説明

自動臨床分析装置用のガス洗浄挿入物を有する容器

自動臨床分析装置で使用される容器内の液体の耐用年数を延ばすための装置および方法。液体は、変質を受ける材料を含み、対象材料は容器を囲む大気中に存在するガス中の汚染物質との反応の結果、変質する可能性がある。容器から消費された液体を置換する容器を囲む大気は、その大気中に存在する少なくとも1つの汚染物質の量を取り除く、または少なくとも低減するためにガス洗浄挿入物を通される。ガス洗浄挿入物は、容器内の液体と、容器を囲む大気との間に位置する。ガス洗浄挿入物は、容器を囲む大気中の汚染物質と反応することが可能な試薬を含み、それによって、液体の必要な特徴は、液体が消費される期日前に過度に変化しない。例えば、汚染物質が二酸化炭素であり、液体の必要な特性が液体のpHのレベルである場合には、ガス洗浄挿入物中の試薬は、液体のpHのレベルが、液体が消費される期日前に過度に変化することを防ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境中の汚染物質が容器内の液体、特に自動臨床分析装置における分析で使用される液体を汚染しないようにする汚染物質の処理に関する。
【背景技術】
【0002】
アボットラボラトリーズから市販されている自動臨床分析装置のARCHITECT(R)ファミリーの製品は、サンプルおよび試薬を吸引および分注するための少なくとも1つのサブシステム、緩衝液を分注するための少なくとも1つのサブシステム、プリトリガ溶液およびトリガ溶液を分注するための少なくとも1つのサブシステム、および液体廃棄物を処理するための少なくとも1つのサブシステムを採用する流体処理システムを必要とする。
【0003】
吸引プロセスを通じて、サンプルはサンプル容器から移動され、分析試薬は反応槽に分注するための試薬容器から移動される。さらに、洗浄緩衝液はプライミングおよびフラッシングのために分注される。トリガ溶液およびプリトリガ溶液も反応槽に分注される。トリガ溶液およびプリトリガ溶液は、通常、比較的大きな容器内にバルク液体試薬として自動臨床分析装置に搭載保存されている。
【0004】
液体試薬は、例えば、ボトルなどの容器から典型的に吸引され、吸引された液体試薬の体積は、容器を囲む大気からベントを介して空気によって置換される。その結果、容器を囲む大気からの二酸化炭素、つまりCOは、液体試薬で吸収、溶解され、液体試薬のpHが低下される。自動臨床分析装置に保存された場合の液体試薬の安定性は、およそ30日である。いくつかの液体試薬は、30日未満の自動臨床分析装置で保存期間後に不安定になる。30日後、または30日以内に、液体試薬に吸収、溶解された二酸化炭素の量は、分析の結果に悪影響を及ぼすことをもたらすレベルに液体試薬のpHを低下させる。
【0005】
普通、液体試薬が容器から吸引される場合には、液体試薬の体積は、隔壁の作動によって、容器を囲む大気によって置換される。隔壁も液体試薬の揮発を最小化するために使用される。さらに、隔壁は完全には空気を通さないことはないので、ある汚染が自然に生じる。その結果、二酸化炭素または酸素は、容器を囲む大気から液体試薬に吸収、溶解され、それによって、試薬の化学組成に影響する。例えば、二酸化炭素が水と反応する場合には、結果生じる水性組成物のpHは低下される。試薬容器は、容器を囲む大気による液体試薬の置換の影響を弱めるために、さらなる液体試薬で過剰充填されることができる。
【0006】
図1は、先行技術の容器を示す。図1に示されるように、容器10は、容器10の内容物の攪拌を促進するためのフィン12を有する。隔壁14は容器10の口16に挿入されている。ピペットの先端18は隔壁14の開口20に挿入されている。液体試薬22は容器10の下半分に示されている。例えば、二酸化炭素などの汚染物質ガスで汚染された置換空気24は、容器10の上半分に示されている。
【0007】
欧州特許第0766087号明細書は、クレアチニンを含む水溶液が、約11.5より高いpHでクレアチニンのための指示薬を含む乾燥試薬システムと接触される、クレアチニンを検出するための方法を開示している。高いpHは、水溶性液体によって乾燥アルカリ材料が水和されるときに乾燥アルカリ材料によってもたらされる。乾燥試薬は、二酸化炭素および少なくとも周囲の水蒸気を吸収することができる材料で包装される。二酸化炭素吸収材料は、試薬システムの領域での炭酸の形成を実質的に抑制するのに十分な量で提供される。この炭酸の生成の抑制は、その場で形成された炭酸によってアルカリ試薬の中和を低減または除去することによってクレアチニン検知装置の有効期限を延ばす。
【0008】
米国特許第6,218,174号明細書は、ガス含有溶液を溶液蒸気圧とほぼ等しいサブ大気圧にし、溶液からのガスの発生に耐えない原子内圧力を維持することによる脱ガスを開示している。この方法は、真空タワー配置を使用して遂行されてもよく、それによって、ガス含有液体のカラムが最大物理的到達可能高さに引き出される。真空がこの高さより高い液体カラムに結合される限り(一般的には、およそ約34フィートで、周囲温度および液体の組成物に応じて)、液体は真空に引かれず、それは、溶解ガスを解放する液体を上回る非常に低い圧力の非平衡領域を生成する。
【0009】
米国特許第7,329,307号明細書は、第1の開口および第2の開口を有して空気が流れることを可能にし、部材によって支持され、無水レベルを超える初期含水量を有する水酸化リチウム(LiOH)を含む部材を含む二酸化炭素除去システムを開示している。米国特許第7,329,307号明細書は、さらに、二酸化炭素を伴った空気流を有する位置に、あらかじめ水和されたLiOH吸着剤を含むことによる二酸化炭素の除去を開示している。二酸化炭素は、あらかじめ水和されたLiOH吸着剤で除去される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許第0766087号明細書
【特許文献2】米国特許第6,218,174号明細書
【特許文献3】米国特許第7,329,307号明細書
【特許文献4】米国特許第5,795,784号明細書
【特許文献5】米国特許第5,856,194号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2006/0263248号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2003/0223472号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2005/0279387号明細書
【特許文献9】米国特許第6,074,615号明細書
【特許文献10】米国特許第6,555,062号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
液体試薬の耐用年数ができるだけ延長されることが望ましく、その結果、液体試薬の容器の全内容物は、液体試薬が過度に劣化する期日前に消費されることができる。液体試薬は、容器を囲む大気にさらされた後に、少なくとも約30日、好ましくはより長い耐用年数を有することがさらに望まれる。液体試薬のpHが長期間適切なレベルに維持されることがさらに望まれる。分析結果に対する悪影響が低減されるように、容器を囲む大気によって液体試薬の汚染の影響が低減されることがさらに望ましい。容器を囲む大気による汚染の影響を弱めるために、さらなる液体試薬で試薬容器を過剰充填する必要が除去されることがさらに望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は、自動臨床分析装置で使用される液体の耐用年数を延ばすための装置および方法を提供する。対象液体は変質を受ける材料を含み、対象材料は、容器を囲む大気中に存在するガス中の汚染物質との反応の結果、変質する可能性がある。装置は、口を有する容器、容器の口に挿入された隔壁を有し、隔壁は開口を有する。ピペットの先端は、隔壁の開口を介して挿入されることができる。置換空気は、ガス洗浄挿入物、典型的には、炭酸ガス洗浄装置または酸素洗浄装置を通って送られる。ガス洗浄挿入物は、置換空気からガス、例えば、二酸化炭素または酸素を取り除き、自動臨床分析装置で使用される液体の汚染を防ぐ。
【0013】
二酸化炭素用のガス洗浄挿入物は水酸化ナトリウム(NaOH)粒で満たすことができ、それは、空気がガス洗浄挿入物を通るときに、空気中の二酸化炭素を吸収する。酸素用のガス洗浄挿入物は鉄(Fe)粉で満たすことができ、それは、空気がガス洗浄挿入物を通るときに酸素を吸収する。
【0014】
本明細書に開示された隔壁は、ガス洗浄挿入物の耐用年数および有効性を高めることに役立つ。通気性薄膜、典型的には、メッシュは、容器を囲む大気がガス洗浄材料と反応することを可能にするとともに、ガス洗浄挿入物中にガス洗浄材料を保持するために使用されることができる。
【0015】
ガス洗浄挿入物は、容器内の液体と、容器を囲む大気との間に位置する。ガス洗浄挿入物は、容器を囲む大気中の汚染物質と反応することが可能な試薬を含み、それによって、容器内の液体の必要な特徴は、液体が消費される期日前に過度に変化しない。例えば、汚染物質が炭酸ガスであり、容器内の液体の必要な特性が容器内の液体のpHのレベルである場合には、ガス洗浄挿入物中の試薬は、容器内の液体のpHのレベルが容器内の液体が消費される期日前に過度に変化することを防ぐ。
【0016】
容器から取り除かれた液体を置換する容器を囲む大気は、その大気中に存在する少なくとも1つの汚染物質の量を取り除くまたは少なくとも低減するために、ガス洗浄挿入物を通って送られる。
【0017】
本明細書に記載されたガス洗浄挿入物は、容器内の液体によって吸収されるガスの量を大きく低減し、例えば、容器内の液体のpHレベルの低下などの、容器内の液体に対する悪影響を抑制する。容器内の液体の耐用年数は、pH値の低下を抑制することによって実質的に延長されることができる。容器内の液体への容器を囲む大気による汚染の影響、および容器内の液体の変質の理由での分析結果に対する悪影響は、実質的に低減されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】先行技術の従来の容器の断面の立面側面図である。
【図2】本明細書に記載された本発明で使用される容器の断面の立面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書で使用されるように、表現「自動臨床分析装置」は、最小の人間の支援で、多くの生体サンプル中の異なる化学物質および他の特性を迅速に測定するように設計された医療実験室用機器を意味する。血液および他の液体の測定されたこれらの特性は、病気の診断に役立つ可能性がある。自動臨床分析装置としては、ルーチン生化学分析装置、免疫系分析装置、および血液分析装置、例えば、細胞カウンタ、凝固計などが挙げられるが、それらに限定されない。本明細書で使用されるように、表現「自動臨床分析装置」は、分析処理工程でのオペレーターの関与が最小である臨床分析装置を意味する。本明細書で使用されるように、表現「搭載容器」は、自動臨床分析装置の範囲内に取り付けられ、分析装置が移動される場合に分析装置とともに移動することが可能な容器を意味する。
【0020】
本明細書で使用されるように、用語「流体」は、例えば、液体またはガスなどの物質を意味し、流れに対する低抵抗およびその容器の形状をとる傾向を特徴とする連続体として存在する。本明細書で説明される本発明に関してまず一番に念頭に置く事柄の流体は、大気中で液体形態の試薬である。しかしながら、用語「流体」は、本明細書に記載されたタイプのガス洗浄挿入物によって処理されることができる汚染物質によって悪影響を受ける任意の流体をも含む。そのような流体としては、液体試薬、液体サンプル、および液体希釈剤が挙げられるが、それらに限定されない。従って、用語「液体」としては、液体試薬、液体サンプル、および液体希釈剤が挙げられるが、それらに限定されない。液体試薬は、液体の形態で存在する、または液体担体に懸濁された試薬である。液体サンプルは、液体の形態で存在する、または液体担体に懸濁されたサンプルである。液体希釈剤は、液体の形態で存在する、または液体担体に懸濁された希釈剤である。
【0021】
本明細書で使用されるように、表現「置換空気」は、液体がシステムの操作中に消費される場合に、液体の容器から液体を置換するシステムの外部環境からの空気を意味する。例えば、液体試薬の量がシステムで使用される容器から回収される場合には、システムの外部置換空気は回収された液体試薬の量を交換する。本明細書で使用されるように、表現「バルク液体試薬」は、比較的多くの化学反応用の容器内に設けられた液体試薬を意味する。例えば、トリガ溶液が、大きな容器中のバルク液体試薬として供給されることができ、ここで、トリガ溶液の容器は、およそ3,000のテストに使用されると期待される。一般的には、ARCHITECT(R)自動免疫測定分析装置用の典型的な免疫測定は、およそ300μLのバルク液体試薬を消費する。低体積診断実験は、2週間の期間内に3,000のテストをめったに実行しないので、低体積診断実験に供給されるトリガ溶液は、それが完全に消費される前に劣化すると思われる。
【0022】
本明細書で使用されるように、表現「大気」は、例えば、試薬、サンプル、希釈剤などの、変質を受ける材料を含む液体を含む容器を囲む固体、液体、およびガスの混合物を意味し、対象材料は、容器を囲む大気中に存在するガス中の汚染物質との反応の結果、変質する可能性がある。大気中のガスは、不変(つまり、ガスの濃度が一定のままである)、または可変(つまり、ガスの濃度がある期間にわたって変化する)なものに分類される。不変ガスとしては、酸素、窒素、ネオン、アルゴン、ヘリウム、および水素が挙げられる。これらの不変ガスのうち最も豊富なものは窒素(約78%)および酸素(約21%)である。不変ガスおよび可変ガス(二酸化炭素を含む)の残りは、大気中に低濃度で存在する。低濃度で存在するガスは、微量ガスと称せられる。大気は、硫黄、クロロフルオロカーボン、ほこり、および氷粒子をも含む。
【0023】
本明細書で使用されるように、用語「免疫測定」は、抗体(複数の抗体)のその(それらの)抗原に対する反応を使用して、生体液体、典型的には血清中での物質の濃度を測定する生化学的テストを意味する。免疫測定は、抗体の、その抗原に対する特定の結合を利用する。本明細書で使用されるように、代わりに「化学発光磁気免疫測定」と称せられる「化学発光微粒子免疫測定」は、抗体または抗原に結合された化学発光ラベルを含む。この1つのタイプの分析では、磁気微粒子は抗体で被覆されている。分析は、サンプル中の抗原を捜すことを目的とする。第2の抗体が化学発光ラベルで標識される。この第2の抗体は磁気微粒子に付着されない。抗体および抗原は、磁気微粒子−抗原−抗体−化学発光ラベルの順で抗体に付着する。その後、磁気微粒子は洗い流される。抗体−抗原−酵素の量は、プリトリガ溶液およびトリガ溶液を加え、生成された光を測定することによって測定される。この種の免疫測定は、その基剤、つまり、特定の結合部材と結合した場合に光を生成する。化学発光反応は、測定の高感度および容易さをもたらす。この種の免疫測定は、サンプル中に存在する検体の量に正比例する結果をもたらす非競争なサンドイッチフォーマットを含む。この他のタイプの分析は、競争的なフォーマットを含み、ここで、抗原および標識された抗原は同じ抗体サイトを得るために争い、または、抗体と標識された抗体は同じ抗原サイトを得るために争う。例えば、磁気微粒子は特定の抗原用の抗体で被覆されている。さらに、試薬は、標識された抗原であり、添加される。標識された抗原および標識されていない抗原は、磁気微粒子の抗体サイトを得るために争う。標識された抗原が微粒子上の抗体に付着する場合のみ、化学発光反応によって光が生成される。元のサンプル中の抗原の量は、生成された光の量に反比例する。本明細書で使用されるように、用語「磁気」は常磁性を意味する。プリトリガ溶液の目的は、免疫測定中の磁気微粒子に結合する複合体から、化学発光材料、例えば、アクリジニウムの放出を可能にすることである。さらに、プリトリガ溶液は過酸化水素を添加して、光子が化学発光材料から放出されないように、pHをあるレベルに低下させる。プリトリガ溶液に相補的なトリガ溶液は、基本溶液、例えば、水酸化ナトリウム溶液によってpHを中性に上げ、過酸化水素が化学発光材料から光子を生成することを可能にする。
【0024】
本明細書で使用されるように、用語「汚染物質」は、物質を不純にする化学物質を意味し、それによって、物質の不純性は、物質の機能的特性に悪影響を及ぼす。本明細書で使用されるように、用語「エポキシ」、「エポキシレジン」などは、様々な通常の熱硬化性樹脂の1つを意味し、熱硬化性樹脂は、特に接着剤および表面コーティングで使用される強靭性、強い接着性、および高耐食性、高耐化学性を特徴とする密接架橋重合体構造を形成することが可能である。
【0025】
本明細書で説明される汚染物質の処理用のシステムとともに使用するために検討される自動臨床分析装置としては、本明細書で説明される汚染物質の処理用のシステムを利用するために変更されるように、例えば、ARCHITECT(R)自動免疫測定分析装置などの自動臨床化学分析装置および自動免疫測定分析装置が挙げられる。本明細書で説明される汚染物質の処理用のシステムを利用するために変更されることができる自動免疫測定分析装置の代表的な例は、ARCHITECT(R)i2000自動免疫測定分析装置である。この自動免疫測定分析装置は、例えば、米国特許第5,795,784号明細書および第5,856,194号明細書で説明されており、それらの両方は、引用することによって本明細書に含めるものとする。米国特許出願公開第2006/0263248号明細書は、引用することによって本明細書に含めるものとし、本明細書で説明される液状廃棄物管理システムを使用するのに適することができる他の自動免疫測定分析装置について説明している。米国特許出願公開第2003/0223472号明細書で説明されるシステムは、引用することによって本明細書に含めるものとし、本明細書で説明される汚染物質の処理用のシステムを使用するのに適することもできる。さらに、米国特許出願公開第2005/0279387号明細書で説明されるプローブ洗浄装置は、引用することによって本明細書に含めるものとし、本明細書で説明される汚染物質の処理用のシステムを使用するのに適することもできる。さらに、2006年12月22日に出願された米国特許出願第11/644,086号明細書に記載されたサブシステムのうちのいくつかは、引用することによって本明細書に含めるものとし、本明細書で説明される汚染物質の処理用のシステムを使用するのに適することができる。
【0026】
図2に示されるように、容器110は容器110の内容物の攪拌を促進するためのフィン112を有する。隔壁114は容器110の口116に挿入されている。ピペットの先端118は隔壁114の開口120に挿入されている。液体試薬122は容器110の下半分に示されている。洗浄された置換空気124は、容器110の上半分に示されている。
【0027】
置換空気が、ガス洗浄挿入物126、典型的には、炭酸ガス洗浄装置または酸素洗浄装置を通って送れる。ガス洗浄挿入物126は容器130にガス洗浄材料128を含む。ガス洗浄挿入物126のガス洗浄材料128は置換空気から、ガス、例えば、二酸化炭素または酸素を取り除き、液体試薬に対する汚染の影響を防ぐ。容器110が液体試薬を含むと記載される一方、本明細書で説明される装置が、液体サンプル、液体希釈剤、または他の液体を含む容器と共に使用されることもできる。二酸化炭素用のガス洗浄挿入物は、水酸化ナトリウム(NaOH)粒を含むことが好ましく、それは、空気がガス洗浄挿入物126のガス洗浄材料128を通るときに空気中の二酸化炭素を吸収する。酸素用のガス洗浄挿入物は、鉄粉を含むことが好ましく、それは、空気がガス洗浄挿入物126のガス洗浄材料128を通るときに空気中の酸素を吸収する。本明細書で説明される隔壁114は、ガス洗浄挿入物126の耐用年数および有効性を向上させることに役立つ。通気性薄膜132、典型的には、メッシュは、周囲空気がガス洗浄材料128と反応することを可能にしながら、ガス洗浄挿入物126中のガス洗浄材料128を保持するために使用されることができる。
【0028】
容器110は液体を保持することができる。容器110は、ピペットまたは他の吸引/分注装置の先端118を受けることもできる。先に示されたように、容器によって保持されることができる液体の例としては、液体試薬、液体サンプル、および液体希釈剤が挙げられる。本発明での使用に適した容器110としては、米国特許第6,074,615号明細書および第6,555,062号明細書に記載されたものが挙げられるが、それらに限定されず、それらの両方は引用することによって本明細書に含めるものとする。米国特許第6,074,615号明細書および第6,555,062号明細書に記載された容器は、複数のフィン112を含み、それらは、米国特許第6,074,615号明細書および第6,555,062号明細書に記載された方法で容器内で固相試薬を撹拌するために一般的に使用される。
【0029】
隔壁114は摩擦嵌合によって容器110に結合されることができる。隔壁を作成ために使用されることができる代表的な材料としては、例えば、エチレン−オクテン共重合体などのエラストマー、ポリオレフィンが挙げられる。隔壁を作成するために使用されることができる市販材料としては、例えば、Dow Plasticsから市販されているEngage(TM)8411エチレン−オクテンエラストマー、Dow Plasticsから市販されているEngage(TM)8407エチレン−オクテン共重合体などのポリオレフィンエラストマーが挙げられる。これらのポリオレフィンエラストマーは、Engage(TM)8411ポリオレフィンエラストマー小冊子、2009年5月26日、およびEngage(TM)8407ポリオレフィンエラストマー小冊子、2008年10月6日に記載されており、それらの両方は引用することによって本明細書に含めるものとする。本明細書での使用に適した隔壁用の典型的な寸法としては、(a)33mmの外径、0.35インチの長さを有する開口用のスリットが挙げられ、それによって、開口の直径が0.35インチであることを可能にする。
【0030】
ピペットまたは他の吸引/分注装置用の先端118の典型的な寸法は、直径8mm、長さ100mm、容積約50〜約1000μLである。ピペットまたは他の吸引/分注装置用の先端118を製造するための典型的な材料としては、例えば、PRE−ELEC TP 6735ポリプロピレン、PRE−ELEC TP 6735ポリエチレンなどの熱可塑性エラストマーが挙げられ、それらの両方は、Premix Thermoplastics社(53563ウィスコンシン州、ミルトン、265Nジェーンズビル通り、私書箱188)から市販されている。
【0031】
本明細書での使用に適したガス洗浄挿入物126用の典型的な寸法は、以下のとおりである:内径0.54インチ、外径1.03インチ、高さ0.86インチ。ガス洗浄挿入物126を製造するために適切な材料としては、ポリプロピレン、低密度ポリエチレンが挙げられるが、それらに限定されない。ガス洗浄挿入物126の有効成分に適切なガス洗浄材料128としては、NaOH、鉄、銅、アルミニウム、および他の金属が挙げられ、NaOHは二酸化炭素と反応し、鉄、銅、アルミニウム、および他の金属は酸素と反応する。
【0032】
ガス洗浄挿入物126用の通気性薄膜132、典型的には、メッシュは、ガス洗浄挿入物126が形成されるものと同じ材料から形成されることができる。通気性薄膜132は、空気の流れを最適化するための開口を有する(例えば、直径0.050インチの開口)。
【0033】
洗浄システムは、工業排気流から微粒子および/またはガスを取り除くために使用されることができる様々な空気汚染制御装置である。もともと、用語「洗浄機」は、ガス流から望まれない汚染物質を洗浄するために液体を使用する汚染制御装置を指している。最近、その用語は、酸性ガスを洗浄するために汚い排気流に乾燥試薬またはスラリーを注入するシステムについて説明するためにも使用される。洗浄機は、ガス放出、特に酸性ガスを制御する主要装置の1つである。乾燥吸着剤注入は、酸性ガスと反応するためにガス流にアルカリ材料(通常、消石灰またはソーダ灰)を添加することを含む。吸着剤は、いくつかの異なる位置に直接注入されることができる。酸性ガスは、アルカリ吸着剤と反応して固体塩類を形成し、それらは微粒子制御装置で取り除かれる。これらの簡単なシステムは、限定された酸ガス除去効率のみを達成することができる。より高い回収効率は、酸性ガスにアルカリ材料のより広い表面積をさらすことによって達成されることができる。洗浄の1つの副次的効果は、プロセスのみが固形廃棄物または粉末の形態に排気ガスから望まれない物質を取り除くことである。この固形廃棄物用の有用な目的がない場合には、それは、環境汚染を防ぐために含まれる、または埋め込まれていなければならない。
【0034】
望まれない汚染物質の二酸化炭素の場合には、炭酸ガス洗浄装置は、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)などのアルカリ材料の粒子で満たされた容器である。本明細書で使用されるように、アルカリ性材料は、7.0を超えるpH値を有する材料を意味する。これらの粒子は、置換空気が媒体を通るときに二酸化炭素を吸収する。入手しやすい材料の粒子のより多くが汚染物質との反応を受けるとき、洗浄機の有効性が低減される。ガス洗浄挿入物の置換は不要である。液体試薬または他の液体、例えば、液体サンプル、液体希釈剤が、部分的にまたは完全に消費された場合には、ガス洗浄挿入物を含む容器は廃棄されることができる。洗浄材料の消費を示すための指示薬は可視指示薬とすることができる。本明細書での使用に適した可視指示薬は、例えば、エチルバイオレットなどのpH感受性染料である。
【0035】
二酸化炭素および酸素用の多くの種類のガス洗浄材料128が利用可能である。いくつかのガス洗浄材料は二酸化炭素と酸素の両方を吸収する。ガス洗浄挿入物126は密封された包装材料(図示せず)内に試薬キット(図示せず)内に設けられることができる。ガス洗浄挿入物126は容器110上への隔壁114の設置前に、容器110に取り付けられることができる。ガス洗浄挿入物126の設置は簡単である。ガス洗浄挿入物126は容器110に落とされることができる。ガス洗浄挿入物126は、1つの方向のみに容器110に適合または挿入されることができるように設計されることができ、それによって、容器110中のガス洗浄挿入物126の不適当な位置合わせを防ぐ。ガス洗浄挿入物126は容器110内でフィン112によって支持されている。ガス洗浄挿入物は、どちらの場合にしても、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルの全耐用年数を持続させると期待される。従って、決まりきった維持サイクルによる交換は必要ではない。ガス洗浄挿入物は、ガス洗浄挿入物126の有効性が低減される場合、またはガス洗浄材料128が消費される場合には、可視的表示をもたらすように構成されることができる。この色変化は、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルと関係する問題を調査する場合に有用になり得る。
【0036】
本明細書で説明される容器とともに使用するために検討された液体試薬としては、懸濁された固体微粒子を含む液体試薬が挙げられるが、それらに限定されない。本明細書で説明される容器とともに使用するために検討された他の液体としては、分析特定希釈剤、試験希釈剤、複合体、および前処理剤が挙げられるが、それらに限定されない。
【0037】
置換空気は、ガス洗浄挿入物を通って送られ、それによって、置換空気から望まれない汚染物質を取り除き、汚染物質が自動臨床分析装置で利用される液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルを汚染することを防ぐ。置換空気は、ガス、例えば、二酸化炭素または酸素を取り除くためのガス洗浄材料を通過し、それによって、ガス、例えば、二酸化炭素または酸素は、置換空気から取り除かれ、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルの汚染は防がれる。二酸化炭素用のガス洗浄挿入物は水酸化ナトリウム(NaOH)粒で満たすことができ、それらは、空気がガス洗浄挿入物を通るときに空気中の二酸化炭素を吸収する。さらに、酸素用のガス洗浄挿入物は、鉄粉で満たすことができ、それは、空気がガス洗浄挿入物を通るときに酸素を吸収する。現在使用されている隔壁は、ガス洗浄挿入物の耐用年数および有効性を向上させることに役立つことができる。通気性メッシュは、ガス洗浄挿入物中にガス洗浄材料を保持するために使用されることができるが、周囲空気がガス洗浄材料と反応することを可能にする。先に示されたように、大気は、窒素78.08%、酸素20.95%、アルゴン0.93%、二酸化炭素0.038%、微量の他のガスを含む。洗浄された空気は、規定された要件に応じて、酸素または二酸化炭素が実質的にない。
【0038】
どちらの場合にしても、容器は液体試薬、液体サンプル、または液体希釈剤を含み、それは容器を囲む大気中の少なくとも1つの汚染物質と反応し、それによって、液体試薬、液体サンプル、または液体希釈剤は、容器を囲む大気中の汚染物質によって悪影響を受ける。汚染物質が酸性汚染物質、例えば、炭酸ガスである場合、および液体試薬、液体サンプル、または液体希釈剤が塩基性、つまり、7.0を超えるpH値を有する場合には、ガス洗浄挿入物はアルカリ材料、例えば、水酸化ナトリウムを含むべきである。
【0039】
操作において、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルが、典型的には吸引によって容器104から取り出され、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルを分注するための自動臨床分析装置のサブシステムに送られるときに、取り出された液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルは、置換空気と取り替えられる。置換空気は、その供給源が容器を囲む大気であり、隔壁の開口を介してシステムに入って容器から取り出される液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルを置換し、次いで、ガス洗浄挿入物に入り、そこでガス洗浄挿入物中の試薬が大気中の汚染物質、例えば、炭酸ガスと反応し、それによって、汚染物質、例えば、炭酸ガスのほとんどが容器104中の液体に入ることを防ぐ。炭酸ガスが容器104中の液体に入らないので、二酸化炭素は、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルと反応せず、どちらの場合にしても、その結果、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルのpHが、比較的長い期間にわたって、例えば、30日以上と同程度に安定した状態を、つまり、7.0を越えるpHで保つ。現在の状況下では、液体試薬はおよそ30日後に廃棄されることが期待される。このように、少なくとも約30日に液体試薬の安定性を延長することができ、容器を囲む大気の影響は大幅に低下されることができることが分かる。
【0040】
ガス洗浄材料の耐用年数は、洗浄機を流れる空気の体積、空気中のガスの濃度、および維持サイクルがどれくらいの頻度でガス洗浄挿入物の置換をもたらすかによって決定されることができる。
【0041】
下記要因は、炭酸ガス(CO)を処理するための試薬の量を決定するために使用されることができる。
1.液体試薬、液体サンプル、または液体希釈剤用の容器の容積がおよそ30mL(30cm)であると考えられる。
2.容器を囲む大気中の二酸化炭素の濃度は、およそ365ppmである。
3.立方メートルは、空気1,000,000cmまたは空気40モルを含み、二酸化炭素0.015モルを含む。
4.ガス洗浄挿入物を通る各空気30mLの体積は、二酸化炭素(CO)0.00000045(4.5×10−7)モルを含む。
5.COおよび水酸化ナトリウム(NaOH)の反応は、2分子のNaOHを必要として、NaCOおよびHOを形成する。NaOH9×10−7モルが、ガス洗浄挿入物を通る各空気30mLに必要である。
6.NaOHの分子量が40グラム/モルであるので、空気30mLあたりNaOH1.8×10−5グラムがガス洗浄挿入物を通る。
7.(a)NaOHのすべてが空気の流れにさらされるとは限らないのでガス洗浄挿入物は10%効率的であり、(b)隔壁が気密ではないので、置換空気量の10倍が隔壁を通過すると推定して、ガス洗浄挿入物はNaOH0.0018グラムを必要とする。
【0042】
水酸化ナトリウムまたは水酸化ナトリウムの代用品、例えば、二酸化炭素と反応することができる他のアルカリ材料の量は、ガス洗浄挿入物の所望の耐用年数に応じて変化することができる。より多量のアルカリ材料がガス洗浄挿入物に長寿命をもたらす。炭酸ガス(CO)用のガス洗浄挿入物で使用されることができる材料の代表的な例としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、および二酸化炭素と容易に反応する他の塩基が挙げられるが、それらに限定されない。
【0043】
下記要因は、酸素ガス(O)を処理ための試薬の量を決定するために使用されることができる。
1.液体試薬、液体サンプル、または液体希釈剤用の容器の容積がおよそ30mL(30cm)であると考えられている。
2.容器を囲む大気中の酸素の濃度は、およそ210,000ppmである。
3.立方メートルは、空気1,000,000cmまたは空気40モルを含み、酸素8.4モルを含む。
4.ガス洗浄挿入物を通る各空気30mLの体積は、酸素0.00025(2.5×10−4)モルを含む。
5.3分子の酸素(O)の反応は、4分子の鉄(Fe)を必要として、2分子のFeを形成する。3.3×10−4モルの鉄が、ガス洗浄挿入物を通る各空気30mLに必要である。
6.鉄の分子量が56グラム/モルであるので、空気30mLあたり鉄1.8×10−2グラムが、容器内の液体を置換するために必要である。
7.(a)Feのすべてが空気の流れにさらされるとは限らないのでガス洗浄挿入物は10%効率的であり、(b)隔壁が気密ではないので、置換空気量の10倍が隔壁を通過すると推定して、鉄1.8グラムが必要とされる。
【0044】
鉄または鉄の代用品、例えば、酸素と反応することができる他の金属材料の量は、ガス洗浄挿入物の所望の耐用年数に応じて変化することができる。より多量の金属材料がガス洗浄挿入物に長寿命をもたらす。酸素ガス(O)用のガス洗浄挿入物で使用されることができる材料の代表的な例としては、鉄、銅、アルミニウム、および酸素と容易に反応する他の金属元素が挙げられるが、それらに限定されない。
【0045】
本明細書で説明されるガス洗浄挿入物は、大気が容器から取り除かれた液体を置換する任意の液体移動システムと共に使用されることができ、ここで、容器を囲む大気中の特定ガスによって容器内の液体が影響される。例えば、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルが、炭酸ガス(CO)の代わりに酸素ガス(O)によって影響される場合には、酸素ガス(O)洗浄挿入物が使用されることができる。
【0046】
どちらの場合にしても、本明細書で説明される装置は、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルの安定性を向上し、その結果、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルの耐用年数は延ばすことができ、それによって、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルは、その使用期限前に完全に消費されるであろう。そのような延長は、無駄を取り除き、環境に優しく、顧客満足を改善する。さらに、本明細書で説明された装置は、液体用の任意の容器と共に使用されることができ、ここで、容器を囲む大気が容器から取り除かれた液体を置換し、容器を囲む大気中の特定ガスは、容器中に残留する液体に悪影響を与える。容器を囲む大気中に存在するガスによって汚染を制御する他の方法は、液体試薬、液体希釈剤、または液体サンプルが保存される領域の周りに設置された、複雑で、その結果として高価で環境保護の包装材料を必要とする。改善された隔壁は、吸引/分注装置の能力を超えた挿入力および抽出力をもたらすことができる。さらに、試薬容器を過剰充填して、汚染された試薬の活量の低減の主な原因となる方法は、もはや必要ではない。
【0047】
本明細書で言及され、説明された様々な部品、例えば、容器、エンドキャップ、トレイ、流体ライン、導管、コネクター、電線、接続金具、バルブ、ポンプ、センサー、固定部品、試薬、自動臨床分析装置、およびそれらの個々の部品が多数の供給源から市販されている。
【0048】
本発明の様々な変更および修正は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく当業者に明らかとなり、当然のことながら、本発明が本明細書で説明された実例の実施形態に過度に限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体用の容器を含む自動臨床分析装置であって、
液体は変質を受ける材料を含み、
前記対象材料は、容器を囲む大気中に存在するガス中の汚染物質との反応の結果、変質する可能性があり、
前記容器は、口、前記口に挿入された隔壁を有し、
前記隔壁は開口を有し、
前記容器はさらに挿入されたガス洗浄挿入物を有する、自動臨床分析装置。
【請求項2】
前記ガス洗浄挿入物が汚染物質と反応することが可能な試薬を含み、それによって、液体のpHの値は液体が自動臨床分析装置で使用されることができないほど低下しない、請求項1の自動臨床分析装置。
【請求項3】
試薬がアルカリ材料である、請求項2の自動臨床分析装置。
【請求項4】
アルカリ材料が、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、および水酸化カルシウムからなる群から選択される、請求項3の自動臨床分析装置。
【請求項5】
試薬が金属である、請求項2の自動臨床分析装置。
【請求項6】
金属が鉄、銅、およびアルミニウムからなる群から選択される、請求項5の自動臨床分析装置。
【請求項7】
前記ガス洗浄挿入物がさらにガス透過性メッシュを含む、請求項1の自動分析装置。
【請求項8】
前記ガス洗浄挿入物がさらに洗浄材料の消費を示すための指示薬を含む、請求項1の自動分析装置。
【請求項9】
洗浄材料の消費を示すための前記指示薬が可視指示薬である、請求項8の自動分析装置。
【請求項10】
可視指示薬がpH感受性染料である、請求項9の自動分析装置。
【請求項11】
自動臨床分析装置が自動臨床化学分析装置である、請求項1の自動臨床分析装置。
【請求項12】
自動臨床分析装置が自動免疫測定分析装置である、請求項1の自動臨床分析装置。
【請求項13】
液体が液体試薬、液体希釈剤、および液体サンプルからなる群から選択される、請求項1の自動臨床分析装置。
【請求項14】
液体用の容器であって、
液体は変質を受ける材料を含み、
前記対象材料は、容器を囲む大気中に存在するガス中の汚染物質との反応の結果、変質する可能性があり、
前記容器は、口、前記口に挿入された隔壁を有し、
前記隔壁は開口を有し、
前記容器はさらに挿入されたガス洗浄挿入物を有する、液体用の容器。
【請求項15】
前記ガス洗浄挿入物が汚染物質と反応することが可能な試薬を含み、それによって、液体のpHの値は自動臨床分析装置で液体が使用されることができないほど低下しない、請求項14の容器。
【請求項16】
試薬がアルカリ材料である、請求項15の容器。
【請求項17】
アルカリ材料が、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、および水酸化カルシウムからなる群から選択される、請求項16の容器。
【請求項18】
試薬が金属である、請求項15の容器。
【請求項19】
金属が鉄、銅、およびアルミニウムからなる群から選択される、請求項18の容器。
【請求項20】
前記ガス洗浄挿入物がさらにガス透過性メッシュを含む、請求項14の容器。
【請求項21】
前記ガス洗浄挿入物がさらに洗浄材料の消費を示すための指示薬を含む、請求項14の容器。
【請求項22】
洗浄材料の消費を示すための前記指示薬が可視指示薬である、請求項21の容器。
【請求項23】
可視指示薬がpH感受性染料である、請求項22の容器。
【請求項24】
液体が液体試薬、液体希釈剤、および液体サンプルからなる群から選択される、請求項14の容器。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−515265(P2013−515265A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546012(P2012−546012)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/059902
【国際公開番号】WO2011/084360
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】