説明

衣類処理装置及びその制御方法

【課題】本発明は、衣類処理装置及びその制御方法に関するものである。
【解決手段】本発明による衣類処理装置は、衣類が収容される第1収容空間、及び前記第1収容空間へスチームを供給する水分供給ユニットを備えるメインキャビネットと、衣類が収容される第2収容空間を備える少なくとも一つ以上の補助キャビネットと、前記水分供給ユニットが前記第1収容空間または前記第2収容空間に選択的にスチームを供給するように制御する制御部と、を含み、前記メインキャビネットと前記補助キャビネットは隣接するように又は離隔するように設置されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類処理装置及びその制御方法に係り、複数個のキャビネットに備えられた個別的な収容空間に対して独立した衣類処理を行うことができる衣類処理装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、衣類処理装置は、洗濯を行う洗濯機、乾燥を行う乾燥機、及び乾燥と洗濯を行うことができる乾燥兼用洗濯機を含む。また、乾燥機は、衣類を収容する空間によってドラム型乾燥機とキャビネット型乾燥機とに大別できる。ドラム型乾燥機は、衣類を収容する空間、すなわち、ドラムが回転するタイプであり、キャビネット型乾燥機は、衣類を収容する空間が動かない状態を維持することになる。このようなキャビネット型乾燥機と関連して大韓民国特許登録出願第10−2007−0018389号(発明の名称:乾燥機及びその制御方法)が存在する。
【0003】
図34を参照して従来技術を説明すると、被乾燥物を収容するキャビネット10と、被乾燥物を乾燥させるために、キャビネットに供給される相対的に低温の空気を生成する低温空気発生ユニット(図示せず)と、低温空気発生ユニットから発生された相対的低温空気をキャビネットに供給する流路(図示せず)と、を含む乾燥機を提供する。また、ドラム型乾燥機とは異なり、キャビネットに衣類が固定された状態で収容される。キャビネットの内部には、衣類を掛ける衣服ハンガーが支持される支持要素5が備えられることが好ましい。
【0004】
しかし、従来の衣類処理装置は、衣類を収容する一つの空間のみを備えている。したがって、多様な種類の衣類に対して異なる形態の処理を同時に行うことができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するために、複数個の衣類を個別的に収容することができる複数個の収容空間を提供して、多様な衣類に対して各々の衣類の特性に合う処理を行うことができる。
【0006】
また、衣類のシワ及び/または臭いなどを除去できる手段を提供する。特に、本発明による衣類処理装置は、衣類の局部的な部分のみが汚染された場合に、汚染された部位に集中的に高温の水分を提供して汚染を除去できる手段を提供する。
【0007】
また、本発明は、複数個の収容空間を一つの制御部を通じて制御し、それぞれの収容空間に対して多様な形態の優先順位を付与して、全体的に衣類を処理するのに必要とされる時間を節約できる。
【0008】
また、本発明は、複数個の個別的な収容空間を多様な形態に形成できるので、形成された空間にアクセサリーのような多様な構成要素をさらに挿入できて、空間活用度を増進させることができる。
【0009】
本発明は、複数個のキャビネットに対して該当するドアが開放された場合に、水分又はスチームが噴射されることを停止させることで、使用者に危険が発生されることを防止できる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、衣類が収容される第1収容空間、及び前記第1収容空間へスチームを供給する水分供給ユニットを備えるメインキャビネットと、衣類が収容される第2収容空間を備える少なくとも一つ以上の補助キャビネットと、前記水分供給ユニットが前記第1収容空間または前記第2収容空間に選択的にスチームを供給するように制御する制御部と、を含み、前記メインキャビネットと前記補助キャビネットは隣接するように又は離隔するように設置されることを特徴とする衣類処理装置を提供する。
【0011】
特に、前記制御部は、前記メインキャビネットに備えられることが好ましい。
【0012】
一方、前記制御部は、前記第1収容空間または前記第2収容空間において必要とするスチーム量に応じて、前記メインキャビネットまたは前記補助キャビネットの衣類処理の優先順位を選定できる。
【0013】
前記制御部は、相対的に多いスチーム量を必要とするキャビネットの衣類を先に処理することが可能である。逆に、前記制御部は、相対的に少ないスチーム量を必要とするキャビネットの衣類を先に処理することも可能である。
【0014】
勿論、前記メインキャビネットは、第1収容空間へ空気または熱風を供給する空気供給装置を備え、前記制御部は、前記空気供給装置が前記第1収容空間または前記第2収容空間の両方に又は個別的に空気または熱風を供給するように制御できる。
【0015】
また、前記空気供給装置は、冷媒が循環する蒸発器、圧縮機及び凝縮器を備えるヒートポンプからなることが可能である。
【0016】
そして、前記衣類が掛けられ、前記衣類に所定の動きを加えるムービングハンガーをさらに備えることができる。
【0017】
前記補助キャビネットは2個が備えられ、前記補助キャビネットは、前記メインキャビネットの同じ一側に一列に配置されることができる。
【0018】
その一方、前記補助キャビネットは2個が備えられ、前記補助キャビネットは、前記メインキャビネットの両側にそれぞれ配置されることができる。
【0019】
前記メインキャビネットには、前記第1収容空間及び前記第2収容空間において行われる衣類処理に関する情報が示される表示部が備えられることができる。
【0020】
一方、前記メインキャビネットには、前記制御部と通信するメイン通信部が備えられ、前記補助キャビネットには、前記メイン通信部と通信する補助通信部が備えられることができる。
【0021】
また、本発明は、衣類が収容される第1収容空間、及び前記第1収容空間へスチームを供給する水分供給ユニットを備えるメインキャビネットと、衣類が収容される第2収容空間を備える少なくとも一つ以上の補助キャビネットと、前記水分供給ユニットが前記第1収容空間または前記第2収容空間に選択的にスチームを供給するように制御する制御部と、を含む衣類処理装置の制御方法において、前記第1収容空間に使用されるスチーム量及び前記第2収容空間に使用されるスチーム量を測定する測定ステップと、前記測定ステップによって衣類処理の優先順位を設定する判断ステップと、優先される衣類処理を先に行う衣類処理ステップと、を含む衣類処理装置の制御方法を提供する。
【0022】
そして、前記判断ステップは、相対的に多いスチーム量を必要とするキャビネットの衣類を優先することが可能である。
【0023】
このとき、前記判断ステップは、相対的に少ないスチーム量を必要とするキャビネットの衣類を優先してもよい。
【0024】
前記衣類処理ステップでは、前記第1収容空間または前記第2収容空間の両方に又は個別的に空気または熱風を供給できる。
【0025】
また、本発明は、衣類が収容される第1収容空間、及び前記第1収容空間へスチームを供給する水分供給ユニットを備えるメインキャビネットと、衣類が収容される第2収容空間を備える少なくとも一つ以上の補助キャビネットと、前記水分供給ユニットが前記第1収容空間または前記第2収容空間に選択的にスチームを供給するように制御する制御部と、を含む衣類処理装置の制御方法において、使用者により入力された前記第1収容空間または前記第2収容空間において行われるメニューを判断する入力順序判断ステップと、使用者の入力順序に従って前記第1収容空間または前記第2収容空間において衣類が処理される衣類処理ステップと、を含む衣類処理装置の制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、多様な衣類を個別的に離隔された空間に保管し、互いに異なる特性を有する衣類に合せて衣類を処理できる。
【0027】
また、制御部のような構成要素をメインキャビネットにのみ設置することで、補助キャビネットには衣類が収容されることができる広い空間を確保できる。すなわち、本発明では、メインキャビネット及び補助キャビネットにおいて互いに共通に必要とする構成要素をメインキャビネットにのみ備えることができ、メインキャビネットで多数個の補助キャビネットを制御できる。
【0028】
また、本発明は、多様な衣類を同時に又は独立に処理できる多様なアルゴリズムを提供することで、全体的に衣類を処理するのに必要とされる時間を節約できる。
【0029】
特に、空気供給装置または水分供給ユニットを時間によって駆動させることで、衣類処理装置に使用される全体資源を効率的に使用することができる。
【0030】
そして、本発明は、複数個のキャビネットに対して該当するドアが開放された場合に、水分またはスチームが噴射されることを停止させることで、使用者に対する安全性を向上させることができる。
【0031】
本発明は、前述したように、相対的に高温の水分を供給する場合、水分を供給する供給部が衣類処理装置の内部に固定されるのではなく、水分が供給される状態で自由に移動できるという点に特徴がある。したがって、衣類の肘などのように局部的な部分にのみ汚染が発生した場合に、供給部を移動して、肘のように汚染が発生した部位にのみ集中的に高温の水分を供給できるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】一実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネットの正面図である。
【図2】他の実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネットの正面図である。
【図3】図2による衣類処理装置のムービングハンガーの構成を示す斜視図である。
【図4】図3の分解斜視図である。
【図5】一実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネットの機械室の内部構成を示す斜視図である。
【図6】衣類処理装置の水分噴射ユニットの構成を示す斜視図である。
【図7】図6における連結ユニットの構成を詳細に示す側面図である。
【図8】図6における連結ユニットの構成を詳細に示す側面図である。
【図9】水分供給ガンを示す正面図及び側面図である。
【図10】水分供給ガンを示す正面図及び側面図である。
【図11】水分噴射ユニットの動きを示す図である。
【図12】水分噴射ユニットの動きを示す図である。
【図13】水分噴射ユニットの動きを示す図である。
【図14】水分噴射ユニットの動きを示す図である。
【図15】水分噴射ユニットの動きを示す図である。
【図16】水分噴射ユニットの動きを示す図である。
【図17】一実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネットにおいて行われる制御方法を示すフローチャートである。
【図18】一実施例に係る衣類処理装置の正面図である。
【図19】他の実施例に係る衣類処理装置の正面図である。
【図20】図19での機械室の内部構成を簡略に示す断面図である。
【図21】更に他の実施例に係る衣類処理装置の正面図である。
【図22】更に他の実施例に係る衣類処理装置のブロック図である。
【図23】更に他の実施例に係る衣類処理装置の正面図である。
【図24】更に他の実施例に係る衣類処理装置の概念図である。
【図25】更に他の実施例に係る衣類処理装置の概念図である。
【図26】水分噴射ユニットの噴射方式を説明した概念図である。
【図27】図26を制御するフローチャートである。
【図28】一実施例に係る衣類処理装置の制御方法を示す図である。
【図29】他の実施例に係る衣類処理装置の制御方法を示す図である。
【図30】更に他の実施例を詳細に示す図である。
【図31】更に他の実施例を詳細に示す図である。
【図32】更に他の実施例を詳細に示す図である。
【図33】更に他の実施例を詳細に示す図である。
【図34】従来の衣類処理装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付の図面を参照して、本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
【0034】
図1は、一実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネットのドア14が開放された状態を示す正面図である。
【0035】
本明細書では、衣類処理装置として、衣類をリフレッシュ(refresh)し、熱風を供給するリフレッシャー(refresher)について説明するが、これに限定されず、後述するヒートポンプを備えることができるその他の装置にも本発明の思想を適用することができる。ここで、リフレッシュとは、衣類に向けて空気(air)、熱風(heated air)、水分(water)、ミスト(mist)、スチーム(steam)などを提供して、衣類のシワ除去(removing wrinkles)、脱臭(deodorizing)、殺菌(sanitizing)、静電気除去(preventing static electricity)または加熱(warming)などを行う過程を意味することができる。また、本明細書において言及する衣類には、服(clothes)、衣服(apparel)だけでなく、履物、靴下、手袋、帽子、襟巻きなどのように人が着用できる対象と共に、人形、タオル、布団のように人が使用する対象を含み、洗濯を行うことができる全ての対象物を含む。
【0036】
図1を参照すると、一実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネット100は、内部に衣類を収容する第1収容空間12が形成されたキャビネット10を備える。キャビネット10は、衣類を収容し、外観を形成する。メインキャビネット100は、第1収容空間12へ選択的に水分、ミストまたはスチーム(以下、総称して「スチーム」という)を噴射する水分供給ユニット30(図5参照)を備える。また、メインキャビネット100は、第1収容空間12へ空気又は熱風を供給する空気供給装置22(図5参照)を備えることができる。また、前述した水分供給ユニット30と空気供給装置22を制御するために制御部(図示せず)を備えることができる。
【0037】
キャビネット10には、後述する各種構成要素が備えられ、内部に衣類が収容される第1収容空間12を備える。第1収容空間12は、ドア14により選択的に外部と連通する。また、第1収容空間12には、衣類を掛けて置くことができる各種支持台16などを備える。支持台16は、衣類が動きなしに静的な状態または固定された状態を維持するように備えられることができる。一方、支持台は、後述のように、空気、熱風またはスチームなどを供給する場合に、衣類に所定の動きを加えるように構成されることができ、以下、図2及び図3を参照して説明する。
【0038】
図2は、本発明の他の実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネットの正面図である。前述した図1の実施例と比較して、衣類が掛けられ、衣類に所定の動きを加えるムービングハンガー(moving hanger)を備えるという点で差がある。以下、差異点を中心として説明する。
【0039】
図2を参照すると、衣類は、第1収容空間12内に備えられるムービングハンガー50に掛けられる。ムービングハンガー50は、衣類に所定の動きを加えることができるように構成される。衣類に空気、熱風またはスチームなどを供給する場合、衣類に所定の動きが加えられると、衣類のリフレッシュ効果が上昇する。
【0040】
図3は、ムービングハンガー50の構成を示す斜視図で、図4は、ムービングハンガー50の分解斜視図である。
【0041】
図3及び図4を参照すると、ムービングハンガー50は、衣服ハンガー200に掛けられた衣類を支持するためのハンガーバー250と、ハンガーバー250の両端を支持する支持部280とを含む。ハンガーバー250には、衣服ハンガー200が掛けられる場合に位置を固定する溝251が多数備えられる。支持部280は、ムービングハンガーフレーム213に連結されて支持され、ムービングハンガーフレーム213は、キャビネット10の内部の天井の上側に備えられて、外部から見えないように備えられる。ハンガーバー250の両端部には支持部リブ254を備え、支持部リブ254が支持部280の端部を覆いながら連結される。
【0042】
したがって、一実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネットは、収納される衣類が衣服ハンガーに掛けられた状態であるので、リフレッシュは勿論であり、衣類の乾燥効率においても従来の衣類処理装置に比べて格段に優れた効果を期待できる。
【0043】
一方、ムービングハンガー50は、モータ230と、モータ230から提供される回転運動をハンガーバー250の水平方向の直線運動に変換するための動力変換部260と、モータ230から提供される動力を動力変換部260に伝達する動力伝達部240と、を含む。
【0044】
動力伝達部240は、モータ230に備えられる主動プーリ241と、主動プーリ241とベルト243で連結される従動プーリ242と、従動プーリ242の中心に結合する回転軸244と、を含むように備えられることができる。回転軸244は、ムービングハンガーフレーム213に備えられるベアリングハウジング270の内部に回転可能に備えられる。
【0045】
ハンガーバー250は、その長手方向と直交するスロット252をさらに含むように備えられることが好ましい。具体的に、ハンガーバー250の上部にスロットハウジング253を備え、スロットハウジング253の略中央部にスロット252を備える。また、動力変換部260は、スロット252に挿入されるスロット挿入部263、回転軸244に結合する軸結合部261、及びスロット挿入部263と軸結合部261とを連結させる回転アーム262を含むように備えられることができる。動力変換部260は、外部から見えないようにカバー214により覆われ、カバー214は、ムービングハンガーフレーム213とスロットハウジング253との間に備えられる。
【0046】
上記のような構成において、モータ230が回転すると従動プーリ242が回転するようになるので、従動プーリ242に結合された回転軸244も回転し、スロット挿入部263は、所定の直径を有する円運動をする。
【0047】
一方、ハンガーバー250に備えられたスロット252は、ハンガーバー250の長手方向と直交するように備えられ、さらに、その長さがスロット挿入部263の回転軌跡の直径よりも長いように備えられる。よって、スロット252は、スロット挿入部263が円運動をしても、水平方向に直線運動をする。したがって、スロット252に結合されたハンガーバー250は水平方向に直線運動をする。
【0048】
一方、キャビネット10には、空気供給装置22及び水分供給ユニット30が収容される機械室20を備える。機械室20は、好ましく、第1収容空間12の下に位置し、内部に空気供給装置22及び水分供給ユニット30の水分発生装置32などが位置する。このように、機械室20が第1収容空間12の下方に位置する理由は、第1収容空間12に供給される熱風及びスチームなどは上昇しようとする性質を有するので、機械室20が下部に位置し、上部に向かって熱風及びスチームを供給することが好ましいためである。
【0049】
図5は、機械室20の内部の構成を概略的に示す斜視図である。機械室20の内部構成を示すために、便宜上、図5においてキャビネット10は、その骨格を形成するフレーム11のみを示した。また、図5では、説明の便宜のために、空気供給装置22、水分供給ユニット30を含んだ主要構成要素のみを示し、構成要素を連結する配管ラインに対しては示していないことを明らかにする。
【0050】
図5を参照すると、機械室20には、第1収容空間12へスチームを選択的に供給する水分供給ユニット30を備えている。
【0051】
水分供給ユニット30は、水を加熱してスチームを発生させる水分発生装置32、及び水分発生装置32から生成されたスチームを第1収容空間12に案内する水分供給ライン36を備えることができる。さらに、水分供給ユニット30は、水分供給ライン36の端部にスチームを供給する水分供給ノズル40をさらに備えることができる。
【0052】
水分発生装置32は、内部に水を加熱するヒータ(図示せず)を備えることにより、水を加熱してスチームを生成して第1収容空間12へ供給する。水分発生装置32へ水を供給する水供給源としては、外部の蛇口などを使用したり、または機械室20の一側に提供される水供給タンク(図示せず)を使用してもよい。
【0053】
水供給タンクは、好ましく、機械室20の一側に着脱自在に設置されるドアモジュール60に備えられることができ、水供給タンクは、ドアモジュール60に着脱自在に備えられることができる。したがって、使用者が水供給タンクを機械室20から分離して水を満たし、再び設置することが可能になる。
【0054】
水分発生装置32から生成されたスチームは、水分供給ライン36を介して第1収容空間12へ供給される。水分供給ノズル40を備える場合には、水分供給ノズル40を通じて方向性を有するようにスチームを第1収容空間12へ供給することができる。この場合、水分供給ライン36に沿ってスチームが移動する中にスチームの温度が下がったり、またはスチームが凝縮することを防止するために、水分供給ライン36の長さは短いほど好ましい。したがって、機械室20が第1収容空間12の下方に位置する場合に、水分供給ノズル40は機械室20の上部、すなわち、第1収容空間12の下部を通じてスチームを供給することが好ましい。
【0055】
また、機械室20の背面部には循環ファン(図示せず)を備えることができる。循環ファンは、機械室20の外部の空気を機械室20の内部へ供給することによって、前述したヒートポンプ22及び水分供給ユニット30が駆動されて機械室20の内部の温度が過度に上昇することを防止する。
【0056】
一方、機械室20の内部には、第1収容空間12へ空気または熱風を供給する空気供給装置22が位置する。
【0057】
一実施例に係る衣類処理装置において、ヒートポンプが空気供給装置の役割をする。すなわち、ヒートポンプ22は、冷媒が循環する蒸発器24、圧縮機26、凝縮器28及び膨張弁(図示せず)を備え、これによって空気を除湿し、加熱するようになる。
【0058】
すなわち、蒸発器24で冷媒が蒸発しながら周辺空気の潜熱を吸収することによって、空気を冷却させて空気中の水分を凝縮させて除去するようになる。また、圧縮機26を経て凝縮器28で冷媒が凝縮される場合に周辺空気に向けて潜熱を放出することによって、周辺空気を加熱するようになる。したがって、蒸発器24と凝縮器28が熱交換器の機能をすることになり、機械室20に流入した空気は、蒸発器24と凝縮器28を経て除湿及び加熱されて第1収容空間12へ供給される。
【0059】
このように、ヒートポンプ22により加熱された空気は、従来の電気式ヒータなどを使用して加熱した空気に比べて、温度は多少低いことがあるが、別途の除湿装置を使用せずに空気を除湿できるようになる。したがって、ヒートポンプ22により第1収容空間12へ再び供給される空気は、相対的に「低温乾燥空気」に該当する(ここで、「低温」とは、絶対的に温度が低いことを意味するのではなく、加熱された空気に該当するが、従来の加熱空気に比べて相対的に温度が低いという意味として使われる)。一実施例に係る衣類処理装置は、低温乾燥空気を供給することによって、衣類のリフレッシュまたは乾燥のような過程を行う場合に、高温により衣類に変形又は損傷などが生じることを防止できる。結局、一実施例に係る衣類処理装置においてヒートポンプ22により供給される空気は、従来の衣類処理装置の熱風に比べて温度は低いが、別途の除湿装置なしに除湿された空気を供給することになるので、衣類を容易に乾燥させ、リフレッシュすることが可能になる。
【0060】
具体的に、機械室20の前端の上部には、第1収容空間12の空気が機械室20の内部へ流入する空気流入口21A(図5参照)が形成され、空気流入口21Aと蒸発器24、凝縮器28及び循環ファンを連結する流入ダクト29によって空気が流動する流路を形成するようになる。流入ダクト29により空気流入口21Aを通じて機械室20へ流入された空気は、ヒートポンプ22を通過しながら除湿及び加熱され、循環ファンにより排出ダクト33及び空気排出口21B(図1参照)を通じて再び第1収容空間12に供給される。一方、ヒートポンプ22において熱交換器の役割をする蒸発器24及び凝縮器28は、ハウジング23の内部に備えられることができ、ハウジング23は、流入ダクト29及び排出ダクト33に連結されて一つの空気が流動するダクトを形成できる。したがって、空気流入口21Aを通じて流入された空気は、流入ダクト29、ハウジング23及び排出ダクト33を経て循環し、再び第1収容空間12に供給されることができる。
【0061】
ここで、図示してはいないが、空気流入口21Aには、好ましく、フィルタが備えられることができる。空気流入口21Aにフィルタを備えることによって、第1収容空間12から機械室20へ流入される空気中に含まれ得る各種異物などをろ過して、新鮮な空気のみを第1収容空間12へ供給することが可能になる。
【0062】
一方、前述したメインキャビネット100では、水分供給ユニット30により第1収容空間12へスチームを供給し、水分供給ユニット30は、水分供給ライン36又は水分供給ノズル40を備える。ここで、水分供給ライン36及び/または水分供給ノズル40は、第1収容空間12へスチームを供給できるように第1収容空間12の一側に装着される。すなわち、水分供給ライン36は、水分発生装置32と一端が連結され、他端は第1収容空間12に連結され、水分供給ノズル40を備える場合に、水分供給ノズル40が水分供給ライン36の端部に備えられて第1収容空間12の一側に装着される。しかし、水分供給ノズル40は、第1収容空間12の一側に装着され、スチームを供給する場合には装着された位置でのみスチームを供給できる。すなわち、水分供給ノズル40が一旦装着されると、装着された位置でのみスチームを供給でき、スチームが供給される状態で水分供給ノズル40を移動させることが困難であった。このようなスチームが供給される位置的な制限は、衣類処理装置のメインキャビネット100の活用度を制限する要因として作用する。
【0063】
すなわち、衣類が第1収容空間12の内部に掛けられた状態でスチームを供給する場合だけでなく、衣類が第1収容空間12の外部に位置した場合、すなわち、第1収容空間12又はキャビネット10から所定距離離隔した位置でもスチームを供給する必要性があり得る。また、衣類処理装置の所定のコースを駆動するには時間が十分でないため、衣類を着用する前に短い間にスチームを供給してシワ、臭いなどを除去する必要があり得る。特に、衣類の局部的な部位、例えば、肘などのように一部にのみ汚染物質が付着された場合には、衣類の全体にスチームを供給するよりは、汚染された部位にのみスチームを集中的に供給することが汚染物質の除去に効果的である。
【0064】
上記のような場合には、第1収容空間12の一側に固定されてスチームを供給する構成ではなく、スチームが供給される状態で自由に移動できる構成を必要とする。以下では、図面を参照して詳細に説明する。
【0065】
図6は、他の実施例に係る衣類処理装置において水分噴射ユニット300を示した斜視図である。図6では、第1収容空間12の内部に備えられた水分噴射ユニットのみを示したことを明らかにする。
【0066】
図6を参照すると、水分噴射ユニット300は、キャビネット10の一側に所定距離移動可能に備えられ、移動により水分供給ユニット30に選択的に連結されることができる。すなわち、前述した水分供給ユニット30によるスチーム供給で十分な場合には、水分噴射ユニット300が水分供給ユニット30に連結されない。例えば、衣類の一部にのみスチームを集中的に供給する必要性がある場合には、水分噴射ユニット300が水分供給ユニット30に結合される。
【0067】
具体的に、水分噴射ユニット300は、第1収容空間12の一側に所定距離移動可能に備えられ、水分供給ユニット30と選択的に連結されることができる。そのために、水分噴射ユニット300は、第1収容空間12の一側に所定距離移動可能に備えられるハウジング310を備えることができる。ハウジング310は、上部が開口され、内部に収納空間312を有するように備えられることができる。開口された上部はカバー320により開閉可能である。また、収納空間312には、後述する水分供給ガン370及び/または水分供給ホース360が収納されることができる。
【0068】
ハウジング310は、第1収容空間12内において水分供給ユニット30と結合されない第1位置と、水分供給ユニット30と結合されてスチームの供給を受けることができる第2位置との間を移動可能に備えられることができる。図6に示されたように、ハウジング310は、第1収容空間12のベースに隣接して移動可能なように備えられることができる。これは、第1収容空間12に衣類を掛けられる空間を確保するためであり、さらに、第1収容空間12のベースに備えられた水分供給ノズル40と容易に連結されるようにするためである。
【0069】
一方、ハウジング310の移動のために、第1収容空間12にはハウジング310の移動をガイドするガイド部を備えることができる。ガイド部は、図6に示されたように、第1収容空間12を形成する両内側壁に備えられる一対のガイドレール330を備えることができる。ガイドレール330は、第1収容空間12のベースに隣接して内側壁に固定されることができ、ハウジング310の移動を案内する溝332が形成されることができる。また、ハウジング310には、ガイドレール330の溝332に挿入される突出部(図示せず)を備えることができる。したがって、ハウジング310は、突出部がガイドレール330の溝332に沿って移動できる軌跡内で移動可能に備えられる。さらに、ガイド部は、ハウジング310を支持するベース部313をさらに備えることができる。ベース部313は、ハウジング310の下部に備えられ、ハウジング310を支持しながらハウジング310の移動をガイドする役割をする。そのために、ベース部313は、図6に示されたように、両端部がキャビネット10の内壁に連結されることができ、好ましくは、前述したガイドレール330に連結されることができる。
【0070】
ハウジング310がガイドレール330に沿って移動しない状態は、水分供給ユニット30と結合しない第1位置に位置した状態(図11参照)であり、図6のように、ハウジング310がガイドレール330に沿って後方へ移動すれば、ハウジング310が水分供給ユニット30の水分供給ノズル40の上部に位置して、水分供給ユニット30と連結されることができる第2位置に位置するようになる。
【0071】
一方、水分噴射ユニット300は、ハウジング310に備えられ、水分供給ユニット30に選択的に連結される結合部380(図7参照)を備えることができる。結合部380は、ハウジング310の下部に備えられ、水分供給ユニット30の水分供給ライン36の端部、または水分供給ノズル40を備える場合には水分供給ノズル40に連結されてスチームの供給を受けるようになる。
【0072】
すなわち、結合部380が水分供給ノズル40の端部に連結されて水分供給ノズル40を通じて供給されるスチームは、結合部380を通じて、後述する水分供給ガン370へ供給される。結合部380は、水分供給ノズル40から供給されるスチームの伝達を受けることができるように、水分供給ノズル40を覆う形態で備えられることができる。例えば、水分供給ノズル40のスチームが供給される前面部を覆う形態に備えられることができる。
【0073】
一方、結合部380は、ハウジング310の移動及び/または動作により水分供給ユニット30に連結されることができる。すなわち、結合部380を水分供給ユニット30に連結するために使用者が結合部380自体を移動させるのではなく、他の構成要素、例えば、ハウジング310の動作又は移動により結合部380が移動して水分供給ユニット30に連結される。このように、結合部380がハウジング310の動作と連動して水分供給ユニット30に連結されると、使用者は、結合部及びその他の構成要素をいちいち移動させる必要がなく、ハウジング310の操作により便利に結合部380を水分供給ユニット30に連結できる。
【0074】
本実施例において結合部380は、ハウジング310の二回にわたる移動及び動作により水分供給ユニット30に連結されることができる。すなわち、ハウジング310が第2位置に移動すると、水分供給ノズル40に連結され得るように結合部380が水分供給ノズル40の上部に位置するようになる(第1の移動及び動作)。次いで、使用者がハウジング310のカバー320を開放すると(第2の移動及び動作)、カバー320の開放と連動して結合部380が水分供給ユニット30に連結される。したがって、水分噴射ユニット300は、カバー320の開放と連動して結合部380を水分供給ユニット30、具体的には水分供給ノズル40に結合させる連結ユニット341を備えることができる。
【0075】
図6に示されたように、連結ユニット341は多数個のリンク部からなることができる。すなわち、連結ユニット341は、カバー320と結合部380を互いに連結し、カバー320の開放動作により結合部380を水分供給ノズル40に結合させ、カバー320の閉鎖動作により結合部380を水分供給ノズル40から分離する。連結ユニット341は、第1リンクユニット340と第2リンクユニット350を備え、第1リンクユニット340と第2リンクユニット350は互いに対称な構造を有することができる。以下、図面を参照して、リンクユニットの構造についてより詳細に説明する。
【0076】
図7は、カバー320が閉じた状態である場合、第1リンクユニット340及びフレーム314を示し、図8は、カバー320が開放された状態である場合、第1リンクユニット340及びフレーム314を示す。以下では、第1リンクユニット340について詳細に説明し、第2リンクユニット350の構成は第1リンクユニットと類似しているので省略する。
【0077】
具体的に、ハウジング310には、前述した第1リンクユニット340と第2リンクユニット350とが連結されるフレーム314を備えることができる。フレーム314は、ハウジング310の内側に備えられる。フレーム314は、ハウジング310と一体に形成されることができる。本実施例によれば、フレーム314は、ハウジング310の下部面に備えられることができる。フレーム314は、ハウジング310の下部面から上部へ突出したポスト、及びポストの一端に備えられる延長部を含むことができる。延長部は、ポストと垂直になるように備えられることができ、延長部には、以下説明される第1開口部316が形成されることができる。
【0078】
第1リンクユニット340は、カバー320とフレーム314にそれぞれ回動可能に連結される第1リンク部342を備える。第1リンク部342は、カバー320に備えられた回動連結部322にその一端が回動可能に連結され、他端はフレーム314の一側に回動可能に連結される。第1リンクユニット340は、カバー320とフレーム314に連結される第2リンク部344をさらに備えることができる。第2リンク部344は、その一端がカバー320の回動連結部322に回動可能に連結され、他端がフレーム314の第1開口部316に沿って移動可能に備えられる。第1開口部316は、長方形のスロット状であってもよい。カバー320の開放及び閉鎖動作により、第2リンク部344の他端はフレーム314の第2開口部318に沿って移動するようになる。また、第1リンクユニット340は、フレーム314と結合部380にそれぞれ連結される第3リンク部346を備えることができる。ここで、第3リンク部346は、一端がフレーム314の第1開口部316に沿って移動可能に備えられ、他端は結合部380に連結される。さらに、第3リンク部346と第2リンク部344は、フレーム314の第1開口部316を通じて互いに連結される。結局、カバー320の開放及び閉鎖動作により、第2リンク部344の他端及び第3リンク部346の一端がフレーム314の第1開口部316に沿って移動するようになる。カバー320の動作と連動する第1リンクユニット340の動作を説明すると、次の通りである。
【0079】
図7のように、カバー320が閉じた状態である場合、第1リンク部342と第2リンク部344は回動連結部322を中心として互いに反対方向に位置するようになる。すなわち、第1リンク部342の他端は、フレーム314に、回動可能であるが移動しない状態で連結されるので、第1リンク部342は、カバー320の閉鎖により矢印Aに沿って第1開口部316に向かって回動するようになる。また、第2リンク部344は、カバー320が閉じられることによって、その他端がフレーム314の第1開口部316に沿って移動して矢印Bに沿って回動するようになる。結局、第1リンク部342と第2リンク部344は互いに反対方向に広がった状態になる。
【0080】
一方、第3リンク部346は、その一端が第2リンク部344の他端と連結されるので、第3リンク部346の一端も第1開口部316に沿って移動するようになる。この場合、第3リンク部346の一端と第2リンク部344の他端とが互いに回動可能に連結されるので、仮に、他の構成要素がなければ、第3リンク部346の他端(結合部380が連結された端部)は、第1開口部316に対して垂直に下方に垂れ下がった状態を維持することになる。第3リンク部346がこのような状態を維持するようになると、カバー320が閉じた状態で、第3リンク部346の他端に連結された結合部380がハウジング310の内部に収納されずに外部に位置することになるため、美観上よくないだけでなく空間を多く占めることになる。したがって、フレーム314には、第3リンク部346の動きをガイドする第2開口部318をさらに備えることができ、第3リンク部346には、第2開口部318に対応する突出部347を備えることができる。第2開口部318は、図面には第1開口部316と互いに連通するように構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、第1開口部316と第2開口部318が互いに連通せずに別々に備えられてもよいのは勿論である。図7に示されたように、カバー320が閉じられる場合に、第3リンク部346は、突出部347が第2開口部318に沿って移動するようになるので矢印Cに沿って回動し、これによって結合部380がハウジング310の内部に収納される。
【0081】
一方、図8は、カバー320が開放された状態を示す。
【0082】
図8を参照すると、第1リンク部342は両端部がカバー320及びフレーム314に連結された状態であるので、カバー320の開放により、第1リンク部342の一端がフレーム314から上部に向かって回動するようになる。一方、第2リンク部344も一端がカバー320に連結されているので、カバー320の開放により、一端は上部に向かって移動し、第2リンク部344の他端は第1開口部316に沿って移動する。結局、第2リンク部344は、ほぼフレーム314の上部に向かって第1開口部316に対して垂直方向に移動する。
【0083】
また、第3リンク部346は、第2リンク部344の移動に連動して、一端が第1開口部316に沿って移動するようになる。また、第3リンク部346が移動する場合に、突出部347は第2開口部318に沿って移動するので、結局、第3リンク部346は矢印D方向に回動し、ほぼフレーム314の下部に向かって第1開口部316に対して垂直方向に移動する。この場合、第3リンク部346の他端に連結された結合部380は、フレーム314の下部に向かうようになり、ハウジング310の下部に備えられた開口部311を通じて延びて水分供給ノズル40に連結される。
【0084】
一方、図6を再び参照すると、水分噴射ユニット300は、結合部380と連結され、結合部380から供給されるスチームを衣類に向かって供給できる水分供給ガン370をさらに備えることができる。具体的に、水分供給ガン370は、水分供給ホース360により結合部と連結されることができる。水分供給ホース360は、適切に所定の長さに作製することができる。また、使用者が水分供給ガン370を握ってスチームを供給する場合に、より容易に操作できるように、水分供給ホース360はフレキシブル(flexible)な材質で作製することができる。
【0085】
前述した水分供給ガン370及び水分供給ホース360はハウジング310の収納空間312に収納されることができる。水分供給ガン370と水分供給ホース360がキャビネット10の一側に備えられる場合に、保管が容易でないだけでなく、美観上よくない。したがって、ハウジング310の内部に収納空間312を備え、水分供給ホース360と水分供給ガン370を収納することが好ましい。一方、ハウジング310の内部には、水分供給ホース360及び水分供給ガン370を収納する場合に、水分供給ホース360を固定できるホース固定部362と水分供給ガン370を固定できる供給ガン固定部382とを備えることができる。すなわち、水分噴射ユニット300を使用しない場合に、使用者は、水分供給ホース360をホース固定部362に沿って配置し、さらに、水分供給ガン370も供給ガン固定部382に固定して、ハウジング310の内部を片付けることができる。一方、水分供給ホース360をハウジング310の内部に配置する場合にフレーム314との干渉を防止するために、フレーム314には凹部319を備えることができる。以下では、スチームを供給するための水分供給ガン370について説明する。
【0086】
図9は、水分供給ガン370を正面から見た正面図であり、図10は、水分供給ガン370を側面から見た側面図である。
【0087】
図9及び図10を参照すると、水分供給ガン370は、水分供給ホース360と連結されるボディー部372、及びボディー部372の端部に備えられ、スチームを供給する供給部374を備えることができる。供給部374は、ボディー部372と一体に形成してもよいが、作製の容易性のために図面のように別々に備えてもよい。供給部374の前面には、スチームが供給される多数個のスチーム供給ホールが備えられたスチーム供給領域376を備えることができる。また、供給部374の前面には、衣類に付着された毛羽などのような異物を除去できる異物除去部375を備えることができる。
【0088】
供給部374の前面においてスチーム供給領域376と異物除去部375は、図10に示されたように、所定の角度をなすように備えられることができる。供給部374の前面が平たく形成されてスチーム供給領域376及び異物除去部375が全て備えられれば、異物除去部375を衣類に密着して異物を除去する場合、スチーム供給領域376も同様に衣類に密着される。このように、スチーム供給領域376が衣類に密着してスチームが供給されれば、比較的高温のスチームが衣類に直接的に供給され、むしろ衣類が濡れてしまうことがある。したがって、供給部374の前面は、所定の角度をなす2個の領域に区分し、それぞれスチーム供給領域376と異物除去部375を備える。図10のような場合に、異物除去部375が衣類に密着しても、スチーム供給領域376は衣類に密着せずに衣類と所定間隔を維持できるようになる。
【0089】
一方、使用者が水分供給ガン370を使用する場合に、使用者の手などがスチームに直接的に露出することを防止するために保護部378をさらに備えることができる。保護部378は、図10に示されたように、供給部374の下部から延びてボディー部372の少なくとも一部を覆うように備えられ、使用者の手などが挿入される空間を確保するために、ボディー部372と所定の間隔を形成するように備えられることができる。
【0090】
一方、上記では、水分供給ユニット30の水分発生装置32から供給されるスチームを水分噴射ユニット300により供給する場合について説明した。しかし、上記のような構成において水分発生装置32のヒータを駆動してスチームを生成する場合は多様に設定されることができる。
【0091】
例えば、メインキャビネット100の所定の部位、例えば、ドア14の前面部にコントロールパネル(図示せず)を備え、コントロールパネルにスチームが供給される少なくとも一つのコースを備えることができる。使用者は、コントロールパネルを操作して、スチームが供給されるコースを選択して衣類処理装置を駆動させ、水分噴射ユニット300を通じてスチームを供給できる。
【0092】
更に他の場合には、前述した水分供給ガン370に所定の操作部379を備えることができる。この場合、操作部379は、例えば、スチーム供給ボタン及びスチーム供給中止ボタンなどを備えることができ、メインキャビネットの制御部と有線又は無線で命令又は情報を送受信することができる。したがって、使用者が水分供給ガン370を引き出して水分供給ガン370の操作部379を操作すると、操作部379は制御部に命令を送信して水分発生装置32を駆動し、スチームを水分噴射ユニット300に供給できる。この場合には、コントロールパネルの操作なしに、水分供給ガン370の操作により直ちにスチームを供給できるという長所がある。
【0093】
以下では、上記のような構成を有する水分噴射ユニット300の駆動について図面を参照して説明する。
【0094】
図11乃至図16は、水分噴射ユニット300の動作を示す図である。図11は、水分噴射ユニット300のハウジング310が第1位置に置かれた状態を示す一部斜視図で、図12は、図11の側面図である。図13は、水分噴射ユニット300のハウジング310が第2位置に置かれた状態を示す一部斜視図で、図14は、図13の側面図である。図15は、カバー320が開放され、結合部380が水分供給ノズル40に連結された状態を示す斜視図で、図16は、図15の側面図である。
【0095】
図11及び図12を参照すると、使用者が、水分供給ユニット30によるスチーム供給で十分な場合には、水分噴射ユニット300を第1位置から移動させない。したがって、水分噴射ユニット300は、第1位置に置かれ、ハウジング310は、水分供給ノズル40の上部から所定距離離隔した状態を維持する。
【0096】
次に、使用者が、水分噴射ユニット300によりスチームを供給しようとする場合、使用者は、図13のように、ガイドレール330に沿ってハウジング310を押してハウジング310が第2位置に置かれるようにする。この場合、ハウジング310は、図14のように後方へ押されて、ハウジング310の下部の開放された開口部311が水分供給ノズル40の上部に位置するようになる。
【0097】
次に、使用者は、図15及び図16のように、ハウジング310のカバー320を開放し、カバー320の開放動作と連動して連結ユニット341によって結合部380がハウジング310の下部に移動して水分供給ノズル40と連結される。使用者は、ハウジング310の内部から水分供給ガン370及び水分供給ホース360を取り出してスチームを供給しようとする部位にスチームを集中的に供給することができる。
【0098】
図17は、一実施例に係る衣類処理装置のメインキャビネットにおいて行われる制御方法を示す。
【0099】
図17を参照すると、本実施例に係る制御方法は、水分またはスチームを供給する水分供給ユニットへ水を供給するステップ(S10)、水分発生装置の水を加熱してスチームを供給しながら、衣類に所定時間の間水平方向の動きを加えるステップ(S20)、衣類をクーリングするステップ(S30)、及び収容空間へ所定の温度の熱風を供給する乾燥ステップ(S40)を含む。本実施例に係る制御方法では、衣類に向かってスチーム、空気、熱風などを供給して、衣類のシワ除去、脱臭、静電気除去などを行う。
【0100】
まず、制御部は、水分供給ユニット30へ水を供給する(S10)。この場合、制御部は、水分発生装置32の満水位まで水を供給する。そのために、水分発生装置の内部には水位を感知する水位センサを備えることができる。制御部は、水位センサで感知された水位によって満水位に到達するまで水を供給する。
【0101】
一方、制御部は、水供給ステップで水分発生装置の水を所定温度まで加熱する加熱ステップをさらに含むことができる。これは、後述するスチーム供給ステップでスチームを発生させるために水を加熱する時間を減らすためであり、水供給と同時に、または水供給後、所定時間が経過した後に水を加熱できる。一方、水分発生装置の内部にはヒータなどを備えて内部の水を加熱できる。
【0102】
次に、制御部は、水分発生装置の水を加熱して収容空間へスチームを供給すると同時に、衣類に水平方向の動きを加える(S20)。制御部は、水分発生装置32の内部に備えられたヒータを用いて水を加熱してスチームを供給する。一方、制御部は、スチームを供給すると同時に、ムービングハンガー50を駆動して衣類に動きを加える。特に、制御部は、ムービングハンガー50を駆動して衣類に水平方向の動き、例えば、水平方向の直線運動、水平方向の閉曲線運動または水平方向の所定rpmの往復運動を加える。スチームを供給すると同時に衣類に動きを加えることにより、衣類が動かずに静的な状態にある場合に比べて、スチームが衣類により多く接することになるので、スチームによるシワ除去、脱臭、静電気除去などの効果が顕著になる。スチームを供給する時間は、衣類の種類/材質/属性などによって適切に調節可能であり、衣類の種類によるスチーム供給時間は、制御部に予め格納されることができる。一方、衣類に動きを加える時間は、スチームを供給する間続けて行われたり、または所定の周期で反復的に行われることができる。
【0103】
スチームを供給した後、制御部は、所定時間の間加熱されていない空気を供給して衣類をクーリングする(S30)。これは、ヒートポンプ22を駆動せずに循環ファン32のみを駆動することにより、加熱しない空気を第1収容空間12へ供給して行われる。これによって、スチーム供給によって加熱された第1収容空間12の内部の温度及び衣類の温度を低くすることが可能になる。
【0104】
次に、制御部は、ヒートポンプ22により加熱及び乾燥された空気を第1収容空間12へ供給して衣類を乾燥させる。衣類を乾燥する場合、制御部は、ヒートポンプ22を制御して45乃至60℃、好ましくは、50乃至55℃の熱風を供給する。スチーム供給により水分が比較的多く含まれた衣類は、熱風の供給により乾燥されて、使用者が快適に着用できる状態になる。一方、本実施例による制御方法において、制御部は、乾燥ステップで衣類に動きを加えるステップを含むことができる。すなわち、第1収容空間12へ熱風を供給する場合に衣類に所定方向の動きを加えることができる。熱風を供給すると同時に衣類に動きを加えることで、衣類と熱風との接触面積を広くして乾燥効果を上昇させることができる。衣類に動きを加えるステップは、ムービングハンガー50を駆動して行われ、前述したスチーム供給ステップの動きと類似しているので反復的な説明は省略する。
【0105】
図18は、一実施例に係る衣類処理装置の正面図である。以下、図18を参照して説明する。
【0106】
一実施例による衣類処理装置は、メインキャビネット100、及びメインキャビネット100に隣接するように配置される補助キャビネット1000を含む。本発明による衣類処理装置において補助キャビネット1000は、少なくとも一つ以上、すなわち、2個、3個などの複数個からなることができる。
【0107】
このとき、補助キャビネット1000は、図18に示されたように、メインキャビネット100を介して、メインキャビネット100の両側に対称的に配置されることができる。すなわち、最も左側には補助キャビネット1000、その右側にメインキャビネット100、そして最も右側に補助キャビネット1000が設置される方式で配置されることができる。このとき、使用者の便宜上、補助キャビネット1000の一側に補助キャビネット1000をさらに設置してもよい。
【0108】
メインキャビネット100にのみ空気供給装置と水分供給ユニットが設置され、補助キャビネット1000には空気供給装置と水分供給ユニットが設置されない場合には、それぞれの補助キャビネット1000がメインキャビネット100の近くに配置されることができるので、空気供給装置と水分供給ユニットにおいて連結される配管が長くなる必要がないという長所がある。
【0109】
また、図18で示した形態の変形例として、補助キャビネット1000が、メインキャビネット100を介して離隔した位置に配置されることが可能である。この場合に、メインキャビネット100と補助キャビネット1000との間には有線又は無線による通信がなされ、メインキャビネット100で、補助キャビネット1000で行われる衣類処理の制御を行うことが可能である。
【0110】
メインキャビネット100と補助キャビネット1000が互いに離隔して配置される場合には、メインキャビネット100と補助キャビネット1000に、それぞれ空気供給装置と水分供給ユニットなどが個別的に設置されることが好ましい。したがって、メインキャビネット100の制御部を通じて、メインキャビネット100に設置された空気供給装置と水分供給ユニットはもとより、補助キャビネット1000に設置された空気供給装置と水分供給ユニットを共に制御できる。
【0111】
図19は、他の実施例に係る衣類処理装置の正面図である。以下、図19を参照して説明する。
【0112】
図19では、図18とは異なり、メインキャビネット100が中央ではなく、端部に配置されている。すなわち、最も左側にメインキャビネット100が配置され、その右側に補助キャビネット1000が配置されると、最も右側に新しい補助キャビネット1000が設置される形態である。
【0113】
もちろん、これとは異なり、メインキャビネット100が最も右側に配置され、その左側に複数個の補助キャビネット1000が設置されてもよい。また、メインキャビネット100と補助キャビネット1000は、互いに所定間隔で離隔するように配置され、有線又は無線で通信を行う形態に変形されてもよい。
【0114】
メインキャビネット100と補助キャビネット1000が互いに離隔するように配置される場合には、メインキャビネット100と補助キャビネット1000に、それぞれ空気供給装置と水分供給ユニットなどが個別的に設置されることが好ましい。したがって、メインキャビネット100の制御部を通じて、メインキャビネット100に設置された空気供給装置と水分供給ユニットはもとより、補助キャビネット1000に設置された空気供給装置と水分供給ユニットを共に制御できる。
【0115】
図20は、図19での機械室の内部構成を簡略に示す断面図である。以下、図20を参照して説明する。
【0116】
図20は、図19でのように最も左側にメインキャビネット100が配置され、その右側に2台の補助キャビネット1000が設置された形態である。ここで、メインキャビネット100の水分吐出口15は、メインキャビネット100の側面に設置される。水分吐出口15は、メインキャビネット100の第1収容空間12へスチームまたは水分を排出する水分供給ノズル40とは異なる構成要素であって、メインキャビネット100から生成された水分またはスチームを補助キャビネット1000の第2収容空間1012へ噴射するために追加された構造である。
【0117】
すなわち、補助キャビネット1000には別途の水分供給ユニットが備えられずに、メインキャビネット100に設置された水分供給ユニット30から発生されたスチームが供給されるので、メインキャビネット100に設置された水分供給ユニット30は、メインキャビネット100と補助キャビネット1000において共用される構成要素である。
【0118】
もちろん、水分吐出口15は、メインキャビネット100と補助キャビネット1000が互いに当接する面においてどの部分に形成されてもよいが、設置の便宜のために、メインキャビネット100の機械室が位置する面に形成されることが好ましい。
【0119】
水分吐出口15を通じて補助キャビネット1000に水分が供給されるために、補助キャビネットには水分供給流路1050が備えられなければならない。そして、好ましくは、水分供給流路に水分供給ノズル1021が形成され、補助キャビネット1000の第2収容空間1012の内部へスチームまたは水分が噴射されるようにすることが好ましい。
【0120】
すなわち、水分吐出口15は、補助キャビネット1000の第2収容空間1012と互いに連通し、好ましくは、メインキャビネット100の第1収容空間12の下部と互いに連通することが好ましい。
【0121】
一方、図20では、補助キャビネットがメインキャビネット100の一側に並んでいる形態を示している。しかし、このような形態とは異なり、図18でのように、補助キャビネット1000がメインキャビネット100の両側に並んでいる形態に変形されてもよい。このような形態の変更は、メインキャビネット100の水分吐出口15の設置位置を変更することによって容易に具現することができる。特に、この場合には、水分吐出口15がメインキャビネット100の両側面に設置されることが好ましい。その理由は、2個の補助キャビネット1000がメインキャビネット100の両側面に配置され、メインキャビネット100に設置された水分供給ユニット30から発生された水分またはスチームが2個の補助キャビネット1000に伝達されなければならないためである。
【0122】
一方、メインキャビネット100には、水分供給ユニット30だけでなく空気供給装置22がさらに備えられることができる。メインキャビネット100には、水分吐出口15だけでなく少なくとも一つ以上の空気吐出口115が形成される。もちろん、空気吐出口115の開閉によって、補助キャビネット1000の第2収容空間1012へ空気または熱風が選択的に供給される。
【0123】
この場合、補助キャビネット1000には、空気吐出口115と連通する空気供給流路1250が備えられることが好ましく、空気供給流路1250には、補助キャビネット1000の内部へ空気または熱風を供給する空気排出口1021Bが備えられることが好ましい。
【0124】
水分供給ユニット30に対して説明したように、メインキャビネット100の両側に並んで補助キャビネット1000が設置された形態にも変形可能である。このような形態の衣類処理装置を具現するために、空気吐出口115は、メインキャビネット100の一側ではなく、両側にそれぞれ設置されなければならない。その理由は、空気供給装置22から供給される空気または熱風を、両側に配置される補助キャビネット1000にそれぞれ伝達するためには、補助キャビネット1000に連結される空気吐出口115が個別的に2個設けられなければならないためである。
【0125】
一方、空気または熱風の循環形態によって、補助キャビネット1000の第2収容空間1012の上部には、第2収容空間1012の内部の空気を外部へ排出する排出孔(図示せず)が形成されることができる。このような形態では、メインキャビネット100の空気供給装置22へ外部の空気が流入し、それぞれの第1収容空間12または第2収容空間1012へ熱風が供給された後、キャビネットのそれぞれに形成された排出孔へ湿った空気が排出される。
【0126】
また、本実施例において空気供給装置22が凝縮器28をさらに含むことができる。このような形態は、図5を通じて既に説明した内容であるので、図20では、説明の便宜のために省略した。
【0127】
この場合、補助キャビネット1000には、第2収容空間1012の空気が回収される凝縮流路1350がさらに備えられることが好ましい。そして、凝縮流路1350には、空気が流入する空気流入口1043が形成される。
【0128】
すなわち、補助キャビネット1000の第2収容空間1012の空気は、流入口1043と凝縮流路1350を経て、メインキャビネット100の空気供給装置22へ流入される。ここで、空気中の水分が除去され、また加熱された後、再び各キャビネットの収容空間へ空気または熱風が供給される。
【0129】
したがって、メインキャビネット100には、隣接キャビネットの空気が再び流入することができる空気回収口225が備えられることが好ましく、空気回収口は、必要によって選択的に開閉されることが好ましい。
【0130】
すなわち、補助キャビネットには、水分が供給される流路1050、空気または熱風が供給される流路1250、そして、必要によって空気内の水分を凝縮するための凝縮流路1350のみが備えられることによって、このような衣類処理装置を具現することが可能である。
【0131】
一方、水分吐出口15、空気吐出口115、そして空気回収口225が必要によって選択的に開閉されることができる。すなわち、メインキャビネット100の水分吐出口15、空気吐出口115、そして空気回収口225、または補助キャビネット1000の水分吐出口1015、空気吐出口1115を適切に開閉することによって、多様な形態の衣類処理装置を具現することも可能である。例えば、メインキャビネット100には、スチームと熱風を全て供給し、他の2個の補助キャビネット1000には熱風のみ供給することも可能である。
【0132】
一般的に、水分発生装置32でヒータを稼動してスチームを発生させる過程は、メインキャビネット100で行われる多様な形態の衣類処理メニューのうち最も電力消耗量が大きい。それは、水分発生装置32に収容された水を高温に沸かして短時間内にスチームを発生させるためである。したがって、第1収容空間12と第2収容空間1012に同時に水分またはスチームを提供する場合には、一般的に家庭で使用可能な電力の範囲を超えてしまい、過負荷を発生させることがある。そのため、停電などの問題を発生させることがある。
【0133】
そこで、本発明では、第1収容空間12にスチームが供給される場合には、残りの2個の第2収容空間1012には同時にスチームを供給しないことが好ましい。同様に、補助キャビネット1000の2個の第2収容空間1012のうちいずれか一つに水分またはスチームを供給すると、残りの第2収容空間1012と第1収容空間12には水分またはスチームを供給しない。すなわち、2個の収容空間に同時に水分またはスチームを供給しないようにするので、衣類処理装置に安定的に電源を供給できる。
【0134】
特に、複数個の収容空間のうち一つの収容空間を選択してスチームまたは水分を供給する方法は、それぞれの流路に設置されたバルブを制御する方式が適用されることができる。
【0135】
その一方、空気供給装置22から供給される熱風または空気は、複数個の収容空間へ同時に供給されることができる。空気供給装置22で熱風を収容空間へ供給するときにもヒータが作動するが、一般的に、空気供給装置22で使用されるヒータの容量は、水分発生装置32で使用されるヒータの容量に比べて小さい。空気供給装置22では、水ではなく、空気を加熱するためである。
【0136】
もちろん、空気供給装置22においてもそれぞれの複数個の収容空間のうちいずれか一つのみを選択して、空気または熱風を供給できる。複数個の収容空間のうちいずれか一つのみを選択して空気または熱風を供給する場合、空気供給装置22に使用されるヒータやファンのような構成要素に負荷が大きくかかることを防止できる。
【0137】
図21は、更に他の実施例に係る衣類処理装置の正面図である。以下、図21を参照して説明する。
【0138】
更に他の実施例では、一つのメインキャビネット100、及びメインキャビネット100の一側に設置された一つの補助キャビネット1000を開示する。しかし、図18及び図19に示されたように、2個の補助キャビネット1000が設置されてもよく、3個またはそれ以上の補助キャビネット1000が配置されてもよい。このような配置は、使用者の便宜によって行われることができる。
【0139】
図21に示されたメインキャビネット100は、図1又は図2で示されたように、機械室20が内側に備えられたドアモジュール60によって密閉されている構成を有する。
【0140】
しかし、補助キャビネット1000には、メインキャビネット100の機械室よりも小さい大きさの機械室20が形成されている。補助キャビネット1000には、メインキャビネット100に設置されている空気供給装置22及び水分供給ユニット30が設置される必要がないので、機械室内に該当の構成要素が設置される空間は空いている。
【0141】
もちろん、補助キャビネット1000にも、図20で示されたように、空気供給流路や水分供給流路が設けられるが、このような構成を有しても、図20でのように第1収容空間12と第2収容空間1012の大きさは差があり得る。
【0142】
したがって、空間活用度を向上させるために、補助キャビネット1000の機械室20は、メインキャビネット100の機械室よりも大きさを小さくし、メインキャビネット100の第1収容空間12よりも補助キャビネット1000の第2収容空間1012は空間の大きさを増やすことができる。特に、機械室20は、それぞれの収容空間の下部に設置されるので、第2収容空間1012は、第1収容空間12に比べて幅が増加されるのではなく、長さが増加する。
【0143】
すなわち、第2収容空間1012には、第1収容空間12よりも長い長さを有する衣類を掛けることができる。例えば、第1収容空間12にシャツや上着が掛けられる場合には、第2収容空間1012には、そのような衣類よりも長さの長いコートやズボンが長く掛けられることができる。
【0144】
一方、第2収容空間1012に、第1収容空間12に掛けられる類似した長さの衣類を掛ける代りに、上述した水分噴射ユニット300を保管することが可能である。水分噴射ユニット300は、実質的に衣類が掛けられる収容空間において一部を占めるため、実質的に収容空間内に衣類が収容される空間が減る。したがって、第2収容空間1012の広くなった空間に水分噴射ユニット300を保管したり、据え置いて、第1収容空間12が不要に減ることを防止できる。
【0145】
第2収容空間1012には、水分噴射ユニット300ではなく、多様なアクセサリーを保管することも可能である。
【0146】
一方、第2収容空間1012には、他の衣類に比べて汚染度が大きい履物などを密閉させて保管することが可能である。例えば、一般的な外衣と履物に対して同時に衣類処理を行う場合に、履物に付いている悪臭が外衣に伝達されることがあるという問題がある。したがって、履物などに対しては、第2収容空間1012の一部の空間を履物専用空間として設け、別途の処理をすることも可能である。
【0147】
もちろん、第2収容空間1012の下側には、多様な衣類を掛けることができる棚を設置することも可能である。棚は、収容空間の一部を分離するため、衣類を掛けることができる全体収容空間の高さが減少することになる。したがって、第1収容空間12の高さを減らすよりは、第1収容空間12の高さよりも高い第2収容空間1012の高さを分けることが空間効率を高めて衣類を掛けることができる。
【0148】
これとは異なり、メインキャビネット100の機械室と補助キャビネット1000の機械室を同じ大きさに形成し、内部に構成要素のみを異なるように配置することができる。すなわち、メインキャビネット100において、空気供給装置22及び水分供給ユニット30とそれによる構成要素のみを異なるように配置して補助キャビネット1000を作製することができる。この場合には、補助キャビネット1000を、メインキャビネット100と同じ形態から少し変形させる方式で作製できるので、補助キャビネット1000をより容易に作製できるという長所がある。
【0149】
しかし、メインキャビネット100の機械室と補助キャビネット1000の機械室の大きさを同一に構成する場合には、第1収容空間12と第2収容空間1012の大きさはもとより、形態が同一であるため、前述した例に比べては、衣類を掛けることができる収容空間に対する空間活用度が低下するという短所がある。
【0150】
図22は、更に他の実施例に係る衣類処理装置のブロック図である。以下、図22を参照して説明する。
【0151】
メインキャビネット100には、空気供給装置22と水分供給ユニット30を制御できる制御部2が設置される。制御部2では、空気供給装置22及び水分供給ユニット30の駆動または停止などを行うことができる。
【0152】
また、空気供給装置22から供給される空気または熱風、水分供給ユニット30から発生されたスチームまたは水分が、第1収容空間12または第2収容空間1012に選択的に供給されることができるように、それぞれの流路に設置されたバルブを制御できる。すなわち、制御部2では、空気供給装置22を駆動した場合に、第1収容空間12に空気供給装置22と連通する流路は遮断し、第2収容空間1012に連通する流路は開放して、第2収容空間1012へ熱風または空気を供給できる。
【0153】
その一方、空気供給装置22に連通する流路は全て開放するが、空気供給装置22の駆動を停止して、第1収容空間12と第2収容空間1012の両方に空気または熱風が供給されないようにすることができる。
【0154】
同様に、水分供給ユニット30を駆動するが、第1収容空間12に連通するバルブのみを開放し、第2収容空間1012に連通するバルブは閉鎖して、第1収容空間12へのみスチームまたは水分を供給できる。反面、水分供給ユニット30を駆動した状態で、第2収容空間1012に連通するバルブのみ開放し、第1収容空間12に連通するバルブは閉鎖して、第2収容空間1012へのみスチームまたは水分を供給できる。
【0155】
また、制御部2は、使用者が入力した衣類処理に必要なメニューを判断または格納することができる。使用者は、複数個の収容空間に収容された衣類に対して個別的な衣類の特性に応じて衣類を処理できる。そのためには、それぞれの収容空間に異なる衣類処理メニューを選択しなければならない。このように、使用者が入力した衣類に関するメニュー情報などは制御部2に格納されて、処理されることができる。
【0156】
メインキャビネット100にはメイン通信部3が設置され、制御部2から伝達される多様な信号を送受信できる。
【0157】
また、補助キャビネット1000には、補助通信部1002が設置され、メイン通信部3と連結されて多様な情報を送受信できる。このとき、メイン通信部3と補助通信部1002は有線又は無線で連結されることができる。
【0158】
仮に、メイン通信部3と補助通信部1002が無線で連結される場合には、メインキャビネット100と補助キャビネット1000が互いに隣接したり、離隔するように配置されることができ、通信のための電線が外部に露出されないという長所がある。
【0159】
結果的に、制御部2は、補助通信部1002と情報を交換できるので、補助キャビネット1000に設置された多様な構成要素を制御できる。特に、補助キャビネット1000に設置されたバルブを制御して、補助キャビネット1000の第2収容空間1012に収容された衣類を処理できる。
【0160】
図23は、更に他の実施例に係る衣類処理装置の正面図である。以下、図23を参照して説明する。
【0161】
図23には、メインキャビネット100は最も右側に設置されており、メインキャビネット100を中心に左側には2台の補助キャビネット1000が設置されている。衣類処理が行われる過程に関する情報を表示する表示部18は、最も右側に設けられたメインキャビネット100にのみ設置される。
【0162】
もちろん、メインキャビネット100が中央に配置され、2個の補助キャビネット1000がメインキャビネット100の両側に配置される場合にも、メインキャビネット100に表示部18が設けられることができる。
【0163】
図22で説明したように、制御部2は、メインキャビネット100に備えられることができる。同様に、図23のように使用者に衣類処理に関する情報を示す表示部18は、メインキャビネット100の正面に設けられることができる。表示部18は、メインキャビネット100はもちろん、補助キャビネット1000にも個別的に設置されてもよいが、使用者がそれぞれのキャビネットを制御する際に混同が発生しないように、メインキャビネット100にのみ表示部18を設けることが好ましい。
【0164】
メインキャビネット100に設置された表示部18を通じて、使用者は、メインキャビネット100はもとより、複数個の補助キャビネット1000で実行される衣類処理過程を認識できる。第1収容空間12で行われる詳細衣類処理過程及び第2収容空間1012で行われる詳細衣類処理過程は表示部18に全て表示されることができる。
【0165】
特に、図23による実施例では、そのために、表示部18の左側に設けられた衣類管理機のメニューのうち該当するキャビネットの順番を選択できる。該当するキャビネットが選択された場合、表示部18を通じて該当のキャビネット、すなわち、該当の収容空間で行われている衣類処理に関する詳細情報を使用者が認識できる。
【0166】
また、表示部18を通じて使用者は衣類処理に必要なメニューを入力できる。すなわち、例えば、衣類処理装置において衣類に提供できるメニューにはスタイリング、高級乾燥、殺菌などがある。第1収容空間12に収容された衣類にはスタイリングを行い、第2収容空間1012に収容された衣類には殺菌を行うことができる。このように、使用者が望むメニューはメインキャビネット100に設置された表示部18を通じて全て入力されることができる。
【0167】
それぞれの収容空間に所望の衣類処理メニューを入力する方法は、上述したそれぞれの収容空間で行われる衣類処理に関する情報を認識する方法と類似している。図23を通じて、使用者は該当する衣類管理機、すなわち、キャビネットを選択し、所望の衣類処理に関連するメニューを入力できる。
【0168】
それぞれの入力順序は制御部2に格納され、以降、それぞれの収容空間に収容された衣類を処理する優先順位に反映されることができる。反面、それぞれの収容空間で行われる衣類処理関連メニューによって、それぞれの収容空間で行われる衣類処理の優先順位が決定されることができる。
【0169】
また、制御部2には、使用者が選択したメニューにおいて行われるそれぞれの詳細コースに対する情報が格納されている。例えば、衣類処理メニューのうち、乾燥については、水分またはスチームが供給される時間、及び水分またはスチームの供給量などに関する情報が既に設定されている。同様に、他の衣類処理メニューであるスタイリング、殺菌などについても、行われる衣類処理に関する詳細コースが制御部に格納されており、選択されたメニューによって収容空間に収容された衣類が処理される。
【0170】
図24は、更に他の実施例に係る衣類処理装置の概念図である。以下、図24を参照して説明する。
【0171】
それぞれのキャビネットには、給水または排水のための水供給タンクが各々設置されることができる。水供給タンク61は、図5で説明したように、ドアモジュール60に隣接するように設置することが可能である。このとき、水供給タンク61は、排水のための排水槽や給水のための給水槽であってよい。水供給タンク61内には、水を収容して保管できる空間が形成され、外観は、機械室20内に収容可能な大きさからなる。
【0172】
また、一側には水供給タンク61へ水を流入させたり、または排出させることができるように孔が形成される。
【0173】
水供給タンク61が給水のための給水槽の機能を行うときは、それぞれのキャビネットに設置された構成要素のうち水の供給を必要とする構成要素に対して水を供給できる。例えば、給水槽に供給される水は、メインキャビネット100に設置された水分供給ユニット30に水を供給できる。
【0174】
反面、水供給タンク61が排水のための排水槽の機能を行うときは、それぞれのキャビネットに設置された構成要素から排出された水を収容することができる。例えば、水分供給ユニット30から発生されるスチームによって生成される凝縮水や、水分供給ユニット30に収容されて長い間使用されずに保管されていた水が回収されることができる。
【0175】
本発明では、キャビネットが一つではなく複数個が設置され、複数個の収容空間が備えられるため、一つのキャビネットにおいて使用されたり発生される水の量よりも多い量が給水又は排水されなければならない。したがって、従来に使用される水供給タンクの形態は容量が足りないという問題が生じうる。
【0176】
このような問題を解決するために、複数個のキャビネットのうちいずれか一つのキャビネット、すなわち、メインキャビネット100を選択して水供給タンク61の大きさを増やすと、それによって第1収容空間12の大きさが減る。この場合、第1収容空間12に収容されて処理される衣類の量が減るという問題が生じる。
【0177】
すなわち、本発明の実施例では、メインキャビネット100はもとより、補助キャビネット1000にもそれぞれ水供給タンク61,1061を設置して、それぞれの水供給タンク61,1061のうち一部は給水のための給水槽として使用し、残りは排水のための排水槽として使用することができる。
【0178】
それぞれの水供給タンク61,1061を給水槽として使用するか、または排水槽として使用するかに関しては衣類処理装置を作製するときに使用者が既設定してもよいが、反面、使用者が表示部18を通じてそのような機能を設定できるようにすることが可能である。但し、使用者が表示部18によって設定する場合に、関連配管のバルブなどが共に操作されて、該当の水供給タンク61,1061が変更設定された機能を行うようにしなければならない。
【0179】
一方、本実施例で適用されるキャビネットの個数が偶数であれば、全体キャビネットの個数のうち半分に該当する水供給タンクは給水槽として使用し、残りの半分に該当する水供給タンクは排水槽として使用することが好ましい。これとは異なり、給水槽を通じて必要とする水の量が多い場合には、排水槽よりも給水槽が多く設置されるようにすることができる。
【0180】
反面、本実施例で適用されるキャビネットの個数が奇数であれば、全体キャビネットの個数のうち一部は給水槽として使用し、残りの一部は排水槽として使用することが可能である。このとき、排水槽よりも給水槽がもう一つ設置されるようにしてもよく、これとは異なり、給水槽よりも排水槽がもう一つ設置されるようにしてもよい。
【0181】
一方、キャビネットの個数が奇数である場合に、1個を除外した残りの半分は給水槽として使用し、その残りの半分は排水槽として使用する反面、残りの1個は給水又は排水の転換が可能なようにすることが可能である。
【0182】
一方、それぞれの水供給タンク61,1061に収容された水の量を判断できるようにそれぞれ水位センサが設置されることも可能である。水位センサによって測定された水位に応じて、制御部2では、それぞれの水供給タンク61,1061に水を補充したり、または水を排出すべきかに関する情報を使用者に知らせることができる。
【0183】
図25は、更に他の実施例に係る衣類処理装置の概念図である。以下、図25を参照して説明する。
【0184】
図25では、図24とは異なり、それぞれのキャビネットに2個の水供給タンクが設置される。もちろん図25で使用される水供給タンクは、図24で使用される水供給タンクに比べて大きさが小さい。
【0185】
すなわち、メインキャビネット100にも給水のための給水槽62と排水のための排水槽63が設けられ、残りの補助キャビネット1000にもそれぞれ給水のための給水槽1062と排水のための排水槽1063が設置されることができる。
【0186】
それぞれの給水槽62,1062とそれぞれの排水槽63,1063は、それぞれが設置されたメインキャビネット100または補助キャビネット1000で使用される給水又は排水のための構成であってもよい。しかし、それぞれの給水槽62,1062は互いに連通しており、それぞれの排水槽63,1063も互いに連通しているので、一つの給水槽62に水が足りない場合には、他のキャビネットに設置された他の給水槽1062に収容された水を用いることが可能である。
【0187】
そのために、それぞれのキャビネットには、給水又は排水を円滑にすることができるように圧力を発生させるポンプを備えることも可能である。もちろん、ポンプによって人為的に発生された圧力の他にも、高さの差により自然的に発生される圧力を用いて、それぞれの給水槽62,1062とそれぞれの排水槽63,1063が互いに連結されて水が移動され得るようにすることも可能である。
【0188】
一方、それぞれの給水槽62,1062とそれぞれの排水槽63,1063に収容された水の量を判断できるように、それぞれ水位センサが設置されることも可能である。水位センサによって測定された水位に応じて、制御部2では、それぞれの給水槽62,1062に水を補充したり、それぞれの排水槽63,1063に水を排出すべきかに関する情報を使用者に知らせることができる。
【0189】
図26は、水分噴射ユニットの噴射方式を説明した概念図で、図27は、図26を制御するフローチャートである。以下、図26及び図27を参照して説明する。
【0190】
図26では、メインキャビネット100の第1収容空間12及び補助キャビネット1000の第2収容空間1012が示され、それぞれの収容空間へ水または水分が供給される流路にはそれぞれバルブ42,1042が設置される。
【0191】
また、バルブ42,1042には水分供給ユニット30が連結されており、バルブ42,1042が開放されたか否かによって、それぞれの収容空間へ水分供給ユニット30から発生される水分またはスチームを供給できる。
【0192】
一方、それぞれのバルブ42,1042にはサンプ49が連結されて、水分またはスチームが供給される流路上で発生される凝縮水がサンプ49に移動することができる。サンプ49は、メインキャビネット100に設置される構成要素であって、水供給タンク、すなわち、より具体的に排水槽と類似した機能を行うことが可能である。
【0193】
図26に示された実施例を用いて、本発明では、それぞれのキャビネットに備えられたドアが開放された場合には、スチームが該当のキャビネットの収容空間に供給されることを防ぐことができる。通常、水分供給ユニット30によって供給されるスチームは高温であるため、使用者がドアを開放した状況と関係なくスチームを供給し続ける場合に使用者が驚くようになったり、さらに、火傷などのけがが発生することもある。したがって、スチームが供給されるキャビネットのドアが開放された場合には、該当する空間にスチームが供給されないようにすることが好ましい。
【0194】
図27を参照して、ドアが開放されたか否かによってスチームの供給を制御する流れを説明する。
【0195】
まず、水分またはスチームが供給されるか否かを判断する(S50)。第1収容空間12または第2収容空間1012へ水分またはスチームが供給される場合に限って、水分またはスチームを使用者に露出させない必要があるためである。
【0196】
水分が供給されると判断すると、それぞれのキャビネットのドアが開放されるか否かを判断する(S60)。本発明では、複数個のキャビネットが備えられ、それぞれの収容空間を外部から密閉させるためにそれぞれのドアが設置される。それぞれのドアが開放されたか否かを判断できる物理的接触センサ又は光センサなどを用いることができる。物理的接触センサを用いる場合、ドアが密閉されているか否かによって電流が流れるようにするなどの性質を用いることができる。
【0197】
それぞれのキャビネットに備えられた多様なセンサは、補助通信部1002及びメイン通信部3を通じて制御部2に関連情報を伝達し、制御部2では、関連する制御を行うことができる。
【0198】
次に、水分またはスチームが供給される収容空間を密閉するドアが開放されるか否かを判断する(S70)。水分またはスチームが供給される収容空間のドアが開放された場合、水分またはスチームに使用者が露出されることがある。
【0199】
水分またはスチームが供給される収容空間のドアが開放された場合には、該当の収容空間へスチームまたは水分を供給する流路を開放するバルブが、流路を閉鎖する(S80)。すなわち、該当の流路へスチームまたは水分が供給されるのが遮断されるので、ドアが開放された収容空間には水分またはスチームが供給されない。
【0200】
そして、水分供給ユニット30を停止する(S90)。水分供給ユニット30を駆動する場合にはスチームまたは水分が供給されるが、該当のバルブが流路を閉鎖すると、流路上にスチームまたは水分が続けて圧縮されて内部圧力が上昇するという問題がある。したがって、水分供給ユニット30の駆動を停止させることが好ましい。
【0201】
本発明の実施例では、複数個の収容空間に同時にスチームを供給する場合には、水分供給ユニット30に設置されたヒータに過負荷がかかる可能性が高くなるため、一つの収容空間に連通された一つのバルブのみを開放して、一つの収容空間にのみスチームを供給するように構成する。しかし、容量が大きい水分供給ユニット30を使用する場合には、複数個のバルブが流路を同時に開放して、複数個の収容空間へスチームを供給することも可能である。
【0202】
この場合には、ドアが開放された収容空間へスチームを供給するバルブの流路のみ閉鎖され、ドアが開放されていない収容空間へスチームを供給するバルブの流路は続けて開放されることが可能である。スチームが噴射される流路が全て閉鎖されたわけではないため、水分供給ユニット30は稼動を中止する必要がないという長所がある。
【0203】
このような水分供給ユニット30に対する制御は、空気供給装置22に対しても同一に行われることができる。例えば、熱風が供給される収容空間のドアを開放する場合に使用者は熱風により傷害を負うことがある。
【0204】
したがって、制御部2では、熱風が供給される収容空間のドアが開放されたか否かを判断する。熱風が供給される収容空間のドアが開放された場合には、該当の流路に設置されるバルブを作動させて熱風が供給される流路を閉鎖する。
【0205】
空気供給装置22は、水分供給ユニット30とは異なり、複数個の収容空間へ同時に空気または熱風を供給できるので、熱風が供給される複数個の収容空間のうち一つのドアのみが開放された場合には、空気供給装置22の稼動を中止しないことが好ましい。ドアが開放されていない他の収容空間には続けて空気供給装置22を通じて熱風を供給しなければならないためである。
【0206】
もちろん、一つの収容空間にのみ熱風が供給される状況で、該当の収容空間のドアが開放された場合には、バルブで流路を閉鎖し、空気供給装置22の駆動を中止することができる。
【0207】
同様に、熱風が供給される複数個の収容空間のドアが全て開放された場合には、該当の収容空間に熱風を供給する流路を全て閉鎖し、空気供給装置22の駆動を中止する。バルブで流路を全て閉鎖した状態で空気供給装置22が駆動されると、管の内部圧力が過度に増加することがあるためである。
【0208】
図28は、一実施例に係る衣類処理装置の制御方法を示す図である。以下、図28を参照して説明する。
【0209】
上述したように、本発明による衣類処理装置には、一つの制御部2がメインキャビネット100に備えられ、他の補助キャビネット1000が一つの制御部2により制御されることができる。したがって、制御部2では、限定された資源を用いて、それぞれの収容空間に収容された衣類をより短時間内に処理するように資源を割り当てることが必要である。
【0210】
したがって、本実施例では、使用される予定のスチーム量を基準として、それぞれの収容空間の処理に関する優先順位を設定する例を説明する。
【0211】
収容空間に供給されることができるスチーム量は、一つの水分供給ユニット30のみによって発生されるため、複数個の収容空間に同時に供給されにくい。複数個の収容空間に同時にスチームを供給するためには、より大きい容量のヒータを用いてスチームを発生させなければならないが、一般的な家庭で使用できる電力量は制限されているという問題がある。したがって、ヒータの容量を増やすよりは、供給されるスチーム量を調節することが必要である。
【0212】
まず、使用者は、それぞれの収容空間に多様な形態の衣類を分離して入れた後に、ドアを用いてそれぞれの収容空間を外部から密閉する。このとき、一つの収容空間には同じ形態の処理が行われることができるように、類似した衣類を収納することが可能である。もちろん、他の収容空間には他の形態の衣類が収納される。
【0213】
そして、使用者が、それぞれの収容空間に収納された衣類に処理を望むメニューを入力する。このとき、入力可能なメニューは、殺菌、リフレッシュなど多様である。
【0214】
使用者の入力が終了した後には、使用者により入力されたメニューによって、第1収容空間12に使用されるスチーム量及び第2収容空間1012に使用されるスチーム量を測定する測定ステップが行われる(S100)。このとき、第2収容空間1012は、補助キャビネット1000の個数と同じ個数である、複数からなることができる。すなわち、第2収容空間1012が2個である場合には、制御部2は、第1収容空間12で使用されるスチーム量と、2個の第2収容空間1012で使用されるスチーム量の総3個の値を互いに比較することになる。
【0215】
そして、スチーム量を判断した後には、該当の収容空間に収容された衣類の優先順位を判断する(S110)。
【0216】
例えば、判断ステップ(S110)では、相対的に多いスチーム量を必要とするキャビネットの衣類に優先順位を置くことが可能である。例えば、第1収容空間12には殺菌が設定され、第2収容空間1012には乾燥が設定されることが可能である。一般的には、衣類を殺菌する場合が乾燥をする場合よりも多いスチーム量を必要とする。したがって、このときには、殺菌をする第1収容空間12にスチームを先に供給して、衣類処理を行うことができる。そして、第1収容空間12のスチームが充分に供給された後に、第2収容空間1012にスチームを供給して乾燥処理を行うことができる。
【0217】
一般的に、スチーム供給量を多く必要とする衣類処理は、衣類処理を行うのに相対的に多くの時間が必要とされることができる。したがって、全体的に所要時間が長い衣類処理に関するメニューを先に行うことで、全体的に見ると衣類処理に必要とされる時間を減らすことができる。
【0218】
反面、判断ステップ(S110)において、これとは異なり、相対的に少ないスチーム量を必要とするキャビネットの衣類に優先順位を置くことが可能である。
【0219】
例えば、第1収容空間12には殺菌が設定され、第2収容空間1012には乾燥が設定されることが可能である。一般的には、衣類を殺菌する場合が乾燥をする場合よりも多いスチーム量を必要とする。したがって、このときには、乾燥をする第2収容空間1012にスチームを先に供給して衣類処理を行うことができる。一般的に、少ないスチーム量が必要な場合には、該当のメニューに関する衣類処理を行う際に相対的に短い時間がかかる。したがって、このような場合には、処理時間が短いメニューを先に処理して、該当の収容空間に収納された衣類に対しては短時間内に衣類処理が行われることができるという長所がある。
【0220】
そして、設定された優先順位によって、実際に衣類処理が行われる衣類処理ステップが行われる(S120)。該当の収容空間に衣類処理が完了すると、使用者は、それぞれの収容空間を密閉するドアを選択的に開放し、収納された衣類を外部に引き出すことができる。
【0221】
もちろん、衣類処理の優先順位を判断する判断ステップ(S110)で、空気又は熱風を供給する空気供給装置22の使用量を用いて優先順位を設定してもよい。しかし、空気供給装置22は、複数個の収容空間に同時に熱風または空気を供給しても電力使用量が普段より大きく増加しないため、水分供給ユニット30に比べて、優先順位を設定するときに制約事項になりにくい。すなわち、空気供給装置22は、使用者が選択したメニューによって、複数個の収容空間に同時に熱風または空気を供給できるためである。
【0222】
図29は、他の実施例に係る衣類処理装置の制御方法を示す図である。以下、図29を参照して説明する。
【0223】
他の実施例では、図28による一実施例とは異なり、使用者がメニューを入力した順序に従って、それぞれの収容空間に収容された衣類の処理の優先順位が変わる実施形態である。
【0224】
まず、使用者が複数個のキャビネットのドアを開放し、それぞれの収容空間に同じ形態の処理を望む衣類を分類してそれぞれ収納する。そして、ドアを密閉し、表示部18を通じて所望の収容空間に所望の衣類処理メニューを選択する。
【0225】
使用者により入力されたメニューの順序を判断する(S200)。例えば、使用者が、第2収容空間1012において処理しようとするメニューとして乾燥を先に入力し、第1収容空間12において処理しようとするメニューとして殺菌を入力することが可能である。このような場合には、上述する一実施例とは異なり、殺菌と乾燥の際に使用されるスチーム量に対する考慮なしに、第2収容空間1012に収容された衣類を先に始め、その次に、第1収容空間12に収容された衣類を処理することが可能である(S210)。
【0226】
一般的に、使用者は、入力する順序に従って衣類処理が行われるようにすることが望ましいと認知することができる。使用者が、先に入力するメニューが先に制御部に伝達されて衣類処理が行われると考えることができるためである。
【0227】
その一方、使用者が、第1収容空間12において処理しようとするメニューを、第2収容空間1012において処理しようとするメニューよりも先に入力した場合には、第1収容空間12に対して行われる衣類処理が先に行われることが可能である。
【0228】
一方、使用者が、第1収容空間12にも殺菌を入力し、第2収容空間1012にも殺菌を入力することができる。このような場合には、上述した一実施例によれば、衣類処理の優先順位を設定しにくい。2個の収容空間において同じ衣類処理メニューが選択され、同じスチーム量を必要とするためである。
【0229】
したがって、このような場合には、本発明の他の実施例でのように、使用者が入力した順序に従って、処理される順序が決定されることが好ましい。すなわち、使用者が第1収容空間12に殺菌メニューを選択した後に、第2収容空間1012に殺菌メニューを選択する場合、第1収容空間12の衣類処理を優先する。反面、使用者が、第2収容空間1012に殺菌メニューを選択した後に、第1収容空間12に殺菌メニューを選択すると、第2収容空間1012の衣類処理を優先する。
【0230】
本発明の実施例では、メニューを入力できる表示部18をメインキャビネット100にのみ設置することができるので、同じメニューが同時に入力されるという問題は発生しない。但し、本発明による実施例の変形例によって、複数個の表示部18が複数個のキャビネットにそれぞれ備えられる形態においては、使用者が、それぞれのキャビネットの収容空間において処理したいメニューを入力できる。しかし、このような場合にも、一人の使用者が複数の収容空間に関するメニューを同時に入力するのはほとんど不可能であるため、関連する問題は発生しない。
【0231】
図30乃至図33は、更に他の実施例を詳細に示す図である。以下、図30乃至図33を参照して説明する。それぞれの例では、それぞれの収容空間に対して既に処理の優先順位が設定された状態で、それぞれの収容空間に対して処理される衣類処理過程をより具体的に説明する。
【0232】
まず、図30では、一つの収容空間において衣類処理が行われる過程を示す。一般的に、メインキャビネット100の第1収容空間12にのみ衣類が収納されて処理を要する場合に、図30のような過程が行われることができる。図30において、衣類には、水分供給ユニット30を通じて水分が供給され、空気供給装置22を通じて水分が除去され得る。
【0233】
もちろん、図30とは異なり、水分除去が先に行われ、その後に水分供給が行われることができる。このような処理は、水分除去が行われる間に、空気供給装置22によって熱風が供給された後に、衣類に水分供給ユニット30を通じてスチームが噴射されて衣類に生じうる静電気を防止したり、収容空間が高温状態を維持して使用者がけがをする危険を除去するためである。
【0234】
図31では、メインキャビネット100に備えられた一つの第1収容空間12と、2個の補助キャビネット1000にそれぞれ備えられた2個の第2収容空間1012に関する制御の流れを示す図である。すなわち、収容空間は、1個の第1収容空間12と2個の第2収容空間1012とで構成されて、総3個からなる。図31では、第1収容空間12に収容された衣類が最初に処理され、その後には、第1収容空間12の下段に示された一つの第2収容空間が処理され、その後に、一つの第2収容空間の下段に示された他の第2収容空間が処理される。
【0235】
もちろん、衣類処理装置により多くの個数の補助キャビネットが備えられ、3個以上の第2収容空間が設置される場合には、それぞれの図面に以下説明する方式に合せて追加的に制御が行われることができる。
【0236】
図31でのように、一つの第1収容空間12と2個の第2収容空間1012において水分供給時点と水分除去時点を互いに個別的に一致させて、時間による全体的な資源の配分が効率的に行われるようにすることができる。
【0237】
第1収容空間12に収容された衣類に対して先に水分を供給し、次いで水分除去を行う工程を行う。
【0238】
このとき、第1収容空間12に対して水分供給が終了する時点において、第2収容空間1012に対して水分を供給し始める。すなわち、水分供給ユニット30の資源制約を考慮して、第1収容空間12に優先的に供給し、第1収容空間12に供給が完了してはじめて、第2収容空間に水分を供給する。
【0239】
特に、第1収容空間12の水分除去と第2収容空間1012の水分供給は同時に行われる。一般的に、水分除去は空気供給装置22を利用し、水分供給は水分供給ユニット30を利用するため、異なる資源を同時に用いることができるので、衣類処理工程全体を一列に並べることより全体所要時間を減らすことができる。
【0240】
第1収容空間12の水分除去が完了する時点に、第1収容空間12に収納された衣類に対する処理は完了することができる。したがって、第1収容空間12に水分除去が完了すると、使用者は、第1収容空間12から衣類を引き出すことができる。
【0241】
そして、一つの第2収容空間1012に対して水分供給が終了する時点に、他の第2収容空間1012に水分供給を始める。一つの第2収容空間1012には水分供給が終了するので、水分供給ユニット30は駆動が中止されてもよいが、このとき、他の第2収容空間1012へ水分を供給するため、水分供給ユニット30が作動しない状態は発生しない。
【0242】
同様に、一つの第2収容空間1012に水分供給が終了する時点に、一つの第2収容空間1012には水分除去が始まる。一つの第2収容空間1012に水分が除去される一方、他の第2収容空間1012には水分が供給される過程が同時に行われる。
【0243】
次に、一つの第2収容空間1012に水分除去が完了すると、一つの第2収容空間1012に収納された衣類に対する処理が完了し、使用者は、一つの第2収容空間1012に収納された衣類を引き出すことができる。
【0244】
一つの第2収容空間1012の衣類処理が完了すると、他の第2収容空間1012に対してのみ衣類処理が行われ、他の第2収容空間1012に対する水分除去が完了すると、総3個の収容空間に収納された衣類に対する処理が全て完了することができる。
【0245】
図32による実施形態では、図31による実施形態と同様に総3個の収容空間である、一つの第1収容空間12と2個の第2収容空間1012に対する制御の流れが示される。
【0246】
それぞれの収容空間において行われる水分供給又は水分除去に対する処理の所要時間は、使用者が入力したメニューによって変わることができる。したがって、図32では、水分供給による水分供給ユニット30及び空気供給装置22の作動を基準に全体衣類処理を行うことができる。すなわち、水分供給ユニット30と空気供給装置22両方とも一つの収容空間に対してのみ処理が可能なようにした構成において適用可能な制御の流れである。
【0247】
まず、第1収容空間12に収納された衣類に対して水分供給が行われる。そして、水分供給の後に水分除去が行われる。
【0248】
第1収容空間12に水分供給が終了する時点に、第2収容空間1012に水分供給が始まる。水分供給は、水分供給ユニット30によって行われるが、水分供給ユニット30は限定された資源であるため、本実施形態のように時間による資源の配分が必要であるためである。
【0249】
第1収容空間12において行われる水分除去は、第2収容空間1012において行われる衣類処理過程とは関係なく行われることができるので、第1収容空間12と第2収容空間1012での衣類処理は同時に行われる。
【0250】
第2収容空間1012で水分供給が完了した後には水分除去が行わなければならない。しかし、第1収容空間12ではまだ水分が除去されるステップであるため、第2収容空間1012では水分除去が行われない。
【0251】
一方、他の第2収容空間1012では、一つの第2収容空間1012において水分供給が終了した時点に水分供給が始まる。水分を供給する水分供給ユニット30は、第1収容空間はもとより一つの第2収容空間1012でも使用されないので、他の第2収容空間1012で使用され得るためである。
【0252】
第1収容空間12において水分除去が完了してはじめて、一つの第2収容空間1012において水分除去が行われる。すなわち、一つの第2収容空間1012においては、水分供給が完了した後に水分除去が始まる時点には所定時間の間隔が発生する。
【0253】
一つの第2収容空間1012に水分供給が終了した後に直ちに他の第2収容空間1012に水分供給が始まる。他の第2収容空間1012に水分供給が終了した後でも、一つの第2収容空間1012に水分除去が行われるので、他の第2収容空間1012において水分除去が行われるためには、一つの第2収容空間1012に水分除去が終了しなければならない。したがって、他の第2収容空間1012においても一つの第2収容空間1012でのように、水分供給が完了した後に所定時間が経過してはじめて、水分除去工程が始まることができる。
【0254】
それぞれの第2収容空間1012に水分除去が完了すると、それぞれの第2収容空間1012に対する衣類処理が完了したので、使用者は、第2収容空間1012から衣類を引き出したり、該当の衣類を続けて第2収容空間1012に保管できる。
【0255】
図33による実施形態では、水分を供給する水分供給ユニット30を優先で考慮せずに、水分を除去する空気供給装置22を考慮して衣類処理過程が行われる。
【0256】
衣類処理過程で水分が供給されて衣類が水分を含んだまま所定時間が経過すると、衣類から水分が容易に除去されないという問題が生じうる。したがって、衣類に水分が供給された後には直ちに水分除去が行われることが好ましい。このような制御は、衣類に水分除去効果などの衣類処理効率に関する内容に基づいて各収容空間において行われる衣類処理過程を制御したものである。
【0257】
まず、第1収容空間12に水分供給が行われ、水分供給が終了した直後に第1収容空間12に水分除去が行われることができる。
【0258】
第2収容空間1012は、第1収容空間12に水分供給が終了した時点に直ちに水分供給が行われずに、第1収容空間12において水分除去が始まった後、所定時間が経過した後に水分供給が行われることができる。
【0259】
このとき、第2収容空間1012に水分が供給され始める時点は、第1収容空間12に水分除去が終了して、第2収容空間1012に水分除去が始まることができる時点から第2収容空間1012に水分を供給するのに必要とする時間を逆算して計算できる。例えば、第1収容空間12に水分除去が午前10時に完了する予定であり、第2収容空間1012に水分を供給するのにかかる時間が10分であれば、第2収容空間1012に水分を供給する時点は午前9時50分であることが好ましい。
【0260】
第2収容空間1012に水分供給が終了した後に、第2収容空間1012に収納された衣類に対する処理を容易にするためには、直ちに水分除去を行わなければならないためである。反面、第1収容空間12は、第2収容空間1012で処理される過程と関係なく、優先して進行することができる。
【0261】
一方、一つの第2収容空間1012に水分供給が終了しても、他の第2収容空間1012に水分供給を始めない。他の第2収容空間1012においても水分を供給し、水分供給が終了した時点に直ちに水分除去をするためである。
【0262】
すなわち、第1収容空間12の水分除去が完了して衣類に対する処理が完了し、一つの第2収容空間1012に水分供給が完了した場合にも、他の第2収容空間1012に直ちに水分を供給しない。
【0263】
例えば、一つの第2収容空間1012において水分除去が午前11時に完了する予定であり、他の第2収容空間1012に水分を供給するのにかかる時間が10分であれば、他の第2収容空間1012に水分を供給する時点は午前10時50分であることが好ましい。すなわち、一つの第2収容空間1012の水分除去の終了時点及び他の第2収容空間1012の水分除去の開始時点を考慮して、他の第2収容空間1012の水分供給を始める。
【0264】
一般的に、図33で説明した実施形態は、図32で説明した実施形態と比較するとき、より多くの時間がかかることがある。しかし、図33では、水分供給が終了した時点に直ちに水分除去が行われるため、衣類に対する効率的な処理が可能である。
【0265】
本発明は、上述した実施例に限定されず、添付の特許請求の範囲から分かるように、本発明の属する分野の通常の知識を有する者によって変形が可能であり、このような変形は本発明の範囲に属する。
【符号の説明】
【0266】
12 第1収容空間
100 メインキャビネット
1000 補助キャビネット
1012 第2収容空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類が収容される第1収容空間、及び前記第1収容空間へスチームを供給する水分供給ユニットを備えるメインキャビネットと、
衣類が収容される第2収容空間を備える少なくとも一つの補助キャビネットと、
前記第1収容空間または前記第2収容空間に選択的にスチームを供給するように前記水分供給ユニットを制御する制御部と、を含み、
前記メインキャビネットと前記補助キャビネットは、互いに隣接するように又は離隔するように設置されることを特徴とする、衣類処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記メインキャビネットに備えられることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1収容空間または前記第2収容空間において必要とするスチーム量に応じて、前記メインキャビネット及び前記補助キャビネットの衣類処理の優先順位を決定することを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、相対的に多いスチーム量を必要とするキャビネットの衣類を先に処理することを特徴とする、請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、相対的に少ないスチーム量を必要とするキャビネットの衣類を先に処理することを特徴とする、請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記メインキャビネットは、前記第1収容空間へ空気または熱風を供給する空気供給装置を備え、
前記制御部は、前記第1収容空間または前記第2収容空間の両方に又は個別的に空気または熱風を供給するように前記空気供給装置を制御することを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記空気供給装置は、冷媒が循環する蒸発器、圧縮機及び凝縮器を備えるヒートポンプからなることを特徴とする、請求項6に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記衣類が掛けられ、前記衣類に所定の動きを加えるムービングハンガーをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
2個の前記補助キャビネットが備えられ、
前記補助キャビネットは、前記メインキャビネットの同じ一側に一列に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
2個の前記補助キャビネットが備えられ、
前記補助キャビネットは、前記メインキャビネットの両側にそれぞれ配置されることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記メインキャビネットには、前記第1収容空間及び前記第2収容空間において行われる衣類処理に関する情報が示される表示部が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記メインキャビネットには、前記制御部と通信するメイン通信部が備えられ、
前記補助キャビネットには、前記メイン通信部と通信する補助通信部が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
衣類が収容される第1収容空間、及び前記第1収容空間へスチームを供給する水分供給ユニットを備えるメインキャビネットと、衣類が収容される第2収容空間を備える少なくとも一つの補助キャビネットと、前記第1収容空間または前記第2収容空間に選択的にスチームを供給するように前記水分供給ユニットを制御する制御部と、を含む衣類処理装置の制御方法において、
前記第1収容空間に使用されるスチーム量及び前記第2収容空間に使用されるスチーム量を測定する測定ステップと、
前記測定ステップにおける測定の結果に従い、衣類処理の優先順位を設定する判断ステップと、
優先される衣類処理を先に行う衣類処理ステップと、を含む、衣類処理装置の制御方法。
【請求項14】
前記判断ステップは、相対的に多いスチーム量を必要とするキャビネットの衣類を優先することを特徴とする、請求項13に記載の衣類処理装置の制御方法。
【請求項15】
前記判断ステップは、相対的に少ないスチーム量を必要とするキャビネットの衣類を優先することを特徴とする、請求項13に記載の衣類処理装置の制御方法。
【請求項16】
前記衣類処理ステップは、前記第1収容空間または前記第2収容空間の両方に又は個別的に空気または熱風を供給することを特徴とする、請求項13に記載の衣類処理装置の制御方法。
【請求項17】
衣類が収容される第1収容空間、及び前記第1収容空間へスチームを供給する水分供給ユニットを備えるメインキャビネットと、衣類が収容される第2収容空間を備える少なくとも一つの補助キャビネットと、前記第1収容空間または前記第2収容空間に選択的にスチームを供給するように前記水分供給ユニットを制御する制御部と、を含む衣類処理装置の制御方法において、
使用者により入力された前記第1収容空間または前記第2収容空間において行われるメニューの入力順序を判断する入力順序判断ステップと、
前記使用者の入力順序に従って前記第1収容空間または前記第2収容空間において衣類が処理される衣類処理ステップと、を含む、衣類処理装置の制御方法。
【請求項18】
前記衣類処理ステップでは、前記第1収容空間または前記第2収容空間の両方に又は個別的に空気または熱風を供給することを特徴とする、請求項17に記載の衣類処理装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2013−103136(P2013−103136A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−250340(P2012−250340)
【出願日】平成24年11月14日(2012.11.14)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】