説明

車載用情報端末

【課題】車両のおかれた状況に関わらず、最適なタイミングで情報をユーザに提供する車載用情報端末を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置は、自車両の運転者に報知すべき報知情報を取得する(ステップS10)と、その報知情報の緊急度の判断(ステップS20)と、運転者の運転負荷の判断(ステップS60)とをそれぞれ繰り返し行う。その結果、ステップS20で報知情報の緊急度が高いと判断するか、またはステップS60で運転者の運転負荷が低いと判断するまで、ステップS20〜S70の処理を繰り返し実行して報知タイミングを遅延させる。こうして報知情報の報知タイミングを決定し、決定された報知タイミングにしたがって報知情報を報知する(ステップS80)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されて使用される車載用情報端末に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の走行環境を検出し、検出した走行環境に応じて、交通情報や目的地への案内情報などをユーザに提供するタイミングを決定する車載用情報提供装置が特許文献1に開示されている。さらに特許文献1には、こうした情報提供のタイミングを決定する際に、情報の緊急性を考慮することも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−353294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される車載用情報提供装置によれば、車両の走行環境や情報の緊急性に応じて情報提供のタイミングを決定し、そのタイミングに合わせて各種情報をユーザに提供することができる。しかし、一旦決定された情報提供タイミングは、その後に車両の走行環境や情報の緊急性が変動した場合であっても、そのまま変化することはない。したがって、車両のおかれた状況によっては最適な情報提供タイミングとはならないこともあり得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による車載用情報端末は、車両の運転者に報知すべき報知情報を取得する報知情報取得手段と、報知情報の緊急度を判断する緊急度判断手段と、運転者の運転負荷を判断する運転負荷判断手段と、緊急度判断手段による判断結果および運転負荷判断手段による判断結果に基づいて、報知情報の報知タイミングを決定する報知タイミング決定手段と、報知タイミング決定手段により決定された報知タイミングにしたがって報知情報を運転者に報知する報知手段とを備え、緊急度判断手段および運転負荷判断手段は、報知情報の緊急度の判断と運転者の運転負荷の判断とをそれぞれ繰り返し行い、報知タイミング決定手段は、緊急度判断手段および運転負荷判断手段の少なくともいずれか一方により所定の判断結果が得られるまで、報知情報の報知タイミングを遅延させるものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両のおかれた状況に関わらず、最適なタイミングで情報をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による報知処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1のブロック図に示す。図1に示すように、ナビゲーション装置1は、制御部10、振動ジャイロ11、車速センサ12、障害物情報取得部13、車両情報取得部14、GPS(Global Positioning System)受信部15、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)情報受信部16、ハードディスク(HDD)17、表示モニタ18、スピーカ19および入力装置20を備えている。
【0009】
制御部10は、マイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、HDD17に記録されている制御プログラムや地図データに基づいて、各種の処理を実行する。この制御部10により、自車両を目的地まで案内するためのナビゲーション処理として様々な処理が実行される。たとえば、目的地を設定する際の目的地の探索処理、目的地の設定処理、設定された目的地までの推奨経路の探索処理、自車両の現在位置(自車位置)の検出処理、各種の画像表示処理や音声出力処理などが実行される。
【0010】
さらに、自車両の運転に関して運転者に報知すべき情報(以下、報知情報と称する)を適切なタイミングで報知するために、制御部10において報知処理が実行される。この報知処理の内容は後で説明する。
【0011】
振動ジャイロ11は、自車両の角速度を検出するためのセンサである。車速センサ12は、自車両の走行速度を検出するためのセンサである。これらのセンサにより自車両の運動状態を所定の時間間隔ごとに検出することにより、制御部10において自車両の移動方向(進行方向)および移動量が求められる。
【0012】
障害物情報取得部13は、自車両の周囲に存在する障害物に関する情報(以下、障害物情報と称する)を取得する。たとえば、自車両に向かって近づいてくる救急車や消防車等の緊急車両、自車両の前方に存在する交差点や合流地点等に向かって自車両とは別の道路を走行している車両、自車両に向かって近づいてくる歩行者や二輪車等の情報を、障害物情報として取得することができる。
【0013】
ナビゲーション装置1では、対象とする障害物の種類に応じた様々な装置やシステムを障害物情報取得部13として使用することができる。たとえば、ミリ波レーダ等のレーダシステム、カメラと画像処理装置とを組み合わせた障害物検出システム、自車両と他車両の間で各種情報を送受信する車々間通信システム等を、障害物情報取得部13として用いることができる。このとき複数の装置やシステムを組み合わせて使用してもよい。あるいは、自車両に備えられたこれらの装置やシステムから送信される障害物情報を受信することにより、障害物情報取得部13において障害物情報を取得してもよい。
【0014】
車両情報取得部14は、自車両から出力される車両情報を取得して制御部10へ出力する。車両情報とは、自車両の運転状態に関する情報である。たとえば、アクセル、ブレーキ、シフトレバー、ウィンカー、ワイパー、ヘッドランプ等の操作部材の操作状態、ステアリングの舵角、自車両の角速度および走行速度、自車両における各種挙動制御(たとえば、ABS(Antilock Brake System)、TCS(Traction Control System)、スタビリティコントロール等)の動作状態などを表す情報が、車両情報として自車両から車両情報取得部14へ送信される。なお、自車両から車両情報取得部14への車両情報の送信は、たとえばCAN(Control Area Network)を介して行われる。
【0015】
GPS受信部15は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部10へ出力する。GPS信号には、自車両の現在位置を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻に関する情報が含まれている。したがって、所定数以上のGPS衛星からGPS信号を受信することにより、これらの情報に基づいて、自車両の現在位置を制御部10において算出することができる。このGPS信号に基づく自車両の現在位置の算出結果と、前述の振動ジャイロ11および車速センサ12の各検出結果に基づく移動方向および移動量の算出結果とにより、所定時間ごとに自車両の現在位置が検出される。
【0016】
VICS情報受信部16は、図示しないVICSセンターからナビゲーション装置1に対して送信されるVICS情報を受信する。このVICS情報をVICS情報受信部16が受信することにより、渋滞情報を始めとする様々な道路交通情報がナビゲーション装置1において取得される。VICS情報受信部16により受信されたVICS情報は、制御部10に出力され、渋滞情報の表示や推奨経路の探索などに利用される。さらに、前述のような報知情報をVICS情報に基づいて報知することもできる。たとえば、自車両が走行している道路の前方にある渋滞や事故の情報をVICS情報により取得し、その内容を運転者に対して報知することができる。
【0017】
なお、VICSセンターからナビゲーション装置1へのVICS情報の送信は、主に高速道路上に設置されている電波ビーコンや、主に一般道路上に設置されている光ビーコン、またはFM多重放送によって行われる。電波ビーコンや光ビーコンは、その設置地点付近を通過する車両に対して、電波あるいは光(赤外線)により局所的にVICS情報を送信するものである。これに対して、FM多重放送では比較的広い地域に対してVICS情報を送信することができる。
【0018】
HDD17は不揮発性の記録媒体であり、制御部10において上記のような処理を実行するための制御プログラムや地図データなどが記録されている。HDD17に記録されているデータは、必要に応じて制御部10の制御により読み出され、制御部10が実行する様々な処理や制御に利用される。
【0019】
HDD17に記録された地図データは、経路計算データと、道路データと、背景データとを含む。経路計算データは、目的地までの推奨経路を探索する際などに用いられるデータである。道路データは、道路の形状や種別などを表すデータである。背景データは、地図の背景を表すデータである。なお、地図の背景とは、地図上に存在する道路以外の様々な構成物である。たとえば、河川、鉄道、緑地帯、各種構造物などが背景データによって表される。
【0020】
上記の地図データの中には、様々な種類の施設に関するPOI(Point Of Interest)データも含まれる。たとえば、旅館やホテル等の宿泊施設、レストラン、ガソリンスタンド、コンビニエンスストアなどの様々な施設について、その種類と位置の情報がPOIデータに記録されている。このPOIデータに基づいて、施設の種類に応じたアイコンが地図上に表示される。
【0021】
地図データにおいて各道路の最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、各道路は所定の道路区間にそれぞれ対応する複数のリンクによって構成されており、リンク単位で経路計算データおよび道路データが表現されている。経路計算データには、各道路区間に対応するリンクごとに、車両が当該道路区間を走行する際の通過所要時間に応じたリンクコストが設定されている。このリンクコストに基づいて、出発地から目的地までの通過所要時間が最小となるリンクの組合せを求めることにより、ナビゲーション装置1において推奨経路の探索が行われる。
【0022】
なお、上記ではナビゲーション装置1において地図データがHDD17に記録されている例を説明したが、これらをHDD以外の記録媒体に記録することとしてもよい。たとえば、CD−ROMやDVD−ROM、メモリカードなどに記録された地図データを用いることができる。すなわち、本実施の形態によるナビゲーション装置では、どのような記録媒体を用いてこれらのデータを記憶してもよい。
【0023】
表示モニタ18は、ナビゲーション装置1において様々な画面表示を行うための装置であり、液晶ディスプレイ等を用いて構成される。この表示モニタ18により、地図画面の表示や推奨経路の案内表示などが行われる。さらに、前述のような運転者に対する報知情報を表示モニタ18の表示画面として出力することもできる。表示モニタ18に表示される画面の内容は、制御部10が行う画面表示制御によって決定される。表示モニタ18は、たとえば自車両のダッシュボード上やインストルメントパネル内など、運転者であるユーザが見やすいような位置に設置されている。
【0024】
スピーカ19は、制御部10の制御により、車両の走行に関する様々な音声情報を出力する。たとえば、推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するための経路案内用の音声や、各種の警告音などが出力される。さらに、運転者に対する報知情報をスピーカ19からの音声により出力してもよい。
【0025】
入力装置20は、ナビゲーション装置1を動作させるための様々な入力操作をユーザが行うための装置であり、各種の入力スイッチ類を有している。ユーザは、入力装置20を操作することにより、たとえば、目的地に設定したい施設や地点の名称等を入力したり、予め登録された登録地の中から目的地を選択したり、地図を任意の方向にスクロールしたりすることができる。この入力装置20は、操作パネルやリモコンなどによって実現することができる。あるいは、入力装置20を表示モニタ18と一体化されたタッチパネルとしてもよい。
【0026】
ユーザが入力装置20を用いて目的地を設定するための操作を行うと、制御部10により、その操作内容に応じた目的地の設定処理が実行され、目的地が設定される。こうして目的地が設定されると、前述のようにして検出された自車両の現在位置を出発地として、前述の経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムの演算によるルート探索処理を行う。このルート探索処理により、出発地から目的地まで至る推奨経路が探索されると、探索された推奨経路にしたがってルート案内が行われ、自車両が目的地まで誘導される。
【0027】
なお、上記のようなルート案内を行うための処理は、制御部10において前述の報知処理の一部として行われる。すなわち、ナビゲーション処理によって生成されたルート案内情報、たとえば誘導交差点の形状、誘導交差点までの距離、誘導交差点における自車両の進行方向などに関する情報が、報知処理によって報知情報の一部として取得され、画像や音声などにより運転者へ報知される。
【0028】
さらに、運転者が注意を要する特定の道路状況に対応する地点(要注意地点)が自車両の前方に存在するか否かを地図データに基づいて検索し、検索された要注意地点について報知するための情報を報知情報としてのルート案内情報に含めてもよい。たとえば、信号、一時停止、踏切、進入禁止等の交通規制がある地点、急カーブ地点、事故多発地点、凍結等によりスリップしやすい地点などを要注意地点として、これらの情報を地図データ内にあらかじめ記録しておく。こうした要注意地点が自車両の前方にあるか否かを地図データに基づいて判定し、ある場合は制御部10が行うナビゲーション処理により、その要注意地点について運転者に注意を喚起するための情報をルート案内情報として生成することができる。
【0029】
なお、上記のような要注意地点の情報を外部から取得してもよい。たとえば、VICS情報受信部16により受信されるVICS情報の一部として取得することができる。あるいは、携帯電話網などの無線通信回線を介して取得したり、DSRC(Dedicated Short Range Communication)を利用して取得したりしてもよい。
【0030】
次に、ナビゲーション装置1において実行される報知処理について説明する。前述のようにナビゲーション装置1は、制御部10により、自車両の運転に関する報知情報を適切なタイミングで報知するための報知処理を実行する。この報知処理では、ナビゲーション処理によって生成された各種のルート案内情報、VICS情報受信部16により受信されたVICS情報に含まれる渋滞情報および事故情報、障害物情報取得部13により取得された障害物情報などを報知情報として取得し、運転者に対して報知する。このとき、取得した報知情報の緊急度を判断すると共に運転者の運転負荷を判断し、これらの判断結果に基づいて報知タイミングを決定する。これにより、運転者にとって最適なタイミングで報知情報を提供できるようにしている。
【0031】
本実施形態による報知処理のフローチャートを図2に示す。このフローチャートは、ナビゲーション装置1において報知すべき報知情報が存在する場合に、制御部10により実行されるものである。
【0032】
ステップS10において、制御部10は、運転者に報知すべき報知情報を取得する。この報知情報の取得は、取得対象とされる報知情報の種類に応じて異なる方法で行われる。たとえば、ナビゲーション処理により生成されたルート案内情報を報知情報として取得する場合は、制御部10内の処理によってこれを取得することができる。一方、VICS情報に含まれる渋滞情報や事故情報を報知情報として取得する場合は、VICS情報受信部16を用いてこれらの情報を取得することができる。また、障害物情報を報知情報として取得する場合は、障害物情報取得部13を用いてこれを取得することができる。
【0033】
なお、上記で説明した以外の方法を用いて報知情報を取得してもよい。たとえば、携帯電話網などの無線通信回線を介して報知情報を取得したり、道路上に設置されたDSRC用のアンテナから送信される報知情報を受信することでこれを取得したりしてもよい。
【0034】
ステップS20において、制御部10は、ステップS10で取得した報知情報が緊急性の高い情報であるか否かを判定する。ここでは、取得した報知情報の種類および内容に基づいて、たとえば以下(1)〜(3)のような方法により報知情報の緊急度を判断することができる。
【0035】
(1)ルート案内情報を報知情報として取得した場合
この場合、自車両の現在位置からそのルート案内情報が対象とする誘導交差点または要注意地点までの距離を求め、その距離に基づいて緊急度を判断することができる。すなわち、自車両の現在位置から誘導交差点または要注意地点までの距離が所定のしきい値、たとえば100m以内であれば緊急性が高いと判定し、しきい値以上であれば緊急性が低いと判断する。このしきい値の大きさはルート案内情報の内容に応じて変化させてもよい。たとえば、誘導交差点に対するルート案内情報のしきい値よりも、要注意地点に対するルート案内情報のしきい値を大きくする。これにより、要注意地点に対するルート案内情報について、誘導交差点より遠くの距離でも緊急度が高いと判断することができる。
【0036】
(2)渋滞情報や事故情報を報知情報として取得した場合
この場合、自車両の現在位置からその渋滞情報または事故情報が表す渋滞や事故の発生地点までの距離を求め、その距離に基づいて緊急度を判断することができる。すなわち、自車両の現在位置から渋滞や事故の発生地点までの距離が前述のような所定のしきい値以内であれば緊急性が高いと判定し、しきい値以上であれば緊急性が低いと判断する。ここでも前述のように、渋滞情報や事故情報の内容に応じてしきい値の大きさを変化させてもよい。たとえば、渋滞の距離が長いほどしきい値を大きくしたり、渋滞の程度や事故の程度が深刻であるほどしきい値を大きくしたりすることができる。
【0037】
(3)障害物情報を報知情報として取得した場合
この場合、取得した障害物情報の内容に基づいて緊急度を判断することができる。たとえば、取得した障害物情報が緊急車両、歩行者、二輪車等の接近を表すものであれば緊急性が高いと判定する一方で、交差点または合流地点へ向かう他車両の存在を表すものであれば緊急性が低いと判定する。このとき、自車両の現在位置から当該障害物までの距離を考慮して緊急性を判断してもよい。あるいは、障害物情報を報知情報として取得した場合は、その内容に関わらず常に緊急性が高いと判定してもよい。
【0038】
なお、上記(1)〜(3)以外の方法により報知情報の緊急度を判断してもよい。たとえば、報知情報の中に緊急度を表す情報を入れておき、これに基づいて緊急度を判断することもできる。
【0039】
ステップS20では、以上説明したような方法により報知情報の緊急度を判断することができる。その結果、緊急性が高いと判定した場合はステップS80へ進み、低いと判定した場合はステップS30へ進む。
【0040】
ステップS30において、制御部10は、自車両の走行環境に関する情報(以下、走行環境情報と称する)を取得する。ここでは、HDD17に記録された地図データに基づいて走行環境情報を取得することができる。たとえば、自車両が走行中の道路または自車両の前方に存在する道路がカーブしている場合は、そのカーブの大きさ(半径、曲率等)やカーブ進入までの時間などを走行環境情報として取得する。なお、カーブ進入までの時間は、自車両の現在位置からカーブ開始点までの距離を地図データに基づいて求め、その距離と自車両の走行速度から算出することができる。また、自車両の前方にトンネルの出入り口がある場合は、自車両の現在位置からその出入り口までの距離などを走行環境情報として取得する。あるいは、HDD17により記憶された地図データのうち、自車両の現在位置に応じた所定範囲の地図データを走行環境情報として取得してもよい。
【0041】
さらに、自車両の前方を走行している車両との車間距離を走行環境情報として取得してもよい。この場合、自車両に搭載されたレーダ等により前方車両との車間距離を計測し、その計測結果を走行環境情報として取得することができる。なお、障害物情報取得部13を用いてもよい。上記のもの以外にも、自車両の走行環境に関する様々な情報を走行環境情報として取得することができる。
【0042】
ステップS40において、制御部10は、車両情報取得部14を用いて自車両の運転状態に関する車両情報を取得する。ここでは前述のように、自車両に搭載されている各種操作部材の操作状態や、自車両の挙動制御の動作状態などを示す情報を、車両情報として取得する。
【0043】
ステップS50において、制御部10は、ステップS30で取得した走行環境情報と、ステップS40で取得した車両情報とに基づいて、自車両における運転者の運転負荷の度合いを表す運転負荷度数を算出する。ここでは、走行環境情報と車両情報の各々について、その事象ごとの運転負荷に応じた度数を設定する。こうして走行環境情報と車両情報のそれぞれについて設定された運転負荷度数を合計することで、自車両における運転負荷度数を算出することができる。
【0044】
走行環境情報については、たとえば、自車両の前方に存在する道路がカーブしており、そのカーブの大きさやカーブ進入までの時間を示す情報が走行環境情報として取得された場合は、これらの値が小さいほど大きな度数を走行環境情報の運転負荷度数として設定することができる。また、自車両の前方にトンネルの出入り口があり、自車両の現在位置からその出入り口までの距離が走行環境情報として取得された場合は、その距離が小さいほど大きな度数を走行環境情報の運転負荷度数として設定することができる。なお、前述のように自車両の現在位置に応じた所定範囲の地図データを走行環境情報として取得した場合は、その地図データと自車両の現在位置に基づいて自車両の前方にカーブやトンネル出入り口が存在するか否かを判定し、存在する場合はそれに応じた運転負荷度数を上記のようにして設定することができる。走行環境情報に複数の事象が含まれる場合は、それぞれの事象ごとに運転負荷度数を設定し、それらを合計して走行環境情報の運転負荷度数とすればよい。
【0045】
一方、車両情報については、たとえば自車両において操作されている操作部材の数が多いほど、また動作状態にある挙動制御の種類が多いほど、車両情報の運転負荷度数として大きな値を設定することができる。このとき、操作部材の種類や挙動制御の状態に応じて設定する運転負荷度数の大きさを変化させてもよい。さらに、ステアリングの舵角や自車両の走行速度が大きいほど、車両情報の運転負荷度数として大きな値を設定することもできる。
【0046】
なお、以上説明したような各事象に応じた運転負荷度数は、予めテーブル化してHDD17や制御部10内のメモリに記憶しておいてもよい。こうしたテーブル値を用いることにより、運転負荷度数を容易に素早く算出することができる。
【0047】
ステップS60において、制御部10は、ステップS50で算出した運転負荷度数が所定のしきい値以上であるか否かを判定する。このしきい値には、運転者が運転に集中すべき状況であると推測されるときの運転負荷度数に応じた値が設定される。たとえば自車両が以下(1)〜(7)に述べるような状況のいずれかにあるときは、運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると考えられる。したがって、これらのときに算出される運転負荷度数よりも小さくなるように、ステップS60の判定に用いるしきい値を予め設定しておくようにすることが好ましい。
【0048】
(1)挙動が不安定
ステップS40で取得した車両情報において、ABS、TCS、スタビリティコントロール等の挙動制御が動作中であることが示されていた場合、またはステアリングの舵角が自車両の走行速度に応じて決定される許容値を上回っている場合は、自車両の挙動が不安定であるため運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると判断する。
【0049】
(2)急減速中
ステップS40で取得した車両情報において、ブレーキの操作量が所定値以上であることが示されていた場合、または自車両の走行速度の減少率が所定値以上である場合は、自車両が急減速中であるため運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると判断する。
【0050】
(3)急旋回中
ステップS40で取得した車両情報における自車両の走行速度から急旋回となる舵角を求め、その舵角よりもステアリングの舵角が大きい場合は、自車両が急旋回中であるため運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると判断する。
【0051】
(4)トンネル出入り口付近を走行中
トンネル出入り口付近では、周囲の明るさが急激に変化するため、運転者の視界が悪化することが予想される。したがって、ステップS30で取得した走行環境情報において、自車両の現在位置からトンネル出入り口までの距離が所定値未満である場合は、自車両がトンネル出入り口付近を走行中であるため運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると判断する。
【0052】
(5)急カーブを走行中または急カーブに進入直前
ステップS30で取得した走行環境情報において、自車両が走行中の道路または自車両の前方の道路がカーブしている場合は、そのカーブの半径または曲率と、自車両が安全に走行できるカーブの半径(安全半径)または曲率(安全曲率)とを比較する。このときの安全半径または安全曲率は、地図データから得られる制限速度や、ステップS40で取得した車両情報における自車両の走行速度に基づいて決定することができる。その結果、自車両が走行中の道路におけるカーブの半径が安全半径未満、または曲率が安全曲率以上である場合は、運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると判断する。一方、自車両の前方の道路におけるカーブの半径が安全半径未満、または曲率が安全曲率以上である場合は、自車両の走行速度に基づいてカーブ進入までの時間を算出し、その時間と、運転者が報知情報を安全に確認するのに必要な時間として予め設定された安全時間とを比較する。その結果、カーブ進入までの時間が安全時間未満であれば、運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると判断する。
【0053】
(6)車線変更中または右左折中
ステップS40で取得した車両情報において、ウィンカーが点灯中であることが示されており、かつ、ステアリングの舵角が所定値以上である場合は、自車両が車線変更中または右左折中であるため運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると判断する。このとき、自車両の角速度や走行速度などをさらに用いて判断を行ってもよい。
【0054】
(7)前方車両との車間が狭い
ステップS30で取得した走行環境情報において、自車両の前方を走行している車両との車間距離が所定値未満、たとえば10m未満である場合は、自車両と前方車両との車間が狭いため運転負荷が高く、運転者が運転に集中すべき状況であると判断する。このとき、自車両の走行速度に応じて狭いと判断する車間距離を変化させてもよい。
【0055】
ステップS60における判定のしきい値は、以上説明した(1)〜(7)のような状況に該当するときの運転負荷度数よりも低い値となるように予め設定されている。換言すると、上記の各状況に該当するような走行環境情報または車両情報が取得された場合は、予め設定されたしきい値よりも大きな運転負荷度数がステップS50において算出されるようにする。一方、これらの状況に該当しない場合は、しきい値よりも小さな運転負荷度数がステップS50において算出されるようにする。これにより、運転者の運転負荷が高いか低いかを判断することができる。
【0056】
なお、上記(1)〜(7)以外の状況においても、運転負荷度数がしきい値以上であるとして運転負荷が高いと判断してもよい。たとえば、単独では上記(1)〜(7)に該当する程ではない複数の状態が同時に起きているような状況のときに、運転負荷が高いと判断する。具体的には、自車両が緩やかなカーブを走行しているときに、前方車両との車間が前述の所定値よりも大きくかつ別の所定値未満である場合、たとえば10m以上20m未満である場合などに、運転負荷が高いと判断することができる。
【0057】
ステップS60では、以上説明したような方法により運転者の運転負荷が高いか否かを判断することができる。その結果、運転負荷度数がしきい値以上である場合は、運転者の運転負荷が高いと判断してステップS70へと進む。一方、運転負荷度数がしきい値未満である場合は、運転者の運転負荷が低いと判断してステップS80へと進む。
【0058】
ステップS70において、制御部10は、ステップS10で取得した報知情報を加工する。ここでは、当該報知情報を報知するタイミングが後述のようにして遅延されるため、その遅延に応じて報知情報の内容を必要に応じて補正する。たとえば、ルート案内情報を報知情報として取得した場合は、自車両の走行速度と一回当たりの遅延時間とに基づいて、そのルート案内情報における報知対象の誘導交差点または要注意地点までの距離を補正する。渋滞情報や事故情報を報知情報として取得した場合も同様に、自車両の走行速度と一回当たりの遅延時間とに基づいて、その渋滞情報または事故情報における報知対象の渋滞または事故までの距離を補正する。このようにすることで、遅延時間中の自車両の動きを考慮して報知情報の内容を正しく補正することができる。なお、障害物情報を報知情報として取得した場合は、自車両の動きに加えてさらに障害物の動きを考慮して当該障害物までの距離を補正することで、報知情報の加工を行うことが好ましい。
【0059】
ステップS70を実行したら、制御部10はステップS20へ戻る。すなわち、ステップS20が肯定判定されるか、ステップS60が否定判定されるまでの間、制御部10はステップS20〜S70の処理を所定の処理サイクルで繰り返し実行する。
【0060】
一方、ステップS80において制御部10は、ステップS10で取得した報知情報を運転者に対して報知する。ここでは、報知情報が表す内容を表示モニタ18の表示画面として出力したり、スピーカ19からの音声として出力したりすることで、運転者に対して報知情報を報知することができる。なお、報知情報の内容に応じて出力形態を変化させてもよい。
【0061】
ステップS80を実行したら、制御部10は図2のフローチャートを終了する。このようにしてナビゲーション装置1における報知処理が実行される。
【0062】
以上説明したように、ステップS20が否定判定され、かつステップS60が肯定判定されることにより、ステップS20〜S70の処理が繰り返し実行され、報知情報の報知タイミングが遅延される。このときの遅延時間は、ステップS20〜S70の処理を実行した回数に、処理サイクルに応じた一回当たりの遅延時間を乗じた値として求められる。なお、一回目の処理においてステップS20が肯定判定またはステップS60が否定判定された場合、制御部10は報知タイミングを遅延させることなく、取得した報知情報を直ちに報知する。このような制御部10の処理により、ナビゲーション装置1における報知情報の報知タイミングが決定される。
【0063】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏することができる。
【0064】
(1)ナビゲーション装置1は、制御部10の処理により、自車両の運転者に報知すべき報知情報を取得(ステップS10)し、その報知情報の緊急度の判断(ステップS20)と、運転者の運転負荷の判断(ステップS60)とをそれぞれ繰り返し行う。これらの判断のうち少なくともいずれか一方により所定の判断結果が得られるまで、ステップS20〜S70の処理を繰り返し実行することで、報知タイミングを遅延させる。こうして報知情報の報知タイミングを決定し、決定された報知タイミングにしたがって報知情報を報知する(ステップS80)。このようにしたので、自車両のおかれた状況に関わらず、最適なタイミングで取得した報知情報を運転者であるユーザに提供することができる。
【0065】
(2)制御部10は、ステップS10で報知情報を取得すると、その報知情報の緊急度が高いか否かをステップS20において判断し、運転者の運転負荷が高いか低いかをステップS60において判断する。その結果、ステップS20で報知情報の緊急度が高いと判断した場合、またはステップS60で運転者の運転負荷が低いと判断した場合は、ステップS20〜S70の処理を繰り返さずに、ステップS80を直ちに実行して報知情報を報知する。一方、ステップS20で報知情報の緊急度が低いと判断し、かつステップS60で運転者の運転負荷が高いと判断した場合は、ステップS20〜S70の処理を繰り返すことで報知情報の報知タイミングを遅延させるようにした。これにより、報知情報の緊急度および運転者の運転負荷に応じて最適なタイミングで報知情報を運転者に報知することができる。
【0066】
(3)制御部10は、報知情報の報知タイミングを遅延させるときには、その遅延に応じて報知情報を加工する(ステップS70)。これにより、遅延時間中の自車両の動きや周囲状況の変化に対応して報知情報の内容を正しく補正することができる。
【0067】
(4)制御部10は、自車両の走行環境に関する走行環境情報と、自車両の運転状態に関する車両情報とを取得する(ステップS30、S40)。ステップS60では、こうして取得された走行環境情報と車両情報との少なくともいずれか一方に基づいて、運転者の運転負荷を判断する。すなわち、走行環境情報と車両情報の内容から、自車両がたとえば前述の(1)〜(7)のような各状況のうちのいずれかにあるかを判断し、これらの状況にある場合は運転負荷が高いと判断するようにした。これにより、自車両のおかれた状況を正しく認識できるため、その認識結果から運転負荷の判断を正確に行うことができる。
【0068】
(5)ナビゲーション装置1は、振動ジャイロ11、車速センサ12、GPS受信部15などを用いて自車両の現在位置を検出すると共に、HDD17により地図データを記憶する。ステップS30では、たとえば、検出された自車両の現在位置と、HDD17により記憶された地図データのうち自車両の現在位置に応じた所定範囲の地図データとを走行環境情報として取得することができる。自車両がカーブ走行中である場合、制御部10はステップS60において、これらの走行環境情報に基づいて自車両がカーブ走行中であることを判断し、運転者の運転負荷が高いと判断することができる。これにより、運転者が運転に集中すべきカーブ走行中には緊急度が低い報知情報について報知せず、カーブ走行が終了したときに報知することができる。
【0069】
(6)制御部10は、運転者の運転負荷の度合いを表す運転負荷度数を算出する(ステップS50)。ステップS60では、この運転負荷度数が所定のしきい値以上であるか否かを判定することにより、運転者の運転負荷を判断するようにした。これにより、様々な状況において運転負荷を正確に判断することができる。
【0070】
−変形例−
なお、以上説明した実施の形態は、次のように変形してもよい。
【0071】
(1)ステップS50において運転負荷度数を算出せずに運転者の運転負荷を判断してもよい。この場合、制御部10はステップS60において、ステップS30、S40でそれぞれ取得した走行環境情報や車両情報に基づいて、運転者が運転に集中すべき状況にあるか否かを判断する。なお、運転者が運転に集中すべき状況とは、たとえば前述の(1)〜(7)のような各状況である。その結果、運転者が運転に集中すべき状況にあると判断したときは、ステップS70を経てステップS20へ戻り、報知タイミングを遅延させるようにする。
【0072】
(2)報知タイミングを遅延させることで不要となった報知情報については、報知せずに消去してもよい。たとえば、ルート案内情報を報知情報として取得したが、そのルート案内情報の対象となる誘導交差点または要注意地点を自車両が通過してしまった場合は、これを報知せずに消去することが好ましい。
【0073】
(3)上記実施の形態では本発明をナビゲーション装置に適用した例について説明したが、ナビゲーション装置以外の車載情報端末において適用してもよい。車両に搭載されており、報知情報を取得して運転者に報知するものである限り、どのような車載情報端末でも本発明を適用することができる。
【0074】
以上説明した実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0075】
1:ナビゲーション装置、10:制御部、11:振動ジャイロ、12:車速センサ、
13:障害物情報取得部、14:車両情報取得部、15:GPS受信部、
16:VICS情報受信部、17:HDD、18:表示モニタ、19:スピーカ、
20:入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運転者に報知すべき報知情報を取得する報知情報取得手段と、
前記報知情報の緊急度を判断する緊急度判断手段と、
前記運転者の運転負荷を判断する運転負荷判断手段と、
前記緊急度判断手段による判断結果および前記運転負荷判断手段による判断結果に基づいて、前記報知情報の報知タイミングを決定する報知タイミング決定手段と、
前記報知タイミング決定手段により決定された報知タイミングにしたがって前記報知情報を前記運転者に報知する報知手段とを備え、
前記緊急度判断手段および前記運転負荷判断手段は、前記報知情報の緊急度の判断と前記運転者の運転負荷の判断とをそれぞれ繰り返し行い、
前記報知タイミング決定手段は、前記緊急度判断手段および前記運転負荷判断手段の少なくともいずれか一方により所定の判断結果が得られるまで、前記報知情報の報知タイミングを遅延させることを特徴とする車載用情報端末。
【請求項2】
請求項1に記載の車載用情報端末において、
前記緊急度判断手段は、前記報知情報の緊急度が高いか低いかを判断し、
前記運転負荷判断手段は、前記運転者の運転負荷が高いか低いかを判断し、
前記報知タイミング決定手段は、
前記緊急度判断手段により前記報知情報の緊急度が高いと判断された場合、または前記運転負荷判断手段により前記運転者の運転負荷が低いと判断された場合は、前記報知手段に前記報知情報を直ちに報知させ、
前記緊急度判断手段により前記報知情報の緊急度が低いと判断され、かつ前記運転負荷判断手段により前記運転者の運転負荷が高いと判断された場合は、前記報知情報の報知タイミングを遅延させることを特徴とする車載用情報端末。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車載用情報端末において、
前記報知タイミング決定手段により前記報知情報の報知タイミングが遅延されたとき、当該遅延に応じて前記報知情報を加工する加工手段をさらに備えることを特徴とする車載用情報端末。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の車載用情報端末において、
前記車両の走行環境に関する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、
前記車両の運転状態に関する車両情報を取得する車両情報取得手段とをさらに備え、
前記運転負荷判断手段は、前記走行環境情報取得手段により取得された走行環境情報と、前記車両情報取得手段により取得された車両情報との少なくともいずれか一方に基づいて、前記運転者の運転負荷を判断することを特徴とする車載用情報端末。
【請求項5】
請求項4に記載の車載用情報端末において、
前記車両の現在位置を検出する位置検出手段と、
地図データを記憶する地図データ記憶手段とをさらに備え、
前記走行環境情報取得手段は、前記位置検出手段により検出された前記車両の現在位置と、前記地図データ記憶手段により記憶された地図データのうち前記車両の現在位置に応じた所定範囲の地図データとを、前記走行環境情報として取得し、
前記運転負荷判断手段は、前記走行環境情報取得手段により取得された前記車両の現在位置および地図データに基づいて前記車両がカーブ走行中であるか否かを判断し、カーブ走行中であると判断した場合は、前記運転者の運転負荷が高いと判断することを特徴とする車載用情報端末。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の車載用情報端末において、
前記運転者の運転負荷の度合いを表す運転負荷度数を算出する運転負荷度数算出手段をさらに備え、
前記運転負荷判断手段は、前記運転負荷度数が所定のしきい値以上であるか否かを判定することにより、前記運転者の運転負荷を判断することを特徴とする車載用情報端末。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−237217(P2011−237217A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107264(P2010−107264)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】