説明

端末装置及びプログラム

【課題】コンテンツに対して、アプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を適切に付加できるようにする。
【解決手段】中央制御部11は、表示部16に表示させるコンテンツの中にアプリ情報記憶部M3に記憶されているアプリ識別情報(例えば、アプリ名)が含まれていれば、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を当該コンテンツに付加する。また、中央制御部11は、コンテンツに付加されたアプリ起動命令が指定された場合に、このアプリ起動命令に基づいてアプリケーションを起動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、携帯電話機などの端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機などの端末装置では、各種のコンテンツを表示することができるが、それらのコンテンツには、端末装置で実行可能なアプリケーションの操作方法などの説明文を記載した文書ファイルやwebページなども含まれている。また、メールを受信することが可能な端末装置では、メールにアプリケーションの操作方法などが記載されている場合もある。一例として、特許文献1には、操作説明文が記載されているデータがサーバから携帯電話機に対して送信されると、その操作説明文をその表示画面上に表示するようにした技術が開示されている。
【0003】
このようなコンテンツをユーザが利用する場合には、このコンテンツに含まれている説明文をユーザが読んで、その説明文に従ってユーザが操作を行うようにしている。例えば、コンテンツに「アドレス帳を起動し、アドレス帳のメニューの中から新規登録を選択する」といった内容の説明文が含まれている場合、ユーザはこの説明文を読んだ後、メインメニューを表示させてその中から“アドレス帳”の項目を選択する操作を行ってからアドレス帳のアプリケーションを起動させる。更に、アドレス帳のメニューを表示させて“新規登録”の項目を選択する操作を行うことによって新規登録機能を起動させる、といった手順を踏まなければならない。従って、特に、携帯電話機などのように表示領域が狭い端末装置にあっては、狭い表示領域に表示されている説明文を含むコンテンツを読みながら操作を行うことは困難となり、読み間違え、操作間違えなどが多くなる。
【0004】
そのような場合に、説明文に従った操作を行うためにコンテンツの表示を終了させなければならず、ユーザは説明文を読むだけではなく、その説明文を覚えなければならないという問題が起きる。
このような課題を克服するために、webページなどの説明文には、アプリケーションを起動するための起動命令(アプリ起動命令)が付加されていて、ユーザがその起動命令を指定する操作を行うだけでアプリケーションを起動できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−054820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、アプリ起動命令を付加したコンテンツを作成する際には、作成者が手動操作によって必要な位置にアプリ起動命令を付加しなければならず、付加する箇所が多くなればなるほど、操作が煩雑になるという課題があった。
【0007】
本発明の課題は、コンテンツに対して、アプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を適切に付加できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、端末装置であって、アプリケーションを識別するアプリ識別情報が記憶されている記憶部を参照する参照手段と、表示対象のコンテンツを表示部に表示させる表示制御手段と、前記参照手段で前記記憶部を参照することによって、前記表示部に表示させるコンテンツの中に、前記記憶部に記憶されているアプリ識別情報が含まれているか否かを判別する第1判別手段と、この第1判別手段によってアプリ識別情報が含まれていると判別された場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を当該コンテンツに付加する第1起動命令付加手段と、を具備したことを特徴とする。
【0009】
請求項1に従属する発明として、前記第1起動命令付加手段によってコンテンツに付加されたアプリ起動命令を指定する第1指定手段と、この第1指定手段によって指定されたアプリ起動命令に基づいて、アプリケーションを起動する第1起動手段と、を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1に従属する発明として、前記コンテンツに含まれるアプリ識別情報の位置に基づいて、前記アプリ起動命令を付加する位置を決定する第1決定手段を更に備え、前記第1起動命令付加手段は、前記第1決定手段によって決定された位置に、前記アプリ起動命令を付加する、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項1に従属する発明として、前記第1判別手段によってアプリ識別情報が含まれていると判別された場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションに含まれる機能を識別する機能識別情報を当該コンテンツに付加する識別情報付加手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項4に従属する発明として、前記コンテンツに含まれるアプリ識別情報の位置に基づいて、前記機能識別情報を付加する位置を決定する第2決定手段を更に備え、前記識別情報付加手段は、前記第2決定手段によって決定された位置に、前記機能識別情報を付加する、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項4に従属する発明として、前記表示制御手段は、前記識別情報付加する手段によってコンテンツに付加された機能識別情報を表示部に表示させる、ようにしたことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項4に従属する発明として、前記識別情報付加手段によってコンテンツに付加された機能識別情報を指定する第2指定手段と、この第2指定手段によって指定された機能識別情報が示す機能を起動する第2起動手段と、を更に備える、請求項7記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項1に従属する発明として、前記第1判別手段によってアプリ識別情報が含まれていると判別された場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションに含まれる機能を識別する機能識別情報が、そのコンテンツに含まれているか否かを判別する第2判別手段と、この第2判別手段によって機能識別情報が含まれていると判別された場合に、その機能識別情報が示す機能を起動するための機能起動命令を当該コンテンツに付加する第2起動命令付加手段と、を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項8記載の発明であってもよい。
【0016】
請求項1に従属する発明として、前記コンテンツを受信する受信手段を更に備え、前記表示制御手段は、前記受信手段によって受信されたコンテンツを前記表示部に表示させる、ようにしたことを特徴とする請求項9記載の発明であってもよい。
【0017】
請求項1に従属する発明として、前記第1起動命令付加手段によってアプリ起動命令が付加されたコンテンツを送信する手段を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項10記載の発明であってもよい。
【0018】
また、上述した課題を解決するために請求項11記載の発明は、コンピュータに対して、アプリケーションを識別するアプリ識別情報が記憶されている記憶部を参照する機能と、表示対象のコンテンツを表示部に表示させる機能と、前記記憶部を参照することによって、前記表示部に表示させるコンテンツの中に、前記記憶部に記憶されているアプリ識別情報が含まれているか否かを判別する機能と、前記アプリ識別情報が含まれていると判別された場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を当該コンテンツに付加する機能と、を実現させるためのプログラムを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、コンテンツに対して、アプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を適切に付加することができ、利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機1が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】アプリ情報記憶部M3を説明するための図。
【図4】(1)は、アプリ起動命令、機能起動命令が付加される前のコンテンツ(テキストデータ)を例示し、(2)は、アプリ起動命令、機能起動命令が付加された後のコンテンツ(テキストデータ)を例示した図。
【図5】電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したフローチャート。
【図6】テキストアプリ起動操作に応じて実行開始されるテキストアプリ処理(図5のステップA4)を詳述するためのフローチャート。
【図7】起動命令付加開始操作に応じて実行開始される付加処理(図6のステップB4、図11のステップH8、図12のステップI5)を詳述するためのフローチャート。
【図8】アプリ起動命令付加処理(図7のステップC1)を詳述するためのフローチャート。
【図9】機能起動命令付加処理A(図7のステップC3)を詳述するためのフローチャート。
【図10】機能起動命令付加処理B(図7のステップC4)を詳述するためのフローチャート。
【図11】起動命令指定操作に応答して実行開始されるアプリ起動処理(図6のステップB11)を詳述するためのフローチャート。
【図12】メール受信に応じて実行開始されるメールアプリ処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図13】閲覧アプリ起動操作に応じて実行開始される閲覧アプリ処理(図5のステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【図14】この実施形態の変形応用例を示し、アプリ起動命令、機能起動命令が付加された後のテキストデータを例示した図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図1〜図13を参照して本発明の実施形態を説明する。
本実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、例えば、2つの筐体(操作部筐体、表示部筐体)が開閉可能に取り付けられた折り畳み自在なもので、この折り畳みタイプの携帯電話機1には音声通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)などが備えられている。携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で通話可能な状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、電子メール管理装置4を介して電子メールの送受信が可能となったり、Webページなどの情報を管理する情報管理装置5をアクセスしてWebページなどの情報を受信して閲覧可能となったりする。
【0022】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池(図示省略)を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、アプリ情報記憶部M3、テキストデータ記憶部M4、メール記憶部M5、Webページ記憶部M6、付加済みコンテンツ記憶部M7などが設けられている。なお、記憶部13は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。
【0023】
プログラム記憶部M1は、後述する図5〜図13に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するための基本プログラムやアプリケーションプログラム、それに必要な情報などを記憶する。各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、タイマ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。アプリ情報記憶部M3は、アプリケーションに関する情報(アプリ情報)を記憶するもので、その詳細については後述するものとする。テキストデータ記憶部M4は、表示されるコンテンツとして操作説明文などのテキストデータを記憶する。メール記憶部M5は、表示されるコンテンツとして受信した電子メールを記憶する。Webページ記憶部M6は、表示されるコンテンツとして受信したWebページを記憶する。
【0024】
付加済みコンテンツ記憶部M7は、上述のコンテンツ(テキストデータ、メール、Webページ)内に、アプリ起動命令、機能起動命令が付加された付加済みコンテンツを記憶するもので、中央制御部11は、表示部16に表示させるコンテンツの中にアプリ情報記憶部M3に記憶されているアプリ識別情報(例えば、アプリ名)が含まれているか否かを判別し、アプリ識別情報が含まれていれば、当該アプリ識別情報が示すアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を当該コンテンツに付加するようにしている。また、中央制御部11は、アプリ識別情報が含まれているコンテンツの場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションに含まれる機能を識別する機能識別情報がそのコンテンツに含まれているか否かを判別し、機能識別情報が含まれていれば、当該機能識別情報が示す機能を起動するための機能起動命令を当該コンテンツに付加するようにしている。そして、中央制御部11は、上述のようしてアプリ起動命令、機能起動命令を付加したコンテンツを付加済みコンテンツ記憶部M7に記憶させるようにしている。
【0025】
無線通信部14は、図示しない無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化した後、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナAT1から発信出力させる。
【0026】
表示部16は、高精細液晶や有機ELを使用し、例えば、待受画像、アイコン、日時情報などのほか、各種のコンテンツ(テキストデータ、メール、Webページ)を表示する。なお、表示部16は携帯電話機1に備えられている表示部としたが、外部モニタなど、任意の外部表示装置であってもよい。操作部17は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、この操作部17からの入力操作信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)18は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC18から現在日時を取得する。
【0027】
報知部19は、サウンドスピーカ19A、LED(発光ダイオード)19B、振動モータ19Cを備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。テレビ放送受信部20は、通信端末装置向けのワンセグ地上波デジタルテレビ放送と共に、電子番組表(EPG)などの番組情報も含めて受信可能となっている。このテレビ放送受信部20は、アンテナAT2からの放送信号を抽出する受信部(アナログ回路部)と、受信した放送信号をOFDM(直交周波数分割多重)復調したり、多重化されている放送信号から映像、音声、データ(文字データ)に分離して復号化したり、圧縮データの解凍などを行うデジタル回路部を有している。
【0028】
図3は、アプリ情報記憶部M3を説明するための図である。
アプリ情報記憶部M3は、アプリケーションに関する情報(アプリ情報)として、「アプリID」、「アプリ名」、「メニュー情報」、「機能情報」、…を記憶するもので、「アプリID」は、この携帯電話機1が備えている各種のアプリケーション、例えば、“アドレス帳”、“メールアプリ”、“テレビ”、“テキストアプリ”、“閲覧アプリ”などを識別するアプリ識別情報で、例えば、“A01”、“A02”、“A03”、…で示されている。
【0029】
「アプリID」が“A01”で示される“アドレス帳”は、アドレス帳の編集・閲覧・削除などを行うアプリケーションである。「アプリID」が“A02”で示される“メールアプリ”は、メールの作成・送信のほか、受信メールの返信・削除などを行うアプリケーションである。「アプリID」が“A03”で示される“テレビ”は、デジタルテレビ放送の受信するアプリケーションである。「アプリID」が“A04”で示される“テキストアプリ”は、テキストファイルの作成、編集・削除などを行うアプリケーションである。「アプリID」が“A05”で示される“閲覧アプリ”は、受信したWebページなどの閲覧を行うアプリケーションである。「アプリ名」は、「アプリID」と同様にアプリ識別情報で、例えば、“アドレス帳”、“○○○(メールアプリ名)”、“テレビ”、“○○○(テキストアプリ名)”、“○○○(閲覧アプリ名)”などである。
【0030】
「メニュー情報」は、「アプリID」で示されるアプリケーションに含まれるメニューに関する情報として、アプリケーションに含まれる各機能(例えば、“編集”、“ツール”、“設定”、“削除”など)の一覧を示すメニュー画像や、各機能が当該メニューのどこに配置されているかを示す機能配置情報などである。「機能情報」は、アプリケーションに含まれる機能に関する情報として、“機能ID(例えば、B01、B02…)”、“機能名”、“機能の階層構造の情報”などの機能識別情報である。なお、アプリケーションをダウンロードなどによって新規に取得して、この携帯電話機に搭載(記憶)させた場合に、中央制御部11は、そのアプリ情報を生成してアプリ情報記憶部M3に追加登録するようにしている。
【0031】
図4は、コンテンツ(テキストデータ)にアプリ起動命令、機能起動命令が付加される様子を説明するための表示状態図である。
図4(1)は、アプリ起動命令、機能起動命令が付加される前のコンテンツ(テキストデータ)を例示し、(2)は、アプリ起動命令、機能起動命令が付加された後のコンテンツ(テキストデータ)を例示した図である。中央制御部11は、コンテンツ(テキストデータ)を解析しながらアプリ情報記憶部M3を参照し、このアプリ情報記憶部M3に記憶されているアプリ識別情報「アプリ名」、機能識別情報「機能情報(例えば、機能名)」が含まれているか否かを判別するようにしている。なお、図示の例は、テキストデータにアプリ名として“○○○(メールアプリ名)”が含まれ、機能名として“ツール”、“電子メールアカント”、“電子メール”、“既存の電子メールアカントの表示と変更”が含まれている場合を示している。
【0032】
このようにコンテンツ内にアプリ名、機能名が含まれている場合に、中央制御部11は、このアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を当該コンテンツに付加したり、このアプリケーションに含まれる機能を起動するための機能起動命令を当該コンテンツに付加したりする。その際、アプリ起動命令、機能起動命令を付加する位置を決定してその位置にアプリ起動命令、機能起動命令を付加するようにしている。この場合、アプリ名、機能名の位置をアプリ起動命令、機能起動命令を付加する位置として決定し、その位置に対応するアプリ起動命令、機能起動命令を付加するようにしている。ここで、アプリ名、機能名を枠線によって囲むことによって当該アプリ名、機能名を識別表示させる。これによって対応するアプリ起動命令、機能起動命令が付加されていることを明示するようにしている。なお、識別表示は、上述のような枠線表示に限らず、太線表示、点滅表示、色替え表示、下線表示など、任意の識別表示であってもよい。
【0033】
また、コンテンツ内に含まれているアプリ名の下側には、そのアプリケーションに含まれる各機能の一覧を示す機能メニュー画像が付加される。図示の例では、アプリ名の“○○○(メールアプリ名)”の下側に、各機能の一覧として“ファイル、編集、表示、移動、ツール、ヘルプ”を表示する機能メニュー画像が付加された場合を示している。このメニュー画像内の各機能には、機能起動命令がそれぞれ付加される。そして、機能起動命令が付加されていることを明示するために、上述のアプリ名や機能名と同様に、機能名を点滅表示などによって識別表示させる。なお、このようなメニュー画像内に表示されるメニューは、そのアプリケーションのトップメニューに限らず、例えば、全階層分の機能を含めて表示するようにしてもよい。
【0034】
このようにしてコンテンツ内に含まれているアプリ名、機能名に対応してアプリ起動命令、機能起動命令が付加されている状態において、このコンテンツ内のアプリ起動命令や機能起動命令がユーザ操作で指定されると、この指定されたアプリ起動命令、機能起動命令に対応するアプリケーション、機能が起動される。例えば、コンテンツ(テキストデータやメール)に“テレビ”というアプリ名(文字列)が含まれている場合に、この“テレビ”に付加されているアプリ起動命令が指定されると、このテレビのアプリケーションが起動される。
【0035】
次に、この実施形態における携帯電話機の動作概念を図5〜図13に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなど伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0036】
図5は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。この状態において、テキストアプリの起動を指示する起動操作が行われると(ステップA3でYES)、後述するテキストアプリ処理を行った後(ステップA4)、上述のステップA3に戻る。
【0037】
また、メール受信を検出すると(ステップA5でYES)、後述するメールアプリ処理を行い(ステップA6)、また、閲覧アプリの起動を指示する起動操作が行われると(ステップA7でYES)、後述する閲覧アプリ処理を行った後(ステップA8)、上述のステップA3に戻る。また、電話着信を検出すると(ステップA9でYES)、通話可能状態とする通話処理を行った後(ステップA10)、上述のステップA3に戻る。また、電源オフ操作が行われると(ステップA11でYES)、電源オフ処理を行った後(ステップA12)、このフローの終了となるが、その他の操作が行われたときには(ステップA13でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、発信処理などを行った後(ステップA14)、上述のステップA3に戻る。
【0038】
図6は、テキストアプリ起動操作に応じて実行開始されるテキストアプリ処理(図5のステップA4)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、テキストアプリを起動した後(図6のステップB1)、表示対象としてユーザ操作で指定されたコンテンツをテキストデータ記憶部M4から読み出して表示部16に表示させる(ステップB2)。この場合、例えば、前回のテキストアプリ起動時に表示中であったテキストデータを読み出して、今回のテキストアプリ起動時の初期画面として表示させてもよく、また、テキストデータが未入力のであれば、未入力状態を表示させるようにしてもよい。このようにコンテンツが表示されている状態において、この表示中のコンテンツ内にアプリ起動命令を付加するための付加処理の開始を指示する操作が行われたか否かを調べ(ステップB3)、その開始操作が行われたときには(ステップB3でYES)、アプリ起動命令、機能起動命令を表示中のコンテンツ内に付加するための付加処理に移る(ステップB4)。
【0039】
図7は、起動命令付加開始操作に応じて実行開始される付加処理(図6のステップB4など)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、図8のフローチャートに従ってアプリ起動命令付加処理を行う(図7のステップC1)。すなわち、コンテンツ(ここでは、テキストデータ)を解析し、単語、熟語などに基づいて文字列を抽出すると共に(図8のステップD1)、アプリ情報記憶部M3に記憶されているアプリ名を読み出した後(ステップD2)、この抽出した文字列と読み出したアプリ名とを比較することによって、抽出した文字列の中にアプリ名が含まれているか否かを検索する(ステップD3)。
【0040】
その結果、アプリ名が含まれていなければ(ステップD4でNO)、その時点で図8のフローから図7のフローに戻るが、一つでもアプリ名が含まれていれば(ステップD4でYES)、アプリ情報記憶部M3から当該検索アプリ名に対応するアプリIDを読み出すと共に(ステップD5)、このコンテンツの形式(HTML形式、XML形式、Java(登録商標)など)を判別する(ステップD6)。そして、読み出したアプリIDに基づいてアプリ起動命令を生成するが(ステップD7)、このアプリ起動命令の書式は、上述のように判別したコンテンツの形式によって規定される。例えば、アプリ起動命令の書式が“start app+アプリID”で、今回読み出されたアプリIDが“A02(メールアプリ)”であれば、アプリ起動命令として“start app+A02”を生成する。なお、アプリの起動命令の書式はコンテンツの形式に従ったものに限らず、予め独自に規定したものであってもよい。
【0041】
次に、この検索アプリ名のコンテンツ内における位置を特定すると共に(ステップD8)、そのアプリ名の位置に基づいてアプリ起動命令を付加する位置を決定し(ステップD9)、その位置にアプリ起動命令を付加する(ステップD10)。なお、この実施形態では、アプリ名の位置にアプリ起動命令を付加するようにしているが、アプリ起動命令を付加する位置は、これに限らない。次に、アプリ起動命令が付加されたことを識別するために、検索アプリ名の文字列を枠線によって囲むことによって当該文字列を識別表示させる(ステップD11)。
【0042】
これによってアプリ起動命令付加処理が終ると(図7のステップC1)、今回の処理でアプリ起動命令が付加されたかを調べ(ステップC2)、付加されていなければ(ステップC2でNO)、その時点で図7のフローから図6のフローに戻るが、アプリ起動命令が付加された場合には(ステップC2でYES)、機能起動命令付加処理、つまり、コンテンツ内に機能起動命令を付加する処理として、コンテンツ内にアプリ名の下側に機能メニュー画像を付加するための機能起動命令付加処理A(ステップC3)と、コンテンツ内に含まれている機能名に機能起動命令を付加するための機能起動命令付加処理B(ステップC4)の実行に移る。
【0043】
図9は、機能起動命令付加処理A(図7のステップC3)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、アプリ起動命令が付加されたアプリケーションの機能メニュー画像をアプリ情報記憶部M3から読み出した後(図9のステップE1)、上述の検索アプリ名の位置に基づいて機能メニュー画像を付加する位置を決定し(ステップE2)、その位置に当該メニュー画像を付加する(ステップE3)。ここで、この実施形態では、検索アプリ名を含む行の下に所定の行数分のスペースを空け、そのスペースに機能メニュー画像を付加するようにしている。
【0044】
そして、付加した機能メニュー画像内においてどの機能がどの位置に表示されるかを示す機能配置情報をアプリ情報記憶部M3から読み出すと共に(ステップE4)、このメニュー画像に含まれている機能毎にその機能IDをアプリ情報記憶部M3から読み出した後(ステップE5)、上述したアプリ起動命令の場合と同様に、コンテンツ形式を判別して(ステップE6)、この機能IDに基づいて機能起動命令を生成するが(ステップE7)、この機能起動命令の書式は、判別したコンテンツの形式によって規定される。例えば、機能起動命令の書式が“start func+機能ID”で、今回読み出された機能IDが“B02(編集)”であれば、機能起動命令として“start func+B02”を生成する。そして、機能配置情報を参照し、機能名がメニュー画像内のどの位置にあるのかを特定した後(ステップE8)、その機能名の位置に基づいて起動命令をメニュー画像内に付加する位置を決定し(ステップE9)、その位置に機能起動命令を付加する(ステップE10)。このようにして機能起動命令が付加されたことを識別するために、その機能名の文字列を点滅表示などにより当該文字列を識別表示させる(ステップE11)。
【0045】
図10は、機能起動命令付加処理B(図7のステップC4)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、アプリ起動命令が付加されたアプリケーションに含まれている機能名をアプリ情報記憶部M3から読み出した後(図10のステップF1)、図8のステップD1で抽出した文字列と読み出した機能名とを比較することによって、抽出した文字列の中に機能名が含まれているか否かを検索する(ステップF2)。その結果、機能名が含まれていなければ(ステップF3でNO)、その時点で図10のフローから図7のフローに戻るが、一つでも機能名が含まれていれば(ステップF3でYES)、アプリ情報記憶部M3から当該機能名に対応する機能IDを読み出すと共に(ステップF4)、コンテンツの形式を判別し(ステップF5)、この機能IDに基づいて機能起動命令を生成するが(ステップF6)、この機能起動命令の書式は、判別したコンテンツの形式によって規定される。
【0046】
そして、コンテンツ内に含まれている機能名の位置を特定し(ステップF7)、その機能名の位置に基づいて機能起動命令を付加する位置を決定し(ステップF8)、その位置に機能起動命令を付加する(ステップF9)。なお、この実施形態では、機能名の位置に機能起動命令を付加するようにしているが、機能起動命令を付加する位置は、これに限らず、任意の位置であってもよい。次に、機能起動命令が付加されたことを識別するために、機能名の文字列に対してそれを囲む枠線によって識別表示させる(ステップF10)。
【0047】
これによって機能起動命令付加処理A(図7のステップC3)及び機能起動命令付加処理B(ステップC4)が終ると、アプリ起動命令や機能起動命令が付加されたコンテンツ(ここでは、テキストデータ)を付加済みコンテンツとして、付加済みコンテンツ記憶部M7に記憶させる(図7のステップC5)。そして、この付加済みコンテンツを表示部16に表示させた後(ステップC6)、図7のフローから図6のフローに戻る。
【0048】
このようにして付加処理(図6のステップB4)を実行した後は、今回の付加処理によってアプリ起動命令が付加されたかを調べる(図6のステップB5)。いま、アプリ起動命令が付加されていなければ(ステップB5でNO)、上述のステップB3に戻るが、付加されていれば(ステップB5でYES)、メールアプリを起動した後(ステップB6)、その送信相手を指定するためのユーザ操作が行われると(ステップB7)、アプリ起動命令や機能起動命令が付加された付加済みコンテンツを添付ファイルとするメールを生成して、そのメールを指定相手宛に対して送信する(ステップB8)。その後、メールアプリを終了させた後(ステップB9)、上述のステップB3に戻る。
【0049】
一方、表示部16に付加済みコンテンツが表示されている状態において、このコンテンツに付加されているアプリ起動命令や機能起動命令がカーソルキー操作後に決定キーを操作することによって指定されたり、ポインタ操作を行うことによって指定されたりして、当該アプリケーションの起動を指示する操作が行われたときには(図6のステップB10でYES)、後述するアプリ起動処理に移る(ステップB11)。また、アプリケーションの終了を指示する操作が行われたときには(ステップB12でYES)、テキストアプリを終了させた後(ステップB13)、図5のステップA3に戻るが、その他の操作が行われたときには(ステップB14でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、テキストデータ作成処理、テキストデータ表示処理、テキストデータ編集処理などを行った後(ステップB15)、上述のステップB3に戻る。
【0050】
図11は、起動命令指定操作に応答して実行開始されるアプリ起動処理(図6のステップB11)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、ユーザ操作によって指定された起動命令を解析し(ステップG1)、アプリ起動命令が指定されたのかを調べ(ステップG2)、アプリ起動命令が指定された場合には(ステップG2でYES)、このアプリ起動命令で指定されているアプリIDに基づいて起動対象のアプリケーションを判別し(ステップG3)、この判別アプリケーションを起動させる(ステップG4)。
【0051】
また、機能起動命令が指定された場合には(ステップG2でNO)、この機能起動命令で指定されている機能IDに基づいて起動対象の機能を判別すると共に(ステップG5)、その機能が含まれているアプリケーションを判別する(ステップG6)。そして、この判別アプリケーションが既に起動されていれば(ステップG7でYES)、この判別機能をそのまま起動させるが(ステップG9)、判別アプリケーションが起動されていなければ(ステップG7でNO)、当該アプリケーションを起動してから(ステップG8)、判別機能を起動させる(ステップG9)。なお、判別機能が複数の下位機能を含む上位機能の場合には、その機能メニューを表示させた後、そのメニューの中からユーザ操作で選択された下位機能を起動させるようにしている。
【0052】
この状態において、このアプリ起動処理によって起動したアプリケーションの終了を指示する操作が行われたかを調べたり(ステップG10)、その他の操作が行われたかを調べたりする(ステップG12)。いま、その他の操作として、起動中のアプリケーションや機能に関する操作などが行われたときには(ステップG12でYES)、その操作に関する処理を実行した後(ステップG13)、上述のステップG10に戻るが、アプリケーションの終了操作が行われたときには(ステップG10でYES)、当該アプリケーションを終了させた後(ステップG11)、図6のステップB3に戻る。
【0053】
図12は、メール受信に応じて実行開始されるメールアプリ処理(図5のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、メールアプリを起動した後(ステップH1)、受信したメールに付加済みコンテンツが添付されているかを調べ(ステップH2)、添付されていなければ(ステップH2でNO)、この受信メールをメール記憶部M5に記憶させて(ステップH5)、表示部16に受信メールを表示させる(ステップH6)。また、受信メールに付加済みコンテンツが添付されていれば(ステップH2でYES)、この受信メールを付加済みコンテンツと共にメール記憶部M5に記憶させて(ステップH3)、表示部16に付加済みコンテンツを表示させる(ステップH4)。
【0054】
この状態において、表示中の受信メールに対して起動命令の付加開始を指示するための操作、又は表示中の付加済みコンテンツに対して更に起動命令の付加開始を指示するための操作が行われたかを調べ(ステップH7)、その付加開始操作が行われたときには(ステップH7でYES)、上述した図7のフローチャートに従って付加処理を実行する(ステップH8)。この場合、受信メール、付加済みコンテンツに対してアプリ起動命令、機能起動命令を付加した後、今回の付加処理後の受信メールやコンテンツを付加済みコンテンツとして付加済みコンテンツ記憶部M7に記憶させると共に、今回処理された付加済みコンテンツを表示部16に表示させる。その後、上述のステップH7に戻る。
【0055】
また、表示中の付加済みコンテンツに付加されているアプリ起動命令や機能起動命令がカーソルキー操作後に決定キーを操作することによって指定したり、ポインタ操作を行うことによって指定したりして、そのアプリの起動を指示する操作が行われたときには(図12のステップH9でYES)、上述した図11のフローチャートに従ってアプリ起動処理を実行する(ステップH10)。この場合、アプリ起動命令が指定された場合には、そのアプリを起動させ、機能起動命令が指定された場合には、その機能を起動させる。その後、上述のステップH7に戻る。また、アプリの終了を指示する操作が行われたときには(図11のステップH11でYES)、メールアプリを終了させた後(ステップH12)、図5のステップA3に戻るが、その他の操作が行われたときには(ステップH13でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、返信処理、他の受信メールや添付されている付加済みコンテンツの表示処理、各種設定処理などを行った後(ステップH14)、上述のステップH7に戻る。
【0056】
図13は、閲覧アプリ起動操作に応じて実行開始される閲覧アプリ処理(図5のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、閲覧アプリを起動した後(ステップI1)、Webページを取得してWebページ記憶部M6に記憶させると共に(ステップI2)、表示部16にWebページを表示させる(ステップI3)。この状態において、表示中のWebページに対して起動命令の付加開始を指示するための操作、又は表示中の付加済みコンテンツに対して更に起動命令の付加開始を指示するための操作が行われたかを調べ(ステップI4)、その付加開始操作が行われたときには(ステップI4でYES)、上述した図7のフローチャートに従って付加処理を実行する(ステップI5)。この場合、Webページ、付加済みコンテンツに対してアプリ起動命令、機能起動命令を付加した後、今回の付加処理後のWebページやコンテンツを付加済みコンテンツとして付加済みコンテンツ記憶部M7に記憶させると共に、今回処理された付加済みコンテンツを表示部16に表示させる。その後、上述のステップI4に戻る。
【0057】
また、表示中の付加済みコンテンツに付加されているアプリ起動命令や機能起動命令がカーソルキー操作後に決定キーを操作することによって指定したり、ポインタ操作を行うことによって指定したりして、そのアプリケーションの起動を指示する操作が行われたときには(図13のステップI6でYES)、上述した図11のフローチャートに従ってアプリ起動処理を実行する(ステップI7)。この場合、アプリ起動命令が指定された場合には、そのアプリケーションを起動させ、機能起動命令が指定された場合には、その機能を起動させる。その後、上述のステップI4に戻る。また、アプリケーションの終了を指示する操作が行われたときには(ステップI8でYES)、メールアプリを終了させた後(ステップI9)、図5のステップA3に戻るが、その他の操作が行われたときには(ステップI10でYES)、その操作に応じた処理として、例えば、Webページの切り替え処理、Webページ印刷処理などを行った後(ステップI11)、上述のステップI4に戻る。
【0058】
以上のように、この実施形態において中央制御部11は、表示部16に表示させるコンテンツの中にアプリ情報記憶部M3に記憶されているアプリ識別情報(例えば、アプリ名)が含まれていれば、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を当該コンテンツに付加するようにしたので、当該コンテンツに対してアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を適切に付加することができ、利便性を向上させることが可能となる。
【0059】
コンテンツに付加されたアプリ起動命令が指定された場合に、このアプリ起動命令に基づいてアプリケーションを起動するようにしたので、アプリ起動命令を指定するだけで、ユーザの所望するアプリケーションを容易かつ適切に起動することができる。
【0060】
コンテンツに含まれるアプリ識別情報の位置に基づいて、アプリ起動命令を付加する位置を決定してアプリ起動命令を付加するようにしたので、適切な位置にアプリ起動命令を付加することができる。例えば、アプリ起動命令をアプリ識別情報の位置に付加したり、その近くに付加したりすることができる。
【0061】
コンテンツ内のアプリ識別情報が示すアプリケーションに含まれる機能を識別する機能識別情報(例えば、編集、ツールなどの機能名)を当該コンテンツに付加するようにしたので、機能識別情報をコンテンツ内に適切に付加することができる。
【0062】
コンテンツ内のアプリ識別情報に基づいて機能識別情報を付加する位置を決定して機能識別情報を付加するようにしたので、適切な位置に機能識別情報を付加することができる。例えば、アプリ名の付近に機能のメニュー画像を付加することができる。
【0063】
コンテンツに付加された機能識別情報を表示部16に表示させるようにしたので、機能識別情報をユーザに報知することができる。例えば、アプリ名の付近に付加された機能のメニュー画像を表示させることができる。
【0064】
コンテンツに付加された機能識別情報が指定された場合に、この機能識別情報が示す機能を起動するようにしたので、ユーザの所望する機能を適切に起動してその機能へジャンプさせることができる。
【0065】
コンテンツにアプリ識別情報が含まれている場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションに含まれる機能を起動するための機能起動命令を当該コンテンツに付加するようにしたので、その機能起動命令を適切に付加することができる。
【0066】
受信されたコンテンツを表示部16に表示させるようにしたので、受信したコンテンツにアプリ起動命令を適切に付加して表示させることができる。
【0067】
アプリ起動命令が付加されたコンテンツを送信するようにしたので、このアプリケーションを送信先で実行させることができる。
【0068】
なお、上述した実施形態においては、コンテンツ内にアプリ名、機能名が含まれている場合に、アプリ名、機能名を枠線によって囲むことによって識別表示して、対応するアプリ起動命令、機能起動命令が付加されていることを明示するようにしたが、この識別表示は、上述したように、枠線表示に限らず、太線表示、点滅表示、色替え表示、下線表示など、任意であってもよい。例えば、図14に示すように、アプリ名の位置の近くに“起動マーク”を挿入し、その“起動マーク”にアプリ起動命令を付加するようにしてもよい。また、図14に示すように、アプリ名の近くにメニュー画像を付加しないようにしてもよい。同様に、コンテンツ内において機能名の位置の近くに“起動マーク”を挿入し、その“起動マーク”に機能起動命令を付加するようにしてもよい。
【0069】
その他、起動命令を付加する方法としては、アプリ名、機能名が含まれている行の下に1行分のスペースを空け、そのスペースに“ここからアプリ起動”、“ここから機能起動”などの文字列を挿入してその文字列にアプリ起動命令、機能起動命令を付加するなど、アプリ名、機能名の位置に基づいて決定された位置にアプリ起動命令、機能起動命令を付加するなど、任意の方法であってもよい。
【0070】
上述した実施形態においては、表示中のコンテンツに対して起動命令を付加するようにしたが、テキストデータ記憶部M4、メール記憶部M5、Webページ記憶部M6に記憶されているコンテンツに対して、起動命令を付加して、付加済みコンテンツ記憶部M7に記憶させるようにしてもよい。
【0071】
上述した実施形態においては、アプリ起動命令や機能起動命令が付加された付加済みコンテンツは、テキストデータ記憶部M4、メール記憶部M5、Webページ記憶部M6とは別の付加済みコンテンツ記憶部M7に記憶させるようにしたが、付加済みコンテンツの元となったコンテンツと同じ記憶部に記憶させるようにしてもよい。例えば、テキストデータに基づいて作成された付加済みコンテンツはテキストデータ記憶部M4に記憶させるようにしてもよい。
【0072】
上述した実施形態においては、アプリ名の位置に基づいてメニュー画像を付加する位置を決定し、その位置にメニュー画像を付加する場合に、アプリ名が含まれている行の下に所定の行数分スペースを空け、そのスペースにメニュー画像を付加するようにしたが、アプリ名の位置に基づいて決定された位置にメニュー画像を付加する方法は、例えば、別画面(別ウインドウ)を開いてメニュー画像を付加するなど、任意の方法であってもよい。
【0073】
上述した実施形態においては、図6で示したテキストアプリ処理のように、テキストデータにアプリ起動命令が付加された場合に、メールアプリを起動して付加済みコンテンツを指定相手先に対して送信するようにしたが、テキストデータにアプリ起動命令が付加された場合に、この付加済みコンテンツを相手先に送信するか否かを問い合わせる確認メッセージを表示させた後、ユーザ操作によってその送信を肯定するOK応答を受けことを条件に、付加済みコンテンツを相手先に対して送信するようにしてもよい。また、付加済みコンテンツを相手先に送信するタイミングは、任意であり、ユーザ操作によって付加済みコンテンツを送信するようにしてもよい。
【0074】
上述した実施形態においては、コンテンツをテキストデータ、メール、webページとしたが、任意のコンテンツであってもよい。例えば、任意のコンテンツをテレビ映像とする場合には、その番組情報を解析し、アプリ名、機能名に対応してアプリ起動命令、機能起動命令を付加するようにしてもよい。また、テレビ映像を直接的に画像認識してアプリ起動命令、機能起動命令を付加するようにしてもよい。
【0075】
上述した実施形態においては、アプリケーションを、アドレス帳、メールアプリ、テレビ、テキストアプリ、閲覧アプリとしたが、任意のアプリケーションであってもよい。また、機能は、例えば、コピー、削除、編集、各種設定、ヘルプ表示など、任意の機能であってもよい。
【0076】
上述した実施形態においては、起動命令を付加するアプリ識別情報や機能識別情報として、アプリ名や機能名を利用したが、アプリIDや機能ID、アプリ画像(ロゴ、アイコン、マークなど)や機能画像(ロゴ、アイコン、マークなど)など、アプリケーションや機能を識別可能な任意の識別情報に対して、起動命令を付加するようにしてもよい。
【0077】
アプリ識別情報をアプリ画像(ロゴ、アイコン、マークなど)とした場合に、アプリ名が文字列で含まれているデザイン、あるいはアプリ名(文字列)が含まれていないデザインのものがあるが、アプリ名(文字列)が含まれているデザインのものでは、コンテンツ内にアプリ画像が含まれていることを画像認識した際に、このアプリ画像に対応するアプリ起動命令をそのまま付加するようにしてもよいし、このアプリ画像に含まれている文字列(アプリ名)を文字認識によって抽出し、その文字列に対応するアプリ起動命令を付加するようにしてもよい。このことは、機能識別情報の場合も同様であり、機能画像(ロゴ、アイコン、マークなど)に対して機能起動命令を付加する際に、機能画像に対応する機能起動命令をそのまま付加したり、この機能画像に含まれている文字列(機能名)に対応する機能起動命令を付加したりするようにしてもよい。
【0078】
上述した実施形態においては、折り畳みタイプの携帯電話機に適用したが、ストレートタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造であってもよい。また、上述した実施形態においては、端末装置として携帯電話機を例示したが、これに限らず、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、それらの複合機など、任意の端末装置であってもよい。
【0079】
上述した各実施形態において示した“装置”や“機”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 携帯電話機
11 中央制御部
13 記憶部
14 無線通信部
16 表示部
17 操作部
M1 プログラム記憶部
M2 各種情報一時記憶部
M3 アプリ情報記憶部
M4 テキストデータ記憶部M
M5 メール記憶部
M6 Webページ記憶部
M7 付加済みコンテンツ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションを識別するアプリ識別情報が記憶されている記憶部を参照する参照手段と、
表示対象のコンテンツを表示部に表示させる表示制御手段と、
前記参照手段で前記記憶部を参照することによって、前記表示部に表示させるコンテンツの中に、前記記憶部に記憶されているアプリ識別情報が含まれているか否かを判別する第1判別手段と、
この第1判別手段によってアプリ識別情報が含まれていると判別された場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を当該コンテンツに付加する第1起動命令付加手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記第1起動命令付加手段によってコンテンツに付加されたアプリ起動命令を指定する第1指定手段と、
この第1指定手段によって指定されたアプリ起動命令に基づいて、アプリケーションを起動する第1起動手段と、
を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記コンテンツに含まれるアプリ識別情報の位置に基づいて、前記アプリ起動命令を付加する位置を決定する第1決定手段を更に備え、
前記第1起動命令付加手段は、前記第1決定手段によって決定された位置に、前記アプリ起動命令を付加する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記第1判別手段によってアプリ識別情報が含まれていると判別された場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションに含まれる機能を識別する機能識別情報を当該コンテンツに付加する識別情報付加手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記コンテンツに含まれるアプリ識別情報の位置に基づいて、前記機能識別情報を付加する位置を決定する第2決定手段を更に備え、
前記識別情報付加手段は、前記第2決定手段によって決定された位置に、前記機能識別情報を付加する、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記識別情報付加する手段によってコンテンツに付加された機能識別情報を表示部に表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項7】
前記識別情報付加手段によってコンテンツに付加された機能識別情報を指定する第2指定手段と、
この第2指定手段によって指定された機能識別情報が示す機能を起動する第2起動手段と、
を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項8】
前記第1判別手段によってアプリ識別情報が含まれていると判別された場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションに含まれる機能を識別する機能識別情報が、そのコンテンツに含まれているか否かを判別する第2判別手段と、
この第2判別手段によって機能識別情報が含まれていると判別された場合に、その機能識別情報が示す機能を起動するための機能起動命令を当該コンテンツに付加する第2起動命令付加手段と、
を更に備える、ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
前記コンテンツを受信する受信手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記受信手段によって受信されたコンテンツを前記表示部に表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項10】
前記第1起動命令付加手段によってアプリ起動命令が付加されたコンテンツを送信する手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項11】
コンピュータに対して、
アプリケーションを識別するアプリ識別情報が記憶されている記憶部を参照する機能と、
表示対象のコンテンツを表示部に表示させる機能と、
前記記憶部を参照することによって、前記表示部に表示させるコンテンツの中に、前記記憶部に記憶されているアプリ識別情報が含まれているか否かを判別する機能と、
前記アプリ識別情報が含まれていると判別された場合に、そのアプリ識別情報が示すアプリケーションを起動するためのアプリ起動命令を当該コンテンツに付加する機能と、
を実現させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−53958(P2011−53958A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−202820(P2009−202820)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】