全ユーザ数は、時間と共に、例えばポータブル・ナビゲーション装置等の所有者の全体数の変化の結果として、変化してもよい。しかしながら、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数は、位置データが測定され、および/またはデータベースに格納される全ユーザ数の関数であってもよい。
【0032】
したがって、前記関連付けられた領域へ入る全ユーザ数の割合は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数よりも意味のある着目地点の人気度の測定であるかもしれない。
【0033】
そのような方法は、マニュアルで着目地点を調査または監視することによって、着目地点の航空測量を行うことによって、および/または、訪問者の意見を記録することによって、等の他の手段によって訪問者の統計を収集する必要なしに、着目地点の訪問者統計が、ナビゲーションシステムを使用して測定されたユーザ位置データから自動的に収集されるのを可能にする。
【0034】
前記方法は、前記関連付けられた領域内のユーザの速度を判定する工程を備えてもよい。
【0035】
前記方法は、前記関連付けられた領域内のユーザの速度を閾値速度と比較する工程と、ユーザの速度が前記閾値速度よりも小さい場合に前記ユーザが前記着目地点を訪問していることを特定する工程と、を備えてもよい。
【0036】
前記方法は、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さを判定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、ユーザが前記関連付けられた領域内に位置している連続時間数および連続時間同士の時間間隔に従って、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さを判定する工程を備えてもよい。
【0037】
前記方法は、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さを閾値期間と比較する工程と、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さが前記閾値期間よりも大きい場合に前記ユーザが前記着目地点を訪問していることを特定する工程と、を備えてもよい。
【0038】
前記属性の評価は、前記関連付けられた領域において判定されたユーザ数、前記関連付けられた領域において判定されたユーザの速度、および、前記関連付けられた領域内でユーザによって費やされた時間の長さ、のうち少なくとも1つに従って前記属性を評価することを含んでもよい。
【0039】
前記方法は、ある時間に前記関連付けられた領域内にいるユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0040】
前記方法は、一日の間、一週間の間、一か月の間、一年の間、または複数年の間の、異なる時間における前記関連付けられた領域内のそれぞれのユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0041】
前記方法は、ある期間に前記着目地点を訪問するユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0042】
前記方法は、秒、分、時間、日、週、月、季節、一年、または複数年の期間に前記着目地点を訪問するユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0043】
時間と共に訪問者統計量の増大を判定することにより、訪問者の行動の解析、訪問者の傾向の特定、前記着目地点または他の関連付けられた着目地点へなされた変化に対する訪問者数の応答を可能にする。
【0044】
前記方法は、複数の異なる時間の各々における前記関連付けられた領域内のユーザ数に従って着目地点の始業時間および/または終業時間を判定する工程を備えてもよい。
【0045】
例えば、前記方法は、前記関連付けられた領域内のユーザ数が所定の閾値数より少ない第1の時間と、前記関連付けられた領域内のユーザ数が前記所定の閾値割合よりも多い、後の第2の時間との間の時間として、始業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0046】
同様に、前記方法は、前記関連付けられた領域内のユーザ数が所定の閾値数よりも多い第1の時間と、前記関連付けられた領域内のユーザ数が前記所定の閾値数よりも少ない、後の第2の時間との間の時間として終業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0047】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内に前記着目地点を訪問するそれぞれのユーザ数に従って着目地点の始業時間多および/または終業時間を判定する工程を備えてもよい。
【0048】
例えば、前記方法は、前記着目地点を訪問するユーザ数が所定の閾値数より少ない第1の期間と、前記着目地点を訪問するユーザ数が前記所定の閾値数より多い、後の第2の期間との間の時間として始業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0049】
同様に、前記方法は、前記着目地点を訪問するユーザ数が所定の閾値数より多い第1の期間と、前記着目地点を訪問するユーザ数が前記所定の閾値数より少ない、後の第2の期間との間の時間として終業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0050】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内に着目地点を訪問するそれぞれのユーザ数に従って前記着目地点の開業期間および/または休業期間を判定する工程を備えてもよい。
【0051】
前記方法は、ある日に着目地点を訪問するユーザ数に従って、着目地点がその日に訪問者へ開放されているか、あるいは閉ざされているかを判定する工程を備えてもよい。
【0052】
例えば、前記方法は、着目地点を訪問するユーザ数が所定数より多い日として、前記着目地点の開業日を特定する工程を備えてもよい。
【0053】
同様に、前記方法は、着目地点を訪問するユーザ数が所定数より少ない日として、前記着目地点の休業日を特定する工程を備えてもよい。
【0054】
前記方法は、複数の週の日々の各々に着目地点を訪問するユーザ数に従って、前記着目地点が週の特定の曜日に訪問者へ開放されているか、あるいは閉ざされているかを判定する工程を備えてもよい。
【0055】
前記方法は、複数の異なる時間の各々における前記関連付けられた領域内のユーザ数に従って着目地点の繁忙時間および/または閑散時間を判定する工程を備えてもよい。
【0056】
例えば、前記方法は、最多数のユーザが前記関連付けられた領域内にいる時間として繁忙時間を特定する工程を備えてもよい。
【0057】
同様に、前記方法は、最少数のユーザが前記関連付けられた領域内にいる時間として時間として閑散時間を特定する工程を備えてもよい。
【0058】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内に着目地点を訪問するそれぞれのユーザ数に従って着目地点の繁忙期間および/または閑散期間を判定する工程を備えてもよい。
【0059】
例えば、前記方法は、最多数のユーザが着目地点を訪問する期間として繁忙期間を特定する工程を備えてもよい。
【0060】
同様に、前記方法は、最少数のユーザが着目地点を訪問する期間として閑散期間を特定する工程を備えてもよい。
【0061】
前記方法は、着目地点において提供される商品および/またはサービスの性質に従って1以上のカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、小売、商業、産業、住居、沿道、歓待、エンターテイメント、娯楽、公共、観光スポット等を含むがこれらに限定されないカテゴリのリストから1以上のカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0062】
前記方法は、例えば、着目地点が、小売店、スーパーマーケット、ショッピングモール、大型ショッピングセンター、ショップ、ストア等を含む場合、小売りカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0063】
前記方法は、例えば、着目地点が、銀行、企業体、オフィス等を含む場合、商業カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0064】
前記方法は、例えば、着目地点が、ガソリンスタンド、給油所、沿道カフェ、沿道レストラン、沿道ショップ、自動車旅行者用ホテル(モーテル)等の沿道サービスを提供する施設を含む場合、沿道カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0065】
前記方法は、例えば、着目地点が、レストラン、カフェ、バー、パブ、ホテル等を含む場合、歓待カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0066】
前記方法は、例えば、着目地点が、工業団地、産業施設、製造プラント、工場、倉庫等を含む場合、産業カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0067】
前記方法は、例えば、着目地点が、居住地住所、居住施設、家等を含む場合、住居カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0068】
前記方法は、例えば、着目地点が、映画館、劇場、コンサート会場等を含む場合、エンターテイメントカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0069】
前記方法は、例えば、着目地点が、娯楽センター、スポーツクラブ、スポーツグラウンド、スイミングプール、公園等を含む場合、娯楽カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0070】
前記方法は、例えば、着目地点が、警察署、病院、学校、総合大学、単科大学、裁判所、官公庁施設等を含む場合、公共サービスカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0071】
前記方法は、例えば、着目地点が、展示センター、アートギャラリー、博物館、観光スポット、陸標、歴史上重要な場所、自然美のある場所等を含む場合、観光スポットカテゴリを着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0072】
前記方法は、着目地点を訪問するユーザ数に従って前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0073】
前記方法は、前記複数のユーザの各ユーザについての前記関連付けられた領域内のユーザ速度に従って前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、前記関連付けられた領域におけるユーザの平均速度に従って前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0074】
前記方法は、前記複数のユーザの各ユーザについての前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さに従って、前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、ユーザが前記関連付けられた領域内で費やす平均時間長に従って前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0075】
前記質パラメータは、着目地点への前記複数のユーザの人気度を表してもよく、あるいは、着目地点への前記複数のユーザの関心度を定量化してもよい。
【0076】
前記方法は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数、前記関連付けられた領域へ入る各ユーザの前記関連付けられた領域における速度、および、前記関連付けられた領域へ入る各ユーザによって前記関連付けられた領域において費やされる時間の長さ、の少なくとも1つに従って、着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0077】
前記方法は、ある期間中に前記関連付けられた領域へ入るユーザ数、前記期間中に前記関連付けられた領域へ入る各ユーザの前記関連付けられた領域における速度、および、前記期間中に前記関連付けられた領域へ入る各ユーザによって前記関連付けられた領域において費やされる時間の長さ、の少なくとも1つに従って、前記期間に着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0078】
前記方法は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数、前記関連付けられた領域におけるユーザの平均速度、および、前記関連付けられた領域においてユーザが費やす平均時間長、の少なくとも1つに従って、着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0079】
前記方法は、異なる時間について前記質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0080】
前記方法は、異なる期間について前記質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0081】
前記方法は、複数の異なる時間の各々における着目地点の質パラメータ値に従って着目地点の始業時間および/または終業時間を判定する工程を備えてもよい。
【0082】
例えば、前記方法は、前記質パラメータ値が所定値よりも小さい第1の時間と、前記質パラメータ値が前記所定値よりも大きい、後の第2の時間との間の時間として始業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0083】
同様に、前記方法は、前記質パラメータ値が所定値よりも大きい第1の時間と、前記質パラメータ値が前記所定値よりも小さい、後の第2の時間との間の時間として終業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0084】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内での着目地点のそれぞれの質パラメータ値に従って前記着目地点の始業時間および/または終業時間を判定する工程を備えてもよい。
【0085】
例えば、前記方法は、前記質パラメータ値が所定値よりも小さい第1の期間と、前記質パラメータ値が前記所定値よりも大きい、後の第2の期間との間の時間として始業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0086】
同様に、前記方法は、前記質パラメータ値が所定値よりも大きい第1の期間と、前記質パラメータ値が前記所定値よりも小さい、後の第2の期間との間の時間として終業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0087】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内での前記質パラメータ値に従って着目地点の開業期間および/または休業期間を判定する工程を備えてもよい。
【0088】
前記方法は、ある日の質パラメータ値に従って、着目地点がその日に訪問者へ開放されているか、あるいは閉ざされているかを判定する工程を備えてもよい。
【0089】
例えば、前記方法は、その日について評価された前記質パラメータ値が所定数より多い日として前記着目地点の開業日を特定する工程を備えてもよい。
【0090】
同様に、前記方法は、その日について評価された前記質パラメータ値が所定数より少ない日として前記着目地点の休業日を特定する工程を備えてもよい。
【0091】
前記方法は、複数の週の曜日の各々に関して評価された質パラメータ値に従って、着目地点が週の特定の曜日に訪問者に開放されているか、あるいは閉じられているかを判定する工程を備えてもよい。
【0092】
前記方法は、異なる時間または異なる期間についての質パラメータ値から着目地点の始業時間または開業期間および/または終業時間または休業期間を判定する工程を備えてもよい。
【0093】
前記方法は、異なる期間についての質パラメータ値から着目地点の繁忙期間および/または閑散期間を判定する工程を備えてもよい。
【0094】
例えば、前記方法は、最大質パラメータ値に対応する期間として繁忙期間を特定する工程を備えてもよい。
【0095】
同様に、前記方法は、最小質パラメータ値に対応する期間として閑散期間を特定する工程を備えてもよい。
【0096】
前記方法は、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに、着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリを格納する工程を備えてもよい。
【0097】
前記方法は、データベースに格納された着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリと、前記データベースにおける着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0098】
前記方法は、着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、定量的情報に基づいて着目地点を訪問すべきかどうかに関してユーザが決定することを可能にするために、着目地点の質パラメータ値および/または1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。
【0099】
前記方法は、着目地点の1以上の属性値および/または着目地点の1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。
【0100】
前記方法は、ユーザの要求に応じて着目地点の1以上の属性値および/または着目地点の1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。前記方法は、シンボルと着目地点のカテゴリとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0101】
前記方法は、着目地点のカテゴリと関連付けられたシンボルを表示する工程を備えてもよい。
【0102】
前記方法は、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質を表すシンボルの近傍に前記着目地点の属性値を表示する工程を備えてもよい。
【0103】
前記方法は、複数の着目地点における各着目地点の1以上の属性を評価する工程を備えてもよい。
【0104】
前記方法は、1以上のカテゴリを、着目地点の各々において提供される商品および/またはサービスの性質に従って複数の着目地点における各着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0105】
前記複数の着目地点は、街、都市部、郊外の住宅地、地方、郵便エリア、都市、領域等の所定の地理的エリア内に位置する着目地点を含んでもよい。
【0106】
前記方法は、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに、複数の着目地点における各着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリを格納する工程を備えてもよい。
【0107】
前記方法は、データベースに格納された複数の着目地点における各着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリと、前記データベースにおける各着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0108】
前記方法は、複数の着目地点における各着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。
【0109】
前記方法は、シンボルと、複数の着目地点における各着目地点のカテゴリとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0110】
前記方法は、複数の着目地点における各着目地点のカテゴリと関連付けられたシンボルを表示する工程を備えてもよい。
【0111】
前記方法は、複数の着目地点内で同一カテゴリにおける各着目地点の質パラメータ値に従って、複数の着目地点における着目地点のランクを判定する工程を備えてもよい。
【0112】
前記方法は、前記着目地点の質パラメータ値、および、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質と同一または類似する商品および/またはサービスを提供し且つ前記着目地点と同じ地理的エリアに位置する1以上のさらなる着目地点の質パラメータ、に従って、前記着目地点のランクを判定する工程を備えてもよい。
【0113】
着目地点の前記ランクは、同一カテゴリの他の着目地点と比較した前記着目地点の人気度を表してもよい。着目地点の前記ランクは、街、都市部、郊外の住宅地、地方、郵便エリア、都市、領域等と同じ所定の地理的エリア内に位置する同一カテゴリの他の着目地点と比較した前記着目地点の人気度を表してもよい。
【0114】
前記方法は、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに、複数の着目地点における前記着目地点のランクを格納する工程を備えてもよい。
【0115】
前記方法は、データベースに格納された前記着目地点のランクと、前記データベースにおける前記着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0116】
前記方法は、前記着目地点のランクを表示する工程を備えてもよい。
【0117】
着目地点のランクを表示する工程は、同じカテゴリにおける他の着目地点と比較した前記着目地点の人気度に関する情報をユーザへ提供してもよい。例えば、着目地点のランクを表示する工程は、街、都市部、郊外、地方、郵便エリア、都市、領域等の同じ所定の地理的エリア内にある同じカテゴリにおける他の着目地点と比較した前記着目地点の人気度に関する情報をユーザへ提供してもよい。そのようなランクを表示する工程により、ユーザは、定量的比較情報に基づいて着目地点を訪問すべきかどうかについて決定することが可能になる。
【0118】
前記方法は、
領域とさらなる着目地点とを関連付ける工程と、
前記複数のユーザの位置データの、前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域を規定する位置データとの比較に従って、前記さらなる着目地点の属性を評価する工程と、
を備えてもよい。
【0119】
前記さらなる着目地点は、前記着目地点と同じカテゴリを有してもよい。
【0120】
前記さらなる着目地点は、前記着目地点と同じく、街、都市部、郊外の住宅地、地方、郵便エリア、都市、領域等の所定の地理的エリアにあってもよい。
【0121】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0122】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数に従って、前記さらなる着目地点と、前記着目地点とを関連付ける工程を備えてもよい。
【0123】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数を、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに格納する工程を備えてもよい。
【0124】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数と、データベースにおける前記着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0125】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数を表示する工程を備えてもよい。
【0126】
第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数を表示することは、前記着目地点と同じ所定の地理的エリアにおいて前記着目地点と類似の商品および/またはサービスを提供する代替着目地点をユーザが選択するのを可能にしてもよい。
【0127】
前記方法は、前記ユーザの位置データを判定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、絶対位置測定技術および/または相対位置測定技術を使用して前記ユーザの位置データを判定する工程を備えてもよい。
【0128】
前記方法は、全地球測位システム(GPS)またはガリレオ等の衛星ナビゲーションシステムを使用して、ユーザの絶対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0129】
前記方法は、デッドレコニング技術または慣性ナビゲーション技術を使用して、ユーザの相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0130】
前記方法は、ジャイロスコープ、加速度計等を使用して、ユーザの相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0131】
前記方法は、既知の絶対位置または共通基準に対する既知の位置を有するマッピングされたオブジェクトと比較した、ユーザの相対位置データを測定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、カメラ、レーザスキャナまたはレーダー等の1以上のセンサを使用して、マッピングされたオブジェクトと比較したユーザの相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0132】
前記方法は、前記関連付けられた領域を規定する位置データを判定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、絶対位置測定技術および/または相対位置測定技術を使用して前記関連付けられた領域を規定する位置データを判定する工程を備えてもよい。
【0133】
前記方法は、全地球測位システム(GPS)またはガリレオ等の衛星ナビゲーションシステムを使用して、前記関連付けられた領域を規定する絶対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0134】
前記方法は、デッドレコニング技術または慣性ナビゲーション技術を使用して、前記関連付けられた領域を規定する相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0135】
前記方法は、ジャイロスコープ、加速度計等を使用して、前記関連付けられた領域を規定する相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0136】
前記方法は、既知の絶対位置または共通基準に対する既知の位置を有するマッピングされたオブジェクトと比較した、前記関連付けられた領域を規定する相対位置データを測定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、カメラ、レーザスキャナまたはレーダー等の1以上のセンサを使用して、マッピングされたオブジェクトと比較した、前記関連付けられた領域を規定する相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0137】
前記方法は、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに、前記関連付けられた領域を規定する位置データを格納する工程を備えてもよい。
【0138】
前記方法は、前記関連付けられた領域を規定する位置データと、前記データベースにおける前記着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0139】
前記方法は、前記関連付けられた領域を表示する工程を備えてもよい。
【0140】
本発明のさらなる側面によれば、前記方法を使用して判定された前記着目地点の属性の値を受信して表示するように構成されたナビゲーション装置が提供される。
【0141】
本発明のさらなる側面によれば、前記方法を実施するように構成された装置が提供される。
【0142】
本発明のさらなる側面によれば、着目地点の属性を評価する装置であって、複数のユーザの位置データを格納するデータストアと、領域と前記着目地点とを関連付けるように構成され、前記複数のユーザの位置データの、前記関連付けられた領域を規定する位置データとの比較に従って、前記属性を評価するように構成された処理リソースと、を備える装置が提供される。
【0143】
前記複数のユーザは、位置データが前記データストアに格納されている多数のユーザを含んでもよい。
【0144】
前記装置は、前記複数のユーザにおける各ユーザについて、時間と共にユーザの位置データの変化に従って前記属性を評価するように構成されてもよい。
【0145】
前記装置は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数を判定するように構成されてもよい。
【0146】
前記装置は、前記関連付けられた領域内のユーザの速度を判定するように構成されてもよい。
【0147】
前記装置は、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さを判定するように構成されてもよい。
【0148】
前記装置は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数、前記関連付けられた領域へ入る各ユーザの前記関連付けられた領域における速度、および、前記関連付けられた領域へ入る各ユーザの前記関連付けられた領域において費やされる時間の長さ、の少なくとも1つに従って、前記着目地点の質パラメータを評価するように構成されてもよい。
【0149】
前記装置は、異なる期間に前記質パラメータを評価するように構成されてもよい。
【0150】
前記装置は、異なる時間または異なる期間の質パラメータ値から、前記着目地点の始業時間または開業期間および/または終業時間または休業期間を判定するように構成されてもよい。
【0151】
前記装置は、異なる期間の質パラメータ値から前記着目地点の繁忙期間および/または閑散期間を判定するように構成されてもよい。
【0152】
前記装置は、前記着目地点の質パラメータ値と、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスと同一または類似の商品および/またはサービスを提供しており前記着目地点と同じ地理的エリアに位置する1以上のさらなる着目地点の質パラメータ値と、に従って、着目地点のランクを判定するように構成されてもよい。
【0153】
前記装置は、前記着目地点の属性値を表示するように構成されてもよい。
【0154】
前記装置は、ユーザの要求に応じて前記着目地点の前記属性値を表示するように構成されてもよい。
【0155】
前記装置は、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質を表すシンボルの近傍に前記着目地点の前記属性値を表示するように構成されてもよい。本発明の別の独立的側面によれば、着目地点の位置データと、前記着目地点と関連付けられた属性値と、を含むデータベースが提供され、前記属性値は、領域と前記着目地点とを関連付け、複数のユーザの位置データと前記関連付けられた領域を規定する位置データとを比較することによって、評価される。本発明のさらなる独立的側面によれば、複数のユーザの各々の位置データの、前記着目地点と関連付けられた領域を規定する位置データとの比較に従って、着目地点の属性を評価する装置を含むナビゲーションシステムが提供される。
【0156】
前記ナビゲーションシステムは、例えば、全地球測位システム(GPS)またはガリレオ等の衛星ナビゲーションシステムを含んでもよい。
【0157】
前記ナビゲーションシステムは、ポータブル・ナビゲーション装置(PND)等のナビゲーション装置等を含んでもよい。
【0158】
前記ナビゲーションシステムは、車両ナビゲーションシステム等を含んでもよい。前記ナビゲーションシステムは、デッドレコニングまたは慣性ナビゲーションのために構成されたハードウェアを備えてもよい。例えば、ナビゲーションシステムは、ジャイロスコープ、加速度計等を備えてもよい。
【0159】
前記ナビゲーションシステムは、マッピングされたオブジェクトと比較した、ユーザの相対位置データを測定するためのハードウェアを備えてもよい。例えば、前記ナビゲーションシステムは、カメラ、レーザスキャナまたはレーダー等の1以上のセンサを備えてもよい。
【0160】
前記ナビゲーションシステムは、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースを備えてもよい。
【0161】
本発明の一側面の任意の特徴は、任意の適切な組み合わせで、別の他の側面に適用されてもよい。例えば、装置、システム、方法またはコンピュータプログラム製品の特徴の何れか1つが、任意の他の1以上の装置、システム、方法またはコンピュータプログラム製品の特徴に適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0162】
本発明は、以下の図面を参照した非限定的な例を用いてさらに記述されるだろう。
【図1】図1は、本発明の実施形態を含むマッピングおよび/またはナビゲーションシステムの概略表現である。
【図2】図2は、本発明の実施形態を含むナビゲーションシステムの概略表現である。
【図3】図3は、期間Tに対して着目地点と関連付けられた属性を評価する方法の第1の部分を構成する初期化手順を説明するフローチャートである。
【図4】図4は、図3の期間Tに対して着目地点と関連付けられた属性を評価する方法の第2の部分を説明するフローチャートである。
【図5】図5は、三つのユーザの例について、図3および4で説明される方法の使用を説明する概略表現である。
【図6】図6は、図3および4の方法を使用して判定されるような、給油所またはガソリンスタンドを含む着目地点の品質属性を表示するポータブル・ナビゲーション装置のスクリーンショットを示す。
【図7】図7は、図3および4の方法を使用して判定されるような、1年の期間に対して月ごとに着目地点を訪問するユーザ数の発展を説明する棒グラフである。
【図8】図8は、図3および4の方法を使用して判定されるような、刻一刻と数週間のうち週の同じ曜日に着目地点を訪問するユーザ数の発展を説明する棒グラフである。
【図9】図9は、図3および4の方法を使用して判定されるような給油所またはガソリンスタンドを含む着目地点の始業時間および終業時間を表示するポータブル・ナビゲーション装置のスクリーンショットを示す。
【図10】図10は、図3および4の方法を使用して判定されるような給油所またはガソリンスタンドを含む着目地点の品質属性およびランク属性を表示するポータブル・ナビゲーション装置のスクリーンショットを示す。
【図11】図11(a)は、着目地点を囲む関連領域を有する当該着目地点を訪問するユーザによって進まれる経路を説明する概略表現である。 図11(b)は、着目地点の近傍の関連領域を有する当該着目地点を訪問するユーザによって進まれる経路を説明する概略表現である。 図11(c)は、着目地点の進入路と関連付けられた関連領域を有する当該着目地点を訪問するユーザによって進まれる経路を説明する概略表現である。 図11(d)は、着目地点の近傍を通過する道路の一部と関連付けられた関連領域を有する当該着目地点を訪問するユーザによって進まれる経路を説明する概略表現である。
【発明を実施するための形態】
【0163】
図1は、マッピングシステムおよび/またはナビゲーションシステムの概略説明図である。システムは、複数の位置判定装置4a乃至4e、この場合はポータブル・ナビゲーション装置、と通信するように動作可能なサーバ8を備えている。明確化のため、5つのナビゲーション装置4a乃至4eのみ示されているが、実際には数千、あるいはそれ以上のナビゲーション装置が、サーバ8と通信してもよいことが理解されるだろう。
【0164】
図1に示される装置4a乃至4eは、ポータブル・ナビゲーション装置であるが、それらは、自身の位置を判定することができ、サーバ8へ位置データを提供することができる任意のタイプの装置、例えば携帯電話、PDAまたはパーソナル・コンピュータを含む任意のタイプのGPS使用可能装置、であってもよい。
【0165】
サーバ8は、プロセッサ12と、メモリ14と、送信機20と、受信機22とを備える。動作時には、プロセッサ12は、ユーザ位置データ、例えば装置4a乃至4eから受信されるユーザ位置データ、を処理する位置データ処理モジュール11と、着目地点(POI)データ処理モジュールとを含む処理ソフトウェアを実行することができる。
【0166】
サーバ8は、マップデータを格納し且つユーザ位置データも格納するデータストア18と接続されている。
【0167】
ナビゲーション装置4a乃至4eの通常の場合の動作時には、それらナビゲーション装置からのGPSデータは、通常ポータブル・ナビゲーションシステム自体に含まれるデータロガーモジュールの形式で、ロギング装置に定期的に(例えば、既知のシステムのために5秒ごとに)記録される。各ナビゲーション装置のGPSデータは、充電または更新のためにユーザによってドッキング・ステーションにドッキングされる場合に、インターネット接続を介してサーバ8へ送信される。ユーザは、サーバへGPSデータを送信するために自身の許可を求められてもよく、多くのユーザはそのようなGPSデータの送信を許可していることが判明している。説明した実施形態の変形では、無線接続を使用してナビゲーション装置4a乃至4eから直接データが送信される。いずれの場合にも、GPSデータは匿名で扱われ、特定のユーザまで遡ることはできない。
【0168】
サーバ8は、緯度/経度位置決め情報と一緒に、時間と共に収集された全てのGPSデータを大容量データ記憶装置18に格納する。多数のユーザからの大量のGPSデータが蓄積され、時間と共に、領域またはネットワークにおいてあらゆる可能性のある道路の移動を示すGPSデータが取得されることが理解されるだろう。ユーザ位置情報を提供するだけでなく、GPSデータは、必要に応じて各ナビゲーション装置の速度または他の軌跡データまたは動作データを提供するために解析されうる。
【0169】
大容量データ記憶装置18は、例えば、ノード(節点)および接続構造(道路セグメント)を使用した数学的グラフとして、道路ネットワークのトポロジー(接続形態)を記述する道路ネットワークのデジタルグラフを含んでもよいマップデータも格納する。
【0170】
図1の実施形態では、マップデータは、着目地点に関するデータも含む。以下でより詳細に説明されるように、位置データ処理モジュールおよびPOIデータ処理モジュールは、着目地点の属性を評価するためにナビゲーション装置または他の装置から取得された位置データを処理することができ、そうした属性の値に基づいてさらなる動作を実行することができる。図1の実施形態ではサーバ8は多数の異なるユーザから位置データを収集することができるが、その位置データは、サーバ8による処理のために第三者によって代替的あるいは追加的に提供されてもよいことが理解されるだろう。
【0171】
位置データの処理、着目地点の属性の評価、および、そのような属性の値に基づくさらなる動作の実行が、以下で詳細に説明される。しかしながら、まず第1に、サーバ8の特徴、ナビゲーション装置4のうちの1つ、および、ナビゲーション装置4とサーバ8との間の通信が、例として、図2を参照してより詳細に説明される。
【0172】
ナビゲーション装置4は、GPS受信装置6を有しているか、あるいはGPS受信装置6と接続される。ナビゲーション装置4は、デジタル接続、例えば既知のBluetooth(登録商標)技術を介したデジタル接続、を確立するために、必要に応じて、“モバイル”のネットワークハードウェア、すなわち携帯装置(不図示)、例えば携帯電話、PDA、および/または、携帯電話技術を有する任意の装置、を介した通信ネットワークで、通信セッションを確立することができる。その後、そのネットワーク・サービス・プロバイダを通じて、携帯装置は、サーバ8との(例えばインターネットを通じた)ネットワーク接続を確立することができる。そのようなものとして、“リアルタイムの”あるいは少なくとも極めて“最新の” 情報ゲートウェイ を提供するために、(単独での移動および/または車両での移動のように、移動可能である、あるいは、しばしば移動する)ナビゲーション装置4と、サーバ8との間で“モバイル”ネットワーク接続が確立されうる。
【0173】
(サービスプロバイダを介して)携帯装置と、サーバ8等の他の装置との間でネットワーク接続を確立することは、例えばインターネットを使用して、既知の方法で行われうる。この点において、あらゆる適切な通信プロトコル、例えば、TCP/IP層プロトコル、が採用されうる。さらにその上、携帯装置は、CDMA2000、GSM、IEEE 802.11a/b/c/g/n等のあらゆる通信標準を利用することができる。
【0174】
従って、例えば、携帯電話またはナビゲーション装置4内の携帯電話技術を介して、データ接続によって達成されうる、インターネット接続が利用されてもよいことが理解されうる。
【0175】
図示はされていないが、ナビゲーション装置4は、もちろん、(例えばアンテナを含む)ナビゲーション装置4内に自身の携帯電話技術を含んでもよい。ナビゲーション装置4内の携帯電話技術は、例えば必要な携帯電話技術および/またはアンテナを備えた、内部コンポーネントを含むことができ、および/または、挿入カード(例えば、加入者識別モジュール(SIM)カード)を含むことがきる。そのようなものとして、ナビゲーション装置4内の携帯電話技術は、例えばインターネットを介して、任意の携帯装置の方法と類似の方法で、同様にして、ナビゲーション装置4とサーバ8との間でネットワーク接続を確立することができる。
【0176】
電話設定のために、Bluetooth(登録商標)を使用可能なナビゲーション装置が、絶え間なく変化する携帯電話モデル、製造業者等とともに正確に動作するように使用されてもよく、モデル/製造業者に特有の設定が例えばナビゲーション装置4に格納されてもよい。この情報のために格納されるデータは更新されうる。
【0177】
図1において、ナビゲーション装置4は、多数の異なる装置によって実施されうる汎用通信チャネル10を介してサーバ8と通信するように描写されている。通信チャネル10は、一般に、ナビゲーション装置4とサーバ8とを接続する伝搬媒体またはパスを表す。通信チャネル10を介した接続がサーバ8とナビゲーション装置4との間で確立されると、サーバ8およびナビゲーション装置4が通信しうる(そのような接続は携帯装置を介したデータ接続、インターネットを通じパーソナル・コンピュータを介した直接接続でありうることに留意されたい)。
【0178】
通信チャネル10は、特定の通信技術に限定されない。さらに、通信チャネル10は、単一の通信技術に限定されない。すなわち、通信チャネル10は、様々な技術を使用するいくつかの通信リンクを含んでもよい。例えば、通信チャネル10は、電気通信、光学通信、電磁通信等のパスを提供するように構成されうる。そのようなものとして、通信チャネル10は、電気回路、有線および同軸ケーブル等の導電体、光ファイバケーブル、コンバータ、無線周波(RF)、大気、空間等のうちの1つまたはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。さらに、通信チャネル10は、例えばルータ、リピータ、バッファ、送信機、および受信機等の媒介装置を含みうる。
【0179】
一つの例示的な構成において、通信チャネル10は、電話ネットワークおよびコンピュータネットワークを含む。さらに、通信チャネル10は、無線通信、例えばマイクロ波周波数通信等の、赤外線通信、無線周波数通信に対応することができる。さらに、通信チャネル10は、衛星通信に対応することができる。
【0180】
通信チャネル10を通じて送信される通信信号は、所与の通信技術に必要あるいは所望な信号を含むがそれに限定されない。例えば、信号は、時分割多アクセス(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)等のセルラ通信技術に使用されるように構成されてもよい。デジタル信号およびアナログ信号の両方が通信チャネル10を通じて送信されうる。これらの信号は、通信技術に好適であるように変調、暗号化、および/または圧縮されてもよい。
【0181】
上述したように、サーバ8は、例示されていない他の構成要素に加えて、メモリ14と動作可能に接続されたプロセッサ12であって、有線または無線の接続16を介して大容量データ記憶装置18と動作可能にさらに接続されたプロセッサ12を含む。大容量データ記憶装置18は、大量のナビゲーションデータおよびマップ情報を含み、サーバ8とは別個の装置であってもよく、あるいはサーバ8に組み込まれてもよい。プロセッサ12は、送信機20および受信機22と動作可能に接続され、通信チャネル10を介してナビゲーション装置4へ情報を送信し、ナビゲーション装置4から情報を受信する。送受信される信号は、データ信号、通信信号、および/または他の伝播信号を含んでもよい。送信機20および受信機22は、ナビゲーションシステム2の通信設計で使用される通信要求および通信技術に従って選択または設計されてもよい。さらに、送信機20および受信機22の機能は単一のトランシーバに組み合わされてもよいことに留意すべきである。
【0182】
ナビゲーション装置4は、通信チャネル10を通じてサーバ8と通信し、送信機24および受信機26を使用して通信チャネル10を通じて信号および/またはデータを送受信するように構成されうるが、これらの装置は、サーバ8以外の装置と通信するためにさらに使用されうることに留意されたい。さらに、送信機24および受信機26は、ナビゲーション装置4の通信設計で使用される通信要求および通信技術に従って選択または設計され、送信機24および受信機26の機能は単一のトランシーバに組み合わされてもよい。もちろん、ナビゲーション装置4は、他のハードウェア部品および/または機能部品も備えてもよい。
【0183】
サーバメモリ14に格納されるソフトウェアは、プロセッサ12に命令を提供し、サーバ8がナビゲーション装置4へサービスを提供するのを可能にする。サーバ8によって提供される1つのサービスは、ナビゲーション装置4からの要求を処理すること、および大容量データ記憶装置18からナビゲーション装置4へナビゲーションデータを送信することを含む。サーバ8によって提供されうる別のサービスは、所望のアプリケーションの様々なアルゴリズムを使用してナビゲーションデータを処理すること、およびこれらの計算結果をナビゲーション装置4へ送信することを含む。
【0184】
サーバ8は、無線チャネルを介してナビゲーション装置4によってアクセス可能なデータのリモート・ソースを構成してもよい。サーバ8は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)等に配置されるネットワークサーバを含んでもよい。
【0185】
サーバ8は、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ等のパーソナル・コンピュータを含んでもよく、通信チャネル10は、パーソナル・コンピュータとナビゲーション装置4とを接続するケーブルであってもよい。あるいは、パーソナル・コンピュータは、サーバ8とナビゲーション装置4との間でインターネット接続を確立するために、ナビゲーション装置4とサーバ8との間で接続されてもよい。
【0186】
ナビゲーション装置4は、自動的に、あるいはユーザがナビゲーション装置4をサーバ8と接続したことに応じて、定期的に更新されてもよく、および/または、例えば無線モバイル接続装置およびTCP/IP接続を介してよりコンスタントな接続または頻繁な接続がサーバ8とナビゲーション装置4との間でなされることに応じてより動的であってもよい、情報ダウンロードを通じて、サーバ8から情報を提供されてもよい。多くの動的な計算について、サーバ8内のプロセッサ12は、処理ニーズの大部分を扱うように使用されてもよいが、しかしながら、ナビゲーション装置4のプロセッサ(図1において不図示)もまた、サーバ8との接続とはしばしば独立して多くの処理および計算を扱うことができる。
【0187】
ナビゲーション装置4は、入力装置28および表示装置30、例えばディスプレイ・スクリーンをさらに備える。ここでは入力装置28は単数で参照がなされているが、入力装置28は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル、および/または情報を入力するために利用される任意の他の既知の入力装置を含む、任意の数の入力装置を表すことを当業者は理解すべきである。同様に、表示装置30は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)等の任意のタイプのディスプレイ・スクリーンを含みうる。
【0188】
1つの構成において、入力装置28および表示装置30は、(直接入力、メニュー選択を介した)情報の入力と、タッチパネル・スクリーンを通じた情報の表示との両方を可能にするために、タッチパッド入力またはタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置を提供するように統合され、ユーザは、複数の表示選択の1つを選択するために、あるいは複数の仮想または“ソフト”ボタンの1つを起動するために、ディスプレイ・スクリーンの一部をタッチすることのみ必要である。
【0189】
上述したように、サーバ8のプロセッサ12は、ユーザの位置データを処理してPOIの属性値を判定するように動作可能である。属性値は、後続のアクセスまたは処理のためにデータ記憶装置18に格納されうる。一例においては、プロセッサ12は、ユーザ近くのPOIの属性値を判定するように動作可能であり、あるいは、もし以前に判定されているならデータ記憶装置18から属性値を読み出して、表示装置30を介したユーザへの表示のためにナビゲーション装置4へPOIの属性値を送信するように動作可能である。
【0190】
ここで参照されるPOIの属性の例は、そのPOIを訪問するユーザ数、POI近くのユーザ速度、およびPOI近くでユーザによって費やされる時間の長さを含む。POIの他の属性は、1以上のそのような属性に応じて計算される質パラメータを含む。さらなるPOIの属性は、始業(オープン)時間および終業(クローズ)時間あるいは繁忙時間および閑散時間を含む。
【0191】
図3は、この例ではデータ記憶装置18に格納された位置データおよびPOIデータを使用して位置データ処理モジュール11およびPOIデータ処理モジュール13によって実行される、期間Tと関連付けられたPOIの属性値を判定する方法の実施形態の初期化手順を説明する。図3に示されるように、方法はステップ102におけるPOIの特定から開始し、ステップ104においてPOIと関連付けられた関連領域(AR)の特定を続ける。方法はステップ106においてARを規定する位置データの判定を続ける。方法のステップ108において、ユーザインデックスiが1に初期化され、時間インデックスjがゼロに初期化される。時間tがステップ110において時間インデックスjとサンプリング間隔Δtとの積として計算される。
【0192】
ステップ112は、例えばデータ記憶装置18または位置データの他のデータベースに格納される時間tにおけるユーザiの位置データを調べることによって、時間tにおけるユーザiの位置を判定する工程を備えている。時間tにおけるユーザiの位置データは、ユーザiが時間tにARにいるかどうかを判定するためにステップ114においてARの位置データと比較される。ユーザがARにいるなら、時間tにおけるユーザiのブーリアン配列(Boolean array)要素v(i,j)がステップ116においてTRUEに設定される。そうでなければブーリアン配列要素v(i,j)の値はステップ118においてFALSEに設定される。ステップ120においてユーザインデックスiがユーザの全体数Nと等しいなら、ステップ122においてユーザインデックスが1に再初期化され、POIを訪問するユーザ数nがゼロに初期化される。そうでなければステップ124においてユーザインデックスiは1だけインクリメントされ、ステップ120においてユーザインデックスiがユーザの全体数Nと等しくなるまでステップ112からステップ120を含めたステップが繰り返される。
【0193】
方法は、図4に示されるように、ステップ126において1だけ時間インデックスjをインクリメントし、ステップ128において時間インデックスjとサンプリング間隔Δtとの積として時間tを再計算することによって継続する。ステップ130は時間tにおけるユーザiの位置を判定する工程を備える。時間tにおけるユーザiの位置は、ユーザiが時間tにおいてARにいるかどうかを判定するためにステップ132においてARの位置データと比較される。ユーザがARにいるなら、ステップ134において時間tにおけるユーザiのブーリアン配列要素v(i,j)の値はTRUEに設定される。そうでなければ、ステップ136においてブーリアン配列要素v(i,j)の値はFALSEに設定される。ステップ138において、以前のブーリアン配列要素v(i,j−1)の値がFALSEであり、かつ現在のブーリアン配列要素v(i,j)の値がTRUEであるなら、ユーザiは時間t=(j−1)Δtと、時間t=jΔtとの間にARに入っており、ステップ140においてPOIを訪問するユーザ数nが1だけインクリメントされる。
【0194】
ステップ142においてユーザインデックスiがユーザの全体数Nと等しいなら、ステップ144においてj=Jであるかどうか判定するためにチェックが行われる。ここでJは期間Tにおける時間間隔Δtの数である(すなわち、T=JΔt)。そうでなければ、ステップ146において、ユーザインデックスiは1だけインクリメントされ、ユーザインデックスiがステップ142においてユーザの全体数Nと等しくなるまでステップ130からステップ142を含めたステップが繰り返される。ステップ144においてj=Jであるなら、ステップ148において、属性値は判定されたnの値である。そうでなければ、ステップ126で時間インデックスjが1だけインクリメントされ、時間インデックスjがステップ144において期間Tにおける時間間隔Δtの数Jと等しくなるまでステップ128からステップ144を含めたステップが繰り返される。
【0195】
図5は、3つの異なるユーザ軌跡(すなわち、N=3)の例について、POI150を中心として関連付けられた円形AR152を有するPOI150に対する図3および図4の方法を説明する。各ユーザ軌跡は、t=0とt=Tとの間の時間tに応じたユーザiの位置を表しており、ユーザi=1の軌跡154は一点鎖線として示され、ユーザi=2の軌跡156は点線として示され、ユーザi=3の軌跡158は実線として示される。円形AR152の半径は、AR152の外周が、POI150と関連付けられた土地または建物を区切るように、およびPOI150と関連付けられた土地または建物を1以上の他のPOI(不図示)と関連付けられた土地または建物と分離するように選択される。POI150の位置データは大容量ストレージデータベース18に格納される。同様に、AR152を規定する位置データが大容量ストレージデータベース18に格納される。
【0196】
軌跡154は道路160に沿ったユーザi=1の移動に対応しており、一方、軌跡156は同じ道路160に沿ったユーザi=2の移動に対応しているが反対方向である。POI150への進入路であってもよく、またはPOI150に隣接してあるいは近くを通過するさらなる道路であってもよい、異なる道路に沿ったユーザi=3の移動に軌跡158が対応している。ユーザi=1の軌跡154も、ユーザi=2の軌跡156も、t=0からt=Tの間でAR152に入ることはない。しかしながら、ユーザi=3の軌跡158は、t=Δtからt=2Δtの間でAR152に入る。図2および図3の方法を図4の軌跡154、156、および158に適用することによって、t=0とt=Tとの間でAR152に入るユーザ数nは1となる。すなわち、t=0とt=Tとの間でPOI150を訪問するユーザ数nは1である。
【0197】
図5の例ではユーザ数N=3であるが、一般にNは3よりもはるかに大きいことが理解されるべきである。さらに、図5の例で説明されるユーザの移動は、分または時間のオーダーの期間に対するユーザの移動に対応するが、一般に、ユーザの移動は、日、週、月または年という期間にわたって追跡されてもよい。
【0198】
ある期間にPOIを訪問するユーザ数は、その期間でのPOIの人気度を表す。しかしながら、一般にPOIを訪問するユーザ数は、特に一日のうちの時刻や一週間のうちの曜日に応じて変化する。したがって、POIの人気度を判定するために、POIを訪問するユーザ数は、サーバのプロセッサ12によって1以上の週のある期間評価される。したがって、一実施形態において、サーバのプロセッサ12は、1週間においてPOIを訪問するユーザ数として、POIの質パラメータを計算する。POIの質パラメータは次にナビゲーション装置4へ送信され、入力装置28を介したユーザ入力に応じて表示装置30によって表示されてもよい。例えば、図6に示されるように、ガソリンスタンドPOIの質パラメータが、表示装置30上でPOIの位置を表すガソリンポンプのシンボル204と隣接する位置202において表示されてもよい。図6に示されるように、POIは、ユーザの目的地206と同じ地理的エリアにあってもよい。あるいは、POIがそれ自体ユーザの目的地であってもよい。
【0199】
サーバのプロセッサ12は、時間と共にPOIを訪問するユーザ数の増加を計算してもよい。例えば、図7は、12か月の期間にわたって月ごとにサーバのプロセッサ12によって計算されたPOIを訪問するユーザ数を示している。そのような情報は個々のユーザにとって特に役立つものではないかもしれないが、そのような情報はPOIの所有者または経営者(オペレータ)にとって貴重であるかもしれない。例えば、そのような情報は、POIの所有者または経営者(オペレータ)に、時間と共に消費者行動の指標を提供することができる。そのような情報は、POIで提供される商品および/またはサービスの変化、例えばPOIで提供される商品および/またはサービスの価格および/または質の変化の結果として、時間と共にPOIに引き付けられる消費者数の変化の指標を提供することができる。そのような情報はまた、時間と共にPOIに引き付けられる消費者数の変化の指標を提供することができるので、特定のPOIの所有者または経営者(オペレータ)が、同じ地理的エリアで同じ商品および/またはサービスを提供する他のPOIの人気度を監視することを可能にする。時間と共にPOIに引き付けられるリピート消費者数のあらゆる変化が計算されてもよい。そのような情報は一般に、サーバ8と関連付けられたディスプレイ(不図示)または他の出力装置および/または出力ポート(不図示)を介してアクセス可能である。
【0200】
図8は、数週の期間にわたって平均化された特定の曜日の時間ごとに、サーバのプロセッサ12によって計算されたPOIを訪問するユーザ数を示している。サーバのプロセッサ12は次に、ある時間にPOIを訪問するユーザ数が4以下であり、かつ連続する時間においてPOIを訪問するユーザ数が4より多いかどうかに従って、POIの始業時間を抽出する。
【0201】
図8に示される例では、06:00と07:00との間の7番目の時間にPOIを訪問するユーザ数は2であるが、一方、07:00と08:00との間の8番目の時間にPOIを訪問するユーザ数は5であり、問題になっているその曜日について07:00amという始業時間を示している。
【0202】
サーバのプロセッサ12は次に、ある時間にPOIを訪問するユーザ数が4以上であり、かつ連続する時間においてPOIを訪問するユーザ数が4より少ないかどうかに従って、POIの終業時間を抽出する。図8に示される例では、17:00と18:00との間の18番目の時間にPOIを訪問するユーザ数は34であるが、一方、18:00と19:00との間の19番目の時間にPOIを訪問するユーザ数は3であり、問題になっているその曜日について06:00pmという終業時間を示している。
【0203】
関連する当該曜日におけるPOIの始業時間および終業時間は、次にナビゲーション装置4へ送信され、入力装置28を介したユーザ入力に応じて表示装置30によって表示されてもよい。例えば、図9に示されるように、ガソリンスタンドPOIの始業時間(オープン)および終業時間(クローズ)が、表示装置30上でPOIの位置を表すガソリンポンプのシンボル304と隣接する位置302において表示されてもよい。図9に示されるように、POIはユーザの目的地306と同じ地理的エリアにあってもよい。あるいは、POIそれ自体がユーザの目的地であってもよい。
【0204】
同じ地理的エリアにおいて同一のあるいは類似の商品および/またはサービスを提供する異なるPOI間での選択をユーザが行うことを可能にするために、ある期間にPOIを訪問するユーザ数を表示することによってPOIの人気度に関する役立つ情報をユーザに提供してもよいが、さらなる情報が必要とされてもよい。
【0205】
サーバのプロセッサ12は、同一の地理的エリアにおいて同一あるいは類似の商品および/またはサービスを提供する各POIについて質パラメータを計算するように動作可能であり、質パラメータに従ってPOIをランク付けする。POIのランクは次にナビゲーション装置4へ送信され、入力装置28を介したユーザ入力に応じて表示装置30によって表示されてもよい。例えば、図10に示されるように、ガソリンスタンドPOIの質およびランクは、表示装置30上でのPOIの位置を表すガソリンポンプのシンボル404に隣接する位置402において表示装置30によって表示されてもよい。図10に示されるように、POIはユーザの目的地406と同じ地理的エリアにあってもよい。あるいは、POIそれ自体がユーザの目的地であってもよい。
【0206】
ここで説明した実施形態は単なる例示であって、本発明の範囲を逸脱しないように様々な変形がなされてもよいことが理解されるべきである。例えば、ARは、任意の適切な形状およびサイズで規定されうる。ARの形状およびサイズは、POIの性質および/またはPOIと関連付けられた土地または建物に依存して選択されることができ、様々な代替AR定義が可能である。
【0207】
図11(a)は、例えば、POI504を囲むAR502を説明しており、POI504を訪問するユーザの軌跡506を示している。POI504は例えば公園等であってもよく、AR502は境界フェンス等の公園の物理的な周辺と一致するように規定されてもよい。図11(b)は、POI604と隣接するAR602を説明しており、POI604を訪問するユーザの軌跡606を示している。POI604は例えばガソリンスタンドまたはスーパーマーケット等の小売店であってもよく、AR602は、ガソリンスタンドと関連付けられた前庭広場(forecourt)の周辺あるいはスーパーマーケットと関連付けられた駐車場の周辺と一致するように規定されてもよい。図10(c)は、POI704と関連付けられたAR702を説明しており、POI704を訪問するユーザの軌跡706を示している。POI704は例えば歴史的な記念碑または建物であってもよく、AR702は、POI704の進入路または私道(driveway)の少なくとも一部と一致するように規定されてもよい。図11(d)は、POI804と関連付けられたAR802を説明しており、POI804を訪問するユーザの軌跡806を示している。POI804は、例えば、道路沿いにあるレストランまたはモーテル(自動車旅行者用ホテル)であってもよく、AR802はPOI804を通過する道路の少なくとも一部と一致するように規定されてもよい。
【0208】
説明した実施形態では、POIを訪問するユーザ数は、POIと関連付けられたARへ入るユーザ数に従って判定されていた。しかしながら、POIの性質およびARの定義、特に道路または幹線道路に対するPOIの近接度に依存して、POIを訪問することなくARにユーザが入るかもしれない。したがって、POIを訪問するユーザ数は、ARに入り且つAR内で閾値速度を下回る平均速度を有するユーザ数として定義されてもよい。あるいは、POIを訪問するユーザ数は、ARに入り且つAR内で閾値期間を上回る時間の長さを費やすユーザ数として定義されてもよい。
【0209】
加えて、複数のユーザによってPOIを訪問するのに費やされる時間の平均長さもまた、POIの人気度またはPOIによって提供される商品および/またはサービスに対するユーザの関心度を示してもよい。したがって、POIの質パラメータは、POIを訪問するユーザ数、および/または、POIを訪問するのに費やされる時間の平均長さ、の関数であってもよい。しかしながら、POIを訪問するのに費やされる時間の平均長さは、POIの人気度というよりはむしろPOIの所有者または経営者(オペレータ)によって商品および/またはサービスが提供される効率を反映しているかもしれず、そのようなPOIについては、POIを訪問するのに費やされる時間の平均長さの関数である質パラメータは適切ではないかもしれない。
【0210】
ある時間にPOIを訪問するユーザ数が閾値ユーザ数以下であるかどうかに従ってPOIの開業時間および/または終業時間を計算するよりもむしろ、サーバのプロセッサ12は、POIを訪問するユーザ数が最も多い複数の週の特定の曜日の時間に従って着目地点の繁忙時間を計算してもよい。同様に、サーバのプロセッサ12は、POIを訪問するユーザ数が最も少ない複数の週の特定の曜日の時間に従って着目地点の閑散時間を計算してもよい。計算された繁忙時間および/または閑散時間は次にナビゲーション装置4へ送信されて、ユーザの要求に応じて表示装置30によって表示されてもよい。
【0211】
前の詳細な記述で説明された実施形態はGPSに言及しているが、ここで説明される装置は、GPSの代替として(あるいはGPSに加えて)任意の種類の位置センサ技術を利用してもよいことが留意されるべきである。例えば、装置は欧州ガリレオシステム等の他の全地球的航法衛星システムを利用してもよい。同様に、そのような装置は、衛星ベースのナビゲーションシステムの使用に限定されず、グラウンドベースのビーコンまたは、装置が自身の地理的位置を判定するのを可能にする任意の他の種類のシステムを使用して容易に機能しうる。
【0212】
本発明の代替実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのコンピュータ・プログラム・プロダクトとして実施されうる。コンピュータ・プログラム・プロダクトは、例えば、ディスケット、CD−ROM、ROM、または固定ディスク等の有形データ記憶媒体に格納される一連のコンピュータ命令であってコンピュータデータ信号に具体化される。その信号は、有形媒体または無線媒体、例えばマイクロ波または赤外線によって送信される。一連のコンピュータ命令は、上述の機能の全部または一部を構成することができ、また、半導体装置、磁気装置、光学装置または他の記憶装置等の、揮発性または不揮発性の任意の記憶装置に格納されうる。
【0213】
説明した実施形態はある機能をソフトウェアによって実施するが、その機能は(例えば、1以上のASIC(特定用途向け集積回路)によって)もっぱらハードウェアで同様に実施されることができ、実際にはハードウェアおよびソフトウェアの混合によって実施されうることもまた、当業者によって十分に理解されるだろう。そのようなものとして、本発明の範囲は、ソフトウェアでの実施のみに限定されると解釈されるべきではない。
【0214】
本発明は、単に一例として上述されており、詳細部分の変形が本発明の範囲内でなされうることが理解されるだろう。
【0215】
説明で開示された各特徴、および(必要に応じて)特許請求の範囲および図面は、独立して、あるいは任意の適切な組み合わせで提供されてもよい。
【0216】
最後に、添付の特許請求の範囲は、ここで説明した特徴の特定の組み合わせを示しているが、本発明の範囲は、以降主張される特定の組み合わせに限定されず、その特定の組み合わせが現段階で添付の特許請求の範囲に具体的に列挙されているか否かに関わらず、ここで開示された特徴または実施形態の任意の組み合わせを包含するように拡張されることも留意されるべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、着目地点の属性を評価する方法および装置に関し、特に、衛星ナビゲーションシステム等のナビゲーションシステムのユーザの位置データから着目地点の属性を評価する方法に関するが、それに限定されない。
【背景技術】
【0002】
ポータブル計算装置、例えばGPS(全地球測位システム)信号受信処理機能を含むポータブル・ナビゲーション装置(PND)がよく知られており、車載ナビゲーションシステムあるいは他の乗り物用ナビゲーションシステムとして広く採用されている。
【0003】
一般的に、最新のPNDは、プロセッサ、メモリ(揮発性および不揮発性の少なくとも1つ、通常は両方)、前記メモリに格納されたマップデータを備えている。プロセッサおよびメモリは、ソフトウェア・オペレーティングシステムが構築されてもよい実行環境を共働して提供し、加えて、1以上の追加のソフトウェアプログラムが、PNDの機能を制御し、様々な他の機能を提供することを可能にするために設けられるのが通常である。
【0004】
このタイプの装置は、電力および選択的にデータ信号が装置へ送信され且つ装置から受信されうる1以上の物理コネクタ・インタフェース、および、セルラ通信および他の信号データネットワーク、例えばBluetooth(登録商標)、Wi-Fi、 Wi-Max、GSM(登録商標)、UMTS等を通じた通信を可能にする選択的に1以上の無線送信機/受信機もしばしば含むだろう。
【0005】
PNDは通常、位置データを含む衛星ブロードキャスト信号が受信されて、次に装置の現在位置を判定するために処理されうる、GPSアンテナも含む。
【0006】
PNDは、第1の位置(例えば出発地または現在位置)と第2の位置(例えば目的地)との間のルートを判定することができる。これらの位置は、例えば郵便番号、ストリート名、番地等の広範な方法の何れかによって、装置のユーザによって入力されうる。あるいは、位置は、店、レストラン、映画館、旅客ターミナル、学校、観光名所、ビューポイント、スポーツグラウンド、室内プール等の予め格納された位置であってもよい。そのような位置は着目地点(POI)として参照されることができ、位置および他の属性を含むそのような着目地点に関するデータは、格納されたマップデータに含まれる。
【0007】
デジタルマップデータは、様々なアプリケーションに使用され、PNDだけではない様々な装置によって使用される。例えば、広範なコンピュータ・アプリケーションまたはインターネットサイトは、位置マップの表示に、検索または他の処理に、マップデータを使用する。
【0008】
着目地点の位置を表すデータを含めることは、広範なアプリケーションに役立ち、マップデータの価値を増大させうる。しかしながら、任意の所与のエリアにおいて、異なるタイプの、および、可変の重要性、質、または関心の、多数の可能性のある着目地点が存在しうる。
【0009】
マップデータを生成し維持する既知のシステムにおいて、位置に加えて着目地点のさらなる属性が格納されうる。着目地点のそのような属性は、着目地点をマニュアルで調査あるいは評価すること、着目地点の航空測量を行うこと、着目地点を監視すること、着目地点におけるスタッフへ問い合わせを行うこと、着目地点と関連付けられたウェブサイトからデータを取得すること、および、着目地点への訪問者の意見を記録すること、を含む様々な十分に既知の技術によって構築されうる。そのような属性の例は、着目地点の人気度または訪問者の満足度、あるいは始業時間および/または終業時間あるいは繁忙時間および/または閑散時間であってもよい。
【0010】
しかしながら、その技術を使用して着目地点の人気度を構築すること、着目地点の訪問者意見を記録すること、着目地点の他の属性を判定することは、しばしば多大な時間を必要とし、着目地点への訪問者数が増加するにつれて特に費用を要する。時間周期で繰り返しそのような属性を監視することは、時間および関連する費用の度合いも増すかもしれず、複数の着目地点の属性を監視することは困難性を増大させうる。
【発明の概要】
【0011】
本発明の第1の側面によれば、着目地点の属性を評価する方法であって、
領域と前記着目地点とを関連付ける工程と、
複数のユーザの位置データの、前記関連付けられた領域を規定する位置データとの比較に従って前記属性を評価する工程と、
を備えることを特徴とする方法が提供される。
【0012】
大量のユーザの位置データが、既存のナビゲーションシステム、携帯電話システム、またはユーザ装置の位置を判定することができる他のシステムから取得されうる。例えばそのような位置データを使用して着目地点の属性を評価することによって、着目地点の属性を判定する効率的な自動手順が提供されてもよい。
【0013】
着目地点は、ユーザによって訪問されるかもしれない位置であってもよく、例えば、ユーザが商品および/またはサービスを取得または消費するかもしれない位置であってもよい。着目地点の例は、例えば、店、レストラン、映画館、旅客ターミナル、学校、観光名所、ビューポイント、スポーツグラウンドまたは室内プールを含む。
【0014】
POIの属性は、時間と共にユーザの位置データから判定されてもよいPOIの特性またはPOIと関連付けられた特性であってもよい。POIは、当該POIで提供される商品および/またはサービスの性質に従って種々のカテゴリに分類されてもよい。
【0015】
ユーザは、位置データが測定されている、および/またはデータベースに格納されている、ユーザであってもよい。
【0016】
前記関連付けられた領域は、任意の形状またはサイズを有してもよい。
【0017】
前記関連付けられた領域は、前記着目地点を囲むエリアまたはゾーンを含んでもよい。例えば、前記関連付けられた領域は、前記着目地点を中心とした実質的に円形なエリアを含んでもよい。
【0018】
前記関連付けられた領域は、前記着目地点の近傍のエリアまたはゾーンを含んでもよい。
【0019】
前記関連付けられた領域は、駐車場、道路、進入路、私道等の、前記着目地点と関連付けられた特徴、あるいは前記着目地点の近傍の特徴の少なくとも一部を含んでもよい。
【0020】
前記関連付けられた領域は、前記着目地点と関連付けられた土地、土地および/または建物等の境界によって規定されてもよい。
【0021】
前記関連付けられた領域は、フェンス、壁等の、前記着目地点と関連付けられた境界特徴によって規定されてもよい。
【0022】
前記関連付けられた領域は、時間と共に変化してもよい。
【0023】
前記関連付けられた領域は、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質に依存してもよい。例えば、前記関連付けられた領域の形状および/またはサイズが、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質に依存してもよい。
【0024】
前記関連付けられた領域の形状および/またはサイズは、他の着目地点と関連付けられた領域の形状および/またはサイズに依存してもよい。例えば、前記関連付けられた領域の形状および/またはサイズは、近傍のあるいは隣接する着目地点と関連付けられた領域の形状および/またはサイズに依存してもよい。前記関連付けられた領域の形状および/またはサイズに依存は、近傍のあるいは隣接する着目地点の近接度に依存してもよい。
【0025】
前記関連付けられた領域を規定する位置データは、複数の位置、例えば前記着目地点と関連付けられた複数の位置、または前記着目地点の場所を表すデータを含んでもよい。
【0026】
前記関連付けられた領域を規定する前記位置データは、関数またはアルゴリズムを含んでもよく、関数またはアルゴリズムに従って生成されてもよい。
【0027】
前記関連付けられた領域を規定する前記位置データは、前記関連付けられた領域の境界または境界特徴を表してもよく、前記関連付けられた領域の境界または境界特徴と関連付けられてもよい。
【0028】
前記方法は、前記複数のユーザにおける各ユーザについて、時間と共にユーザの位置データの変化に従って前記属性を評価する工程を備えてもよい。前記方法は、前記関連付けられた領域に入るユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0029】
前記方法は、前記ユーザが前記関連付けられた領域へ入るなら、前記ユーザが前記着目地点を訪問したことを特定する工程を備えてもよい。
【0030】
前記方法は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数の割合を判定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、全ユーザ数に対する、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数の比を判定する工程を備えてもよい。
【0031】
位置データが測定され、および/またはデータベースに格納される全ユーザ数は、時間と共に、例えばポータブル・ナビゲーション装置等の所有者の全体数の変化の結果として、変化してもよい。しかしながら、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数は、位置データが測定され、および/またはデータベースに格納される全ユーザ数の関数であってもよい。
【0032】
したがって、前記関連付けられた領域へ入る全ユーザ数の割合は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数よりも意味のある着目地点の人気度の測定であるかもしれない。
【0033】
そのような方法は、マニュアルで着目地点を調査または監視することによって、着目地点の航空測量を行うことによって、および/または、訪問者の意見を記録することによって、等の他の手段によって訪問者の統計を収集する必要なしに、着目地点の訪問者統計が、ナビゲーションシステムを使用して測定されたユーザ位置データから自動的に収集されるのを可能にする。
【0034】
前記方法は、前記関連付けられた領域内のユーザの速度を判定する工程を備えてもよい。
【0035】
前記方法は、前記関連付けられた領域内のユーザの速度を閾値速度と比較する工程と、ユーザの速度が前記閾値速度よりも小さい場合に前記ユーザが前記着目地点を訪問していることを特定する工程と、を備えてもよい。
【0036】
前記方法は、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さを判定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、ユーザが前記関連付けられた領域内に位置している連続時間数および連続時間同士の時間間隔に従って、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さを判定する工程を備えてもよい。
【0037】
前記方法は、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さを閾値期間と比較する工程と、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さが前記閾値期間よりも大きい場合に前記ユーザが前記着目地点を訪問していることを特定する工程と、を備えてもよい。
【0038】
前記属性の評価は、前記関連付けられた領域において判定されたユーザ数、前記関連付けられた領域において判定されたユーザの速度、および、前記関連付けられた領域内でユーザによって費やされた時間の長さ、のうち少なくとも1つに従って前記属性を評価することを含んでもよい。
【0039】
前記方法は、ある時間に前記関連付けられた領域内にいるユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0040】
前記方法は、一日の間、一週間の間、一か月の間、一年の間、または複数年の間の、異なる時間における前記関連付けられた領域内のそれぞれのユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0041】
前記方法は、ある期間に前記着目地点を訪問するユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0042】
前記方法は、秒、分、時間、日、週、月、季節、一年、または複数年の期間に前記着目地点を訪問するユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0043】
時間と共に訪問者統計量の増大を判定することにより、訪問者の行動の解析、訪問者の傾向の特定、前記着目地点または他の関連付けられた着目地点へなされた変化に対する訪問者数の応答を可能にする。
【0044】
前記方法は、複数の異なる時間の各々における前記関連付けられた領域内のユーザ数に従って着目地点の始業時間および/または終業時間を判定する工程を備えてもよい。
【0045】
例えば、前記方法は、前記関連付けられた領域内のユーザ数が所定の閾値数より少ない第1の時間と、前記関連付けられた領域内のユーザ数が前記所定の閾値割合よりも多い、後の第2の時間との間の時間として、始業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0046】
同様に、前記方法は、前記関連付けられた領域内のユーザ数が所定の閾値数よりも多い第1の時間と、前記関連付けられた領域内のユーザ数が前記所定の閾値数よりも少ない、後の第2の時間との間の時間として終業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0047】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内に前記着目地点を訪問するそれぞれのユーザ数に従って着目地点の始業時間多および/または終業時間を判定する工程を備えてもよい。
【0048】
例えば、前記方法は、前記着目地点を訪問するユーザ数が所定の閾値数より少ない第1の期間と、前記着目地点を訪問するユーザ数が前記所定の閾値数より多い、後の第2の期間との間の時間として始業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0049】
同様に、前記方法は、前記着目地点を訪問するユーザ数が所定の閾値数より多い第1の期間と、前記着目地点を訪問するユーザ数が前記所定の閾値数より少ない、後の第2の期間との間の時間として終業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0050】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内に着目地点を訪問するそれぞれのユーザ数に従って前記着目地点の開業期間および/または休業期間を判定する工程を備えてもよい。
【0051】
前記方法は、ある日に着目地点を訪問するユーザ数に従って、着目地点がその日に訪問者へ開放されているか、あるいは閉ざされているかを判定する工程を備えてもよい。
【0052】
例えば、前記方法は、着目地点を訪問するユーザ数が所定数より多い日として、前記着目地点の開業日を特定する工程を備えてもよい。
【0053】
同様に、前記方法は、着目地点を訪問するユーザ数が所定数より少ない日として、前記着目地点の休業日を特定する工程を備えてもよい。
【0054】
前記方法は、複数の週の日々の各々に着目地点を訪問するユーザ数に従って、前記着目地点が週の特定の曜日に訪問者へ開放されているか、あるいは閉ざされているかを判定する工程を備えてもよい。
【0055】
前記方法は、複数の異なる時間の各々における前記関連付けられた領域内のユーザ数に従って着目地点の繁忙時間および/または閑散時間を判定する工程を備えてもよい。
【0056】
例えば、前記方法は、最多数のユーザが前記関連付けられた領域内にいる時間として繁忙時間を特定する工程を備えてもよい。
【0057】
同様に、前記方法は、最少数のユーザが前記関連付けられた領域内にいる時間として時間として閑散時間を特定する工程を備えてもよい。
【0058】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内に着目地点を訪問するそれぞれのユーザ数に従って着目地点の繁忙期間および/または閑散期間を判定する工程を備えてもよい。
【0059】
例えば、前記方法は、最多数のユーザが着目地点を訪問する期間として繁忙期間を特定する工程を備えてもよい。
【0060】
同様に、前記方法は、最少数のユーザが着目地点を訪問する期間として閑散期間を特定する工程を備えてもよい。
【0061】
前記方法は、着目地点において提供される商品および/またはサービスの性質に従って1以上のカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、小売、商業、産業、住居、沿道、歓待、エンターテイメント、娯楽、公共、観光スポット等を含むがこれらに限定されないカテゴリのリストから1以上のカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0062】
前記方法は、例えば、着目地点が、小売店、スーパーマーケット、ショッピングモール、大型ショッピングセンター、ショップ、ストア等を含む場合、小売りカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0063】
前記方法は、例えば、着目地点が、銀行、企業体、オフィス等を含む場合、商業カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0064】
前記方法は、例えば、着目地点が、ガソリンスタンド、給油所、沿道カフェ、沿道レストラン、沿道ショップ、自動車旅行者用ホテル(モーテル)等の沿道サービスを提供する施設を含む場合、沿道カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0065】
前記方法は、例えば、着目地点が、レストラン、カフェ、バー、パブ、ホテル等を含む場合、歓待カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0066】
前記方法は、例えば、着目地点が、工業団地、産業施設、製造プラント、工場、倉庫等を含む場合、産業カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0067】
前記方法は、例えば、着目地点が、居住地住所、居住施設、家等を含む場合、住居カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0068】
前記方法は、例えば、着目地点が、映画館、劇場、コンサート会場等を含む場合、エンターテイメントカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0069】
前記方法は、例えば、着目地点が、娯楽センター、スポーツクラブ、スポーツグラウンド、スイミングプール、公園等を含む場合、娯楽カテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0070】
前記方法は、例えば、着目地点が、警察署、病院、学校、総合大学、単科大学、裁判所、官公庁施設等を含む場合、公共サービスカテゴリを前記着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0071】
前記方法は、例えば、着目地点が、展示センター、アートギャラリー、博物館、観光スポット、陸標、歴史上重要な場所、自然美のある場所等を含む場合、観光スポットカテゴリを着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0072】
前記方法は、着目地点を訪問するユーザ数に従って前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0073】
前記方法は、前記複数のユーザの各ユーザについての前記関連付けられた領域内のユーザ速度に従って前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、前記関連付けられた領域におけるユーザの平均速度に従って前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0074】
前記方法は、前記複数のユーザの各ユーザについての前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さに従って、前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、ユーザが前記関連付けられた領域内で費やす平均時間長に従って前記着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0075】
前記質パラメータは、着目地点への前記複数のユーザの人気度を表してもよく、あるいは、着目地点への前記複数のユーザの関心度を定量化してもよい。
【0076】
前記方法は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数、前記関連付けられた領域へ入る各ユーザの前記関連付けられた領域における速度、および、前記関連付けられた領域へ入る各ユーザによって前記関連付けられた領域において費やされる時間の長さ、の少なくとも1つに従って、着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0077】
前記方法は、ある期間中に前記関連付けられた領域へ入るユーザ数、前記期間中に前記関連付けられた領域へ入る各ユーザの前記関連付けられた領域における速度、および、前記期間中に前記関連付けられた領域へ入る各ユーザによって前記関連付けられた領域において費やされる時間の長さ、の少なくとも1つに従って、前記期間に着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0078】
前記方法は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数、前記関連付けられた領域におけるユーザの平均速度、および、前記関連付けられた領域においてユーザが費やす平均時間長、の少なくとも1つに従って、着目地点の質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0079】
前記方法は、異なる時間について前記質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0080】
前記方法は、異なる期間について前記質パラメータを評価する工程を備えてもよい。
【0081】
前記方法は、複数の異なる時間の各々における着目地点の質パラメータ値に従って着目地点の始業時間および/または終業時間を判定する工程を備えてもよい。
【0082】
例えば、前記方法は、前記質パラメータ値が所定値よりも小さい第1の時間と、前記質パラメータ値が前記所定値よりも大きい、後の第2の時間との間の時間として始業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0083】
同様に、前記方法は、前記質パラメータ値が所定値よりも大きい第1の時間と、前記質パラメータ値が前記所定値よりも小さい、後の第2の時間との間の時間として終業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0084】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内での着目地点のそれぞれの質パラメータ値に従って前記着目地点の始業時間および/または終業時間を判定する工程を備えてもよい。
【0085】
例えば、前記方法は、前記質パラメータ値が所定値よりも小さい第1の期間と、前記質パラメータ値が前記所定値よりも大きい、後の第2の期間との間の時間として始業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0086】
同様に、前記方法は、前記質パラメータ値が所定値よりも大きい第1の期間と、前記質パラメータ値が前記所定値よりも小さい、後の第2の期間との間の時間として終業時間を特定する工程を備えてもよい。
【0087】
前記方法は、複数の異なる期間の各々内での前記質パラメータ値に従って着目地点の開業期間および/または休業期間を判定する工程を備えてもよい。
【0088】
前記方法は、ある日の質パラメータ値に従って、着目地点がその日に訪問者へ開放されているか、あるいは閉ざされているかを判定する工程を備えてもよい。
【0089】
例えば、前記方法は、その日について評価された前記質パラメータ値が所定数より多い日として前記着目地点の開業日を特定する工程を備えてもよい。
【0090】
同様に、前記方法は、その日について評価された前記質パラメータ値が所定数より少ない日として前記着目地点の休業日を特定する工程を備えてもよい。
【0091】
前記方法は、複数の週の曜日の各々に関して評価された質パラメータ値に従って、着目地点が週の特定の曜日に訪問者に開放されているか、あるいは閉じられているかを判定する工程を備えてもよい。
【0092】
前記方法は、異なる時間または異なる期間についての質パラメータ値から着目地点の始業時間または開業期間および/または終業時間または休業期間を判定する工程を備えてもよい。
【0093】
前記方法は、異なる期間についての質パラメータ値から着目地点の繁忙期間および/または閑散期間を判定する工程を備えてもよい。
【0094】
例えば、前記方法は、最大質パラメータ値に対応する期間として繁忙期間を特定する工程を備えてもよい。
【0095】
同様に、前記方法は、最小質パラメータ値に対応する期間として閑散期間を特定する工程を備えてもよい。
【0096】
前記方法は、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに、着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリを格納する工程を備えてもよい。
【0097】
前記方法は、データベースに格納された着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリと、前記データベースにおける着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0098】
前記方法は、着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、定量的情報に基づいて着目地点を訪問すべきかどうかに関してユーザが決定することを可能にするために、着目地点の質パラメータ値および/または1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。
【0099】
前記方法は、着目地点の1以上の属性値および/または着目地点の1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。
【0100】
前記方法は、ユーザの要求に応じて着目地点の1以上の属性値および/または着目地点の1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。前記方法は、シンボルと着目地点のカテゴリとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0101】
前記方法は、着目地点のカテゴリと関連付けられたシンボルを表示する工程を備えてもよい。
【0102】
前記方法は、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質を表すシンボルの近傍に前記着目地点の属性値を表示する工程を備えてもよい。
【0103】
前記方法は、複数の着目地点における各着目地点の1以上の属性を評価する工程を備えてもよい。
【0104】
前記方法は、1以上のカテゴリを、着目地点の各々において提供される商品および/またはサービスの性質に従って複数の着目地点における各着目地点に割り当てる工程を備えてもよい。
【0105】
前記複数の着目地点は、街、都市部、郊外の住宅地、地方、郵便エリア、都市、領域等の所定の地理的エリア内に位置する着目地点を含んでもよい。
【0106】
前記方法は、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに、複数の着目地点における各着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリを格納する工程を備えてもよい。
【0107】
前記方法は、データベースに格納された複数の着目地点における各着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリと、前記データベースにおける各着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0108】
前記方法は、複数の着目地点における各着目地点の1以上の属性値および/または1以上のカテゴリを表示する工程を備えてもよい。
【0109】
前記方法は、シンボルと、複数の着目地点における各着目地点のカテゴリとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0110】
前記方法は、複数の着目地点における各着目地点のカテゴリと関連付けられたシンボルを表示する工程を備えてもよい。
【0111】
前記方法は、複数の着目地点内で同一カテゴリにおける各着目地点の質パラメータ値に従って、複数の着目地点における着目地点のランクを判定する工程を備えてもよい。
【0112】
前記方法は、前記着目地点の質パラメータ値、および、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質と同一または類似する商品および/またはサービスを提供し且つ前記着目地点と同じ地理的エリアに位置する1以上のさらなる着目地点の質パラメータ、に従って、前記着目地点のランクを判定する工程を備えてもよい。
【0113】
着目地点の前記ランクは、同一カテゴリの他の着目地点と比較した前記着目地点の人気度を表してもよい。着目地点の前記ランクは、街、都市部、郊外の住宅地、地方、郵便エリア、都市、領域等と同じ所定の地理的エリア内に位置する同一カテゴリの他の着目地点と比較した前記着目地点の人気度を表してもよい。
【0114】
前記方法は、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに、複数の着目地点における前記着目地点のランクを格納する工程を備えてもよい。
【0115】
前記方法は、データベースに格納された前記着目地点のランクと、前記データベースにおける前記着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0116】
前記方法は、前記着目地点のランクを表示する工程を備えてもよい。
【0117】
着目地点のランクを表示する工程は、同じカテゴリにおける他の着目地点と比較した前記着目地点の人気度に関する情報をユーザへ提供してもよい。例えば、着目地点のランクを表示する工程は、街、都市部、郊外、地方、郵便エリア、都市、領域等の同じ所定の地理的エリア内にある同じカテゴリにおける他の着目地点と比較した前記着目地点の人気度に関する情報をユーザへ提供してもよい。そのようなランクを表示する工程により、ユーザは、定量的比較情報に基づいて着目地点を訪問すべきかどうかについて決定することが可能になる。
【0118】
前記方法は、
領域とさらなる着目地点とを関連付ける工程と、
前記複数のユーザの位置データの、前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域を規定する位置データとの比較に従って、前記さらなる着目地点の属性を評価する工程と、
を備えてもよい。
【0119】
前記さらなる着目地点は、前記着目地点と同じカテゴリを有してもよい。
【0120】
前記さらなる着目地点は、前記着目地点と同じく、街、都市部、郊外の住宅地、地方、郵便エリア、都市、領域等の所定の地理的エリアにあってもよい。
【0121】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数を判定する工程を備えてもよい。
【0122】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数に従って、前記さらなる着目地点と、前記着目地点とを関連付ける工程を備えてもよい。
【0123】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数を、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに格納する工程を備えてもよい。
【0124】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数と、データベースにおける前記着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0125】
前記方法は、第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数を表示する工程を備えてもよい。
【0126】
第1の期間に前記着目地点と関連付けられた前記領域へ入り、第2の期間に前記さらなる着目地点と関連付けられた前記領域へも入るユーザ数を表示することは、前記着目地点と同じ所定の地理的エリアにおいて前記着目地点と類似の商品および/またはサービスを提供する代替着目地点をユーザが選択するのを可能にしてもよい。
【0127】
前記方法は、前記ユーザの位置データを判定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、絶対位置測定技術および/または相対位置測定技術を使用して前記ユーザの位置データを判定する工程を備えてもよい。
【0128】
前記方法は、全地球測位システム(GPS)またはガリレオ等の衛星ナビゲーションシステムを使用して、ユーザの絶対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0129】
前記方法は、デッドレコニング技術または慣性ナビゲーション技術を使用して、ユーザの相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0130】
前記方法は、ジャイロスコープ、加速度計等を使用して、ユーザの相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0131】
前記方法は、既知の絶対位置または共通基準に対する既知の位置を有するマッピングされたオブジェクトと比較した、ユーザの相対位置データを測定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、カメラ、レーザスキャナまたはレーダー等の1以上のセンサを使用して、マッピングされたオブジェクトと比較したユーザの相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0132】
前記方法は、前記関連付けられた領域を規定する位置データを判定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、絶対位置測定技術および/または相対位置測定技術を使用して前記関連付けられた領域を規定する位置データを判定する工程を備えてもよい。
【0133】
前記方法は、全地球測位システム(GPS)またはガリレオ等の衛星ナビゲーションシステムを使用して、前記関連付けられた領域を規定する絶対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0134】
前記方法は、デッドレコニング技術または慣性ナビゲーション技術を使用して、前記関連付けられた領域を規定する相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0135】
前記方法は、ジャイロスコープ、加速度計等を使用して、前記関連付けられた領域を規定する相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0136】
前記方法は、既知の絶対位置または共通基準に対する既知の位置を有するマッピングされたオブジェクトと比較した、前記関連付けられた領域を規定する相対位置データを測定する工程を備えてもよい。例えば、前記方法は、カメラ、レーザスキャナまたはレーダー等の1以上のセンサを使用して、マッピングされたオブジェクトと比較した、前記関連付けられた領域を規定する相対位置データを測定する工程を備えてもよい。
【0137】
前記方法は、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースに、前記関連付けられた領域を規定する位置データを格納する工程を備えてもよい。
【0138】
前記方法は、前記関連付けられた領域を規定する位置データと、前記データベースにおける前記着目地点の位置データとを関連付ける工程を備えてもよい。
【0139】
前記方法は、前記関連付けられた領域を表示する工程を備えてもよい。
【0140】
本発明のさらなる側面によれば、前記方法を使用して判定された前記着目地点の属性の値を受信して表示するように構成されたナビゲーション装置が提供される。
【0141】
本発明のさらなる側面によれば、前記方法を実施するように構成された装置が提供される。
【0142】
本発明のさらなる側面によれば、着目地点の属性を評価する装置であって、複数のユーザの位置データを格納するデータストアと、領域と前記着目地点とを関連付けるように構成され、前記複数のユーザの位置データの、前記関連付けられた領域を規定する位置データとの比較に従って、前記属性を評価するように構成された処理リソースと、を備える装置が提供される。
【0143】
前記複数のユーザは、位置データが前記データストアに格納されている多数のユーザを含んでもよい。
【0144】
前記装置は、前記複数のユーザにおける各ユーザについて、時間と共にユーザの位置データの変化に従って前記属性を評価するように構成されてもよい。
【0145】
前記装置は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数を判定するように構成されてもよい。
【0146】
前記装置は、前記関連付けられた領域内のユーザの速度を判定するように構成されてもよい。
【0147】
前記装置は、前記関連付けられた領域内でユーザが費やす時間の長さを判定するように構成されてもよい。
【0148】
前記装置は、前記関連付けられた領域へ入るユーザ数、前記関連付けられた領域へ入る各ユーザの前記関連付けられた領域における速度、および、前記関連付けられた領域へ入る各ユーザの前記関連付けられた領域において費やされる時間の長さ、の少なくとも1つに従って、前記着目地点の質パラメータを評価するように構成されてもよい。
【0149】
前記装置は、異なる期間に前記質パラメータを評価するように構成されてもよい。
【0150】
前記装置は、異なる時間または異なる期間の質パラメータ値から、前記着目地点の始業時間または開業期間および/または終業時間または休業期間を判定するように構成されてもよい。
【0151】
前記装置は、異なる期間の質パラメータ値から前記着目地点の繁忙期間および/または閑散期間を判定するように構成されてもよい。
【0152】
前記装置は、前記着目地点の質パラメータ値と、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスと同一または類似の商品および/またはサービスを提供しており前記着目地点と同じ地理的エリアに位置する1以上のさらなる着目地点の質パラメータ値と、に従って、着目地点のランクを判定するように構成されてもよい。
【0153】
前記装置は、前記着目地点の属性値を表示するように構成されてもよい。
【0154】
前記装置は、ユーザの要求に応じて前記着目地点の前記属性値を表示するように構成されてもよい。
【0155】
前記装置は、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質を表すシンボルの近傍に前記着目地点の前記属性値を表示するように構成されてもよい。本発明の別の独立的側面によれば、着目地点の位置データと、前記着目地点と関連付けられた属性値と、を含むデータベースが提供され、前記属性値は、領域と前記着目地点とを関連付け、複数のユーザの位置データと前記関連付けられた領域を規定する位置データとを比較することによって、評価される。本発明のさらなる独立的側面によれば、複数のユーザの各々の位置データの、前記着目地点と関連付けられた領域を規定する位置データとの比較に従って、着目地点の属性を評価する装置を含むナビゲーションシステムが提供される。
【0156】
前記ナビゲーションシステムは、例えば、全地球測位システム(GPS)またはガリレオ等の衛星ナビゲーションシステムを含んでもよい。
【0157】
前記ナビゲーションシステムは、ポータブル・ナビゲーション装置(PND)等のナビゲーション装置等を含んでもよい。
【0158】
前記ナビゲーションシステムは、車両ナビゲーションシステム等を含んでもよい。前記ナビゲーションシステムは、デッドレコニングまたは慣性ナビゲーションのために構成されたハードウェアを備えてもよい。例えば、ナビゲーションシステムは、ジャイロスコープ、加速度計等を備えてもよい。
【0159】
前記ナビゲーションシステムは、マッピングされたオブジェクトと比較した、ユーザの相対位置データを測定するためのハードウェアを備えてもよい。例えば、前記ナビゲーションシステムは、カメラ、レーザスキャナまたはレーダー等の1以上のセンサを備えてもよい。
【0160】
前記ナビゲーションシステムは、デジタルマッピングデータベースまたは電子マップ等のデータベースを備えてもよい。
【0161】
本発明の一側面の任意の特徴は、任意の適切な組み合わせで、別の他の側面に適用されてもよい。例えば、装置、システム、方法またはコンピュータプログラム製品の特徴の何れか1つが、任意の他の1以上の装置、システム、方法またはコンピュータプログラム製品の特徴に適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0162】
本発明は、以下の図面を参照した非限定的な例を用いてさらに記述されるだろう。
【図1】図1は、本発明の実施形態を含むマッピングおよび/またはナビゲーションシステムの概略表現である。
【図2】図2は、本発明の実施形態を含むナビゲーションシステムの概略表現である。
【図3】図3は、期間Tに対して着目地点と関連付けられた属性を評価する方法の第1の部分を構成する初期化手順を説明するフローチャートである。
【図4】図4は、図3の期間Tに対して着目地点と関連付けられた属性を評価する方法の第2の部分を説明するフローチャートである。
【図5】図5は、三つのユーザの例について、図3および4で説明される方法の使用を説明する概略表現である。
【図6】図6は、図3および4の方法を使用して判定されるような、給油所またはガソリンスタンドを含む着目地点の品質属性を表示するポータブル・ナビゲーション装置のスクリーンショットを示す。
【図7】図7は、図3および4の方法を使用して判定されるような、1年の期間に対して月ごとに着目地点を訪問するユーザ数の発展を説明する棒グラフである。
【図8】図8は、図3および4の方法を使用して判定されるような、刻一刻と数週間のうち週の同じ曜日に着目地点を訪問するユーザ数の発展を説明する棒グラフである。
【図9】図9は、図3および4の方法を使用して判定されるような給油所またはガソリンスタンドを含む着目地点の始業時間および終業時間を表示するポータブル・ナビゲーション装置のスクリーンショットを示す。
【図10】図10は、図3および4の方法を使用して判定されるような給油所またはガソリンスタンドを含む着目地点の品質属性およびランク属性を表示するポータブル・ナビゲーション装置のスクリーンショットを示す。
【図11】図11(a)は、着目地点を囲む関連領域を有する当該着目地点を訪問するユーザによって進まれる経路を説明する概略表現である。 図11(b)は、着目地点の近傍の関連領域を有する当該着目地点を訪問するユーザによって進まれる経路を説明する概略表現である。 図11(c)は、着目地点の進入路と関連付けられた関連領域を有する当該着目地点を訪問するユーザによって進まれる経路を説明する概略表現である。 図11(d)は、着目地点の近傍を通過する道路の一部と関連付けられた関連領域を有する当該着目地点を訪問するユーザによって進まれる経路を説明する概略表現である。
【発明を実施するための形態】
【0163】
図1は、マッピングシステムおよび/またはナビゲーションシステムの概略説明図である。システムは、複数の位置判定装置4a乃至4e、この場合はポータブル・ナビゲーション装置、と通信するように動作可能なサーバ8を備えている。明確化のため、5つのナビゲーション装置4a乃至4eのみ示されているが、実際には数千、あるいはそれ以上のナビゲーション装置が、サーバ8と通信してもよいことが理解されるだろう。
【0164】
図1に示される装置4a乃至4eは、ポータブル・ナビゲーション装置であるが、それらは、自身の位置を判定することができ、サーバ8へ位置データを提供することができる任意のタイプの装置、例えば携帯電話、PDAまたはパーソナル・コンピュータを含む任意のタイプのGPS使用可能装置、であってもよい。
【0165】
サーバ8は、プロセッサ12と、メモリ14と、送信機20と、受信機22とを備える。動作時には、プロセッサ12は、ユーザ位置データ、例えば装置4a乃至4eから受信されるユーザ位置データ、を処理する位置データ処理モジュール11と、着目地点(POI)データ処理モジュールとを含む処理ソフトウェアを実行することができる。
【0166】
サーバ8は、マップデータを格納し且つユーザ位置データも格納するデータストア18と接続されている。
【0167】
ナビゲーション装置4a乃至4eの通常の場合の動作時には、それらナビゲーション装置からのGPSデータは、通常ポータブル・ナビゲーションシステム自体に含まれるデータロガーモジュールの形式で、ロギング装置に定期的に(例えば、既知のシステムのために5秒ごとに)記録される。各ナビゲーション装置のGPSデータは、充電または更新のためにユーザによってドッキング・ステーションにドッキングされる場合に、インターネット接続を介してサーバ8へ送信される。ユーザは、サーバへGPSデータを送信するために自身の許可を求められてもよく、多くのユーザはそのようなGPSデータの送信を許可していることが判明している。説明した実施形態の変形では、無線接続を使用してナビゲーション装置4a乃至4eから直接データが送信される。いずれの場合にも、GPSデータは匿名で扱われ、特定のユーザまで遡ることはできない。
【0168】
サーバ8は、緯度/経度位置決め情報と一緒に、時間と共に収集された全てのGPSデータを大容量データ記憶装置18に格納する。多数のユーザからの大量のGPSデータが蓄積され、時間と共に、領域またはネットワークにおいてあらゆる可能性のある道路の移動を示すGPSデータが取得されることが理解されるだろう。ユーザ位置情報を提供するだけでなく、GPSデータは、必要に応じて各ナビゲーション装置の速度または他の軌跡データまたは動作データを提供するために解析されうる。
【0169】
大容量データ記憶装置18は、例えば、ノード(節点)および接続構造(道路セグメント)を使用した数学的グラフとして、道路ネットワークのトポロジー(接続形態)を記述する道路ネットワークのデジタルグラフを含んでもよいマップデータも格納する。
【0170】
図1の実施形態では、マップデータは、着目地点に関するデータも含む。以下でより詳細に説明されるように、位置データ処理モジュールおよびPOIデータ処理モジュールは、着目地点の属性を評価するためにナビゲーション装置または他の装置から取得された位置データを処理することができ、そうした属性の値に基づいてさらなる動作を実行することができる。図1の実施形態ではサーバ8は多数の異なるユーザから位置データを収集することができるが、その位置データは、サーバ8による処理のために第三者によって代替的あるいは追加的に提供されてもよいことが理解されるだろう。
【0171】
位置データの処理、着目地点の属性の評価、および、そのような属性の値に基づくさらなる動作の実行が、以下で詳細に説明される。しかしながら、まず第1に、サーバ8の特徴、ナビゲーション装置4のうちの1つ、および、ナビゲーション装置4とサーバ8との間の通信が、例として、図2を参照してより詳細に説明される。
【0172】
ナビゲーション装置4は、GPS受信装置6を有しているか、あるいはGPS受信装置6と接続される。ナビゲーション装置4は、デジタル接続、例えば既知のBluetooth(登録商標)技術を介したデジタル接続、を確立するために、必要に応じて、“モバイル”のネットワークハードウェア、すなわち携帯装置(不図示)、例えば携帯電話、PDA、および/または、携帯電話技術を有する任意の装置、を介した通信ネットワークで、通信セッションを確立することができる。その後、そのネットワーク・サービス・プロバイダを通じて、携帯装置は、サーバ8との(例えばインターネットを通じた)ネットワーク接続を確立することができる。そのようなものとして、“リアルタイムの”あるいは少なくとも極めて“最新の” 情報ゲートウェイ を提供するために、(単独での移動および/または車両での移動のように、移動可能である、あるいは、しばしば移動する)ナビゲーション装置4と、サーバ8との間で“モバイル”ネットワーク接続が確立されうる。
【0173】
(サービスプロバイダを介して)携帯装置と、サーバ8等の他の装置との間でネットワーク接続を確立することは、例えばインターネットを使用して、既知の方法で行われうる。この点において、あらゆる適切な通信プロトコル、例えば、TCP/IP層プロトコル、が採用されうる。さらにその上、携帯装置は、CDMA2000、GSM、IEEE 802.11a/b/c/g/n等のあらゆる通信標準を利用することができる。
【0174】
従って、例えば、携帯電話またはナビゲーション装置4内の携帯電話技術を介して、データ接続によって達成されうる、インターネット接続が利用されてもよいことが理解されうる。
【0175】
図示はされていないが、ナビゲーション装置4は、もちろん、(例えばアンテナを含む)ナビゲーション装置4内に自身の携帯電話技術を含んでもよい。ナビゲーション装置4内の携帯電話技術は、例えば必要な携帯電話技術および/またはアンテナを備えた、内部コンポーネントを含むことができ、および/または、挿入カード(例えば、加入者識別モジュール(SIM)カード)を含むことがきる。そのようなものとして、ナビゲーション装置4内の携帯電話技術は、例えばインターネットを介して、任意の携帯装置の方法と類似の方法で、同様にして、ナビゲーション装置4とサーバ8との間でネットワーク接続を確立することができる。
【0176】
電話設定のために、Bluetooth(登録商標)を使用可能なナビゲーション装置が、絶え間なく変化する携帯電話モデル、製造業者等とともに正確に動作するように使用されてもよく、モデル/製造業者に特有の設定が例えばナビゲーション装置4に格納されてもよい。この情報のために格納されるデータは更新されうる。
【0177】
図1において、ナビゲーション装置4は、多数の異なる装置によって実施されうる汎用通信チャネル10を介してサーバ8と通信するように描写されている。通信チャネル10は、一般に、ナビゲーション装置4とサーバ8とを接続する伝搬媒体またはパスを表す。通信チャネル10を介した接続がサーバ8とナビゲーション装置4との間で確立されると、サーバ8およびナビゲーション装置4が通信しうる(そのような接続は携帯装置を介したデータ接続、インターネットを通じパーソナル・コンピュータを介した直接接続でありうることに留意されたい)。
【0178】
通信チャネル10は、特定の通信技術に限定されない。さらに、通信チャネル10は、単一の通信技術に限定されない。すなわち、通信チャネル10は、様々な技術を使用するいくつかの通信リンクを含んでもよい。例えば、通信チャネル10は、電気通信、光学通信、電磁通信等のパスを提供するように構成されうる。そのようなものとして、通信チャネル10は、電気回路、有線および同軸ケーブル等の導電体、光ファイバケーブル、コンバータ、無線周波(RF)、大気、空間等のうちの1つまたはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。さらに、通信チャネル10は、例えばルータ、リピータ、バッファ、送信機、および受信機等の媒介装置を含みうる。
【0179】
一つの例示的な構成において、通信チャネル10は、電話ネットワークおよびコンピュータネットワークを含む。さらに、通信チャネル10は、無線通信、例えばマイクロ波周波数通信等の、赤外線通信、無線周波数通信に対応することができる。さらに、通信チャネル10は、衛星通信に対応することができる。
【0180】
通信チャネル10を通じて送信される通信信号は、所与の通信技術に必要あるいは所望な信号を含むがそれに限定されない。例えば、信号は、時分割多アクセス(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)等のセルラ通信技術に使用されるように構成されてもよい。デジタル信号およびアナログ信号の両方が通信チャネル10を通じて送信されうる。これらの信号は、通信技術に好適であるように変調、暗号化、および/または圧縮されてもよい。
【0181】
上述したように、サーバ8は、例示されていない他の構成要素に加えて、メモリ14と動作可能に接続されたプロセッサ12であって、有線または無線の接続16を介して大容量データ記憶装置18と動作可能にさらに接続されたプロセッサ12を含む。大容量データ記憶装置18は、大量のナビゲーションデータおよびマップ情報を含み、サーバ8とは別個の装置であってもよく、あるいはサーバ8に組み込まれてもよい。プロセッサ12は、送信機20および受信機22と動作可能に接続され、通信チャネル10を介してナビゲーション装置4へ情報を送信し、ナビゲーション装置4から情報を受信する。送受信される信号は、データ信号、通信信号、および/または他の伝播信号を含んでもよい。送信機20および受信機22は、ナビゲーションシステム2の通信設計で使用される通信要求および通信技術に従って選択または設計されてもよい。さらに、送信機20および受信機22の機能は単一のトランシーバに組み合わされてもよいことに留意すべきである。
【0182】
ナビゲーション装置4は、通信チャネル10を通じてサーバ8と通信し、送信機24および受信機26を使用して通信チャネル10を通じて信号および/またはデータを送受信するように構成されうるが、これらの装置は、サーバ8以外の装置と通信するためにさらに使用されうることに留意されたい。さらに、送信機24および受信機26は、ナビゲーション装置4の通信設計で使用される通信要求および通信技術に従って選択または設計され、送信機24および受信機26の機能は単一のトランシーバに組み合わされてもよい。もちろん、ナビゲーション装置4は、他のハードウェア部品および/または機能部品も備えてもよい。
【0183】
サーバメモリ14に格納されるソフトウェアは、プロセッサ12に命令を提供し、サーバ8がナビゲーション装置4へサービスを提供するのを可能にする。サーバ8によって提供される1つのサービスは、ナビゲーション装置4からの要求を処理すること、および大容量データ記憶装置18からナビゲーション装置4へナビゲーションデータを送信することを含む。サーバ8によって提供されうる別のサービスは、所望のアプリケーションの様々なアルゴリズムを使用してナビゲーションデータを処理すること、およびこれらの計算結果をナビゲーション装置4へ送信することを含む。
【0184】
サーバ8は、無線チャネルを介してナビゲーション装置4によってアクセス可能なデータのリモート・ソースを構成してもよい。サーバ8は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)等に配置されるネットワークサーバを含んでもよい。
【0185】
サーバ8は、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ等のパーソナル・コンピュータを含んでもよく、通信チャネル10は、パーソナル・コンピュータとナビゲーション装置4とを接続するケーブルであってもよい。あるいは、パーソナル・コンピュータは、サーバ8とナビゲーション装置4との間でインターネット接続を確立するために、ナビゲーション装置4とサーバ8との間で接続されてもよい。
【0186】
ナビゲーション装置4は、自動的に、あるいはユーザがナビゲーション装置4をサーバ8と接続したことに応じて、定期的に更新されてもよく、および/または、例えば無線モバイル接続装置およびTCP/IP接続を介してよりコンスタントな接続または頻繁な接続がサーバ8とナビゲーション装置4との間でなされることに応じてより動的であってもよい、情報ダウンロードを通じて、サーバ8から情報を提供されてもよい。多くの動的な計算について、サーバ8内のプロセッサ12は、処理ニーズの大部分を扱うように使用されてもよいが、しかしながら、ナビゲーション装置4のプロセッサ(図1において不図示)もまた、サーバ8との接続とはしばしば独立して多くの処理および計算を扱うことができる。
【0187】
ナビゲーション装置4は、入力装置28および表示装置30、例えばディスプレイ・スクリーンをさらに備える。ここでは入力装置28は単数で参照がなされているが、入力装置28は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル、および/または情報を入力するために利用される任意の他の既知の入力装置を含む、任意の数の入力装置を表すことを当業者は理解すべきである。同様に、表示装置30は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)等の任意のタイプのディスプレイ・スクリーンを含みうる。
【0188】
1つの構成において、入力装置28および表示装置30は、(直接入力、メニュー選択を介した)情報の入力と、タッチパネル・スクリーンを通じた情報の表示との両方を可能にするために、タッチパッド入力またはタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置を提供するように統合され、ユーザは、複数の表示選択の1つを選択するために、あるいは複数の仮想または“ソフト”ボタンの1つを起動するために、ディスプレイ・スクリーンの一部をタッチすることのみ必要である。
【0189】
上述したように、サーバ8のプロセッサ12は、ユーザの位置データを処理してPOIの属性値を判定するように動作可能である。属性値は、後続のアクセスまたは処理のためにデータ記憶装置18に格納されうる。一例においては、プロセッサ12は、ユーザ近くのPOIの属性値を判定するように動作可能であり、あるいは、もし以前に判定されているならデータ記憶装置18から属性値を読み出して、表示装置30を介したユーザへの表示のためにナビゲーション装置4へPOIの属性値を送信するように動作可能である。
【0190】
ここで参照されるPOIの属性の例は、そのPOIを訪問するユーザ数、POI近くのユーザ速度、およびPOI近くでユーザによって費やされる時間の長さを含む。POIの他の属性は、1以上のそのような属性に応じて計算される質パラメータを含む。さらなるPOIの属性は、始業(オープン)時間および終業(クローズ)時間あるいは繁忙時間および閑散時間を含む。
【0191】
図3は、この例ではデータ記憶装置18に格納された位置データおよびPOIデータを使用して位置データ処理モジュール11およびPOIデータ処理モジュール13によって実行される、期間Tと関連付けられたPOIの属性値を判定する方法の実施形態の初期化手順を説明する。図3に示されるように、方法はステップ102におけるPOIの特定から開始し、ステップ104においてPOIと関連付けられた関連領域(AR)の特定を続ける。方法はステップ106においてARを規定する位置データの判定を続ける。方法のステップ108において、ユーザインデックスiが1に初期化され、時間インデックスjがゼロに初期化される。時間tがステップ110において時間インデックスjとサンプリング間隔Δtとの積として計算される。
【0192】
ステップ112は、例えばデータ記憶装置18または位置データの他のデータベースに格納される時間tにおけるユーザiの位置データを調べることによって、時間tにおけるユーザiの位置を判定する工程を備えている。時間tにおけるユーザiの位置データは、ユーザiが時間tにARにいるかどうかを判定するためにステップ114においてARの位置データと比較される。ユーザがARにいるなら、時間tにおけるユーザiのブーリアン配列(Boolean array)要素v(i,j)がステップ116においてTRUEに設定される。そうでなければブーリアン配列要素v(i,j)の値はステップ118においてFALSEに設定される。ステップ120においてユーザインデックスiがユーザの全体数Nと等しいなら、ステップ122においてユーザインデックスが1に再初期化され、POIを訪問するユーザ数nがゼロに初期化される。そうでなければステップ124においてユーザインデックスiは1だけインクリメントされ、ステップ120においてユーザインデックスiがユーザの全体数Nと等しくなるまでステップ112からステップ120を含めたステップが繰り返される。
【0193】
方法は、図4に示されるように、ステップ126において1だけ時間インデックスjをインクリメントし、ステップ128において時間インデックスjとサンプリング間隔Δtとの積として時間tを再計算することによって継続する。ステップ130は時間tにおけるユーザiの位置を判定する工程を備える。時間tにおけるユーザiの位置は、ユーザiが時間tにおいてARにいるかどうかを判定するためにステップ132においてARの位置データと比較される。ユーザがARにいるなら、ステップ134において時間tにおけるユーザiのブーリアン配列要素v(i,j)の値はTRUEに設定される。そうでなければ、ステップ136においてブーリアン配列要素v(i,j)の値はFALSEに設定される。ステップ138において、以前のブーリアン配列要素v(i,j−1)の値がFALSEであり、かつ現在のブーリアン配列要素v(i,j)の値がTRUEであるなら、ユーザiは時間t=(j−1)Δtと、時間t=jΔtとの間にARに入っており、ステップ140においてPOIを訪問するユーザ数nが1だけインクリメントされる。
【0194】
ステップ142においてユーザインデックスiがユーザの全体数Nと等しいなら、ステップ144においてj=Jであるかどうか判定するためにチェックが行われる。ここでJは期間Tにおける時間間隔Δtの数である(すなわち、T=JΔt)。そうでなければ、ステップ146において、ユーザインデックスiは1だけインクリメントされ、ユーザインデックスiがステップ142においてユーザの全体数Nと等しくなるまでステップ130からステップ142を含めたステップが繰り返される。ステップ144においてj=Jであるなら、ステップ148において、属性値は判定されたnの値である。そうでなければ、ステップ126で時間インデックスjが1だけインクリメントされ、時間インデックスjがステップ144において期間Tにおける時間間隔Δtの数Jと等しくなるまでステップ128からステップ144を含めたステップが繰り返される。
【0195】
図5は、3つの異なるユーザ軌跡(すなわち、N=3)の例について、POI150を中心として関連付けられた円形AR152を有するPOI150に対する図3および図4の方法を説明する。各ユーザ軌跡は、t=0とt=Tとの間の時間tに応じたユーザiの位置を表しており、ユーザi=1の軌跡154は一点鎖線として示され、ユーザi=2の軌跡156は点線として示され、ユーザi=3の軌跡158は実線として示される。円形AR152の半径は、AR152の外周が、POI150と関連付けられた土地または建物を区切るように、およびPOI150と関連付けられた土地または建物を1以上の他のPOI(不図示)と関連付けられた土地または建物と分離するように選択される。POI150の位置データは大容量ストレージデータベース18に格納される。同様に、AR152を規定する位置データが大容量ストレージデータベース18に格納される。
【0196】
軌跡154は道路160に沿ったユーザi=1の移動に対応しており、一方、軌跡156は同じ道路160に沿ったユーザi=2の移動に対応しているが反対方向である。POI150への進入路であってもよく、またはPOI150に隣接してあるいは近くを通過するさらなる道路であってもよい、異なる道路に沿ったユーザi=3の移動に軌跡158が対応している。ユーザi=1の軌跡154も、ユーザi=2の軌跡156も、t=0からt=Tの間でAR152に入ることはない。しかしながら、ユーザi=3の軌跡158は、t=Δtからt=2Δtの間でAR152に入る。図2および図3の方法を図4の軌跡154、156、および158に適用することによって、t=0とt=Tとの間でAR152に入るユーザ数nは1となる。すなわち、t=0とt=Tとの間でPOI150を訪問するユーザ数nは1である。
【0197】
図5の例ではユーザ数N=3であるが、一般にNは3よりもはるかに大きいことが理解されるべきである。さらに、図5の例で説明されるユーザの移動は、分または時間のオーダーの期間に対するユーザの移動に対応するが、一般に、ユーザの移動は、日、週、月または年という期間にわたって追跡されてもよい。
【0198】
ある期間にPOIを訪問するユーザ数は、その期間でのPOIの人気度を表す。しかしながら、一般にPOIを訪問するユーザ数は、特に一日のうちの時刻や一週間のうちの曜日に応じて変化する。したがって、POIの人気度を判定するために、POIを訪問するユーザ数は、サーバのプロセッサ12によって1以上の週のある期間評価される。したがって、一実施形態において、サーバのプロセッサ12は、1週間においてPOIを訪問するユーザ数として、POIの質パラメータを計算する。POIの質パラメータは次にナビゲーション装置4へ送信され、入力装置28を介したユーザ入力に応じて表示装置30によって表示されてもよい。例えば、図6に示されるように、ガソリンスタンドPOIの質パラメータが、表示装置30上でPOIの位置を表すガソリンポンプのシンボル204と隣接する位置202において表示されてもよい。図6に示されるように、POIは、ユーザの目的地206と同じ地理的エリアにあってもよい。あるいは、POIがそれ自体ユーザの目的地であってもよい。
【0199】
サーバのプロセッサ12は、時間と共にPOIを訪問するユーザ数の増加を計算してもよい。例えば、図7は、12か月の期間にわたって月ごとにサーバのプロセッサ12によって計算されたPOIを訪問するユーザ数を示している。そのような情報は個々のユーザにとって特に役立つものではないかもしれないが、そのような情報はPOIの所有者または経営者(オペレータ)にとって貴重であるかもしれない。例えば、そのような情報は、POIの所有者または経営者(オペレータ)に、時間と共に消費者行動の指標を提供することができる。そのような情報は、POIで提供される商品および/またはサービスの変化、例えばPOIで提供される商品および/またはサービスの価格および/または質の変化の結果として、時間と共にPOIに引き付けられる消費者数の変化の指標を提供することができる。そのような情報はまた、時間と共にPOIに引き付けられる消費者数の変化の指標を提供することができるので、特定のPOIの所有者または経営者(オペレータ)が、同じ地理的エリアで同じ商品および/またはサービスを提供する他のPOIの人気度を監視することを可能にする。時間と共にPOIに引き付けられるリピート消費者数のあらゆる変化が計算されてもよい。そのような情報は一般に、サーバ8と関連付けられたディスプレイ(不図示)または他の出力装置および/または出力ポート(不図示)を介してアクセス可能である。
【0200】
図8は、数週の期間にわたって平均化された特定の曜日の時間ごとに、サーバのプロセッサ12によって計算されたPOIを訪問するユーザ数を示している。サーバのプロセッサ12は次に、ある時間にPOIを訪問するユーザ数が4以下であり、かつ連続する時間においてPOIを訪問するユーザ数が4より多いかどうかに従って、POIの始業時間を抽出する。
【0201】
図8に示される例では、06:00と07:00との間の7番目の時間にPOIを訪問するユーザ数は2であるが、一方、07:00と08:00との間の8番目の時間にPOIを訪問するユーザ数は5であり、問題になっているその曜日について07:00amという始業時間を示している。
【0202】
サーバのプロセッサ12は次に、ある時間にPOIを訪問するユーザ数が4以上であり、かつ連続する時間においてPOIを訪問するユーザ数が4より少ないかどうかに従って、POIの終業時間を抽出する。図8に示される例では、17:00と18:00との間の18番目の時間にPOIを訪問するユーザ数は34であるが、一方、18:00と19:00との間の19番目の時間にPOIを訪問するユーザ数は3であり、問題になっているその曜日について06:00pmという終業時間を示している。
【0203】
関連する当該曜日におけるPOIの始業時間および終業時間は、次にナビゲーション装置4へ送信され、入力装置28を介したユーザ入力に応じて表示装置30によって表示されてもよい。例えば、図9に示されるように、ガソリンスタンドPOIの始業時間(オープン)および終業時間(クローズ)が、表示装置30上でPOIの位置を表すガソリンポンプのシンボル304と隣接する位置302において表示されてもよい。図9に示されるように、POIはユーザの目的地306と同じ地理的エリアにあってもよい。あるいは、POIそれ自体がユーザの目的地であってもよい。
【0204】
同じ地理的エリアにおいて同一のあるいは類似の商品および/またはサービスを提供する異なるPOI間での選択をユーザが行うことを可能にするために、ある期間にPOIを訪問するユーザ数を表示することによってPOIの人気度に関する役立つ情報をユーザに提供してもよいが、さらなる情報が必要とされてもよい。
【0205】
サーバのプロセッサ12は、同一の地理的エリアにおいて同一あるいは類似の商品および/またはサービスを提供する各POIについて質パラメータを計算するように動作可能であり、質パラメータに従ってPOIをランク付けする。POIのランクは次にナビゲーション装置4へ送信され、入力装置28を介したユーザ入力に応じて表示装置30によって表示されてもよい。例えば、図10に示されるように、ガソリンスタンドPOIの質およびランクは、表示装置30上でのPOIの位置を表すガソリンポンプのシンボル404に隣接する位置402において表示装置30によって表示されてもよい。図10に示されるように、POIはユーザの目的地406と同じ地理的エリアにあってもよい。あるいは、POIそれ自体がユーザの目的地であってもよい。
【0206】
ここで説明した実施形態は単なる例示であって、本発明の範囲を逸脱しないように様々な変形がなされてもよいことが理解されるべきである。例えば、ARは、任意の適切な形状およびサイズで規定されうる。ARの形状およびサイズは、POIの性質および/またはPOIと関連付けられた土地または建物に依存して選択されることができ、様々な代替AR定義が可能である。
【0207】
図11(a)は、例えば、POI504を囲むAR502を説明しており、POI504を訪問するユーザの軌跡506を示している。POI504は例えば公園等であってもよく、AR502は境界フェンス等の公園の物理的な周辺と一致するように規定されてもよい。図11(b)は、POI604と隣接するAR602を説明しており、POI604を訪問するユーザの軌跡606を示している。POI604は例えばガソリンスタンドまたはスーパーマーケット等の小売店であってもよく、AR602は、ガソリンスタンドと関連付けられた前庭広場(forecourt)の周辺あるいはスーパーマーケットと関連付けられた駐車場の周辺と一致するように規定されてもよい。図10(c)は、POI704と関連付けられたAR702を説明しており、POI704を訪問するユーザの軌跡706を示している。POI704は例えば歴史的な記念碑または建物であってもよく、AR702は、POI704の進入路または私道(driveway)の少なくとも一部と一致するように規定されてもよい。図11(d)は、POI804と関連付けられたAR802を説明しており、POI804を訪問するユーザの軌跡806を示している。POI804は、例えば、道路沿いにあるレストランまたはモーテル(自動車旅行者用ホテル)であってもよく、AR802はPOI804を通過する道路の少なくとも一部と一致するように規定されてもよい。
【0208】
説明した実施形態では、POIを訪問するユーザ数は、POIと関連付けられたARへ入るユーザ数に従って判定されていた。しかしながら、POIの性質およびARの定義、特に道路または幹線道路に対するPOIの近接度に依存して、POIを訪問することなくARにユーザが入るかもしれない。したがって、POIを訪問するユーザ数は、ARに入り且つAR内で閾値速度を下回る平均速度を有するユーザ数として定義されてもよい。あるいは、POIを訪問するユーザ数は、ARに入り且つAR内で閾値期間を上回る時間の長さを費やすユーザ数として定義されてもよい。
【0209】
加えて、複数のユーザによってPOIを訪問するのに費やされる時間の平均長さもまた、POIの人気度またはPOIによって提供される商品および/またはサービスに対するユーザの関心度を示してもよい。したがって、POIの質パラメータは、POIを訪問するユーザ数、および/または、POIを訪問するのに費やされる時間の平均長さ、の関数であってもよい。しかしながら、POIを訪問するのに費やされる時間の平均長さは、POIの人気度というよりはむしろPOIの所有者または経営者(オペレータ)によって商品および/またはサービスが提供される効率を反映しているかもしれず、そのようなPOIについては、POIを訪問するのに費やされる時間の平均長さの関数である質パラメータは適切ではないかもしれない。
【0210】
ある時間にPOIを訪問するユーザ数が閾値ユーザ数以下であるかどうかに従ってPOIの開業時間および/または終業時間を計算するよりもむしろ、サーバのプロセッサ12は、POIを訪問するユーザ数が最も多い複数の週の特定の曜日の時間に従って着目地点の繁忙時間を計算してもよい。同様に、サーバのプロセッサ12は、POIを訪問するユーザ数が最も少ない複数の週の特定の曜日の時間に従って着目地点の閑散時間を計算してもよい。計算された繁忙時間および/または閑散時間は次にナビゲーション装置4へ送信されて、ユーザの要求に応じて表示装置30によって表示されてもよい。
【0211】
前の詳細な記述で説明された実施形態はGPSに言及しているが、ここで説明される装置は、GPSの代替として(あるいはGPSに加えて)任意の種類の位置センサ技術を利用してもよいことが留意されるべきである。例えば、装置は欧州ガリレオシステム等の他の全地球的航法衛星システムを利用してもよい。同様に、そのような装置は、衛星ベースのナビゲーションシステムの使用に限定されず、グラウンドベースのビーコンまたは、装置が自身の地理的位置を判定するのを可能にする任意の他の種類のシステムを使用して容易に機能しうる。
【0212】
本発明の代替実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのコンピュータ・プログラム・プロダクトとして実施されうる。コンピュータ・プログラム・プロダクトは、例えば、ディスケット、CD−ROM、ROM、または固定ディスク等の有形データ記憶媒体に格納される一連のコンピュータ命令であってコンピュータデータ信号に具体化される。その信号は、有形媒体または無線媒体、例えばマイクロ波または赤外線によって送信される。一連のコンピュータ命令は、上述の機能の全部または一部を構成することができ、また、半導体装置、磁気装置、光学装置または他の記憶装置等の、揮発性または不揮発性の任意の記憶装置に格納されうる。
【0213】
説明した実施形態はある機能をソフトウェアによって実施するが、その機能は(例えば、1以上のASIC(特定用途向け集積回路)によって)もっぱらハードウェアで同様に実施されることができ、実際にはハードウェアおよびソフトウェアの混合によって実施されうることもまた、当業者によって十分に理解されるだろう。そのようなものとして、本発明の範囲は、ソフトウェアでの実施のみに限定されると解釈されるべきではない。
【0214】
本発明は、単に一例として上述されており、詳細部分の変形が本発明の範囲内でなされうることが理解されるだろう。
【0215】
説明で開示された各特徴、および(必要に応じて)特許請求の範囲および図面は、独立して、あるいは任意の適切な組み合わせで提供されてもよい。
【0216】
最後に、添付の特許請求の範囲は、ここで説明した特徴の特定の組み合わせを示しているが、本発明の範囲は、以降主張される特定の組み合わせに限定されず、その特定の組み合わせが現段階で添付の特許請求の範囲に具体的に列挙されているか否かに関わらず、ここで開示された特徴または実施形態の任意の組み合わせを包含するように拡張されることも留意されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着目地点(150)の属性を評価する方法であって、
領域(152)と前記着目地点(150)とを関連付ける工程と、
複数のユーザの位置データ(154,156,158)の、前記関連付けられた領域(152)を規定する位置データとの比較に従って前記属性を評価する工程(148)と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記複数のユーザは、位置データがデータベース(18)に格納されている多数のユーザを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のユーザにおける各ユーザについて、時間と共にユーザの位置データの変化に従って前記属性を評価する工程を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記関連付けられた領域(152)に入る前記ユーザ数を判定する工程を備えることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記関連付けられた領域(152)内のユーザの速度を判定する工程を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記関連付けられた領域(152)内でユーザが費やす時間の長さを判定する工程を備えることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記関連付けられた領域(152)に入るユーザ数、前記関連付けられた領域に入る各ユーザの前記関連付けられた領域(152)における速度、前記関連付けられた領域に入る各ユーザについて前記関連付けられた領域(152)において費やされる時間の長さ、のうち少なくとも1つに従って、前記着目地点(150)の質パラメータを評価する工程を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
異なる期間の前記質パラメータを評価する工程を備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
異なる時間または異なる期間の質パラメータから、前記着目地点の始業時間、開業期間、終業時間または休業期間の少なくとも何れか1つを判定する工程を備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
異なる期間の質パラメータから、前記着目地点の繁忙期間と閑散期間との少なくとも何れか1つを判定する工程を備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記着目地点(150)の質パラメータ値、および、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスと同じあるいは類似の商品および/またはサービスを提供し、前記着目地点と同じ地理的エリアに位置する1以上のさらなる着目地点の質パラメータ値、に従って前記着目地点(150)のランクを判定する工程を備えることを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記着目地点の属性値を表示する工程を備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
ユーザの要求に応じて前記着目地点の前記属性値を表示する工程を備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質を表すシンボル(204,304,404)に隣接して前記着目地点の前記属性値を表示する工程を備えることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れかに記載の方法を実施するために実行可能なコンピュータ読み取り可能な命令を備えるコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項1乃至14の何れかに記載の方法を実施するために実行可能なコンピュータ読み取り可能な命令を備えるデータキャリア。
【請求項17】
請求項1乃至14の何れかに記載の方法を使用して判定された前記着目地点の属性の値を受信して表示するように構成されたナビゲーション装置(4)。
【請求項18】
請求項1乃至14の何れかに記載の方法を実施するように構成された装置(2)。
【請求項19】
着目地点(150)の属性を評価する装置であって、
複数のユーザの位置データを格納するデータストア(18)と、
領域(152)と前記着目地点(150)とを関連付けるように構成され、および、前記複数のユーザの位置データの、前記関連付けられた領域(152)を規定する位置データとの比較に従って前記属性を評価するように構成された処理リソース(12)と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項1】
着目地点(150)の属性を評価する方法であって、
領域(152)と前記着目地点(150)とを関連付ける工程と、
複数のユーザの位置データ(154,156,158)の、前記関連付けられた領域(152)を規定する位置データとの比較に従って前記属性を評価する工程(148)と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記複数のユーザは、位置データがデータベース(18)に格納されている多数のユーザを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のユーザにおける各ユーザについて、時間と共にユーザの位置データの変化に従って前記属性を評価する工程を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記関連付けられた領域(152)に入る前記ユーザ数を判定する工程を備えることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記関連付けられた領域(152)内のユーザの速度を判定する工程を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記関連付けられた領域(152)内でユーザが費やす時間の長さを判定する工程を備えることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記関連付けられた領域(152)に入るユーザ数、前記関連付けられた領域に入る各ユーザの前記関連付けられた領域(152)における速度、前記関連付けられた領域に入る各ユーザについて前記関連付けられた領域(152)において費やされる時間の長さ、のうち少なくとも1つに従って、前記着目地点(150)の質パラメータを評価する工程を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
異なる期間の前記質パラメータを評価する工程を備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
異なる時間または異なる期間の質パラメータから、前記着目地点の始業時間、開業期間、終業時間または休業期間の少なくとも何れか1つを判定する工程を備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
異なる期間の質パラメータから、前記着目地点の繁忙期間と閑散期間との少なくとも何れか1つを判定する工程を備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記着目地点(150)の質パラメータ値、および、前記着目地点で提供される商品および/またはサービスと同じあるいは類似の商品および/またはサービスを提供し、前記着目地点と同じ地理的エリアに位置する1以上のさらなる着目地点の質パラメータ値、に従って前記着目地点(150)のランクを判定する工程を備えることを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記着目地点の属性値を表示する工程を備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
ユーザの要求に応じて前記着目地点の前記属性値を表示する工程を備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記着目地点で提供される商品および/またはサービスの性質を表すシンボル(204,304,404)に隣接して前記着目地点の前記属性値を表示する工程を備えることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れかに記載の方法を実施するために実行可能なコンピュータ読み取り可能な命令を備えるコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項1乃至14の何れかに記載の方法を実施するために実行可能なコンピュータ読み取り可能な命令を備えるデータキャリア。
【請求項17】
請求項1乃至14の何れかに記載の方法を使用して判定された前記着目地点の属性の値を受信して表示するように構成されたナビゲーション装置(4)。
【請求項18】
請求項1乃至14の何れかに記載の方法を実施するように構成された装置(2)。
【請求項19】
着目地点(150)の属性を評価する装置であって、
複数のユーザの位置データを格納するデータストア(18)と、
領域(152)と前記着目地点(150)とを関連付けるように構成され、および、前記複数のユーザの位置データの、前記関連付けられた領域(152)を規定する位置データとの比較に従って前記属性を評価するように構成された処理リソース(12)と、
を備えることを特徴とする装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−519067(P2013−519067A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543536(P2012−543536)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/051495
【国際公開番号】WO2011/072882
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(511137323)
【氏名又は名称原語表記】TomTom Polska Sp.z.o.o.
【住所又は居所原語表記】Ul Ludna 2 PL 00−406 Warszawa Poland
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/051495
【国際公開番号】WO2011/072882
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(511137323)
【氏名又は名称原語表記】TomTom Polska Sp.z.o.o.
【住所又は居所原語表記】Ul Ludna 2 PL 00−406 Warszawa Poland
【Fターム(参考)】
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