説明

移動体通信システムおよび周波数帯域切り替え方法

【課題】移動端末局と無線基地局との間で複数の周波数帯域を切り替えて運用する場合、特定の周波数帯域に通話が集中することを防ぐ。
【解決手段】移動端末局2と無線基地局1との間で使用する周波数帯域を、帯域1(2GHz)、帯域2(800MHz)2つの周波数帯域の中から選択して切り替える移動体通信システムにおいて、無線基地局1は、新規に発着信を受付する移動端末局2に対しては伝搬損失の大きい帯域2(2GHz)を優先的に割り当てる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末局と無線基地局との間で複数の周波数帯域を使用可能な移動体通信システムに関し、特に複数の周波数帯域の中から使用する周波数帯域を選択して切り替える周波数帯域切り替え方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信システムでは、無線基地局(Base Transceiver Station:BTS)と該無線基地局の通信エリア内に在る複数の移動端末局(MS:Mobile Station)との間で無線通信が行われ、各移動端末局に対して通話やデータ通信サービス等が提供される。
【0003】
BTSとMS間の通信方式には様々なものが知られているが、CDMAシステムでは、同一周波数の電波(搬送波)を用い、各MSに対して異なる符号を割り当てて通信を行う符号分割多元接続方式である。
【0004】
このような従来の移動体通信システムを図3に示す。この移動体通信システムは、BTS11、14と、MS12と、無線ネットワーク制御装置(Radio Network Controller:RNC)13とから構成されている。この図3では、MS12は、BTS11の通信エリア15内に在圏している。
【0005】
この符号分割多元接続方式を採用する移動体通信システムでは、図3のように、RNC13がBTS11、14と局間データ通信を行い、BTS11とMS12との通信について制御を行っている。
【0006】
BTS11はMS12との通信中、MS12よりの通信電界レベル(上り信号=Eb)とその他の電界レベル(雑音信号=No)の割合(Eb/No=SIR)を監視してRNC13に報告している。RNC13では、ターゲットSIR(Eb/Noの最適値)を設定しており、BTS11、14からMS12への下り回線およびMS12からBTS11、14への上り回線におけるSIRがこのターゲットSIR値となるように、BTS11、14からMS12への通信電力(下り信号)レベル、およびMS12からBTS11、14への通信電力(上り信号)レベルを増減させることで、BTS11、14の通信エリア内に在る複数のMSとの通信電界バランスを保つようにしている。
【0007】
しかしながら、この通信電力制御は、BTS11にて通信を維持できるSIRを満足していることが前提となっているため、何らかの理由でMS12よりの上り信号レベルが低下し、BTS11にてデータ復号できるSIRを満足できない場合、通信が維持できないものと判断し、通信終了となる。
【0008】
仮に、通信中のBTS11以外の隣接BTS14にて当該MS12よりの上り信号レベルがデータ復号できるSIRを満足すれば、図4のようにBTS間切り替え(ハンドオフ)が行われて他のBTS14との間で通信を維持するが、隣接BTS14にても満足できない場合は、ハンドオフが行われないまま通信終了となる。
【0009】
上述したように、従来例の移動体通信システムでは、同一周波数の電波を用い、各MSに対して異なる符号を割り当てて通信を行うため、何らかの理由でMSからの上り信号レベルが低下し、BTSにてデータ復号できるSIRを満足できない場合、通信が維持できないものと判断し、通信終了となってしまうという問題があった。
【0010】
このような弊害を防ぐため、MSとBTSとの間の通信で複数の周波数帯域を使用し、一方の周波数帯域(例えば、2GHz帯)にて通信電界が低下した場合に他方の周波数帯域(例えば、800MHz帯)に運用切り替えを行い、通信の維持を図るようにした移動体通信システムが提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照。)
しかし、伝搬損失は周波数に左右されるため、使用する周波数帯域により伝搬損失が異なることが知られている。例えば、2GHz帯と800MHz帯の2つの周波数帯域を比較した場合、一般的に2GHz帯の方がより顕著に通信維持が困難な状態となりやすいと言える。
【0011】
そのため、MSとBTSとの間で複数の周波数帯域を切り替えて運用するような移動体通信システムでは、伝搬損失の小さい特定の周波数帯域に通話が集中してしまい周波数帯域間のバランスが崩れてしまうという問題が発生する恐れがある。
【0012】
このような周波数帯域間のバランスが崩れると、伝搬損失の小さい周波数帯域では新規な発着信が不可能になったり、周波数帯域の切り替えがスムーズに行えなくなる等の不具合が発生する。その結果、伝搬損失が小さい周波数帯域を使用すれば通話の維持が可能な移動端末局に対して通信終了させてしまう場合も発生する。これは、本来通信状態が良いため伝搬損失が大きい周波数帯域を使用しても問題の無い移動端末局に対しても伝搬損失が小さい周波数帯域が割り振られてしまっているからであり、このような周波数帯域間での通話のバランスを図る方法が求められている。
【特許文献1】特開2004−186923号公報
【特許文献2】特開平10−23502号公報
【特許文献3】特開平7−23447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した従来の移動体通信システムでは、MSとBTSとの間で複数の周波数帯域を切り替えて運用した場合、伝搬損失の小さい周波数帯域に通話が集中していまい周波数帯域間のバランスが崩れてしまうという問題点があった。
【0014】
本発明の目的は、MSとBTSとの間で複数の周波数帯域を切り替えて運用する場合でも、特定の周波数帯域に通話が集中することを防ぐことが可能な移動体通信システムおよび周波数帯域切り替え方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の移動体通信システムは、複数の無線基地局と、該複数の無線基地局の通信エリア内を移動する少なくとも1つ以上の移動端末局とを備え、前記移動端末局と前記無線基地局との間で使用する周波数帯域を、複数の周波数帯域の中から選択して切り替える移動体通信システムにおいて、
前記無線基地局は、新規に発着信を受付する移動端末局に対しては伝搬損失の大きい周波数帯域を優先的に割り当てることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、無線基地局は、移動端末局から新規に発着信を受け付けた場合、その移動端末局に対しては伝搬損失の大きい周波数帯域を優先的に割り当てるようにするので、伝搬損失の小さい周波数帯域に通話が集中することが抑制され、複数の周波数帯域間での通話のバランスが図られることになる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、移動端末局からの新規な発着信に対しては、伝搬損失の大きい周波数帯域が優先的に割り当てられるため、伝搬損失の小さい周波数帯域に通話が集中することが抑制され複数の周波数帯域間での通話のバランスが保たれるという効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
本発明の一実施形態は、複数の周波数帯域(例えば、2GHz帯,800MHz帯)を運用できる無線基地局および移動端末局を備えた移動体通信システムおいて、通信を維持するために、一方の周波数帯域(例えば、2GHz帯)にて通信電界が低下した場合に他方の周波数帯域(例えば、800MHz帯)に運用切り替えを行う際に、運用切り替えにより2GHz帯の通話が減り、800MHz帯の通話が増えることによるバランスの崩れを補うために、新規に発着信を受付する移動端末局に対しては、800MHz帯よりも伝搬損失の大きい2GHz帯を優先的に割り当てることで、無線基地局が通信を行う複数の帯域の移動端末局の数のバランスを保つようにすることを特徴とするものである。
【0020】
次に、本発明の実施形態の構成について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態の移動体通信システムの一構成例を示す図である。
【0021】
図1に示すように、本発明の移動体通信システムは、複数の周波数帯域(例えば帯域1および帯域2とし、帯域1を2GHz帯、帯域2を800MHzとする)を運用できる無線基地局(BTS)1と、同様に複数の周波数帯域を運用できる移動端末局(MS)2にて、通信を行う。BTS1とMS2は、各々の周波数帯域にて、個別に送受信周波数を設定し、かつ同時に送受信を行うことで同時双方向の通信を可能としている。
[帯域1]
上り周波数(BTS1受信周波数/MS2送信周波数)=1950MHz
下り周波数(BTS1送信周波数/MS2受信周波数)=2140MHz
[帯域2]
上り周波数(BTS1受信周波数/MS2送信周波数)=837.5MHz
下り周波数(BTS1送信周波数/MS2受信周波数)=882.5MHz
また、BTS1は、無線ネットワーク制御装置(RNC)3と接続し、局間信号(Iub信号)7の授受を行う。すなわち、BTS1よりRNC3に対してMS2との通信情報を報告し、かつRNC3よりBTS1に対して必要な制御を施す局間データ通信を行う。
【0022】
BTS1は、通信エリア5を基本的なMS2の通信可能範囲として、MS2のほかの複数のMS8との間で同一周波数の電波(搬送波)を用い、各MSに対して異なる符号を割り当てて通信を行う符号分割多元接続方式(CDMA方式)で無線通信を行う。
【0023】
そして、本実施形態におけるBTS1は、新規に発着信を受付するMSに対しては伝搬損失の大きい2GHz帯の周波数帯域を優先的に割り当てるようにする。
【0024】
次に、本実施形態の移動体通信システムの動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1にて、BTS1はMS2、およびMS2のほかの複数のMS8と帯域1(2GHz帯)、あるいは帯域2(800MHz帯)にて通信を行っている。
【0026】
本発明の動作をBTS1とMS2の間の通信に関して説明を行う。
【0027】
BTS1は、MS2よりの通信電界(上り信号=Eb)とその他の電界(雑音信号=No)の割合(Eb/No=SIR)を監視しており、その値をIub信号にてRNC3に対して報告する。なお、MS2のほかの複数のMS8よりの通信電界は雑音信号としてみなされる。
【0028】
RNC3では、ターゲットSIR(Eb/Noの最適値)を設定しており、BTSに対してBTSよりMSへの通信電力(下り信号)レベル、およびMSよりBTSへの通信電力(上り信号)レベルを加減させることで、BTS1の通信エリア5内に在る複数のMSとの通信電界バランスを保っている。
【0029】
今、RNC3がターゲットSIR=−10dBに設定しているものとし、各場面において動作の説明を行う。
[場面1]
・MS2よりの通信電界(上り信号=Eb)=10dBμV
・その他の電界(雑音信号=No)=50dBμV
の場合
SIR(場面1)=Eb/Io=10log(10/50)=−7dB
すなわち、BTS1がRNC3に報告するSIR(場面1)は、
SIR(場面1)>ターゲットSIR
であるから、RNC3はBTS1に対してターゲットSIRに近づくよう下り信号レベル制御を行う。
【0030】
BTS1は、MS2に対して下り信号レベルを下げ、かつMS2に上り電力を下げさせる(または、MS2のほかの複数のMS8に対して下り信号レベルを上げ、かつ上り電力を上げさせる)。
【0031】
例えば、MS2に対して上り電力レベルを5dB下げさせれば、
・MS2よりの通信電界(上り信号=Eb)=5dBμV
・その他の電界(雑音信号=No)=50dBμV
となり、
SIR(場面1’)=Eb/Io=10log(5/50)=−10dB
この結果、BTS1は、通信エリア5内に在る複数のMSとの通信電界バランスを保つことができる。
[場面2]
・MS2よりの通信電界(上り信号=Eb)=2dBμV
・その他の電界(雑音信号=No)=50dBμV
の場合、
SIR(場面2)=Eb/Io=10log(2/50)=−14dB
すなわち、BTS1がRNC3に報告するSIR(場面1)は、
SIR(場面2)<ターゲットSIR
であるから、RNC3はBTS1に対してターゲットSIRに近づくよう下り信号レベル制御を行う。
【0032】
BTS1は、MS2に対して下り信号レベルを上げ、かつMS2に上り電力を上げさせる(または、MS2のほかの複数のMS8に対して下り信号レベルを下げ、かつ上り電力を下げさせる)。
【0033】
例えば、MS2に対して上り電力レベルを3dB上げさせれば、
・MS2よりの通信電界(上り信号=Eb)=5dBμV
・その他の電界(雑音信号=No)=50dBμV
となり、
SIR(場面2’)=Eb/Io=10log(5/50)=−10dB
この結果、BTS1は、通信エリア5内に在る複数のMSとの通信電界バランスを保つことができる。
【0034】
しかし、場面2の動作は、MS2がまだなお上り電力(MS2の送信電力)レベルを上げる余裕のある場合においてのみ行える動作である。
【0035】
図1において、仮にMS2がBTS1の通信エリア5の端に近い場所にあったり、MS2が移動中にBTS1との間に住宅や森林等の障害物を挟んでいたりすることにより、既に場面2の初期段階においてMS2の送信電力を上限まで設定していた場合、ターゲットSIRに到達せず、通信の維持が困難な状態となる。
【0036】
帯域1(2GHz帯)と帯域2(800MHz帯)において上記で説明した通信の維持が困難な状態となる確率を考慮した場合、一般的に2GHzと800MHzの伝播損失の違いにより帯域1(2GHz帯)の方がより顕著に通信維持が困難な状態となりやすいと言える。
【0037】
本実施形態の動作は、これらの理由に起因する障害発生の場合において、通信維持に寄与するものである。
【0038】
すなわち、BTS1とMS2が複数の周波数帯域(帯域1(2GHz帯)、帯域2(800MHz帯))との運用が可能な場合、今通信中の帯域1から帯域2へと運用切り替えを行うことにより通信を維持するものである。
【0039】
一般に、周波数により伝播損失が異なる(伝播損失は周波数に左右される)ことが既に知られている。
伝播損失=L、通信間距離=d、波長=λとすると、
L=20log(4πd/λ)
上り周波数について、帯域1と帯域2の伝播損失を比べると、
L(帯域1)−L(帯域2)
=20log{(4πd/λ(帯域1))/(4πd/λ(帯域2)}
=20log{(λ(帯域2))/(λ(帯域1)}
λ(帯域1)=c(伝播速度)/f(帯域1周波数)
λ(帯域2)=c(伝播速度)/f(帯域2周波数)
であるから、
L(帯域1)−L(帯域2)
=20log{f(帯域2周波数)/f(帯域1周波数)}
=20log(1950/837.5)
=7.3(dB)
従って、帯域1の伝播損失は、帯域2のそれよりも7.3dB大きい。
【0040】
すなわち、MS2が帯域1から帯域2へ同一出力値で送信周波数を切り替えた場合、BTS1で受信する上り電界レベル(Eb)は、7.3dB上がる。
【0041】
場面2の場合、MS2に対して上り電力レベルを3dB上げさせれば、
・MS2よりの通信電界(上り信号=Eb)=5dBμV
・その他の電界(雑音信号=No)=50dBμV
となり、
SIR(場面2’)=Eb/Io=10log(5/50)=−10dB
となるのだから、帯域切り替えによる電界レベル上昇分で、BTS1はRNC3の要求に対応できる。
【0042】
以上の動作により、既に場面2の初期段階において、MS2の送信電力を上限まで設定していた場合、帯域1から帯域2へと運用切り替えを行うことで、BTS1はMS2との通信を維持することが可能となる。
【0043】
またこのとき、運用切り替えにより帯域1の通話が減り、帯域2の通話が増えることによるバランスの崩れを補うために、新規に発着信を受付するMSに対しては優先的に帯域2を割り当てることで帯域1と帯域2を使用しているMSの数のバランスを保つようにすることを特徴とする。
【0044】
図2にて、帯域1から帯域2への運用切り替えについて実施形態の動作推移を示す。
(1)時刻:T0〜T1
BTS1からMS2に対して、上り電力レベルを下げる制御を行い、ターゲットSIRへ収束。
(2)時刻:T1〜T2
BTS1からMS2に対して、上り電力レベルを上げる制御を行い、ターゲットSIRへ収束。
(3)時刻:T2
MS2の上り電力レベル上限。BTS2からMS2に対して、帯域切り替え制御。
(4)時刻:T2〜
BTS1からMS2に対して、帯域2にて電力レベル制御を行い、ターゲットSIRへ収束。
【0045】
上記のように構成された移動体通信システムでは、BTS1とMS2が複数の周波数帯域(帯域1(2GHz帯)、帯域2(800MHz帯))との運用が可能な場合、今通信中の帯域1から帯域2へと運用切り替えを行うことにより、BTS1とMS2との間の伝播損失を減らすことができるため、SIRが改善するとともに、運用切り替えにより2GHz帯の通話が減り、800MHz帯の通話が増えることによるバランスの崩れを補うために、新規に発着信を受付するMSに対しては優先的に2GHz帯を割り当てることにより、BTSが通信を行う複数の帯域のMSの数のバランスを保つようにすることが可能となる。
【0046】
なお、本実施形態では、MSとBTS間で使用する周波数帯域が2つの場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の周波数帯域を使用する場合でも同様に本発明を適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態の移動体通信システムの一構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態の移動体通信システムの動作を説明するための図である。
【図3】従来の移動体通信システムを示す図である。
【図4】従来の移動体通信システムにおけるBTS間ハンドオフを示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 無線基地局(BTS)
2 移動端末局(MS)
3 無線ネットワーク制御装置(RNC)
4 無線基地局(BTS)
5 BTS1の通信エリア
6 BTS4の通信エリア
7 局間信号(Iub信号)
8 移動端末局(MS)
11 無線基地局(BTS)
12 移動端末局(MS)
13 無線ネットワーク制御装置(RNC)
14 無線基地局(BTS)
15 BTS11の通信エリア
16 BTS14の通信エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線基地局と、該複数の無線基地局の通信エリア内を移動する少なくとも1つ以上の移動端末局とを備え、前記移動端末局と前記無線基地局との間で使用する周波数帯域を、複数の周波数帯域の中から選択して切り替える移動体通信システムにおいて、
前記無線基地局は、新規に発着信を受付する移動端末局に対しては伝搬損失の大きい周波数帯域を優先的に割り当てることを特徴とする移動体通信システム。
【請求項2】
前記無線基地局と前記移動端末局との間で使用可能な複数の周波数帯域が、2GHz帯の第1の周波数帯域と、前記第1の周波数帯域よりも伝搬損失の小さい800MHz帯の第2の周波数帯域とから構成される請求項1記載の移動体通信システム。
【請求項3】
複数の無線基地局と、該複数の無線基地局の通信エリア内を移動する少なくとも1つ以上の移動端末局とを備えた移動体通信システムにおいて、前記移動端末局と前記無線基地局との間で使用する周波数帯域を複数の周波数帯域の中から選択して切り替えるための周波数帯域切り替え方法において、
前記無線基地局は、新規に発着信を受付する移動端末局に対しては伝搬損失の大きい周波数帯域を優先的に割り当てるステップを有することを特徴とする周波数帯域切り替え方法。
【請求項4】
前記無線基地局と前記移動端末局との間で使用可能な複数の周波数帯域が、2GHz帯の第1の周波数帯域と、前記第1の周波数帯域よりも伝搬損失の小さい800MHz帯の第2の周波数帯域とから構成される請求項3記載の周波数切り替え方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−157618(P2006−157618A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−346612(P2004−346612)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】