説明

組成物

【課題】医薬品有効成分の水への溶解性を高めるための可溶化剤を提供する。
【解決手段】可溶化剤および少なくとも1つの医薬品有効成分を含んでなる組成物に関する。どちらの場合においても、可溶化剤はアルコキシ化モノアルコールまたはアルコキシ化モノアルコールの混合物であり、ここで、アルコキシ化モノアルコール、または、アルコキシ化モノアルコールの混合物が存在する場合は混合物中の少なくとも1つのアルコキシ化モノアルコールが、少なくとも1つのオキシプロピレン単位を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品有効成分の水への溶解性を高めるための可溶化剤の使用に関する。本発明は、さらに、可溶化剤および少なくとも1つの医薬品有効成分を含んでなる組成物に関する。どちらの場合においても、可溶化剤はアルコキシ化モノアルコールまたはアルコキシ化モノアルコールの混合物であり、ここで、アルコキシ化モノアルコール、または、アルコキシ化モノアルコールの混合物が存在する場合は混合物中の少なくとも1つのアルコキシ化モノアルコールが、少なくとも1つのオキシプロピレン単位を含む。
【0002】
可溶化剤は、化合物の水への溶解性が限られているか極めて難溶性であっても、この化合物の溶解性を高める機能を果たす化合物または化合物の混合物である。
【背景技術】
【0003】
アルコキシ化モノアルコール、特に脂肪アルコールポリグリコールエーテルは、既知の界面活性剤である。それらは、可溶化剤としてすなわち他の用途の中で、化粧品分野においてすなわち他の分野で使用される。脂肪アルコールポリグリコールエーテルは、Chemielexikon Rompp Online,Version 3.6(Georg Thieme Verlag、http://www.roempp.com)に記載されている。脂肪アルコールは6〜22個のC原子を有する、直鎖で、飽和または不飽和の第一級アルコールである。
【0004】
オキシプロピレン単位を含まないエトキシ化モノアルコールの医薬品有効成分用の可溶化剤としての使用は、例えば、European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics、第51巻、第221−226頁(2001)およびInternational Journal of Pharmaceutics、第92巻、第191−196頁(1993)およびJ.Chem.Eng.Data、第53巻、第1271−1277頁(2008)およびJournal of Pharmaceutical Science and Technology、第52巻、第33−36頁(1998)から既知である。
【0005】
米国特許出願公開第2009/311195号、より詳細には請求項1は、界面活性剤および活性成分を含む種々の組成物を開示する。少なくとも1つのオキシプロピレン単位を含有するアルコキシ化モノアルコールおよび医薬品有効成分を含む具体的な組成物は開示されていない。
【0006】
脂肪アルコールポリグリコールエーテルの命名の1つの可能性を以下の例を用いて示す。ポリオキシプロピレン−1−ポリオキシエチレン−9ラウリルエーテルは、ラウリルアルコール(1−ドデカノール)のエトキシ化およびプロポキシ化によって得ることができ、平均(数平均)して、1つのオキシプロピレン単位および9つのオキシエチレン単位を有する。アルコキシ化は、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの混合物を用いて達成され得るか、あるいは初めにエチレンオキシドで、次いでプロピレンオキシドでアルコキシ化することにより2段階で行ってよく、または逆も同様によく、あるいは、多段操作として行ってもよい。言い換えれば、ポリオキシプロピレン−1−ポリオキシエチレン−9ラウリルエーテルの名称は、分子中にこれらの単位が存在する順番を示すことはなく、1つの分子あたりに平均して1つのオキシプロピレン単位および9つのオキシエチレン単位が存在することのみを示す。
【0007】
製薬市場で増え続ける活性成分の数は、水への乏しい溶解性を示し、そしてしばしば付随して、乏しい生体利用効率を示す。これらの活性成分を、適した形態で投与可能にするため、様々な方法によりそれらをより効果的に溶液にする必要がある。しかしながら、特に液体提示型の分野においては、追加の要求事項、例えば薬の十分な量のための最小限の投与量と低い毒性は大抵兼ね備えることが難しい。このため、可溶化は新しい薬物形態の進展において重要な分野となっている。
【0008】
活性成分の溶解性を変化させるための、既知の、多数の化学的および技術的手段がある。これらの方法の1つは、難溶性活性成分の可溶化であり、ここでは界面活性物質が溶解性を改良するために使用される。これらの界面活性物質は、大抵は分子の分離した部分に存在する親水性および親油性部分から構成される。このため、これらは両親媒性物質とも称される。界面活性剤分子は、内部に親油性の領域を有するミセルとよばれる形態となるために集合するが、外見上は親水性である。親油性化合物をこの親油性の内部に保持でき、そのため透明な溶液が形成される。
【0009】
多数の企業が、活性成分の可溶化の分野に積極的である。それらには医薬品添加剤の製造会社、例えば、BASF、Gattefosse、CrodaまたはEvonikが含まれる。医薬品業界において、一般的に言えば、種々の薬局方において既に研究論文化された可溶化剤を用いる限られた選択しかない。一方、化粧品用途では一連の可溶化剤および可溶化剤の相乗作用混合物がある。
【0010】
先に述べたように、難溶性活性成分の生体利用効率は一般に乏しく、それ故にその活性が、場合によっては極めて、低下するため、医薬品開発において重要な問題をもたらしている。このような難溶性化合物の生体利用効率を高めることができる、溶解性促進物質の選択は限られている。しかしながら、多くの場合において、新規活性成分を治療に用いることができるように新規活性成分の溶解性を高めるのに、この選択は十分ではない。その上、更なる問題は場合によっては可溶化剤の毒性である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009/311195号明細書
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Chemielexikon Rompp Online,Version 3.6(Georg Thieme Verlag、http://www.roempp.com)
【非特許文献2】European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics、第51巻、第221−226頁(2001)
【非特許文献3】International Journal of Pharmaceutics、第92巻、191−196頁(1993)
【非特許文献4】J.Chem.Eng.Data、第53巻、第1271−1277頁(2008)
【非特許文献5】Journal of Pharmaceutical Science and Technology、第52巻、第33−36頁(1998)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が基づく目的は、医薬品有効成分用のさらなる可溶化剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本目的は、医薬品有効成分の可溶化のための、請求項に規定する可溶化剤の提供により達成される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
したがって、本発明は第一に、請求項に規定するように、医薬品有効成分の水への溶解性を高めるための可溶化剤の使用を提供する。
【0016】
本発明は、さらに、請求項に記載の組成物を提供する。
【0017】
従属する請求項は、本発明の特定の態様を示す。
【0018】
本発明に従って用いるアルコキシ化モノアルコールは、唯一の脂肪アルコール基、例えば、ラウリル基を有するか、あるいは異なる脂肪アルコール基の混合物を有してよい。アルコキシ化のために、特に、天然原料に基づく脂肪アルコールを使用することも可能である。例えば、いわゆるココイルアルコールを使用できる。ココイルアルコールは、ヤシ油から得られる脂肪アルコール混合物であり、最も多いラウリルアルコール部分からなる。
【0019】
本発明によると、2つ以上のアルコキシドの混合物でのアルコキシ化は、アルコールまたはアルコール混合物を2つ以上のアルコキシドの混合物と反応させること、あるいは、アルコールまたはアルコール混合物を第一にアルコキシドと反応させ、この反応にて得られる反応生成物を次いで第二のアルコキシドと(続いて、所望により第三のアルコキシドと)反応させることのいずれかを意味し得る。
【0020】
少なくとも1つのオキシプロピレン単位を含む本発明のアルコキシ化モノアルコールは、例えばオキシプロピレン単位を含有しないエトキシ化ラウリルアルコールなどの、先行技術から既知のアルコキシ化モノアルコールよりも優れた可溶化剤であることがわかった。
【実施例】
【0021】
特記しない限り、いずれの場合においても、%量は重量%を意味する。
【0022】
これまでに化粧品製剤においてのみ用いられた様々な両親媒性物質を、医薬品有効成分用の可溶化剤としての用途で検討した。これらの可溶化剤は、これまで、医薬品有効成分の溶解性を高めるための使用はなされていない。
【0023】
対象とする製品を以下に示す。
Eumulgin(登録商標)ES:PPG−5−Laureth−5(INCI名)
Eumulgin(登録商標)L:PPG−1−PEG−9 Lauryl Glycol Ether(INCI名)
Eumulgin(登録商標)HPS:25〜50%のCoceth−7、25〜50%のEumulgin(登録商標)L、10〜20%のEumulgin(登録商標)HRE PH、ならびに5〜10%の水の混合物
【0024】
記載した製品の構造は、次の命名から明らかである。
Eumulgin(登録商標)ES:ポリオキシプロピレン−5ポリオキシエチレン−5ラウリルエーテル
Eumulgin(登録商標)L:ポリオキシプロピレン−1ポリオキシエチレン−9ラウリルエーテル
Eumulgin(登録商標)HPS:25〜50%のポリオキシエチレン−7ココイルエーテル、25〜50%のポリオキシプロピレン−1ポリオキシエチレン−9ラウリルエーテル、10〜20%のポリオキシエチレングリセロールトリヒドロキシステアレート40、および10〜20%の水
【0025】
これらの製品は、全て、Cognis GmbH、マンハイム、ドイツより市販されている。
【0026】
これらの検討において明らかになった結果を以下に示す。
・記載した全ての可溶化剤が、医薬品製剤において技術的に使用できる。それらは、その使用により問題がないことを示唆する物理的特性(粘度、CMC、ならびにミセル径)を有する。
・Eumulgin(登録商標)HPS:異なる生成物の相乗作用混合物は、種々の活性成分に対して顕著な溶解性の改善を与えた。向上した溶解性は、多くの場合において、市場で確立された他の可溶化剤のそれを上回る。
・Eumulgin(登録商標)HPSは、ジアゼパムに対して顕著により高い溶解性改善結果となり、一般的な市場製品(例えばSolutol(登録商標)HS15(BASF SE、ルートウィヒスハーフェン、ドイツ)、Eumulgin(登録商標)RO 35 PHまたはPolysorbat(登録商標)80)のそれを上回る。
・Eumulgin(登録商標)Lは、エストラジオールに対して、他の一般的な市場製品(例えばSolutol(登録商標)HS15(BASF)、Eumulgin(登録商標)RO 35 PHまたはPolysorbat(登録商標)80)よりも、顕著により効果的な可溶化剤である。
・Eumulgin(登録商標)ESは、種々のケイ皮酸誘導体(例えばケイ皮酸ブチルおよびケイ皮酸フェネチル)に対して、他の一般的な市場製品(例えばSolutol(登録商標)HS15(BASF)、Eumulgin(登録商標)RO 35 PHまたはPolysorbat(登録商標)80)よりも顕著により効果的な可溶化剤である。
・さらに、医薬品用途に対し、可溶化剤の全てがモデル化合物の水への溶解性を向上させたことは意義がある。達成された濃度は市場製品中に存在する濃度を超えた。特に乳幼児の用途において刺激効果を有し得、他の有毒な副作用を有し得る共溶媒、例えばエタノールを避けることができるため意義がある。
・全ての可溶化剤は、化粧品用途において既に確立されており、高い相溶性および低い毒性に特徴付けられる。
【0027】
記載した製品および相乗作用混合物を、医薬品製剤における有効性、および、特に難溶性モデル物質に対する溶解性の向上に対して検討した。これらの検討において用いた活性成分は、以下の化合物である:ジアゼパム、エリスロマイシン、エストラジオール、イトラコナゾール。選択したモデル薬剤は、水への乏しい溶解性を示す。できるだけ幅広い薬剤の範囲を含めるために、それらは化学的に異なる群に由来し、常用の活性成分である。
【0028】
これらの活性成分の溶解性の増加における、記載した新規可溶化剤の効果を調査し、医薬品用途に既に確立された可溶化剤と比較した。本目的のために溶解度等温線を記録し、これは種々の可溶化剤によりもたらされる溶解の程度を確定するために用いることができる。濃度の増加は望ましくない効果の増加も伴い得るため、少量の可溶化剤を用いることで、薬剤濃度が急増することが最適である。
【0029】
以下の表は一連の可溶化剤による種々の難溶性活性成分の溶解性の向上を示す。この場合、選択したモデル物質は、ジアゼパム、エリスロマイシン、イトラコナゾール、ならびにエストラジオールである。検討した可溶化剤は、医薬品製剤用に既に確立された可溶化剤、例えばTEGO(登録商標)SMO 80 V(Polysorbat 80)Evonik社製、Solutol(登録商標)HS15 BASF社製(ルートウィヒスハーフェン)、ならびにEumulgin(登録商標)RO 35 PHおよびSpeziol(登録商標)TPGS Pharma(Tocophersolan)Cognis社製(マンハイム)と比較した。
【0030】
【表1】

【0031】
さらに、ケイ皮酸誘導体の同族列の可溶化を調査した。ケイ皮酸誘導体は、例えば、日焼け防止クリームに使用される種類の活性成分のモデル物質である。異なる大きさの分子の幅広い選択を調査するために、次の6種のケイ皮酸誘導体を選択した:ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸イソプロピル、ケイ皮酸イソブチル、ケイ皮酸ベンジル、ならびにケイ皮酸フェネチル。用いた全てのケイ皮酸誘導体は、水に実質的に不溶性である。可溶化剤の使用により、それらの水への溶解性の顕著な向上を与えることができた。大きくて親油性の有効成分分子に対して特に効果が示されたのは、Eumulgin(登録商標)HPSおよびEumulgin(登録商標)ESであった。
【0032】
以下の表は、一連のケイ皮酸誘導体に対する種々の可溶化剤の溶解性の向上作用を示す。ケイ皮酸誘導体は、特に日焼け防止クリームにおける光防護要因としての使用を見出している。このような用途におけるこれらの物質の難溶性はしばしば問題であり、可溶化剤を用いることによって解決でき得る。
【0033】
【表2】

【0034】
以下の段落に、実験結果をまとめる。
【0035】
Eumulgin(登録商標)HPSは、ジアゼパムに対して最も良好な可溶化剤である。ジアゼパムはベンゾジアゼピン系薬群の有効成分である。ベンゾジアゼピン系薬は、睡眠剤および鎮痛剤である。ジアゼパムは(活性代謝物であるデスメチルジアゼパムにより)長い半減期を有し、特に不安緩解用、鎮静作用および痙攣の発作において使用されている。Rote Listeにおいて、現在、ジアゼパムを有効成分として含有する13製品が存在する。それらには、(注射のための、直腸投与のための、経口投与のための)溶液だけでなく、固体薬剤型(タブレット、坐薬)が含まれている。溶液の濃度は、2mg/ml〜10mg/ml(RoteListe(登録商標)製品)である。これらの場合において、一般的には、共溶媒、例えばエタノールおよびエタノール/プロピレングリコール混合物が用いられる。ジアゼパムは水に対して極めて難溶性を有し、12.2μg/mlの理論溶解度を有する。Eumulgin(登録商標)HPSを用いることにより、溶解性の明らかな向上が達成された。そのため、15%濃度のEumulgin(登録商標)HPS水溶液において、2.68mg/mlの最大飽和溶解度が認められた。この値は、同じ可溶化剤濃度での確立された市場の可溶化剤、例えばTEGO(登録商標)SMO 80 V(1.89mg/ml)、Solutol(登録商標)HS 15(1.64mg/ml)、Eumulgin(登録商標)RO35 PH(2.14mg/ml)およびSpeziol(登録商標)TPGS Pharma(2.23mg/ml)よりも、著しく高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品有効成分の水への溶解性を高めるための可溶化剤の使用であって、該可溶化剤がアルコキシ化モノアルコールまたはアルコキシ化モノアルコールの混合物であり、該モノアルコールが6〜30個のC原子を有し、直鎖または分枝、飽和または不飽和の、第一級、第二級または第三級アルコールであり、該アルコキシ化モノアルコールがエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたは該アルコキシドの2つまたは3つの混合物でアルコキシ化することにより得られ、該アルコキシ化モノアルコール(アルコキシ化モノアルコールの混合物が存在する場合は、混合物中の少なくとも1つのアルコキシ化モノアルコール)が、少なくとも1つのオキシプロピレン単位を含む、使用。
【請求項2】
モノアルコールが、6〜22個、好ましくは8〜18個、とりわけ12個のC原子を有する請求項1に記載の使用。
【請求項3】
モノアルコールが、飽和または不飽和であり、直鎖であり、第一級アルコールである請求項1および2のいずれかに記載の使用。
【請求項4】
アルコキシ化モノアルコールが、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたは両方のアルコキシドの混合物でアルコキシ化することにより得られる請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
アルコキシ化モノアルコールが、5〜20、好ましくは7〜10、とりわけ10の平均アルコキシ化度(数平均)を有する請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
【請求項6】
アルコキシ化モノアルコールが、ポリオキシプロピレン−n−ラウリルエーテル、ポリオキシプロピレン−m−ポリオキシエチレン−u−ラウリルエーテル、ならびに、これらのラウリルエーテルの2以上の混合物からなる群から選択され、
n=5〜20、好ましくは7〜10、とりわけ10であり、
mおよびuの合計が5〜20、好ましくは7〜10、とりわけ10であり、
uが1以上である、
請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
アルコキシ化モノアルコールが、ポリオキシプロピレン−1−ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル、ポリオキシプロピレン−5−ポリオキシエチレン−5−ラウリルエーテルおよびこれらの2つのラウリルエーテルの混合物からなる群から選択される請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
アルコキシ化モノアルコールが、ポリオキシエチレン−7−ラウリルエーテルおよび/またはポリオキシエチレングリセロールトリヒドロキシステアレート40をさらに含む混合物で使用される請求項1〜7のいずれかに記載の使用。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の可溶化剤および少なくとも1つの医薬品有効成分を含んでなる組成物であって、該医薬品有効成分が、好ましくは、25℃で1リットルあたりの水に20以下、好ましくは10以下、好ましくは1以下、とりわけ0.5g以下の溶解度を有する組成物。
【請求項10】
さらに水を含んでなる請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
5重量%〜50重量%の可溶化剤、0.01重量%〜15重量%の少なくとも1つの医薬品有効成分、0重量%〜95重量%の水、ならびに0重量%〜90重量%の他の医薬品許容成分、とりわけ医薬品に許容される助剤および/または添加剤を含んでなる請求項9および10のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
人または動物体の予防処置を含む治療処置のための方法に適用するための請求項9および10のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
医薬品有効成分がジアゼパムであり、組成物が人または動物体の予防処置を含む治療処置のための方法における睡眠剤または鎮痛剤としての用途で使用される請求項9〜11のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
医薬品有効成分がエリスロマイシンであり、組成物が人または動物体の予防処置を含む治療処置のための方法における抗生物質としての用途で使用される請求項9〜11のいずれかに記載の組成物。
【請求項15】
医薬品有効成分がイトラコナゾールであり、組成物が人または動物体の更年期症状または骨粗しょう症に対する予防処置を含む治療処置のための方法における用途で使用される請求項9〜11のいずれかに記載の組成物。

【公開番号】特開2011−231109(P2011−231109A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−89809(P2011−89809)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(505066718)コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (191)
【氏名又は名称原語表記】Cognis IP Management GmbH
【Fターム(参考)】