説明

車体前部構造

【課題】車体前部の構造物に仮保持させた際のアブソーバの安定性を高めることにより取付時の作業性を大幅に向上させつつ、シュラウドのばたつきも抑制することが可能な車体前部構造を提供する。
【解決手段】本発明にかかる車体前部構造100の構成は、エンジンルーム102前方の下方に車幅方向に配置される下方横部材120と、下方横部材の上に縦方向に配置されるブレース部材130と、ブレース部材に固定されて下方横部材よりも前方に突出し、ラジエータの左右側面にそれぞれ対向して配置される2つの隔壁(シュラウド140a、140b)と、下方横部材より前方に突出して車幅方向に配置され下方横部材に下方から締結される板状部材(アブソーバ150)とを備え、隔壁は下端近傍に爪部144を有し、板状部材には隔壁の爪部と係合して板状部材を隔壁に仮保持させる挿入孔152を有していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体前部に取り付ける部材をその構造部材を仮保持することが可能な車体前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車体の前方には、衝突時の衝撃を緩和するためにフロントバンパが備えられている。フロントバンパは柔軟な素材によって形成されているが、過度に柔軟であると歩行者の下肢が車体の下に入り込んでしまうおそれがある。そこで車体との接触時に歩行者の下肢を保護するために、フロントバンパの裏側にはアブソーバが設けられることがある。これにより、車体前部の剛性が高まるため車体との接触時に歩行者の脚部を払いあげることができ、脚部の角度変化を抑制して脚部への負荷の低減を図ることが可能となる。近年では、車体の軽量化を考慮し、アブソーバがアンダーカバー(フロントバンパ近傍の車体下面を覆う部材)としての役割も兼ねるような構造が多く採用されている。
【0003】
上記のようにアブソーバがアンダーカバーとしての役割も兼ねる場合、その大きさは、車長方向では車体前部の構造部材(例えばラジエータサポートメンバ)の前端からフロントバンパ裏側まで、車幅方向ではフロントバンパの裏側全域(ほぼ車幅全幅)となり、比較的大きな部材になる。また上述したように、アブソーバは歩行者の下肢を払いあげる必要があるため十分な剛性を確保しなければならない。これらの理由から、アブソーバは、部品単体としては、大きく且つ重い部材となっている。
【0004】
更に、アブソーバは車体の下方に配置される部材であるため、生産ラインでは、作業員は車体が自身の頭部より上方にある状態で下方からアブソーバを組み付けることとなる。このため、大きく且つ重いアブソーバを頭部より上に持上げた状態で一方の手で支えながら作業することとなり、ボルト固定や穴の位置合わせがしづらい等、取付作業が困難であった。
【0005】
そこで、従来から、車両用外装部品(アブソーバ)を車両(ラジエータサポートメンバ)に仮止めすることが可能な構造が提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1の車両用外装部品によれば、これを車両に仮止めした後でも、その仮止め状態を容易に解消(解除)することができ、且つ仮止め状態を解除した後における再度の仮止めができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−73425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の構造であると、アブソーバにおいて、ラジエータサポートメンバへの取付位置に仮止めクリップが設けられているため、アブソーバはその車両後方側近傍がラジエータサポートメンバに仮止めされることとなる。すると、アブソーバは片持ちの状態となりその荷重は車体前方側に偏る。このため、位置合わせはできるものの、手を離せば仮止めクリップ周辺が破損するであろうことが予想され、結局のところ取付時には一方の手でアブソーバの車両前方側を支えなければならないと推察される。したがって、特許文献1に記載の構造では、アブソーバを支えるときの荷重が若干減るものの作業性は大して向上されず、更なる改善の余地があった。
【0008】
また他の課題として、シュラウドのばたつき抑制が挙げられる。シュラウドはラジエータの左右側面にそれぞれ対向して配置される2つの隔壁であって、エンジンルーム内に配置されるラジエータやコンデンサ等の冷却性能部品への導風促進や、エンジンルームから冷却性能部品への熱風の回り込み防止を目的として設けられている。故に、高速走行時の風を受けた際や走行振動時のばたつきが生じやすく、その防止のために車体前部の構造部材に複数箇所固定されている。しかし、シュラウドは車体前部からフロントグリル(ラジエータグリル)内部に突出して配置されるものであるから、車体にはその後端のみしか固定することができないため、ばたつきが生じやすい。このため、車体への固定箇所の削減と、ばたつきを更に抑制したいという要望があった。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑み、車体前部の構造物に仮保持させた際のアブソーバの安定性を高めることにより取付時の作業性を大幅に向上させることが可能な車体前部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明にかかる車体前部構造の代表的な構成は、エンジンルーム前方の下方に車幅方向に配置される下方横部材と、下方横部材の上に縦方向に配置されるブレース部材と、ブレース部材に固定されて下方横部材よりも前方に突出し、ラジエータの左右側面にそれぞれ対向して配置される2つの隔壁と、下方横部材より前方に突出して車幅方向に配置され下方横部材に下方から締結される板状部材とを備え、隔壁は下端近傍に爪部を有し、板状部材には隔壁の爪部と係合して板状部材を隔壁に仮保持させる挿入孔を有していることを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、車体前部に突出して設けられた2つの隔壁の下端近傍に設けられた爪部と、板状部材の挿入孔とが係合して、板状部材が隔壁に仮保持される。隔壁は下方横部材よりも前方に突出するように配置されているため、板状部材は、その下方横部材への締結位置よりも前方において隔壁に仮保持されることとなる。したがって、隔壁をシュラウドとし、板状部材をアブソーバとすれば、アブソーバは、その車体前部(厳密には車体前部の構造部材である下方横部材)への締結位置よりも前方においてシュラウドに仮保持される。これにより、仮保持時の車体前方側への荷重の偏りが低減されるため安定性が増し、作業員は一方の手でアブソーバを支えることなく取付作業を行うことができるため、作業性の大幅な向上が可能となる。またシュラウドの下方近傍に仮保持されたアブソーバは、これらの本取付後もそのままの状態(仮保持状態)が維持されるため、シュラウドの下方はアブソーバに固定されることとなる。これにより、シュラウドの固定箇所を削減しつつばたつきを抑制することができる。
【0012】
上記の板状部材には、挿入孔に向かって間隔が狭くなる傾斜面を有し、隔壁の爪部を挿入孔に案内するガイド部が設けられているとよい。これにより、板状部材のガイド部を隔壁の下端近傍に配置し、板状部材を上方に移動させるだけで爪部が挿入孔に案内されてこれらが係合する。したがって、板状部材の位置決めを容易に行うことができ、作業性の更なる向上が可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、車体前部の構造物に仮保持させた際のアブソーバの安定性を高めることにより取付時の作業性を大幅に向上させつつ、シュラウドのばたつきも抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態にかかる車体前部構造の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す車体前部構造からアブソーバを取り外した状態を示す図である。
【図3】シュラウドの概略構成を示す図である。
【図4】アブソーバの概略構成を示す図である。
【図5】図4の円内拡大図である。
【図6】シュラウドへのアブソーバの仮保持について説明する図である。
【図7】シュラウドへのアブソーバの仮保持について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0016】
図1は、本実施形態にかかる車体前部構造の概略構成を示す図である。図2は、図1に示す車体前部構造からアブソーバを取り外した状態を示す図である。なお、理解を容易にするために、図1および図2では本実施形態の車体前部構造の説明に不要な部材の詳細な図示を省略している。
【0017】
図1に示すように、車体前部構造100では、フロントバンパ104の裏側にアブソーバ150が設けられる。これにより、車体前部の剛性が高まり、車体との接触時に歩行者の脚部を払いあげることができるため、脚部への負荷の低減を図り、ひいては歩行者の下肢を保護することが可能となる。
【0018】
本実施形態のアブソーバ150は、フロントバンパ104よりも後方側に設けられる部材を覆うアンダーカバーとしての役割も兼ね備えている。このため、アブソーバ150は、フロントバンパ104の裏側のほぼ全域に設定されることとなり、比較的大きな部材になる。また上述したように歩行者の下肢を払いあげるという目的を達成するために十分な剛性を確保しなければならず重量が増してしまう。このような大きく且つ重いアブソーバ150を車体に取り付けるためには、作業者はこれを頭部より上に持上げた状態で一方の手で支えながら作業せざるを得ず、作業性の低下を招いていた。
【0019】
そこで、本実施形態では、車体前部の構造物にアブソーバ150を安定的に仮保持させ、作業員が手で支えることなく取付作業を行うことができ、その作業性を大幅に向上させることが可能な車体前部構造100について説明する。なお、アブソーバ150の詳細な構造については後述する。
【0020】
図1および図2に示すように、本実施形態にかかる車体前部構造100は、車体前部のエンジンルーム102の前方近傍に適用される。車体前部に設けられたエンジンルーム102の前方では、上方の車幅方向に上方横部材110が配置され、下方の車幅方向に下方横部材120が配置されている。そして、下方横部材120の上、すなわち上方横部材110と下方横部材120の間には、縦方向にブレース部材130が配置されている。これらの部材が接合されて形成される枠内に、ラジエータ106やコンデンサ108等の冷却性能部品が配置される。
【0021】
なお、上方横部材110としてはフードロックメンバを、下方横部材120としてはフロントロアクロスメンバを、ブレース部材130としてはランプサポートブレースを例示することができる。しかし、これに限定するものではなく、上方横部材110、下方横部材120およびブレース部材130は、車体前部を構成する他の部材としてもよい。
【0022】
ブレース部材130には隔壁であるシュラウド140aおよび140bが固定されている。シュラウド140aおよび140bは、冷却性能部品であるラジエータ106の左右側面にそれぞれ対向して(シュラウド140bにおいてはコンデンサ108を介した状態でラジエータ106に対向して)配置される。これにより、走行中におけるラジエータ106やコンデンサ108への外気の導風促進を図り、且つそれらへのエンジンルーム102からの熱風の回り込みを防止することができる。
【0023】
図3は、シュラウド140aの概略構成を示す図である。図3(a)はシュラウド140aの側面図であり、図3(b)は図3(a)の部分断面図である。なお、シュラウド140aおよび140bは、若干形状が異なるものの、下方近傍における爪部の構造は同一であるため、以下の説明では、車両左側に設けられるシュラウド140a(図2では右側に図示されている)を例示して説明し、シュラウド140bの説明は省略する。
【0024】
シュラウド140aは、下方横部材120よりも前方に突出するようにブレース部材130に固定される(図2参照)。詳細には、図3(a)に示すようにシュラウド140aの車体後方側には固定部142が設けられている。そして、固定部142をブレース部材130の内側に当接させ、固定部142に形成された孔142aに樹脂クリップ(不図示)を挿入して締結することにより、シュラウド140aがブレース部材130に固定される。
【0025】
上記のシュラウド140aの下端近傍には爪部144が設けられている。これにより、後述するアブソーバ150の挿入孔152に爪部144を係合させて、アブソーバ150をシュラウド140aに仮保持させることが可能となる。
【0026】
本実施形態のシュラウド140aでは、その下端近傍に、コの字型のスリット144aを設け、下方のみがシュラウド140a本体に接続された突出部144bを一方側に突出させることにより、爪部144を形成している。また、爪部144が合成樹脂であることから、後に詳述するように、爪部144を挿入孔152へ挿入する際に要する力が軽減される。
【0027】
図4は、アブソーバ150の概略構成を示す図である。図5は図4の円内拡大図であり、図5(a)は挿入孔152近傍の拡大図、図5(b)は図5(a)の断面図である。アブソーバ150は、下方横部材120より前方に突出して車幅方向に配置され、下方横部材120に下方から締結される板状部材である(図1参照)。
【0028】
図4に示すように、アブソーバ150の後方側には、車体(厳密には下方横部材120)への取付用のボルト孔150aが設けられ、かかるボルト孔150aよりも前方に挿入孔152が設けられている。挿入孔152は、アブソーバ150の車長方向の略中央に設けられ、爪部144と係合してアブソーバ150をシュラウド140aに仮保持させる。
【0029】
図5(a)に示すように、挿入孔152は、本実施形態では2回屈折したクランク形状となっていて、一方の辺の中央に凸部152aが突出し、他方の辺の中央が後退している。シュラウド140aの爪部144を挿入孔152に挿入すると、爪部144の両縁がクランク形状の両脇に入り込み、突出部144bが凸部152aに掛止される。換言すれば、挿入孔152の両脇部分(段差部分)によって爪部144が凸部152aに近接するように位置規制される。このような構成により、アブソーバ150の仮保持が可能となる。
【0030】
なお、本実施形態では挿入孔152をクランク形状としたが、これに限定するものではなく、挿入孔152は爪部144を挿入可能且つ突出部144bを係止可能な形状であればよい。
【0031】
アブソーバ150の挿入孔152近傍には、ガイド部154が設けられている(図5(b)参照)。ガイド部154は、挿入孔152に向かって間隔が狭くなる傾斜面154aを有し、シュラウド140aの爪部144を挿入孔152に案内する。
【0032】
図6および図7は、シュラウド140aへのアブソーバ150の仮保持について説明する図である。なお、図6および図7では、車体左側を例示しているが、車体右側においても同様の構造である。
【0033】
アブソーバ150をシュラウド140aに仮保持させる際には、まず、作業員(不図示)は、車体の下方側からアブソーバ150を支持し、図6(a)に示すように爪部144がガイド部154上に位置するようにアブソーバ150をシュラウド140aの下方に配置する。そして、アブソーバ150を破線矢印の方向(上方)に向かって移動させる。すると、図7(a)に示すようにシュラウド140aの下端はガイド部154内に導かれる。
【0034】
アブソーバ150を更に上方に移動することにより、図7(b)に示すように、爪部144はガイド部154の傾斜面154aによって挿入孔152に案内される。本実施形態では挿入孔152に挿入される際に爪部144は、突出している方向とは反対の方向に撓む。
【0035】
図7(b)に示す状態から更にアブソーバ150を上方に移動させ、爪部144を挿入孔152に完全に挿入すると、図3(b)に示す状態となる。この状態では、爪部144は挿入孔152を通過しているため、突出部144bはこれを撓ませる力から解放されて、形成時に屈曲させられた位置に戻る。
【0036】
上述したように、本実施形態のようにガイド部154を備えることにより、アブソーバ150のガイド部154をシュラウド140aの下端近傍に配置し、アブソーバ150を上方に移動させるだけで爪部144が挿入孔152に案内される。したがって、アブソーバ150の左右方向の位置決めを容易に行うことができ、作業性の向上が可能となる。
【0037】
図3(b)の状態において作業員がアブソーバ150から手を離すと、アブソーバ150は自重によって下がり、図7(c)に示すように爪部144が挿入孔152の凸部に係合する。これにより、図6(b)に示すように、アブソーバ150がシュラウド140aに仮保持される。この仮保持によりアブソーバの車体への位置の規制ができるため、アブソーバ150のボルト孔150aと下方横部材120のボルト孔(不図示)の位置が合わない等の作業時の不都合を事前に解消することができる。
【0038】
そして、上述したように、シュラウド140aは下方横部材120よりも前方に突出するように配置されているため(図2参照)、アブソーバ150は、下方横部材120への締結位置(ボルト孔150a)よりも前方においてシュラウド140aに仮保持される。これにより、アブソーバ150はおおむね重心位置を吊下されることとなり、その荷重が車体前方側へ偏ることがない。このため、仮保持時の安定性が増し、仮保持させた状態で作業員が手を離すことができる。したがって、作業員は、アブソーバ150を一方の手で支えることなく取付作業を行うことができ、作業性の大幅な向上が可能となる。
【0039】
上記のようにアブソーバ150をシュラウド140aに仮保持した後に、アブソーバ150を下方横部材120に本締めして取り付けると(車体を組み立てると)、アブソーバ150が若干上昇してシュラウド140aから離れる。このため、本締め後のアブソーバ150とシュラウド140aの位置関係は、図7(c)に示す状態から、再度図3(b)に示す状態となり、爪部144と挿入孔152との係合が解除される。このような構成により、下方横部材に対するシュラウドの位置に若干のずれが生じた場合、すなわち車体の精度予想範囲内で変動した場合でもあっても、シュラウド140aがアブソーバ150を仮保持することが可能となる。
【0040】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0041】
なお、上述した実施形態では、シュラウド140aに仮保持される板状部材としてアブソーバ150を例示したが、これに限定するものではない。本発明は、車体前部の構造部材に下方から取り付けられる他の部材、例えば車体前部のアンダーカバー等にも適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、車体前部に取り付ける部材をその構造部材を仮保持することが可能な車体前部構造に利用することができる。
【符号の説明】
【0043】
100…車体前部構造、102…エンジンルーム、104…フロントバンパ、106…ラジエータ、108…コンデンサ、110…上方横部材、120…下方横部材、130…ブレース部材、140a…シュラウド、140b…シュラウド、142…固定部、144…爪部、144a…スリット、144b…突出部、150…アブソーバ、150a…ボルト孔、152…挿入孔、152a…凸部、152b…凸部、154…ガイド部、154a…傾斜面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンルーム前方の下方に車幅方向に配置される下方横部材と、
前記下方横部材の上に縦方向に配置されるブレース部材と、
前記ブレース部材に固定されて前記下方横部材よりも前方に突出し、ラジエータの左右側面にそれぞれ対向して配置される2つの隔壁と、
前記下方横部材より前方に突出して車幅方向に配置され該下方横部材に下方から締結される板状部材とを備え、
前記隔壁は下端近傍に爪部を有し、
前記板状部材には前記隔壁の爪部と係合して該板状部材を前記隔壁に仮保持させる挿入孔を有していることを特徴とする車体前部構造。
【請求項2】
前記板状部材には、前記挿入孔に向かって間隔が狭くなる傾斜面を有し、前記隔壁の爪部を前記挿入孔に案内するガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−255778(P2011−255778A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−131781(P2010−131781)
【出願日】平成22年6月9日(2010.6.9)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】