説明

管理装置、管理システム、および検体分析装置の精度管理方法

【課題】通知する必要のないトラブル情報をユーザに通知しユーザに余分な手間を取らせてしまうことおよび通知すべきトラブルの情報をユーザに通知しないことを低減した管理装置を提供する。
【解決手段】第1の施設に設置された検体分析装置と、第1の施設とは異なる第2の施設に設置された端末装置と、にネットワークを介して接続され、精度管理物質を測定することにより得られた精度管理データを検体分析装置から受信するデータ受信手段と、データ受信手段によって受信した精度管理データについて異常の通知が必要か否かを判定する異常判定ルールを複数記憶する記憶手段と、を備え、異常判定ルールにより通知が必要と判定された際の通知先として、異常判定ルール毎に検体分析装置および端末装置をそれぞれ個別に設定可能であることを特徴とする管理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の分析装置とネットワークを介して接続される管理装置とを備える管理システム、管理装置、および情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の分析装置がネットワークを介して管理装置に接続されたリモートサポートシステムが知られている。例えば、特許文献1には、管理装置が、精度管理物質を測定することによって得られる精度管理データを複数の分析装置から収集し、分析装置毎および精度管理物質毎に集計することが記載されている。また、上記特許文献1には、管理装置が精度管理データを分析し、精度管理の結果が所定の範囲からはずれた場合や、精度管理データの悪化が予想される場合、ユーザにその旨を知らせることが記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−229291
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のリモートサポートシステムは、上記のように、管理装置が所定の設定に基づいて分析装置のトラブルを検出し、ユーザにその旨を知らせるので、分析装置に生じたトラブルに迅速に対応することができ、非常に有用であった。しかし、分析装置のトラブルを検出するための設定を緩くしすぎると、通知する必要のないトラブルの情報までユーザに通知してしまい、ユーザに余分な手間を取らせてしまう。一方、この設定を厳しくしすぎると、通知すべきトラブルの情報をユーザに通知することができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点から、本発明の管理装置は、第1の施設に設置された検体分析装置と、前記第1の施設とは異なる第2の施設に設置された端末装置と、にネットワークを介して接続された管理装置であって、精度管理物質を測定することにより得られた精度管理データを前記検体分析装置から受信するデータ受信手段と、前記データ受信手段によって受信した前記精度管理データについて異常の通知が必要か否かを判定する異常判定ルールを複数記憶する記憶手段と、を備え、前記異常判定ルールにより通知が必要と判定された際の通知先として、前記異常判定ルール毎に前記検体分析装置および前記端末装置をそれぞれ個別に設定可能であること特徴としている。
これにより、検体分析装置の使用者への通知が必要か否かを判定するための異常判定ルール毎に、通知が必要と判定された際の通知先を検体分析装置とするのか、また通知が必要と判定された際の通知先を端末装置とするのかをそれぞれ個別に設定することが可能となる。
【0006】
上記発明においては、前記通知先として前記検体分析装置とする設定は、前記検体分析装置からネットワークを介して設定可能であることが好ましい。
【0007】
上記発明においては、前記通知先を前記端末装置とする設定は、当該管理装置において設定可能であることが好ましい。
【0008】
また、上記発明においては、前記検体は、血液であることが好ましい。
【0009】
上記発明においては、前記異常判定ルールは、検体分析装置から受信した前記精度管理データが、複数の検体分析装置から得た精度管理データの平均値から許容範囲を超えた場合に、通知を行う判定をすることが好ましい。
【0010】
上記発明においては、前記異常判定ルールは、検体分析装置から受信した前記精度管理データが、同一方向に所定の回数連続して許容範囲から外れた場合に、通知を行う判定をすることが好ましい。
【0011】
上記発明においては、前記第2の施設に設置されていることが好ましい。
【0012】
上記発明においては、前記第2の施設は、前記検体分析装置のメンテナンスを行う業者の施設であることが好ましい。
【0013】
上記発明においては、前記端末装置は、前記メンテナンスを行う業者の施設におけるコールセンターに設けられていることが好ましい。
【0014】
上記発明においては、前記データ受信手段によって受信された複数の前記精度管理データについて、前記異常判定ルールに基づいて前記異常の通知を行った通知回数または通知率を前記異常判定ルール毎に集計した集計結果を生成する集計結果生成手段と、前記集計結果生成手段によって生成した前記集計結果を出力する集計結果出力手段と、を備えることが好ましい。
【0015】
上記発明においては、前記集計結果生成出力手段は、前記異常の通知を行った通知回数または通知率を、前記異常判定ルール毎に積上げ棒グラフとして出力することが好ましい。
【0016】
上記発明においては、前記記憶手段は、測定項目のそれぞれに対し前記異常判定ルールを複数記憶していることが好ましい。
【0017】
第3の観点から、本発明の検体分析装置の精度管理方法は、第1の施設に設置された検体分析装置と、前記第1の施設とは異なる第2の施設に設置された端末装置と、にネットワークを介して接続された管理装置による検体分析装置の精度管理方法であって、前記管理装置が、前記検体分析装置が精度管理物質を測定することにより得られた精度管理データを、前記ネットワークを介して受信するステップ、前記精度管理データについて異常の通知が必要か否かを判定する異常判定ルールを複数記憶した記憶手段から前記異常判定ルールを読み出し、受信した前記精度管理について異常の通知が必要か否かを判定するステップ、および異常の通知が必要な場合に、前記ネットワークを介して通知先に異常の通知を行うステップ、を実行し、前記管理装置は、前記通知先として、前記異常判定ルール毎に前記検体分析装置および前記端末装置をそれぞれ個別に設定可能であることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態に係る管理システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、実施の形態に係る管理システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態に係る管理システムは、施設Aに設置された分析装置100aと、施設Bに設置された分析装置100bと、施設Cに設置された分析装置100cと、インターネット等のネットワーク103と、カスタマーサポートセンター202に設置された管理装置200と、LAN等のネットワーク201と、コールセンター203に設置された複数の端末装置300とから構成される。なお、分析装置100a、分析装置100b、分析装置100cは1つの施設に複数あってもよい。以降は分析装置100aに対する処理を例に説明をする。
カスタマーサポートセンター202は、分析装置100aのメンテナンスを行う業者の施設であり、管理装置200の操作を行う技術者205を有している。
コールセンター203は、カスタマーサポートセンター202の内部に設置され、コールセンター203の技術者204が分析装置100aの使用者107に電話をし、故障や問い合わせに対応するための施設である。分析装置aの使用者107は、被験者の試料を測定するのに先立ち、分析装置100aによって精度管理物質106を測定する。精度管理物質106は、所定の成分が所定の濃度含まれるようにヒト血液を原料として調製された試料であり、例えば、e−CHECK(シスメックス株式会社製)が使用できる。分析装置100aによって、精度管理物質106が測定されると、その分析結果は、ネットワ
ーク103および201を介して管理装置200に送信される。管理装置200は、分析装置100aから送信される精度管理物質106の分析結果(精度管理データ)が所定の範囲を超えた場合には、端末装置300にその旨を通知する。そして、端末装置300が管理装置200から通知を受けると、技術者204は、分析結果の送信元である施設Aの使用者107に電話し、分析装置100aに生じているトラブルを解消する。
分析装置100aはまた、測定中にエラーが発生すると、そのエラー情報をネットワーク103および201を介して管理装置200に送信する。そのエラー情報が所定の条件に合致した場合には、管理装置200は、端末装置300にその旨を通知する。そして、端末装置300が管理装置200から通知を受けると、技術者204は、分析結果の送信元である分析装置100aの使用者107に電話をし、分析装置100aに生じているトラブルを解消する。分析装置100aとしては、生化学分析装置、血球計数装置、血液凝固測定装置、免疫測定装置、および尿分析装置など様々な試料分析装置が適用される。管
理装置200に接続される分析装置100aは、1種類には限られず、生化学分析装置と血球計数装置など複数種類を接続してもよいが、ここでは説明を簡単にするため、血球計数装置のみが接続された例を説明する。
【0019】
図2は、分析装置100aの概観構成を示す斜視図である。分析装置100aは、血液検査に使用される血球計数装置であり、分析装置本体101と、制御装置102から構成される。分析装置本体101は検体を分析装置本体による吸引位置に搬送する搬送部111を備える。精度管理物質106を分析装置100aにて測定した場合を例にとると、分析装置本体101は、搬送部111により分析装置本体101の検体吸引位置に搬送された精度管理物質106を吸引、測定し、得られた測定データを制御装置102に送信する。
制御装置102は、受信した測定データを本体102bで解析し、ディスプレイ102aに得られた精度管理データ240(図8参照)を表示する。
【0020】
図3は、分析装置本体101のブロック図を示す。
分析装置本体101は、搬送部111と、検体ID読取部112と、検体到着確認部113と、検体吸引部114と、試料調製部115と、検出部116と、制御部117と、通信インタフェース118とを備える。
検体ID読取部112はバーコードリーダ112aを備える。また、検体到着確認部113と検体吸引部114はそれぞれセンサ113aと114aを備える。さらに検出部116は、白血球検出部116aと、赤血球検出部116bと、HGB検出部116cを備える。
搬送部111は検体を検体ID読取部112、検体吸引部114に搬送する。検体ID読取部112は、搬送部111により搬送された検体に貼付されたバーコードを、バーコードリーダ112aで読取る。バーコードリーダ112aにて、検体のバーコードを読取り後、搬送部111は、検体を検体吸引部114に搬送する。検体吸引部114は、検体が検体吸引部114に到着したことを、検体到着確認部113のセンサ113aにて確認した後、検体の吸引を行う。
検体吸引部114は、センサ114aにて検体が所定量吸引できたことを監視する。検体吸引部114にて吸引された検体は、試料調製部115にて測定試薬と混合され、検出部116の各検出部で測定データを得る。白血球検出部116aでは白血球数の測定データ、赤血球検出部116bでは赤血球数の測定データ、HGB検出部116cでは血液中の血色素量の測定データを得ることができる。制御部117は得られた測定データを通信インタフェース118を介して制御装置102に送信する。
【0021】
図4は、制御装置102のブロック図を示す。図4に示すように、制御装置102はディスプレイ102aと、本体102bと、入力デバイス102cとから主として構成されたコンピュータである。
本体102bは、CPU120と、ROM121と、RAM122と、ハードディスク123、入出力インタフェース124、読出装置125、通信インタフェース126、画像出力インタフェース127とから主として構成されており、CPU120、ROM121、RAM122、ハードディスク123、入出力インタフェース124、読出装置125、通信インタフェース126、画像出力インタフェース127は、バス128によってデータ通信可能に接続されている。
【0022】
CPU120は、ROM121に記憶されているコンピュータプログラム及びRAM122にロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、アプリケーションプログラムを当該CPU120が実行することにより、後述するような各機能ブロックが実現され、コンピュータが制御装置102として機能する。
ROM121は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM等によって構成されており、CPU120に実行されるコンピュータプログラムおよびこれに用いるデータが記録されている。
【0023】
RAM122は、SRAM、DRAM等によって構成されている。RAM122は、ROM121及びハードディスク123に記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU120の作業領域として利用される。
ハードディスク123は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等、CPU120に実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。
【0024】
読出装置125は、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体130に記録されたコンピュータプログラム又はデータを読み出すことができる。
【0025】
入出力インタフェース124は、例えばUSB、IEEE1394、RS−232C等のシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284等のパラレルインタフェース、およびD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェースから構成されている。入出力インタフェース124には、キーボードおよびマウスからなる入力デバイス102cが接続されており、操作者が当該入力デバイス102cを使用することにより、本体102bにデータを入力することが可能である。
通信インタフェース126は、例えばEthernet(登録商標)インタフェースであり、制御装置102は、当該通信インタフェース126により、所定の通信プロトコルを使用してネットワーク104を介して接続された分析装置本体101との間でデータの送受信が可能である。
画像出力インタフェース127は、LCDまたはCRT等で構成されたディスプレイ102aに接続されており、CPU120から与えられた画像データに応じた映像信号をディスプレイ102aに出力するようになっている。ディスプレイ102aは、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0026】
図5は、管理装置200のブロック図を示す。管理装置200は本体200aと、ディスプレイ200bと、入力デバイス200cとから主として構成されたコンピュータによって構成されている。
本体200aは、CPU220と、ROM221と、RAM222と、ハードディスク223と、入出力インタフェース224と、読出装置225と、通信インタフェース226と、画像出力インタフェース227とから主として構成されており、CPU220、ROM221、RAM222、ハードディスク223、入出力インタフェース224、読出装置225、通信インタフェース226、および画像出力インタフェース227は、バス228によってデータ通信可能に接続されている。
【0027】
CPU220は、ROM221に記憶されているコンピュータプログラム及びRAM222にロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、アプリケーションプログラムを当該CPU220が実行することにより、後述するような各機能ブロックが実現され、コンピュータが管理装置201として機能する。
ROM221は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM等によって構成されており、CPU220に実行されるコンピュータプログラムおよびこれに用いるデータ等が記録されている。
【0028】
RAM222は、SRAM、DRAM等によって構成されている。RAM222は、ROM221及びハードディスク223に記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU220の作業領域として利用される。
ハードディスク223は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU220に実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。
【0029】
読出装置225は、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体230に記録されたコンピュータプログラム又はデータ230aを読み出すことができる。
【0030】
なお、前記アプリケーションプログラムは、可搬型記録媒体230によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータと通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、前記アプリケーションプログラムがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータに管理装置200がアクセスして、当該コンピュータプログラムをダウンロードし、これをハードディスク223にインストールすることも可能である。
また、ハードディスク223には、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)のグラフィカルユーザインタフェース環境を提供するオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施形態に係るアプリケーションプログラムは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
さらに、ハードディスク223は所定の領域に、精度管理結果データデータベース223aと、精度管理エラー判定条件データベース223bと、精度管理用集計結果データベース223cと、エラー情報データベース223dと、エラー情報判定条件データベース223eと、エラー情報用集計結果データベース223fと、アプリケーションプログラム223gを備える。
アプリケーションプログラム223gは、通知判定処理プログラム223hと、グラフ作成処理プログラム223iと、判定条件更新プログラム223jとを備える。精度管理結果データデータベース223aは、分析装置100aから受信した精度管理データ、および精度管理判定条件により使用者への通知が必要と判定された結果を記憶する。精度管理エラー判定条件データベース223bは、分析装置100aから受信した精度管理データに対して使用者に通知の必要があるかないかを判定する判定条件を記憶する。精度管理用集計結果データベース223cは、精度管理結果データベース223aに蓄積された判定結果に対して、グラフ作成処理プログラム223iが出力した結果を記憶する。エラー情報データベース223dは、管理装置100から受信したエラー情報、およびエラー情報判定条件により使用者への通知が必要と判定された結果を記憶する。エラー情報判定条件データベース223eは、分析装置100aから受信したエラー情報に対して使用者に通知の必要があるかないかを判定する判定条件を記憶する。
エラー情報用集計結果データベース223fは、エラー情報データベース223aに蓄積された判定結果に対して、グラフ作成処理プログラム223iが出力した結果を記憶する。通知判定処理プログラム223hは、分析装置100aから受信した精度管理データおよびエラー情報に対して、ユーザへの通知が必要かどうかの判定処理を行う。グラフ作成処理プログラム223iは、精度管理データベース223aおよびエラー情報データベース223dに蓄積された判定結果のグラフを作成し、出力する。判定条件更新プログラム223jは、精度管理エラー判定条件データベース223bおよびエラー情報判定条件データベース223eに記憶しているエラー判定条件を更新する。
【0031】
入出力インタフェース224は、例えばUSB、IEEE1394、RS−232C等のシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284等のパラレルインタフェース、およびD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェースから構成されている。入出力インタフェース224には、キーボードおよびマウスからなる入力デバイス200cが接続されており、操作者が当該入力デバイス200cを使用することにより、本体200aにデータを入力することが可能である。
通信インタフェース226は、例えばEthernet(登録商標)インタフェースであり、管理装置200は、当該通信インタフェース226により、所定の通信プロトコルを使用してネットワーク103を介して接続された分析装置100aと、また、ネットワーク201を介して接続されたコールセンターの端末装置との間でデータの送受信が可能である。
画像出力インタフェース227は、LCDまたはCRT等で構成されたディスプレイ200bに接続されており、220から与えられた画像データに応じた映像信号をディスプレイ200bに出力するようになっている。ディスプレイ200bは、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0032】
図6は、コールセンター203の端末装置300のブロック図を示す。コールセンター203の端末装置300は本体300aと、ディスプレイ300bと、入力デバイス300cとから主として構成されたコンピュータである。
本体300aは、CPU320と、ROM321と、RAM322と、ハードディスク323と、入出力インタフェース324と、読出装置325と、通信インタフェース326と、画像出力インタフェース327とを備えており、CPU320、ROM321、RAM322、ハードディスク323、入出力インタフェース324、読出装置325、通信インタフェース326、および画像出力インタフェース327は、バス328によってデータ通信可能に接続されている。
【0033】
CPU320は、ROM321に記憶されているコンピュータプログラム及びRAM222にロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、アプリケーションプログラムを当該CPU320が実行することにより、後述するような各機能ブロックが実現され、コンピュータがコールセンターの端末装置300として機能する。
ROM321は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM等によって構成されており、CPU320に実行されるコンピュータプログラムおよびこれに用いるデータ等が記録されている。
【0034】
RAM322は、SRAM、DRAM等によって構成されている。RAM322は、ROM321及びハードディスク323に記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU320の作業領域として利用される。
ハードディスク323は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU320に実行させるための種々のコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。
【0035】
読出装置325は、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体330に記録されたコンピュータプログラム又はデータ330aを読み出すことができる。
【0036】
入出力インタフェース324は、例えばUSB、IEEE1394、RS−232C等のシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284等のパラレルインタフェース、およびD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェースから構成されている。入出力インタフェース324には、キーボードおよびマウスからなる入力デバイス300cが接続されており、操作者が当該入力デバイス300cを使用することにより、コンピュータ300aにデータを入力することが可能である。
通信インタフェース326は、例えばEthernet(登録商標)インタフェースであり、コールセンターの端末装置300は、当該通信インタフェース326により、所定の通信プロトコルを使用してネットワーク200を介して接続された管理装置201との間でデータの送受信が可能である。
画像出力インタフェース327は、LCD、CRT等で構成されたディスプレイ300bに接続されており、CPU320から与えられた画像データに応じた映像信号をディスプレイ300bに出力するようになっている。ディスプレイ300bは、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0037】
図7は、制御装置、管理装置および端末装置のCPU120、220および320によって実行される処理を示すフローチャートである。図7に示すように、CPU120は、ステップS100において、分析装置本体101でエラーが発生しているか否か、すなわち、分析装置本体101からエラー情報を受信したか否かを判断する処理を実行する。
なお、分析装置本体101では、例えばバーコードリーダ112aによるバーコード読取りが不可能であったと制御部117が判断すると、制御部117はバーコード読取りエラーを示す情報を制御装置102に送信する。また、検体が到着しているにも関わらず、センサ113aにより検体の到着が検知できなかったと制御部117が判断すると、制御部117は検体到着の確認エラーを示すエラー情報を制御装置102に送信する。また、検体を吸引しているにも関わらず、センサ114aにより検体の吸引を検知することができなかったと制御部117が判断すると、制御部117は検体吸引のエラーを示すエラー情報を制御装置102に送信する。
ステップS100においてエラーが発生したと判断されると(ステップS100においてNo)、CPU120は、受信したエラー情報を記憶する(ステップS105)。一方、ステップS100において、エラーが発生していないと判断されると(ステップS100においてYes)、CPU120はステップS101において、分析装置本体101から精度管理物質106の測定データを受信したか否かを判断する。
なお、分析装置本体101は、精度管理物質106を測定すると、検出部116から測定データが制御部117に送信され、制御部117は、この測定データを制御装置102に送信する。
ステップS101において、測定データを受信したと判断すると(ステップS101においてYes)、CPU120は、ステップS102において、測定データを解析し、精度管理データ240を取得する。そして、CPU120は、ステップS103において、ステップS102で取得した精度管理データ240をハードディスク123に記憶するとともに、ステップS104において、精度管理データ240を管理装置200に送信する。
【0038】
図8は、ステップS104において、制御装置102から管理装置200に送信される精度管理データ240を示す。精度管理データ240は、装置情報241と、精度管理物質106の情報242と、精度管理測定日243と、精度管理測定の結果244とを含む。
装置情報241は、分析装置が設置されている装置名241aと、装置名称241bと、工場出荷時に各分析装置本体101に付加されるPS Code241cと、シリアルNo.241dとを含む。
精度管理物質106の情報242は、精度管理物質106に貼付されたバーコードがハンディバーコードリーダにより読取られる、または制御装置102の入力デバイス102cを用いて入力され、精度管理物質の名称242aと精度管理物質106のレベル242bとLot No.242cとを含む。
精度管理物質の名称242aは、精度管理物質106の名称を示す情報である。レベル242bは、LOW、NORMALなど精度管理物質106の濃度を示す情報である。Lot No.242cは精度管理物質106の製造時のロットを示す情報である。
精度管理測定日243は、ステップS101において、測定データを受信した日付24
3aと時刻243bを示す情報である。
精度管理測定の結果244は、精度管理測定の項目数244aと、各項目の測定結果を示す情報である。例えば、図8においては、精度管理測定の項目数244aは、RBC244bと、HGB244cと、WBC244dを含む3項目であることを示す。また、各項目の測定結果は、RBCは4470000個/μL、HGBは13.5g/L、WBCは384個/μLという測定結果であったことを示す。
【0039】
管理装置200のCPU220は、ステップS200において、ネットワーク103,201を介して分析装置100aから受信したデータが精度管理データ240であると判断すると(ステップS200においてYes)、ステップS201において、ハードディスク223の精度管理結果データベース223aの領域に受信した精度管理データ240を記憶する。次にステップS202において、通知判定処理プログラム223hを起動し、精度管理エラー判定条件データベース223bに記憶している、精度管理エラー判定条件250のユーザ用の判定の有無255を参照して、分析装置100aから受信した精度管理データ240に対して、分析装置100aの使用者に通知を行うか否かの判定を行う。
【0040】
図9は、精度管理エラー判定条件データベース223bに記憶されている精度管理エラー判定条件250を示す模式図である。精度管理エラー判定条件250は、精度管理物質106を識別するためのマテリアル名251と、レベル252と、測定項目253と、異常判定ルール254と、ユーザ用の判定の有無255と、外部連携エラーの判定有無256とを含んでいる。
マテリアル名251は精度管理物質106の名称を示す情報である。レベル251はLOW、NORMALなど精度管理物質106の濃度を示す情報である。測定項目253は、精度管理測定の項目を示す情報である。異常判定ルール254は、使用者への通知が必要か否かを判定する判定項目を示す情報である。例えば、アクションリミットオーバー254aは複数の分析装置100aから得た精度管理データ240の平均値±許容%を超えた場合に使用者への通知が必要と判定し、トレンド254bは精度管理データ240が許容範囲を超えて4回連続同一方向に上昇または下降した場合に使用者への通知が必要と判定する。ユーザ用の判定の有無255は、分析装置100aの使用者が設定することのできる設定であり、精度管理データ240を受信したときに、各異常判定ルール254により判定を実施するか否かを示す情報である。
外部連携エラーの判定の有無256は、カスタマーサポートセンター202の技術者205が設定することのできる設定であり、精度管理データ240を受信したときに、各異常判定ルール254により判定を実施するか否かを示す情報である。
【0041】
その後、CPU220は、ステップS203において、精度管理エラー判定条件250の外部連携エラー判定の有無256を参照して、精度管理データ240に対して使用者に通知を行うか否かの判定を行う。
なお、本実施の形態においては、ステップS202においてユーザ用の判定の有無255を参照し、分析装置100aの使用者に通知を行うか否かの判定を行い、次にステップS203において、外部連携エラー判定の有無256を参照して、分析装置100aの使用者に通知を行うか否かの判定を行う構成について述べたが、どちらか1つの判定条件を選択することができ、選択した判定条件を参照して分析装置100aの使用者に通知を行うか否かの判定を行う構成であってもよい。
【0042】
CPU220が、ステップS220において、上記ステップS202またはステップS203の判定処理で使用者への通知が必要と判断した場合(ステップS220においてYes)、ステップS221において、精度管理結果260(図11参照)をハードディスク223の精度管理結果データベース223aに記憶し、コールセンター203の複数の端末装置300から通知先となる端末装置300を決定し、ステップS223において、ステップS222で決定した通知先を参照して、ネットワーク201を介してコールセンター203の端末装置300に使用者への通知が必要である旨を通知する。一方、CPU220は、ステップS220において使用者への通知が必要と判断されなかった場合(ステップS220においてNo)、ステップS221ないしステップS223の処理を実行せず、処理をステップS230に進める。
【0043】
図11は、ステップS223において、管理装置200のCPU220からコールセンター203の端末装置300に通知される精度管理結果260を示す模式図である。精度管理結果260は、装置情報261と、精度管理物質情報262と、測定項目263と、ユーザによる判定条件264と、技術者による判定条件265と、精度管理測定日266と、精度管理結果267と、エラー名称268とを含んでいる。
装置情報261は、装置名称261bと、工場出荷時に各分析装置本体101に付加されるPS Code261cと、シリアルNo.261dとを含む。
精度管理物質情報262は、精度管理物質の名称262aと精度管理物質106のレベル262bとLot No.262cとを含む。
精度管理物質の名称262aは、精度管理物質106の名称を示す情報である。レベル262bは、LOW、NORMALなど精度管理物質106の濃度を示す情報である。Lot No.262cは製造時のロットを示す情報である。測定項目263は、CPU220が受信した精度管理データ240において、通知判定処理プログラム223hでユーザへの通知が必要と判定した精度管理測定の項目を示す情報である。ユーザによる判定条件264と技術者による判定条件265は、各判定条件の使用の有無を示す情報である。精度管理測定日266は、精度管理測定が完了した日時を示す情報である。精度管理結果267とエラー名称268は、ステップS202またはステップS203の通知判定処理において、異常と判定された測定項目263の測定結果と使用者への通知が必要と判定した異常判定ルール254を示す情報である。
【0044】
次に、コールセンター203の端末装置300のCPU320がステップS300において、ネットワーク201を介して、管理装置200から受信したデータが、図11に示す精度管理結果260と判断した場合(ステップS300においてYes)、ステップS301において画像出力インタフェース327を介してディスプレイ300bに図11に示す精度管理結果260を表示し、使用者への通知が必要であることを知らせる。
その後、ステップS320において、CPU320により、コールセンターの端末装置300のオペレーティングシステム(OS)であるWindows(登録商標)のスタートメニューからシャットダウンが選択されることによってOSのシャットダウンが指示されたか否かを判断する。そして、ステップS320において、OSのシャットダウンが指示されていないと判断した場合には(ステップS320においてNo)、ステップS300に戻る。また、ステップS320において、OSのシャットダウンが指示されたと判断した場合には(ステップS320においてYes)、ステップS321に進み、CPU320により、コールセンター203の端末装置300のOSであるWindows(登録商標)のシャットダウン処理が行われ、処理を終了する。
一方、ステップS300において、図10に示す精度管理結果260でないと判断した場合(ステップS300においてNo)、ステップS310の処理を実行する。
【0045】
次に、図7に沿って、分析装置100aからエラー情報280がネットワーク103、201を介して、管理装置200に送信され、その後、管理装置200からネットワーク201を介して、コールセンター203の端末装置300に通知を行うまでの処理を説明する。
ステップS106において、使用者により分析装置本体101のシャットダウン指示があったと判断した場合(ステップS106においてYes)、CPU120はステップS107において、ネットワーク103、201を介して、管理装置200に図15に示すエラー情報280を送信する。
一方、ステップS106において、分析装置本体101のシャットダウンが指示されなかった場合(ステップS106においてNo)、CPU120は、ステップS100に処理を戻し、これによってステップS100からステップS105の動作が繰り返される。
【0046】
図15は、分析装置100aから管理装置200に送信されるエラー情報280を示す模式図である。分析装置100aから送信されるエラー情報280は、連番281と、装置情報282と、エラー発生日時283と、エラーコード284とを含んでいる。装置情報282は、分析装置100aを識別するため、分析装置100aが設置されている施設名282aと、分析装置100aの名称282bと、工場出荷時に付加されるPS Code282cと、シリアルNo.282dとを示す情報を含んでいる。エラー発生日時283は、エラーの発生した日付283aと、エラーの発生した時刻283bとを含んでいる。エラーCode284は発生したエラーの識別情報を示しており、分析装置100aから受信したエラーの種類を一意に識別することができる。
【0047】
管理装置200のCPU220は、ステップS211において、ネットワーク103、201を介して分析装置100aから受信したデータが図15に示すエラー情報280であると判断すると(ステップS211においてYes)、ステップS212において受信したエラー情報280をハードディスク223のエラー情報データベース223dに記憶する。そして、ステップS213において、通知判定処理プログラム223hを実行し、図16に示すエラー情報判定条件データベース223eのエラー情報判定条件290を参照して、分析装置100aの使用者への通知が必要か否かの判定処理を実行する。
【0048】
図16は、エラー情報判定条件データベース223eに記憶されているエラー情報判定条件290を示す模式図である。エラー情報判定条件290は、装置名291と、エラー名称292と、エラーCode293と、アクションリミット294とを含んでいる。装置名291は、分析装置100aの名称を示す情報である。エラー名称292は、エラーの名称を示す情報である。エラーCode293は、エラー名称292に一意に対応した識別情報を示す情報である。アクションリミット294は、1日に分析装置100aから受信したエラー情報280にエラーCode293に示すエラーがアクションリミット294で指定した回数を超えて発生していた場合に、使用者に通知が必要と判定する情報である。
例えば、図16に示すエラー情報判定条件290における、エラー名称292のショートサンプルを例に挙げる。ショートサンプルは、制御部117が検体を吸引しているにも関わらず、センサ114aにより検体の吸引が十分に行えなかったと判断した場合に発するエラーを示す。前記エラーが1日に10回以上発生した場合に、判定処理は、使用者への通知が必要と判定することを示す。
【0049】
ステップS220において、上記ステップS213で実行した通知判定処理プログラム223hにより、使用者への通知が必要と判定された場合(S220においてYes)、ステップS221において、図17に示すエラー情報判定結果295をハードディスク223のエラー情報データベース223dに記憶する。そして、ステップS222において、通知先となるコールセンター203の端末装置300を決定し、ステップS223において、ステップ222で決定した通知先を参照して、ネットワーク201を介してコールセンター203の端末装置300に使用者への通知が必要である旨を通知する。
一方、CPU220は、ステップS220において使用者への通知が必要と判断されなかった場合(ステップS220においてNo)、ステップS221ないしステップS223の処理を実行せず、ステップ230において、所定の時間が経過したか否かを判断する。
【0050】
図17は、管理装置200からコールセンターの端末装置300に通知されるエラー情報判定結果295を示す模式図である。
管理装置200からコールセンター203の端末装置300に送信されるエラー情報判定結果295は、装置情報296と、エラー発生日時297と、エラー情報298と、アクションリミット299とを含んでいる。装置情報296は、分析装置100aが設置されている施設名296aと、分析装置100aを識別するため、分析装置100aの名称296bと、工場出荷時に付加されるPS Code296cと、シリアルNo.296dとを示す情報を含んでいる。エラー発生日時297は、エラーの発生した日付および時刻を示す情報である。エラー情報298はエラー名称298aとエラーコード298bを含んでいる。エラー名称298aは分析装置200で発生したエラーの名称を示す情報である。エラーCode298bは、エラー名称に対応するエラーの識別情報を示す情報である。
アクションリミット299は、上記エラー情報298のエラーが1日にアクションリミット299に設定した回数を越えた場合に、使用者に通知が必要と判定する回数を示す情報である。
【0051】
次に、コールセンターの端末装置300のCPU320は、ステップS310において、ネットワーク201を介して、管理装置200から受信したデータが図17に示すエラー情報判定結果295と判断した場合(ステップS310においてYes)、ステップS311において、画像出力インタフェース327を介してディスプレイ300bに図17に示すエラー情報判定結果295を表示する。
一方、ステップS310において、図17に示す精度管理データの判定結果でないと判断した場合(ステップS310においてNo)、CPU320は、ステップS320の処理を実行する。
ステップS320において、CPU320により、コールセンター203の端末装置300のOSであるWindows(登録商標)のスタートメニューからシャットダウンが選択されることによってOSのシャットダウンが指示されたか否かを判断する。そして、ステップS320において、OSのシャットダウンが指示されていないと判断した場合(ステップS320においてNo)、ステップS300に戻る。また、ステップS320において、OSのシャットダウンが指示されたと判断した場合(ステップS320においてYes)、ステップS321に進み、CPU320により、コールセンター203の端末装置300のOSであるWindows(登録商標)のシャットダウン処理が行われ、処理を終了する。
【0052】
また、ステップS230において、CPU220は前回のグラフ作成処理から所定の期間(例えば1ヶ月)が経過すると(ステップS230においてYes)、ステップS231において、図5に示すグラフ作成処理プログラム223iを実行して、精度管理結果データベース223aに蓄積されている精度管理結果260およびエラー情報データベース223dに蓄積されているエラー情報判定結果295の集計を行い、ハードディスク223の所定の領域に出力する。上記グラフ作成処理(ステップS231)の実行後、ステップS200の処理に戻る。
一方、ステップS230において、CPU220は所定の期間が経過していないと判断すると(ステップS230においてNo)、ステップS232に進む。
【0053】
次に、ステップS232において、カスタマーサポートセンター202の技術者205により図9に示す精度管理エラー判定条件250のユーザ用の判定の有無255、外部連携エラー判定の有無256、またはエラー情報判定条件290のアクションリミット294のうちいずれかの更新要求があった場合(ステップS232においてYes)、CPU220は、ステップS233において、判定条件更新プログラム223jを実行し、図5に示すハードディスク223の精度管理エラー判定条件データベース223bまたはエラー情報判定条件データベース223eに記憶している判定条件を、受信した判定条件に基づき更新を行う。
【0054】
図10は、カスタマーサポートセンター202の技術者205が図5に示す精度管理エラー判定条件データベース223bの更新を行う画面の模式図である。
精度管理エラー判定条件設定ダイアログ310は主にマテリアル名311と、レベル312と、測定項目313と、異常判定ルール314と、ユーザ用の判定の有無315と、外部連携エラーの判定の有無316と、OKボタン317と、キャンセルボタン318とを含んでいる。
マテリアル名311は精度管理物質106の名称を示す情報である。レベル312はLOW、NORMALなど精度管理物質106の濃度を示す情報である。測定項目313は、精度管理測定の項目を示す情報である。異常判定ルール314は、使用者への通知が必要か否かを判定する判定項目を示す情報である。ユーザ用の判定の有無315は、分析装置100aの使用者が設定することのできる設定であり、ユーザ用の判定の有無用チェックボックス315aを含んでいる。ユーザ用の判定の有無用チェックボックス315aは、チェックが選択されている場合は使用者への通知が必要か否かを判定し、チェックが選択されていない場合は、使用者への通知が必要か否かの判定を行わないことを示す情報である。外部連携エラーの判定の有無316は、カスタマーサポートセンター202の技術者205が設定することのできる設定であり、外部連携エラーの判定の有無用チェックボックス316aを含んでいる。外部連携エラーの判定の有無用チェックボックス316aはチェックが選択されている場合は使用者への通知が必要か否かを判定し、チェックが選択されていない場合は、使用者への通知が必要か否かの判定を行わないことを示す情報である。
OKボタン317が押されると、精度管理エラー判定条件設定ダイアログ310に表示されている設定内容にて精度管理エラー判定条件データベース223bの内容が更新され、精度管理エラー判定条件設定ダイアログ310を閉じる。また、キャンセルボタン318が押されると、精度管理エラー判定条件データベース223bの内容を更新せず、精度管理エラー判定条件設定ダイアログ310を閉じる。
例えば、図10に示す精度管理エラー判定条件設定ダイアログ310は、分析装置100aから精度管理データ240を受信した場合、マテリアル名311が精度管理物質A、レベル312がLOW、測定項目313がRBC、異常判定ルール314がアクションリミットオーバーについて、ステップS202では使用者への通知が必要か否かの判定を行うが、ステップS203では使用者への通知が必要か否かの判定を行わないことを示す。
一方、ステップS232において、CPU220は図9に示す精度管理エラー判定条件250のユーザ用の判定の有無255、外部連携エラーの判定の有無256、または図16に示すエラー情報判定条件290のアクションリミット294のうち、いずれの更新要求もないと判断すると(ステップS232においてNo)、ステップS200の処理に戻る。
【0055】
図12はステップS231のグラフ作成処理の流れを示すフローチャートである。CPU220は、ステップS271において、精度管理結果データベース223aから所定の期間の精度管理結果260を取得し、ステップS272において、取得した結果から、装置名261b毎に精度管理結果260を分類する。
次に、ステップS273において、ステップS272で分類した精度管理結果260から、精度管理物質の名称262a毎に精度管理結果260を分類し、さらに精度管理物質106の濃度を示す262b毎に精度管理結果260を分類する。さらにステップS274において、分類した精度管理結果260を測定項目263毎に分類し、ステップS275において、分類した精度管理結果260をエラー名称268毎に分類する。
これにより、対象期間が前回のグラフ作成日から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、精度管理物質名が精度管理物質Aであり、レベルがLOWであり、測定項目がRBCであり、エラー名称がアクションリミットオーバーであるグループ(これをグループ1とする)、対象期間が前回のグラフ作成から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、精度管理物質名が精度管理物質Aであり、レベルがLOWであり、測定項目がRBCであり、エラー名称がトレンドであるグループ(これをグループ2とする)、対象期間が前回のグラフ作成から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、精度管理物質名が精度管理物質Bであり、レベルがNORMALであり、測定項目がHGBであり、エラー名称がアクションリミットオーバーであるグループ(これをグループ3とする)などが生成される。
その後、ステップS276において、ステップS275で生成されたグループのそれぞれについて、通知判定率を下記の式(1)を用いて算出する。
通知判定率 = 使用者への通知件数÷総精度管理データ数 ・・・(1)
ここで、使用者への通知件数とは、上記それぞれのグループに含まれる精度管理結果260の数である。また、総精度管理データ数とは、対象期間に複数の分析装置100aから受信した精度管理物質のレベル毎の精度管理データ240の数を示す。
例えば、上記それぞれのグループの通知判定率を算出する場合、グループ1とグループ2の通知判定率算出に際しては、総精度管理データ数とは、対象期間が前回のグラフ作成日から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、精度管理物質名が精度管理物質Aであり、レベルがLOWであるグループに含まれる精度管理データ240の数を示す。また、グループ3の通知判定率算出に際しては、対象期間が前回のグラフ作成から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、精度管理物質名が精度管理物質Bであり、レベルがNORMALであるグループに含まれる精度管理データ240の数を示す。
ステップS277において、ステップS276で算出した通知判定率を測定項目263毎に積上げ棒グラフに出力する。さらにステップS278において、ステップS277で出力したグラフを精度管理用集計結果データベース223cの所定の領域に記憶する。
【0056】
図13は、ステップS277で出力され、コールセンター203の端末装置300に表示されるグラフの一例である。グラフの上部には、集計期間401と、分析装置名402と、精度管理物質名403と、精度管理物質の濃度404とを表示する。
【0057】
グラフ400には、精度管理データ240についての異常判定ルール254の各項目の通知判定率を確認するための積上げ棒グラフを表示する。RBC405は精度管理測定の項目を示す情報である。406はRBC405のアクションリミットの通知判定率を示す情報である。407はRBC405のトレンドの通知判定率を示す情報である。また、HGB408は精度管理測定の項目を示す情報である。409はHGB408のアクションリミットの通知判定率を示す情報である。410はHGBのトレンドの通知判定率を示す情報である。
図13より、装置Aを対象に4月度の精度管理測定の集計の結果、精度管理物質Aの濃度レベル1について、精度管理項目RBCは、HGBと比較してトレンドによる通知判定率が高く、例えばその原因が精度管理物質AのRBCの保存安定性に由来するものである場合には、精度管理物質106自身に問題があり、分析装置100aの問題ではないので、RBCのトレンドに関する判定条件を緩くして、使用者への通知を減らすといった判断を得ることができる。
【0058】
次に、CPU220は、ステップS281においてハードディスク223のエラー情報データベース223dから所定の期間のエラー情報判定結果295を取得し、ステップS282において、取得したエラー情報判定結果295から、分析装置100aの名称296b毎にエラー情報判定結果295を分類する。次に、ステップS283において、ステップS282で分類したエラー情報判定結果295から、エラー情報298毎にエラー情報判定結果295を分類する。
これにより、対象期間が前回のグラフ作成日から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、エラー名称がショートサンプルであるグループ(これをグループ4とする)、対象期間が前回のグラフ作成から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、エラー名称が全血吸引用モータ異常停止であるグループ(これをグループ5とする)、対象期間が前回のグラフ作成から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Bであり、エラー名称がショートサンプルであるグループ(これをグループ6とする)などが生成される。
その後、ステップS284において、ステップS283で生成されたグループのそれぞれについて、通知判定率を下記の式(2)を用いて算出する。
通知判定率 = 通知が必要と判定された件数÷管理装置200に接続されている装置名296bの総台数 ・・・(2)
ここで、通知が必要と判定された件数は、上記それぞれのグループに含まれるエラー情報判定結果295の数である。また、管理装置200に接続されている装置名296bの総台数とは、管理装置200に接続されている同じ装置名称の分析装置100aの数を示す。
例えば上記それぞれのグループの通知判定率を算出する場合、グループ4とグループ5の通知判定率算出に際しては、管理装置200に接続されている装置名296bの総台数とは、管理装置200に接続されている分析装置100aのうち、分析装置名が装置Aである分析装置100aの数を示す。また、グループ6の通知判定率算出に際しては、管理装置200に接続されている装置名296bの総台数とは、管理装置200に接続されている分析装置100aのうち、分析装置名が装置Bである分析装置100aの数を示す。
ステップS285において、ステップS284で算出した通知判定率を装置名296b毎に積上げ棒グラフに出力する。さらにステップS286において、ステップS285で出力したグラフをエラー情報用集計結果データベース223fの所定の領域に記憶する。
【0059】
図14は、ステップS285で出力され、コールセンター203の端末装置300に表示されるグラフの一例である。グラフの上部には、集計期間451と分析装置名452を表示する。
453は、ショートサンプルエラーの通知判定率を示す情報である。ショートサンプルエラーとは、検体吸引部114において、検体吸引時にセンサ114aが検体を十分に吸引できないことを検知したときに発生するエラーを示す。
454は、ブランクエラーの通知判定率を示す情報である。ブランクエラーとは、検出部116において、前検体の試料が検出部116において所定の濃度以上残留していることを示す。
455はラック動作異常エラーの通知判定率を示す情報である。ラック動作異常は、搬送部111が検体を検体ID読取部112または検体吸引部114に搬送しているときに、検体を正常に搬送できなかったときに発生するエラーを示す。
456は、検体ID読取りエラーの通知判定率を示す情報である。検体ID読取りエラーとは、検体に貼り付けられたバーコードをバーコードリーダ112aにて読取れなかったことを示す。
【0060】
図14より、搬送部111に関するエラー(ラック動作異常)の通知判定率が0.1%であり、例えば、前月と比較して通知判定率が高くなっている場合には、時間経過と共に搬送部111のエラーの発生頻度が高くなることが予想される。これにより、次月度は分析装置100aのダウンタイムを軽減するため、搬送部111に関するエラーのエラー情報判定条件290のラック動作異常に対するアクションリミット294の設定を小さな値し、通知の必要と判定された施設に判定された施設に対し技術者204を派遣して重大な故障を予防することができる。
また、ショートサンプルエラーが発生した分析装置100aについて、試験管内の検体量が規定量に満たなかったなど、装置の故障以外の原因により頻繁に使用者への通知が発生していることが判明した場合には、エラー情報判定条件290のショートサンプルに対するアクションリミット294の設定を大きな値にし、使用者への通知回数を減らすなどの判断も得ることができる。
さらに、エラーの発生頻度の高いユニットが何であるかの情報を得ることができるので、次期装置の開発の際には、優先して改良設計を行わなければならないユニットがどれであるかを知ることができ、分析装置100aのダウンタイムを軽減する効率良い装置開発への有効な情報となる。
【0061】
なお、前述した実施の形態においては、カスタマーサポートセンター202の管理装置200は、分析装置100aから受信した精度管理データ240およびエラー情報280について、使用者に通知が必要と判定された場合、コールセンター203の端末装置300にその旨を通知する構成について述べたが、これに限定されるものではなく、例えば、コールセンター203の端末装置300がなくてもよい。このような場合に、管理装置200において、使用者への通知が必要と判定された場合、制御装置102にその旨の通知を行う構成であってもよい。この通知は、発生したエラーの対処方法をメールにて送信し
てもよい。このような構成にすることにより、コールセンター203の技術者204が不在の場合にも使用者にトラブルが発生していることを通知することができ、さらにコールセンター203での処理を省くことができるので迅速に分析装置100aの使用者にトラブルを通知することができる。
【0062】
また、本実施の形態においては、カスタマーサポートセンター202の管理装置200がエラー情報280を受信したときに、図7に示すフローチャートのステップS212において、受信したエラー情報280をハードディスク223のエラー情報データベース223dに記憶し、ステップS213において、通知判定処理プログラム223hを実行し、使用者への通知が必要か否かの判定処理を実行する構成について述べた。しかしながら、CPU220が、ステップS213の判定処理を実行しない構成であってもよい。
つまり、管理装置200のCPU220は、ステップS211において、ネットワーク103、201を介して分析装置100aから受信したデータが図15に示すエラー情報280であると判断すると(ステップS211においてYes)、ステップS212において受信したエラー情報280をハードディスク223のエラー情報データベース223dに記憶する。
次にステップS230において、CPU220は前回のグラフ作成処理から所定の期間(例えば1ケ月)が経過すると(ステップS230においてYes)、ステップS231において、図5に示すグラフ作成処理プログラム223iを実行する。 CPU220は、ステップS281においてハードディスク223のエラー情報データベース223dから、所定の期間のエラー情報280を取得し、ステップS282において、取得したエラー情報280から、分析装置100aの名称282b毎にエラー情報280を分類する。次にステップS283において、ステップS282で分類したエラー情報280から、エラーCode284毎にエラー情報280を分類する。
これにより、対象期間が前回のグラフ作成日から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、エラー名称がショートサンプルであるグループ(これをグループ7とする)、対象期間が前回のグラフ作成から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Aであり、エラー名称が全血吸引用モータ異常停止であるグループ(これをグループ8とする)、対象期間が前回のグラフ作成から今回のグラフ作成日までであり、分析装置名が装置Bであり、エラー名称がショートサンプルであるグループ(これをグループ9とする)などが生成される。
その後、ステップS284において、ステップS283で生成されたグループのそれぞれについて、通知判定率を下記の式(3)を用いて算出する。
異常発生率 = 分析装置100aから受信したエラー総数 ÷ 管理装置200に接続されている装置名296bの総台数 ・・・(3)
ここで、分析装置100aから受信したエラー総数とは、上記それぞれのグループに含まれる各エラーCode284の数を示す。
また、管理装置200に接続されている装置名296bの総台数とは、管理装置200に接続されている同じ装置名称の分析装置100aの数を示す。
例えば上記それぞれのグループの通知判定率を算出する場合、グループ7とグループ8の通知判定率算出に際しては、管理装置200に接続されている装置名296bの総台数とは、管理装置200に接続されている分析装置100aのうち、分析装置名が装置Aである分析装置100aの数を示す。また、グループ9の通知判定率算出に際しては、管理装置200に接続されている装置名296bの総台数とは、管理装置200に接続されている分析装置100aのうち、分析装置名が装置Bである分析装置100aの数を示す。
次に、ステップS285において、ステップS284で算出した通知判定率を装置名296b毎に積上げ棒グラフに出力する。さらにステップS286において、ステップS285で出力したグラフをエラー情報用集計結果データベース223fの所定の領域に記憶する。
【0063】
図18はステップS285にて出力され、コールセンター203の端末装置300に表示されるグラフの一例である。グラフの上部には、集計期間461と分析装置名462を表示する。463は、ショートサンプルエラーの異常発生率を示す情報である。464は、ブランクエラーの異常発生率を示す情報である。465はラック動作異常エラーの異常発生率を示す情報である。466は、検体ID読取りエラーの異常発生率を示す情報である。このような構成にすることにより、分析装置毎に発生頻度の高いエラーを確認することができるので、次期装置の開発の際には、優先して改良設計を行わなければならないユニットを知ることができ、分析装置100aのダウンタイムを軽減する効率良い装置開発への有効な情報となる。
【0064】
また、本実施の形態においては、カスタマーサポートセンター202の技術者205が精度管理エラー判定条件データベース223bの更新を行う構成について述べたが、分析装置100aから使用者107が精度管理エラー判定条件データベース223bの更新を行う構成であってもよい。例えば、分析装置100aから管理装置200への要求により図19に示す、精度管理エラー判定条件データベース223bの更新を行うための分析装置側精度管理エラー判定条件設定ダイアログ350を制御装置102のディスプレイ102aに表示してもよい。
分析装置側精度管理エラー判定条件設定ダイアログ350は、主にユーザ用判定条件設定グリッド351と、OKボタン357と、キャンセルボタン358とを含んでいる。
ユーザ用判定条件設定グリッド351は、マテリアル名352と、レベル353と、測定項目354と、異常判定ルール355と、ユーザ用の判定の有無356とを含んでいる。マテリアル名352は精度管理物質106の名称を示す情報である。レベル353はLOW、NORMALなど精度管理物質106の濃度を示す情報である。測定項目354は、精度管理測定の項目を示す情報である。異常判定ルール355は、使用者への通知が必要か否かを判定する判定項目を示す情報である。ユーザ用の判定の有無356は、分析装置100aの使用者が設定することのできる設定であり、ユーザ用の判定の有無用チェックボックス356aを含んでいる。ユーザ用の判定の有無用チェックボックス356aは、チェックが選択されている場合は使用者への通知が必要か否かを判定し、チェックが選択されていない場合は、使用者への通知が必要か否かの判定を行わないことを示す情報である。OKボタン357が押されると、精度管理エラー判定条件設定ダイアログ350に表示されている設定内容にて精度管理エラー判定条件データベース223bの内容が更新され、精度管理エラー判定条件設定ダイアログ350を閉じる。また、キャンセルボタン358が押されると、精度管理エラー判定条件データベース223bの内容を更新せず、精度管理エラー判定条件設定ダイアログ350を閉じる。
例えば、図19に示す分析装置側精度管理エラー判定条件設定ダイアログ350は、管理装置200が、分析装置100aから精度管理データ240を受信した場合、管理装置200のCPU220は、ステップS202において、マテリアル名352が精度管理物質A、レベル353がLOW、測定項目354がRBC、異常判定ルール355がアクションリミットオーバー、トレンドについて、使用者への通知が必要か否かの判定を行うことを示す。また、マテリアル名352が精度管理物質A、レベル353がNORMAL、測定項目354がHGB、異常判定ルール355がアクションリミットオーバーについては、使用者への通知が必要か否かの判定を行わないことを示す。
なお、図19においては、分析装置側精度管理エラー判定条件設定ダイアログ350は、各異常判定ルール355の使用の有無を選択する構成について述べたが、例えば、アクションリミットオーバー355aは、分析装置100aから受信した精度管理データ240が複数の分析装置100aから得た精度管理データ240の平均値±許容%を超えた場合に使用者への通知が必要と判定するが、この許容%を変更するような、すなわち異常判定ルール355の設定を変更できる構成であってもよい。
【0065】
また、本実施の形態においては、分析装置100aから受信した精度管理データ240の判定処理にて使用者への通知が必要と判定された場合、ステップS222において通知先としてコールセンター203の端末装置300を決定する構成について述べたが、ユーザ用の判定の有無255により、使用者への通知が必要と判定された場合には、通知先を分析装置100aとし、外部連携エラーの判定の有無256により使用者への通知が必要と判定された場合には、通知先をコールセンター203の端末装置300とする構成としてもよい。
【0066】
また、本実施の形態においては、CPU220は、ステップS230で前回のグラフ作成処理から所定の期間が経過した場合にステップS231のグラフ作成処理を実行する構成について述べたが、カスタマーサポートセンター202の技術者205がグラフ作成処理プログラム223iの実行を指示したときに、CPU220がステップS231のグラフ作成処理を実行する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】第1実施形態例に係る複数の分析装置の管理システムの全体構成図の一例である。
【図2】図1に示した分析装置の斜視図である。
【図3】図1に示した分析装置本体の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示した制御装置のハードウェア構成図である。
【図5】図1に示した管理装置のハードウェア構成図である。
【図6】図1に示したコールセンターの端末装置のハードウェア構成図である。
【図7】図1に示した管理システムが行うメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】図1に示した分析装置から管理装置に送信される精度管理データの一例である。
【図9】図1に示した管理装置に備えられた精度管理エラー判定条件データベースの一例である。
【図10】精度管理エラー判定条件更新用のダイアログの一例である。
【図11】図1に示した管理装置からコールセンターの端末装置に送信される精度管理エラー判定結果データの一例である。
【図12】図1に示した管理装置のグラフ作成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】ステップS277で出力され、コールセンター203の端末装置300に表示されるグラフの一例である。
【図14】ステップS285で出力され、コールセンター203の端末装置300に表示されるグラフの一例である。
【図15】図1に示した分析装置から管理装置に送信されるエラー情報の一例である
【図16】図1に示した管理装置が備えるエラー情報判定条件データベースの一例である。
【図17】図1に示した管理装置からコールセンターの端末装置に送信される装置エラー判定結果の一例である。
【図18】ステップS285で出力され、コールセンター203の端末装置300に表示されるグラフの一例である。
【図19】分析装置側精度管理エラー判定条件更新用のダイアログの一例である。
【符号の説明】
【0068】
100 分析装置
101 分析装置本体
102 制御装置
103 インターネットを含むネットワーク
111 搬送部
106 精度管理物質
107 使用者
200 管理装置
201 LANを含むネットワーク
202 カスタマーサポートセンター
203 コールセンター
204 技術者
223a 精度管理結果データベース
223b 精度管理エラー判定条件データベース
223c 精度管理用集計結果データベース
223d エラー情報データベース
223e エラー情報判定条件データベース
223f エラー情報用集計結果データベース
223h 通知判定処理プログラム
223i グラフ作成処理プログラム
300 コールセンターの端末装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の施設に設置された検体分析装置と、前記第1の施設とは異なる第2の施設に設置された端末装置と、にネットワークを介して接続された管理装置であって、
精度管理物質を測定することにより得られた精度管理データを前記検体分析装置から受信するデータ受信手段と、
前記データ受信手段によって受信した前記精度管理データについて異常の通知が必要か否かを判定する異常判定ルールを複数記憶する記憶手段と、を備え、
前記異常判定ルールにより通知が必要と判定された際の通知先として、前記異常判定ルール毎に前記検体分析装置および前記端末装置をそれぞれ個別に設定可能であることを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記通知先として前記検体分析装置とする設定は、前記検体分析装置からネットワークを介して設定可能であることを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記通知先を前記端末装置とする設定は、当該管理装置において設定可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記検体は、血液であることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載の管理装置。
【請求項5】
前記異常判定ルールは、検体分析装置から受信した前記精度管理データが、複数の検体分析装置から得た精度管理データの平均値から許容範囲を超えた場合に、通知を行う判定をすることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の管理装置。
【請求項6】
前記異常判定ルールは、検体分析装置から受信した前記精度管理データが、同一方向に所定の回数連続して許容範囲から外れた場合に、通知を行う判定をすることを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項に記載の管理装置。
【請求項7】
前記第2の施設に設置されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一項に記載の管理装置。
【請求項8】
前記第2の施設は、前記検体分析装置のメンテナンスを行う業者の施設であることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一項に記載の管理装置。
【請求項9】
前記端末装置は、前記メンテナンスを行う業者の施設におけるコールセンターに設けられていることを特徴とする請求項8に記載の管理装置。
【請求項10】
前記データ受信手段によって受信された複数の前記精度管理データについて、前記異常判定ルールに基づいて前記異常の通知を行った通知回数または通知率を前記異常判定ルール毎に集計した集計結果を生成する集計結果生成手段と、
前記集計結果生成手段によって生成した前記集計結果を出力する集計結果出力手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至9いずれか一項に記載の管理装置。
【請求項11】
前記集計結果生成出力手段は、前記異常の通知を行った通知回数または通知率を、前記異常判定ルール毎に積上げ棒グラフとして出力する請求項10に記載の管理装置。
【請求項12】
前記記憶手段は、測定項目のそれぞれに対し前記異常判定ルールを複数記憶していることを特徴とする請求項1乃至11いずれか一項に記載の管理装置。
【請求項13】
請求項1乃至12いずれか一項に記載の管理装置と、前記検体分析装置と、前記端末装置と、を備えることを特徴とする管理システム。
【請求項14】
第1の施設に設置された検体分析装置と、前記第1の施設とは異なる第2の施設に設置された端末装置と、にネットワークを介して接続された管理装置による検体分析装置の精度管理方法であって、
前記管理装置が、
前記検体分析装置が精度管理物質を測定することにより得られた精度管理データを、前記ネットワークを介して受信するステップ、
前記精度管理データについて異常の通知が必要か否かを判定する異常判定ルールを複数記憶した記憶手段から前記異常判定ルールを読み出し、受信した前記精度管理について異常の通知が必要か否かを判定するステップ、および
異常の通知が必要な場合に、前記ネットワークを介して通知先に異常の通知を行うステップ、を実行し、
前記管理装置は、前記通知先として、前記異常判定ルール毎に前記検体分析装置および前記端末装置をそれぞれ個別に設定可能であることを特徴とする検体分析装置の精度管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−248217(P2012−248217A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−183104(P2012−183104)
【出願日】平成24年8月22日(2012.8.22)
【分割の表示】特願2008−20011(P2008−20011)の分割
【原出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】