脱着式輸送用コンテナ
【課題】 輸送用コンテナの脱着容易性を高める。
【解決手段】 脱着式輸送用コンテナ1は、前部の上部に横方向に設けられ下部に前方開口部2を形成する前板3と、前板3の前面に固定され、コンテナ脱着装置付き自動車500のアーム501先端のフック502に掛け留めされるリフトバー4aを備えた掛合部4と、前方開口部2を開閉する前扉5と、後部に設けられる後方開口部6を開閉する後扉7と、コンテナ脱着装置付き自動車500の固縛装置(図示略)にロックされる、底板8の下面に形成されたピン9と、底板8の前部の下面に設けた左右一対の脚部10と、底板8の後部の下面に設けた左右一対の車輪11と、を備え、ピン9がコンテナ脱着装置付き自動車の固縛装置(図示略)に固縛されるものである。
【解決手段】 脱着式輸送用コンテナ1は、前部の上部に横方向に設けられ下部に前方開口部2を形成する前板3と、前板3の前面に固定され、コンテナ脱着装置付き自動車500のアーム501先端のフック502に掛け留めされるリフトバー4aを備えた掛合部4と、前方開口部2を開閉する前扉5と、後部に設けられる後方開口部6を開閉する後扉7と、コンテナ脱着装置付き自動車500の固縛装置(図示略)にロックされる、底板8の下面に形成されたピン9と、底板8の前部の下面に設けた左右一対の脚部10と、底板8の後部の下面に設けた左右一対の車輪11と、を備え、ピン9がコンテナ脱着装置付き自動車の固縛装置(図示略)に固縛されるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ脱着装置付き自動車に脱着する脱着式輸送用コンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
コンテナ脱着装置付き自動車に脱着される特許文献1、2に記載のコンテナが開発されている。
【0003】
このコンテナは、コンテナ脱着装置付き自動車に脱着されるように、前壁上部に掛合部、底面前部に脚、底面後部に車輪、後部に開閉扉を備え、前方からコンテナを吊り上げてコンテナ脱着装置付き自動車に装着するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−142905号公報
【特許文献2】特開2002−347883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、輸送用コンテナの活用場所によっては、立地条件の制約等で、扉が開放できないような場所もあり、輸送用コンテナの輸送物の積み込み、排出が困難な場合があるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記点に鑑み、輸送用コンテナの輸送物の積込効率、排出効率を高め、作業性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み、本願発明は請求項1に記載の通り、コンテナ脱着装置付き自動車500に脱着される脱着式輸送用コンテナ1において、前部の上部に横方向に設けられ下部に前方開口部2を形成する前板3と、前板3の前面に固定され、コンテナ脱着装置付き自動車500のフック502に掛け留めされるリフトバー4aを備えた掛合部4と、前方開口部2を開閉する前扉5と、後部に設けられる後方開口部6を開閉する後扉7と、コンテナ脱着装置付き自動車500の固縛装置にロックされる、底板8の下面に形成されたピン9と、底板8の前部の下面に設けた左右一対の脚部10及び/又は車輪110と、底板8の後部の下面に設けた左右一対の車輪11と、を備えたものである。
【0008】
コンテナ1の形状は方形が好ましいが、その他の形状でも良い。また、上部の開放されたもの、上部の閉じたもの、開閉蓋の付いたもの等、各種のものが挙げられる。また、掛合部4は、コンテナ脱着装置付き自動車500のフック502を掛けるもののほか、ワイヤを繋着できる繋着部等でもよく、コンテナ脱着装置付き自動車500のフックやワイヤ等に対して係脱自在にできる構造を備えたものが好適である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、前後のいずれの方向からでも扉を開いて内容物を排出することができ、輸送用コンテナの脱着容易性を高め作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(a)は本発明実施形態1の輸送用コンテナの正面図(背面図は正面図と対称に表れるため省略)、(b)は同平面図である。
【図2】同輸送用コンテナの底面図である。
【図3】(a)は同輸送用コンテナの右側面図、(b)は同輸送コンテナの左側面図である。
【図4】(a)は図3のA−A断面図(底板のみ図示)、(b)は図3のB−B断面図(底板のみ図示)、(c)は図1(b)のC−C断面図である。
【図5】同輸送用コンテナの前扉と前板と後扉の開放状態を示す平面図である。
【図6】同輸送用コンテナがコンテナ脱着装置付き自動車に装着される様子を示す説明図である。
【図7】(a)は本発明実施形態2の輸送用コンテナの正面図、(b)は同背面図である。
【図8】(a)同輸送用コンテナの平面図、(b)は同底面図である。
【図9】(a)は同輸送用コンテナの右側面図、(b)は同輸送コンテナの左側面図である。
【図10】(a)は図8(b)のA−A断面図(底板のみ図示)、(b)は図8(a)のB−B断面図(底板のみ図示)、(c)は図1(b)のC−C断面図である。
【図11】同輸送用コンテナの前扉、後扉の開放状態を示す平面図である。
【図12】同輸送用コンテナがコンテナ脱着装置付き自動車に前方から装着される様子を示す説明図である。
【図13】同輸送用コンテナがコンテナ脱着装置付き自動車に後方から装着される様子を示す説明図である。
【図14】(a)は本発明実施形態3の輸送用コンテナの正面図(背面図は正面図と同一に表れるため省略)、(b)は同平面図である。
【図15】同輸送用コンテナの底面図である。
【図16】同輸送用コンテナの右側面図(左側面図は同一に表れるため省略)である。
【図17】(a)は図15のA−A断面図(底板のみ図示)、(b)は図15のB−B断面図(底板のみ図示)、(c)は図14(b)のC−C断面図である。
【図18】同輸送用コンテナの前扉と後扉の開放状態を示す平面図である。
【図19】本発明実施形態3の輸送用コンテナの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の好適な実施形態1である輸送用コンテナ1について図面を参照して説明する。
【0012】
脱着式輸送用コンテナ1は、図6に示す通り、コンテナ脱着装置付き自動車500に脱着されるものである。このコンテナ1は、図1〜図5に示す通り、前部の上部に横方向に設けられ下部に前方開口部2(図4、5参照)を形成する前板3と、前板3の前面に固定され、コンテナ脱着装置付き自動車500のアーム501先端のフック502に掛け留めされるリフトバー4aを備えた掛合部4と、前方開口部2を開閉する前扉5と、後部に設けられる後方開口部6(図4、5参照)を開閉する後扉7と、コンテナ脱着装置付き自動車500の固縛装置(図示略)にロックされる、底板8の下面に形成されたピン9と、底板8の前部の下面に設けた左右一対の脚部10と、底板8の後部の下面に設けた左右一対の車輪11と、を備え、ピン9がコンテナ脱着装置付き自動車の固縛装置(図示略)に固縛される脱着式輸送用コンテナ1である。
【0013】
また、コンテナ1は底板8から立設された一対の側壁12a,12bと、底面8の下面8aに設けたガイド部材13a,13bと、を備えており、自動車500からコンテナ1を降ろしたり積載したりする場合に、コンテナ1を円滑にガイドすることができる。以下、詳細に説明する。
【0014】
前板3は側壁12a,12bの端部上部に固定されているが、一端をヒンジで結合し、開閉可能とし、さらに他端部をロックできるようにしてもよい。
【0015】
掛合部4は、前板3の中央部に配置されることが好ましい。掛合部4は、吊上フック501を掛け止めできるような構造を備えたものであれば、種々なる態様で実施が可能である。
【0016】
前扉5、後扉7は、図3に示す通り、観音開き式構造を備え、それぞれ、ロック50、51、52、70、71、72を備えている。図5に示す通り、左右の外側に回動させることで開放できる。また、観音開き式に限らず片開き式扉でも良い。
【0017】
一対のピン9は、図2に示す通り、それぞれ軸方向と直交する支持板90から軸方向に延び出し、それぞれ、同軸上に配置される。底面視で左右対称形に配置されることが好ましい。
【0018】
左右一対の脚部10、左右一対の車輪11は、それぞれ、底板8の両端部の板8c,8dの下面に左右対称形に形成されることが好ましい。
【0019】
コンテナ脱着装置付き自動車500の固縛装置(図示略)はコンテナ1のピン9を固定及び固定解除するものであり、その詳細はたとえば特開2007−223367号公報等を参照されたい。
【0020】
図7のコンテナ脱着装置付き自動車500についてその詳細はたとえば特開2007−223367号公報等を参照されたい。
【0021】
コンテナ1の使用方法を説明する。図6に示す通り、コンテナ1をコンテナ脱着装置付き自動車500に積み下ろしする場合は、吊上フック501の先端を掛合部4に取付け、コンテナ1を吊り上げたり吊り下げたりすることで、コンテナ脱着装置付き自動車500へのコンテナ1の積み下ろしを実行する。このとき、車輪11の働きで、コンテナ1の円滑の運動を確保し、円滑な作業ができる。
【0022】
図5に示す通り、輸送物の積み降ろしは、前扉5、後扉7のそれぞれのロックを開放し、前扉5、後扉7を外側に回動させることにより行う。輸送物の積み降ろしは、コンテナ1が水平状態のときに行うことができる。また、コンテナ脱着装置付き自動車500に装着されたコンテナ1をダンプさせ、傾斜状態で排出することもできる。
【0023】
以上の通り、実施形態1によれば、前方向、後方向のいずれの方向からもコンテナ1の輸送物を排出できる。特に、諸般の状況から後扉7が使用できない状況の場合に絶大な威力を発揮する。
【0024】
つぎに実施形態2のコンテナ101について図7〜図13を参照して説明する。実施形態2と実施形態1とが共通する部分については説明を援用するので、部品番号を100番台として単に図示し、主に相違点を説明する。このコンテナ101の後扉107は片開きとなっており、レバー107aを引くことでロックが解除され、後扉107が回動されて開くようになっている。後扉107の上部には掛合部104と同様な構造の掛合部104´が固定されている。また、一対のピン109と対向する別の一対のピン109´が設けられている。ピン109,109´は、図8(b)に示す通り、それぞれ軸方向と直交する支持板190,190´から軸方向に延び出し、それぞれ、同軸上に配置される。底面視で左右対称形に配置されることが好ましい。さらに、脚部10に代えて車輪110が設けられている。このため、図12に示す通り、コンテナ脱着装置付き車両500を用い、掛合部104を利用してコンテナ101の前方から脱着できるうえ、図13に示す通り、掛合部104´を利用してコンテナ101の後方からも脱着できるようになっている。
【0025】
つぎに実施形態3のコンテナ201について図14〜図18を参照して説明する。この実施形態3と実施形態2とが共通する部分については説明を援用するので、部品番号を200番台として単に図示し、主に相違点を説明する。このコンテナ201の後扉207´は片開きとなっており、後扉207´の上部には前板203と同様な後板203´が側壁212a,212bの後端部に固定されていて、掛合部104´と同様な構造の掛合部204´が固定されている。このため、後扉207´は回動されるが、掛合部204´が固定された後板203´は側壁212a、212bに固定されている。
【0026】
つぎに実施形態4のコンテナ301について図19を参照して説明する。この実施形態4と実施形態2とが共通する部分については説明を援用するので、部品番号を300番台として単に図示し、主に相違点を説明する。この実施形態4では、実施形態2の(1)掛合部104を固定した前板103、前扉105、(2)掛合部104´を固定した後扉107、レバー107aの位置を前後に逆にしたものである。すなわち、コンテナ1の前部に掛合部304を設けた片開きの前扉305と、レバー107aと同様の構造のレバー305aとが設けられ、一方、後部に、掛合部304´を固定した後板303´、その下部に観音開き式の後扉307とを設けたものである。なお、後扉307を前扉305と同様な片開き構造としてもよい。
【0027】
本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定するものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができ、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得る。後扉、前扉が上下に分割されたものでもよい。
【符号の説明】
【0028】
500・・・コンテナ脱着装置付き自動車
501・・・アーム
502・・・フック
1,101,201・・・脱着式輸送用コンテナ
2・・・前方開口部
3・・・前板
4a・・・リフトバー
4・・・掛合部
104´,204´・・・掛合部
104´,204´・・・掛合部
5・・・前扉
6・・・後方開口部
7・・・後扉
8・・・底板
8a・・・下面
8c,8d・・・板
9・・・ピン
10・・・脚部
11・・・車輪
12a,12b,112a,112b,212a,212b・・・側壁
13a,13b・・・ガイド部材
50,51,52、70,71,72・・・ロック
9・・・ピン
90,90´・・・支持板
101・・・コンテナ
107・・・後扉
107a・・・レバー
107´・・・後扉109・・・ピン
109´・・・ピン
110・・・車輪207´・・・後扉
103´,203´・・・後板
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ脱着装置付き自動車に脱着する脱着式輸送用コンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
コンテナ脱着装置付き自動車に脱着される特許文献1、2に記載のコンテナが開発されている。
【0003】
このコンテナは、コンテナ脱着装置付き自動車に脱着されるように、前壁上部に掛合部、底面前部に脚、底面後部に車輪、後部に開閉扉を備え、前方からコンテナを吊り上げてコンテナ脱着装置付き自動車に装着するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−142905号公報
【特許文献2】特開2002−347883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、輸送用コンテナの活用場所によっては、立地条件の制約等で、扉が開放できないような場所もあり、輸送用コンテナの輸送物の積み込み、排出が困難な場合があるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記点に鑑み、輸送用コンテナの輸送物の積込効率、排出効率を高め、作業性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み、本願発明は請求項1に記載の通り、コンテナ脱着装置付き自動車500に脱着される脱着式輸送用コンテナ1において、前部の上部に横方向に設けられ下部に前方開口部2を形成する前板3と、前板3の前面に固定され、コンテナ脱着装置付き自動車500のフック502に掛け留めされるリフトバー4aを備えた掛合部4と、前方開口部2を開閉する前扉5と、後部に設けられる後方開口部6を開閉する後扉7と、コンテナ脱着装置付き自動車500の固縛装置にロックされる、底板8の下面に形成されたピン9と、底板8の前部の下面に設けた左右一対の脚部10及び/又は車輪110と、底板8の後部の下面に設けた左右一対の車輪11と、を備えたものである。
【0008】
コンテナ1の形状は方形が好ましいが、その他の形状でも良い。また、上部の開放されたもの、上部の閉じたもの、開閉蓋の付いたもの等、各種のものが挙げられる。また、掛合部4は、コンテナ脱着装置付き自動車500のフック502を掛けるもののほか、ワイヤを繋着できる繋着部等でもよく、コンテナ脱着装置付き自動車500のフックやワイヤ等に対して係脱自在にできる構造を備えたものが好適である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、前後のいずれの方向からでも扉を開いて内容物を排出することができ、輸送用コンテナの脱着容易性を高め作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(a)は本発明実施形態1の輸送用コンテナの正面図(背面図は正面図と対称に表れるため省略)、(b)は同平面図である。
【図2】同輸送用コンテナの底面図である。
【図3】(a)は同輸送用コンテナの右側面図、(b)は同輸送コンテナの左側面図である。
【図4】(a)は図3のA−A断面図(底板のみ図示)、(b)は図3のB−B断面図(底板のみ図示)、(c)は図1(b)のC−C断面図である。
【図5】同輸送用コンテナの前扉と前板と後扉の開放状態を示す平面図である。
【図6】同輸送用コンテナがコンテナ脱着装置付き自動車に装着される様子を示す説明図である。
【図7】(a)は本発明実施形態2の輸送用コンテナの正面図、(b)は同背面図である。
【図8】(a)同輸送用コンテナの平面図、(b)は同底面図である。
【図9】(a)は同輸送用コンテナの右側面図、(b)は同輸送コンテナの左側面図である。
【図10】(a)は図8(b)のA−A断面図(底板のみ図示)、(b)は図8(a)のB−B断面図(底板のみ図示)、(c)は図1(b)のC−C断面図である。
【図11】同輸送用コンテナの前扉、後扉の開放状態を示す平面図である。
【図12】同輸送用コンテナがコンテナ脱着装置付き自動車に前方から装着される様子を示す説明図である。
【図13】同輸送用コンテナがコンテナ脱着装置付き自動車に後方から装着される様子を示す説明図である。
【図14】(a)は本発明実施形態3の輸送用コンテナの正面図(背面図は正面図と同一に表れるため省略)、(b)は同平面図である。
【図15】同輸送用コンテナの底面図である。
【図16】同輸送用コンテナの右側面図(左側面図は同一に表れるため省略)である。
【図17】(a)は図15のA−A断面図(底板のみ図示)、(b)は図15のB−B断面図(底板のみ図示)、(c)は図14(b)のC−C断面図である。
【図18】同輸送用コンテナの前扉と後扉の開放状態を示す平面図である。
【図19】本発明実施形態3の輸送用コンテナの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の好適な実施形態1である輸送用コンテナ1について図面を参照して説明する。
【0012】
脱着式輸送用コンテナ1は、図6に示す通り、コンテナ脱着装置付き自動車500に脱着されるものである。このコンテナ1は、図1〜図5に示す通り、前部の上部に横方向に設けられ下部に前方開口部2(図4、5参照)を形成する前板3と、前板3の前面に固定され、コンテナ脱着装置付き自動車500のアーム501先端のフック502に掛け留めされるリフトバー4aを備えた掛合部4と、前方開口部2を開閉する前扉5と、後部に設けられる後方開口部6(図4、5参照)を開閉する後扉7と、コンテナ脱着装置付き自動車500の固縛装置(図示略)にロックされる、底板8の下面に形成されたピン9と、底板8の前部の下面に設けた左右一対の脚部10と、底板8の後部の下面に設けた左右一対の車輪11と、を備え、ピン9がコンテナ脱着装置付き自動車の固縛装置(図示略)に固縛される脱着式輸送用コンテナ1である。
【0013】
また、コンテナ1は底板8から立設された一対の側壁12a,12bと、底面8の下面8aに設けたガイド部材13a,13bと、を備えており、自動車500からコンテナ1を降ろしたり積載したりする場合に、コンテナ1を円滑にガイドすることができる。以下、詳細に説明する。
【0014】
前板3は側壁12a,12bの端部上部に固定されているが、一端をヒンジで結合し、開閉可能とし、さらに他端部をロックできるようにしてもよい。
【0015】
掛合部4は、前板3の中央部に配置されることが好ましい。掛合部4は、吊上フック501を掛け止めできるような構造を備えたものであれば、種々なる態様で実施が可能である。
【0016】
前扉5、後扉7は、図3に示す通り、観音開き式構造を備え、それぞれ、ロック50、51、52、70、71、72を備えている。図5に示す通り、左右の外側に回動させることで開放できる。また、観音開き式に限らず片開き式扉でも良い。
【0017】
一対のピン9は、図2に示す通り、それぞれ軸方向と直交する支持板90から軸方向に延び出し、それぞれ、同軸上に配置される。底面視で左右対称形に配置されることが好ましい。
【0018】
左右一対の脚部10、左右一対の車輪11は、それぞれ、底板8の両端部の板8c,8dの下面に左右対称形に形成されることが好ましい。
【0019】
コンテナ脱着装置付き自動車500の固縛装置(図示略)はコンテナ1のピン9を固定及び固定解除するものであり、その詳細はたとえば特開2007−223367号公報等を参照されたい。
【0020】
図7のコンテナ脱着装置付き自動車500についてその詳細はたとえば特開2007−223367号公報等を参照されたい。
【0021】
コンテナ1の使用方法を説明する。図6に示す通り、コンテナ1をコンテナ脱着装置付き自動車500に積み下ろしする場合は、吊上フック501の先端を掛合部4に取付け、コンテナ1を吊り上げたり吊り下げたりすることで、コンテナ脱着装置付き自動車500へのコンテナ1の積み下ろしを実行する。このとき、車輪11の働きで、コンテナ1の円滑の運動を確保し、円滑な作業ができる。
【0022】
図5に示す通り、輸送物の積み降ろしは、前扉5、後扉7のそれぞれのロックを開放し、前扉5、後扉7を外側に回動させることにより行う。輸送物の積み降ろしは、コンテナ1が水平状態のときに行うことができる。また、コンテナ脱着装置付き自動車500に装着されたコンテナ1をダンプさせ、傾斜状態で排出することもできる。
【0023】
以上の通り、実施形態1によれば、前方向、後方向のいずれの方向からもコンテナ1の輸送物を排出できる。特に、諸般の状況から後扉7が使用できない状況の場合に絶大な威力を発揮する。
【0024】
つぎに実施形態2のコンテナ101について図7〜図13を参照して説明する。実施形態2と実施形態1とが共通する部分については説明を援用するので、部品番号を100番台として単に図示し、主に相違点を説明する。このコンテナ101の後扉107は片開きとなっており、レバー107aを引くことでロックが解除され、後扉107が回動されて開くようになっている。後扉107の上部には掛合部104と同様な構造の掛合部104´が固定されている。また、一対のピン109と対向する別の一対のピン109´が設けられている。ピン109,109´は、図8(b)に示す通り、それぞれ軸方向と直交する支持板190,190´から軸方向に延び出し、それぞれ、同軸上に配置される。底面視で左右対称形に配置されることが好ましい。さらに、脚部10に代えて車輪110が設けられている。このため、図12に示す通り、コンテナ脱着装置付き車両500を用い、掛合部104を利用してコンテナ101の前方から脱着できるうえ、図13に示す通り、掛合部104´を利用してコンテナ101の後方からも脱着できるようになっている。
【0025】
つぎに実施形態3のコンテナ201について図14〜図18を参照して説明する。この実施形態3と実施形態2とが共通する部分については説明を援用するので、部品番号を200番台として単に図示し、主に相違点を説明する。このコンテナ201の後扉207´は片開きとなっており、後扉207´の上部には前板203と同様な後板203´が側壁212a,212bの後端部に固定されていて、掛合部104´と同様な構造の掛合部204´が固定されている。このため、後扉207´は回動されるが、掛合部204´が固定された後板203´は側壁212a、212bに固定されている。
【0026】
つぎに実施形態4のコンテナ301について図19を参照して説明する。この実施形態4と実施形態2とが共通する部分については説明を援用するので、部品番号を300番台として単に図示し、主に相違点を説明する。この実施形態4では、実施形態2の(1)掛合部104を固定した前板103、前扉105、(2)掛合部104´を固定した後扉107、レバー107aの位置を前後に逆にしたものである。すなわち、コンテナ1の前部に掛合部304を設けた片開きの前扉305と、レバー107aと同様の構造のレバー305aとが設けられ、一方、後部に、掛合部304´を固定した後板303´、その下部に観音開き式の後扉307とを設けたものである。なお、後扉307を前扉305と同様な片開き構造としてもよい。
【0027】
本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定するものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができ、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得る。後扉、前扉が上下に分割されたものでもよい。
【符号の説明】
【0028】
500・・・コンテナ脱着装置付き自動車
501・・・アーム
502・・・フック
1,101,201・・・脱着式輸送用コンテナ
2・・・前方開口部
3・・・前板
4a・・・リフトバー
4・・・掛合部
104´,204´・・・掛合部
104´,204´・・・掛合部
5・・・前扉
6・・・後方開口部
7・・・後扉
8・・・底板
8a・・・下面
8c,8d・・・板
9・・・ピン
10・・・脚部
11・・・車輪
12a,12b,112a,112b,212a,212b・・・側壁
13a,13b・・・ガイド部材
50,51,52、70,71,72・・・ロック
9・・・ピン
90,90´・・・支持板
101・・・コンテナ
107・・・後扉
107a・・・レバー
107´・・・後扉109・・・ピン
109´・・・ピン
110・・・車輪207´・・・後扉
103´,203´・・・後板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ脱着装置付き自動車に脱着される脱着式輸送用コンテナにおいて、
前部の上部に横方向に設けられ下部に前方開口部を形成する前板と、
該前板の前面に固定され、前記コンテナ脱着装置付き自動車のフックに掛け留めされるリフトバーを備えた掛合部と、
前記前方開口部を開閉する前扉と、
後部に設けられる後方開口部を開閉する後扉と、
前記コンテナ脱着装置付き自動車の固縛装置にロックされる、底板の下面に形成されたピンと、
底板の前部の下面に設けた左右一対の脚部及び/又は車輪と、
底板の後部の下面に設けた左右一対の車輪と、
を備えた脱着式輸送用コンテナ。
【請求項1】
コンテナ脱着装置付き自動車に脱着される脱着式輸送用コンテナにおいて、
前部の上部に横方向に設けられ下部に前方開口部を形成する前板と、
該前板の前面に固定され、前記コンテナ脱着装置付き自動車のフックに掛け留めされるリフトバーを備えた掛合部と、
前記前方開口部を開閉する前扉と、
後部に設けられる後方開口部を開閉する後扉と、
前記コンテナ脱着装置付き自動車の固縛装置にロックされる、底板の下面に形成されたピンと、
底板の前部の下面に設けた左右一対の脚部及び/又は車輪と、
底板の後部の下面に設けた左右一対の車輪と、
を備えた脱着式輸送用コンテナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−20736(P2011−20736A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−187159(P2009−187159)
【出願日】平成21年8月12日(2009.8.12)
【出願人】(399016695)株式会社瑞穂 (13)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月12日(2009.8.12)
【出願人】(399016695)株式会社瑞穂 (13)
【Fターム(参考)】
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