説明

車用テント兼用キャリア装置

【課題】従来の自動車用テント装置においては、滅多にしか行くことのないキャンプなど単一の目的だけしか使用しないのに常時自動車に取り付けたままにしておくと、要らないものを常時装備しておく多大なムダがあり、普段は取り外しておいて使用する時に取り付けるという方法を採用するとテント装置が嵩張って重く、取り付けが著しく面倒なことや、取り外したテント装置の保管場所が無いなどの問題を解決することを課題としている。
【解決手段】前記課題を解決するために、車のルーフ上にテント装置を設置可能にすると同時に、当該テント装置の上をルーフキャリアや展望台などとしても多目的に利用可能にする手段を採用した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの車のルーフ上に取り付け可能にしたテントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のルーフ上に取り付け可能なテント装置は、公知の技術であり、例えば特許文献1には、図1に示すテント装置が提案されおり、図1において、下部がフラットで箱状の本体1と、この本体1を覆うカバー2とが、片側の端部で蝶番3によって回動可能に結合され、開口部を防水シート5で覆い、取付金具4などによって自動車のルーフに後付タイプで結合して設置する構成となっており、また特許文献2には、同様で先付タイプの自動車のルーフ開閉機構が提案されている。
【特許文献1】特許公開2000−27493号公報
【特許文献2】特許公開2003−341366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
当該特許文献1の後付タイプのテント装置においては、優れた利便性を有するけれども、滅多にしか行くことのないキャンプなど単一の目的だけしか使用しないにもかかわらず常時自動車に取り付けたままにしておくと、デザイン性や燃費が悪くなることなど要らないものを常時装備しておく大きなムダがあり、普段は取り外しておいて使用する直前に取り付けるという方法を採用したいが、当該テント装置が嵩張って重く、取り付けが著しく面倒なことや、取り外したテント装置の保管場所を確保できないことや保管中に傷を付けてしまうなどの問題を解決することを課題としており、また特許文献2の先付タイプのテント装置の構成においても、滅多に使うことのないテント装置を常時取り付けているムダなどの問題を解決することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために、車のルーフ上にテント装置を設置可能にすると同時に、当該テント装置の上を荷物のルーフキャリアや展望台などとしても多目的に利用可能にすることによって、常時取り付けも問題ないようにする手段を採用した。
【発明の効果】
【0005】
前記手段の採用によってキャンプなどで、テント装置として就寝に使用できると同時に主にルーフキャリアとして荷物の搬送に使用でき、また当該ルーフキャリアの強度を上げて人が上に乗れるようにして、写真撮影や夜空の星の観察などの遊びや趣味を楽しめるなど、多目的に使用可能にすることによって、使用頻度が著しく高まり、車のルーフ上に常時当該装置を取り付けて使用しやすくなることから、従来の殆んど不必要なものを常時取り付けておくムダや、使用する毎に当該テント装置を取り付けるのが著しく面倒なことや、取り外した当該テント装置の保管場所がないなどの問題を解決できると同時に、更に使用者の利便性の著しい向上と安心や遊びや趣味などの大きな心の満足感を得られるなど優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図2、図3は、本発明における後付タイプの実施例の概略の側面図であるが、図2は、通常の走行時の状態を示すが、車のルーフ上に取付金具4によって一見してルーフキャリア6に見えるテント装置が取り付けられ、車の後部には、昇降用の階段7が取り付けられた一般にワンボックスカーやミニバンやオフロード車やSUV車などに普通に見られる外観であるが、テントとして使用する時には、図3に示すように本体1とカバー2とが蝶番3で回動して開き、開口部が防水シート5で覆われ、メッシュなどを使用した窓部8を有する構成となっている。
【0007】
図4は、本発明におけるテント装置の閉まった状態の更に詳細な側断面図であるが、フラットで厚さの薄い箱状の本体1の上部外側に寸法の僅かに大きい箱の蓋状で上部がフラットで水漏れが無く、水たまりの出来ないように僅かに傾斜をつけたカバー2によって覆うことによって内側への雨水やホコリなどの浸入を確実に防止し、一方の端部で本体1とカバー2が蝶番3によって結合され、カバー2にはリブ9が設けられて上に人が乗るのに十分な強度が保持され、カバー2の端には落下防止用や荷物固定用のフェンス11が設けられ、そして底部がフラットな本体1の底には、スポンジやエアーマットなどの緩衝材10が接着固定され寝心地のよい構成となっており、また蝶番部に取り付けられた板状または棒状のバネ14によってカバー2を上げる方向に付勢する構成となっている。
【0008】
本発明において、本体1及びカバー2には、樹脂、金属、或いは樹脂と金属の複合材料などが使用可能であるが、強度や耐久性や軽量化などの面から繊維強化ポリエステル樹脂製などのFRP製が最も適性があり、また避雷の面からカバーにはステンレススチールなどの鉄合金や銅合金などの金属薄板12を上記樹脂にネジ止めなどで固定すると共にアース配線13する方法が更に望ましく、また、前記実施例においては、本体1とカバー2とが、蝶番3を介してカバーが上下動する構成を示したが、この形式に限定されるものではなく、例えばカバーが地面と平行に上がる形式であっても差支えなく、また前記の実施例においては、後付タイプのテント装置を主に記載したが、先付タイプの場合も本発明の範囲内にある。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明においては、テント装置として就寝に使用できると同時にルーフキャリアとして荷物の搬送に使用でき、また当該ルーフキャリアの強度を上げると同時に上側をフラットにして人が上に乗れるようにし、写真撮影や寝ころんで夜空の星の観察などの趣味を楽しめるなど、多目的に使用可能にすることによって、使用頻度が著しく高まり、車のルーフ上に常時当該装置を取り付けて使用しやすくなることから、従来の滅多に使用しないものを常時取り付けておくムダや、使用する毎に当該テント装置を取り付けるのが著しく面倒なことや、取り外した当該テント装置の保管場所がないなどの問題を解決できると同時に、更に使用者の利便性の著しい向上と安心や遊びや趣味などの心の満足感を得られる効果を有する本発明の構成は、採用される可能性が高く産業上の利用可能性大である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来法における車用テント装置の側面図である。
【図2】本発明におけるルーフキャリア兼用テント装置の通常走行時の側面図である。
【図3】本発明における装置のテント使用時の側面図である。
【図4】本発明における装置の詳細を示す側断面図である。
【符号の説明】
【0011】
1 本体 2 カバー
3 蝶番 4 取付金具
5 防水シート 6 ルーフキャリア
7 階段 8 窓部
9 リブ 10 緩衝材
11 フェンス 12 金属薄板
13 アース配線 14 バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車のルーフ上に本体1と当該本体1より僅かに大きく相応して被さるカバー2を設置し、カバー2が上下方向に開閉し、開口部を防水シート5で覆う構成の金具などで車のルーフ上に設けた後付タイプのテント装置において、当該テント装置の上をルーフキャリアや展望台などとして多目的に利用可能にする手段を採用することを特徴とする車用テント兼用キャリア装置。
【請求項2】
車のルーフに一体的にテントを設けた先付タイプのテント装置において、当該テント装置の上をルーフキャリアや展望台などとして多目的に利用可能にする手段を採用することを特徴とする車用テント兼用キャリア装置。
【請求項3】
カバー2にリブ9などによって補強し、人が上に乗れる強度を保持させることを特徴とする請求項1、2記載の車用テント兼用キャリア装置。
【請求項4】
カバー2に繊維強化樹脂を採用し金属薄板12で覆うように設け、車とアース配線13をすることによって避雷することを特徴とする請求項1、2、3記載の車用テント兼用キャリア装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−94287(P2008−94287A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−279392(P2006−279392)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(500019476)
【Fターム(参考)】