説明

紙製の飲料用容器

【課題】 ストローを突き刺して飲用する容器では、突き刺しに力を要すること、突き刺しを容易にすると流通に不安があること、突き刺しにより材料破壊で発生する破片や突き刺し孔部についた汚染物質の内容物への混入という不具合を解決すること。
【解決手段】 容器天面部2周縁部に直飲み口21、それより中心側にストロー口22を予め設け、シール材23で飲み口とストロー口を封止する。この為流通で穴が開く不安が解決できる。又ストローでの飲用時にはストロー口の部分までシール材を開封し、飲用口より飲むかあるいは注出する時はシール材を完全に開封する。これにより、ストローを突き刺す必要が無くなり、前記課題を解決することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、飲料を包装した状態で販売し且つそのまま飲用に供する容器であって、天面部に直飲み口とストロー口とを有しこれらの口をシール材で密封した紙製の飲料用容器に関するもので、飲用時の利便性を向上させたものである。この発明の紙製の飲料用容器とは、紙を基材とする容器部材を材料として作成された飲料用容器をいう。
【背景技術】
【0002】
紙製の飲料用容器では、飲用時に直接容器に口を付けて飲むか、ストローを使用して飲むか、あるいは他の容器に移して飲む場合がある。
直飲みする容器では、易開封性を有した蓋を容器本体から剥がす事で開口する。開口部は容器天部全面が開口するものと部分開口のものがあり、直飲み出来るがストローで飲用されることもある。
直飲み用の容器を開封してストローで飲用すると、ストロー径に対し開口部は大きい為、投入されたストローの位置が安定せず、片手で容器を支えもう一方の手でストローを口へ誘導する必要があり、手の小さい子供や手の不自由な人にとっては扱いづらい物となっている。
【0003】
ストローを使って飲用されるように作られた容器では、ストローを容器や蓋に突き刺す事で容器の一部を破壊して飲用される。この為ストロー突き刺しに要する力を弱くする為の構造や構成、突き刺し性をよくする為にストロー先端の形状や、ストロー材質の強度等に配慮し、容器包装を設計する必要がある。即ちストロー突き刺し性を良くする為には、ストローが突き刺される蓋や、ストローが突き刺される部分の容器本体強度を弱くする必要があるが、消費者が飲用する時点までの流通等での不測の事態等を考慮すると、出来るだけ各部材強度は強くしておきたいという矛盾が生ずる(特許文献1)。
【0004】
容器の構造等に配慮した一例として、突き刺し強度を十分弱くした蓋を有する容器で、プラスチック製のオーバーキャップを被せる等の補強をした容器が上げられる(特許文献2)。又ストロー突き刺し部分の強度を強く設定した容器では、前述した様に、ストロー先端形状を鋭くしたり、ストローの肉厚を厚くして、強度アップを図る等の手段が取られるが、ストロー自体の強度が強く、開封に要する力も大きくなる為、誤って手指に傷を負う等の危険性も増す事となる。
【0005】
また、ストローを突き刺し、材料の破壊によりストロー孔を開ける方法では、ストロー孔を開ける部分の外面に必ず付着している、肉眼で見える塵、埃、肉眼では見えない微生物等の汚染物質や、構成材料破壊時にでる紙粉等の材料破片を、ストローを突き刺した時に、内溶液に混入させてしまうと言う不衛生状態がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実願平5−64717号(実開平7−28866号)のマイクロフィルム
【特許文献2】特開2007−186264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
紙製の飲料用容器にあっては、背景技術でも記載したように、直飲み用開口部にストローを投入すると、開口部がストロー外径よりも大幅に大きいためストロー位置が定まらず使いづらいという問題がある。
ストローを突き刺す形式のものでは、突き刺される部分の強度は、開け易くする為には弱く設定する必要があるが、流通、保管、販売を考慮して強度設定をすると、突き刺し強度が強く突き刺し難くなるという問題がある。この為突き刺し強度の弱い蓋材を使用するものにあっては、オーバーキャップ等の補強手段を講じているものもある。
【0008】
又材料を破壊してストローを突き刺す方式では、材料破壊時の構成材破片の、内溶液への混入と、破壊部外面に付着した物質の内溶液への混入の可能性は、避けられないという問題がある。通常の使用においては、人体に害となることは無いが、構成材料の破片が、異物として消費者クレームとなったり、突き刺し部外面に故意に、あるいはまったく偶然に、極微量でも人体に影響を及ぼす毒物や微生物が付着させられたり、付着した場合は大きな社会問題となる。
直飲み口がある容器では、その大きさによっては、口で全体を覆ってしまい、飲用時に脈動が発生したり、他の容器への注出時には、容器を傾け過ぎると、同じように脈動が発生するという問題がある。
【0009】
そこで、本発明では、ストロー使用時にはストローを蓋などの閉塞体に突き刺し破壊してストローを通過させる必要がなく、且つ使用中はストローの位置が安定するようにし、さらに飲み口からの飲用時又は飲み口から他の容器への注出時に飲み口から空気が容器内へ入ることをなくして飲み口から出る飲料が脈動することを防止できる紙製の飲料容器を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、天面部に直飲み口とストロー口とを開口し且つこれらの開口をシール材で封止してなる飲用容器であって、前記ストロー口を前記直飲み口よりも天面部の中央に近い位置に配したことを特徴とする紙製の飲料用容器。ここで、直飲み口よりも中央に近い位置にストロー口を位置づけたのは、直飲み時には直飲み口よりもストロー口が常に上に位置するようにしたためである。よって「中央に近い位置」には天面部の中央とその周辺の位置を含むものである。
【0011】
また請求項2に記載の発明は、基材となる紙の層に少なくとも流体の透過を阻止する流体阻止層を積層してなる材料により前記天面部を構成し、この天面部の直飲み口とストロー口をなす紙の層の端面を前記流体阻止層で覆うことにより、紙の層の端面への飲料の浸透を防止するとともに紙の層の内部から容器内への酸素の浸入を防止する構造にしたことを特徴とする請求項1に記載の紙製の飲料用容器である。
【0012】
また請求項3に記載の発明は、前記シール材は、基材として紙の層を有し、その外側に耐熱性と物理強度の高いフィルムの層を積層し、紙の層の内側で天面部にシールされる側には、紙の層の側に配されて流体の透過を阻止する流体阻止層と、天面部の側に配されて天面部に対し熱融着性と易剥離性を有する層とを積層してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の紙製の飲料用容器である
さらに請求項4に記載の発明は、直飲み口とストロー口とをこれらを上から覆うように前記天面部に張り付けた1枚の前記シール材で封止し、このシール材のうちストロー口側の端部にのみ剥離用の摘みを形成して、初めにストロー口、その後に直飲み口の順で開口させるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の紙製の飲料用容器である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、天面部の周縁近くに片寄った位置に直飲み口を配するとともに天面部の前記直飲み口よりも中央に近い位置に前記ストロー口を配したため、ストローを使用して飲用する際はストロー口にストローを差し込んで使用すれば、ストロー差し込みに過大な力を必要としないし、ストロー口径をストロー径に合わせておく事で、ストローが揺れ動いて飲用しづらいという状態が解消される。また直飲みする場合や、他容器に注出して移す場合にはストロー口は空気取り入れ口となるため、直飲みや注出時の飲料が「ドクドク」と脈動することを防止できる。さらに、ストロー使用時に天面部又は天面部に貼ったシールを破壊してストローを突き刺す必要がなくなったから、天面部やシールの材料として十分な強度のものを使用することができるため流通時の容器の強度も確保される一方、シール等の破壊による構成材破片や破壊部外面に付着した物質が内溶液へ混入されるおそれもない。
【0014】
請求項2の発明によれば、天面部をなす材料において直飲み口とストロー口での紙の層の端面が流体阻止層で覆われるため、紙の層の端面への飲料の浸透と、紙の層の内部から容器内への酸素の浸入を防止することができる。
請求項3の発明によれば、シール材を、外部からの熱と力に強いものとし、内部からの飲料の漏れと容器天面部への融着性と易剥離性に富むものとすることができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、シール材は剥離用の摘みを摘んで引き剥がすことによりストロー口や直飲み口をこの順で開口することができる。ここでストローを使用する場合には、ストロー口が開口した段階でシール材の引き剥がしを停止し、ストロー口にストローを差し込んで飲用すればよいし、直飲み口を使用する場合にはシール材を全部剥がして、ストロー口と直飲み口の両方を開いた状態として直飲み口から直飲みし又は他の容器等に注出すればよい。直飲み口が開いているときにはストロー口はいつも開いているから、請求項1の発明の前記脈動防止効果を確実にするという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】シール材を剥がして天面部にストロー口と直飲み口が表れた状態の斜視図である。
【図2】ストロー口と直飲み口をシール材でシールした状態の斜視図である。
【図3】図2のX−X線において断面拡大した天面部とシール材の模式図である。
【図4】ストロー口のみを開封してストローを挿入した状態の斜視図である。
【図5】ストロー口と直飲み口を開封して直飲み口から飲料を注出する際にストロー口から空気が容器内に入る状態を示す断面図である。
【図6】直飲み口から飲料を容器に充填する際にストロー口より空気が抜ける状態を表す断面図である。
【図7】飲料用容器の飲料容器が円錐台形をした例の(a)図が斜視図、(b)図が縦断面図である。
【図8】飲料用容器の飲料容器が円錐台形をした他の例の(a)図が斜視図、(b)図が縦断面図である。
【図9】図7と図8に示した円錐台形の飲料容器へ底部側から飲料を充填した後に底部を封止する手順を説明する図であって、(a)図が底なしの飲料容器を上下逆にして底の部分から飲料を注入している状態、(b)図がヒートシール金型により底部を熱融着して図8の飲料容器とする状態、(c)図が底部を熱着融着する状態で、これに続いて(d)図が容器の胴部を折り曲げて底部周縁を抱き込み固着して図7の飲料容器とする状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1〜図6は本発明の一実施形態を示す図であり、この紙製の飲料用容器は円筒状の胴体1とその天面を塞ぐ天面部2とその底面を塞ぐ底面部3とからなる。これらは、基材となる紙の層に少なくとも流体の透過を阻止する流体阻止層を積層してなる材料により構成されている。この流体阻止層には液体の通過を阻止する層や気体の通過を阻止する層の少なくとも一方が含まれる。またさらに耐衝撃力を付加する層や耐熱性を付加する層が積層されたものでもよい。
【0018】
前記天面部2には、中央にストロー口22を設けるとともに、このストロー口22より周縁近くに片寄った位置に直飲み口21が開口されている。ストロー口22は直飲み口21よりも中央に近い位置であれば、中央からずれた位置にあってもよい。
ストロー口22は使用が予定ないし想定されるストローの外径に合わせた形状と大きさにしておき、直飲み口21の形状と大きさは天面部2の形状と寸法との関連で直飲みに適当な形状と大きさとする。また飲料の製造工程で直飲み口21を容器への飲料の注入口とする場合には、そのための機能も兼用できる形状と大きさとされる。
【0019】
天面部2には、直飲み口21とストロー口22とをシールする1枚のシール材23が上側から熱融着されている。シール材23にはストロー口22側の端部、すなわち直飲み口21に相当する位置から見てストロー口22よりも遠い側の端部に剥離用の摘み23aを形成している。この摘み23aはシール材23の端部を天面部1に融着することなく、浮かせた状態にすることにより指の先で容易に起こすことができるようになっていて、起こした後に指先で摘んで引き剥がすことができるようになっている。
【0020】
このシール材23を摘み23aを摘んで天面部2から引き剥がすと、図4に示すように最初にストロー口22が開かれるから、ここにストロー15を差し込んで飲料を飲むことができる。このときストロー口22の大きさはストロー15の外径に対応させてあるから、ストロー15の位置が不安定になることがないし、直飲み口21は封止されているから飲料がこぼれるおそれもない。
【0021】
直飲み口21から直飲みする場合又は他の容器等に注出する場合にはシール材23を全部剥がす。これにより、直飲み口21を開口したときにはいつもストロー口22が開口していることになるから、直飲み口21から直飲みする場合又は他の容器等に注出する場合にはストロー口22が空気口になって、飲料の円滑な直飲み又は注出が可能になり、ドクドクとした飲料の脈動は発生しない。この様子を示したのが図5である。
【0022】
図6は、直飲み口21から飲料を充填する場合には充填用ノズル17を直飲み口21に近づけ又は差し込んで充填する。このとき容器内部の空気はストロー口22から円滑に排出することができる。
図3はシール材23とその下の天面部2の断面拡大図であり模式的に表示してある。ここで、シール材23は、基材としての紙の層5の上面に耐熱フィルム層4が形成され、また紙の層5の下面には流体の透過を阻止する流体阻止層と物理的な強度を付与する層の少なくとも何れかからなる層6が形成され、さらにその下面には熱着融着性と易開封性を有する層7が形成されている。
【0023】
最外の前記層4は、さらに具体的には延伸ポリエステルフィルムや延伸ナイロンフィルム等の耐熱性や物理的強度の高いフィルムとし、前記層6は、さらに具体的には無機物質を蒸着した延伸ポリエステルフィルム等のバリアー性のある基材を積層した層とする。バリアー性が必要ない場合には、層6は物理強度を強くする目的で延伸ポリエステルフィルムや延伸ナイロンフィルムとすることが出来る。
【0024】
天面部2は、上面から層8、9、10、11、12、13、14からなり、層8は熱着融着性と易開封性を有する層、層9は流体の透過を阻止する流体阻止層と物理的な強度を付与する層の少なくとも何れかからなる層、10は層9と層11とを接着する層、11は基材となる紙の層、12は層11と層13と接着する層、層13は流体の透過を阻止する流体阻止層と物理的な強度を付与する層の少なくとも何れかからなる層、層14は胴体1内面と熱融着性を有する層である。
【0025】
直飲み口21及びストロー口22の開口端面の紙の層11は、飲料の浸透を防止するために、図3に模式的に示すように層8、9、10、12、13、14で覆われている。この構造部の製造は、紙の層11の表面に必要な印刷をした後、ストロー口22と直飲み口21になる穴を開け、内外の各層に使用されるフィルムを、直飲み口21及びストロー口22の内側で、ポリエチレンによる押し出しラミネーション等の方法で、内外装のフィルムが接着する様にラミネートし、直飲み口21とストロー口22に膜となったフィルム部分を、紙の層11に開けられた穴の内側に沿って、接着した状態のフィルム膜が周縁に残るように、フィルムを切除するという一連の工程を持ってなる。
【0026】
天面部2の構成は紙の層11を基材とし、飲料が長期常温流通される物にあっては、紙の両側にバリアー性を持つ層9,13、例えば延伸ポリエステルフィルムに無機物を蒸着したフィルム等を持つ層を配する。飲料が短期チルド流通でバリアー性の必要がない物の容器の場合では、紙の層11の両側には物理強度と、耐ピンホール性を向上させる目的で、延伸ポリエステルフィルム等の物理的強度の強い9、13を配するが、必要の無い場合もある。最外面の層8は胴材内面と熱融着性とを持ち、さらにシール材23とは熱融着性と易開封性を持つ熱可塑性樹脂からなる。紙の層11の外面にもバリアー基材層を設ける理由は、このバリアー基材層が無い場合には、図3の実線矢印で示す様な経路で、空気中、紙中の酸素が容器内に浸入するからである。バリアー基材層を配した場合は図3の点線矢印で示す様に、酸素の浸入を阻止出来る。
【0027】
天面部2を構成する前記材料は、そのまま胴体1及び底面部3を構成する材料とすることもできる。この場合、天面部2の上からの各層は、胴体1に適用する場合には外側からの各層の順とし、底面部3に適用する場合には下からの各層になることは勿論である。なお各部1、3に求められる容器としての機能から各層のうち一部は省略することができることは勿論である。
【0028】
以上、図1から図6に示した飲料用容器は円筒形をしているため、径と高さを金属缶の規格に合わせておけば、缶自販機で販売することができ、またコンビエンスストアやスーパーマーケット等の販売棚に、缶と共に支障無く並べることが出来る。なお、円筒形ではなく多角形の柱状の形状をなす容器での実施も可能である。
図7は紙製の飲料用容器を円錐台形状にした実施形態を示すものであり、この形状以外は図1〜図6に示した実施形態と同様である。また図8も円錐台形状にした別の実施形態であるが、これは底面部3の形態が図7とは相違する。つまり、この底面部3は胴体1下部のフランジ1aに平らな底面部3の周縁部をそのまま熱融着したものである。
【0029】
図9は底面部3の取り付け方を示したもので、その(a)図の上下逆にした胴体1に底面部3を設けるにあたり、(b)図は逆になった胴体1の上部にフランジ1aを形成し、これに平らな底面部3を乗せてヒートシール金型18によりヒートシールしたものであり、図8の飲料容器ができあがる。また(c)図は上下逆になった胴体1の上部にフランジは作らず、周縁が起き上がった底面部3を挿入し、その起き上がった周縁部を加熱するとともに、(d)図に示すように胴体の前記上部を折り返して前記底面部の周縁部に重ねて熱融着している。
【符号の説明】
【0030】
1…胴体
2…天面部
3…底面部
4…耐熱フィルム層
5…紙層
6…バリアー基材層又は物理強度層
7…熱融着性と易開封性を持つ層
8…熱融着性と易開封性を持つ層
9…バリアー性を持つ基材層又は物理的強度の強い基材層
10…層5と層6を接着する層
11…紙層
12…紙層11と層13を接着する層
13…バリアー性を持つ基材層又は物理的強度の強い基材層
14…胴部材内面と熱融着性を有する層
15…ストロー
18…ヒートシール金型
21…直飲み口
22…ストロー口
23…シール材
23a…摘み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天面部に直飲み口とストロー口とを開口し且つこれらの開口をシール材で封止してなる飲用容器であって、前記ストロー口を前記直飲み口よりも天面部の中央に近い位置に配したことを特徴とする紙製の飲料用容器。
【請求項2】
基材となる紙の層に少なくとも流体の透過を阻止する流体阻止層を積層してなる材料により前記天面部を構成し、この天面部の直飲み口とストロー口をなす紙の層の端面を前記流体阻止層で覆うことにより、紙の層の端面への飲料の浸透を防止するとともに紙の層の内部から容器内への酸素の浸入を防止する構造にしたことを特徴とする請求項1に記載の紙製の飲料用容器。
【請求項3】
前記シール材は、基材として紙の層を有し、その外側に耐熱性と物理強度の高いフィルムの層を積層し、紙の層の内側で天面部にシールされる側には、紙の層の側に配されて流体の透過を阻止する流体阻止層と、天面部の側に配されて天面部に対し熱融着性と易剥離性を有する層とを積層してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の紙製の飲料用容器
【請求項4】
直飲み口とストロー口とをこれらを上から覆うように前記天面部に張り付けた1枚の前記シール材で封止し、このシール材のうちストロー口側の端部にのみ剥離用の摘みを形成して、初めにストロー口、その後に直飲み口の順で開口させるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の紙製の飲料用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−66856(P2012−66856A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214492(P2010−214492)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)