説明

車載用電子機器盗難監視システム

【課題】センサーを細工してあたかも車載用電子機器が車両から正常に取外されたようにすることを不可能にすると共に、盗難の状況を知らしめる車載用電子機器盗難監視システムを提供する。
【解決手段】車載用電子機器であるポータブルカーナビケーション装置1が取外されたことを検出する傾き検出部50を装置本体10に内蔵して設け、傾き検出部50によりポータブルカーナビゲーション装置1の取り外しを検出し、ロック制御部408によりポータブルカーナビケーション装置1の作動が不可能な状態にロックする。そして、不一致回数検出部411で不正なパスワードの入力が連続して所定回数以上あるとこれを検出し、送信部60よりメールアドレスで特定された受信装置90に不正使用された旨と現在位置の情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用のナビゲーション装置のように、車両に取り外し可能に搭載される車載用機器に関するものであり、特に、車載用電子機器が盗難によって車両から取り外されたことを検出して、該車載用電子機器を使用不可能な状態とするとともに当該車載用電子機器の位置情報を所定の通信先に通知することにより盗難を抑止できるようにした車載用電子機器盗難監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近ではナビゲーション装置、音楽プレーヤー、DVDプレーヤー、アナログ放送やデジタル放送に対応したテレビジョン受信機など各種の電子機器が小型化され、携帯可能な装置として、あるいは車載用の装置として提供されている。特に車載用の装置としては、上記の各種機能を複合して備えた電子機器も提供されている。
【0003】
これらの車載用電子機器は、例えば、ナビゲーション装置のように車両のダッシュボードに取り付けて用いられるものがある。また、最近では内蔵電源やAC電源接続手段などを備え、車両から取り外して外部に携帯し、携帯機器あるいは家庭内でも使用できる車載・携帯兼用の電子機器も提供されている。このような車載用機器は、ダッシュボードからの取り外しが比較的に容易であるため盗難の対象になりやすい。
【0004】
これらの車載用電子機器が盗難にあった場合の対処方法として種々の提案がなされている。例えば、従来においては、下記の特許文献1(特開2004−355241号公報)に車両用通信ECUおよびその盗難監視方法の発明が開示されている。
【0005】
この特許文献1に開示された技術は、車載用機器が無線機を通じて外部との間で通信を行う装置に関するものであり、車載用機器の車両への取り付け状態を検出するセンサーを設け、このセンサーによって盗難のような異常な取り外しを監視するようにしたものである。そして、センサーからの検出出力により無線機を通じて管理センターに盗難されたことを知らせると同時に、当該無線機を使用不能にロックするようになっている。
【0006】
上記センサーの具体的な構成としては、車載用機器の車両取付け端部に凹部を形成し、車両側には凹部に嵌合する凸部を形成し、凹部に凸部が嵌合しているか否かを検出するものである。また、他の構成としては、車両のバッテリーから電源の供給を受けるための車両コネクターに対応してセンサーを設けたものも考慮されている。
【0007】
また、この特許文献1に開示された車載用電子機器は、取り外し異常状態を正常状態に復帰させるための対策として、車両に最初に取付けた際に登録したパスワードを利用している。再度車載用電子機器が車両に取り付けられた時には、パスワードを入力するようにして、当初に登録したパスワードと比較し、入力されたパスワードが正しいかを判断し、正しいときには異常取り外しフラグをリセットして正常状態に復帰させるようにしている。
【0008】
一般に、第三者の不正使用を検出して処置する従来技術として、下記の特許文献2(特開2001−175600号公報)に開示された技術が提案されている。この技術は、業務システムにおいて、ユーザから投入されたパスワードが予め登録されたパスワードに一致するか否かを判定するものである。そして、入力されたパスワードが連続して所定回数以上不一致と判定したとき当該ユーザについて登録されたメールアドレス宛に不正アクセスを通知する電子メールを送信するものである。このようにして、ユーザは第三者の不正使用を知り得るので、その対応を直ちにとることができる。
【0009】
更に、盗難にあった自動車の現在位置を報知する技術として、下記の特許文献3(特開2002−127873号公報)に開示された技術が提案されている。この技術は、自動車がカーナビゲーションシステムを搭載していることに着目し、盗難にあったことを検出してこの検出の情報をセキュリティセンターに送信すると共に、ナビゲーションシステムを用いて、盗難された自動車の現在位置の情報を同じくセキュリティセンターに送信するようにしたものである。このようにして、セキュリティセンターにおいては、自動車が盗難されたことと、盗難車の現在位置を把握することができるので、盗難に対する迅速な措置をとることができる。
【特許文献1】特開2004−355241号公報(段落[0018]〜段落[0020]、段落[0029]〜段落[0037])
【特許文献2】特開2001−175600号公報(段落[0005]、段落[0011]〜段落[0012])
【特許文献3】特開2002−127873号公報(段落[0042]〜段落[0048]、段落[0054])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献1に開示された車載用電子機器においては、車載用機器の取り外しを監視するセンサーが外部に露出しているため、センサーを異常な取り外しでないように細工を行なうことが可能である。そのため、センサーが正常に動作せず車載用機器が取り外されたことを検出できない。その結果、従来技術は車載用機器の異常な取り外しを正確に把握し盗難を確実に防止することができないという問題点があった。
【0011】
また、上記特許文献2に開示された技術はパスワードを用いて不正使用を防止することが目的であって、盗難など異常を状態で装置が取り外されたことを検出することができないという問題点があり、更に、上記特許文献3に開示された技術においては、車載されたナビゲーションシステムを利用することから、車両から、盗難など異常な状態でナビゲーションシステム自体が取り外されたことを検出することができないという問題点があった。
【0012】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、車載用電子機器を設置部材から取り外す際には、車載用電子機器の設置状態から姿勢が変わることに着目して、車載用電子機器が取り外されたことを検出する検出手段を、容易に外部から手を加えることができないように構成すれば上記問題点を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0013】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、センサーを細工してあたかも正常な取り外し状態とすることを不可能とし、車載用電子機器の取り外しが異常に行われたことを検出して、当該車載用電子機器を使用不能な状態できるようにした車載用電子機器を提供するとともに、当該車載用電子機器の現在位置を所定の通信先に通知することにより盗難を抑止し、盗難に対する迅速な処置を可能とした車載用電子機器盗難監視システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
車両に取り外し可能に搭載される車載用電子機器を監視する車載用電子機器盗難監視システムにおいて、
前記車載用電子機器は、ロック制御手段と、該車載用電子機器の本体内に内蔵して設けられた取り外し検出手段と、パスワード判定手段と、ロック解除手段と、現在位置検出手段と、送信手段と、を備え、
前記取り外し検出手段は、前記車載用電子機器を取り外しの際に該車載用電子機器の姿勢が変化したことを検出するように構成され、前記ロック制御手段は、該取り外し検出手段の検出出力に基づいて車載用電子機器の動作を不可能な状態にロックし、
前記パスワード判定手段は、入力されたパスワードと予め登録されたパスワードとの一致を判定し、前記ロック解除手段はパスワード判定手段による一致の判定出力により前記ロックを解除し、
前記パスワード判定手段がパスワードの不一致を検出すると、前記送信手段は、前記現在位置検出手段が検出した現在位置を所定の送信先に送信することを特徴とする。
【0015】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる車載用電子機器において、前記取り外し検出手段は、前記車載用電子機器が所定角度以上に傾いたことを検出する傾き検出部によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車載用電子機器。
【0016】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1または請求項2にかかる車載用電子機器において、前記車載用電子機器は更に、不一致回数検出手段を備え、前記不一致回数検出手段が前記パスワード判定手段によるパスワードの不一致の回数が連続して所定回数以上になったことを検出すると、前記送信手段は、前記現在位置検出手段が検出した現在位置を所定の送信先に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明は上記構成を備えることにより、以下に示すような優れた効果を奏する。
【0018】
すなわち、先ず第1に、請求項1にかかる発明によれば、車載用電子機器に内蔵した取り外し検出手段が該車載用電子機器の取り外されたことを検出し、この検出出力に基づきロック制御手段が車載用電子機器を不作動状態にロックするので、車載用電子機器を車両から取り外した後には使用できなくなる。また、取り外し検出手段が装置内に内蔵されているので、外部から故意に誤動作させることができなくなり、車載用電子機器の盗難を効果的に抑止することができるようになる。
【0019】
第2に、パスワード判定手段が入力されたパスワードと予め登録されたパスワードとの一致を判定し、ロック解除手段がパスワード判定手段による一致の判定出力によりロックを解除するから、車載用電子機器の所有者が装置をとり取り外して他に車載した場合にはロックを解除して再度装置を利用可能な状態にすることができるようになる。
【0020】
第3に、入力されたパスワードが正当なものか否かを前記パスワード判定手段によって判定し、正当なパスワードが入力されなかったときに不正使用と判断し、送信部60が不正使用の情報を車載用電子機器の現在位置情報と共に受信装置90に送信するから、前記車載用電子機器と離れた位置にある受信装置において盗難の状況を正確に監視することができるようになる。
【0021】
また、請求項2にかかる発明によれば、取り外し検出手段が車載用電子機器を取り外す際に生じる装置の傾きを検出する傾き検出部によって構成されるため、構造上において車両との直接の関連がなく車載用電子機器の表面に露出して設ける必要がない。そのため、取り外しの検出手段を設けるために車両に特別な構成をとることがない。
【0022】
また、請求項3にかかる発明によれば、パスワード判定手段の判定が不一致の場合には、不一致回数検出手段が不一致の回数を検出し、連続して所定回数以上になるとこれを検出して不正使用と判断し、この不正使用の情報を前記車載用電子機器の現在位置の情報と共に受信装置90に送信するから、前記車載用電子機器と離れた位置にある受信装置において盗難の状況を正確に監視することができるようになる。また、正規の利用者が何らかの理由でパスワードの入力を数回間違っても不正使用と判定されることがなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための車載用電子機器盗難監視システムを例示するものであって、本発明をこの車載用電子機器盗難監視システムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の車載用電子機器盗難監視システムにも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0024】
図1は本発明の実施例における車載用電子機器が車両に取付けられた状態を示す側面図、図2は図1における車載用電子機器が車両に取付けられた状態を背面側から見た状態を示す斜視図、図3は本発明の実施例における車載用電子機器が車両から取外された状態を示す側面図、図4は図3における車載用電子機器が車両に取外された状態を背面側から見た状態を示す斜視図、図5は本発明の実施例における車載用電子機器監視システムの構成を示すブロック図である。
【0025】
図1、図2に示すように、参照符号1は車載用電子機器の1種であるポータブルカーナビゲーション装置であって、筐体10と、筐体10に配した液晶モニターからなる表示面20と、取付け金具30と、筐体10に内蔵されたナビゲーション回路部40と、同じく筐体10に内蔵された傾き検出部50と、送信部60とから構成されている。
【0026】
参照符号70はポータブルカーナビゲーション装置1を車両のダッシュボード(図示せず)に取付けるためのスタンドである。このスタンド部70は、スタンド支柱701と、スタンド支柱701の一端に設けられ取付け金具30と結合するための結合部702と、スタンド支柱701の他端に設けられたスタンド固定部703とから構成されている。このスタンド固定部703はスタンド支柱701をダッシュボードに固定するものである。
【0027】
取付け金具30は、図3、図4を参照すると明らかなように、筐体10の背面と底面に沿うように全体的にL字上に形成された取付け板301(図3参照)と、筐体10の背面に対応する位置に設けられた結合プレート302と、筐体10の底面に対応する位置に形成されたネジ孔303(図4参照)とから構成されている。このネジ孔303にはボルト80が螺合されている。ボルト80が筐体10の底面に形成されたネジ孔(図示せず)に螺合して取付け金具30が筐体10に固定されるようになっている。
【0028】
結合部702は、結合プレート302が結合される結合枠704と、結合枠704に結合された結合プレート302を解除するレバー705とから構成されている。結合プレート302は結合枠704に摺動自在な状態で結合するようになっている。この結合によって、筐体10はスタンド70に装着されている。この装着状態を解除するためには、レバー705を引き筐体10を上方に持ち上げて結合プレート302を結合枠704に対して上方に摺動させる。この上方への摺動によって、結合プレート302は結合枠704から分離されて装着状態から解除されるようになっている。
【0029】
図5に示すブロック図において、参照符号2は監視システムである。この監視システム2は、筐体10に内蔵されたナビケーション回路部40と、同じく筐体2に内蔵された傾き検出部50と、同じく筐体10に内蔵された送信部60と、ポータブルカーナビゲーション装置1と離れた位置にある受信装置90とから形成されている。
【0030】
受信装置90は例えば携帯電話であり、携帯電話に固有に登録された電子メールアドレスによって特定され、この携帯電話の電子メールアドレスが送信部60側に予め登録されている。そして、送信部60から送信される送信情報は前記電子メールアドレスに対応した受信装置90(携帯電話)で受信されるようになっている。
【0031】
ナビケーション回路部40は、現在位置検出部401と、主制御部402と、表示面20において地図データ等の画像情報を表示する画像データ駆動用の表示部403と、音声出力部404と、データ記憶部405と、主記憶メモリとしてのROM406と、プログラムの記憶のためのRAM407と、ナビゲーション回路部40を動作不能状態にロックするためのロック制御部408と、入力されるパスワードと予め登録したパスワードとの一致を判定するパスワード判定部409と、ロック制御部408によるロック状態をパスワード判定部409によるパスワードの一致による判定結果によって解除するロック解除部410と、パスワード判定409によるパスワードの不一致の回数が連続して所定回数以上になったことを検出する不一致回数検出部411とから構成されている。
【0032】
データ記憶部405は、経路探索のための地図データを記憶する地図データ記憶領域411と、ホテル、駐車場、公共施設、ショピングセンターなどの各種の施設に係るデータを記憶するための施設データ記憶領域412とを備えている。
【0033】
地図データは、道路(経路)をその結節点、屈曲点の位置をノードとし、各ノードを結ぶ経路をリンクとし、全てのリンクのコスト情報(距離や所要時間)をデータとして備えている。経路探索は、この地図データを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクを順次探索し、リンクのコスト情報が最小となるノード、リンクをたどって案内経路とする。これによって最短の経路を利用者に案内することができる。このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。
【0034】
上記のような地図データを用いて経路探索して得た出発地から目的地までの最適経路が探索されると、案内経路データが作成される。案内経路データには、最適経路のデータの他に地図上の道路データ、ガイダンスデータが含まれ、表示画面に表示される。そして現在位置検出部401が測位した現在位置を含む一定の縮尺、一定の範囲の地図に、案内経路と、ナビゲーション装置の現在位置を示すマークを重畳させ、該現在位置マークが表示画面の中心になるように表示する。装置が音声案内機能を有する場合には音声出力により利用者への案内(ガイダンス)が行われる。
【0035】
傾き検出部50は、ポータブルカーナビゲーション装置1が車両に取付けられた状態から所定の角度以上に傾いたことを検出するものである。傾き検出部50の検出出力は、主制御部402に供給されてロック制御部408を作動させ、ナビゲーション回路部40を動作不能状態にロックし、ポータブルカーナビゲーション装置1を操作不可能な状態に設定するようになっている。
【0036】
次に、上述した本発明の実施例による構成のポータブルカーナビゲーション装置1の動作について説明する。
【0037】
図1、図2に示すように、ポータブルカーナビゲーション装置1はダッシュボードに垂立した状態で取り付けられている。この取付けはダッシュボードに固定されたスタンド70に筐体10が装着されることによって達成されている。更に、具体的には、筐体10にはボルト80によって取付け金具30が固定され、この取付け金具30の結合プレート302がスタンド70の結合部702の結合枠704に結合されている。
【0038】
ポータブルカーナビゲーション装置1をダッシュボードから取外す場合については、図3、図4を参照して説明する。ポータブルカーナビゲーション装置1の取り外しは、この取り外しは、レバー705を引き下げた状態で筐体10を上方に持ち上げ、結合プレート302を結合枠704から摺動させて離脱することによって行う。
【0039】
この取り外しの際に、ポータブルカーナビゲーション装置1は所定角度以上に大きく傾く。この所定角度以上の傾きを傾き検出部50が検出する。傾き検出部50の検出出力は主制御部402に送出され、主制御部402はこの検出出力によってロック制御部408を作動させてナビケーション回路部40の動作を禁止するようロックする。これによりナビゲーション回路部40は動作不能になる。このロック状態は、正規の所有者が予め設定したパスワードを入力することによって解除できるようにされている。
【0040】
従って、盗難により一旦取り外されたポータブルカーナビゲーション装置1を、再び他の車両のダッシュボードに取付けて使用しようとしてもロック制御部408により操作不能状態にロックされているので動作させることができない。車両の買い換えなどにより正規の使用者が他の車両に再度取り付けた場合には、パスワードを入力して主制御部402によりロック制御部408を制御し、ロック状態を解除する。
【0041】
本実施例においては、更に不一致回数検出部411によりパスワードが連続して不一致になる回数を検出し、適当なパスワード入力によるロック解除が容易に行えないようにしている。すなわち、入力されたパスワードが判定部409により正当なものでないと判定され、この判定が所定回数以上になると不一致回数検出部411から不正使用の検出出力が得られる。この検出出力により、送信部60がその旨の情報をポータブルカーナビゲーション装置1の現在位置情報と共に受信装置90に送信するので、受信装置90において盗難の状況を正確に把握できる。そして、直ちに適切な措置をとることができる。
【0042】
なお、上記実施例のように入力したパスワードの不一致回数によらず、入力されたパスワードが判定部409により正当なものでないと判定されたら直ちに、送信部60がその旨の情報をポータブルカーナビゲーション装置1の現在位置情報と共に受信装置90に送信するように構成することもできる。
【0043】
また、以上の実施例においては車載用電子機器としてポータブルカーナビゲーション装置を例にとり本発明を説明したが、本発明はこれに限らずその他の車載用電子機器にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は本発明の実施例における車載用電子機器が車両に取付けられた状態を示す側面図である。
【図2】図2は図1における車載用電子機器が車両に取付けられた状態を背面側から見た状態を示す斜視図である。
【図3】図3は本発明の実施例における車載用電子機器が車両から取外された状態を示す側面図である。
【図4】図4は図3における車載用電子機器が車両に取外された状態を背面側から見た状態を示す斜視図である。
【図5】図5は本発明の実施例における車載用電子機器盗難監視システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0045】
1・・・・・ポータブルカーナビケーション装置
2・・・・・監視システム
10・・・・筐体
20・・・・表示面
30・・・・取付け金具
40・・・・ネビケーション回路部
50・・・・傾き検出部
60・・・・送信部
70・・・・スタンド
80・・・・ボルト
90・・・・受信装置
301・・・取付け板
302・・・結合プレート
401・・・現在位置検出部
402・・・主制御部
403・・・表示部
404・・・音声出力部
405・・・データ記憶部
408・・・ロック制御部
409・・・判定部
410・・・ロック解除部
411・・・不一致回数検出部
701・・・スタンド支柱
702・・・結合部
703・・・スタンド固定部
704・・・結合枠
705・・・レバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に取り外し可能に搭載される車載用電子機器を監視する車載用電子機器盗難監視システムにおいて、
前記車載用電子機器は、ロック制御手段と、該車載用電子機器の本体内に内蔵して設けられた取り外し検出手段と、パスワード判定手段と、ロック解除手段と、現在位置検出手段と、送信手段と、を備え、
前記取り外し検出手段は、前記車載用電子機器を取り外しの際に該車載用電子機器の姿勢が変化したことを検出するように構成され、前記ロック制御手段は、該取り外し検出手段の検出出力に基づいて車載用電子機器の動作を不可能な状態にロックし、
前記パスワード判定手段は、入力されたパスワードと予め登録されたパスワードとの一致を判定し、前記ロック解除手段はパスワード判定手段による一致の判定出力により前記ロックを解除し、
前記パスワード判定手段がパスワードの不一致を検出すると、前記送信手段は、前記現在位置検出手段が検出した現在位置を所定の送信先に送信することを特徴とする車載用電子機器盗難監視システム。
【請求項2】
前記取り外し検出手段は、前記車載用電子機器が所定角度以上に傾いたことを検出する傾き検出部によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車載用電子機器。
【請求項3】
前記車載用電子機器は更に、不一致回数検出手段を備え、前記不一致回数検出手段が前記パスワード判定手段によるパスワードの不一致の回数が連続して所定回数以上になったことを検出すると、前記送信手段は、前記現在位置検出手段が検出した現在位置を所定の送信先に送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載用電子機器盗難監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−239004(P2008−239004A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−83880(P2007−83880)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】