説明

緩衝建材

【課題】高齢者や幼児が負傷することなく、剥離したり欠けたりすることがなく、適度な緩衝性を有する緩衝層を垂直面に設けて意匠性も兼ね備えた緩衝建材を提供すること。
【解決手段】垂直面を有する建材の少なくとも一部に緩衝層を有する緩衝建材において、前記緩衝層が、平均分子量500〜4000のポリオールからなる主剤とポリイソシアネートからなる硬化剤を主成分として配合し配合後の粘度が500〜1800mPa・s/25℃となるポリウレタン系樹脂を前記建材の垂直面に配した型枠に注入し、反応非発泡にて硬化させてなるものであることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の緩衝建材は、建具枠材、扉、パーティション、壁材などの垂直面を有する建材に緩衝層を設けてなるものであり、特には高齢者向けあるいは幼児向け施設にて使用する緩衝建材に関する。
【背景技術】
【0002】
前記用途に用いられる建材の構成部材としては、木、金属、ガラス、石、プラスチック等の硬質な材質が使用され、必要に応じて表面に木目等の印刷を施した化粧シートをラミネートしたり、吹き付け塗装等により意匠性を向上させているものが用いられている。こうした硬質な建具枠材、扉、パーティション、壁材は、とりわけ高齢者や幼児にとっては、その垂直面に不意に接触した際にその硬さにより怪我(骨折、打撲)を負う場合も考えられ、また車椅子や移送式ベット等が接触し、互いに傷付け合い各々の美観を損ねることがあった。
【0003】
そこでこれら化粧シートとしてあるいは化粧シートの変わりに、ウレタン系樹脂、EVA系樹脂、ポリエチレン系樹脂等あるいはこれらの発泡樹脂からなるシートを、両面テープ等により表面に貼り付けて対処するという方法が用いられている。しかしながら、角部や凹部を有する建材へのシートの貼り付けは難しく、細部にまで均一に貼り込むには手間がかかる上、緩衝効果を得るためシートにある程度の厚みが必要なことから角部はR形状になってしまい意匠的に好ましくないこともあった。また、繰返し衝撃が加わった際に剥離して欠落したり、両面テープで貼り付けた場合などでは物が接触した際にねちゃっとした不快な音が発生する場合があった。
【0004】
予め建材に型枠を設置し、樹脂を注入して成形する方法も考えられるが、緩衝性を有する樹脂を注入成形するのは困難であり、緩衝性を考慮して樹脂の粘度を決定しても形枠の細部に入り込まなかったり、逆に型枠から漏れてしまうことがあった。また、緩衝性と成形性の兼ね合いのみを考慮しても、緩衝層の硬化後の表面が脆く欠けてしまうようなものとなってしまう可能性もあるという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、すなわちその課題とするところは、高齢者や幼児が負傷することなく、剥離したり欠けたりすることがなく、適度な緩衝性を有する緩衝層を垂直面に設けて意匠性も兼ね備えた緩衝建材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこの課題を解決したものであり、すなわちその請求項1記載の発明は、垂直面を有する建材の少なくとも一部に緩衝層を有する緩衝建材において、前記緩衝層が、平均分子量500〜4000のポリオールからなる主剤とポリイソシアネートからなる硬化剤を主成分として配合し配合後の粘度が500〜1800mPa・s/25℃となるポリウレタン系樹脂を前記建材の垂直面に配した型枠に注入し、反応非発泡にて硬化させてなるものであることを特徴とする緩衝建材である。
【0007】
また、その請求項2,3記載の発明は、前記建材が金属からなること、前記建材が木材からなることを特徴とする緩衝建材である。
【発明の効果】
【0008】
本発明は緩衝層に平均分子量500〜4000のポリオールを用いることで、緩衝層として設けた後の表面の脆性を押さえて欠ける事を無くすことを可能都しつつ、配合後の粘度を500〜1800mPa・s/25℃としたポリウレタン系樹脂を用いることで型枠への注入と成形を容易なものとしかつ緩衝層としての機能を有するものとすることを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施例の緩衝建材を設ける際に建材に型枠を配した状態の断面の構造を示す説明図である。
【図2】本発明の緩衝建材の一実施例の外観の概略を示す説明図である。
【図3】本発明の他の実施例の緩衝建材の断面の構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。本発明の一実施例の緩衝建材を設ける際に建材に型枠を配した状態の断面の構造を示す。図1に示した鋼板1からなる建材は引き戸の開閉式扉のドア枠部材であり、中央の凹部はドアが入り込む部分にあたる。鋼板1の外表面に緩衝層用の空隙2が設けられて型枠3が配されている。
【0011】
本発明における建材としては、用途として垂直面を有するものであり、緩衝層を必要とする硬質なものであれば得に限定するものではないが、特にはアルミや鋼板の金属製のもの、集成材やHDFやMDFや合板と言った木質製のものなどが好適に用いられ、高齢者向けあるいは幼児向け施設での柱、壁、扉、扉枠などの部材が挙げられる。
【0012】
本発明における型枠としては、シリコン樹脂や鉄やアルミのような金属が好適であり、厚みとしては3mm〜10mmのものが好適に用いられるが、特にこれに限定するものではなく、前記建材にあわせて成形できるもので後述するウレタン系樹脂を注入し、成形できるものであれば適宜使用可能である。
【0013】
前記型枠には後述するウレタン系樹脂を注入する注入口と注入口の型枠上で略反対位置に排気口を設ける。注入口の口径としては型枠の大きさにもよるが直径4mm〜8mm程度が好適である。同じく排気口としては直径2mm〜5mm程度が好適である。
【0014】
本発明におけるウレタン系樹脂としては、平均分子量500〜4000のポリオールからなる主剤とポリイソシアネートからなる硬化剤を主成分として配合し配合後の粘度が500〜1800mPa・s/25℃となる物が用いられる。前記ポリオールの平均分子量が500未満であると硬化後の表面が脆くなり、車椅子等が衝突した際に欠けてしまう。逆に4000より大きいと型枠への注入が困難なものとなる。また前記粘度が500より低いと型枠の細部より樹脂がはみ出しでバリが発生してしまう。逆に1800より大きいと樹脂が型枠内の細部に行き届かないで均一な成形が困難なものとなる。
【0015】
前記ポリオールとしては、ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオールおよびポリカーボネート系ポリオールから1種或いは複数、前記平均分子量を満たす範囲で使用可能である。
【0016】
前記ポリエステル系ポリオールとしては、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(ジエチレンアジペート)、ポリ(プロピレンアジペート)、ポリ(テトラメチレンアジペート)、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)、ポリ(ネオペンチレンアジペート)、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸からなるポリオール、それぞれのランダム共重合体、またはε−カプロラクトンを開環重合して得たカプロラクトンポリオール、β−メチル−δ−バレロラクトンをエチレングリコールで開環することにより得られたポリオールなどが挙げられる。
【0017】
前記ポリエーテル系ポリールとしては、アルキレンオキシド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド)を活性水素化合物である多価アルコール(例えば、ジエチレングリコール)を開始剤として開環付加重合により与えられるもの、具体的にはポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとの共重合体などが挙げられる。
【0018】
前記ポリカーボネート系ポリオールとしては、従来公知のポリオール(多価アルコール)とホスゲン、クロル蟻酸エステル、ジアルキルカーボネートまたはジアリルカーボネートとの縮合によって得られ、種々の分子量のものが知られている。このようなポリカーボネート系ポリオールとして特に好ましいものは、ポリオールとして1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、または、1,5−ペンタンジオールを使用したものが挙げられる。
【0019】
本発明におけるポリイソシアネートからなる硬化剤としては、例えば、ポリオール化合物、ポリアミン化合物等が挙げられる。
【0020】
ポリオール化合物としては、特に限定されず、1級ポリオール、2級ポリオール、3級ポリオールのいずれを用いてもよい。具体的には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
【0021】
ポリアミン化合物としては、ジアミン、トリアミン、テトラアミン等、特に限定はされず、1級アミン、2級アミン、3級アミンのいずれも用いることができる。具体的には、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族アミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン等の脂環族アミン、4,4’−メチレンビス−2−クロロアニリン、2,2’,3,3’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノフェニルメタン、4,4’−ジアミノフェニル等の芳香族アミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。
【0022】
これらの硬化剤は1種のみを用いてもよいし、あるいは複数種を併用してもよい。前記硬化剤の含有量は前記ポリウレタン系樹脂の1〜10重量%、特に4〜8重量%が好適である。10重量%を越えると柔らかくなりすぎ1重量%より小さくなると、硬くなりすぎる。
【0023】
本発明におけるウレタン系樹脂にはその他に各種添加剤を含有しても良い。具体的には可塑剤、難燃剤、充填剤、安定剤、着色剤等がある。
【0024】
前記可塑剤としては、例えば、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、アジピン酸ジオクチル(DOA)、リン酸トリクレジル(TCP)、塩素系パラフィンなどが使用できる。
【0025】
前記難燃剤としては、トリス−(β−クロロプロピルホスフェート、トリス−ジクロロプロピルホスフェート、トリスクロロエチルホスフェート等の燐酸エステル類、ジブロムネオペンチルグリコール、トリブロムネオペンチルアルコール等のブロム化合物等が使用できる。
【0026】
前記充填剤は、例えば、ガラス繊維、カーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、ゼオライト、硅そう土、パーライト、パーミキュライト、二酸化チタン等が使用できる。
【0027】
前記安定剤としては、従来より使用されている酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、加水分解防止剤等が利用できる。
【0028】
酸化防止剤は、ラジカル連鎖禁止剤・過酸化物分解剤などとして作用し、前者には立体障害を持ったフェノール類や芳香族アミン類がある。
【0029】
ラジカル連鎖禁止剤として、ブチル化ヒドロキシトルエン、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−tブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、nオクタデシル−β−(4’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−tブチルフェニル)プロピオネート、1,3,5トリス(4−tブチル−3ヒドロキシ−2,6ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、トリエチレングリコールビス3(2−tブチル−4ヒドロキシ5−メチルフェニル)プロピオネート等が使用可能である。
【0030】
過酸化物分解剤として、4,4’チオビス(6−t−ブチル−mクレゾール、ジラウリル−チオジプロピオネート、ジステアリルチオ−ジプロピオネート、チオフェニルホスファイト等が使用可能である。
【0031】
紫外線吸収剤として、サリチル酸系のフェニルサリシレート、P−t−ブチルフェニルサリシレート、ベンゾフェノン系の2,4−ジ−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール系の2(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、シアレアクリレート系のエチル−2−シアノ−3,5−ジフェニルアクリレート、2(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が使用可能である。
【0032】
UVスクリーンとして、カーボンブラック、亜鉛華などの顔料等が使用可能である。
【0033】
光安定剤として、ヒンダードアミンがある。ヒンダードアミンとしては2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)などが使用可能である。
【0034】
加水分解防止剤として、カルボジイミド系のスタバクゾール−1,PCD(バイエル社)、ヘキサメチレンテトラアミン、アゾジカーボンアミド、4−t−ブチルカテコール等が使用可能である。
【実施例1】
【0035】
図1に示す形状の鋼板に、シリコン樹脂にて型枠を作成し、ポリウレタン系樹脂を流し込む空隙を2mm設けた。ポリウレタン樹脂を流し込む為に、注入口として直径6mmの穴を開け、排気口として直径4mmの穴を開けた。主成分に平均分子量が2000のポリエステル系ポリオールを含む主剤とポリイソシアネートからなる硬化剤と着色剤を50:50:1となるように配合し、配合後の粘度が1000mPa・s/25℃(単一円筒型回転粘度計にて測定)となるポリウレタン系樹脂を流速10ml/秒にて厚み2mmとなるように型枠に10ml/秒で注入し、5分間保持した後、型枠を撤去し常温にて24時間養生し、図2に示すような緩衝層を有する緩衝建材を得た。
【0036】
出来上がったサンプルの出隅部及び入隅部ともに型枠の形状を再現していることから細部にまでウレタン系樹脂が入り込んでおり、また型枠からの漏れも発生しなかった。また硬化後に30mm角長さ400mmの鉄棒を20m/minのスピードで衝突させた際にもウレタン系樹脂の欠損が発生することはなかった。
【実施例2】
【0037】
図3に示す形状の集成材に、シリコン樹脂にて型枠を作成し、ポリウレタン系樹脂を流し込む空隙を設けた。ポリウレタン系樹脂を流し込む為に、注入口として直径6mmの穴を開け、排気口として直径4mmの穴を開けた。主成分に平均分子量が2000のポリエステル系ポリオールを含む主剤とポリイソシアネートからなる硬化剤と着色剤を50:50:1となるように配合し、配合後の粘度が1000mPa・s/25℃(単一円筒型回転粘度計にて測定)となるポリウレタン系樹脂を流速10ml/秒にて厚み2mmとなるように型枠に10ml/秒で注入し、5分間保持した後、型枠を撤去し常温にて24時間養生し緩衝層を有する緩衝建材を得た。
【0038】
<比較例1>
図1に示す形状の鋼板にポリウレタン系樹脂注入用の型枠を形成し、主成分に平均分子量10000のポリエステル系ポリオールを含む主剤とポリイソシアネートからなる硬化剤を配合し、配合後の粘度が2000mPa・s/25℃となるポリウレタン系樹脂を注入し、5分間保持した後、型枠を撤去し常温にて24時間養生し緩衝層を有する緩衝建材を得た。
【0039】
出来上がったサンプルの出隅部及び入隅部の形状と型枠の形状を比較してみると、最端部にまでウレタン系樹脂が入り込んでいない部分が発生しており、細部における再現性は悪かった。
【0040】
<比較例2>
図1に示す形状の鋼板にポリウレタン系樹脂注入用の型枠を形成し、主成分に平均分子量300のポリエステル系ポリオールを含む主剤とポリイソシアネートを含む硬化剤を配合し、配合後の粘度が300mPa・s/25℃となるポリウレタン系樹脂を注入し、5分間保持した後、型枠を撤去し常温にて24時間養生し緩衝層を有する緩衝建材を得た。
【0041】
出来上がったサンプルの出隅部及び入隅部の形状と型枠の形状を比較してみると、最端部にまでウレタン系樹脂が入り込んでいるものの、型枠と鋼板基材との微細な隙間にまで入り込んでしまい、バリが発生しており意匠的に好ましくなかった。
【0042】
<比較例3>
図1に示す形状の鋼板にポリウレタン系樹脂注入用の型枠を形成し、主成分に平均分子量300のポリエステル系ポリオールを含む主剤とポリイソシアネートを含む硬化剤を配合し、配合後の粘度が1000mPa・s/25℃となるポリウレタン系樹脂を注入し、10分間保持した後、型枠を撤去し常温にて24時間養生し緩衝層を有する緩衝建材を得た。
【0043】
出来上がったサンプルの出隅部及び入隅部ともに型枠の形状を再現していることから細部にまでウレタン系樹脂が入り込んでおり、また型枠からの漏れも発生しなかった。
しかしながら、30mm角長さ400mmの鉄棒を20m/minのスピードで衝突させた際、鉄棒の角部が当たった際にウレタン系樹脂に切れ目が入り、繰返し衝突させていくと切れ目部分が拡大し、欠損してしまった。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の緩衝建材は、建具枠材、扉、パーティション、壁材などの垂直面を有する建材に緩衝層を設けてなるものであり、特には高齢者向けあるいは幼児向け施設にて利用可能である。
【符号の説明】
【0045】
1…鋼板
2…充填用の空隙
3…型枠
4…注入口
5…排気口
6…ポリウレタン系樹脂からなる緩衝層
7…集成材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直面を有する建材の少なくとも一部に緩衝層を有する緩衝建材において、前記緩衝層が、平均分子量500〜4000のポリオールからなる主剤とポリイソシアネートからなる硬化剤を主成分として配合し配合後の粘度が500〜1800mPa・s/25℃となるポリウレタン系樹脂を前記建材の垂直面に配した型枠に注入し、反応非発泡にて硬化させてなるものであることを特徴とする緩衝建材。
【請求項2】
前記建材が金属からなることを特徴とする緩衝建材。
【請求項3】
前記建材が木材からなることを特徴とする緩衝建材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−122312(P2011−122312A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−279006(P2009−279006)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(593173840)株式会社トッパン・コスモ (243)
【Fターム(参考)】