説明

通信装置

【課題】アンテナに対する静電気の影響を抑制し得る通信装置を提供する。
【解決手段】決済装置10の外郭を構成する筐体11は、上ケース11aおよび下ケース11bと、保護プレート11cとを備えている。上ケース11aの上面12に形成される凹部13を保護プレート11cにより覆うことにより構成される収容空間には、アンテナ基板30が収容されている。そして、アンテナ31として機能するアンテナパターン32が形成されるアンテナ基板30には、当該アンテナパターン32の外周の少なくとも一部に沿うようにガードパターン34が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナを介して無線通信媒体と無線通信する通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アンテナを介して無線通信媒体と無線通信する通信装置に関する技術として、下記特許文献1に開示される認証装置が知られている。この認証装置では、フィルムの表面に4個の静電容量スイッチが設けられており、これら各スイッチの周囲には、アンテナとして機能する配線パターンが2周回してコイル状に配置されている。この配線パターンは、選択器により、アンテナより受信した電波をデジタルのデータに変換するデジタル変換器に接続される状態とグランドに接続される状態とのいずれかの状態に選択可能に構成されている。
【0003】
そして、ICカードからの電波が受信されるときには、選択器により、配線パターンがデジタル変換器に接続される。また、静電容量方式のスイッチを使用するときは、選択器により、配線パターンがグランドに接続されることで、静電気に起因する各スイッチの誤動作が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−039531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示される構成では、各スイッチに関しては静電気に起因する誤動作を抑制できても、アンテナとして機能する配線パターンに対しては静電気の影響を抑制することができないという問題がある。また、小型化が図られた筐体内にアンテナが収容される構造では、このアンテナに対して筐体の外面からの沿面距離を十分に確保することが困難であり、当該アンテナに対する静電気の影響を抑制することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、アンテナに対する静電気の影響を抑制し得る通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、筐体(11)内に収容されるアンテナ(31)と、前記アンテナとして機能するアンテナパターン(32)が形成される基板(30)と、前記アンテナを介して非接触通信媒体(C)と無線通信する無線通信手段(25)と、を備える通信装置(10)であって、前記基板には、前記アンテナパターンの外周の少なくとも一部に沿うように導体パターン(34,37)が配置されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の通信装置において、前記導体パターンは、環状にならないように形成されることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の通信装置において、前記導体パターンは、前記アンテナパターンの外周のうち前記筐体の外面からの沿面距離が確保しやすい位置に配置されずに沿面距離が確保しにくい位置に配置されることで、環状にならないように形成されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の通信装置において、前記導体パターンは、その一部が前記アンテナパターンとともに保護膜(35)により絶縁され、その残部が前記保護膜から露出するように設けられることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の通信装置において、前記導体パターンのうち前記保護膜から露出する前記残部は、導電部材(36)により保護されることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の通信装置において、前記導体パターンは、その長手方向に沿い、前記残部が前記保護膜から断続的に複数箇所露出し、これら各露出部位は、複数の導電部材によりそれぞれ保護されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明では、アンテナとして機能するアンテナパターンが形成される基板には、当該アンテナパターンの外周の少なくとも一部に沿うように導体パターンが配置されている。これにより、筐体内に収容されるアンテナに対して筐体の外面からの沿面距離を十分に確保できない場合でも、当該外面を介して筐体内に収容される基板の基板面上に印加される静電気は、外周側に位置する導体パターンにより除電されて、この導体パターンの内周側に位置するアンテナパターンに印加されにくくなる。
したがって、アンテナに対する静電気の影響を抑制することができる。
【0014】
請求項2の発明では、導体パターンは、環状にならないように形成される。導体パターンがアンテナパターンの外周を囲うように環状に形成される場合には、静電気がどの方向から印加されても除電できるものの、環状に形成される導体パターンが磁界に影響してしまい、アンテナを介した通信性能が低下する場合がある。そこで、導体パターンを環状にならないように形成することで、アンテナを介した通信性能を低下させることなく、当該アンテナに対する静電気の影響を抑制することができる。
【0015】
特に、請求項3の発明のように、導体パターンを、アンテナパターンの外周のうち筐体の外面からの沿面距離が確保しやすい位置に配置せずに沿面距離が確保しにくい位置に配置して、環状にならないように形成することで、導体パターンが外周側に配置されないアンテナパターンの部位でも、沿面距離が確保されることで静電気の影響を抑制することができる。これにより、導体パターンが環状に形成されなくても、アンテナを介した通信性能を低下させることなく、当該アンテナに対する静電気の影響を確実に抑制することができる。
【0016】
請求項4の発明では、導体パターンは、その一部がアンテナパターンとともに保護膜により絶縁され、その残部が保護膜から露出するように設けられるため、基板面上に印加される静電気が、アンテナパターンよりも導体パターンに印加されやすくなる。これにより、導体パターンの一部を保護膜により保護しつつ、アンテナに対する静電気の影響を抑制することができる。
【0017】
請求項5の発明では、導体パターンのうち上記保護膜から露出する上記残部は、導電部材により保護されるため、基板面上に印加される静電気が、導電部材を介して導体パターンに印加されるやすくなる。これにより、導体パターンを保護膜と導電部材とにより保護しつつ、アンテナに対する静電気の影響を抑制することができる。
【0018】
請求項6の発明では、導体パターンは、その長手方向に沿い、上記残部が上記保護膜から断続的に複数箇所露出し、これら各露出部位は、複数の導電部材によりそれぞれ保護される。このようにしても、導体パターンを保護膜と各導電部材とにより保護しつつ、アンテナに対する静電気の影響を抑制することができる。特に、各導電部材は、導体パターンの長手方向に沿い断続的に配置されるので、例えば、各露出部および各導電部材が不規則に配置される場合と比較して、各露出部を形成する工程および各導電部材を配置する工程を容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態に係る決済装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1の決済装置の分解斜視図である。
【図3】図1の決済装置の電気的構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】アンテナパターンおよびガードパターンの位置関係を示す平面図である。
【図5】図5(A)は、右側ガードパターンの一部を拡大して示す拡大図であり、図5(B)は、図5(A)に示す5B−5B線相当の切断面による断面図である。
【図6】アンテナ基板に対する静電気の印加状態を示す拡大断面図である。
【図7】変形例に係る決済装置の要部を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る通信装置を決済装置に適用した一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る決済装置10の概略構成を示す側面図である。図2は、図1の決済装置10の分解斜視図である。図3は、図1の決済装置10の電気的構成を概略的に示すブロック図である。なお、以下の説明において、図2の右下側を決済装置10の前側、左上側を決済装置10の後側、右上側を決済装置10の右側、左下側を決済装置10の左側として説明する。
【0021】
図1に示す決済装置10は、決済用の無線通信媒体との間で決済情報等に関して無線通信する機能を有する通信装置であり、本実施形態では、通信対象としてICカードCが採用されている。
【0022】
図1および図2に示すように、決済装置10の外郭を構成する筐体11は、長手状に形成される樹脂製の上ケース11aおよび下ケース11bと、略平板状に形成される樹脂製の保護プレート11cとを備えている。上ケース11aと下ケース11bとを組み付けることにより構成される収容空間には、メイン基板20等が収容されている。また、上ケース11aの上面12に形成される凹部13を保護プレート11cにより覆うことにより構成される収容空間には、アンテナ基板30等が収容されている。凹部13は、当該決済装置10の小型化を実現するために、後側を除き、前側および左右両側での上面12の幅が狭くなるように形成されている。
【0023】
図3に示すように、決済装置10は、全体的制御を司る制御回路21を備えており、この制御回路21は、メイン基板20に実装されている。この制御回路21には、主に、メモリ22、操作部23、表示部24、無線通信部25、通信インタフェース26、バッテリ27、電源部28などが接続されている。
【0024】
制御回路21は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有しており、メモリ22とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有している。メモリ22は、ROM、RAM、不揮発性メモリなどの公知の半導体メモリなどによって構成されており、各種情報を記憶可能に構成されている。操作部23は、複数のキーによって構成され、使用者のキー操作に応じて制御回路21に対して操作信号を与える構成をなしており、制御回路21は、操作部23から操作信号を受けたときや通信インタフェース26を介して外部からの操作信号を受信したときに、その操作信号に応じた動作を行うように構成されている。表示部24は、液晶表示器、LEDなどによって構成されており、各種表示を行うように機能している。無線通信部25は、アンテナ31を介して、ICカードCとの間で電磁波による非接触通信(無線通信)を行なうことで、当該ICカードCに記憶されるカード番号などの決済に関する決済関連情報の読み取り等を行なうように機能するものである。通信インタフェース26は、外部(例えば銀行側サーバや外部ホスト装置)との間での決済情報に関するデータ通信を行うためのインタフェースとして構成されており、制御部21と協働して通信処理を行う構成をなしている。また、決済装置10には、電源となるバッテリ27や電源部28が設けられており、これらによって制御回路21や各種電気部品に電力が供給されている。なお、無線通信部25は、特許請求の範囲に記載の「無線通信手段」の一例に相当し得る。
【0025】
次に、本発明の特徴的部分であるガードパターン34の詳細構成について、図4および図5を用いて説明する。図4は、アンテナパターン32およびガードパターン34の位置関係を示す平面図である。図5(A)は、右側ガードパターン34aの一部を拡大して示す拡大図であり、図5(B)は、図5(A)に示す5B−5B線相当の切断面による断面図である。なお、図4では、レジスト35を省略して図示し、図5(A)では、レジスト35をハッチングにて示している。
【0026】
図4に示すように、アンテナ31は、アンテナ基板30の基板面上に形成されるループ状のアンテナパターン32により構成されている。このアンテナパターン32は、アンテナケーブル33を介して、メイン基板20に接続されている。そして、このアンテナパターン32の外周に対して所定の隙間を介して当該外周の少なくとも一部に沿うように、静電気を除電するための導体パターンとしてガードパターン34が配置されている。
【0027】
具体的には、ガードパターン34は、磁界への影響を抑制するために環状にならないように形成されており、アンテナパターン32の外周近傍のうち右側(図4の上側)に沿い配置される右側ガードパターン34aと、左側(図4の下側)に沿い配置される左側ガードパターン34bとを、一部が基板内層に設けられるパターン34cを介して接続することで、略H字状に形成されている。このように形成されるガードパターン34は、図略のケーブルを介してメイン基板20のグランドに接続されることで、アンテナ基板30の基板面上に印加される静電気を除電するように機能する。
【0028】
また、ガードパターン34は、その一部がアンテナパターン32とともに、保護膜として機能するレジスト35により絶縁され、その残部がレジスト35から露出するように設けられている。具体的には、図5(A),(B)に示すように、ガードパターン34の右側ガードパターン34aは、その長手方向に沿い、上記残部がレジスト35から断続的に複数箇所露出するように設けられている。そして、これら各露出部位は、ガードパターン34を構成する銅などの導体パターンよりも酸化しにくい導電部材、例えば、はんだ36によりそれぞれ保護されている。また、左側ガードパターン34bも、右側ガードパターン34aと同様に、レジスト35からの各露出部位が、はんだ36によりそれぞれ保護されている。
【0029】
ここで、ガードパターン34による除電機能について、図6を用いて説明する。図6は、アンテナ基板30に対する静電気の印加状態を示す拡大断面図である。
例えば、筐体11の右側の側面近傍に静電気が印加されると、この静電気の一部は、上面12および凹部13の側面13aに沿うようにしてアンテナ基板30の基板面に対して外縁側から印加される(図6の矢α参照)。このように外縁側から印加される静電気は、アンテナパターン32の外周近傍に配置される各はんだ36を介して右側ガードパターン34aに流れ込むことで除電される。また、筐体11の左側の側面近傍に静電気が印加された場合には、この静電気の一部は、上面12および凹部13の側面に沿うようにしてアンテナ基板30の基板面に対して外縁側から印加され、アンテナパターン32の外周近傍に配置される各はんだ36を介して左側ガードパターン34bに流れ込むことで除電される。
【0030】
以上説明したように、本実施形態に係る決済装置10では、アンテナ31として機能するアンテナパターン32が形成されるアンテナ基板30には、当該アンテナパターン32の外周の少なくとも一部に沿うようにガードパターン34が配置されている。これにより、筐体11内に収容されるアンテナ31に対して筐体11の上面12からの沿面距離を十分に確保できない場合でも、当該上面12を介して筐体11内に収容されるアンテナ基板30の基板面上に印加される静電気は、外周側に位置するガードパターン34により除電されて、このガードパターン34の内周側に位置するアンテナパターン32に印加されにくくなる。
したがって、アンテナ31に対する静電気の影響を抑制することができる。
【0031】
また、ガードパターン34は、環状にならないように形成されている。ガードパターンがアンテナパターン32の外周を囲うように環状に形成される場合には、静電気がどの方向から印加されても除電できるものの、環状に形成されるガードパターンが磁界に影響してしまい、アンテナ31を介した通信性能が低下する場合があるからである。そこで、ガードパターン34を環状にならないように、例えばH字状に形成することで、アンテナ31を介した通信性能を低下させることなく、当該アンテナ31に対する静電気の影響を抑制することができる。
【0032】
さらに、ガードパターン34は、その一部がアンテナパターン32とともにレジスト35により絶縁され、その残部がレジスト35から露出するように設けられるため、アンテナ基板30の基板面上に印加される静電気が、アンテナパターン32よりもガードパターン34に印加されやすくなる。これにより、ガードパターン34の一部をレジスト35により保護しつつ、アンテナ31に対する静電気の影響を抑制することができる。
【0033】
特に、右側ガードパターン34aおよび左側ガードパターン34bは、その長手方向に沿い、上記残部がレジスト35から断続的に複数箇所露出し、これら各露出部位は、複数のはんだ36によりそれぞれ保護される。このようにしても、右側ガードパターン34aおよび左側ガードパターン34bをレジスト35と各はんだ36とにより保護しつつ、アンテナ31に対する静電気の影響を抑制することができる。特に、各はんだ36は、右側ガードパターン34aおよび左側ガードパターン34bの長手方向に沿い断続的に配置されるので、例えば、各露出部および各はんだ36が不規則に配置される場合と比較して、各露出部を形成する工程および各はんだ36を配置する工程を容易に実施することができる。
【0034】
なお、右側ガードパターン34aおよび左側ガードパターン34bのうちレジスト35から露出する上記残部は、はんだ36により保護することに限らず、金めっきなど、ガードパターン34よりも酸化しにくい導電部材により保護してもよい。また、ガードパターン34のうちレジスト35から露出する露出部は、ガードパターン34の長手方向に沿い、断続的に複数箇所設けられることに限らず、沿面距離が確保しにくい場所などに1または複数箇所設けられてもよい。
【0035】
このようにしても、アンテナ基板30の基板面上に印加される静電気が、はんだ36等を介してガードパターン34に印加されやすくなり、ガードパターン34をレジスト35とはんだ36等とにより保護しつつ、アンテナ31に対する静電気の影響を抑制することができる。この場合、露出部は、上述した導電部材により保護することもできるし、保護不要な使用環境であれば、導電部材をなくすこともできる。
【0036】
図7は、上記実施形態の変形例に係る決済装置10の要部を示す説明図である。
上記実施形態の変形例に係る決済装置10として、上述したガードパターン34に代えて、上面12と凹部13との関係から沿面距離を確保しにくい位置、具体的には、図7に示すように、アンテナパターン32の前側および左右両側(図7の右側および上下両側)に配置されるように、略U字状のガードパターン37を採用してもよい。
【0037】
このように、ガードパターン37を、アンテナパターン32の外周のうち筐体11の上面12からの沿面距離が確保しやすい位置に配置せずに沿面距離が確保しにくい位置に配置して、環状にならないように形成することで、ガードパターン37が外周側に配置されないアンテナパターン32の部位でも、沿面距離が確保されることで静電気の影響を抑制することができる。これにより、ガードパターン37が環状に形成されなくても、アンテナ31を介した通信性能を低下させることなく、当該アンテナ31に対する静電気の影響を確実に抑制することができる。
【0038】
なお、ガードパターンは、上述のように略H字状や略U字状に形成されることに限らず、筐体11やアンテナ基板30の位置関係等に応じて、アンテナパターンの外周のうち筐体11の外面からの沿面距離が確保しやすい位置に配置せずに沿面距離が確保しにくい位置に配置されて、環状にならないように形成されても、上記作用効果を奏する。
【0039】
なお、本発明は上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(1)上記実施形態では、本発明に係る通信装置を、決済装置に適用した例を説明したが、これに限らず、情報読取装置等のアンテナを介して無線通信媒体と無線通信する他の通信装置や光学的情報読取手段等の他の機能を兼備する通信装置に適用してもよい。また、本発明に係る通信装置を、携帯型の通信装置に適用してもよいし、定置型の通信装置に適用してもよい。このようにしても、アンテナ基板の基板面上に印加される静電気は、アンテナパターンの外周側に位置するガードパターンにより除電されるので、アンテナに対する静電気の影響を抑制することができる。
【0040】
(2)上述したガードパターン34,37は、アンテナ31用に設けられたアンテナ基板30に形成されるアンテナパターン30の外周側に配置されることに限らず、他の機能を兼備した基板に形成されるアンテナパターン30の外周側に配置されても、上記作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0041】
10…決済装置(通信装置)
11…筐体
11a…上ケース
11b…下ケース
11c…保護プレート
12…上面(外面)
13…凹部
20…メイン基板
21…制御回路
25…無線通信部(無線通信手段)
30…アンテナ基板(基板)
31…アンテナ
32…アンテナパターン
34,37…ガードパターン(導体パターン)
35…レジスト(保護膜)
36…はんだ(導電部材)
C…ICカード(非接触通信媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に収容されるアンテナと、
前記アンテナとして機能するアンテナパターンが形成される基板と、
前記アンテナを介して非接触通信媒体と無線通信する無線通信手段と、
を備える通信装置であって、
前記基板には、前記アンテナパターンの外周の少なくとも一部に沿うように導体パターンが配置されることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記導体パターンは、環状にならないように形成されることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記導体パターンは、前記アンテナパターンの外周のうち前記筐体の外面からの沿面距離が確保しやすい位置に配置されずに沿面距離が確保しにくい位置に配置されることで、環状にならないように形成されることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記導体パターンは、その一部が前記アンテナパターンとともに保護膜により絶縁され、その残部が前記保護膜から露出するように設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記導体パターンのうち前記保護膜から露出する前記残部は、導電部材により保護されることを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記導体パターンは、その長手方向に沿い、前記残部が前記保護膜から断続的に複数箇所露出し、これら各露出部位は、複数の導電部材によりそれぞれ保護されることを特徴とする請求項5に記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−89058(P2013−89058A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229402(P2011−229402)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】