説明

磁気カード及び磁気記録・印写装置

【目的】 磁気記録された画像信号に対応する画像を視覚的に認識することのできる磁気カードを得る。
【構成】 一方の面に画像信号が磁気記録されると共に、他方の面にその画像信号に対応する画像が印写されて成る磁気カード。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気カード及び磁気記録・印写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現状では、磁気ディスク(フロッピーディスク)、磁気カード等の磁気媒体に画像信号が磁気記録されたものと、写真の陽画 、陰画等の画像が印写されたものとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】磁気媒体に画像信号が記録されたものは、画像が印写されたものに比べて、容易にその画像信号を再生して表示したり、印写したりすることができるので便利である反面、その記録されている画像信号に対応する画像を視覚的に認識し得ないので不便である。
【0004】かかる点に鑑み、本発明は、磁気記録された画像信号に対応する画像を視覚的に認識することのできる磁気カード及びかかる磁気カードを容易に作成することのできる装置を提案しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】第1の本発明は、一方の面に画像信号が磁気記録されると共に、他方の面にその画像信号に対応する画像が印写されて成る磁気カードである。第2の本発明は、第1の本発明において、他方の面に印写された画像は、一方の面に記録された画像信号を再生して印写された画像より低解像度にしたものである。かかる第1及び第2の本発明によれば、磁気カードに印写されている画像を見て必要とする画像信号の磁気記録された磁気カードを選択し、その磁気カードに磁気記録されている画像信号を再生して、例えば、表示させたり、印写したりする。又、第2の本発明によれば、画像の印写が容易及び低コストと成る。
【0006】第3の本発明は、画像信号を記憶する記憶手段11と、その記憶手段11から読み出した画像信号を磁気カード21の一方の面に磁気記録する磁気記録手段13、15、18と、その記憶手段11から読み出された画像信号に対応する画像を磁気カード21の他方の面に印写する印写手段12、19、20とを設けた磁気記録・印写装置である。かかる第3の本発明によれば、記憶手段11から画像信号を読み出し、磁気記録手段13、15、18によって、その画像信号を磁気カード21の一方の面に磁気記録すると共に、印写手段12、19、20によって、その画像信号に対応する画像を磁気カード21の他方の面に印写する。
【0007】
【実施例】以下に、図1を参照して、本発明による磁気カードを説明する。図1(B)に示す如く磁気カードの裏面の磁性層にはカラー又はモノクローム画像信号(静止画信号)が記録され、図1(A)に示す如く磁気カードの表面には画像信号に対応するカラー又はモノクロームの画像が印写され、即ち、印刷、電子複写又は印字されている。
【0008】この磁気カードの一例としては、その寸法が75mm×115mm(写真のサービスサイズに相当する)で、画像を300dpiで印刷したとき、必要なデータ量が1.2MByteで、記録可能面積は8625mm2 に成る。この磁気カードの場合は、その面積は5インチフロッピーディスクの片面の面積より多少狭い程度であるが、1.2MByteのデータを1/2に圧縮することによって、記録密度としては5インチHDフロッピーディスク或いは5インチDDフロッピーディスク並にすることができる。
【0009】因みに、5インチHDフロッピーディスクでは、その片面の容量が約720kByte、面積が約9608mm2 、1Byte当たりの面積が13.34×10-3mm2 に成る。又、3.5インチフロッピーディスクでは、その片面の容量が約720kByte、面積が約4945mm2 、1Byte当たりの面積が6.868×10-3mm2 に成る。
【0010】次に、図1で説明した磁気カードを作成し、磁気カードに記録されている画像信号を再生して、表示及び印刷することのできる記録再生装置を説明する。1は記録再生回路を示し、これに各種外部機器を接続し得るように成されている。
【0011】記録再生回路1に画像メモリ11が設けられ、この画像メモリ11に外部映像入力インターフェース2を通じて、外部機器としての電子スチルカメラ3、ビデオカメラ4、スキャナー5、コンピュータ6が接続されて、これら外部機器からの画像信号(静止画信号)をその画像メモリ11に記憶し得るように成されている。
【0012】記録再生回路1に記録再生装置の各部を制御する制御回路(マイクロコンピュータを内蔵する)19が設けられ、これに外部機器としてのキーボード/ポインティングデバイス7が接続されて、このキーボード/ポインティングデバイス7の操作によって、記録再生装置の各部を制御し得るように成されている。
【0013】記録再生回路1に磁気カード記録回路13、磁気カードインターフェース18及び磁気ヘッド15が設けられ、画像メモリ11に記憶されている画像信号(カラー又はモノクローム静止画信号)を読み出して、磁気カードインターフェース18を通じて磁気ヘッド15に供給することにより、磁気カード21の裏面にその画像信号を磁気記録する。
【0014】記録再生回路1に画像印刷回路12及び印刷用ヘッド14が設けられ、画像メモリ11から読み出された画像信号が印刷回路12に供給され、これよりの印刷信号が印刷ヘッド14に供給されて、磁気カード21の表面に、その裏面に磁気記録した画像信号に対応したカラー画像又はモノクローム画像が印刷、印字又はプリントされるように成されいる。この場合、メモリ11から画像信号をそのまま読み出せば、解像度の高い画像の印刷が可能であるが、間引いて読み出せば解像度の低い画像の印刷が可能である。
【0015】記録再生回路1に磁気カード再生回路13が設けられ、磁気カード21に磁気記録されている画像信号を磁気ヘッド15で再生し、磁気カードインターフェース18を通じて磁気カード再生回路に16に供給し、その磁気カード再生回路16からの画像信号をメモリ11に書き込むようにする。
【0016】記録再生回路1にプロセッサ8及び表示回路9が設けられ、画像メモリ11に記憶されている画像信号が読み出され、プロセッサ8を通じて外部機器としての表示回路9に供給され、この表示回路9からの表示信号が外部機器としてのCRT、LCD等の表示装置10に供給されるように成されている。
【0017】記録回路1に印刷インターフェース19が設けられ、画像メモリ11に記憶されている画像信号を読み出して、印刷インターフェース19を通じて外部機器としてのプリンタ(感熱プリンタ、ワイヤドットプリンタ、レーザプリンタ等のカラー又はモノクロームプリンタ)20に供給して、その画像を印刷用紙に印刷するようにする。
【0018】記録再生回路1に2次メディアインターフェース17が設けられ、画像メモリ11に記憶されている画像信号を、2次メディアインターフェース17を通じて、フロッピーディスク記録再生装置、電子スチルカメラ、VTR、コンピュータ等の外部機器に供給し得るように成されている。
【0019】
【発明の効果】上述せる本発明によれば、磁気記録された画像信号に対応する画像を視覚的に認識することのできる磁気カード及びかかる磁気カードを容易に作成することのできる装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の磁気カードを示す線図
【図2】実施例の記録再生装置を示すブロック線図
【符号の説明】
1 記録再生回路
2 外部機器入力インターフェース
7 キーボード/ポインティングデバイス
8 プロセッサ
9 表示回路
10 表示装置
11 画像メモリ
12 画像印刷回路
13 磁気カード記録回路
14 印刷ヘッド
15 磁気ヘッド
16 磁気カード再生回路
17 2次メディアインターフェース
18 磁気カードインターフェース
19 制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】 一方の面に画像信号が磁気記録されると共に、他方の面に上記画像信号に対応する画像が印写されて成ることを特徴とする磁気カード。
【請求項2】 上記他方の面に印写された画像は、上記一方の面に記録された画像信号を再生して印写された画像より低解像度であることを特徴とする磁気カード。
【請求項3】 画像信号を記憶する記憶手段と、該記憶手段から読み出した画像信号を磁気カードの一方の面に磁気記録する磁気記録手段と、上記記憶手段から読み出された画像信号に対応する画像を上記磁気カードの他方の面に印写する印写手段とを設けたことを特徴とする磁気記録・印写装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開平6−86196
【公開日】平成6年(1994)3月25日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−232249
【出願日】平成4年(1992)8月31日
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)